JPH0645128A - 直流重畳特性に優れた超微結晶合金からなる磁心およびその製法並びにこれを用いたチョークコイル、トランス - Google Patents
直流重畳特性に優れた超微結晶合金からなる磁心およびその製法並びにこれを用いたチョークコイル、トランスInfo
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Abstract
改善する。 【構成】 粒径が500オングストローム以下の結晶粒が
組織の少なくとも50%を占めており、残留磁束密度が700
0G以下、10 Oeにおける磁束密度が7000G以下である超微
結晶合金からなる磁心が直流重畳特性に優れている。
Description
マルモードチョークコイル等に用いられる直流重畳特性
に優れた高周波磁気特性に優れる超微細結晶粒組織を有
する合金を用いた磁心およびその製法並びにこれを用い
たチョ−クコイル、トランスに関する。
フィルタ用ノーマルモードチョーク等に用いられる磁心
材料としては、直流重畳特性に優れた材料が、磁気的飽
和による回路部品の破損がおきにくく、動作磁束密度を
大きくできる点や直流が重畳した状態で高い増分透磁率
が得られる点等から好まれている。高周波トランスにお
いては磁心が磁気的に飽和すると回路素子が破壊するた
めカットコアなどを用いる場合が多い。また、カットコ
アは巻線が容易であるためこの点からも好まれている。
通常このような用途に適する特性とするために、金属材
料の場合はギャップを形成したり、圧粉磁心とすること
によりB−H曲線の傾斜を小さくし直流重畳特性を改善
する方法が行われている。直流重畳特性は、直流重畳磁
界HDCに対する増分透磁率μ△の依存性であり、μ△が
HDCに対してできる限り高いことが望ましい。ノ−マル
モ−ドチョ−ク用としては10Oe以上のHDCに対しても
十分高いμ△が必要となる。上記用途に適する材料とし
ては、珪素鋼、Fe基アモルファス合金等の高飽和磁束
密度材料や高周波磁気特性に優れたフェライトやパ−マ
ロイ圧粉磁心等が用いられている。
基アモルファス合金などは磁心損失が大きいため温度上
昇が大きくなる問題や効率が低下する問題がある。また
使用に際しては直流重畳特性を改善するためギャップを
形成したりカットコアにしたりする必要がある。このた
めギャップ部や接合部からの磁束の漏れにより周辺機器
に影響を与えたり漏れ磁束による渦電流のため磁心損失
が増加する問題がある。また、Fe基アモルファス合金は
磁歪が著しく大きく周波数によっては磁歪による共振が
生じ特性が変化する問題や可聴周波数帯で使用した場合
にうなりが生ずる問題がある。また磁心損失もCo基ア
モルファスやフェライトに比べると大きく発熱が大きい
問題も残されている。一方、フェライトやパーマロイ圧
粉磁心はFe系の材料に比べ直流重畳特性が十分でなく
磁心が大きくなる問題がある。また、特公平4ー4393号公
報にはFe基の微結晶合金が高透磁率低磁心損失特性を示
すことが開示されている。しかし、Fe基微結晶合金は磁
気的に飽和しやすく上記用途にはこのままでは適してい
ない。このためこれらの用途に用いる場合はギャップを
形成するのが一般的である。しかし、ギャップを形成す
ると磁心損失が増加したり漏洩磁束がギャップ部に生じ
実装した場合に周辺の部品に影響を与える場合がある。
めに本発明者らは粒径が500オングストローム以下の結
晶粒が組織の少なくとも50%を占めており、残留磁束密
度が7000G以下、10 Oeにおける磁束密度が7000G以下で
ある超微結晶合金からなる磁心が直流重畳特性に優れて
おりノ−マルモ−ドチョ−クや高周波トランス等に適し
ていることを見いだし本発明に想到した。本発明におい
て、残留磁束密度が7000G以下、10 Oeにおける磁束密度
が7000G以下である場合にトランスや平滑チョ−ク等の
ノ−マルモ−ドチョ−クに適する特性を示す。残留磁束
密度が7000Gを超えると磁心損失が増加し好ましくな
く、10 Oeにおける磁束密度が7000Gを超えると増分透磁
率の低下する直流重畳磁界が小さくなり好ましくない。
特に残留磁束密度が6000G以下、10 Oeにおける磁束密度
が4000G以下である場合には平滑チョ−ク等のノ−マル
モ−ドチョ−クに適する磁心が得られる。残留磁束密度
が6000G以下の場合は特に磁心損失が低くなる。結晶粒
がbcc相からなる場合に特に磁心損失が低い。また、結
晶粒がbcc相とFe-B化合物相からなる場合に増分透磁率
は1000以下とすることができ、ノーマルモ−ドチョ−ク
等の用途に特に望ましい。また、平均粒径が1000オング
ストロ−ムを超えると軟磁気特性が著しく悪くなり好ま
しくない。好ましくは300オングストロ−ム、より好ま
しくは200オングストロ−ム以下である。また、結晶粒
の割合は組織の少なくとも50%以上である必要がある。5
0%未満の場合は磁歪が大きくなり、可聴周波数ではうな
りを生ずる、高周波においては共振により特定の周波数
で透磁率や磁心損失が急激に変化し好ましくない。ま
た、磁歪の増加の影響で変形により特性が変化したり磁
心損失も大きくなり好ましくない。本発明に係わる合金
中の結晶粒は主にbcc相からなり、規則相を含む場合が
ある。結晶粒の残部は主にアモルファス相である。本発
明に係わる合金において好ましい組成は、 組成式:(Fe1-aMa)100-x-y-z-αAxSiyBzM'α(at%) (但
し、MはCo及び/またはNiであり、AはCu、Auから選ばれ
る少なくとも一種の元素、M'はMo,V,Cr,Mn及びWからな
る群から選ばれた少なくとも1種の元素であり、a,x,y,z
およびαはそれぞれ0≦a≦0.3,0≦x≦3,0≦y≦20,2≦z
≦15,0.1≦α≦10を満たす。)により表される組成、あ
るいは、 組成式:(Fe1-aMa)100-x-y-z-α-βAxSiyBzM'
αM''β(at%) (但し、MはCo及び/またはNiであり、Aは
Cu、Auから選ばれる少なくとも一種の元素、M'はMo,V,C
r,Mn及びWからなる群から選ばれた少なくとも1種の元
素、M''はNb,Ta,Ti,Zr,Hf,Al,Sn,In,Ag,Pd,Rh,Ru,Os,I
r,Ptから選ばれた少なくとも1種の元素であり、a,x,y,z
およびαはそれぞれ0≦a≦0.3,0≦x≦3,0≦y≦20,2≦z
≦15,0.1≦α≦10,0<β≦10を満たす。)により表され
る組成、あるいは、 組成式:(Fe1-aMa)100-x-y-z-α-βAxSiyBzM'αM''βX
γ(at%) (但し、MはCo及び/またはNiであり、AはCu、A
uから選ばれる少なくとも一種の元素、M'はMo,V,Cr,Mn
及びWからなる群から選ばれた少なくとも1種の元素、
M''はNb,Ta,Ti,Zr,Hf,Al,Sn,In,Ag,Pd,Rh,Ru,Os,Ir,Pt
から選ばれた少なくとも1種の元素、XはC,Ge,Ga,Pから
選ばれる少なくとも1種の元素であり、a,x,y,zおよびα
はそれぞれ、0≦a ≦0.5,0≦x≦3,0≦y≦20,2≦z≦15,
0.1≦α≦10,0<β≦10,0<γ≦10を満たす。)により
表される組成が直流重畳特性に優れかつ低磁心損失に優
れた特性が得られ好ましい。ここで、MはCo及び/また
はNiでありCo,Niの総和の組成比aが0.3を越えると高周
波特性が劣下し好ましくない。AはCuおよびAuから選ば
れる少なくとも一種の元素であり組織を微細化しbccFe
相を形成しやすくする効果を有するが3at%を越えると脆
化し実用的でなくなる。M'はMo,,V,Cr,Mn及びWからなる
群から選ばれた少なくとも1種の元素であり結晶粒成長
を抑え組織を微細化する効果および直流重畳特性を改善
する効果を有し、本発明には有効な元素である。M'の含
有量αが10%を越えると飽和磁束密度の著しい低下を示
すためαは10at%以下が望ましい。M''はNb,Ta,Ti,Zr,H
f,Al,Sn,In,Ag,Pd,Rh,Ru,Os,Ir,Ptからなる群から選ば
れた少なくとも1種の元素であり、結晶粒の微細化や磁
気特性を改善したり耐蝕性を改善する効果を有する。
M''の含有量βが10at%を越えると飽和磁束密度の著しい
低下を示すためβは10以下が望ましい。XはC,Ge,Ga,Pか
らなる群から選ばれた少なくとも1種の元素であり磁歪
を調整したり磁気特性を調整する効果を有する。Xの含
有量γが10at%を越えると著しい飽和磁束密度の低下を
招くためγは10以下が望ましい。Si及びBは磁心損失の
改善及び透磁率の改善に効果があり、Si量yは20at%以
下、B量zは2から15at%以下が望ましい。もう一つの本発
明は液体急冷法によりアモルファス合金薄帯を製造する
工程と、結晶化開始温度以上で5分以上24時間以下の温
度で組織の50%が粒径500オングストローム以下の結晶粒
となるように熱処理し、残留磁束密度が7000G以下、10O
eにおける磁束密度が7000G以下となるようにする工程か
らなる直流重畳特性に優れた前記超微結晶合金からなる
磁心の製造方法である。まず、単ロ−ル法や双ロ−ル法
等の液体急冷法により板厚3〜100μm程度のアモルファ
ス合金薄帯を作製する。次に、この合金薄帯を積層ある
いは巻回した後アルゴンガスや窒素ガス等の不活性ガス
雰囲気中あるいは大気中で結晶化開始温度以上で5分以
上24時間以下の時間保持して組織の50%が粒径500オング
ストローム以下の結晶粒、残留磁束密度が7000G以下、1
0 Oeにおける磁束密度が7000G以下となるように熱処理
を行う。熱処理温度は結晶化開始温度以上とする必要が
ある。これは、結晶化開始温度未満では実用的な時間で
熱処理を完了するのが困難となるためと、上記特性を得
るのが困難となるためである。熱処理の際の保持時間は
5分以上24時間以下が望ましい。この理由は5分未満では
合金を均一な温度とするのが困難であり十分な特性が得
られず、24時間を超えると生産性の点で好ましくないか
らである。冷却は、急冷あるいは徐冷のどちらでも良い
が通常は徐冷の方が好ましい結果が得られる。通常の冷
却速度は0.1゜C/min以下である。この際、合金薄帯表面
をSiO2やAl2O3等の酸化物で被覆し層間絶縁を行うと特
に広幅材を用いる場合においてより好ましい結果が得ら
れる。層間絶縁の方法としては、電気泳動法によりMgO
等の酸化物を付着させる方法、金属アルコキシド溶液を
表面につけこれを熱処理しSiO2等の酸化物を形成させる
方法、リン酸塩やクロム酸塩処理を行い表面に酸化物の
被覆を行う方法、CVDやPVDにより表面にAlNやTiN等の皮
膜を形成する方法等がある。また、絶縁性のポリイミド
やPET等のフィルムを薄帯間に挿入し層間絶縁を行っ
たりする方法がある。もうひとつの本発明は、前記超微
結晶合金からなる磁心に導線を巻回し構成されたチョ−
クコイルである。直流重畳特性に優れしかも磁心損失が
小さいため小型で高性能のチョ−クコイルとなる。単ロ
−ル法等により作製した前記合金薄帯を積層あるいはト
ロイダル状に巻回し、磁心を作製した後結晶化開始温度
以上の温度で熱処理し、組織の50%が粒径500オングスト
ロ−ム以下の結晶粒となるようにする。更にこの磁心を
絶縁性のコアケ−スに入れる、あるいはコ−ティングを
行った後に導線を巻回しチョ−クコイルを作製する。も
うひとつの本発明は、上記超微結晶合金からなる磁心に
少なくとも2本の導線を巻回し構成されたトランスであ
る。直流重畳特性に優れるため偏磁等により磁心が飽和
し回路が破損する可能性が小さく、わざわざギャップを
設けたり、カットコアとする必要がない。また、ギャッ
プ部がないため漏洩磁束も小さく周囲への影響が小さ
い。また磁心損失が小さくかつ動作磁束密度を大きくと
ることができる。このため、小型のトランスとなる。単
ロ−ル法等により作製した前記合金薄帯を積層あるいは
トロイダル状に巻回し、磁心を作製した後結晶化開始温
度以上の温度で熱処理し、組織の50%が粒径500オン
グストロ−ム以下の結晶粒となるようにする。更にこの
磁心を絶縁性のコアケ−スに入れる、あるいはコ−ティ
ングを行った後に少なくとも2本の導線を巻回しトラン
スを作製する。
本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1)単ロ−ル法により幅6.5mm、厚さ19μmのFe
bal.Cu1Mo3Si16B6アモルファス合金薄帯を作製した。次
にこの合金薄帯を、外径21.5mm内径12.0mmに巻回し610゜
Cで1時間の熱処理を無磁場中で行った。この合金の組
織を観察したところほとんどが粒径約200オングストロ
ームのbcc結晶粒になっていた。またX線回折の結果よ
り一部に化合物相が形成していた。次にこの磁心をフェ
ノ−ル樹脂性のコアケ−スに入れ直流B−Hカ−ブを測
定した。非常に残留磁束密度が低く恒透磁率性に優れた
B−Hカ−ブを示す。残留磁束密度Brは3500G、10 Oeに
おける磁束密度は3600Gである。次に直径0.7mmの導線を
20タ−ン巻きチョ−クコイルを作製し、10kHzにおける
直流重畳特性を測定した。得られた結果を図1に示す。
比較のためにギャップを形成したフェライト磁心とMoパ
−マロイ圧粉磁心の直流重畳特性を示す。本発明合金の
増分透磁率μ△は40 Oeまで150以上ありフェライトやMo
パ−マロイ圧粉磁心よりも優れている。また、従来の超
微結晶合金が重畳磁界が大きくなると急激に増分透磁率
μΔが小さくなるのに対して本発明合金からなるチョー
クはμΔが大きくノ−マルモ−ドチョ−クとして優れた
特性を示す。このため平滑チョ−クやノ−マルモ−ドの
ノイズ防止用チョ−クに適している。 次に100kHz,2kG
における磁心損失を測定した。得られた結果を表1に示
す。
優れていることが分かる。
厚さ19μmのFebal.Cu1Mo3Si16B6アモルファス合金薄帯
を作製した。次にこの合金薄帯を、外径21.5mm、内径1
2.0mmに巻回し熱処理温度を変え1時間の熱処理を無磁場
中で行った。この合金の組織を透過電子顕微鏡で観察し
結晶粒径、X線回折により形成相を調べた。次にこの磁
心をフェノ−ル樹脂性のコアケ−スに入れ直流B−Hカ
−ブを測定した。得られた結果を表2に示す。なお、形
成相がアモルファス相のみからなる合金以外すべてbc
c相が組織の50%以上を占めていた。
ストロ-ム以下、残留磁束密度Brが7000G以下、直流重畳磁界
が10 Oeにおける磁束密度が7000G以下となるように熱処
理を行った場合に直流重畳磁界が10 Oeにおける増分透
磁率μ△が高く、磁心損失の低い特性が得られ、ノ−マ
ルモ−ドチョ−クに適する特性を示す。
厚さ19μmの表3,4に示す組成のアモルファス合金薄帯
を作製した。次にこの合金薄帯を、外径21.5mm内径12.0
mmに巻回し610゜Cで1時間の熱処理を無磁場中で行っ
た。これらの合金の組織を透過電子顕微鏡で観察し結晶
粒径、X線回折により形成相を調べた。その結果粒径が
500オングストロ−ム以下の結晶粒が組織の少なくとも5
0%以上を占めているのが確認された。次にこの磁心をフ
ェノ−ル樹脂性のコアケ−スに入れ直流B−Hカ−ブを
測定した。得られた結果を表3,4に示す。
厚さ19μmのFebalCu1Nb2Si11B8(at%)の組成のアモルフ
ァス合金薄帯を作製した。次にこの合金薄帯を、外径2
1.5mm、内径12.0mmに巻回し熱処理を無磁場中で行っ
た。これらの合金の組織を透過電子顕微鏡で観察し結晶
粒径、X線回折により形成相を調べた。次にこの磁心を
フェノ−ル樹脂性のコアケ−スに入れ直流B−Hカ−ブ
を測定した。得られた結果を表4に示す。Brが7000Gを超
えると磁心損失が著しく増加し好ましくないことが分か
る。またB10が7000Gを超えた場合はμ△が低く直流重畳
特性が悪く好ましくない。
厚さ19μmのFebal.Cu1W3Si15B6アモルファス合金薄帯を
作製した。次にこの合金薄帯を、外径20mm、内径12.0mm
に巻回し605゜Cで1時間の熱処理を無磁場中で行った後2゜
C/minの速度で室温まで冷却し、本発明超微結晶合金を
作製した。次にこの磁心をフェノ−ル樹脂性のコアケ−
スに入れて巻磁心を作製し、更に巻線を行いトランスを
作製した。このトランスをスイッチング電源のメイント
ランスとして実機評価を行った。比較のために従来のFe
73.5Cu1Nb3Si13.5B9超微結晶合金を用いたトランスと比
較を行った。ギャップを形成したり、カットコアとしな
い場合従来の超微結晶合金を用いたトランスでは磁心が
飽和し、半導体が故障した。これに対して本発明のトラ
ンスは温度上昇40゜Cで回路もこわれることなく安定に動
作した。
−クコイルやトランスに適する直流重畳特性に優れかつ
低損失の超微結晶合金がおよびその製法並びにこれを用
いたチョ−クコイル、トランスを提供できるためその効
果は著しいものがある。
1例を示したグラフである。
Claims (10)
- 【請求項1】 粒径が500オングストローム以下の結晶
粒が組織の少なくとも50%を占めており、残留磁束密度
が7000G以下、10 Oeにおける磁束密度が7000G以下であ
る直流重畳特性に優れた超微結晶合金からなることを特
徴とする磁心。 - 【請求項2】 残留磁束密度が6000G以下、10 Oeにおけ
る磁束密度が4000G以下である請求項1に記載の磁心。 - 【請求項3】 結晶粒がbcc相からなる請求項1または
2に記載の磁心。 - 【請求項4】 結晶粒がbcc相とFe-B化合物相からなる
請求項1または2に記載の磁心。 - 【請求項5】 超微結晶合金が、組成式:(Fe1-aMa)
100-x-y-z-αAxSiyBzM'α(at%) (但し、MはCo及び/ま
たはNiであり、AはCu、Auから選ばれる少なくとも一種
の元素、M'はMo,V,Cr,Mn及びWからなる群から選ばれた
少なくとも1種の元素であり、a,x,y,zおよびαはそれぞ
れ0≦a≦0.3,0≦x≦3,0≦y≦20,2≦z≦15,0.1≦α≦10
を満たす。)により表される組成からなる請求項1乃至
4のいずれかに記載の磁心。 - 【請求項6】 超微結晶合金が、組成式:(Fe1-aMa)
100-x-y-z-α-βAxSiyBzM'αM''β(at%) (但し、MはCo
及び/またはNiであり、AはCu、Auから選ばれる少なく
とも一種の元素、M'はMo,V,Cr,Mn及びWからなる群から
選ばれた少なくとも1種の元素、M''はNb,Ta,Ti,Zr,Hf,A
l,Sn,In,Ag,Pd,Rh,Ru,Os,Ir,Ptから選ばれた少なくとも
1種の元素であり、a,x,y,zおよびαはそれぞれ0≦a≦0.
3,0≦x≦3,0≦y≦20,2≦z≦15,0.1≦α≦10,0<β≦10
を満たす。)により表される組成からなる請求項1乃至
4のいずれかに記載の磁心。 - 【請求項7】 超微結晶合金が、組成式:(Fe1-aMa)
100-x-y-z-α-βAxSiyBzM'αM''βXγ(at%) (但し、Mは
Co及び/またはNiであり、AはCu、Auから選ばれる少な
くとも一種の元素、M'はMo,V,Cr,Mn及びWからなる群か
ら選ばれた少なくとも1種の元素、M''はNb,Ta,Ti,Zr,H
f,Al,Sn,In,Ag,Pd,Rh,Ru,Os,Ir,Ptから選ばれた少なく
とも1種の元素、XはC,Ge,Ga,Pから選ばれる少なくとも1
種の元素であり、a,x,y,zおよびαはそれぞれ0≦a≦0.
3, 0≦x≦3,0≦y≦20,2≦z≦15,0.1≦α≦10,0<β≦1
0,0<γ≦10を満たす。)により表される組成からなる請
求項1乃至4のいずれかに記載の磁心。 - 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載の超微
結晶合金からなる磁心に導線を巻回し構成されたチョ−
クコイル。 - 【請求項9】 請求項1乃至7のいずれかに記載の超微
結晶合金からなる磁心に少なくとも2本の導線を巻回し
構成されたトランス。 - 【請求項10】 液体急冷法によりアモルファス合金薄
帯を製造する工程と、結晶化開始温度以上で5分以上2
4時間以下の温度で組織の50%が粒径500オングストロー
ム以下の結晶粒となるように熱処理し、残留磁束密度が
7000G以下、10 Oeにおける磁束密度が7000G以下となる
ようにする工程からなる直流重畳特性に優れた請求項1
乃至7のいずれかに記載の磁心の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19966292A JP3287481B2 (ja) | 1992-07-27 | 1992-07-27 | 直流重畳特性に優れた超微結晶合金からなる磁心およびその製法並びにこれを用いたチョークコイル、トランス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19966292A JP3287481B2 (ja) | 1992-07-27 | 1992-07-27 | 直流重畳特性に優れた超微結晶合金からなる磁心およびその製法並びにこれを用いたチョークコイル、トランス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0645128A true JPH0645128A (ja) | 1994-02-18 |
JP3287481B2 JP3287481B2 (ja) | 2002-06-04 |
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ID=16411549
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP19966292A Expired - Lifetime JP3287481B2 (ja) | 1992-07-27 | 1992-07-27 | 直流重畳特性に優れた超微結晶合金からなる磁心およびその製法並びにこれを用いたチョークコイル、トランス |
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JP (1) | JP3287481B2 (ja) |
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