JPH065448A - チョークコイルおよび電源装置 - Google Patents

チョークコイルおよび電源装置

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JPH065448A
JPH065448A JP4162473A JP16247392A JPH065448A JP H065448 A JPH065448 A JP H065448A JP 4162473 A JP4162473 A JP 4162473A JP 16247392 A JP16247392 A JP 16247392A JP H065448 A JPH065448 A JP H065448A
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JP
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magnetic
magnetic material
choke coil
inductance
coil
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JP4162473A
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Inventor
Shuji Sunano
修二 砂野
Yusuke Ikeda
祐介 池田
Tsuneji Imanishi
恒次 今西
Tatsuo Maeoka
達夫 前岡
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • H01—ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01F37/00—Fixed inductances not covered by group H01F17/00
    • H—ELECTRICITY
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    • H02M—APPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M1/00—Details of apparatus for conversion
    • H02M1/12—Arrangements for reducing harmonics from ac input or output
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    • H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02M—APPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
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    • H02M1/0064—Magnetic structures combining different functions, e.g. storage, filtering or transformation

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 民生用あるいは産業用電子機器等に使用され
るチョークコイルにおいて高調波歪対策に必要なインダ
クタンスとノイズ対策に必要な高周波減衰特性を同時に
確保できるチョークコイルを小型で低コスト、かつ高品
質で提供することを目的とする。 【構成】 閉磁路を構成する一方の磁性材１に、閉磁路
を構成する他方の磁性材２を組み合わせ、この２種類の
磁性材１，２よりなる磁心の２種類の磁性材にまたがる
位置に巻回されかつ上記他方の磁性材２において巻線に
よる磁束を打ち消す方向に巻回された２つの巻線を設け
てコイル３を構成し、一方の磁性材１において高調波歪
対策のインダクタンスを、また他方の磁性材２において
ノイズ対策の高周波減衰特性を同時に確保できるチョー
クコイルを小型で低コスト、かつ高品質で提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は民生用あるいは産業用電
子機器等に使用されるチョークコイルおよび電源装置に
関するものである。
【０００２】
【従来の技術】近年、電源回路のコンデンサインプット
型整流回路における入力電流波形の高調波歪が送電線及
び電力設備に悪影響を及ぼすとして各種の高調波歪対策
が実施されているがその中でもチョークコイルを使用す
る方式は比較的簡単に対策が行えるので注目されてい
る。
【０００３】従来、この種のチョークコイルは図１２お
よび図１３に示す構成としていた。以下図面を参照しな
がら従来のチョークコイルについて説明を行う。図１２
は従来例のチョークコイルを示す斜視図である。図１２
に示すように、従来例のチョークコイルは閉磁路で構成
した磁性材１７の磁脚に銅線または銅箔を巻装したコイ
ル１８を組み込んで構成していた。図１３は従来例のチ
ョークコイルを用いた電源装置の例を示す回路図であ
る。図１３に示すようにチョークコイル１９は電源の入
力ラインに直列に組み込んで構成していた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】チョークコイルとして
は高調波歪対策としてｍＨオーダーの非常に大きなイン
ダクタンスを確保し電源装置の実装面積をいかに圧迫し
ないように構成するかが課題であるが図１２，図１３に
おける従来例では電源の入力整流平滑回路ブロック７に
対し既にノイズ対策用の２つのコモンモードチョークコ
イル２１を内蔵したノイズフィルタブロック２２，２３
が２段で構成され実装面積が非常に圧迫されており、更
に従来のチョークコイル１９はノイズフィルタブロック
２２，２３と同等の実装面積を必要とし電源装置の実装
面積に余裕のある場合でないと実装できないという問題
があった。
【０００５】本発明は以上のような従来の問題点を解決
するもので高調波歪対策用のインダクタンスを確保しさ
らに実装面積も圧迫せずに確保できるチョークコイルお
よび電源装置を小型で低コスト、かつ高品質で提供する
ことを目的とするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、閉磁路を構成する一方の磁性材に閉磁路ま
たは開磁路を構成する他方の磁性材を組み合わせ、この
２種類の磁性材よりなる磁心の２種類の磁性材にまたが
る位置に巻回され、上記他方の磁性材において巻線によ
る磁束を打ち消す２つの巻線よりなるコイルを設けてチ
ョークコイルを構成したものである。
【０００７】
【作用】この構成によって一方の磁性材の磁気特性と２
つのコイルによって高調波歪対策に必要なインダクタン
スを確保でき、さらに他方の磁性材の磁気特性と２つの
コイルによってコモンモードチョークコイルとしての機
能を有し、また他方の磁性材から一方の磁性材への漏れ
磁束により構成されるノーマルモードチョークコイルと
しての機能も有し電源装置としての実装面積の圧迫要因
である２段のフィルタブロックに使用するコモンモード
チョークコイルの高周波減衰特性と同等以上の高周波減
衰特性を同時に確保でき従来の２段のコモンモードチョ
ークコイルと本発明のチョークコイルを置き換えるだけ
で高調波歪対策とノイズ対策が同時に行えるため実装面
積を圧迫することなく電源装置としての小型化が容易と
なり、また従来のコモンモードチョークコイルの分低コ
ストとなる。
【０００８】以上の理由により小型で高調波歪対策用の
インダクタンスとコモンモードの減衰特性とノーマルモ
ードの減衰特性を同時に確保できるチョークコイルおよ
び高調波歪対策とノイズ対策を同時に行える電源装置を
低コスト、かつ高品質で提供することができる。
【０００９】
【実施例】
（実施例１）以下、本発明のチョークコイルの実施例を
図面を参照しながら説明する。図１は本発明の第１の実
施例によるチョークコイルを示す斜視図である。図２は
同チョークコイル６の等価回路図を示す。図３は同チョ
ークコイル６の電源装置への実装回路例を示す。図４は
同チョークコイルのノーマルモードにおけるインダクタ
ンスの周波数特性を示す。図５は同チョークコイル６の
コモンモードにおけるインダクタンスの周波数特性を示
す。
【００１０】図１，図２，図３，図４，図５において一
方の磁性材としてケイ素鋼板のＥＩ鉄心による日字状の
閉磁路を構成する磁性材１と他方の磁性材としてフェラ
イトによるロ字状の閉磁路を構成する磁性材２を上下に
組み合わせ、磁性材１の両側磁脚１ｂ，１ｃに対してこ
の２種類の磁性材１，２にまたがるように巻線を同じ巻
数で巻回して２つのコイル３を磁性材２において２つの
コイル３による磁束が打ち消し合うように構成する。ま
た磁性材１については磁気飽和を防止するためにＥＩ鉄
心の組み合わせ部にギャップ１ｊを設けている。
【００１１】このような構成では図２に示すようにこの
２種類の磁性材１，２は別々の磁路を形成し磁性材１に
おいてコイル３により磁束１ｆ，１ｇを形成し、また磁
性材１と磁性材２の組み合わせにおいてコイル３で発生
した磁束は磁性材１から磁性材２へ流れる漏れ磁束２
ｈ，２ｉを形成し、磁束１ｆ，１ｇおよび漏れ磁束２
ｈ，２ｉによってノーマルモードチョーク部４を構成す
る。また磁性材２において２つのコイル３で磁束２ｆ，
２ｇを形成しコモンモードチョーク部５を構成する。
【００１２】同チョークコイル６のノーマルモードにお
けるインダクタンスの周波数特性は図４に示すように磁
性材１の磁束１ｆ，１ｇにおいては２つのコイル３の直
列の合成インダクタンスとなり特性曲線１０が得られ
る。また磁性材２の漏れ磁束２ｈ，２ｉにおいて２つの
コイル３の漏れインダクタンスとなり特性曲線１１が得
られる。更に磁性材２の磁束２ｆ，２ｇは互いに磁束を
打ち消すためノーマルモードでの磁束は発生しない。従
ってノーマルモードにおいて特性曲線１０，１１の合成
特性曲線１２を得ることができる。高調波歪対策として
必要なインダクタンスは商用周波数におけるノーマルモ
ードのインダクタンスを確保すればよいので合成特性曲
線１２によってインダクタンスを確保できる。
【００１３】また、磁性材２の漏れ磁束２ｈ，２ｉにお
ける２つのコイル３の漏れインダクタンスは磁性材１と
磁性材２の結合によって発生するため高周波によるノー
マルモードのインダクタンスは従来の１０倍以上のイン
ダクタンスを確保できる。更に同チョークコイル６のコ
モンモードにおけるインダクタンスの周波数特性は図５
に示すように磁性材１の磁束１ｆ，１ｇにおいては２つ
のコイル３の並列の合成インダクタンスとなり特性曲線
１３が得られる。また磁性材２においては磁束２ｆ，２
ｇと漏れ磁束２ｈ，２ｉの合成磁束により２つのコイル
３の並列の合成インダクタンスとなり特性曲線１４が得
られるため特性曲線１３，１４の合成特性曲線１５を得
ることができる。
【００１４】２つのコイル３は高調波歪対策として必要
なインダクタンスを得るために従来のコモンモードチョ
ークコイル２１よりも多くの巻数で巻装しているので合
成特性曲線１５の高周波におけるコモンモードのインダ
クタンスは従来の２つのコモンモードチョークコイル２
１の合成インダクタンス以上のインダクタンスを確保で
きる。したがってノイズの減衰特性としても従来のコモ
ンモードチョーク２１と同等以上の性能を確保できる。
また磁性材１，２の材質として鉄ダスト、センダストや
アモルファス等別の磁気特性を持つ磁性材を組み合わせ
るか、さらに３種類以上の磁性材を組み合わせることで
ノーマルモードの合成特性曲線１２やコモンモードの合
成特性曲線１５を任意の形状に設定でき、要求する各イ
ンダクタンスの周波数特性１２，１５を選択することが
可能であり、また磁性材１，２の形状は角状のものだけ
でなく丸状としても同様の効果がある。
【００１５】更にコイル３は銅線によって形成するばか
りでなく銅箔等箔状の材料で巻装しても同等の効果があ
り、また磁性材１のＥＩ磁心の組み合わせ部に設けるギ
ャップ１ｊは中央磁脚１ａのみでなく両側磁脚１ｂ，１
ｃに設けるかあるいは中央磁脚１ａと両側磁脚１ｂ，１
ｃのすべてに設けても磁性材１の磁気飽和対策の効果が
あることは言うまでもない。このように構成した同チョ
ークコイル６は図３に示すように従来のコモンモードチ
ョークコイルと同様の使用方法で電源装置に組み込むこ
とができ、また高調波歪対策用に巻装した２つのコイル
３は必然的にコモンモードチョークコイルとしてのイン
ダクタンスも確保できるため特に別のコモンモードチョ
ークコイルを必要とせずに高調波歪対策とノイズ対策を
同時に行える電源装置を構成することが可能となる。
【００１６】なお、図３において７は電源の入力整流平
滑回路ブロック、８はコンデンサブロック、６はチョー
クコイル、９はコンデンサブロックを示し、これで電源
装置を構成している。
【００１７】（実施例２）次に、本発明のチョークコイ
ルの別の実施例を図面を参照しながら説明する。図６は
本発明の第２の実施例によるチョークコイルの斜視図で
ある。図６において２つのロ字状の鉄ダストによる磁性
材１で１つのロ字状のフェライトの磁性材２を挟み込む
形で水平方向に配置し磁性材１の側磁脚１ｂ，１ｃに磁
性材１および磁性材２にまたがるように２つの巻線を巻
回して２つのコイル３を磁性材２において２つのコイル
３による磁束が打ち消し合うように構成する。このよう
な構成では図１に示す前記実施例１と全く同様の効果が
得られる。
【００１８】（実施例３）次に、本発明のチョークコイ
ルの別の実施例を図面を参照しながら説明する。図７は
本発明の第３の実施例によるチョークコイルの斜視図で
ある。図７において図１に示す実施例１の磁性材１と磁
性材２の間に磁気絶縁層１６を設けチョークコイル６を
構成している。このような構成においては実施例１にお
ける図１の構成において磁性材２から磁性材１への漏れ
磁束２ｈ，２ｉが非常に大きく磁性材２の磁気飽和が非
常に早くなるという問題があるが磁性材１と磁性材２の
間に磁気絶縁層１６を設けることで漏れ磁束２ｈ，２ｉ
を低減できるため磁気飽和の問題が解決できる。しかし
ながら、この磁気絶縁層１６を設けることにより図４に
示すノーマルモードのインダクタンスの特性曲線１１の
値が低下するが従来のコモンモードチョークコイル２１
の１０倍のインダクタンスは確保できる。このように構
成した同チョークコイル６は図３に示すように実施例１
のチョークコイルと同様の使用方法で電源装置に組み込
むことができ、大電流での使用においても磁気飽和を起
こすことなく従来のコモンモードチョークコイル１９以
上の高周波の減衰特性を確保し高調波歪対策を行うこと
が可能となる。
【００１９】（実施例４）次に、本発明のチョークコイ
ルの別の実施例を図面を参照しながら説明する。図８は
本発明の第４の実施例によるチョークコイルの斜視図で
ある。図８において一方の磁性材としてケイ素鋼板のＥ
Ｉ鉄心による日字状の閉磁路を構成する磁性材１と他方
の磁性材としてフェライトによるロ字状の閉磁路を構成
する磁性材２を水平方向に組み合わせ、磁性材１の共通
磁脚１ｄに対してこの２種類の磁性材１，２にまたがる
ように巻線を同じ巻数で巻回して２つのコイル３を磁性
材２において２つのコイル３による磁束が打ち消し合う
ように構成する。また磁性材１については磁気飽和を防
止するためにＥＩ鉄心の組み合わせ部にギャップ１ｊを
設けている。
【００２０】このような構成においては磁性材２に対し
て２つのコイル３は同じ共通磁脚１ｄに巻回されている
ため磁性材２に対する磁気結合が非常に高くなる。コモ
ンモードチョークコイルとしての機能は磁性材２による
ものでありこの磁性材２の大きさは前記コイル３の磁気
結合において磁気飽和を起こさないように設定する必要
があるが前記構成においてはコイル３の磁気結合が非常
に高いため磁性材２の磁気飽和をおこしにくく磁性材２
のサイズを小さくすることが可能となる。
【００２１】このように構成した同チョークコイル６は
図３に示すように実施例１のチョークコイルと同様の使
用方法で電源装置に組み込むことができ、大電流での使
用においても磁気飽和を起こすことなく実施例１よりも
小型で従来のコモンモードチョーク１９以上の高周波の
減衰特性を確保し高調波歪対策を行うことが可能とな
る。
【００２２】（実施例５）次に、本発明のチョークコイ
ルの別の実施例を図面を参照しながら説明する。図９は
本発明の第５の実施例によるチョークコイルの斜視図で
ある。図９において一方の磁性材としてケイ素鋼板のＥ
Ｉ鉄心による日字状の閉磁路を構成する磁性材１と他方
の磁性材としてフェライトによるＩ字状の開磁路を構成
する磁性材２を水平方向に組み合わせ、磁性材１の共通
磁脚１ｄに対してこの２種類の磁性材１，２にまたがる
ように巻線を同じ巻数で巻回して２つのコイル３を磁性
材２において２つのコイル３による磁束が打ち消し合う
ように構成する。また磁性材１については磁気飽和を防
止するためにＥＩ鉄心の組み合わせ部にギャップ１ｊを
設けている。
【００２３】このような構成においては磁性材２におけ
るコモンモードチョークコイルとしてのインダクタンス
は低下するが磁性材２から磁性材１への漏れ磁束２ｈ，
２ｉによる高周波のノーマルモードにおけるインダクタ
ンスが確保できるため従来のコモンモードチョークコイ
ル１９と同等の減衰特性を確保でき、また磁性材２は開
磁路で構成しているため磁気飽和は問題ないうえ磁性材
２の使用量は非常に少なくてすみ小型化が可能である。
【００２４】このように構成した同チョークコイル６は
図３に示すように実施例１のチョークコイルと同様の使
用方法で電源装置に組み込むことができ、大電流での使
用においても磁気飽和を起こすことなく実施例１よりも
小型で従来のコモンモードチョーク１９と同等の高周波
の減衰特性を確保し高調波歪対策を行うことが可能とな
る。
【００２５】（実施例６）次に、本発明のチョークコイ
ルの別の実施例を図面を参照しながら説明する。図１０
は本発明の第６の実施例によるチョークコイルの斜視図
である。図１０において図１に示す実施例１の２つのコ
イル３をそれぞれ分割して構成する。このような構成で
はコイル３に発生する浮遊容量は分割構造により半減す
る。コモンモードチョークコイルとしては高周波の減衰
特性はコイル３に発生する浮遊容量に反比例するため２
つのコイル３を分割構造で構成することで同チョークコ
イル６のコモンモードチョークコイルとしての高周波の
減衰特性を改善できる。
【００２６】このように構成した同チョークコイル６は
図３に示すように実施例１のチョークコイルと同様の使
用方法で電源装置に組み込むことができ、実施例１より
もコモンモードチョークコイルとしての高周波の減衰特
性を改善し高調波歪対策を行うことが可能となる。また
コイル３の分割数をさらに多分割にすればさらにコモン
モードチョークコイルとしての高周波の減衰特性を改善
できることは言うまでもない。
【００２７】（実施例７）次に、本発明のチョークコイ
ルの別の実施例を図面を参照しながら説明する。図１１
は本発明の第７の実施例によるチョークコイルの斜視図
である。図１１において図１０で示す実施例６の分割し
た４つのコイル３を共通磁脚１ｄおよび１ｅにおいてそ
れぞれ１つの共通磁脚に配置した２つのコイル３を磁性
材２において２つのコイル３による磁束が打ち消し合う
ように４つのコイル３を配置して構成する。
【００２８】このような構成においては磁性材２に対し
て２つのコイル３は同じ共通磁脚１ｄ、また別の２つの
コイル３は同じ共通磁脚１ｅに巻回されているため磁性
材２に対する磁気結合が非常に高くなる。またコイル３
が分割構造となるため同時にコイル３の浮遊容量が低減
できるため実施例４および実施例６の効果を同時に実現
することができる。
【００２９】このように構成した同チョークコイル６は
図３に示すように実施例１のチョークコイルと同様の使
用方法で電源装置に組み込むことができ、大電流での使
用においても磁気飽和を起こすことなく従来のコモンモ
ードチョーク１９以上の高周波の減衰特性を確保し高調
波歪対策を行うことが可能となる。
【００３０】
【発明の効果】以上のように本発明は、閉磁路を構成す
る一方の磁性材に、閉磁路または開磁路を構成する他方
の磁性材を組み合わせ、この２種類の磁性材よりなる磁
心の２種類の磁性材にまたがる位置に巻回されかつ上記
他方の磁性材において巻線による磁束を打ち消す方向に
巻回された２つのコイルを設けてチョークコイルを構成
することで一方の磁性材の磁気特性と２つのコイルによ
って高周波歪対策に必要なインダクタンスを確保でき、
さらに他方の磁性材の磁気特性と２つのコイルによって
コモンモードチョークコイルとしての機能を有し、また
２種類の磁性材の間の漏れ磁束により構成されるノーマ
ルモードチョークコイルとしての機能も有し電源装置と
しての実装面積の圧迫要因である２段のフィルタブロッ
クに使用する２つのコモンモードチョークコイルの高周
波減衰特性と同等以上の高周波減衰特性を同時に確保で
き従来の２つのコモンモードチョークコイルと本発明の
チョークコイルを置き換えるだけで高調波歪対策とノイ
ズ対策が同時に行えるため実装面積を圧迫することなく
電源装置としての小型化が容易となり、また従来のコモ
ンモードチョークコイルの分、低コストとなりより小型
で高調波歪対策用のインダクタンスとコモンモードの減
衰特性とノーマルモードの減衰特性を同時に確保できる
チョークコイルおよび電源装置を低コスト、かつ高品質
で提供することができる。
【００３１】また一方の磁性材の一部にギャップを設け
ることで大電流においても一方の磁性材が磁気飽和を起
こすことなくチョークコイルおよび電源装置を小型で、
低コスト、かつ高品質で提供することができる。
【００３２】また、一方の磁性材と他方の磁性材を組み
合わせる面に磁気的なギャップ層を設けることで他方の
磁性材が磁気飽和を起こすことなくチョークコイルおよ
び電源装置を小型で、低コスト、かつ高品質で提供する
ことができる。
【００３３】さらに一方の磁性材として日字状の磁性材
を用い、この磁性材の中央磁脚を除く両側磁脚または少
なくとも一方の共通磁脚に２つの巻線を巻回するか、ま
た一方の磁性材として少なくとも２つのロ字状の磁性材
を用い、この磁性材の側磁脚に巻線を巻回することでチ
ョークコイルおよび電源装置を小型で、低コスト、かつ
高品質で提供することができる。
【００３４】また２つの巻線をそれぞれ分割して巻装す
ることでコモンモードチョークコイルとしての高周波の
減衰特性をさらに改善することができチョークコイルお
よび電源装置をさらに高品質で提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１の実施例によるチョークコイルの
斜視図
【図２】本発明のチョークコイルの等価回路図
【図３】本発明のチョークコイルの回路実装例の電源装
置の回路図
【図４】図１に示すチョークコイルのノーマルモードに
おけるインダクタンスの周波数特性図
【図５】図１に示すチョークコイルのコモンモードにお
けるインダクタンスの周波数特性図
【図６】本発明の第２の実施例によるチョークコイルの
斜視図
【図７】本発明の第３の実施例によるチョークコイルの
斜視図
【図８】本発明の第４の実施例によるチョークコイルの
斜視図
【図９】本発明の第５の実施例によるチョークコイルの
斜視図
【図１０】本発明の第６の実施例によるチョークコイル
の斜視図
【図１１】本発明の第７の実施例によるチョークコイル
の斜視図
【図１２】従来のチョークコイルの斜視図
【図１３】従来のチョークコイルの回路実装例の電源装
置の回路図
【符号の説明】
１ 磁性材 １ａ 中央磁脚 １ｂ 側磁脚 １ｃ 側磁脚 １ｄ 共通磁脚 １ｅ 共通磁脚 １ｆ 磁性材１の磁束 １ｇ 磁性材１の磁束 １ｊ 磁性材１の組み合わせ部のギャップ ２ 磁性材 ２ｆ 磁性材２の磁束 ２ｇ 磁性材２の磁束 ２ｈ 磁性材２の漏れ磁束 ２ｉ 磁性材２の漏れ磁束 ３ コイル ４ ノーマルモードチョーク部 ５ コモンモードチョーク部 ６ チョークコイル ７ 入力整流平滑ブロック ８ コンデンサーブロック ９ コンデンサーブロック １０ 磁性材１のノーマルモード特性 １１ 磁性材２のノーマルモード特性 １２ １０，１１の合成特性 １３ 磁性材１のコモンモード特性 １４ 磁性材２のコモンモード特性 １５ １３，１４の合成特性 １６ 磁気絶縁層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前岡 達夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】閉磁路を構成する一方の磁性材に、閉磁路
    または開磁路を構成する他方の磁性材を組み合わせ、こ
    の２種類の磁性材よりなる磁心の２種類の磁性材にまた
    がる位置に巻回されかつ上記他方の磁性材において巻線
    による磁束を打ち消す方向に巻回された２つの巻線より
    なるコイルを設けたチョークコイル。
  2. 【請求項２】一方の磁性材の一部にギャップを設けた請
    求項１記載のチョークコイル。
  3. 【請求項３】一方の磁性材と他方の磁性材を組み合わせ
    る面に磁気的なギャップ層を設けた請求項１記載のチョ
    ークコイル。
  4. 【請求項４】一方の磁性材として日字状の磁性材を用
    い、この磁性材の中央磁脚を除く両側磁脚または少なく
    とも一方の共通磁脚に２つの巻線を巻回した請求項１記
    載のチョークコイル。
  5. 【請求項５】一方の磁性材として少なくとも２つのロ字
    状の磁性材を用い、この磁性材の側磁脚に巻線を巻回し
    た請求項１記載のチョークコイル。
  6. 【請求項６】２つの巻線をそれぞれ分割して巻回した請
    求項１記載のチョークコイル。
  7. 【請求項７】請求項１記載のチョークコイルを電源の入
    力ラインに直列に組み込んでなる電源装置。
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