JPH0654953U - ボールねじ - Google Patents

ボールねじ

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JPH0654953U
JPH0654953U JP9364692U JP9364692U JPH0654953U JP H0654953 U JPH0654953 U JP H0654953U JP 9364692 U JP9364692 U JP 9364692U JP 9364692 U JP9364692 U JP 9364692U JP H0654953 U JPH0654953 U JP H0654953U
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JP
Japan
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ball
circulation path
ball circulation
nut body
screw
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JP9364692U
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孝彌 土肥
義久 野田
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Koyo Machine Industries Co Ltd
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Koyo Machine Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボール転動に伴うボールねじの磨耗を抑える
ことによりボールねじの寿命を延ばすとともに、騒音、
振動が抑えられて、静粛性が要求される環境下での使用
に最適なボールねじの提供を目的とする。 【構成】 ボール循環路7のうち特に大きなボールの衝
突音,振動の生じやすい部位である、ボールすくい上げ
部11と湾曲部22が吸振性に優れる材料からなるた
め、これらの部位におけるボール6の衝突音や振動は有
効に減少ないし減衰される。また、ボール循環面7aが
自己潤滑材から形成されることから、ボール6がこのボ
ール循環面7aに接触しながら循環されることによっ
て、ボール6の表面に潤滑剤が転写され、ボールの転動
が円滑となる。ボール自身や螺旋溝、さらにはボール循
環路の磨耗が有効に減少される。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案はボールねじに関し、さらに詳細には、ボールが循環するタイプのも のにおいて、ボールの転動を円滑に行わせるとともに、ボール転動による騒音や 振動を抑える構造を備えたボールねじに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のボールねじとしては、図12に示すような構造のものがある。
【0003】 このボールねじは、ねじ軸aの外周面に螺旋溝bが形成されるとともに、この ねじ軸aに外嵌されるナット体cの内周面に螺旋溝dが形成され、これら両螺旋 溝b,d間に複数のボールe,e,…が回転自在に介装されてなる。また、ナッ ト体cの螺旋溝dにおけるボール転動部分の両端には、金属製のリターンチュー ブfが連結されて、ボール循環路gが形成されている。hはリターンチューブf を固定するチューブ押えである。
【0004】 そして、上記ねじ軸aとナット体cとの相対的な回転運動により、ボールe, e,…がその軌道である両螺旋溝b,dに沿って移動しながら、ナット体cがね じ軸aに対して軸方向へ相対的に移動する。また、ナット体cの螺旋溝dのボー ル転動部分において、その一端に到達したボールeは上記ボール循環路gを介し て他端へ移動し循環されることとなる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構造では次のような問題点があり、その改良が要望 されていた。
【0006】 (1) すなわち、ボールねじは、近年、事務用電子機器、医療機器あるいは自動製 図機などの機器にも広く使用されているが、これらの機器は静寂な環境下で使用 されることが多く、機器を構成する部品や装置の駆動にも静粛性が強く要求され ている。
【0007】 ところが、上述したように、従来のボールねじにおいては、リターンチューブ fが金属製であるため、ボール循環経路内でのボールe,e,…同士の衝突音、 あるいは、螺旋溝b,dからリターンチューブfのボールすくい上げ部iへ移る 際やリターンチューブfの湾曲部jでの、ボールeの衝突音や振動がボールねじ 外部へ伝わり、不快な騒音および振動源となっていた。
【0008】 このような金属音や振動は、特に上記すくい上げ部iや湾曲部jでのものが大 きく、ボールねじの高速回転化によりこれがさらに増長されるという悪循環を生 じている。
【0009】 (2) また、このように構成されるボールねじにおいては、一般にそのねじ軸a、 ナット体cおよびボールe,e,…のそれぞれが鋼製とされており、このボール ねじを駆動させることによってボールe,e,…同士が互いに衝突しながら、螺 旋溝b,dおよびボール循環路gに接触しつつ移動し循環する。このため、この ボールe,e,…の循環に伴ってボールねじの各部に磨耗を生じ、その結果、ボ ールねじの寿命が短くなる他、振動や位置精度不良等の問題をきたしていた。
【0010】 これに関連して、上記のような構成のボールねじにあっては、外部から潤滑油 等の潤滑剤を供給してやる必要があり、かかる潤滑剤供給のための装置、あるい は手作業が必要となる。しかも、これらの装置を用いた場合にはボールねじの構 造が複雑かつ大型化するとともに製造コストが高くなる一方、手作業を行う場合 にはそれに伴う手間や人件費等の面で不利があった。
【0011】 本考案は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、ボール転動に 伴うボールねじの磨耗を抑えることによりボールねじの寿命を延ばすとともに、 騒音、振動が抑えられて、静粛性が要求される環境下での使用に最適なボールね じの提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本考案のボールねじは、ねじ軸の外周面に螺旋溝が 形成されるとともに、このねじ軸に外嵌されるナット体の内周面に螺旋溝が形成 され、これら両螺旋溝間に複数のボールが回転自在に介装されてなり、上記ナッ ト体の螺旋溝におけるボール転動部分の両端に、上記ボールを循環させるボール 循環路が連通され、このボール循環路が設けられるボール循環路形成部が、吸振 性に優れる材料からなるとともに、上記ボール循環路のボール循環面が自己潤滑 材から形成されていることを特徴する。
【0013】
【作用】
ねじ軸とナット体との相対的な回転運動により、ボールはその軌道である螺旋 溝に沿って移動した後、その一端からボール循環路を介して他端へ戻って再循環 される。
【0014】 この際、ボールの衝突音,振動の生じやすい部位、つまり、ボール循環路の設 けられるボール循環路形成部が吸振性に優れる材料からなる。このため、ボール 循環路におけるボールの衝突音や振動が有効に減少ないし減衰されて、その外部 への漏れが防止される。
【0015】 また、ボール循環路の内周面が自己潤滑材から形成されていることから、ボー ルがこのボール循環路の内周面に接触しながら循環されることによって、ボール の表面に潤滑剤が転写されて、ボールの転動が円滑となり、ボール自身や螺旋溝 、さらにはボール循環路の磨耗が有効に減少される。
【0016】
【実施例】
以下、本考案に係る実施例を図面に基づいて説明する。 実施例1
【0017】 本考案に係るボールねじを図1および図2に示し、該ボールねじ1は、ねじ軸 2の外周面に螺旋溝3が設けられる一方、このねじ軸2に外嵌されるナット体4 の内周面に螺旋溝5が設けられて、これら両螺旋溝3,5間に複数のボール6, 6,…が転動自在に介装されてなり、また、ナット体4の外周部にボール循環路 7が形成されており、このボール循環路7を介して上記ボール6,6,…が循環 するようにされている。
【0018】 上記ボール循環路7は、ナット体4の螺旋溝5におけるボール転動部分の両端 に連通されており、具体的には、その全長が一対の循環ブロック(ボール循環路 形成部)8,9により形成されている。
【0019】 この一対の循環ブロック8,9は、それぞれ左右対称構造を有する合成樹脂製 の一体成形品で、合成樹脂材料としては、吸振性にすぐれる強化プラスチック等 が採用されるが、他の吸振性に富む新素材も利用可能である。
【0020】 また、これらの循環ブロック8,9は、図2に示すように、その下面10が、 平坦面とされるとともに、一対の脚部11,12が下方へ延びて設けられている 。これに関連して、ナット体4には嵌挿孔13,14が設けられており、これら 嵌挿孔13,14は、螺旋溝5におけるボール転動部分の両端位置に配置される とともに、上記螺旋溝5で形成される円弧に対して接線方向に延びて形成されて いる。
【0021】 両循環ブロック8,9の相互接合面15,16には、それぞれ、半円断面を有 するボール循環溝15a,16aが、上記両脚部11,12にわたって略U字形 状に形成されている。そして、両循環ブロック8,9がナット体4の装着部4a に装着された状態において、これらのボール循環溝15a,16aが合体して、 上記ボール循環路7が形成される。
【0022】 ボール循環路7は、その両端部が上記ナット体4の螺旋溝5に連続するボール すくい上げ部17と、上記嵌挿孔13,14からボールすくい上げ部17へ連続 する円弧状経路とされる湾曲部18とから構成されていることから、ボール6, 6,…が円滑に循環する形状とされている。
【0023】 また、このボール循環路7の内径面つまりボール循環面7aは、自己潤滑材か ら形成されており、具体的には、図3(a) または図3(b) に示す方法で形成され ている。
【0024】 すなわち、図3(a) に示す方法は、ボール循環路7が、上記ボール循環溝15 a,16aの表面に自己潤滑材層19が被膜形成されてなる。この場合、この自 己潤滑材層19は薄膜状に形成されるが、この厚さはボールねじ1の回転数等の 使用条件により具体的に設定される。このため、自己潤滑材を無駄なく効率良く 使用することができる。
【0025】 また、図3(b) に示す方法は、上記循環ブロック8,9の相互接合面15,1 6に嵌挿凹部20,21が凹設されるとともに、この嵌挿凹部20,21に上記 ボール循環溝15a,16aを備えた自己潤滑性部材22,23が埋設されてな り、この場合には自己潤滑材を確実かつ均一な厚さに形成することができる。な おこれに関連して、循環ブロック8,9自体を、自己潤滑性を有するとともに、 吸振性を有する材料で形成することも可能である。
【0026】 この自己潤滑材としては、例えば、ナイロン樹脂や二硫化モリブデン(MoS 2 )、オイル含有材等が好適に採用されるが、他の自己潤滑性を有する新素材も 利用可能である。
【0027】 なお、上記両循環ブロック8,9は、嵌挿孔13,14と脚部11,12との 嵌合により、ナット体4の装着部4aに位置決めされ、この状態において、締付 けボルト24,24を締め付けることにより、両循環ブロック8,9がナット体 4に取外し可能に締付け固定されている。
【0028】 しかして、以上のように構成されたボールねじにおいて、ねじ軸2とナット体 4との相対的な回転運動により、ボール6,6,…がその軌道である両螺旋溝3 ,5に沿って移動しながら、ナット体4はねじ軸2の軸線方向へ相対的に移動さ れることとなる。
【0029】 なお、ナット体4の螺旋溝5におけるボール転動部分の一端へ移動したボール 6は、ボール循環路7を介して上記ボール転動部分の他端へ戻って、再びこのボ ール転動部分を循環されることになる。
【0030】 この際、上記ボール循環路7のボール循環面7aが自己潤滑性を有することか ら、ボール6,6,…がこのボール循環路7の内周面7aに接触しながら循環す ることにより、ボール6,6,…の表面に潤滑剤が転写され、ボール6,6,… が円滑に循環される。
【0031】 しかも、ボール循環路7を形成する循環ブロック8,9が吸振性に優れる合成 樹脂材料から形成されているため、ボール循環路7におけるボール6,6,…の 衝突音や振動は減少ないし減衰されるとともに、ボール6,6,…同士の衝突音 も循環ブロック9,10の吸振効果により消音されることとなる。したがって、 これらが、不快な騒音および振動としてボールねじ外部へ伝わることはない。
【0032】 また、上記ボール循環路7の湾曲部18が円弧状経路であるため、ボール6, 6,…の循環が円滑に行われて、ボールねじの円滑な駆動が確保されるとともに 、ボール6,6,…の転動方向が変わる部分において無用な衝突音も生じず、こ の点でも騒音の発生が防止される。
【0033】 さらに、本例のように、ボール循環路7を合成樹脂材料で形成することにより 、最適なボール6,6,…の流れを得るべく、ボール循環路7の形状を自由に設 定できる。
【0034】 実施例2 本例は図4ないし図7に示し、ボール循環路7の構造が改変されたものであっ て、具体的には、ヨーク部材25と一対の循環ブロック26,27とから構成さ れている。
【0035】 上記ヨーク部材25はボール循環路7のボールすくい上げ部28を形成するも ので、具体的には図6に示すような構造とされた合成樹脂製の一体成形品で、こ の合成樹脂材料としては、実施例1と同様、吸振性に優れる強化プラスチック等 が採用されるが、この他吸振性に富む新素材も利用可能である。
【0036】 このヨーク部材25は、ヨーク本体29と取付けボルト部30とからなり、そ の上面29aとボールすくい上げ部28を形成する両端面が、それぞれ上記ナッ ト体4の螺旋溝5に一致する凸円弧断面と凹円弧断面を有する。これに関連して 、ナット体4の両端部分、つまり螺旋溝5におけるボール転動部分の両端には、 図5に示すように、上記螺旋溝5で形成される円弧に対して接線方向へ延びるボ ール軌道孔31が形成されている。
【0037】 そして、上記ナット体4の両端部分の螺旋溝5(図4のハッチング部分)にヨ ーク本体29が嵌合された状態において、ヨーク本体29の端面28が上記ボー ル軌道孔31の一部をなして、ボール6を螺旋溝3,5からボール循環路7へす くい上げるボールすくい上げ部28が形成される。また、この状態において、上 記取付けボルト部30は、ナット体4に設けられたボルト挿通孔33に挿通され る。
【0038】 なお、ヨーク部材25は、上記のように全体が合成樹脂製とされるほか、図8 (a) ,(b) に示すように、金属製のヨーク本体29の両端部分に合成樹脂製の端 面部29b,29bが接着等により一体的に設けられてもよい。
【0039】 一対の循環ブロック26,27は、それぞれ左右対称構造を有する合成樹脂製 の一体成形品で、この合成樹脂材料としては、上記ヨーク部材25と同様、吸振 性に優れる強化プラスチック等が採用されるが、他の吸振性に富む新素材も利用 可能である。
【0040】 これらの循環ブロック26,27は、図7に示すように、その上面34がナッ ト体4の外周円筒面に連続する円筒面とされるとともに、その下面35が平坦面 とされている。この下面35には位置決め凹部36が設けられており、これがナ ット体4の装着部4aに設けられた位置決め凸部37にキー嵌合するようにされ ている。
【0041】 また、両循環ブロック26,27の相互接合面38,39には、それぞれ半円 断面を有するボール循環溝38a,39aが形成されている。両循環ブロック2 6,27がナット体4の装着部4aに装着された状態において、これらのボール 循環溝38a,39aが合体してボール循環路7の湾曲部40を形成し、その両 端が上記ナット体4のボール軌道孔31に連続的に連通される。
【0042】 上記湾曲部40は、ボール軌道孔31からボールすくい上げ部28へ連続する 円弧状経路とされて、ボール6,6,…が円滑に循環する形状とされている。
【0043】 なお、上記両循環ブロック26,27は、位置決め凹部36と位置決め凸部3 7とのキー嵌合によりナット体4の装着部4aに位置決めされ、この状態におい て、その挿通孔に上記ヨーク部材25の取付けボルト部30がそれぞれ挿通され る。そして、これら取付けボルト部30,30に締付けナット41,41を締め 付けることにより、ヨーク部材25,25と循環ブロック26,27が、ナット 体4に取外し可能に共締めされている。
【0044】 その他の構成および作用は実施例1と同様である。特に、ボール循環路7の内 径面つまりボール循環面7aは、自己潤滑材から形成されており、具体的には、 図3(a) または図3(b) に示すように形成されている。
【0045】 実施例3 本例は図9および図10に示し、ボール循環路7の構造がさらに改変されたも のであって、ボール循環路7が、単一の循環ブロック42とナット体4との間に 形成されている。
【0046】 上記循環ブロック42は合成樹脂製の一体成形品で、この合成樹脂材料として は、実施例1および実施例2と同様、吸振性に優れる強化プラスチック等が採用 されるが、他の吸振性に富む新素材も利用可能である。
【0047】 上記循環ブロック42は、その下面(内周面)が平坦面とされるとともに、一 対の脚部43,44が下方へ延びて設けられている。これに関連して、ナット体 4には嵌挿孔45,46が設けられており、これら嵌挿孔45,46は、螺旋溝 5におけるボール転動部分の両端位置に配置されるとともに、上記螺旋溝5で形 成される円弧に対して接線方向へ延びて形成されている。
【0048】 上記循環ブロック42の下面には、半円断面を有するボール循環溝47が形成 されている。これに関連して、上記ナット体4の平坦面からなる装着部4cには 、図11に示すような断面形状を有するボール循環溝48が、上記ボール循環溝 47に対応して形成されている。また、上記両脚部43,44には、ボールすく い上げ部を形成するボール循環孔49が、上記ボール循環溝47の両端に連続し てそれぞれ設けられている。
【0049】 そして、循環ブロック42がナット体4の装着部4cに装着された状態におい て、上記ボール循環溝47,48およびボール循環孔49により上記ボール循環 路7が形成される。
【0050】 つまり、図10に示すように、循環ブロック42のボール循環溝47とナット 体4のボール循環溝48とにより、ボール循環路7の直線部50が形成され、上 記ボール循環孔49,49によりボールすくい上げ部が形成され、また、このボ ールすくい上げ部49,49と直線部50との連続部が円弧状の湾曲部51とさ れている。
【0051】 なお、上記循環ブロック42は、嵌挿孔45,46と脚部43,44との嵌合 により、ナット体4の装着部4cに位置決めされ、この状態において、締付けボ ルト52,52を締め付けることにより、ナット体4に取外し可能に締付け固定 されている。
【0052】 その他の構成および作用は実施例1と同様である。特に、ボール循環路7の内 径面つまりボール循環面7aは、自己潤滑材から形成されており、具体的には、 図3(a) または図3(b) に示すように形成されている。
【0053】 本考案は上述した実施例に限定されることなく、種々設計変更可能であり、例 えば、ボール循環路7は、少なくとも両端部のボールすくい上げ部と湾曲部とが 吸振性に優れる材料により形成されている限りにおいて、また、ボール循環路7 のボール循環面7aが自己潤滑材により形成されている限りにおいて、図示例以 外の構造とすることができる。
【0054】
【考案の効果】
以上詳述したように、本考案によれば、ボール循環路が設けられるボール循環 路形成部が吸振性に優れる材料からなるため、ボール循環路におけるボールの衝 突音や振動は有効に減少ないし減衰され、これら衝突音や振動がボールねじ外部 へ漏れて、不快な騒音および振動を発生することはない。
【0055】 したがって、近年のボールねじの高速回転化にもかかわらず、静寂な駆動が可 能であって、特に、静寂な環境下で使用される、事務用電子機器、医療機器ある いは自動製図機などの精密機器に最適な構造を提供することができる。
【0056】 また、ボール循環路の内周面が自己潤滑材から形成されていることから、ボー ルねじの駆動時に、ボールの表面に潤滑材が転写されるため、ボールの転動が円 滑となり、ボールや螺旋溝、さらにはボール循環路の磨耗が有効に減少される。
【0057】 さらに、従来のボールねじのように、潤滑剤を供給する装置や手作業を必要と しないため、ボールねじの構造を簡単かつコンパクトにすることができ、製造コ ストを安価に抑えることが可能となる。また、手作業による潤滑剤供給のような 手間や人件費等も不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例1に係るボールねじを示す正面
図である。
【図2】同ボールねじの循環経路全体を抽象的に示す断
面図で、ボール循環路が図1におけるII−II線に沿って
見た分割端面で示されている。
【図3】同ボールねじのボール循環路を構造を示す部分
拡大断面図である。
【図4】本考案の実施例2に係るボールねじを示す正面
図である。
【図5】同ボールねじの循環経路全体を抽象的に示す断
面図で、ボール循環路が図4におけるV −V 線に沿って
見た分割端面で示されている。
【図6】同ボールねじのボール循環路の両端すくい上げ
部を形成するヨーク部材を示す図であって、図6(a) は
正面図および図6(b) は底面図をそれぞれ示している。
【図7】同ボールねじのボール循環路を形成する分割循
環ブロックの一方を示す正面図である。
【図8】同ボールねじのヨーク部材の変形例を示す図で
あって、図5(a) は正面図および図5(b) は底面図をそ
れぞれ示している。
【図9】本考案の実施例3に係るボールねじを示す正面
図である。
【図10】同ボールねじの循環経路全体を抽象的に示す
断面図で、ボール循環路が図9におけるX−X線に沿っ
て見た断面で示されている。
【図11】同ボールねじのボール循環路の図10におけ
るXI−XI線に沿った断面図である。
【図12】従来のボールねじを示す図であって、図11
(a) は正面図を示し、また図11(b)は同ボールねじの
循環経路全体を抽象的に示す断面図で、ボール循環路が
図11(a) におけるB−B線に沿った断面で示されてい
る。
【符号の説明】
1 ボールねじ 2 ねじ軸 3 螺旋溝 4 ナット体 5 螺旋溝 6 ボール 7 ボール循環路 8,9 循環ブロック(ボール循環路形成部) 11,12 脚部 15,16 相互接合面 15a,16a ボール循環溝 17 ボールすくい上げ部 18 湾曲部 19 自己潤滑材層 20,21 自己潤滑性部材の嵌挿凹部 22,23 自己潤滑性部材 25 ヨーク部材 26,27 循環ブロック 28 ボールすくい上げ部 31 ボール軌道孔 38,39 相互接合面 40 湾曲部 42 循環ブロック 43,44 脚部 47 ボール循環溝 48 ボール循環溝 49 ボール循環孔 50 直線部 51 湾曲部

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ねじ軸の外周面に螺旋溝が形成されると
    ともに、このねじ軸に外嵌されるナット体の内周面に螺
    旋溝が形成され、これら両螺旋溝間に複数のボールが回
    転自在に介装されてなり、 上記ナット体の螺旋溝におけるボール転動部分の両端
    に、上記ボールを循環させるボール循環路が連通され、 このボール循環路が設けられるボール循環路形成部が、
    吸振性に優れる材料からなるとともに、上記ボール循環
    路のボール循環面が自己潤滑材から形成されていること
    を特徴するボールねじ。
  2. 【請求項2】 上記ボール循環路の内周面に自己潤滑材
    が被膜形成されて、上記ボール循環面とされている請求
    項1に記載のボールねじ。
  3. 【請求項3】 上記ボール循環路形成部に、自己潤滑性
    部材が埋設され、この自己潤滑性部材に上記ボール循環
    路が形成されている請求項1に記載のボールねじ。
JP9364692U 1992-12-29 1992-12-29 ボールねじ Withdrawn JPH0654953U (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006292085A (ja) * 2005-04-12 2006-10-26 Nsk Ltd ボールねじ機構
US7921743B2 (en) 2004-08-05 2011-04-12 Nsk Ltd. Ball screw device
KR20230060109A (ko) * 2021-10-27 2023-05-04 주식회사 씨티알모빌리티 볼 재순환형 볼 스크류

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