JPH0662571A - スイッチング電源回路 - Google Patents

スイッチング電源回路

Info

Publication number
JPH0662571A
JPH0662571A JP22639492A JP22639492A JPH0662571A JP H0662571 A JPH0662571 A JP H0662571A JP 22639492 A JP22639492 A JP 22639492A JP 22639492 A JP22639492 A JP 22639492A JP H0662571 A JPH0662571 A JP H0662571A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transistor
transformer
circuit
capacitor
current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP22639492A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Noro
正夫 野呂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP22639492A priority Critical patent/JPH0662571A/ja
Publication of JPH0662571A publication Critical patent/JPH0662571A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dc-Dc Converters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】複雑なタイミング回路を要しないスイッチング
・スナバー回路を持つスイッチング電源回路を提供する
ことを目的とする。 【構成】直流電圧源VINにスイッチング素子SWを介し
て一次巻線N1 が接続されたトランスTを持つスイッチ
ング電源であって、スナバー回路は、トランスTの所定
端子間に得られる定電圧により駆動されるトランジスタ
Q、そのエミッタに挿入された抵抗Rからなる定電流回
路と電圧ノイズ吸収用のコンデンサCにより構成されて
いる。電圧ノイズは、トランジスタQのベース・コレク
タ接合を介してコンデンサCに吸収され、その充電電荷
はトランジスタ回路を介してトランスTに回生され、回
生電流が飽和することによりトランジスタQは自動的に
オフする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スイッチング電源回路
に係り、特にスイッチング素子のターンオフ時に生じる
電圧ノイズ除去を行うスナバー回路を改良したスイッチ
ング電源回路に関する。
【0002】
【従来の技術】フライバック型のスイッチング電源回路
の基本構成を、図9に示す。直流電圧源VINに、所定周
波数でオン,オフ制御が行われるスイッチング素子SW
を介してトランスTが接続され、その二次側に整流平滑
を行うダイオードDと出力用コンデンサCOUT からなる
出力回路が設けられている。このスイッチング電源回路
では、スイッチング素子SWがオフになったときにトラ
ンスTの自己インダクタンスに蓄えられた磁気エネルギ
ーが二次側に放出されて出力電力となる。この種のスイ
ッチング電源回路において、漏れインダクタンスLS に
蓄積されたエネルギーはこれを放出する負荷がないた
め、スイッチング素子SWのターンオフ時に大きなピー
ク電圧ノイズが生じ、これが浮遊容量や電圧共振用コン
デンサ(図9で容量Cs として示す)と共振してリンギ
ングを生じる。その様子を図9に示す。
【0003】図10に示すように、スイッチング素子S
Wのオフ時に発生する端子電圧VSがリンギンクする
と、これは(a) 輻射ノイズの発生源になり、また(b) ス
イッチング素子SWに加わる瞬時電圧が高くなって素子
破壊や信頼性低下の原因となり、更に(c) 出力電流IOU
T にも図示のようにリンギングを生じさせる等、害が大
きい。
【0004】この様なリンギングノイズを除去するた
め、従来より、種々のスナバー回路が考えられている。
その例を図11に示す。図11(a) のスナバー回路は、
トランスTの一次巻線間に抵抗RとコンデンサCを接続
して構成されている。これにより、トランスTの余分な
エネルギーをコンデンサCに蓄え、抵抗Rで消費する。
この方式では漏れインダクタンスに蓄積されたエネルギ
ーを抵抗Rで消費させるため、発熱と効率低下を招く。
図11(b) は、リンギング電圧のピーク部分をダイオー
ドDを介してコンデンサCに蓄積することで、リンギン
グのピーク値を抑制するものである。ダイオードDが導
通すると、リンギングの共振周波数を決定していた容量
Cs にコンデンサCが直列に入るため、共振周波数が低
下し、現実にはリンギングの上半分だけでなく全体が小
さくなり、効果的である。またコンデンサCは容量が大
きすぎて問題になることはないので、図11(a) の場合
に比べて大きな値に設定される。しかし、コンデンサC
に蓄積されたエネルギーはやはり消費しなければなら
ず、これに並列に抵抗Rが設けられる。従って、発熱と
効率低下は避けられない。
【0005】図11(c) は、図11(b) を改良して、コ
ンデンサCの電力を抵抗で消費させず、メインのスイッ
チング素子SW1 と別に設けられたスイッチング素子S
W2によりトランスTに回生するようにしたもので、い
わゆるスイッチング・スナバー回路と呼ばれる。エネル
ギー回生の量を多めに設定すれば、この回路は部分共振
型として利用される。二つのスイッチング素子SW1 ,
SW2 は、交互にオン,オフ制御される。まずスイッチ
ング素子SW1 がオフした時、トランスTの蓄積エネル
ギーによりダイオードDを介してコンデンサCに充電が
行われる。充電電流が零になるとダイオードDはオフす
るが、この間にスイッチング素子SW2 がオンになっ
て、コンデンサCの蓄積電荷がこのスイッチング素子S
W2 を介してトランスTに逆流する。適当な電荷量がト
ランスTに戻された後、スイッチング素子SW2 がオフ
にされる。こうして、コンデンサCは発熱を伴うことな
く充放電され、スナバー効果が保持される。
【0006】スイッチング・スナバーの動作上のポイン
トは、スイッチング素子SW2 のオン時間の設定および
制御にある。スイッチング素子SW2 のオン時間が短い
と、スナバー効果または回生効果が少なくなり、長すぎ
ると回生電流が大きくなってトランスの逆飽和や効率低
下を招く。メインのスイッチング素子SW1 は、出力電
圧安定化のためにオン時間が可変制御されるため、理想
的にはこれに対応してスナバー回路のスイッチング素子
SW2 のオン時間を変化させないと、回生電流は一定に
ならない。スイッチング素子SW2 のオン時間を固定に
すると、動作周波数の変動は小さくなるものの、軽負荷
の場合に回生電流が増加して効率が低下する。効率を改
善したい場合には、回生電流を一定にすることが必要
で、そのためにはスイッチング素子SW2 の電流を検出
しながら、そのオン時間を制御することが必要になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
スイッチング・スナバー回路は、構成が複雑であるだけ
でなく、効率低下をもたらすことなくスナバー効果を発
揮させるためにはスイッチング素子を制御するタイミン
グ回路が複雑になるという問題があった。この発明は、
複雑なタイミング回路を要しないスイッチング・スナバ
ー回路を持つスイッチング電源回路を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係るスイッチ
ング電源回路は、直流電圧源にオン,オフ制御されるス
イッチング素子を介して接続されたトランス、このトラ
ンスの二次側に設けられた整流平滑手段、および前記ス
イッチング素子のターンオフ時の電圧ノイズを吸収する
スナバー回路を有し、スナバー回路は、トランスの余分
なエネルギーを吸収するための一端が基準電位に設定さ
れたコンデンサと、このコンデンサの他端にコレクタが
接続され、エミッタが抵抗を介して前記トランスの一次
側の所定端子に接続され、かつベースに前記スイッチン
グ素子のターンオフ時に前記トランスの一次側に得られ
る一定電圧がバイアスとして与えられるように構成され
た定電流回路とを備えて構成される。前記定電流回路
は、前記コンデンサに蓄積されたエネルギーを前記バイ
ポーラトランジスタを介して前記トランスに回生し、回
生電流が飽和することにより前記バイポーラトランジス
タが自動的にオフとなる。
【0009】
【作用】この発明によるスナバー回路は、スイッチング
素子としてバイポーラトランジスタを用いて、回生電流
がある一定値に達すると自動的にバイポーラトランジス
タがオフするように、トランス巻線電圧により駆動され
る定電流回路が構成されている。即ち、バイポーラトラ
ンジスタはエミッタに抵抗が挿入されて、メインのスイ
ッチング素子のオフ時にトランスの所定端子間に得られ
る一定電圧により駆動される定電流回路が構成される。
スナバー用コンデンサには例えば、トランスの余分なエ
ネルギーがバイポーラトランジスタのベース・コレクタ
接合を介して充電電流として蓄積される。コンデンサの
充電電荷はその後逆流してバイポーラトランジスタと抵
抗からなる定電流回路を介して放電され、回生電流とし
てトランスに戻される。この回生電流は徐々に増大する
が、定電流回路の回路定数により決まるある一定値以上
にはならない。そして回生電流が飽和すると、バイポー
ラトランジスタを駆動していたトランス巻線の起電力が
低下し、バイポーラトランジスタは自動的にオフとな
る。この様にこの発明によれば、複雑なタイミング回路
を要せず、一定回生電流型のスイッチング・スナバー回
路を持つスイッチング電源回路が得られる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照しながらこの発明の実施例
を説明する。図1は、この発明の一実施例に係るフライ
バック型のスイッチング電源回路の構成を示す。直流電
圧源VINに所定周波数でオン,オフ制御がなされるスイ
ッチング素子SWを介して一次巻線N1 が接続されたト
ランスTが設けられ、トランスTの二次側にはダイオー
ドDと出力用コンデンサCOUT からなる整流平滑回路が
構成されている。
【0011】トランスTの漏れインダクタンスによる電
圧ノイズを吸収するスイッチングスナバー回路は、一端
がトランスの一次巻線N1 の一端に接続された補助電源
用巻線Nf と、この巻線Nf に発生する電圧により駆動
されるNPNトランジスタQ、このトランジスタQのエ
ミッタに挿入された抵抗R、および電圧ノイズ吸収用の
コンデンサCにより構成されている。スイッチング素子
SWのターンオフ時のトランスTの余分なエネルギーを
吸収する動作は、補助電源用巻線Nf に得られる電圧に
よる、トランジスタQのベース・コレクタ接合を介して
のコンデンサCへの充電という形で行われる。
【0012】一方、コンデンサCの充電電荷の放電は、
スイッチング素子SWがオフの間にトランジスタQ,抵
抗Rを介してなされるが、この放電経路は定電流回路を
構成している。即ち補助電源用巻線Nf には、スイッチ
ング素子SWのオフ時、二次側にエネルギー放出がなさ
れている時にトランジスタQを順バイアスする極性の電
圧VNfが発生する。この電圧VNfは、二次巻線N2 との
巻線比により決まるが、二次巻線N2 の出力がほぼ安定
化するようにスイング素子SWが制御されるため、電圧
VNfもほぼ一定電圧である。この電圧VNfにより駆動さ
れてトランジスタQに流れ得るコレクタ電流Ic は、ト
ランジスタQのベース・エミッタ間電圧をVBEとして、 Ic =(VNf−VBE)/R …(1) である。この様に補助電源用巻線Nf 、トランジスタ
Q,抵抗Rの回路は、一定バイアスと抵抗Rによる負帰
還の作用により、コンデンサCの放電時には定電流回路
として動作して、その放電電流はトランスTへの回生電
流となる。
【0013】次にこの実施例のスナバー回路動作を、具
体的に図2および図3を参照しながら説明する。図2は
各部の電圧電流波形であり、図3はスナバー回路による
充電放電電流の様子を示している。図1のトランスTの
一次巻線N1 と補助電源用巻線Nf の関係は、等価的に
図3のように表される。スイッチング素子SWがターン
オフすると、一次巻線N1 の端子に逆起電力が生じると
同時に、補助電源用巻線Nf にもトランジスタQを順バ
イアスする極性の電圧が生じる。そしてこの巻線Nf の
電圧により、図2および図3(a) に示すように、スナバ
ー用コンデンサCへ充電電流I2 が流れる。この電流
は、トランジスタQのベース・コレクタ接合を通して流
れる。これがノイズ吸収の動作である。
【0014】コンデンサCへの充電が終了した後、一次
巻線N1 の蓄積エネルギーは二次側に放出され、二次側
に電流I4 が流れる。この時トランジスタQは巻線Nf
の電圧により順バイアスされているから、トランジスタ
Qを介してコンデンサCの放電が可能となる。これが図
2および図3(b) に示すように、トランスTへの回生電
流I3 となる。この回生電流は、トランスTのインダク
タンスにより時間と共に増大するが、その上限は上述し
たように巻線Nf の起電力で決まる(1)式の値で制限
される。そして、回生電流が飽和することによって巻線
Nf の起電力そのものが急激に低下して、瞬間的にトラ
ンジスタQはターンオフする。
【0015】以上のようにこの実施例のスイッチング・
スナバー回路のトランジスタQは、そのベース・コレク
タ接合が従来のスイッチング・スナバー回路におけるダ
イオードの機能を果たすと共に、コンデンサCの電荷を
放電して回生するスイッチング素子としての機能を併せ
持っている。しかも、トランジスタ回路はエミッタ抵抗
と一定ベースバイアスにより定電流特性を形成するの
で、回生電流がこの定電流値に至るとトランジスタQは
自動的にターンオフすることになり、格別のタイミング
回路を必要としない。
【0016】図4は、この発明の別の実施例のスイッチ
ング電源回路である。基本的な構成は図1の実施例と同
様であり、図1と対応する部分には図1と同一符号を付
して詳細な説明は省略する。この実施例では、スナバー
用コンデンサCへの充電経路として、トランジスタ回路
とは別に、ベース・コレクタ接合と並列になるようにダ
イオードDa が設けられている。そしてこのダイオード
Da を付加したことに伴って、トランジスタQのベース
・コレクタ接合を介してのコンデンサCへの充電経路を
オフにするために、コレクタにダイオードDb が挿入さ
れている。トランジスタ回路が定電流回路を構成してい
て、一定回生電流で自動的にトランジスタQがオフにな
ることは、先の実施例と同様である。
【0017】この実施例は、容量の大きいスイッチング
電源に好ましいものである。大容量スイッチング電源で
は、スナバー用コンデンサCへの充電電流が大きくな
り、これがトランジスタQの最大定格電流を越えるおそ
れがあるからである。これに対して、トランジスタQと
して最大定格電流の大きいものを用いることも考えられ
るが、それよりは小型のトランジスタQとダイオードD
a の組み合わせとした方が、トータルとしてコストを低
くすることができる。トランジスタQが小型でもよいの
は、コンデンサCへの充電電流が立上がりに大きなピー
ク電流を持つのに対して、回生電流はその上昇がインダ
クタンスにより制限されて三角波状となり電流ピークが
小さいためである。
【0018】図5は、図4の実施例の構成を若干変形し
た実施例である。この実施例では、トランジスタQのベ
ースに、ベース接合と同じ極性でダイオードDb が挿入
されている。この実施例でも、コンデンサCへの充電電
流はトランジスタQを通らず、ダイオードDa をバイパ
スしてなされる。従って図3の実施例と同様の動作が可
能になる。
【0019】なお図4および図5の実施例では、充電電
流がトランジスタQを通らないようにダイオードDb が
設けられているが、このダイオードDb は省略すること
も可能である。この場合には、コンデンサCへの充電電
流は、トランジスタQのベース・コレクタ接合を通ると
同時にダイオードDa を通ることになる。これによって
も、トランジスタQを通る充電電流が分散されることに
なるから、トランジスタQの最大定格電流以上の充電電
流が流れる大容量スイッチング電源にも適用できる。ま
たこの発明に係る回路構成に、更に補助バイパス路的に
図11(c) の構成を付加してもトランジスタQの小型化
が実現できる。図6にその実施例を示す。
【0020】以上では、ほぼスナバー回路部のみに着目
した実施例を説明したが、メインのスイッチング素子部
およびその制御部を具体化した実施例を次に説明する。
図7がその実施例のスイッチング電源回路であり、フラ
イバック型の自励式スイッチング電源回路である。Q1
がメインのスイッチング素子であるNPNトランジスタ
であり、エミッタに抵抗Re を介してトランスTの一次
巻線N1 と直列接続されている。このトランジスタQ1
を駆動するのが、補助巻線N3 である。トランジスタQ
1 のベースには、起動用コンデンサC3 、電流制限用の
インダクタンス素子Lおよび抵抗Rb が挿入されてい
る。トランジスタQ1 のベースと直流電源VINの正側端
子間には初期起動用の抵抗Rs が設けられている。
【0021】トランジスタQ1 のベース側に設けられた
NPNトランジスタQ2 は、出力安定化のためにメイン
のトランジスタQ1 のオフ駆動をする補助トランジスタ
である。このトランジスタQ2 は、補助巻線N3 の中間
端子電圧とダイオードD2 ,コンデンサC2 を補助電源
とし、フォト・トランジスタP.Tr をスイッチング素
子としてベース駆動がなされるようになっている。フォ
ト・トランジスタP.Tr に光結合するフォト・ダイオ
ードPDiは、トランスTの二次側の負荷抵抗RL にツ
ェナー・ダイオードZDと共に直列接続されている。出
力電圧がある値以上になると、ツェナー・ダイオードZ
Dが導通し、これによりフォト・ダイオードPDi が駆
動される。フォト・ダイオードPDi の出力光により、
フォト・トランジスタP.Tr がオンになると、補助の
トランジスタQ2 がターンオンし、これによりメインの
トランジスタQ1 がターンオフするという帰還制御がな
される。
【0022】メインスイッチであるトランジスタQ1 の
コレクタ・エミッタ間には、コンデンサC6 と抵抗Rx
からなる微分回路が形成されている。この微分回路は、
トランジスタQ1 のターンオフを加速して、ターンオフ
時の電力損失を低減するためのものである。トランスT
の一次巻線N1 の直流電源正側端子と中間端子間に設け
られたコンデンサC5 、NPNトランジスタQ3 、およ
び抵抗RT が、スイッチング・スナバー回路を構成して
いる。一次巻線N1 のトランジスタQ1 側の一部が、ス
ナバー回路のトランジスタQ3 のベース駆動を行う補助
電源用巻線として用いられている。
【0023】この実施例のスイッチング電源回路の動作
を、図8の動作波形を参照しながら説明する。回路がオ
ンすると、入力直流電源から起動用抵抗Rs を介してメ
インのトランジスタQ1 のベースに電流が供給される。
このとき、トランジスタQ1 のベースと補助巻線N3 の
間にはコンデンサC3 があるため、補助巻線N3 に電流
が流れることはない。トランジスタQ1 がオンすると、
トランスTの巻線N1 に電流が流れ始め、これにより補
助巻線N3 にも電流が流れ始めて、補助巻線N3 にトラ
ンジスタQ1 を順バイアスする起電力が生じる。この正
帰還ループによって一次巻線N1 の電流は徐々に増大し
ていく。この間、スナバー回路のトランジスタQ3 はオ
フであって、コンデンサC5 への充電はない。
【0024】またこの間、トランジスタQ1 に供給され
るベース電流波形は、インダクタンス素子Lの働きによ
って、徐々に上昇するコレクタ電流波形と相似形となる
ように、インダクタンス素子Lの大きさが設定されてい
る。これにより、トランジスタQ1 がオンの時の初期に
無駄なベース電流を流すことがなくなる。またトランス
Tの二次側では、ダイオードD1 がカットオフであるた
め、二次巻線N2 に電流は流れない。
【0025】トランジスタQ1 のコレクタ電流Ic が所
定値に達し、抵抗Re の端子電圧が補助のトランジスタ
Q2 をオンさせ得る値になると、トランジスタQ2 がタ
ーンオンする。このとき、コンデンサC6 と抵抗Rx か
らなる微分回路がトランジスタQ1 のコレクタ電位変動
をとらえてトランジスタQ2 のベース駆動を加速するこ
とで、トランジスタQ2 のターンオンが加速される。そ
してトランジスタQ2がオンすることで、メインのトラ
ンジスタQ1 がターンオフする。なおトランジスタQ2
は前述のように、出力によっても帰還制御されている。
即ち出力電圧が規定値より大きくなろうとすると、フォ
ト・トランジスタP.Tr がオンして、トランジスタQ
2 をオンにする。従って、負荷が軽くなる程、メインの
トランジスタQ1 のターンオフのタイミングが早くなる
という制御がなされる。トランジスタQ1 のコレクタ電
流ピークは、最大定格電流を考慮してエミッタ抵抗Re
により設定される。
【0026】トランジスタQ1 がオフになると、トラン
スTの一次巻線N1 のループは実質オープンになり、一
次巻線N1 に蓄積された磁気エネルギーが二次側に放出
される。二次巻線N2 に発生する起電力はダイオードD
1 をオンさせる極性であり、二次巻線N2 のインダクタ
ンスとコンデンサC1 の積分回路によってコンデンサC
1 に蓄電がなされ、出力電圧が増大する。このトランジ
スタQ1 のオフ時に、スイッチング・スナバー回路が働
く。トランジスタQ1 がオフになった初期に、一次巻線
N1 の蓄積エネルギーの一部がトランジスタQ3 のベー
ス・コレクタ接合を介してコンデンサC5 に充電され
る。充電が終了した後、トランジスタQ3 と抵抗RT の
経路で充電エネルギーが放出され、一次巻線N1 の中間
端子からトランスTに回生される。回生電流が飽和値に
達して、トランジスタQ3 が自動的にターンオフするこ
とは、前述の通りである。
【0027】トランスTの一次巻線N1 の蓄積エネルギ
ーが二次側に放出され尽くすと、二次側のダイオードD
1 がオフになり、二次巻線N2 がオープンとなる。これ
により二次巻線N2 に起電力が発生し、これが帰還巻線
N3 に伝達されて、再度メインのトランジスタQ1 をオ
ンさせる。以下、同様の動作でトランジスタQ1 のオ
ン,オフが繰り返される。
【0028】なお以上では専ら、フライバック型のスイ
ッチング電源を説明したが、この発明はこれに限られる
ものではなく、二次側がフォワード型のスイッチング電
源回路にも同様に適用することが可能である。
【0029】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、複雑な
タイミング回路を要せず、自動的にスナバー回路のスイ
ッチング素子をターンオフできる一定回生電流型のスイ
ッチング・スナバー回路を持つスイッチング電源回路が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例のスイッチング電源回路
を示す図である。
【図2】 同実施例の動作波形を示す図である。
【図3】 同実施例のスナバー回路の動作を説明するた
めの図である。
【図4】 別の実施例のスイッチング電源回路を示す図
である。
【図5】 更に別の実施例のスイッチング電源回路を示
す図である。
【図6】 更に別の実施例のスイッチング電源回路を示
す図である。
【図7】 具体化した実施例のスイッチング電源回路を
示す図である。
【図8】 同実施例の回路の動作波形図である。
【図9】 スイッチング電源の基本構成を示す図であ
る。
【図10】 スイッチング電源のリンギングを説明する
波形図である。
【図11】 従来のスナバー回路構成を示す図である。
【符号の説明】
T…トランス、Nf …補助電源用巻線、SW…スイッチ
ング素子、D…ダイオード、COUT …出力用コンデン
サ、Q…NPNトランジスタ、R…抵抗、C…コンデン
サ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電圧源にオン,オフ制御されるスイ
    ッチング素子を介して接続されたトランス、このトラン
    スの二次側に設けられた整流平滑手段、および前記スイ
    ッチング素子のターンオフ時に生じる電圧ノイズを吸収
    するスナバー回路を有するスイッチング電源回路におい
    て、前記スナバー回路は、 前記トランスの余分なエネルギーを吸収するための一端
    が基準電位に設定されたコンデンサと、 このコンデンサの他端にコレクタが接続され、エミッタ
    が抵抗を介して前記トランスの一次側の所定端子に接続
    され、かつベースに前記スイッチング素子のターンオフ
    時に前記トランスの一次側に得られる一定電圧がバイア
    スとして与えられるように構成された定電流回路とを備
    え、 前記コンデンサに蓄積されたエネルギーが前記バイポー
    ラトランジスタを介して前記トランスに回生され、回生
    電流が飽和することにより前記バイポーラトランジスタ
    が自動的にオフとなることを特徴とするスイッチング電
    源回路。
JP22639492A 1992-08-03 1992-08-03 スイッチング電源回路 Pending JPH0662571A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22639492A JPH0662571A (ja) 1992-08-03 1992-08-03 スイッチング電源回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22639492A JPH0662571A (ja) 1992-08-03 1992-08-03 スイッチング電源回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0662571A true JPH0662571A (ja) 1994-03-04

Family

ID=16844438

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22639492A Pending JPH0662571A (ja) 1992-08-03 1992-08-03 スイッチング電源回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0662571A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001015259A (ja) * 1999-06-30 2001-01-19 Toshiba Corp 電子レンジ
US7542264B2 (en) 2005-12-27 2009-06-02 Taiyo Yuden Co., Ltd. Capacitor block and laminated board

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001015259A (ja) * 1999-06-30 2001-01-19 Toshiba Corp 電子レンジ
US7542264B2 (en) 2005-12-27 2009-06-02 Taiyo Yuden Co., Ltd. Capacitor block and laminated board

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4395881B2 (ja) スイッチング電源装置の同期整流回路
US4007413A (en) Converter utilizing leakage inductance to control energy flow and improve signal waveforms
JPH04368464A (ja) 直流電源装置
JP3273598B2 (ja) スイッチング電源装置
JPH0662571A (ja) スイッチング電源回路
JP4415364B2 (ja) スイッチング電源装置の同期整流回路
JP2934166B2 (ja) 点灯装置
JPH0662573A (ja) スイッチング電源回路
JPS58130771A (ja) スナバ回路
RU2069444C1 (ru) Однотактный стабилизирующий преобразователь постоянного напряжения (варианты)
JP2927902B2 (ja) スイッチング電源
JPS5820549B2 (ja) スイツチング レギユレ−タ
JP2797514B2 (ja) スイッチング電源装置およびそれを用いたプラズマ放電装置
JPH0619324Y2 (ja) スイッチング電源装置
JPH0799936B2 (ja) スイッチング電源装置
JP3141557B2 (ja) スイッチング電源回路
JP2903939B2 (ja) スイッチング電源装置
JPS6213432Y2 (ja)
RU1827707C (ru) Однотактный транзисторный преобразователь
JP2000341943A (ja) アクティブクランプ回路を備えたフォワード・コンバータのリセット回路
JP2519161Y2 (ja) スイッチング電源装置
KR830001369Y1 (ko) 안정화 전원 회로
SU1480055A1 (ru) Однотактный преобразователь посто нного напр жени
JP3457442B2 (ja) スイッチング電源装置
JPH03207265A (ja) スイッチングレギュレータ