JPH0646854Y2 - 真空予冷用保冷容器 - Google Patents

真空予冷用保冷容器

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JPH0646854Y2
JPH0646854Y2 JP1988095772U JP9577288U JPH0646854Y2 JP H0646854 Y2 JPH0646854 Y2 JP H0646854Y2 JP 1988095772 U JP1988095772 U JP 1988095772U JP 9577288 U JP9577288 U JP 9577288U JP H0646854 Y2 JPH0646854 Y2 JP H0646854Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 収穫された果菜類などを市場等に出荷するときには、こ
れらの果菜類などを新鮮な状態に保持するために、出荷
に際して果菜類などを冷却すること、即ち、予冷が行わ
れる。この予冷の方法としては、果菜類などを冷気に接
触させたり、または果菜類などを減圧下に晒してその表
面から水分を蒸発させて潜熱を奪うことにより冷却する
方法などがある。この果菜類などの水分の蒸発潜熱によ
る冷却を応用した予冷方法が真空予冷方法である。本考
案は、この真空予冷方法に用いられる保冷容器に関する
ものである。
〔従来の技術〕
前記の真空予冷方法の具体的操作としては、果菜類など
を収納した保冷容器を予冷室としての真空チャンバー内
に装填し、この真空チャンバー内を減圧して容器内の空
気を排気することにより果菜類などの表面から水分を蒸
発させて潜熱を奪って果菜類などを冷却した後、真空チ
ャンバー内を再び大気圧に復帰させたうえで、容器とと
もに真空チャンバーから搬出するものである。
この真空予冷方法にあっては、通常の発泡ポリスチレン
製容器等の気密断熱容器に果菜類などを収容して、真空
チャンバー内に気密状態で装填すると、真空予冷時に容
器内の空気が効率よく排気されず内部の果菜類などが真
空予冷できなかったり、また、容器が真空破裂して予冷
を行うことができない。そこで、このような気密断熱容
器を用いた真空予冷に際しては、容器の蓋体を取り外し
た状態で真空チャンバー内に装填して真空予冷操作を行
うとともに、予冷後、真空チャンバー内を大気圧に復帰
させたうえで蓋を装着する必要がある。また、容器の適
所に手動で開閉する通気用弁体や窓部を設けたものもあ
るが、このような容器にあっても、前記弁体や窓部を開
放した状態で真空チャンバー内に装填して真空予冷を行
った後、真空チャンバー内を大気圧に復帰させたうえ
で、再び手動で前記弁体や窓部を閉じる必要があった。
〔考案が解決しようとする課題〕
このように、従来においては、気密断熱容器を用いて真
空予冷を行う場合には、予冷時には容器の蓋体を取り外
したり、あるいは通気用弁体や窓部を開放した状態で真
空チャンバー内に装填し、また、予冷後には、真空チャ
ンバー内を大気圧に復帰させて、再び前記蓋体を装着し
たり、あるいは通気用弁体や窓部を閉じるといった作業
が必要であった。しかも、このように、蓋体を装着した
り、通気用弁体や窓部を閉じる場合には、真空チャンバ
ー内に積み重ねられた容器を順次積み替えていく必要が
あり、そのための労力や手間は相当なものであるうえ
に、全ての容器を積み替えて蓋体の装着や、弁体、窓部
の閉止作業を完了するまでには長時間(例えば1時間〜
数時間)を要することから、この間に、折角予冷した容
器内の果菜類などの温度が上昇してしまい、予冷の効果
が失われてしまう、といった問題があった。
したがって、真空予冷用保冷容器として求められる機能
としては、容器として完全閉蓋の状態で真空チャンバー
内に装填でき、真空予冷時には容器内の空気が効率よく
排気されて果菜類などが水分の蒸発潜熱によりスムーズ
に真空冷却され、また、冷却完了後には、容器内が容易
に大気圧に復帰しうる機能が必要で、さらにそれ以降は
完全密封容器と同等、又はほぼ同等の保冷力の発揮の発
揮できることが切望されている。前記のように冷却完了
後に容器内が容易に大気圧に復帰できない場合には、真
空チャンバー内を大気圧に復帰させたときに減圧状態に
ある容器は大気圧によって押しつぶされてしまう。
そこで、本考案は上記のような真空予冷用保冷容器とし
て求められる機能を全て備え、容器として完全閉蓋の状
態で真空チャンバー内に装填でき、真空予冷時には容器
内の空気が効率よく排気されて果菜類がスムーズに真空
冷却され、また、冷却完了後には、容器内が容易に大気
圧に復帰でき、それ以降は完全密封容器と同等の保冷力
を発揮でき、したがって、予冷の前後で、蓋体の着脱
や、通気用弁体や窓部の開閉といった操作や、そのため
に容器を組み替えたりする作業も不要として、予冷効果
を損なうことなく極めて効率よく真空予冷を行うことの
できる真空予冷用保冷容器を提供せんとするものであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記のような目的を達成するために、本考案に係る真空
予冷用保冷容器は、発泡合成樹脂製の容器本体と蓋体の
適所に排気孔と給気孔とを設けてなり、前記排気孔は、
その中間部に形成した拡径部と、該拡径部から容器内側
に開口する縮径した流入口と、拡径部から容器外側に開
口する縮径した流出口とからなり、該排気孔の拡径部に
は、発泡弾性材製のブロック状支持部の片面に非通気性
弁板を設けた弁体を、前記非通気性弁板を該拡径部から
容器内側に開口した流入口の開口縁に前記ブロック状支
持部の弾性力により圧接した状態で嵌着するとともに、
前記排気孔は、その中間部に形成した拡径部と、該拡径
部から容器外側に開口する縮径した流入口と、拡径部か
ら容器内側に開口する縮径した流出口とからなり、該給
気孔の拡径部には、発泡弾性材製のブロック状支持部の
片面に非通気性弁板を設けた弁体を、前記非通気性弁板
を該拡径部から容器外側に開口した流入口の開口縁に前
記ブロック状支持部の弾性力により圧接した状態で嵌着
してなるものである。
〔作用〕
上記のような本考案に係る真空予冷用保冷容器は、閉蓋
時には排気孔と給気孔とが、それらの拡径部に嵌着され
た弁体がブロック状支持部の弾性力によりそれぞれの流
入口を非通気性弁板によって閉止された気密状態にあ
る。そして、この真空予冷用保冷容器を用いて果菜類を
真空予冷するには、容器本体内に果菜類などを収容し、
蓋体を取り付けた完全閉蓋状態で予冷室である真空チャ
ンバー内に装填する。そして、真空チャンバー内を排気
して減圧すると、容器内の気圧に較べて容器外の真空チ
ャンバー内の気圧が低下することから、容器の適所に設
けた排気孔の拡径部に嵌着された弁体は、非通気性弁板
が容器内の気圧によりその背面側のブロック状支持部を
その弾性力に抗して圧縮しながら容器内側の流入口を開
放し、容器内の空気が該排気孔を通じて容器外に排気さ
れる。この排気により、容器内は減圧されて収容された
果菜類などの表面から水分が蒸発して潜熱を奪い、果菜
類などが冷却される。このとき、容器に設けた給気孔に
あっては、該給気孔の拡径部に嵌着された弁体の非通気
性弁板が、ブロック状支持部の弾性力に加えて容器内外
の圧力差により容器外側に開口した流入口の開口縁に圧
接されて閉止状態にある。そして、容器内が真空チャン
バー内と同程度に減圧されて容器内外に圧力差がなくな
ると、前記排気孔の弁体はブロック状支持部の弾性力に
より非通気性弁板が容器内側に開口した流入口の開口縁
に圧接されて、容器は気密状態となる。また、予冷後、
真空チャンバー内を大気圧に復帰させると、容器に設け
た給気孔の拡径部に嵌着された弁体は、非通気性弁板が
容器外側の気圧によりその背面側のブロック状支持部を
その弾性力に抗して圧縮しながら容器外側に開口した流
入口を開放され、容器外の真空チャンバー内の空気が該
給気孔を通じて容器内に導入されることより、容器内が
大気圧に復帰する。このとき、他方の排気孔にあって
は、該排気孔の拡径部に嵌着された弁体の非通気性弁板
がブロック状支持部の弾性力に加えて容器内外の圧力差
により、容器内側に開口した流入口の開口縁に圧接され
て給気孔は閉止状態にある。そして、容器内が大気圧に
復帰して容器内外の圧力差がなくなると、前記給気孔の
弁体はブロック状支持部の弾性力により非通気性弁板が
容器外側に開口した流入口の開口縁に圧接されて、容器
は再び気密状態となり、容器はこの気密状態で真空チャ
ンバーから搬出され、出荷されていく。
〔実施例〕
本考案の真空予冷用保冷容器を図示した実施例により更
に詳細に説明する。第1図は、本考案に係る真空予冷用
保冷容器の第1実施例を示すものである。この真空予冷
用保冷容器は、果菜類などの被保冷物を収容してなる従
来の保冷容器と同様に、容器本体1並びに蓋体2が発泡
合成樹脂で常法どおり作成される。通常、前記容器本体
1並びに蓋体2は発泡ポリスチレン系樹脂で作成される
が、発泡ポリエチレン、発泡ポリプロピレン、発泡ポリ
ウレタンなどの各種発泡合成樹脂も採用される。図中、
符号3が蓋体2の適所に形成した排気孔、また符号4が
給気孔である。この排気孔3並びに給気孔4は、第2図
に示すように、中間部にやや拡径した拡径部6を形成し
て両端を縮径して容器内外に開口してなる。そして、排
気孔3にあってはその中間部の拡径部6から容器内側に
開口する縮径した部分を流入口7とし、拡径部6から容
器外側に開口する縮径した部分を流出口8とするととも
に、前記拡径部6内には、発泡弾性樹脂材製のブロック
状支持部9の片面に非通気性弁板10を設けた弁体5を、
前記非通気性弁板10を拡径部6から容器内側に開口した
流入口7の開口縁に前記ブロック状支持部9の弾性力に
より圧接した状態に嵌着してなる。一方、給気孔4にお
いては、その中間の拡径部6から容器外側に開口する縮
径した部分を流入口7とし、拡径部6から容器内側に開
口する縮径した部分を流出口8とするとともに、前記拡
径部6内には、発泡弾性樹脂材性のブロック状支持部9
の片面に非通気性弁板10を設けた弁体5を、前記非通気
性弁板10を拡径部6から容器外側に開口した流入口7の
開口縁に前記ブロック状支持部9の弾性力により圧接し
た状態に嵌着してなる。
この第1実施例においては、蓋体2の上面を凹設し、こ
の凹設部2′に連通させて排気孔3並びに給気孔4のそ
れぞれの拡径部6、6を形成し、排気孔3にあってはこ
の拡径部6から容器内側に開口する縮径した流入口7を
形成し、また、給気孔4にあっては拡径部6から容器内
側に開口する縮径した流出口8を形成するとともに、蓋
体2の前記凹設部2′に内装した蓋板2″に、前記排気
孔3の拡径部6に連通して容器外側に開口する縮径した
流出口8と、給気孔4の拡径部6に連通して容器外側に
開口する縮径した流入口7を形成してなるものであり、
前記排気孔3と給気孔4のそれぞれの拡径部6、6に弁
体5、5を挿着したうえで蓋板2″を蓋体2の凹設部
2′に内装することでそれぞれの弁体5における非通気
性弁板10を排気孔3と給気孔4とにおけるそれぞれの流
入口7、7の開口縁に圧接された状態で嵌着するもので
ある。
前記排気孔3および給気孔4の拡径部6のそれぞれに嵌
着した弁体5のブロック状支持部9としては、通気性を
有する連続気泡の合成樹脂発泡体、例えばウレタン発泡
体など、または独立気泡の合成樹脂発泡体が採用され
る。また、このブロック状支持部9の片面に設けた非通
気性弁板10は、単なる硬質合成樹脂、軟質合成樹脂、
紙、木、または金属などの板、フィルム、またはシート
などが適宜用いられる。更に、この非通気性弁板10の気
密性を向上させるために、排気孔3や給気孔4の拡径部
6における流入口7側の開口縁との接触が良好な、例え
ば軟質ゴムや発泡ポリエチレンシート等を用いることが
好ましい態様といえる。また、この弁体5を構成するブ
ロック状支持部9や非通気性弁板10は上記のようなもの
以外に、例えばブロック状支持部9を通気性を有する連
続気泡のウレタン発泡体を用いてその片面に通気性を阻
害する塗料のようなものを塗布または吹きつけて非通気
性弁板10としてもよく、要するに、非通気性弁板10はブ
ロック状支持部9の片面における通気性を阻害するよう
な構成であれば、なんら限定されるものではない。
上記のように構成してなる本考案に係る真空予冷用保冷
容器は、通常の閉蓋状態にあっては、排気孔3と給気孔
4に設けたそれぞれの弁体5の非通気性弁板10がブロッ
ク状支持部9の弾性力により流入口7の開口縁に圧接さ
れて排気孔3と給気孔4とがともに閉止された気密状態
にある。そして、この容器を用いて果菜類などの真空予
冷を行うには、容器本体1内に被保冷物である果菜類な
どを収容し、該容器本体1に蓋体2を取り付けて完全閉
蓋状態とし、この容器を予冷室としての真空チャンバー
内に装填し、真空チャンバー内を排気して減圧すること
で予冷を行う。このとき、真空チャンバー内が減圧され
ると、蓋体2に設けた排気孔3の拡径部6に嵌着された
弁体5の非通気性弁板10が、真空チャンバー内の減圧に
ともなう容器内外の圧力差によって発泡弾性材製のブロ
ック状支持部9をその弾性力に抗して圧縮しながら容器
内側に開口した流入口7を開放する。そして、ブロック
状支持部9が通気性を有する連続気泡の発泡材であると
きには、容器内の空気が流入口7から拡径部6にあるブ
ロック状支持部9内を通過して容器外側に開口した流出
口8から容器外に排気される。また、ブロック状支持部
9が非通気性部材であるときには、容器内の空気は流入
口7から拡径部6の壁面とブロック状支持部9の外面と
の隙間を通じて容器外側に開口した流出口8から容器外
へ排気される。更に、このブロック状支持部9を非通気
性部材としたときには、第3図、第4図に示すように、
排気孔3の拡径部6の壁面に、該拡径部6から流出口8
に連通する通気溝11を凹設しておけば、この通気溝11を
通じて容器内の空気が効率よく容器外へ排気される。ま
た、図示しないが、前記通気溝11はブロック状支持部9
の外面に設けてもよい。この容器内の空気の排気の際に
は、他方の給気孔4にあっては、容器内外の圧力差によ
り、該給気孔4の拡径部6に嵌着された弁体5の非通気
性弁板10が、ブロック状支持部9の弾性力に加えて容器
内外の圧力差により容器外側に開口した流入口7の開口
縁に圧接されて給気孔4は閉止状態にある。そして、容
器内が真空チャンバー内と同程度に減圧されて容器内外
の圧力差がなくなった状態では、前記排気孔3の弁体5
はブロック状支持部9の弾性力により非通気性弁板10が
容器内側に開口した流入口7の開口縁に圧接されて、容
器は気密状態となる。
次に、予冷終了後、真空チャンバー内を大気圧に復帰さ
せると、給気孔4の拡径部6に嵌着された弁体5は、容
器外側に開口した流入口7の開口縁に圧接された非通気
性弁板10が容器外側の気圧によりその背面側のブロック
状支持部9を圧縮しながら流入口7を開放し、容器外の
真空チャンバー内の空気が給気孔4を通じて容器内に導
入されることより、容器内が大気圧に復帰する。このと
き、他方の排気孔3にあっては、該排気孔3の拡径部6
に嵌着された弁体5の非通気性弁板10がブロック状支持
部9の弾性力に加えて容器内外の圧力差により容器内側
に開口した流入口7の開口縁に圧接された状態で排気孔
3は閉止状態にある。そして、容器内が大気圧に復帰し
て容器内外の圧力差がなくなると、前記給気孔4の弁体
5はブロック状支持部9の弾性力により非通気性弁板10
が容器外側に開口した流入口7の開口縁に圧接されて給
気孔4が閉止され、容器は再び気密状態となり、この気
密状態で真空チャンバーから搬出され、出荷されてい
く。
このように、本考案に係る真空予冷用保冷容器にあって
は、容器の適所に排気孔3と給気孔4とを設け、排気孔
3においては容器内側に開口し、また、給気孔4におい
ては容器外側に開口するそれぞれの流入口7、7の開口
縁に、弁体5の前記非通気性弁板10がブロック状支持部
9の弾性力により圧接して排気孔3と給気孔4とを閉止
した状態で設けてなることから、排気孔3においては容
器内から容器外へ、また給気孔4においては容器外から
容器内へ、容器内外の圧力差によって開閉する一方通行
の逆止弁構造が形成されている。したがって、容器内に
果菜類などの被保冷物を収容して真空チャンバー内に装
填し、真空チャンバー内を減圧するだけで排気孔3から
容器内の空気が効率よく排気されて容器内が減圧され、
収容された果菜類などの表面から水分を蒸発させて蒸発
潜熱により果菜類など冷却して予冷しうるとともに、予
冷後に真空チャンバー内を大気圧に復帰した場合には給
気孔4から容器内に空気が導入されて容易に大気圧に復
帰させることができる。しかも、予冷後に容器内外に圧
力差がなっくなった状態では、排気孔3および給気孔4
のいずれも、それらに設けた弁体5の非通気性弁板10が
ブロック状支持部9の弾性力により流入口7を閉止する
ので、容器内外の空気の流通を遮断して外気の温度の影
響を防止する。
以上のように、本考案に係る真空予冷用保冷容器は、容
器として完全閉蓋の状態で真空チャンバー内に装填で
き、真空予冷時には容器内の空気が効率よく排気されて
果菜類がスムーズに真空冷却され、また、冷却完了後に
は、容器内が容易に大気圧に復帰でき、予冷操作時に蓋
体2を容器本体1に着脱したり、通気用弁体や窓部を開
閉したりする作業は全く不要である。また、前記排気孔
3や給気孔4に設けた逆止弁構造は、排気孔3および給
気孔4の中間部に設けた拡径部6に、発泡弾性材性のブ
ロック状支持部9とその片面に設けた非通気性弁板10か
らなる弁体5を嵌着したものであるから、容器内外に圧
力差がない場合にはブロック状支持部9の弾性力により
気密状態を維持して確実に閉止可能であるとともに、動
作不良の発生もなく、しかも、非通気性弁板10がブロッ
ク状支持部9の弾性力により調心された状態で常に均一
に開閉され、開閉動作が確実に行われるのである。更
に、前記排気孔3および給気孔4に設けた弁体5は、発
泡弾性材からなるブロック状支持部9と非通気性弁板10
とから構成されて極めて断熱性に優れていることから、
予冷後においても外気の温度はこの弁体5で確実に遮断
されて容器内に影響を与えることがなく、容器内の予冷
された果菜類などの保冷状態を良好に維持することがで
き、完全密封容器と同等の保冷力を発揮しうるのであ
る。
次に、第5図、第6図には、本考案に係る真空予冷用容
器の第2実施例を示している。この第2実施例の真空予
冷用容器は、前記第1実施例のものと同様に蓋体2の上
面に排気孔3と給気孔4とを設けたものであるが、ここ
では、蓋体2の上面に、容器の長辺側における一方の側
端から他方の側端にのびる凹所12を、蓋体2の上面に設
けた凹設部2′に取り付けた蓋板2″を横切る状態で該
蓋板2″に設けた排気孔3と給気孔4とに連通させて設
けてなるものであって、それ以外は前記第1実施例と基
本的に同じである。このように、蓋体2の上面に排気孔
3と給気孔4とを設けるとともに、容器の側端にまでの
びる凹所12を前記排気孔3と給気孔4とに連通して設け
ることにより、蓋体2を容器本体1に取り付けた閉蓋状
態の容器を真空チャンバー内に積み重ねた状態で真空チ
ャンバー内を排気、減圧して予冷を行うに際して、前記
凹所12を通じて容器内の排気及び容器内への給気を効率
よく行うことができるのである。尚、この実施例におい
ては、前記凹所12を容器の両側端にのびるように設けて
いるが、凹所12は少なくとも一つの側端にのびでいれば
よい。
更に、第7図、第8図には、本考案に係る真空予冷用保
冷容器の第3実施例を示している。この第3実施例の真
空予冷用保冷容器は、容器本体1の側壁13における妻側
に、上方に開放した切欠部14を設け、この切欠部14周辺
の側壁13の幅方向略中央に、連続して、または間欠的に
凹溝15を形成するとともに、側壁13の幅と略同一の厚み
を有し、前記切欠部14周辺の側壁13に設けた凹溝15に対
応する部分の側端に凸部16を設けるとともに、排気孔3
と給気孔4とを設けた補助挿入板17を、前記凸部16を凹
溝15に嵌合して切欠部14に挿着してなるものである。更
に、図示した補助挿入板17は、幅方向略中央部で二つに
分割されており、分割された両部材にわたって排気孔3
と給気孔4の拡径部6、6を形成するとともに、拡径部
6からそれぞれ容器内外に開口する流入口7と流出口8
とを形成してなり、分割された両部材間に弁体5をその
非通気性弁板10を排気孔3と給気孔4のそれぞれの流入
口7側に向けた状態で挟み込んだ状態で、この補助挿入
板17を前記切欠部14に挿着するだけで、内部に逆止弁機
能を有する弁体5を備えた排気孔3と給気孔4とを容器
本体1に簡単に設けることができるのである。したがっ
て、このような切欠部14を容器本体1または蓋体2の適
所に設けることで、容器本体1または蓋体2の適所に逆
止弁機能を有する排気孔3と給気孔4とを簡単に設ける
ことができ、本考案の真空予冷用保冷容器を構成するこ
とができるのである。
また、本考案に係る真空予冷用保冷容器においては、以
上にのべた第1実施例〜第3実施例にかかわらず、逆止
弁機能を有する排気孔3や給気孔4は、蓋体2の上面、
容器本体1の側壁13、更には容器本体1の下面のいずれ
かに設けてあればよい。
尚、真空予冷を終えた後に保冷容器の気密度を更に高め
る必要がある場合、例えば、容器内に収容された被保冷
物である果菜類などの呼吸により発生する二酸化炭素を
できるだけ容器外に逃がすことなく容器内に保持するこ
とで高度な鮮度の維持を図るような場合には、容器本体
1あるいは蓋体2に設けた排気孔3および給気孔4の表
面に粘着テープや接着テープを接着したり、その他のシ
ール材を接着、塗布、または流し込むなどして排気孔3
や給気孔4を完全に密封すればよい。
〔考案の効果〕
以上のように本考案に係る真空予冷用保冷容器は、発泡
合成樹脂製の容器本体と蓋体の適所に、それぞれ逆止弁
機能を有する排気孔と給気孔とを設けてなるので、この
容器内に果菜類などの被保冷物を収容し、容器として完
全閉蓋の状態で真空チャンバー内に装填でき、真空予冷
時には容器内の空気が排気孔から効率よく排気されて果
菜類などがスムーズに真空冷却され、また、冷却完了後
に真空チャンバー内を大気圧に復帰させたときには、給
気孔から容器内へ容易に給気されて容器が大気圧によっ
て破壊されるようなこともなく容器内を大気圧に復帰で
きる。したがって、予冷操作時に蓋体を容器本体に着脱
したり、通気用弁体や窓部を開閉したりする作業は全く
不要であり、真空予冷操作を極めて能率よく行うことが
できるとともに、予冷後に蓋体を取り付けたり、あるい
は通気用弁体や窓部を閉止する作業の間に折角予冷した
果菜類などの温度が上昇してしまって予冷効果が失われ
るといったこともない。更に、前記排気孔や給気孔に設
けた逆止弁構造として、排気孔および給気孔の中間部に
設けた拡径部に、発泡弾性材性のブロック状支持部とそ
の片面に設けた非通気性弁板からなる弁体を、前記非通
気性弁板をブロック状支持部の弾性力により流入口の開
口縁に圧接した状態で嵌着してなるから、容器内外に圧
力差がない場合にはブロック状支持部の弾性力により非
通気性弁板が排気孔および給気孔の流入口を確実に閉止
可能であるとともに、前記のように弁体の開閉は容器内
外の圧力差によるブロック状支持部の圧縮により行われ
ることから弁の動作不良が発生することもない。しか
も、非通気性弁板はブロック状支持部の弾性力により常
に調心された状態で均一に開閉されるのである。そのう
え、前記のように排気孔および給気孔に設けた弁体は、
発泡弾性材からなるブロック状支持部と非通気性弁板と
から構成された極めて断熱性に優れたものであることか
ら、外気の温度はこの弁体で確実に遮断されて容器内に
影響を与えることがなく、容器内の予冷された果菜類な
どの保冷状態を良好に維持することができ、完全密封容
器と同等の保冷力を発揮しうるのである。
【図面の簡単な説明】 第1図は本考案にかかる真空予冷用保冷容器の第1実施
例を示す斜視図、第2図はその縦断面図、第3図はその
要部拡大縦断面図、第4図は同じく要部拡大横断面図、
第5図は第2実施例を示す斜視図、第6図はその縦断面
図、第7図は第3実施例を示す斜視図、第8図はその要
部拡大横断面図である。 1:容器本体、2:蓋体、3:排気孔、4:給気孔、 5:弁体、6:拡径部、7:流入口、8:流出口、 9:ブロック状支持部、10:非通気性弁板、11:通気溝、 12:凹所、13:側壁、14:切欠部、15:凹溝、 16:凸部、17:補助挿入板。

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】発泡合成樹脂製の容器本体と蓋体の適所に
    排気孔と給気孔とを設けてなり、前記排気孔は、その中
    間部に形成した拡径部と、該拡径部から容器内側に開口
    する縮径した流入口と、拡径部から容器外側に開口する
    縮径した流出口とからなり、該排気孔の拡径部には、発
    泡弾性材製のブロック状支持部の片面に非通気性弁板を
    設けた弁体を、前記非通気性弁板を該拡径部から容器内
    側に開口した流入口の開口縁に前記ブロック状支持部の
    弾性力により圧接した状態で嵌着するとともに、前記給
    気孔は、その中間部に形成した拡径部と、該拡径部から
    容器外側に開口する縮径した流入口と、拡径部から容器
    内側に開口する縮径した流出口とからなり、該給気孔の
    拡径部には、発泡弾性材製のブロック状支持部の片面に
    非通気性弁板を設けた弁体を、前記非通気性弁板を該拡
    径部から容器外側に開口した流入口の開口縁に前記ブロ
    ック状支持部の弾性力により圧接した状態で嵌着してな
    る真空予冷用保冷容器。
  2. 【請求項2】弁体のブロック状支持部として通気性を有
    する連続気泡の発泡弾性材を利用してなる請求項1記載
    の真空予冷用保冷容器。
  3. 【請求項3】弁体のブロック状支持部として独立気泡の
    発泡弾性材を利用するとともに、排気孔または給気孔に
    おける拡径部の壁面、あるいは前記ブロック状支持部
    に、排気孔または給気孔の拡径部からそれぞれの流出口
    に連通する通気溝を形成してなる請求項1記載の真空予
    冷用保冷容器。
  4. 【請求項4】蓋体の上面に、容器の少なくとも一つの側
    端にのびる凹所を設けるとともに、該凹所に連通させて
    前記排気孔と給気孔とを設けてなる請求項1記載の真空
    予冷用保冷容器。
  5. 【請求項5】容器本体の側壁に、上方へ開放した切欠部
    を設け、該切欠部周辺の側壁の幅方向略中央に、連続し
    て、または間欠的に凹溝を形成するとともに、前記排気
    孔と給気孔とを設けた補助挿入板を、該補助挿入板の側
    端に設けた凸部を前記凹溝に嵌合して前記切欠部に挿着
    してなる請求項1記載の真空予冷用保冷容器。
  6. 【請求項6】蓋体の上面、容器本体の側壁、または容器
    本体の下面のいずれかに前記排気孔と給気孔とを設けて
    なる請求項1記載の真空予冷用保冷容器。
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