JPH0656460B2 - 強誘電性液晶電気光学装置 - Google Patents

強誘電性液晶電気光学装置

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JPH0656460B2
JPH0656460B2 JP63107171A JP10717188A JPH0656460B2 JP H0656460 B2 JPH0656460 B2 JP H0656460B2 JP 63107171 A JP63107171 A JP 63107171A JP 10717188 A JP10717188 A JP 10717188A JP H0656460 B2 JPH0656460 B2 JP H0656460B2
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隆正 原田
雅明 田口
浩二 岩佐
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セイコー電子工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、カイラルスメクティック液晶を用いた電気光
学装置に関する。液晶は、色々のディスプレイに使われ
ており、パネルが小型で薄く、さらに消費電力が少ない
等の優れた特性により、時計や計算機の表示に多く使わ
れている。これらのディスプレイに利用されている液晶
は、サーモトロピック液晶であり、ある温度範囲で各種
の液晶相をとる。この液晶相は層構造の有無で、層をも
たないネマチック(Nと略す)と層をもつスメクティッ
ク(以下Smという)に大別される。Smはさらに一軸
性のスメクティックA相(SmA)と二軸性のスメクテ
ィックC相(SmC)などに分類される。
第1図に、N,SmA,SmCの分子配列を模式的に示
した。aはN,bはSmA、cはSmCを示す。
さらに、液晶分子が不斉炭素をもちラセミ体でなけれ
ば、液晶の配列は捩れ構造をとるようになる。
Nでは、カイラルネマチック(N)であり、SmCで
はカイラルスメクティックC(SmC)である。
一般にSmCは、捩れ構造をとるだけでなく、分子軸
に垂直な方向にダイポールモーメントを持ち、強誘電性
を示す。
強誘電性液晶は、1975年Meyer (J.de. Phys. 36,1
975,69)らにより合成され、その存在が証明された。
そのとき、合成された液晶は通称DOBAMBC(2−
メチルブチルP−〔(P−n−デシロキシベンジリデ
ン)アミノ〕シンナメート)とよばれる現在でも強誘電
性液晶の研究に盛んに使われている。
SmCの分子配列は、第2図のように模式的に示すこ
とができる。
分子軸は、層の法線方向と角度θだけ傾き、この角度は
どの層でも一定である。しかし、方位角φは層により少
しずつ変化し、分子配向は螺旋構造を生じている。この
螺旋のピッチは、液晶によって異なるが通常数μm程度
が多い。
SmC液晶を、1μm程度の薄いセルに注入すると、
螺旋構造が消失し、セル基板に層が垂直になったSmC
の構造をとるようになる。
SmC液晶は、分子軸に垂直な電気双極子モーメント
を持つので、薄いセルの中では層に平行に双極子モーメ
ントが揃うことになる。ここで、電場を上向き、下向き
に印加すると分子は層の法線に対して±θ傾いた位置を
とる。
複屈折性を利用すれば±θの2つの状態を明暗に対応さ
せ、ディスプレイなどの電気光学装置として使うことが
できる。
第3図に、2枚の偏光板を用いた従来の電気光学装置の
模式図を示す。この駆動原理は、Clark とLagerwall
(Appl. Phys Lett. 36.899.1980)により発表さ
れた。彼らは、さらにこの駆動原理は、次のような特徴
を持つと主張した。
すなわち、 (1) μsecオーダーの高速応答 (2) メモリ性 (3) 望ましい閾値特性 これらの特性のうち高速応答は、我々の観測において
も、μsecオーダの応答を示している。また、電場を
印加して±θいずれかの状態にした後、電場を切っても
その状態を維持するメモリ性は、彼らの主張どおり存在
している。しかし、望ましい閾値特性は我々の観測では
得られなかった。我々のデータによると、Vth,Vs
atは Vth =500(mV) Vsat= 5(V) のような値を示した。
電圧平均化法等の駆動ではVsat=5Vの電圧が選択
点にかかり、非選択点には500(mV)以下の電圧が
加わるように、時分割駆動することは不可能である。
本発明の目的は、SmCを利用した時分割駆動する新
しい原理と方法を示し、TN液晶では実現できない範囲
の多分割駆動を可能にして、中間調の表示動作を行うこ
とにある。
以下実施例を示し、本発明の詳細について説明する。
第4図は、SmCを利用したパネルの断面図の一実施
例を示す。2枚の透明基板5の各内表面に走査電極と信
号電極を構成する透明電極6を形成し、シール部9を介
して、該基板間にスメクティック液晶8を封入する。
通常のパネル構造と比較して、ギャップは、2μm位で
あり、極めて薄い(4μm以下)。また、2枚の偏光板
10のうち1枚は、第3図のように、±θどちらかの状
態にある分子の分子軸方向と偏光方向と一致させ、もう
1枚は同様に分子軸方向におくか、または90゜傾けて
配置する。
このパネルに、充分高い直流電圧を加え、分子を±θど
ちらかの状態にした後、交流を液晶に印加した場合、第
6図bに示す電圧を印加すると、第6図aに示す光学的
透過率の変化を得る。
図からも明らかなように、交流を印加すると光学的透過
率は振動しながら中間状態に収束していく。
第7図f、f、fは、印加電圧を一定にして、保
持期間の交流の周波数を高周波から低周波へ変化させた
ときの光学的透過率の変化を示し、V、V、V
は、周波数を一定にして、保持期間の印加電圧を低電
圧から高電圧へ変化させたときの光学的透過率の変化を
示す。
第7図に示したように交流の周波数が高く、かつ電圧が
低いと光学的透過率の変化は少ない傾向にある。言い換
えれば、緩和時間が長くなる。
本発明は、直流電圧によって強誘電性液晶分子の安定状
態を変化させ、その後、交流電圧の印加により上記光学
的変化の緩和時間が長くなり、液晶分子はあたかも±θ
の状態に近いところで停止したようになる。これを利用
して表示等を行おうとするものである。
すなわち、交流電圧が印加された分子は、第5図のbま
たはb′を中心に振動しながら止まっていると考えられ
る。この状態を利用して表示等を行うことが本発明の駆
動原理である。
この特性については、一軸配向処理をしたパネルは、配
向力が強くすぐに初期配向状態に戻ってしまうが、PV
Aラビング(PVAとは、ポリビニールアルコールをい
う)などは配向力が比較的弱く、交流電圧により表示状
態を保持し、良好な表示を得ることができる。
実際の駆動では、液晶に印加される駆動波形の一実施例
は第14図のa、bのようになる。これらの波形のうち
選択された走査電極上の画素のうち点灯(消灯か点灯は
偏光板の偏光方向によって異なるが、一応ここでは点灯
する状態が第14図のa波形によって得られるとし
た。)する画素に第14図のaの波形が印加される。こ
の時の液晶分子の動きは、高い電圧Vapが印加された
時、第5図のaまたはa′の位置か、その位置に近い位
置まで動き、その後、正・負の振幅の等しい交流電圧
で、bまたはb′の位置で振動すると考えられる。
この場合、駆動波形の周波数を選ぶには高い電圧Vap
で液晶分子がa、a′の位置に充分動き得るように設定
しなければならない。
また、第8図に示した応答時間と電圧との関係が、ほぼ
逆比例の関係であるから、電圧を高くとれば周波数は高
くとることができる。そして、上記のように強誘電性液
晶を反転させ得る電圧を印加した後に印加する交流電圧
の周波数を高く、かつ、振幅を短くすればその液晶分子
の状態を安定に維持することができる。駆動素子の種
類、または表示の種類(例えば、固定表示か動画表示)
の違いによって表示状態が悪くならない範囲で適当な駆
動周波数及び駆動電圧Vapを設定すれば良い。我々が
実験に用いた駆動回路はCMOSであり、20Vの駆動
電圧Vapで駆動した。CMOSの他に、FET、バイ
ポーラトランジスタ、TTL、VMOS等の回路素子に
より駆動することができる。
次に、実際の駆動波形について、さらに詳細に説明す
る。
液晶パネルの走査電極には、選択及び非選択走査電極駆
動信号が、信号電極には、選択及び非選択の信号電極駆
動信号が、即ち、次の4つの基本駆動波形が供給され
る。
φy・・・選択走査電極信号 ▲▼・・・非選択走査電極信号 φx・・・選択信号電極信号 ▲▼・・・非選択信号電極信号 走査電極駆動回路から液晶パネルの走査電極に対して、
上記φyと▲▼が組み合わされた走査信号が、線順
次に供給される。信号電極駆動回路からは、上記走査信
号と同期して、φxと▲▼が、表示データに応じて
信号電極へ印加される。
第9図〜第12図は、基本駆動波形の一実施例である。
非選択時に、±1/3Vapの電圧が加わるように考慮
されている。また、図中、l及びdのサフィックスは、
点灯及び非点灯(偏光板の向きにより、ネガ及びポジど
ちらでも可)に対応した記号である。
実際の駆動では、点灯の走査と非点灯の走査を交互に繰
り返して表示し、第9図乃至第12図のどちらのl又は
dの波形を利用してもよい。
同様に、第13図に示した駆動波形は、交流パルスによ
る駆動波形である。
第14図は、前記点灯と非点灯を交互に行う駆動法の場
合の画素にかかる電位を示した図である。
次に、第9図および第10図に示される8つの基本的駆
動信号から、第14図a、bに示される各画素へ印加さ
れる駆動波形を導く。第28図は、走査電極1から5番
目に順次印加される電圧波形図である。第28図の走査
電極1の第1フレームにおける期間τ11においては、第
9図の選択走査電極信号φylが印加される。次に期間
τ12以後は、非選択走査電極信号φylが印加される。
この切り換えは、駆動回路、または走査電極駆動回路へ
信号を出力する制御回路によって行うことができる。
次に、走査電極1の第2フレームにおけるτ21におい
て、第10図の選択走査電極信号φydが印加され、期
間τ22以後は前記と同様に非選択走査電極信号▲
▼が印加される。
次に、走査電極2においては、第1フレームの期間τ11
において、第9図の非選択電極信号▲が印加さ
れ、次の期間τ12において選択電極信号φylが印加さ
れ、以降再び非選択電極信号▲▼が印加される。
第2フレームにおいても同様に、φyd、φyd、▲
の順序で印加される。このようにして、走査電極に
は、順次走査信号が印加される。
第28図は、順次印加される走査電極5まで記載してい
るが、さらに多数の走査電極を有する場合も同様であ
る。
次に、走査電極と信号電極の交点に形成される画素へ印
加される合成電圧パルスを第29図によって説明する。
第29図Vyは第28図の走査電極1の信号波形を示
す。
第29図の信号電極信号Vx、▲▼は、第9図およ
び第10図に示される、選択信号電極信号φxl、φx
d、及び非選択信号電極信号▲▼、▲▼を
組合わせたものである。従って、Vx−Vy、または▲
▼−Vyは、信号電極を基準として、画素へ印加さ
れる合成電圧パルスとなる。第29図Vx−Vyは画素
が選択され、一方の表示の表示状態、例えば暗状態をつ
くる波形であり、▲▼−Vyは画素が選択され、他
方の表示状態、例えば明状態をつくる波形である。
第29図のVx−Vyと▲▼−Vyは、第14図
a、bの波形と等しい。このようにして、第9図および
第10図に示す基本的駆動信号より、第14図の画素へ
印加される合成電圧パルスを導くことができる。
この駆動法は、2フレームで黒白(点灯、非点灯)を書
き込む駆動法である。第14図は、フレームに対応して
変化する信号であり、例えば第1フレームに対応した前
半部の走査において、黒が書き込まれ、第2フレームに
対応した後半部の走査において白が書き込まれる。
すなわち、第1フレームでは、表示情報に対応した黒と
なるべき画素に、表示状態が黒になるような一方の安定
状態に強誘電性液晶分子を反転させる電圧を印加する。
第2フレームでは、白となるべき残りの画素に、表示状
態が白になるような他方の安定状態に液晶分子を反転さ
せる電圧を印加して白とする。強誘電性液晶はメモリ性
を有しているため、上記2フレームによって、画像は完
成する。
第15図のbは、第1走査線を選択する走査選択信号で
ある。第14図の信号a、bは、第15図の信号bによ
って選択された第1走査線上の画素を例えばaで黒、b
で白とする場合の画素にかかる電圧を示している。
第15図の第2の信号bがHighレベルの時に、黒
(点灯)及び白(非点灯)が選択される。以上のような
駆動波形によってSmCを駆動した場合、光学的透過
率は第16図のようになる。走査電極のうち選択された
電極上の画素に、正・負のVapが印加されると、液晶
分子は第5図のaまたはa′の位置、もしくはその位置
に近いところまで回転し、光学的にも明・暗ともに最高
のレベルに達する。
その後、印加される正・負に等しく振動する交流パルス
によって、光学的透過率は振動しながら減衰するが、減
衰は正・負の等しい交流パルスが印加された直後が最も
大きく、その後はほとんど変化がない。分割数が多い場
合は、走査電極が選択される時間は短くなり、非選択の
時間が大半を占める。
本発明の場合、走査電極群は間断なく選択される(ある
走査電極の走査制御信号の立ち下がり時に、次の走査電
極の走査制御信号が立ち上がるように連続的に選択され
る)ため、分割数がnの場合、一走査時間をtとする
と走査電極1本を選択する時間tは t=t/n で表される。
また、選択されない時間tは、 である。
非選択時の交流パルスが印加されているときの光学的透
過率は、前述のように振動しているが、大きさはほとん
ど変化しない。
この状態が、走査期間中のほとんど占めているわけであ
るから、人間の眼にはこの状態の光学的透過率が画素の
コントラストとして写る。よって、分割数が多くても少
なくても、コントラストは一定になる。
我々の測定では、現在 256分割が駆動可能なパネル
において、8分割〜256分割までコントラストは、あ
まり変化がなかった。
SmCのこの現象は、TN型の液晶表示パネルの分割
数が多くなるにつれて選択点と非選択点の実効電圧に差
がなくなり、コントラストが低下することに比べて、非
常に多分割表示に適しているということを示している。
SmCの応答が10μsecまで可能になるとすれ
ば、本発明における走査電極群は連続して選択されるた
め、分割数は、 程度になる。
但し、30msecは1回の走査に必要な時間である。
また分母の2は選択時間中に正・負の電圧をとることを
示している。
今まで世の中で得られた最高スピードで液晶が応答する
と、1500分割程度のパネルが駆動でき、また前述の
ように1500分割と8分割でコントラストの差が出な
いようにすることが本発明の駆動法で可能である。
ここで、コントラストについて本発明のもう一つの優れ
た点について述べる。セルギャップを1μm程度まで薄
くすると、SmCは螺旋構造を消失し、層がパネルの
基板に垂直になるように配列する。このことは、前にも
述べたとおりである。層が基板に垂直になるということ
は液晶分子が基板に対して水平になるということであ
る。この状態の分子は本発明による駆動方法で駆動した
場合、第5図のa、a′に近いb、b′の状態にあるか
ら、分子は近似的に基板に水平であると考えられる。こ
の状態を色々の視角で見ても、分子が基板に対して水平
であるからコントラストの変化はほとんどない。
これに対し、TN型液晶表示パネルでは非点灯(ポジ表
示の場合)で液晶が完全に基板に対して水平にならず、
視角によっては立っているとみなすことができ、その結
果クロストークが生じてしまう。
これはいわゆる視角依存性として知られている。SmC
を用いた本発明による表示は、このような視角依存性
がない。多分割が今までの常識を一変させたのと同様
に、コントラストに関しても視角依存性がなく分割数に
よりコントラストが変化しない等、画期的な特性を本発
明によるSmCを用いた電気光学装置は持っていると
言える。
次に、階調表示を得るための駆動方法について説明す
る。
階調表示するための基本的な方法は、選択された走査電
極上の画素に加わる±Vapのパルス幅を変調して中間
調を作り出すというものである。
第16図に示した駆動時の光学的透過率の変化に注目す
ると、選択電圧±Vapが終わった時、明・暗の最高レ
ベルになる。その後、減衰するが、減衰して充分時間が
経った後、減衰がほとんどなくなったときの光学的透過
率は、選択電圧±Vapが加わったときの光学的透過率
の大きさに比例していることが観測された。
この現象を利用して、選択時の光学透過率を調節すれば
階調表示が可能である。選択電圧±Vapのパルス幅に
比例した光学的透過率が得られるから、この方法により
階調表示を実現できる。
駆動波形の実施例は、第17図〜第26図に示した。各
々について説明を行う。
第17図は、第9図のサフィックスlが添付された波
形、すなわち点灯走査に使われる波形を階調表示用に変
更した波形の実施例を示すものである。第17図と第9
図で異なっているのは、信号電極選択信号だけであり、
他の信号は同一で良い。実施例では、τmだけ位相をず
らして選択電圧Vapを変調している。選択電圧Vap
がかかるパルス幅τapは、駆動周波数をfとすると、 となる。τmを中間調レベルに応じて調節することによ
り階調表示を行う。
第30図は、第7図の基本駆動波形の組み合わせによっ
て画素に印加される合成電圧パルスを具体的に示す図で
ある。
第17図の信号から実際に液晶にかかる電圧の例を示し
たのが第18図である。第18図のaは、走査電極が選
択され、かつ信号電極に選択信号が加わったときに液晶
にかかる波形であり、bは走査電極が非選択で、かつ信
号電極に非選択信号がかかった場合の波形である。cは
bとは逆に走査電極が非選択で、かつ信号電極に選択信
号がかかった場合の波形である。
b、cともに±1/3Vapをとる時間は、b、cの中
で等しくなるように考慮されている。
第19図も第17図と同様に、第10図の非点灯走査を
行う信号を階調表示のために変更した波形である。第1
0図と異なる点は、信号電極の選択信号が零電位部分に
続いて、τmの幅をもつ2/3Vap、τmだけパルス
幅を狭められたVap、τmの幅をもつ1/3Vapの
3つのパルスからなっていることである。すなわち、液
晶にかかる選択電圧−Vapは、τmだけパルス幅が狭
められ、このτmを中間調レベルに合わせて調節するこ
とにより階調表示が行われる。
第31図は、第19図の基本駆動波形の組み合わせによ
って画素に印加される合成電圧パルスを具体的に示す図
である。
尚、第20図は、第18図と同様に液晶にかかる波形を
示している。図中、a、b、cは第18図と同じ状態を
示し、第18図の波形の極性を反転した波形となってい
る。
第21図〜第23図は、非選択時に1/3Vapの振幅
の交流パルスが加わる駆動波形を、階調表示用に変更し
た実施例である。変更するのは、前述と同様に信号電極
の選択信号だけでよい。変更するパターンは2通りに分
かれている。
第21図及び第23図のように、表示データの強度に応
じた時間幅をもつパルス群による場合、具体的には、第
21図ように、表示データの強度に応じてτmだけ時間
幅を狭められたVap及びτmの幅をもつ1/3Vap
からなる2つのパルス、これとτmの幅をもつ2/3V
apのパルスとが零電位を挟んで配列された合計3つの
パルスによる場合、及び、第23図のように、τmだけ
時間幅を狭められたVapとτmの幅をもつ1/3Va
pのパルスの組が互いに極性を異にして配列された合計
4つのパルスからなる場合と、第22図のように、表示
データの強度に応じて位相をかえる場合の2通りであ
る。
第32図から第34図は、第21図から第23図の基本
駆動波形の組み合わせによって画素に印加される合成電
圧パルスを具体的に示す図である。
次に、非選択時に1/4Vapの振幅の交流となる駆動
波形を階調表示用に変更した実施例を第24図、第25
図、第26図に示し、それぞれ第35図、第36図、第
37図はその組み合わせによる画素に印加される合成電
圧パルスを具体的に示す図である。
前記の階調表示と同様に、表示データの強度に応じた時
間幅をもつ高低4つのパルスからなる波形を用いる場合
と、表示データの強度に応じて位相が異なる波形を用い
る場合との2通りの場合が示されており、いずれの場合
も選択電圧±Vapをτmだけ変調している。
上述したように、階調表示を得るために信号電極の選択
信号を変更する手段としては、次の2通りがある。
(1)表示データの強度に応じて位相をずらす。
(2)3〜4つのパルスからなり、それぞれのパルスは表
示データの強度に応じた時間幅を持つ電圧パルスとす
る。
前記(2)の実施例を第27図(イ)〜(ニ)に一般の場合につ
いて示した。上の2つの(イ)、(ロ)が点灯、下の(ハ)、(ニ)
が非点灯の場合の信号電極に印加される選択信号の階段
波形である。
、Vはそれぞれ次のような電圧である。
={1−(2/a)}Vap V=(2/a)Vap aは任意の数であり、非選択時に±(1/a)Vapの
交流パルスが印加される。
以上のように、本発明では、階調表示を行うために画素
に印加する電圧パルスを、走査電極に印加される走査信
号に同期し、信号電極に印加される選択信号の位相を表
示データの強度に応じて変調するか、時間幅を表示デー
タの強度に応じて変調した3〜4つのパルスからなる波
形とすることにより、強誘電性液晶電気光学装置の階調
表示が実現できた。本発明の駆動波形は、簡便な回路構
成で実現できるため、コストが高くならないというメリ
ットもある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、N,SmA,SmCの分子配列の模式図であ
る。第2図は、SmCの螺旋軸のまわりの分子配列と
単一分子の状態を模式的に示した図である。第3図は、
基板方向からみた分子状態と従来の表示原理を示した模
式図である。第4図は、本発明による電気光学装置の断
面図である。第5図は、本発明による電気光学装置にお
ける分子状態を示した模式図である。第6図、第7図
は、直流電圧印加後ただちに交流パルス電圧を加えた場
合の光学的透過率の変化を示している。第8図は、応答
時間と印加電圧との関係を示した図である。第9図〜第
12図は、非選択時に選択電圧Vapの1/3の正負の
交流パルスがかかる場合の実施例である。第13図は、
第9図〜第12図の極性が同じ波形であるのに対して信
号が交流パルスで構成されている実施例である。第14
図は、第9図〜第13図を用いた場合、実際に液晶間に
印加される電圧を示している。第15図は、その制御信
号を示した。第16図は、駆動した場合の光学透過率の
変化を示している。第17図〜第23図は、選択電圧V
apを変調して階調を行い、また非選択時に1/3Va
pの正負の交流パルスがかかる場合の、本発明による駆
動波形の実施例である。第24図、第25図、第26図
は、非選択時に1/4Vapの正負の交流パルスがかか
り、また選択電圧Vapを変調して階調表示を行う場合
の、本発明による駆動波形の実施例を示す。第27図
は、階調表示するための信号電極の選択信号の例を示し
た。第28図は、走査電極の1から5番目の走査信号を
示す。第29図は、走査信号と信号電極信号を合成した
画素に印加される駆動電圧波形を示す。第30図から第
37図は、第17図、第19図、第21図、第22図、
第23図、第24図、第25図及び第26図に示す基本
駆動波形の組み合わせによって画素に印加される合成電
圧パルスを具体的に示す図である。 1……双電極モーメント 2……液晶分子 3、4、5……偏向方向 6……電極 7……配向膜 8……液晶 9……シール剤 10……偏光板 11……液晶分子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩佐 浩二 東京都江東区亀戸6丁目31番1号 セイコ ー電子工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−193427(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に複数の走査電極が形成された一方の
    基板と、複数の信号電極が形成された他方の基板とを間
    隙を設けて各電極が対向するように平行に設置し、前記
    間隙にカイラルスメクティック液晶を挟持し、前記間隙
    をカイラルスメクティック液晶の螺旋ピッチ以下に制限
    し、前記2枚の基板を偏光板の間に設置し、前記走査電
    極と信号電極の各交差部において画素を形成し、前記画
    素部に対してカイラルスメクティック液晶の安定状態を
    反転させ得る同一極性の反転電圧を印加したときカイラ
    ルスメクティック液晶の分子配列が変化することによっ
    て生ずる光学変化を利用して中間調の光学状態をだす強
    誘電性液晶電気光学装置であって、 前記走査電極に対して走査信号を線順次に選択して供給
    し、 前記信号電極に対して、表示データの強度に位相が変調
    された電圧パルス、または、3または4つのパルスから
    なり、それぞれのパルスは表示データの強度に応じた時
    間幅をもつ電圧パルスからなるデータ信号を前記走査信
    号と同期して供給し、 前記走査電極の選択期間において、カイラルスメクティ
    ック液晶の反転電圧の電圧レベルを持ち、かつ、表示デ
    ータの強度に応じた時間幅を持つ電圧パルスを含む合成
    電圧パルスを前記画素部に印加して書き込み、 前記走査電極の非選択期間において、電圧パルスの各々
    がカイラルスメクティック液晶の反転電圧以下であり、
    かつ、一走査電極の走査期間内に極性を異にする交流電
    圧パルスを含む合成電圧パルスを前記画素部に印加して
    前記書き込まれた状態を維持することを特徴とする強誘
    電性液晶電気光学装置。
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