JPH0655962B2 - ラペルの改良された衣服 - Google Patents

ラペルの改良された衣服

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JPH0655962B2
JPH0655962B2 JP60284067A JP28406785A JPH0655962B2 JP H0655962 B2 JPH0655962 B2 JP H0655962B2 JP 60284067 A JP60284067 A JP 60284067A JP 28406785 A JP28406785 A JP 28406785A JP H0655962 B2 JPH0655962 B2 JP H0655962B2
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JP
Japan
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lapel
interlining
extensibility
adhesive
roll
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JP60284067A
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公男 市村
輝二 加藤
清治 斎藤
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日本バイリ−ン株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ラペルの改良された衣服に関し、更に詳しく
は、従来にない容易な作業性と、優雅なロールを有する
ラペルの改良された衣服に関する。
〔従来の技術〕 ラペルとは背広えりなどの、前身頃から連続した部分の
折返し、返しえりなどを意味し、通常は横方向に張りの
ある織物の毛芯を芯地として用い、表地と芯地との間に
横方向に寸法差を設けてハ刺し加工を行い、その寸法差
を利用して美感に優れたロール構造を発現せしめてい
る。
又、不織布等の接着芯地を利用する場合には、通常ラペ
ル部分のみではなく、前身頃部分と一体的に、接着芯地
を使用して接着加工され、この場合に、美しいロールを
付与するものとして例えば実開昭57−34528号の
様に成形性芯地を利用するものなどが考案されている。
本発明に類する接着縫製とハ刺しを併用したラペル構造
は現在全く見当らない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ハ刺しにより形成されたラペルは、毛芯の有する横方向
の張りと、表地と芯地との寸法差を利用してラペルに美
しいロールを付与せしめたものであるが、ハ刺し加工は
非常に高度の技術と熟練及び多くの作業時間を必要とす
るため、コストが上昇し、又、品質の均質化も困難であ
った。
一方、接着芯地を使用したラペルは、ハ刺しの必要とす
る高度の技術や作業時間等を必要としないが、表地と芯
地とを寸法差のない様に密着せしめるため、平板上の仕
上りとなり美感に乏しく、又、保形性にも劣っていた。
これらの接着芯地を改良したものとして前記実開昭57
−34528号の提案があるが、単に成形性のある接着
芯地を、曲面形成された接着設備により接着しただけで
は、接着された直後は所望のロール等を出現せしめるこ
とが可能であったとしても、長時間の着用や、洗濯等に
より型崩れを生じたり、あるいは反対に保型性を高める
ためには、表地の自然な動きや風合を損失せしめる程度
に、芯地の剛直性を高める必要があり、これも又、衣服
にとって好ましいものではなかった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、接着縫製とハ刺しの併用により、100〜1
60℃の接着温度において、0〜5%の加熱伸長性を有
する線状体を横方向に挿入した、横方向に張りのある接
着芯地(以下、単に「横方向に張りのある接着芯地」と
いうことがある)がラペル芯として、表地に設置されて
いる構造を特徴とするラペルの改良された衣服に関す
る。
〔作用〕
本発明は、横方向に張りのある接着芯地を、接着縫製技
術とハ刺し加工技術とを併用して、表地と一体化せしめ
た構造とすることにより、従来には全くない優れた作業
性と、衣服としての美観の確保とを実現したものであ
る。
以下、図面に基き詳しく述べるが、第1図は本発明の平
面図であり、図中の数字1はラペル芯,2は表地,3は
ハ刺しの縫目を表わす。第2図は部分断面図である。
表地は、従来から衣服類に使用されているものであれば
何でも良く、特殊なものは全く必要としない。
本発明に使用する横方向に張りのある接着芯地について
説明すると、横方向に加熱伸長性のある線状体が挿入さ
れた芯地をラペル芯として使用するため、線状体自身が
芯地に張りを付与すると同時に、表地との接着時に、熱
により線状体が伸長することで、表地との伸度差が生
じ、バイメタルのような作用によりラペルのロール形状
を非常に美しく形成することが可能となった。ここで言
う加熱伸長性とは、接着縫製における通常の接着温度範
囲である100〜160℃の条件で伸長性を示すもので
あり、横方向に0〜5%の加熱時の伸びを示す芯地を利
用する。ここで、0%つまり、伸長性のないものを含む
理由は、表地として加熱時に収縮を生じるものを使用し
た場合、やはり芯地と表地との間に伸度差が生じ、前記
同様に美しいロール形状を得られるためである。
本発明に特に好適なこれらの芯地としては、横糸挿入ト
リコット、フィラメント挿入不織布、繊維を特定方向に
配向せしめた不織布、或いは剛毛を挿入した織物などが
あり、就中、加熱伸長性を示す素材として、強撚等の機
械的な方法で加熱時に伸長性を示す糸、テトロン−コッ
トン等の混紡によりコットン等の湿熱自然伸長性を利用
した糸、フィラメント糸を圧縮しながら挿入固定し加熱
による弾性回復を利用するもの、あるいは、糸状の形状
記憶合金や形状記憶樹脂などが利用できる。
ここで言う横方向の張りとは、衣服を作製した場合、衣
服のドレープ性を適度に制御し、好適な保形作用を示す
もののことであり、又、接着芯地の横方向の寸法を表地
の寸法よりも長くして寸法差を設けた場合に、寸法差に
よるシワを生じずに自然なロール状態を出現せしめるに
必要な補強作用を有するもののことを言う。
特に、JISL−1079に剛軟度A法(45°,カン
チレバー法)として示される曲げ剛性の測定方法で、横
方向(ラペルの返し線に沿って曲げる方向)の曲げ剛性
が、縦方向の1.5倍以上であることがラペルの美観と保
形性の点から好適である。又、本発明においては同測定
法における横方向の曲げ剛性として20mm程度の柔軟な
芯地をも利用することもできるため、従来以上に所望の
風合を衣服に与えることができる。
次に、本発明の要旨である接着縫製とハ刺しとを併用す
ることの作用について詳しく説明する。
説明縫製の長所は、周知の如く縫製の容易さ、品質の均
一化、作業時間の短縮等にあるが、ハ刺し加工のよう
に、表地と芯地に寸法差を設けて全面的に接着すること
は、シワが発生したりするため実質的に不可能である。
しかし、本発明においては、横方向に張りのある芯地を
利用し、ハ刺しを併用することで、ラペルに美しいロー
ルを出現せしめ乍ら接着縫製の適用を可能とする。本発
明の接着加工は、ハ刺し加工の前後何れの場合でもよ
く、手順は問題とせず、接着加工を適用することで、従
来、熟練や多くの時間を必要としたラペルの作製を非常
に容易にし、しかも均質な品質が得られることを実現す
る。
ハ刺しは、芯地と表地の配置関係を固定する作用を示
し、しかも、本発明においては接着縫製と併用すること
で、従来、芯地と表地の固定に10〜数10本のハ刺し
を必要としていたものを2〜7本程度のハ刺しで十分な
固定が得られ、しかも、ハ刺しによる縫目の触感さえ存
在せしめる。
まず、接着加工をハ刺しの前に行う場合、通常の平板熱
プレス機等により接着を行う。この場合、全面的に仮接
着を行なえば、シワを発生することなく接着でき、しか
も加熱伸長性のある芯地を使用しているため、美しいロ
ールを出現させることができる。更に、乾熱伸長性より
も湿熱伸長性の大きな芯地を利用すると、ハ刺し加工が
平板状で行える有利さと、仕上げプレスで非常に美しい
ロールが得られるため最適である。
接着された芯地は、次いで数本のハ刺し加工により固定
された後、スチームを主熱源とする仕上げプレス機によ
り美しいロールを形成する状態で全面的に再接着され
る。この際、本発明には横方向に張りのある芯地の利用
と、加熱伸長性により、芯地にシワが生じるという欠点
もなく、美しい仕上りを得ることができる。
次に、ハ刺し加工を先に行う場合について説明すると、
表地と芯地は、寸法差を設けずに芯地の左右両端部のみ
をハ刺し加工される。そして、ラペルのデザインや触感
等により必要に応じて数本のハ刺しが追加される。ハ刺
し加工されたラペルは、次いで接着プレス加工,又は仕
上げプレスにより、全面的な接着が行われ、安定したロ
ール形状が、これも、又、芯地の張りによりシワも生じ
ずに得ることが出来る。
以下、本発明を実施例に基き、更に説明するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕 表地として、ポリエステル・ウール混紡のサマーウース
テッドを使用し、ラペル芯として、横糸としてポリエス
テル・コットン混紡糸を挿入したポリエステルマルチフ
ィラメント製のトリコットに接着樹脂として融点120
℃のポリアミド樹脂加工した目付60g/m2の芯地を用い
た。
この芯地の、縦・横の曲げ剛性比は1.6であり、又、乾
熱伸長性は、縦横とも0%,湿熱伸長性は、縦0%,横
1.5%であった。尚、この伸長性の測定は、平板プレス
機の上に置いた離形紙上に芯地を置き、温度160℃,
圧力0.15kg/cm2,時間30秒の条件で測定し、湿熱
は、5kg/cm2圧のスチームブローを15秒間行った後の
伸長性を測定した。
これらの表地及び芯地を図面に示す形に裁断し、まず、
150℃,0.3kg/cm2圧で10秒間乾熱で接着加工を行
った。接着されたラペルに左右及び中央の4本のハ刺し
加工を行った後、6kg/cm2圧のスチームブローが可能な
仕上げプレス機にて、約5秒間湿熱加熱を行った後、1
20℃,0.2kg/cm2の仕上げプレスを行ない本発明によ
るラペルの改良された衣服を得た。
得られた衣服のラペルは、美観に優れたロールを有し、
耐久性,保形性とも従来品よりはるかに優秀なものであ
った。
〔実施例2〕 表地として、実施例1と同一のものを使用し、ラペル芯
として、マルチフィラメントが一方向に約3mm間隔で挿
入された目付100g/m2,厚み1.0mmの不織布を用い
た。この不織布の縦横の剛性比は2.8で、乾熱伸長性は
縦−0.5%,横0%で、湿熱伸長性は縦0%,横0.5%
であった。
これらの表地及び芯地を実施例1と同じく裁断した後、
積層し、僅かの寸法差を設けてハ刺し加工を左右及び中
間2カ所の計4カ所にハ刺し加工を行った。
ハ刺しされたラペルは表地と芯地の間に僅かの空隙を有
していたが、次いで行った実施例1と同条件の仕上げプ
レスにより、美しいロールが出現し、又、全面的にシワ
等のない優れた接着状態のものとなった。
このものも実施例1と同様に美観に優れたロールを有
し、耐久性,保形性とも優れたものであった。
〔効果〕
本発明によるラペルの改良された衣服は、極めて美感に
優れたロールをラペルに有する。しかも、このロール
は、従来において熟練,高度の技術,長時間作業による
ハ刺し加工を適用しなければ実現が不可能であったもの
であり、本発明は、接着縫製を併用することにより、ハ
刺しを極めて容易にし、この結果として、美しいロール
の形成されたラペルを、安価に,均質に,しかも、量産
をも可能とするものである。
従って、本発明によるラペルの改良された衣服は、従来
の高級品の要素を、どのような衣服へも適用可能とした
ものであり、作業性,経済性,品質の均一性等のあらゆ
る点を改善し、しかも、美感,触感等の伝統的感性をも
犠牲にしない優れた衣服である。
【図面の簡単な説明】
第1図に示すものは、本発明の一実施例の平面図で、図
中の数字1はラペル芯,2は表地,3はハ刺しの縫目を
表わす。第2図は、その部分断面図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】接着縫製とハ刺しの併用により、100〜
    160℃の接着温度において、0〜5%の加熱伸長性を
    有する線状体を横方向に挿入した、横方向に張りのある
    接着芯地がラペル芯として表地に設置された構造を特徴
    とするラペルの改良された衣服。
  2. 【請求項2】加熱伸長性が、スチームによる湿熱伸長性
    である特許請求の範囲第1項記載のラペルの改良された
    衣服。
JP60284067A 1985-12-16 1985-12-16 ラペルの改良された衣服 Expired - Lifetime JPH0655962B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015036194A (ja) * 2013-08-10 2015-02-23 コーホク印刷株式会社 インデックス付き冊子の製本方法及びこの製本方法で製本されたインデックス付き冊子

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