JPH0650528Y2 - コークガイド車の内フレームの支持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はコークガイド車の内フレームの支持装置に関す
るものである。

（従来の技術） この種のコークガイド車の内フレームの支持装置につい
て以下のような構成が公知である。

実開昭61−199543号公報にはコークガイド車が記載さ
れ、そこでは小台車を炉側上部軌条上を走行自在に、反
炉側上部下部の側面案内ガイドに摺動自在に支持してい
る。この公知のコークガイド車の内フレームの支持装置
ではコークガイド車の上部フレームに内フレームの荷重
の全体又は大半をかけた場合上部フレームが撓み、この
ことは蓋の脱着に障害となる。

実公昭59−38416号公報にはコークガイド車が示され、
その際小台車の炉側車輪を主台車上のレール上に、反炉
側の車輪は直接反炉側のレール上に載せられて小台車を
支持するようにしている。この構成では内フレームの荷
重を反炉側レールと炉側のコークスガイド車の台車上に
敷いたレールとにかける構成を採るため炉前は複雑化し
炉前作業の障害となる。

実公昭59−38418号公報にはコークガイド車が示され、
その際移動枠の上部を炉側案内レールに摺動自在に、下
部を反炉側のレール上に摺動自在に支持している。この
構成では内フレームを反炉側レールとコークガイド車上
部フレームの炉側に荷重をかけた場合、内フレームの上
部が片側支持のため不安定となる。又上部が片側支持の
ため炉側の上部フレームの梁を太くする必要がある。

実公昭59−38415号公報には定位置形コークガイド車を
示し、その際移動枠を主台車と共通して、炉側と反炉側
の同一の軌条上で走行させている。この構成では内フレ
ームの車輪を下部の第１（炉側を指す、以下同様）、第
２（反炉側を指す、以下同様）レールの両方に載せた場
合、第１レール付近の空間は複雑化して上記実公昭59−
38416号公報の場合と同様に炉前作業の障害となる。公
知のコークガイド車の内フレームの支持装置では以下の
ような欠点がある。

（考案の課題） 本考案の課題は上記の問題点を解決する構成を開発する
ことにある。

（課題の解決のための手段） 本考案の課題は、実用新案登録請求の範囲に記載された
構成、即ちコークガイド車の内フレームがコークガイド
車の第２レール上を走行する車輪とコークガイド車の上
部フレームに設けられたガイド上を走行する車輪とによ
って支持されるように構成されたことによって解決され
る。

（作用） 内フレーム２の大半の荷重を第２レール上の車輪４で支
持して内フレーム２を主として下部で支えることにより
コークガイド車１の上部フレーム５にかかる荷重を減ら
し、炉前作業の障害とならないようにするため、第１レ
ール12では支持せず、内フレーム２の安定性と横振れ防
止のため内フレームの上部は炉側の車輪８、反対側の車
輪９の両側で支持し、そして上部の車輪８、９には可能
な限り垂直荷重を多くする。この個所に水平荷重がかか
ると内フレームが不安定となるのでフレーム14の炉側寄
りの支点Ｓで懸垂された支持部材により滑り対偶を介し
て内フレーム２を支持し、水平荷重を減少させる。

（実施例） 第１図によればコークガイド車１の正面図を示す。コー
クガイド車１の上部フレーム５と第２レール３に沿って
内フレーム２が油圧シリンダ13により移動可能に配設さ
れている。第２図によれば下部の第２レール３上の車輪
４と上部のガイド６、７の車輪８、９とにより内フレー
ムが支持されている。内フレーム２とドアリフタ15、ド
ァリフタ架16、ドァ17等を搭載した場合の重心をＧとす
ると、フレーム14上重心Ｇ位置より炉側寄りに支持点Ｓ
を設け、支持点に懸垂された支持部材により滑り対偶を
介して内フレーム２を支持する。

第２レール３とガイド６、７の間がレール上の堆積物、
又はコークガイド車にかかる衝撃により変わることがあ
る。このような場合、車輪８、９が円滑に転動するよう
に軸受10、11の個所に緩衝器を設置してもよい。車輪
８、９によりフレーム14の両側で支持しているが車輪
８、９に水平荷重が多くかかる場合にはこの個所にサイ
ドガイドとローラを設けてもよい。

（考案の効果） 内フレーム２の荷重を第２レール３とガイド６、７に分
散しているのでコークガイド車１の上部フレーム５が撓
むことがない。その結果ドァの取付け、取外しが正確か
つ迅速にできる。

内フレーム２の荷重を主として第２レール３で受けてい
るのでコークガイド車１の本体の強度をそれ程大きくす
る必要がないので軽量化できる。その結果走行する車輪
１軸当たりの荷重を分散できる。

内フレーム２の下部を車輪４の片側のみで支持するにも
かかわらず、車輪８、９によりフレーム14の両側で支持
しているので、内フレーム２を安定して空転なしに走行
させることができる。第１レール12の側には車輪を設け
ないのでここに空間ができる。この空間は炉前作業機器
の取付けに利用され、炉前作業がやりやすくなる。

フレーム14は車輪８、９による両端支持なので、両端に
荷重を分散し車輪８側にかかる荷重を軽減している。そ
の結果炉前側の上部フレームの荷重を減らし、梁が太く
なるのを防いでいる。

内フレーム２の車輪４に内フレーム２と内フレーム２に
設置されている機器の重量の大半をかけ、フレーム２の
上部を直接車輪８、９で支持する構成ではコークガイド
車の上部フレーム５に大きい水平荷重が生じるが、本考
案によれば内フレーム２、ドァ17、ドアリフタ架16等の
全体の重心Ｇより炉側寄りの支点Ｓで内フレーム２を支
持するので、支点Ｓの水平荷重が減少する。

支点Ｓで内フレーム２を支持するフレーム14は車輪８、
９の両端で支持しているので、車輪８の一端支持よりも
炉側のガイド６の上部フレームの荷重を減少させてい
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による支持装置の実施例を示す正面図、
そして第２図は第１図のII−II線に沿う断面図である。 図中符号 １……コークガイド車 ２……内フレーム ３……第２レール ４……車輪 ５……上部フレーム ６……ガイド ７……ガイド ８……車輪 ９……車輪 10……軸受 11……軸受 12……第１レール 13……油圧シリンダ 14……フレーム 15……ドァリフタ 16……ドァリフタ架 17……ドァ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】コークガイド車の内フレームがコークガイ
   ド車（１）の第２レール（３）上を走行する車輪（４）
   とコークガイド車（１）の上部フレーム（５）に設けら
   れたガイド（６、７）上を走行する車輪（８、９）とに
   よって支持されるように構成されたことを特徴とするコ
   ークガイド車の内フレームの支持装置。