JPH0662687B2 - 光硬化性組成物 - Google Patents

光硬化性組成物

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JPH0662687B2
JPH0662687B2 JP60082521A JP8252185A JPH0662687B2 JP H0662687 B2 JPH0662687 B2 JP H0662687B2 JP 60082521 A JP60082521 A JP 60082521A JP 8252185 A JP8252185 A JP 8252185A JP H0662687 B2 JPH0662687 B2 JP H0662687B2
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acrylate
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、常温付近の低温領域における光硬化性に優
れ、硬化物の硬度、強度、研摩性、表面光沢、耐摩耗
性、色調などに優れた光硬化性組成物に関する。さらに
詳細には、歯牙用コンポジツトレジン、歯牙用硬化性組
成物として優れた性能を発揮することのできる光硬化性
組成物に関する。
従来、コンポジツトレジン、硬質レジンなどの歯牙用硬
化性組成物としては、(メタ)アクリル酸エステル系ビ
ニルモノマーなどのラジカル重合性単量体および重合開
始剤からなる硬化組成物が多数提案されている。
また歯牙用コンポジツトレジンおよび歯牙用硬質レジン
に要求される性能としては組成物の常温付近の低温領域
における硬化性能が優れていることの他に、硬化物の強
度、圧縮強度、硬度、耐摩耗性などの機械的特性および
色調に優れていることが要求されている。最近の歯牙修
復治療技術の著しい進歩に伴ない、これらの歯牙用硬化
組成物の前述の性能の向上に対する要求は著しく厳しく
なつている。
従来の(メタ)アクリル酸エステルビニルモノマーなど
のラジカル重合性単量体および重合開始剤からなる歯牙
用硬化性組成物のうちで、重合開始剤として光重合用開
始剤を使用し、光硬化させる方法を採用することによ
り、前述の性能の向上を達成しようとするものも幾つか
提案されている。たとえば、特公昭54−10986号
公報および特公昭55−33687号公報、特開昭56
−120610号公報、特開昭57−54107公報、
特開昭57−120506号公報などには光硬化性組成
物が提案されている。またこれらの先行技術文献には、
硬化物の硬度、強度、耐摩耗性などの機械的特性を向上
させるために該硬化性組成物にシリカなどの充填剤を配
合する方法も提案されている。しかし、これらの光硬化
性組成物をコンポジツトレジン、硬質レジンなどの歯牙
用光硬化性組成物の用途に利用した場合には、強度、硬
度、耐摩耗性などの機械的特性が充分でなく、さらに研
摩性が良好でなく、とくに研摩処理後の表面平滑性、表
面光沢に劣り、耐摩耗性も充分でないなどの欠点があつ
た。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従つて、コンポジツトレジン、硬質レジンなどの歯牙用
光硬化性組成物の分野においては、従来の光硬化性組成
物の前記欠点が改善され、硬化物の強度、硬度、耐摩耗
性などの機械的特性に優れ、研摩性が良好で、とくに研
摩後の表面平滑性、表面光沢および耐摩耗性に優れた光
硬化性組成物が強く要望されている。
本発明者らは、従来の光硬化性組成物、とくに歯牙用光
硬化性組成物の技術ならびに該組成物に対する性能の要
求が前述の状況にあることに鑑み、該光硬化性組成物の
硬化性能に優れ、硬化物の機械的特性および研摩性に優
れた光硬化性組成物を探索した結果、ラジカル重合性単
量体、特定の複合充填剤および光重合開始剤からなる光
硬化性組成物が前記目的を達成することを見出し、本発
明に到達した。
〔発明の効果〕
本発明の光硬化性組成物は常温付近の低温領域における
光硬化速度が大きく、硬化物の強度、圧縮強度、硬度な
どの機械的特性および色調に優れ、さらに硬化物の研摩
性に優れており、研摩後の表面平滑性、表面光沢および
耐摩耗性に優れており、歯牙用のコンポジツトレジン、
硬質レジンなどの歯牙用硬化性組成物に要求される性能
を充分に満足しているのでこれらの歯牙用用途に適して
いることの他に、歯牙用以外の精密工作用の種々のコン
ポジツトレジンなどの用途にも利用できる。
〔問題点を解決するための手段〕および〔作用〕 本発明によれば、 (A)ラジカル重合性単量体、 (B)微粒子無機充填剤の表面をラジカル重合性多官能性
(メタ)アクリレート系単量体で重合被覆処理した複合
充填剤、および (C)光重合開始剤、 からなる光硬化性組成物が提供される。
本発明の光硬化性組成物に使用されるラジカル重合性単
量体(A)は、通常のラジカル重合性炭素・炭素不飽和単
量体であり、さらに具体的には不飽和カルボン酸単量
体、エステル系不飽和単量体、ニトリル系不飽和単量
体、芳香族ビニル系化合物などを挙げることができる。
該不飽和カルボン酸単量体としてはアクリル酸、メタク
リル酸などを例示することができ、該エステル系不飽和
単量体としては、通常(メタ)アクリル酸エステル系単
量体、酢酸ビニル、酢酸アリルなどの低級脂肪族カルボ
ン酸不飽和エステル単量体などを例示することができ
る。該ニトリル系不飽和単量体としてはアクリロニトリ
ル、メタクリロニトリルなどを例示することができ、該
芳香族ビニル系化合物としてはスチレン、α−メチルス
チレン、ビニルトルエン、イソプロペニルトルエンなど
を例示することができる。
該(メタ)アクリル酸エステル系単量体としてさらに具
体的には、アクリル酸またはメタクリル酸と1価ヒドロ
キシル化合物または多価ヒドロキシル化合物から形成さ
れた(メタ)アクリル酸エステル系化合物である。さら
に具体的には、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸エチルなどの(メタ)アクリル酸アルキル、
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)ア
クリル酸2−ヒドロキシプロピル、エチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキシレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス〔4
−(メタ)アクリロイルオキシフエニル〕プロパン、2,
2−ビス〔4−(メタ)アクリロイルオキシシクロヘキ
シル〕プロパン、2,2−ビス〔3−(メタ)アクリロイ
ルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシフエニル〕プロパ
ン、1,2−ジ(メタ)アクリロイルオキシエトキシベン
ゼン、1,3−ジ(メタ)アクリロイルオキシエトキシベ
ンゼン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、2,2,4(2,4,4)−トリメチルヘキサメチレンジイソシ
アナート1モルと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート2モルの付加物などを例示することができる。こ
れらのラジカル重合性単量体のうちでは、1分子中に少
なくとも2個の(メタ)アクリロイルオキシル基を有す
ラジカル重合性多官能性(メタ)アクリレート系単量体
または該ラジカル重合性多官能性(メタ)アクリレート
系単量体を主成分とするラジカル重合性単量体混合物が
とくに好ましい。前記ラジカル重合性多官能性(メタ)
アクリレート系単量体としては、トリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、1,3−ジ(メタ)アクリロ
イルオキシエトキシベンゼン、2,2,4(2,4,4)−トリメチ
ルヘキサメチレンジアミンジイソシアナート1モルと2
−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート2モルの付加
物の2種以上の混合物を使用することが好ましく、とく
に3種の混合物を使用することが好ましい。
本発明の光硬化性組成物に配合される複合充填剤(B)
は、微粒子無機充填剤の表面をラジカル重合性多官能性
(メタ)アクリレート系単量体で重合被覆処理した複合
充填剤である。該複合充填剤(B)を構成する微粒子無
機充填剤として具体的には、シリカ、シリカアルミナ、
アルミナ、石英、ガラス、炭酸カルシウム、クレー、雲
母、硫酸アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウ
ム、などの微粒子粉末を例示することができ、その平均
粒子径は通常は0.1mμないし100μ、好ましくは1
mμないし50μの範囲である。該複合充填剤を構成す
る該微粒子無機充填剤の表面は前記ラジカル重合性多官
能性アクリレート系単量体で重合被覆処理する前にシラ
ン系カツプリン剤またはチタネート系カツプリン剤で表
面処理が施されていてもよい。
該微粒子無機充填剤の表面の重合被覆処理に利用される
ラジカル重合性多官能性(メタ)アクリレート系単量体
としては、前記ラジカル重合性単量体(A)の中のラジ
カル重合性多官能性(メタ)アクリレート系単量体を同
様に例示することができ、その1種または2種以上の混
合成分を適用することができる。該ラジカル重合性多官
能性(メタ)アクリレート系単量体成分のうちでは1分
子中に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシル基を有
するラジカル重合性単量体、または1分子中に3個以上
の(メタ)アクリロイルオキシル基を有するラジカル重
合性多官能性(メタ)アクリレート系単量体と1分子中
に2個の(メタ)アクリロイルオキシル基を有するラジ
カル重合性多官能性(メタ)アクリレート系単量体との
混合成分であることが好ましく、後者の混合成分である
場合のその組成は1分子中に3個以上の(メタ)アクリ
ロイルオキシル基を有するラジカル重合性多官能性(メ
タ)アクリレート系単量体が通常25重量%以上、好ま
しくは45重量%以上である。1分子中に3個以上の
(メタ)アクリロイルオキシル基を有するラジカル重合
性多官能性(メタ)アクリレート系単量体としてはトリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートであること
が好ましい。
該複合充填剤を構成する表面に重合被覆された該ラジカ
ル重合性多官能性(メタ)アクリレート系単量体成分の
割合は、該微粒子無機充填剤100重量部に対して通常は
30ないし200重量部、好ましくは50ないし150
重量部の範囲である。また、該複合充填剤の平均粒子径
は通常は1mμないし100μ、好ましくは10mμな
いし50μの範囲である。
該複合充填剤の製造法としては、たとえば予め微粒子無
機充填剤粉末とラジカル重合性多官能性(メタ)アクリ
レート系単量体とを混合した後ラジカル重合させる方法
が好ましい。この予備混合は、両者を少量宛混合してや
や硬目のペーストとし、これを2本ロール、バンバリー
ミキサー、ボールミルなどにかけ、混練しながら残りの
微粒子無機充填剤粉末とラジカル重合性多官能性(メ
タ)アクリレート系単量体、更にラジカル重合開始剤が
順次混合される。それらの混合割合は、微粒子無機充填
剤粉末成分100重量部に対し、前記ラジカル重合性多
官能性(メタ)アクリレート系単量体が通常30ないし
200重量部の範囲内で一般用いられる。また、ラジカ
ル重合開始剤としては、ジクミルパーオキサイド、ベン
ゾイルパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリルな
どが、前記ラジカル重合性多官能性(メタ)アクリレー
ト系単量体の重量に対し約0.01〜3重量%程度用いられ
る。
これらの各成分からなる混合物は、例えば加熱プレスな
どを用い、約40〜250℃、好ましくは約60〜15
0℃の温度および約1〜300kgG/cm2、好ましくは約
10〜200kgG/cm2の条件下で約数分間乃至1時間程
度加熱して重合させる。加圧せずに、不活性ガス雰囲気
中に加熱し、重合させることもできる。いずれにして
も、アクリル系単量体中の重合性二重結合の一部がその
まま残存するような条件下で、重合反応を停止させるこ
とが好ましい。得られた硬化物は、例えばボールミルな
どを用いて、所望の大きさに粉砕される。
本発明の光硬化性組成物に配合される光重合開始剤
(C)は、α−ケトカルボニル化合物(C)およびア
ミン類または芳香族系窒素含有縮合環化合物(C)か
らなる。該α−ケトカルボニル化合物としてはα−ジケ
トン、α−ケトアルデヒド、α−ケトカルボン酸、α−
ケトカルボン酸エステルなどを例示することができる。
さらに具体的には、ジアセチル、2,3−ペンタジオン、
2,3−ヘキサジオン、ベンジル、4,4′−ジメトキシベン
ジル、4,4′−ジエトキシベンジル、4,4′−オキシベン
ジル、4,4′−ジクロルベンジル、4−ニトロベンジ
ル、α−ナフチル、β−ナフチル、カンフアーキノン、
1,2−シクロヘキサンジオンなどのα−ジケトン、メチ
ルグリオキザール、フエニルグリオキザールなどのα−
ケトアルデヒドピルビン酸、ベンゾイルギ酸、フエニル
ピルビン酸、ピルビン酸メチル、ベンゾイルギ酸エチ
ル、フエニルピルビン酸メチル、フエニルピルビン酸ブ
チルなどを例示することができる。これらのα−ケトカ
ルボニル化合物のうちでは安定性などの面からα−ジケ
トンを使用することが好ましい。α−ジケトンのうちで
はジアセチル、ベンジル、カンフアーキノンが好まし
い。
本発明の光硬化性組成物に光重合開始剤の1成分として
配合されるアミン類としては脂肪族アミンまたは芳香族
アミンのいずれでもよいが、芳香族アミンが好ましい。
特に好適な芳香族アミンは一般式〔I〕 〔式中、Rは水素原子、アルキル基またはヒドロキシ
アルキル基を示し、Rは水素原子、アルキル基、ヒド
ロキシアルキル基またはアリール基を示し、Rはアシ
ル基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、ヒド
ロキシアシル基、置換基を有していてもよいカルバモイ
ル基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子を示す〕で表
わされる置換芳香族アミンである。該置換芳香族アミン
として具体的には、4−ジメチルアミノベンズアルデヒ
ド、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド、4−(メチ
ルヘキシルアミノ)ベンズアルデヒド、4−(メチルフ
エニルアミノ)ベンズアルデヒド、4−(β−ヒドロキ
シエチルメチルアミノ)ベンズアルデヒド、4−ジメチ
ルアミノ安息香酸、4−ジエチルアミノ安息香酸、4−
(メチルヘキシルアミノ)安息香酸、4−(メチルフエ
ニルアミノ)安息香酸、4−(β−ヒドロキシエチルア
ミノ)安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、
4−ジエチルアミノ安息香酸メチル、4−ジプロピルア
ミノ安息香酸メチル、4−(メチルヘキシルアミノ)安
息香酸メチル、4(メチルフエニルアミノ)安息香酸メ
チル、4−(β−ヒドロキシエチルメチルアミノ)安息
香酸プロピル、4−ジメチルアミノ安息香酸ヘキシル、
4−ジメチルアミノ安息香酸フエニル、4−ジメチルア
ミノフタル酸、4−ジメチルアミノフタル酸、4−ジメ
チルアミノイソフタル酸ジメチル、N,N−ジメチル−o
−シアノアニリン、N,N−ジメチル−o−ニトロアニリ
ン、N,N−ジメチル−o−クロルアニリン、N,N−ジメチ
ル−o−ブロムアニリン、N,N−ジメチル−o−ヨード
アニリン、N,N−ジメチル−m−シアノアニリン、N,N−
ジメチル−m−ニトロアニリン、N,N−ジメチル−m−
クロルアニリン、N,N−ジメチル−m−ブロムアニリ
ン、N,N−ジメチル−p−シアノアニリン、N,N−ジメチ
ル−p−ニトロアニリン、N,N−ジメチル−p−クロル
アニリン、N,N−ジメチル−p−ブロムアニリン、N,N−
ジエチル−o−シアノアニリン、N,N−ジエチル−m−
シアノアニリン、N,N−ジエチル−p−シアノアニリ
ン、N,N−ジエチル−p−クロルアニリン、N,N−ジプロ
ピル−p−シアノアニリン、N,N−ジブチル−p−シア
ノアニリン、N,N−メチルフエニル−p−シアノアニリ
ン、N,N−β−ヒドロキシエチルメチル−p−クロルア
ニリン、N,N−ジメチル−2,4−ジシアノアニリン、N,N
−ジメチル−2,4−ジニトロアニリン、N,N−ジメチル−
2,4−ジクロルアニリンなどを例示することができる。
これらの置換芳香族アミンのうちでは、4−ジアルキル
アミノベンズアルデヒド、4−ジアルキルアミノ安息香
酸、4−ジアルキルアミノ安息香酸エステル、N,N−ジ
アルキル−p−シアノアニリンが好ましく、4−ジエチ
ルアミノ安息香酸が特に好ましい。
また、本発明の光硬化性組成物に光重合開始剤の1成分
として配合される芳香族系窒素含有縮合環化合物として
好適なものは、一般式〔II〕 〔式中、Xは>NR2、酸素原子または硫黄原子を示し、
Yは水素原子、−SR3または1ないし3価の金属を示
し、Rはアルキル基、アリール基、アラルキル基、ハ
ロゲン原子を示し、nは0ないし4の整数を示し、nが
2以上の場合にはRは相異なる基であつてもよく、R
は水素原子、アルキル基、アリール基またはアラルキ
ル基を示し、Rはアルキル基、アリール基または一般
式〔III〕 (式中、X、Rおよびnは前記と同一である)で表わ
される芳香族系窒素含有縮合環化合物である。該芳香族
系窒素含有縮合環化合物として具体的には、2−メルカ
プトベンツイミダゾール、2−メルカプトベンゾオキサ
ゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカ
プトメチルベンツイミダゾール、2−メルカプトメチル
ベンゾオキサゾール、2−メルカプトメチルベンゾチア
ゾール、ジベンゾオキサジルジスルフイド、ジベンゾチ
アジルジスルフイド、2−(フエニルチオ)ベンゾチア
ゾール、2−メルカプトベンツイミダゾールのナトリウ
ム塩、2−メルカプトベンツイミダゾールの亜鉛(II)
塩、2−メルカプトベンツイミダゾールの銅(II)塩、
2−メルカプトベンツイミダゾールの銅(II)塩、2−
メルカプトベンツイミダゾールのニツケル(II)塩、2
−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛(II)塩、2−メ
ルカプトベンゾチアゾールの銅(II)塩、2−メルカプ
トメチルベンツイミダゾールの亜鉛(II)塩、2−メル
カプトメチルベンゾチアゾールの亜鉛(II)塩、2−メ
ルカプトジメチルベンツイミダゾール、2−メルカプト
ジメチルベンゾオキサゾール、2−メルカプトジメチル
ベンゾチアゾールなどを例示することができる。これら
の硫黄化合物のうちでは、2−メルカプトベンツイミダ
ゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メル
カプトベンゾチアゾール、2−メルカプトメチルベンゾ
チアゾール、ジベンゾチアジルジスルフイド、2−メル
カプトベンツイミダゾールの亜鉛(II)塩、2−メルカ
プトベンゾチアゾール亜鉛(II)塩、2−メルカプトメ
チルベンゾチアゾールの亜鉛(II)塩が好ましく、とく
に2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトメ
チルベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾー
ルの亜鉛(II)塩、2−メルカプトメチルベンゾチアゾ
ールの亜鉛(II)塩が好ましい。
本発明の光硬化性組成物において、前記ラジカル重合性
単量体(A)、前記複合充填剤(B)および光重合開始
剤の配合割合は、前記ラジカル重合性単量体100重量
部に対して、前記複合充填剤(B)は通常20ないし9
00重量部、好ましくは50ないし800重量部の範囲
である。また前記光重合開始剤(C)の配合割合は、前
記ラジカル重合性単量体100重量部に対して、前記α
−ケトカルボニル化合物(C)は通常0.01ないし15
重量部、好ましくは0.05ないし10重量部の範囲であ
り、前記アミン類または芳香族系窒素含有縮合環化合物
(C)の配合割合は前記ラジカル重合性単量体(A)
100重量部に対して通常0.01ないし15重量部、好ま
しくは0.05ないし10重量部の範囲である。
本発明の光硬化性組成物には、さらに必要に応じて他の
成分、たとえば粉末状無機充填剤、有機質重合体、粘着
性付与剤、光増感剤、重合調節剤、重合抑制剤などを配
合することもできる。粉末状無機質充填剤として具体的
には、カオリン、タルク、クレー、炭酸カルシウム、シ
リカ、シリカ・アルミナ、アルミナ、酸化チタン、リン
酸カルシウム、ガラス粉末、石英粉末などを例示するこ
とができる。有機重合体としてはワックス、エチレン。
酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリメタ
クリル酸メチルおよびこれらの共重合体などを例示する
ことができる。これらの成分の配合割合は適宜である。
本発明の光硬化性組成物に光を照射することによつて重
合が起こり、硬化する。光線としては自然光線であつて
も人工光線であつてもよく、紫外領域から可視領域まで
の光線を採用することが可能である。人工光線として
は、高圧水銀灯、中圧水銀灯、低圧水銀灯、ハロゲンラ
ンプ、タングステンランプなどを使用することができ
る。光硬化の際の温度は通常0ないし80℃、好ましく
は5ないし50℃の範囲であり、光照射の時間は通常1
秒ないし5分である。
〔実施例〕
次に本発明を実施例によつて具体的に示す。
なお本発明の光硬化性組成物の評価を以下に示すととも
に、複合充填剤(B)の製造例を参考例に示した。また
以下の実施例および比較例で使用した次の略記号はそれ
ぞれ次の化合物を示す。
TEGMA……トリエチレングリコールジメタクリレート、 RDMA……1,3−ジメタクリロキシエトキシベンゼン、 UDMA……2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、 ジイソシアナート1モルと2−ヒドロキシエチルメタク
リレート2モルとの付加物、 CQ……カンフアーキノン、 DEABA……4−ジエチルアミノ安息香酸、 DMABA……4−ジメチルアミノ安息香酸、 DMABA……4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、 DMPT……N,N−ジメチル−p−トルイジン、 MBZTZ……2−メルカプトベンゾチアゾール、 RM-50……日本アエロジル(株)社製微粉末シリカ (平均粒径40mμ)、 FS-90……東芝バロテイーニ(株)社製溶融シリカ (平均粒径13μ)、 〔評価法〕 試験項目とその評価法を表1に示す。
〔複合充填剤の製造法〕 参考例1 トリメチロールプロパンのトリメタクリレート10gに
ベンゾイルパーオキサイド0.1gを溶解した溶液を、メ
ノー乳鉢に入れ、さらに疎水性微粉シリカ(日本アエロ
ジル株式会社製、アエロジルR972、平均粒径16m
μ)を少量ずつ加えて混合した。粘度が次第に増し、パ
サパサになりかかつた頃合いに、混合物を小型ゴムロー
ルに懸け、さらに粉末シリカを断続的に添加し、最終的
な微粉シリカ添加量を9.5gとした。得られたペースト
をロールからはずし、金型温度110℃のプレスにて1
50kg/cm2ないし200kg/cm2の圧力で10分間加熱硬
化した。硬化生成物をボールミルにて粉砕し、230メ
ツシユふるい通過の複合充填剤18.0gを得た。この複合
充填剤の平均粒径は11μであつた。
複合充填剤を構成するトリメタクリレート硬化生成物を
赤外分光光度計で分析したところ1640cm-1の吸収が認め
られ二重結合が残存していることが判明した。
参考例2 参考例1において、疎水性微粉シリカとしてR−972
を使用する代わりにOX−50(日本アエロジル株式会
社製、アエロジルOX−50、平均粒径40mμ)を用
いた他は参考例1に記載した方法で複合充填剤を製造し
た。この複合充填剤の平均粒径は13μであつた。
実施例1 トリエチレングリコールジメタクリレート15g、1,3
−ジメタクリロキシエトキシベンゼン15g、参考例1
記載の複合充填剤70g、ハイドロキノンモノメチルエ
ーテル4mgを35℃下2本ロールで混練し、組成物を作
製した。この組成物10gとカンフアーキノン45mgお
よび4−ジエチルアミノ安息香酸45mgをスパチユラで
十分に混合して光硬化性組成物を作製した。試験に供す
る試験片は、金型に前記ペーストを詰め、セロフアン紙
をかぶせた後、その上から可視光照射器(Kulzer社製、
Translux)を用いて可視光線(波長350〜700nm)
を30秒照射し(照射口より試験片の方が大きい場合
は、照射口をずらして照射を繰り返した)、硬化物を作
製した。結果を表2に示した。
実施例2 実施例1においてトリエチレングリコールジメタクリレ
ート18.7g、1,3−ジメタクリロキシエトキシベンゼ
ン、18.7g、参考例1記載の複合充填剤47.6gおよび微
粉末シリカRM-50(日本アエロジル株式会社製微粉末シ
リカ、平均粒径40mμ)15gを使用した他は、実施例
1に記載の方法で光硬化性組成物および各試験片を作製
した。結果を表2に示した。
実施例3〜9、比較例1 実施例2において、ラジカル重合性単量体、充填剤およ
び光重合開始剤として表2に記載したものを表2に記載
した組成で用いた他は、実施例2に記載した方法で、光
硬化性組成物および各試験片を作製した。結果を表2に
示した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ラジカル重合性単量体、 (B)微粒子無機充填剤の表面をラジカル重合性多官能性
    (メタ)アクリレート系単量体で重合被覆処理した複合
    充填剤、および (C)光重合開始剤、 からなる光硬化性組成物
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