JPH0663845U - Ｃｎｇエンジンの停止制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ＣＮＧエンジンの停止後に未燃焼燃料が大気
に放出されることを防止する。 【構成】 エンジンの運転状態を検出する手段４と、検
出された運転状態に基づいて点火を制御する手段５と、
点火装置７に点火信号を出力する手段６と、エンジンの
吸気通路に供給される燃料を遮断する燃料遮断バルブ３
と、エンジンの運転停止指令時を検出する手段１と、運
転停止指令時に燃料遮断バルブ３を閉弁させる手段２と
を備えるＣＮＧエンジンの停止制御装置において、運転
停止指令時に所定の遅延時間が経過した後に点火信号の
出力を停止する手段８を備える。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ＣＮＧエンジンの停止制御装置の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

天然ガスを燃料とするＣＮＧエンジンは、エンジンの運転状態を検出する手段 と、エンジンの吸気通路に供給される燃料を遮断する燃料遮断バルブを備え、エ ンジンの運転停止指令時に点火信号の出力を停止すると同時に、燃料遮断バルブ を閉弁させて、吸気通路に燃料を供給することを停止するようになっている(実 開平３−４７４５３号公報、参照)。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような従来のＣＮＧエンジンの停止制御装置にあっては、 運転停止指令時に燃料遮断バルブが閉弁された時点で、吸気管やエンジン本体の 吸気ポート等に多くの燃料が滞留し、未燃焼燃料として大気に放出される可能性 があった。

【０００４】 本考案は上記の問題点に着目し、ＣＮＧエンジンの停止後に未燃焼燃料が大気 に放出されるのを防止することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、図１に示すように、エンジンの運転状態を検出する手段４と、検出 された運転状態に基づいて点火を制御する手段５と、点火装置７に点火信号を出 力する手段６と、エンジンの吸気通路に供給される燃料を遮断する燃料遮断バル ブ３と、エンジンの運転停止指令時を検出する手段１と、運転停止指令時に燃料 遮断バルブ３を閉弁させる手段２とを備えるＣＮＧエンジンの停止制御装置にお いて、運転停止指令時に所定の遅延時間が経過した後に点火信号の出力を停止す る手段８を備える。

【０００６】 また、図２に示すように、エンジンの運転状態を検出する手段４と、検出され た運転状態に基づいて点火を制御する手段５と、点火装置７に点火信号を出力す る手段６と、エンジンの吸気通路に供給される燃料を遮断する燃料遮断バルブ３ と、エンジンの運転停止指令時を検出する手段１と、運転停止指令時に燃料遮断 バルブ３を閉弁させる手段２とを備えるＣＮＧエンジンの停止制御装置において 、エンジンに供給される混合気の空燃比を検出する手段９と、運転停止指令時に 検出された空燃比が所定値よりリーン側に移行するのに伴って点火信号の出力を 停止する手段１０を備える。

【０００７】

【作用】

運転停止指令時に燃料遮断バルブが閉弁された後も、所定の遅延時間が経過す るまでの間は点火が行われることにより、吸気管やエンジン本体の吸気ポート等 に滞留した燃料がエンジンに吸入されて燃焼し、未燃焼燃料として大気に放出さ れることを防止できる。

【０００８】 また、運転停止指令時に燃料遮断バルブが閉弁された後も、空燃比が所定値よ りリーン側に移行するまでの間は点火が行われることにより、吸気管等に滞留し た燃料量に応じてエンジンが運転され、吸気管等に滞留した燃料を十分に燃焼さ せてから運転が停止されるため、未燃焼燃料が大気に放出されることを防止でき る。

【０００９】

【実施例】

図３は本発明の一実施例の機械的構成を示す。図において、１１は天然ガスを 燃料とするＣＮＧエンジン本体、１２は吸気通路、１３は排気通路、１４は吸気 弁、１５は排気弁である。

【００１０】 １６は吸気通路１２に燃料を吸入空気量に応じて吸引させるミキサであり、１ ７は吸気通路１２に燃料を噴射供給するソレノイド弁である。

【００１１】 タンク２１に貯溜されたＣＮＧ燃料は、第二燃料遮断バルブ２０、レギュレー タ１９、第一燃料遮断バルブ１８を通ってミキサ１６とソレノイド弁１７に導か れる。

【００１２】 ２２は点火栓、２３はイグニッションコイル、２４はパワートランジスタであ り、これらにより点火装置が構成される。

【００１３】 ソレノイド弁１７から噴射される補助燃料量を制御し、パワートランジスタ２ ４に点火信号を出力するとともに、第一遮断バルブ１８および第二遮断バルブ２ ０の開閉を制御するために、コントロールユニット２５が備えられる。コントロ ールユニット２５はイグニッションスイッチ３２がＯＮとなることにより運転制 御を開始し、イグニッションスイッチ３２がＯＦＦとなることをエンジンの運転 停止指令として入力する。

【００１４】 コントロールユニット２５は、図１に示した各手段２，５，６，８の機能を包 含するものであり、上述したように、運転停止指令時に第一燃料遮断バルブ１８ と第二燃料遮断バルブ２０を閉弁させてから所定の遅延時間が経過した後に点火 信号の出力を停止する。

【００１５】 運転状態を検出する手段として、絞弁２６の開度を検出するスロットル開度セ ンサ２７、エンジン回転数を検出する回転数センサ２８、排気ガスの酸素濃度か らエンジンに供給される混合気の空燃比を検出する空燃比センサ２９、ノッキン グの発生を検出するノッキングセンサ３０が設けられ、その信号がコントロール ユニット２５に入力される。

【００１６】 図４は上記運転停止制御を行うための流れ図で、一定周期で実行される。

【００１７】 これについて説明すると、まずステップ１では、エンジン停止指令信号として 、イグニッションスイッチ３２がＯＦＦになるかどうかを判定する。

【００１８】 イグニッションスイッチ３２がＯＦＦになったらステップ２に進んで、第一燃 料遮断バルブ１８と第二燃料遮断バルブ２０を閉弁させるように出力する。

【００１９】 続いて、ステップ３に進んで第一燃料遮断バルブ１８と第二燃料遮断バルブ２ ０を閉弁させてからの時間を計測し、ステップ４でイグニッションスイッチ３２ がＯＦＦになってから所定の遅延時間を経過したと判定されたら、ステップ５に 進んで点火信号の出力を停止する。

【００２０】 このようにして、運転停止指令時に燃料遮断バルブが閉弁された後も、所定の 遅延時間が経過するまでの間は点火が行われることにより、吸気通路１２に滞留 した燃料がエンジンに吸入されて燃焼し、未燃焼燃料として大気に放出されるこ とを防止できる。

【００２１】 他の実施例として、コントロールユニット２５は、運転停止指令時に第一燃料 遮断バルブ１８と第二燃料遮断バルブ２０を閉弁させてから、空燃比が所定値よ りリーン側に移行するのに伴って点火信号の出力を停止する構成としても良い。 コントロールユニット２５は、図２に示した各手段２，５，６，９，１０の機能 を包含するものであ 図５は上記運転停止制御を行うための流れ図で、ステップ２で第一燃料遮断バ ルブ１８と第二燃料遮断バルブ２０を閉弁させた後、ステップ３に進んで空燃比 ンサ２９からの信号を入力して、ステップ４でエンジンに供給される混合気の空 燃比が所定値を越えてリーン化したと判定されたら、ステップ５に進んで点火信 号の出力を停止する。

【００２２】 このようにして、運転停止指令時に燃料遮断バルブが閉弁された後も、空燃比 が所定値よりリーン側に移行するまでの間は点火が行われることにより、吸気通 路１２に滞留した燃料量に応じてエンジンが運転され、吸気通路１２に滞留した 燃料を十分に燃焼させてから運転が停止されるため、未燃焼燃料が大気に放出さ れることを防止できる。

【００２３】

【考案の効果】

本考案は、運転停止指令時に燃料遮断バルブが閉弁された後も、所定の遅延時 間が経過するまでの間は点火が行われる構成としたため、燃料遮断バルブが閉弁 される時点で吸気管等に滞留した燃料がエンジンに吸入されて燃焼し、未燃焼燃 料として大気に放出されることを防止できる。

【００２４】 また、運転停止指令時に燃料遮断バルブが閉弁された後も、空燃比が所定値よ りリーン側に移行するまでの間は点火が行われる構成としたため、吸気管等に滞 留した燃料量に応じてエンジンが運転され、吸気管等に滞留した燃料を十分に燃 焼させてから運転が停止され、未燃焼燃料が大気に放出されることを防止できる 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のクレーム対応図。

【図２】本考案のクレーム対応図。

【図３】同じく実施例を示す機械的構成図。

【図４】同じく制御内容を示す流れ図。

【図５】他の実施例における制御内容を示す流れ図。

【符号の説明】

１ エンジン停止検出手段 ２ 燃料遮断手段 ３ 燃料遮断バルブ ４ エンジン運転状態検出手段 ５ 停止制御手段 ６ 点火信号出力手段 ７ 点火装置 ８ 点火信号出力遅延手段 ９ 空燃比検出手段 １０ 空燃比比較手段

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【手続補正書】

【提出日】平成５年３月１０日

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図３

【補正方法】変更

【補正内容】

【図３】

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｆ０２Ｍ 21/02 ３０１ Ｋ Ｆ０２Ｐ 9/00 ３０５ Ａ (72)考案者 松田 洋 埼玉県上尾市大字壱丁目一番地 日産ディ ーゼル工業株式会社内 (72)考案者 浜崎 延雄 埼玉県上尾市大字壱丁目一番地 日産ディ ーゼル工業株式会社内

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 エンジンの運転状態を検出する手段と、
   検出された運転状態に基づいて点火を制御する手段と、
   点火装置に点火信号を出力する手段と、エンジンの吸気
   通路に供給される燃料を遮断する燃料遮断バルブと、エ
   ンジンの運転停止指令時を検出する手段と、運転停止指
   令時に燃料遮断バルブを閉弁させる手段とを備えるＣＮ
   Ｇエンジンの停止制御装置において、運転停止指令時に
   所定の遅延時間が経過した後に点火信号の出力を停止す
   る手段を備えたことを特徴とするＣＮＧエンジンの停止
   制御装置。
2. 【請求項２】 エンジンの運転状態を検出する手段と、
   検出された運転状態に基づいて点火を制御する手段と、
   点火装置に点火信号を出力する手段と、エンジンの吸気
   通路に供給される燃料を遮断する燃料遮断バルブと、エ
   ンジンの運転停止指令時を検出する手段と、運転停止指
   令時に燃料遮断バルブを閉弁させる手段とを備えたこと
   を特徴とする請求項１記載のＣＮＧエンジンの停止制御
   装置。