JPH0656053A - 自動車の車体構造 - Google Patents

自動車の車体構造

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JPH0656053A
JPH0656053A JP21025192A JP21025192A JPH0656053A JP H0656053 A JPH0656053 A JP H0656053A JP 21025192 A JP21025192 A JP 21025192A JP 21025192 A JP21025192 A JP 21025192A JP H0656053 A JPH0656053 A JP H0656053A
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JP
Japan
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unit
floor
adhesive
body unit
floor unit
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JP21025192A
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English (en)
Inventor
Shigenori Ishida
茂徳 石田
Koji Hida
幸司 飛田
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 フロントボディユニット1とフロアユニット
2とアッパボディユニット3との各分割ユニットを結合
して車体の主要部が形成される。フロントボディユニッ
ト1のダッシュパネル10とフロアユニット2の前縁部
との結合が第1の接着剤にて行われ、フロントボディユ
ニット1とアッパボディユニット3とにおけるヒンジピ
ラー4部分での結合、およびフロアユニット2とアッパ
ボディユニット3との結合が第2の接着剤にて行われ、
第1の接着剤の硬化後の硬度は、第2の接着剤の硬化後
の硬度よりも低く設定されている。 【効果】 フロアユニット2とフロントボディユニット
1のダッシュパネル10の振動とを低減することがで
き、車体全体としての振動が低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フロントボディユニッ
トとフロアユニットとリヤボディユニットとの分割ユニ
ットによって車体が形成される自動車の車体構造に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の車体の組み立て作業において
は、作業者の負担軽減、近年の人手不足および作業の効
率アップ等の点から、一層の自動化が望まれている。こ
こで、例えばモノコックボディでは、車室内にシート等
の車室内装備物を取り付ける際、その装備物を車体の例
えばドア開口部から車体内方へ取り込まなければならな
い。そしてこの作業は、ドア開口部周りの部材が邪魔に
なるのでロボットによって行うことが困難であり、人手
に頼らざるを得ないものとなっている。
【0003】そこで、例えば、特開昭63−23517
4号公報に開示されているように、車体を、フロントボ
ディユニットと、フロアユニットと、ルーフ部およびボ
ディサイド部等を備え、フロアユニットを上方から覆う
リヤボディユニットとの3分割ユニットとして形成し、
その後、これら各ユニットを組み付けることにより1個
の車体を形成することが提案されている。このような車
体構造によれば、各ユニット同士を組み付ける前に、各
ユニットに対してロボットにより装備を施すことが容易
になり、車体の組み立ての自動化を促進することが可能
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の分割
ユニットにて車体を形成する場合、各分割ユニットの組
み付けは、シール機能も備えた接着剤を中心とし、適当
にボルトおよびナットを使用して行われる。これは、各
分割ユニットを組み付ける際、これらユニットには既に
所定の装備が施されており、この装備を損傷するような
高熱を発生する例えばスポット溶接を使用し難いためで
ある。
【0005】しかしながら、単なる接着剤を主とする分
割ユニット同士の組み付け構造では、従来の例えばモノ
コックボディに対して特にフロア部、およびフロントボ
ディユニットのパネル部、例えばダッシュパネルにおけ
る振動の発生状態が悪化する虞がある。従って、接着剤
を主に使用して分割ユニット同士を組み付けた場合に、
特に上記の部位における振動を低減することができる構
成の提案が望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の自動車の車体構
造は、上記の課題を解決するために、フロアユニットの
前縁部と結合されるパネル部を車幅方向に有するフロン
トボディユニットと、パネル状のフロア部材を有するフ
ロアユニットと、ルーフ部および左右のボディサイド部
を有するアッパボディユニットとの各分割ユニットを結
合して車体の主要部が形成されている自動車の車体構造
において、フロントボディユニットのパネル部とフロア
ユニットのフロア部材前縁部との結合が第1の接着剤に
て行われ、フロントボディユニットとアッパボディユニ
ットとにおけるヒンジピラー部分での結合、およびフロ
アユニットとアッパボディユニットとの結合が第2の接
着剤にて行われ、上記の第1の接着剤の硬化後の硬度
は、第2の接着剤の硬化後の硬度よりも低く設定されて
いることを特徴としている。
【0007】
【作用】上記の構成によれば、フロントボディユニット
のパネル部とフロアユニットのフロア部材前縁部との結
合が、硬化後の硬度が低い方の第1の接着剤にて行わ
れ、フロントボディユニットとアッパボディユニットと
におけるヒンジピラー部分での結合、およびフロアユニ
ットとアッパボディユニットとの結合が、硬化後の硬度
が高い方の第2の接着剤にて行われているので、各分割
ユニットを結合して形成される車体の振動が低減され
る。
【0008】即ち、フロントボディユニットとアッパボ
ディユニットとにおけるヒンジピラー部分での結合は、
高い剛性を有する部材であるヒンジピラーを含んだ結合
であり、フロアユニットとアッパボディユニットとの結
合も同様に、フロアユニットとアッパボディユニットに
おける高い剛性を有する部材、例えばサイドシルとの結
合になる。ここで、振動理論より、物体の固有振動の振
幅は、物体の剛性に反比例するので、上記のような高い
剛性を有する部材を含む部分の結合には、硬化後の硬度
が高い方の第2の接着剤を使用した方が、剛性が高くな
り、振動の低減機能が向上する。これによって、フロア
ユニットの振動を低減することができる。
【0009】一方、フロントボディユニットのパネル部
とフロアユニットのフロア部材との結合体はパネル状で
あり、この結合体が振動する場合、上記両者の結合部は
振幅における腹の近傍部位となる。従って、この部分に
は、硬化後の硬度が低い方の第1の接着剤を使用した方
が、減衰機能が高くなり、振動の低減機能が向上する。
これによって、フロントボディユニットのパネル部、例
えばダッシュパネルの振動を低減することができる。
【0010】以上のことから、本車体構造においては、
車体全体としての振動を低減することができる。
【0011】
【実施例】本発明の一実施例を図1ないし図15に基づ
いて以下に説明する。
【0012】本実施例の自動車の車体構造においては、
図1示すように、予め、フロントボディユニット1とフ
ロアユニット2とリヤボディユニット3とが個々の分割
ユニットとして形成され、これら各ユニット1〜3を組
み付けることにより車体の主要部が形成されるようにな
っている。
【0013】フロントボディユニット1は後端部の両側
部にフロントヒンジピラー部5を備えている。このフロ
ントヒンジピラー部5は、図示しないフロントドアの取
り付け部となるヒンジピラー4の前部を構成している。
上記のフロントヒンジピラー部5の前方にはホイールエ
プロン9が形成され、車幅方向の内方にはダッシュパネ
ル10が接続されている。
【0014】リヤボディユニット3は、両側部における
下部に設けられたボディサイド部を構成するサイドシル
6・6、およびルーフ部7を備えるとともに、ヒンジピ
ラー4の後部を構成するリヤヒンジピラー部8を前端部
に備えている。このリヤヒンジピラー部8からは、フロ
ントピラー11が上方へ延びている。
【0015】上記のフロントヒンジピラー部5とリヤヒ
ンジピラー部8とは、車体前後方向に対してほぼ垂直上
方へ延びる1個のヒンジピラー4がフロントボディユニ
ット1側とリヤボディユニット3側との前後方向に分割
されたものであり、図2に示すように、フロントヒンジ
ピラー部5における分割面、即ち結合面は、前後2段状
に形成され、前方かつ車体外方側の前結合面5a、後方
かつ車体内方側の後結合面5bおよび中間結合面5cに
よって構成されている。これら前結合面5a、後結合面
5bおよび中間結合面5cに対応して、リヤヒンジピラ
ー部8には、前結合面8a、後結合面8bおよび中間結
合面8cが形成されている。
【0016】上記のフロントヒンジピラー部5とリヤヒ
ンジピラー部8との前結合面5a・8a同士および後結
合面5b・8b同士は、これらの間に配された第2の接
着剤である接着剤層12・12によって結合されてい
る。さらに、後結合面5b・8b同士は、ボルト13お
よびナット14によっても締結されている。
【0017】一方、フロアユニット2は図3または図5
に示す分割形状となっている。フロアユニット2が図3
に示す形状の場合、その前縁部は、車幅方向と平行な線
状に形成されており、ダッシュパネル10に対して図4
に示すように結合されている。即ち、ダッシュパネル1
0とその上に配されたフロアユニット2の前縁部とが、
これら両者間の第1の接着剤である接着剤層15によっ
て結合され、さらにボルト13およびナット14にて締
結されている。また、フロアユニット2が図5に示す形
状の場合、その前縁部は、中央部が車幅方向に対して前
方へ突出するように形成されており、ダッシュパネル1
0に対して図6に示すように結合されている。即ち、フ
ロアユニット2の前方突出部2aには、ほぼ垂直上方へ
折曲された上方折曲部2bが形成され、この上方折曲部
2bと、ダッシュパネル10の下端部に接続された結合
板16における上記の上方折曲部2bとの対向部とがこ
れら両者間の接着剤層15によって結合され、さらに前
方突出部2aと結合板16とが、上記の上方折曲部2b
後方の水平部にてボルト13およびナット14により締
結されている。
【0018】また、フロアユニット2の両側縁部とアッ
パボディユニット3との結合構造は図7のようになって
いる。即ち、サイドシル6と接続されているフロア支持
部材18とその上に配されたフロアユニット2の側縁部
とが、これら両者間の第2の接着剤である接着剤層19
により結合され、さらにボルト13およびナット14に
より締結されている。
【0019】また、フロアユニット2の後縁部とアッパ
ボディユニット3との結合構造は、図示していないが、
図7に示した構造と同様、サイドシル6に代わる、アッ
パボディユニット3の後部に設けられた後部クロスメン
バに、この後部クロスメンバに接続されたフロア支持部
材を介して、接着剤層19とボルト13およびナット1
4とにより結合されている。
【0020】上記のフロントボディユニット1のフロン
トヒンジピラー部5とアッパボディユニット3のリヤヒ
ンジピラー部8とを結合する接着剤層12、およびフロ
アユニット2の両側縁部と後縁部を、それぞれ、アッパ
ボディユニット3のサイドシル6と図示しない後部クロ
スメンバに結合する接着剤層19に使用される接着剤
は、硬化後の硬度が高い硬タイプのもの、即ちヤング率
が高いものとなっている。また、フロントボディユニッ
ト1のダッシュパネル10とフロアユニット2の前縁部
とを結合する接着剤層15に使用される接着剤は、硬化
後の硬度が低い軟タイプのもの、即ちヤング率が低いも
のとなっている。尚、図1、図3および図5において
は、上記の硬タイプの接着剤による貼着部を斜線によっ
て示し、軟タイプの接着剤による貼着部を○印によって
示している。
【0021】上記の硬タイプの接着剤としては、硬化後
のヤング率Eが、E=13000〜50000kgf /cm
2 の範囲のものが適当であり、例えば、サンスター技研
製のタフロック♯6203を使用することができる。ま
た、軟タイプの接着剤としては、硬化後のヤング率E
が、E=10〜200kgf /cm2 の範囲のものが適当で
あり、例えば、同じくサンスター技研製のベタシール♯
551を使用することができる。
【0022】尚、図2、図4、図6および図7に示す、
接着剤層12・15・19による結合部におけるボルト
13およびナット14による締結は、部分的に行われて
いるものであり、この締結によって各接着剤層12・1
5・19の種類の違いによる振動低減機能が滅失するこ
とはない。
【0023】上記の構成において、フロントボディユニ
ット1とフロアユニット2とアッパボディユニット3と
を組み付ける際には、例えば、先ず、各結合部に所定の
接着剤を塗布し、フロアユニット2をアッパボディユニ
ット3内における所定の結合位置の上方に挿入した後、
フロアユニット2を相対的に降下させ、フロアユニット
2の両側縁部および後縁部を、前述のように、それぞ
れ、アッパボディユニット3のサイドシル6・6および
後部クロスメンバと結合せさる。
【0024】その後、例えばフロアユニット2とアッパ
ボディユニット3との結合体をフロントボディユニット
1方向へ移動させ、アッパボディユニット3のリヤヒン
ジピラー部8・8をフロントボディユニット1のフロン
トヒンジピラー部5・5に結合させるとともに、フロア
ユニット2の前縁部をフロントボディユニット1のダッ
シュパネル10に結合させる。このとき、リヤヒンジピ
ラー部8とフロントヒンジピラー部5とは、図2の
(a)に示す状態から、同図の(b)に示す状態に嵌合
し、その後、ボルト13およびナット14により締結す
る。
【0025】また、ダッシュパネル10とフロアユニッ
ト2の前縁部との結合において、上記のように、フロア
ユニット2を相対的にフロントボディユニット1方向へ
移動させて結合する場合には、塗布面からの接着剤層1
5の剥がれを防止して上記の両者を適切に結合する上
で、図4よりも図5に示す接合構造の方が適している。
【0026】ここで、本実施例の車体構造では、フロン
トボディユニット1とフロアユニット2とアッパボディ
ユニット3とを接着剤を使用して組み付ける上におい
て、図8に示すように、フロントボディユニット1のフ
ロントヒンジピラー部5とアッパボディユニット3のリ
ヤヒンジピラー部8との結合、即ち高い剛性を有する部
材同士の結合、並びにフロアユニット2の両側縁部およ
び後縁部とアッパボディユニット3のサイドシル6・6
および後部クロスメンバとの結合、即ち高い剛性を有す
る部材を含む結合には、硬タイプの接着剤が使用される
一方、フロントボディユニット1のダッシュパネル10
とパネル状のフロアユニット2の前縁部との結合、即ち
パネル同士の結合には、軟タイプの接着剤が使用される
ので、振動を低減し得るようになっている。この原理に
ついて以下に説明する。
【0027】ここでは、仮に、フロアユニット2を図9
に示すパネル21に、またアッパボディユニット3のサ
イドシル6・6および後部メンバを、上記のパネル21
の周りに接着剤にて結合されている枠体22に置き換え
たパネル模型23によって説明する。
【0028】振動理論より、物体の固有振動の振幅A
は、物体の剛性をk、減衰比をζとすると、 A∝1/kζ となることが知られている。この式より、物体の振幅A
は剛性kを大きくすると小さくなることが分かる。
【0029】また、減衰係数をC、臨界減衰係数を
C 、物体の質量をmとすると、これらと上記の減衰比
ζとの間には、 ζ=C/CC =C/2√mk という関係がある。これを上式に代入して整理すると、 A∝√m/C√k となり、これによっても、振幅Aは剛性kを大きくする
ことにより小さくなることが分かる。
【0030】ここで、上記のパネル模型23において、
剛性kは、パネル21と枠体22との結合状態に関係し
ており、これら両者を結合する接着剤として硬タイプの
ものを使用すれば大きくなる。従って、パネル21と枠
体22との結合には硬タイプの接着剤を使用すれば、パ
ネル21の振幅Aを小さくすることができる。このこと
から、フロントヒンジピラー部5とリヤヒンジピラー部
8との結合、並びにフロアユニット2の両側縁部および
後縁部とアッパボディユニット3のサイドシル6・6お
よび後部クロスメンバとの結合には、硬タイプの接着剤
を使用すると、フロアユニット2の振動を低減し得るこ
とが分かる。
【0031】一方、図10に示すように、パネル21が
2枚の分割パネル21a・21bを接着剤にて結合した
ものからなる場合、両パネル21a・21bの結合部
は、図11に示すように、パネル21の振幅における腹
部24の近傍部位となる。従って、上記の両分割パネル
21a・22aの結合には、減衰機能が高い軟タイプの
接着剤を使用する方が、パネル21の振動を小さくする
ことができる。尚、軟タイプの接着剤を使用した場合と
硬タイプの接着剤を使用した場合との減衰率と接着剤層
の厚さとの関係は、図12のようになる。また、パネル
同士を、スポット溶接と厚さ0.1〜1.0mmの硬タイプ
の接着剤層とこれと同一厚さの軟タイプの接着剤層とで
それぞれ結合した場合の各減衰係数の比は、およそ、ス
ポット溶接:硬タイプ:軟タイプ=1:1.2:4.2とな
る。
【0032】上記のことから、フロントボディユニット
1のダッシュパネル10とフロアユニット2の前縁部と
の結合には、軟タイプの接着剤を使用すると、上記の両
パネル部分、特にダッシュパネル10での振動を低減し
得ることが分かる。
【0033】次に、上記の振動低減機能を確認するため
に行った加振実験の結果について説明する。この実験に
おいては、図13に示すように、加速度センサ31を車
体における振動発生状態を検査すべき位置に配し、その
直ぐ近傍をインパルスハンマ32で打撃し、このインパ
ルスハンマ32の打撃による入力信号と加速度センサ3
1の出力信号とを周波数分析器33で分析し、出力信号
/入力信号のレベルと周波数との関係を調べている。そ
して、ダッシュパネル10とフロアユニット2の前縁部
との結合による振動発生状態を調べる場合には、加速度
センサ31をダッシュパネル10に取り付け、モノコッ
クボディの場合と、上記の両者を軟タイプの接着剤で結
合した場合、および硬タイプの接着剤で結合した場合と
を比較した。その結果を図14の(a)(b)に示す。
【0034】一方、フロアユニット2とサイドシル6・
6および後部クロスメンバとの結合による振動発生状態
を調べる場合には、加速度センサ31をフロアユニット
2に取り付け、同様に、モノコックボディの場合と、上
記の各部を軟タイプの接着剤で結合した場合、および硬
タイプの接着剤で結合した場合とを比較した。その結果
を図15の(a)(b)に示す。
【0035】図14(a)(b)の結果においては、ダ
ッシュパネル10とフロアユニット2との結合におい
て、硬タイプの接着剤を使用した場合よりも軟タイプの
接着剤を使用した場合の方が、振動のピーク部が大幅に
低下しているので、この場合には軟タイプの接着剤が適
することが確認された。また、図15(a)(b)の結
果においては、フロアユニット2とサイドシル6・6お
よび後部メンバとの結合において、軟タイプの接着剤を
使用した場合よりも硬タイプの接着剤を使用した場合の
方が、振動が大幅に低減しているので、この場合には硬
タイプの接着剤が適することが確認された。
【0036】
【発明の効果】本発明の自動車の車体構造は、以上のよ
うに、フロントボディユニットのパネル部とフロアユニ
ットのフロア部材前縁部との結合が第1の接着剤にて行
われ、フロントボディユニットとアッパボディユニット
とにおけるヒンジピラー部分での結合、およびフロアユ
ニットとアッパボディユニットとの結合が第2の接着剤
にて行われ、上記の第1の接着剤の硬化後の硬度は、第
2の接着剤の硬化後の硬度よりも低く設定されている構
成である。
【0037】これにより、フロアユニットの振動を低減
し得るとともに、フロントボディユニットの、フロアユ
ニットと結合されるパネル部の振動を低減することがで
きるので、車体全体としての振動を低減することができ
るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すものであって、車体を
形成するための各分割ユニットと、各分割ユニットを結
合するための接着剤の種類とを示す車体の分解斜視図で
ある。
【図2】図1に示したフロントヒンジピラー部とリヤヒ
ンジピラー部との結合前(a)および結合後(b)の横
断面図である。
【図3】図1に示したフロアユニットの形状の一例と、
このフロアユニットをフロントボディユニットおよびア
ッパボディユニットと結合する際に使用される接着剤の
種類とを平面で示す説明図である。
【図4】フロアユニットが図3に示した形状を有する場
合のフロアユニットとダッシュパネルとの結合構造を示
す縦断面図である。
【図5】図1に示したフロアユニットの形状の他の例
と、このフロアユニットをフロントボディユニットおよ
びアッパボディユニットと結合する際に使用される接着
剤の種類とを平面で示す説明図である。
【図6】フロアユニットが図5に示した形状を有する場
合のフロアユニットとダッシュパネルとの結合構造を示
す縦断面図である。
【図7】図1に示したアッパボディユニットのサイドシ
ルとフロアユニットとの結合構造を示す縦断面図であ
る。
【図8】上記の各分割ユニットの各結合部に使用される
接着剤の種類を示す斜視図である。
【図9】図1に示したフロアユニットをパネルに、また
アッパボディユニットを枠体に置き換えて示すパネル模
型の斜視図である。
【図10】図9に示したパネル模型においてパネルが2
枚の分割パネルからなる場合の斜視図である。
【図11】図10に示したパネルが振動している状態を
示す説明図である。
【図12】図10に示す分割パネルの結合に軟タイプの
接着剤を使用した場合と硬タイプの接着剤を使用した場
合との減衰率と接着剤層の厚さとの関係を示すグラフで
ある。
【図13】本実施例の車体構造の振動低減機能を確認す
る加振実験のための構成図である。
【図14】上記の加振実験の結果を示すものであって、
フロントボディユニットとフロアユニットとの結合に軟
タイプの接着剤を使用した分割ボディと、モノコックボ
ディとにおける、出力信号/入力信号のレベルと周波数
との関係(a)、および上記の軟タイプの接着剤に代え
て硬タイプの接着剤を使用した場合の上記の関係(b)
を示すグラフである。
【図15】上記の加振実験の結果を示すものであって、
フロアユニットとアッパボディユニットとの結合に軟タ
イプの接着剤を使用した分割ボディと、モノコックボデ
ィとにおける、出力信号/入力信号のレベルと周波数と
の関係(a)、および上記の軟タイプの接着剤に代えて
硬タイプの接着剤を使用した場合の上記の関係(b)を
示すグラフである。
【符号の説明】
1 フロントボディユニット 2 フロアユニット 3 アッパボディユニット 7 ルーフ部 10 ダッシュパネル(パネル部) 12 接着剤層(第2の接着剤) 15 接着剤層(第1の接着剤) 19 接着剤層(第2の接着剤)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フロアユニットの前縁部と結合されるパネ
    ル部を車幅方向に有するフロントボディユニットと、パ
    ネル状のフロア部材を有するフロアユニットと、ルーフ
    部および左右のボディサイド部を有するアッパボディユ
    ニットとの各分割ユニットを結合して車体の主要部が形
    成されている自動車の車体構造において、 フロントボディユニットのパネル部とフロアユニットの
    フロア部材前縁部との結合が第1の接着剤にて行われ、
    フロントボディユニットとアッパボディユニットとにお
    けるヒンジピラー部分での結合、およびフロアユニット
    とアッパボディユニットとの結合が第2の接着剤にて行
    われ、上記の第1の接着剤の硬化後の硬度は、第2の接
    着剤の硬化後の硬度よりも低く設定されていることを特
    徴とする自動車の車体構造。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105818870A (zh) * 2015-01-23 2016-08-03 保时捷股份公司 用于生产复合结构类型的机动车辆车身的方法

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