JPH0645837B2 - 焼結合金摩擦材料 - Google Patents

焼結合金摩擦材料

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JPH0645837B2
JPH0645837B2 JP61102390A JP10239086A JPH0645837B2 JP H0645837 B2 JPH0645837 B2 JP H0645837B2 JP 61102390 A JP61102390 A JP 61102390A JP 10239086 A JP10239086 A JP 10239086A JP H0645837 B2 JPH0645837 B2 JP H0645837B2
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嘉孝 冨山
浩次郎 斎藤
英雄 大藪
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日本粉末合金株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、高摩擦係数を有する乾式焼結摩擦材料に関
し、更に詳しくは、二輪及び四輪自動車、産業用車両、
鉄道用車両等のブレーキライニング材、デイスクブレー
キパツド材、クラツチフエーシング材等として有用な摩
擦合金材料に関する。
従来の技術及びその問題点 従来車両用特に二輪乃至四輪自動車用の摩擦材料として
は、石綿を含有するレジンモールドが使用されて来た
が、現今の公害防止の要望に対処すべく、金属繊維を含
有するセミメタリツクタイプの材料が広く使用される様
になつている。しかしながら、このセミメタリツクタイ
プの摩擦材料にも、降雨時に摩擦係数が低下する、高負
荷等の苛酷な条件下ではレジンの炭化によりやはり摩擦
係数が低下する等の欠点がある。従つて、最近では焼結
合金系の摩擦材料が次第に使用される様になつて来た
が、これについても更に性能向上が求められている。即
ち、自動車においては、省エネルギーの為の小型化及び
軽量化が急速に進行しており、デイスクブレーキ機構等
に対しても小型化が要求されている。そして、デイスク
ブレーキ機構等を小型化すると、パツドは高面圧、高負
荷条件下にさらされる事になる。この高面圧、高負荷条
件(高温域500℃〜800℃)下においては、従来の
焼結摩擦材料では摩擦係数の低下傾向が認められる。従
って、デイスクブレーキ機構等の小型化を実現する為に
は、高面圧、高負荷条件下においても、摩擦係数が高
く、磨耗量の少ない新しい焼結合金摩擦材料が必要とな
っている。
これに対し、本発明は、銅系の焼結合金摩擦材料に、特
定の硬質窒化物を大量に配合することにより、これらの
課題を解決し、高面圧、高負荷条件下においても高い摩
擦係数及び良好な耐磨耗性を有する摩擦材料を提供する
ものである。
問題点を解決するための手段 本発明は、上記の如き要求に応えるべくなされたもので
あり、(1)銅30〜70重量%、(2)錫又は錫と亜
鉛の合計量4〜20重量%、(3)黒鉛5〜15重量
%、(4)硫化物固体潤滑剤の少なくとも1種0.3〜
7重量%、(5)金属酸化物の少なくとも1種0.5〜
10重量%、及び(6)Si、AlN及びTiN
からなる群から選ばれる硬質窒化物の少なくとも1種1
7重量%以上21重量%未満からなることを特徴とする
焼結合金摩擦材料に係る。
本発明によれば、高面圧、高負荷条件下において、摩擦
係数が高く、耐磨耗性及び操作性に優れており、また、
降雨時にも摩擦係数の低下を実質的に生じない焼結合金
摩擦材料が得られる。
以下本発明の焼結合金摩擦材料の各成分について説明す
る。これ等の各成分は、相互に関連しつつ摩擦材料とし
ての物性に影響するので、夫々の限定理由を個別に論ず
ることは必ずしも妥当ではないが、一応の限定理由を併
せて示す。
(1)銅及び(2)錫又は錫と亜鉛 これ等は、合金摩擦材料の素地をなすものであり、焼結
によつて合金化して、いわゆる青銅地を形成し、素地の
強度を高める。特に強度の観点から、銅30〜70重量
%に対し錫又は錫及び亜鉛4〜20重量%とする。錫又
は錫及び亜鉛が4重量%未満の場合には、黒鉛その他の
非金属を保持するに充分な強度が得られず、一方20重
量%を上回る場合には、摩擦材料を脆化させ、強度を低
下させる。
(3)黒鉛 黒鉛の添加は、主として摩擦係数を安定させる。即ち、
一般に相互に摺動する摩擦材料の二面間に発生する摩擦
力は、(イ)二面間の一部に生ずる凝着を剪断するに要
する力、及び(ロ)硬質粒子による相手材への堀りおこ
し力によるといわれている。黒鉛は、この様な二面間に
存在することにより、二面間に生ずる凝着を制御する。
従つて適当量の黒鉛の存在により、摩擦材料の摩擦係数
が向上するとともに安定化され、併せて耐摩耗性も向上
する。
黒鉛の量が5重量%未満では、上記の効果が十分に奏さ
れないのに対し、15重量%を上回る場合には、材料強
度が低下するとともに摩擦係数が低下する。
(4)二硫化モリブデン、二硫化タングステン、硫化マ
ンガン等の硫化物固体潤滑剤の少なくとも1種 二硫化モリブデン等は、黒鉛と同様の効果を奏するのみ
ならず、いわゆる“鳴き”の防止及び高荷重時の潤滑性
付与という顕著な効果をも発揮する。二硫化モリブデン
等の使用量は、0.3〜7重量%とする。これ等の使用
量が、0.3%未満の場合には、添加の効果が十分に発
揮されず、一方7重量%を上回る場合には、材料強度及
び摩擦係数が低下する。
(5)アルミナ、シリカ、ムライト等の金属酸化物の少
なくとも1種 アルミナ等は、0.5〜10重量%の使用範囲におい
て、前記の堀りおこし効果を奏するとともに、摩擦熱に
より相手側摺動面に生成する酸化皮膜を除去することに
より摩擦材料間の凝着を安定的に発生させて、安定的な
摩擦力を発揮させる。使用量が0.5重量%未満の場合
には、上記の効果が十分に発揮されず、一方10重量%
を上回る場合には、相手側摺動面を荒損させる傾向があ
る。
(6)Si、AlN及びTiNからなる群から選
ばれる硬質窒化物の少なくとも1種 これ等は、17重量%以上21重量%未満の範囲におい
て、摩擦係数の改善に寄与し、本発明材料は、高面圧、
高負荷条件下でも高い摩擦係数を維持する事ができる。
また、高負荷条件下では、パツドは高温にさらされ、ブ
レーキ熱(摩擦面での発熱)はキャリパーのシリンダー
へ移動し、ベーパーロツクの原因になる。これらの硬質
窒化物は、熱伝導性が低いので、これらの硬質窒化物を
大量に含有する本発明材料によれば、ブレーキ熱のキャ
リパーへの移動を効率よく防ぐことができ、結果とし
て、パツドのインシユレレーターを簡素化することがで
きる。
本発明材料を使用して所望の製品、例えばデイスクブレ
ーキ用部品を製造するには、常法に従つて各原料粉末を
配合し、これを所定の形状にプレス成形した後、中性又
は還元性雰囲気中3〜7kg/cm2程度の加圧下に730
〜880℃程度で焼成すれば良い。
発明の効果 本発明による焼結合金摩擦材料の摩擦係数は、従来品
(0.3〜0.5程度)に比して高く、0.5〜0.8
程度にも達する。従つて、本発明材料を例えば二輪及び
四輪自動車用のデイスクブレーキのパツドとして使用す
る場合には、(イ)ブレーキ性能の向上、(ロ)パツド
及びデイスクの耐摩耗性の向上(ハ)ブレーキ機構の小
型化、(ニ)パツドのインシユレーターの簡素化等の効
果が奏される。
実施例 以下、実施例及び比較例により本発明の特徴とするとこ
ろをより一層明らかにする。
実施例1〜3及び比較例1〜3 第1表に示す割合の各原料と残余銅とからなる配合物1
00重量部を4ton/cm2の圧力で成形した後、成形物を
Cuメツキした鋼板上に載せ、N雰囲気中5kg/mm2
の荷重をかけて780℃で60分間焼成した。
かくして得た焼成品をパツド材として慣性力1.25kg
・m・sec2、ブレーキ初速度50km/hr、130km/hr
又は200km/hr、接触面積20cm2、面圧20kgf/cm
2、50kgf/cm2又は80kgf/cm2の条件下に相手デイ
スク材(13クローム鋼)に対し60秒間隔で300回
繰返し制動接触させた。
各条件下における平均摩擦係数並びに各パツド材につい
ての一連の各ブレーキ初速度条件下における試験(第2
表)又は各面圧条件下における試験(第3表)を終了し
た後に測定したデイスク材の磨耗量を第2表(面圧20
kgf/cm2の場合)及び第3表(ブレーキ初速度130km
/hrの場合)に示す。
第2表及び第3表に示す結果から明らかな如く、本発明
による焼結合金摩擦材料は、高い摩擦係数を有してお
り、耐摩耗性に優れ、且つ相手材の摩耗量も少ない。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)銅30〜70重量%、 (2)錫又は錫と亜鉛の合計量4〜20重量%、 (3)黒鉛5〜15重量%、 (4)硫化物固体潤滑剤の少なくとも1種0.3〜7重
    量%、 (5)金属酸化物の少なくとも1種0.5〜10重量
    %、及び (6)Si、AN及びTiNからなる群から選
    ばれる硬質窒化物の少なくとも1種17重量%以上21
    重量%未満 からなることを特徴とする焼結合金摩擦材料。
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