JPH0643712A - 原稿自動送り装置付複写機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 原稿移動モードと光学系移動モードを有する
複写機の形状を小形、安価にする。 【構成】 テーブルガラス２上に原稿移動モードで作動
する原稿自動送り装置１５と、光学系移動モードで原稿
を押えるオリジナルカバー１６及び原稿自動送り装置１
５の原稿入紙ガイド１６ａとを分割して配設し、入紙ガ
イド１６ａから搬入される原稿が原稿自動送り装置にテ
ーブルガラス２を平行して入ったとき入紙検出器１８が
検出して原稿移動モードに切換え、光学系１０のレンズ
６、ミラー７，８の位置を移動して焦点距離を自動的に
切換える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、原稿送り装置付複写機
に関し、より詳細には、原稿移動モードと、光学系移動
モードとを切換可能な複写機の構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】周知のように静電電子写真方式の複写機
は、帯電、露光、現像、転写及び定着の各ユニットプロ
セスから構成されている。このように構成されたユニッ
トプロセスにおいて、複写は以下のようなプロセスで行
われる。まず、帯電器により均一な電荷を与えた感光体
表面に光学系を介して原画像の反射光を露光して静電潜
像を作り、この静電潜像にトナー（現像剤）を静電付着
させて現像して感光体上にトナー像を形成し、次に転写
体に印加されたトナー像と反対極性の静電気によりトナ
ー像を記録紙上に転写し、転写された記録紙上のトナー
を加熱，加圧により定着して記録紙上に原画像に応じた
画像を固定化する。通常の複写機においては、複写の目
的に応じて切換可能な原稿移動モードと、光学系移動モ
ードの２つの複写モードを有している。これらの複写モ
ードは、原稿画像を光学系に走査させる走査方法の違い
により定められるものである。すなわち、原稿移動モー
ドは、原稿自動移送装置によって送られた原稿の画像を
光学系の静止位置において、原稿を移動することによっ
て走査する方式であり、光学系移動モードは、透明の硬
質ガラスからなるテーブルガラス上に載置された静止原
稿の画像を光学系を移動させることにより走査する方式
である。

【０００３】図５は、従来の原稿送り装置付複写機の一
例としての複写モード動作を説明するための図である
が、図においては、煩雑を避けるため、光学系を介して
感光体上に静電潜像を形成するプロセス要素は図示しな
い。

【０００４】図５に示した従来の原稿送り装置付複写機
２０は、筐体３９上面に配設した透明な硬質ガラスで構
成されるテーブルガラス２１の下方に光学系が配設さ
れ、また、テーブルガラス２１の上方には、一体に構成
された原稿自動送り装置３７とオリジナルテーブル３５
とが配設され、更にオリジナルテーブル３５の上部には
原稿入紙ガイド３６が載置されている。光学系は、テー
ブルガラス２１上に載置された原稿を下方より照射する
露光ランプ９と、この露光ランプ９により照射された原
稿からの反射光を集光するミラー２２，２３及び２４
と、これらのミラー２２，２３，２４により反射された
画像光２５を感光体（図示せず）上に集光するためのレ
ンズ部２６とからなっている。原稿自動送り装置３７
は、原稿入紙ガイド３６上に載置された原稿３８を原稿
自動送り装置３７に導入する入紙口３３を有し入紙口３
３から導入された原稿３８は入紙ローラ２８ａと２８ｂ
及び屈曲した形状のガイド３１ａ，３１ｂに案内されて
プラテンローラ３０、ガイド３２および出紙ローラ２９
を介して出紙口３４から出紙トレイ４１に搬送される。

【０００５】上述の従来の原稿送り装置は複写機は、原
稿移動モードにおいて、原稿は原稿入紙ガイド３６に配
設された入紙検出器４０の検出出力に基いて原稿自動送
り装置２７に搬送され、上述の搬送経路を経てプラテン
ローラ３０とテーブルガラス２１との間の固定位置で移
動しながら前記光学系で走査される。また、光学系移動
モードでは、テーブルガラス２１上に載置された原稿を
オリジナルカバー３５で押さえた状態で光学系の露光ラ
ンプ９とミラー２２をテーブルガラス２１の下方で走査
し乍ら所定量移動させて感光体（図示せず）上に結像さ
せて露光する。

【０００６】上述した従来の原稿送り装置を有する複写
機の原稿移動モードにおいては、大きく屈曲したガイド
３１ａ，３１ｂを有しているために、原稿３８に極端な
屈曲を加えることにより、原稿３８が破損することがな
いように大径のプラテンローラ３０が必要となる。この
結果、原稿入紙部から露光位置（プラテンローラ３０の
下部）までの距離を大きくすることが要求される。原稿
移動モードにおける露光位置と、光学系移動モードにお
ける露光の露光先端位置との間隔を大きくすると、光学
系移動モードの光学系の移動幅も大きくなり、複写機は
大型になった。複写機を大型にしないためには光学系移
動モードにおける露光位置と原稿移動における露光位置
との間隔を小さくする必要があった。このため、オリジ
ナルカバー３５の端部の原稿押えをプラテンローラ３０
近傍までもってくる必要があり、従来の複写機において
はオリジナルカバー３５と原稿自動送り装置３７とを一
体に構成していた。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】

（１）原稿自動送り装置とオリジナルカバーとが一体構
成となっているため装置自体が大型化すると共に大幅な
コスト増となった。 （２）原稿入紙ガイドをオリジナルカバーの外部に設け
ると露光部をオリジナルカバーから大きくずらす必要が
あり複写機が大型となる。 （３）オリジナルカバー上の入紙ガイドに原稿送り装置
の入紙検出器を配設したので、入紙検出器と搬送手段と
の配線が複雑になり、コストが上昇した。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、（１）透明なテーブルガラスの下方に配
設された原稿の反射光学像を感光体上に結像する露光光
学系を有し、前記テーブルガラス上に載置された原稿を
前記露光光学系を移動して走査する光学系移動モード
と、前記露光光学系を静止させ該静止焦点位置を通して
原稿を走査する原稿移動モードとを切換可能な複写機に
おいて、前記光学系移動モードにおいて前記テーブルガ
ラス上に原稿を押えるためのオリジナルカバーと、前記
原稿移動モードにおいて、前記オリジナルカバーと別体
に前記テーブルガラス上に配設され、前記光学系移動モ
ードにおける露光光学系の焦点と異なる焦点を有する原
稿自動送り装置と、該原稿自動送り装置に配設された原
稿入紙検出器と、前記オリジナルカバー上に配設され前
記原稿自動送り装置に原稿の搬入を案内するための原稿
入紙ガイドと、前記原稿自動送り装置に原稿が入紙した
ことを原稿入紙検出器が検知したとき、原稿移動モード
に切換え露光光学系の焦点距離を原稿移動モードの焦点
距離にする切換手段を有すること、更には、（２）オリ
ジナルカバーと、原稿入紙ガイドとを一体形成したこ
と、更には、（３）前記（１）又は（２）において、原
稿入紙検出器を原稿送り装置の原稿挿入口近傍に配設し
たことを特徴としたものである。

【０００９】

【作用】露光用光学系を固定して原稿を移動し走査する
原稿移動モードと、原稿を固定して露光光学系を移動す
る光学系移動モードを有する複写機において、原稿移動
モードと光学系移動モードにおける露光光学系の焦点を
異なるようにすることによって、原稿移動モードを選択
したとき、原稿をテーブルガラスに略平行に搬送しても
露光可能となるので、大きいプラテンローラを不用と
し、原稿自動送り装置を小型とすることができる。更
に、光学系移動モードにおいて原稿を押えるオリジナル
カバーと原稿自動送り装置とを別体にすることが可能と
なる。また、原稿入紙検出器を原稿自動送り装置に装着
し、オリジナルカバーの開閉に影響されない配線となる
ので配線コストを低減することができる。

【００１０】

【実施例】図１は、本発明における原稿送り装置付複写
機の一実施例における光学系移動モードを説明するため
の図で、図中、１は感光体、２はテーブルガラス、３，
４，５，７，８はミラー、６はレンズ、９は露光ラン
プ、１０は光学系である。

【００１１】図１において、テーブルガラス２上に載置
された原稿（図示せず）に向け、露光ランプ９からの光
を投光し、原稿からの反射光をミラー４，５とレンズ６
およびミラー７，８からなる光学系１０を介して、帯電
器ａにより一様に帯電された感光体１に露光する。ミラ
ー３と露光ランプ９とは、テーブルガラス２の下方を面
に沿って走査し、同時に、走査と同期して回転される感
光体１上に静電潜像が形成される。静電潜像は現像器ｂ
より供給されるトナー（現像剤）によりトナー現像さ
れ、現像が完了した時点に合わせて用紙トレイから半月
ローラにより搬送された複写紙をレジストローラｄによ
り感光体１側に送り、転写体ｅにより感光体上のトナー
像を複写紙上に転写し定着部ｇにより加熱押圧されて定
着され排紙ローラｈを介して排紙トレイｉ上に搬送され
る。

【００１２】図２は、本発明における原稿送り装置付複
写機の一実施例における原稿移動モードを説明するため
の図で、図中、１１はプラテンガラス、１２ａ，１２ｂ
は入紙ローラ、１３ａ，１３ｂは出紙ローラ、１４は出
紙トレイ、１５は原稿自動送り装置、１６はオリジナル
カバー、１７は原稿であり、図１と同じ作用をする部分
には、図１と同一の参照番号を付している。

【００１３】図２の原稿移動モードにおいて、原稿自動
装り装置１５は、テーブルガラス２の上に配設され、原
稿を搬送するための入紙ローラ１２ａ，１２ｂおよび出
紙ローラ１３ａ，１３ｂおよび各々の中間にプラテンガ
ラス１１を配設している。このとき対をなす入紙ローラ
１２ａ，１２ｂを出紙ローラ１３ａ，１３ｂの各々の押
圧面を結ぶ面はテーブルガラス２と略々平行になってい
る。原稿１７は入紙ローラ１２ａと１２ｂとの間に挿入
搬送されプラテンガラス１１の上面にプラテンガラス１
１と僅かに離間して平行に配設された板状のホルダ１１
ａ間を通り出紙ローラ１３ａ，１３ｂ間に挿入搬送され
出紙トレイ１４に出紙される。原稿１７は、屈曲される
ことなくテーブルガラス２と略平行して移動し、テーブ
ルガラス２から上方に離間した位置に設けられたプラテ
ンガラス１１上に露光光学系の焦点を有し、露光され
る。

【００１４】図３は、本発明における原稿送り装置付複
写機の一実施例における構成を説明するための図で、図
中、１８は入紙検出器であり、図４は図３の原稿自動送
り装置の入紙検出器部分の詳細を説明するための図であ
る。

【００１５】図３は、図１の光学系移動モードと、図２
の原稿移動モードとを一体にした構成図であり、原稿自
動送り装置１５の開口部１５ａの入紙ローラ１２ａ，１
２ｂ近傍には入紙検出スイッチ１５が配設されている。
原稿自動送り装置１５はテーブルガラス２上に配設され
ており、このテーブルガラス２上には、原稿自動送り装
置１５と別体のオリジナルカバー１６が配設され、この
オリジナルカバー１６上には、原稿自動送り装置１５と
は別体な原稿自動送り装置１５に搬送される原稿を案内
する原稿入紙案内１６ａが配設されている。この原稿入
紙案内１６ａとオリジナルカバー１６とは樹脂モールド
等により一体に形成することもできる。入紙検出器１８
は、例えば、原稿入紙により移動するアクチュエータ１
８ａを有し、アクチュエータ１８ａの移動を電磁的に検
出する電磁検出手段が装着されている。

【００１６】原稿１７が入紙検出器１５のアクチュエー
タ１８ａを駆動して入紙検出器１５が原稿自動送り装置
１５に入紙したことを検知すると、自動的に原稿送りモ
ードに切換えられる。このように、複写露光される原稿
１７が原稿自動送り装置１５内の入紙検出器１５を作動
させない限り、オリジナルカバー１６と原稿自動送り装
置１５とは機械的、電気的に完全に独立して作動するた
め、オリジナルカバー１６を図４の矢印Ｐ方向に開ける
ことにより、光学系移動モードとして通常の複写が可能
となる。

【００１７】以上の構成になる複写機において、原稿移
動モードと、光学系移動モードの場合とでは光学系１０
の焦点距離が異なるためモードが選択されたとき各々の
モードに適用する焦点距離とするためにレンズ６、ミラ
ー７，８からなる光学要素を移動する必要がある。光学
系１０において実線で示したレンズ６とミラー７及び８
とは原稿移動モードを選択されたとき光学系移動モード
の場合に点線で示したレンズ６ａとミラー７ａ及び８ａ
の位置から移動した位置を示す。これらの光学系要素の
移動はモード切換えに従って図示しない制御手段により
駆動される。

【００１８】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によると、以下のような効果がある。 （１）原稿自装送り装置とオリジナルカバーとが分割可
能となり、複写装置には必要な上記要素のみを設けるこ
とができるので大幅なコスト低下が可能となる。 （２）複写機に最初から取付けられているオリジナルカ
バーに原稿入紙ガイド部分のみ設けておけば、原稿自動
送り装置を任意に取付可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明における原稿送り装置付複写機の一実施
例における光学系移動モードを説明するための図であ
る。

【図２】本発明における原稿送り装置付複写機の一実施
例における原稿移動モードを説明するための図である。

【図３】本発明における原稿送り装置付複写機の一実施
例における構成を説明するための図である。

【図４】図３の原稿自動送り装置の入紙検出器部分の詳
細を説明するための図である。

【図５】従来の原稿送り装置付複写機の一例としての複
写モード動作を説明するための図である。

【符号の説明】

１…感光体、２…テーブルガラス、３，４，５，７，８
…ミラー、６…レンズ、９…露光ランプ、１０…光学
系、１１…プラテンガラス、１２ａ，１２ｂ…入紙ロー
ラ、１３ａ，１３ｂ…出紙ローラ、１４…出紙トレイ、
１６…オリジナルカバー、１７…原稿、１８…入紙検出
器。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 透明なテーブルガラスの下方に配設され
   原稿の反射光学像を感光体上に結像する露光光学系を有
   し、前記テーブルガラス上に載置された原稿を前記露光
   光学系を移動して走査する光学系移動モードと、前記露
   光光学系を静止させ該静止焦点位置を通して原稿を走査
   する原稿移動モードとを切換可能な複写機において、前
   記光学系移動モードにおいて前記テーブルガラス上に原
   稿を押えるためのオリジナルカバーと、前記原稿移動モ
   ードにおいて、前記オリジナルカバーと別体に前記テー
   ブルガラス上に配設され、前記光学系移動モードにおけ
   る露光光学系の焦点と異なる焦点を有する原稿自動送り
   装置と、該原稿自動送り装置に配設された原稿入紙検出
   器と、前記オリジナルカバー上に配設され前記原稿自動
   送り装置に原稿の搬入を案内するための原稿入紙ガイド
   と、前記原稿自動送り装置に原稿が入紙したことを原稿
   入紙検出器が検知したとき、原稿移動モードに切換え露
   光光学系の焦点距離を原稿移動モードの焦点距離にする
   切換手段を有することを特徴とする原稿自動送り装置付
   複写機。
2. 【請求項２】 オリジナルカバーと、原稿入紙ガイドと
   を一体形成したことを特徴とする請求項１記載の原稿自
   動送り装置付複写機。
3. 【請求項３】 原稿入紙検出器を原稿送り装置の原稿挿
   入口近傍に配設したことを特徴とする請求項１又は２記
   載の原稿自動送り装置付複写機。