JPH0642818Y2 - 加熱圧縮含浸装置 - Google Patents
加熱圧縮含浸装置Info
- Publication number
- JPH0642818Y2 JPH0642818Y2 JP5540492U JP5540492U JPH0642818Y2 JP H0642818 Y2 JPH0642818 Y2 JP H0642818Y2 JP 5540492 U JP5540492 U JP 5540492U JP 5540492 U JP5540492 U JP 5540492U JP H0642818 Y2 JPH0642818 Y2 JP H0642818Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- roll
- spherical
- heating
- rolls
- pressure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はロールにより加熱及び圧
縮して補強繊維束または補強繊維織物に樹脂を含浸さ
せ、繊維強化樹脂板を製造する加熱圧縮含浸装置に関す
る。
縮して補強繊維束または補強繊維織物に樹脂を含浸さ
せ、繊維強化樹脂板を製造する加熱圧縮含浸装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】繊維強化樹脂板等をロールにより連続的
に製造する加熱圧縮含浸装置の一例として、図2(イ)
とそのA−A断面図である(ロ)に示すような装置があ
る。この装置は補強繊維束又は補強繊維織物(以下補強
繊維束等1という)を面状に並べ、この両面より予め樹
脂2を塗布してあるシート3を重ね合わせて複合体6と
し、この複合体6を加熱駆動ロール4と加圧ロール5で
加熱及び加圧し、前記樹脂2の粘度を低下させながら前
記補強繊維束等1の繊維間に浸透含浸させて含浸複合体
6aを製造するようにしたものである。
に製造する加熱圧縮含浸装置の一例として、図2(イ)
とそのA−A断面図である(ロ)に示すような装置があ
る。この装置は補強繊維束又は補強繊維織物(以下補強
繊維束等1という)を面状に並べ、この両面より予め樹
脂2を塗布してあるシート3を重ね合わせて複合体6と
し、この複合体6を加熱駆動ロール4と加圧ロール5で
加熱及び加圧し、前記樹脂2の粘度を低下させながら前
記補強繊維束等1の繊維間に浸透含浸させて含浸複合体
6aを製造するようにしたものである。
【0003】前記シート3を離型紙とする場合もあり、
3a及び3bは予め塗布されている離型剤である。次工
程にてこの離型紙を剥離し、他の表面加工を経て繊維強
化樹脂板等が製造される。
3a及び3bは予め塗布されている離型剤である。次工
程にてこの離型紙を剥離し、他の表面加工を経て繊維強
化樹脂板等が製造される。
【0004】繊維強化樹脂板等の仕上がり精度を良くす
るためには、前記加熱駆動ロール4及び加圧ロール5の
精度と剛性を充分なものとし、加圧による両ロール4、
5の変形を極力少なくしなければならず、このため両ロ
ール4、5の直径は大きなものとしなければならない。
るためには、前記加熱駆動ロール4及び加圧ロール5の
精度と剛性を充分なものとし、加圧による両ロール4、
5の変形を極力少なくしなければならず、このため両ロ
ール4、5の直径は大きなものとしなければならない。
【0005】しかし、樹脂2の浸透効果を良くするため
には、各繊維間の空隙に樹脂を充分に浸透させ、残留す
る気泡9を除去しなければならず、このため両ロール
4、5の直径を大きくすることは逆効果であり、気泡9
が抜け難くなる。
には、各繊維間の空隙に樹脂を充分に浸透させ、残留す
る気泡9を除去しなければならず、このため両ロール
4、5の直径を大きくすることは逆効果であり、気泡9
が抜け難くなる。
【0006】即ち、図3に示すように、加圧力は複合体
6と両ロール4、5の接触点7を0とし、両ロール4、
5の間隙の最も小さくなる接点8を最大とする加圧曲線
Bとなる。両ロール4、5の直径を大きくすると、加圧
曲線Bは緩やかなものとなり、総和としての加圧力が大
きくなる割りには気泡9を逃がす排出力10(図中太矢
印で標示)が弱くなる。
6と両ロール4、5の接触点7を0とし、両ロール4、
5の間隙の最も小さくなる接点8を最大とする加圧曲線
Bとなる。両ロール4、5の直径を大きくすると、加圧
曲線Bは緩やかなものとなり、総和としての加圧力が大
きくなる割りには気泡9を逃がす排出力10(図中太矢
印で標示)が弱くなる。
【0007】これを改善するために、従来の改良された
装置では、図4に示すように、加圧ロール14の直径を
小さなものにした。このようにすると、複合体6の下側
と加熱駆動ロール4との接触点7aは図3の従来例と同
じであるが、小径の加圧ロール14との接触点7bは接
点8に接近するので、加圧力は急激に立ち上がる加圧曲
線Cとなり、総和としての加圧力が小さくなる割りには
気泡9を逃がす排出力10が強くなる。
装置では、図4に示すように、加圧ロール14の直径を
小さなものにした。このようにすると、複合体6の下側
と加熱駆動ロール4との接触点7aは図3の従来例と同
じであるが、小径の加圧ロール14との接触点7bは接
点8に接近するので、加圧力は急激に立ち上がる加圧曲
線Cとなり、総和としての加圧力が小さくなる割りには
気泡9を逃がす排出力10が強くなる。
【0008】このように加圧ロール14を小径とした場
合は、加圧力による変形を生じ易く、含浸複合体6aの
仕上がり精度を上げることが出来ないので、図5に示す
ように加圧ロール14の斜め上側の両方に配置され、複
数個に分割されたバックアップロール18で加圧ロール
14の変形を防止している。
合は、加圧力による変形を生じ易く、含浸複合体6aの
仕上がり精度を上げることが出来ないので、図5に示す
ように加圧ロール14の斜め上側の両方に配置され、複
数個に分割されたバックアップロール18で加圧ロール
14の変形を防止している。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】しかし、分割されたバ
ックアップロール18で変形を防止する場合は、加圧ロ
ール14の変形は防止出来るが、元々供給される補強繊
維束等1、特に補強繊維束の場合は全幅にわたって一様
な分布密度で供給されるわけではなく、束と束の間は分
布密度が粗であり、加熱圧縮した場合でも必ずしも一様
な分布密度にはなり難いという問題がある。
ックアップロール18で変形を防止する場合は、加圧ロ
ール14の変形は防止出来るが、元々供給される補強繊
維束等1、特に補強繊維束の場合は全幅にわたって一様
な分布密度で供給されるわけではなく、束と束の間は分
布密度が粗であり、加熱圧縮した場合でも必ずしも一様
な分布密度にはなり難いという問題がある。
【0010】本考案は上述の問題を解決して、一様な分
布密度でない補強繊維束の場合でも、製品となった繊維
補強樹脂板では補強繊維が一様な分布密度になるような
装置を提供することを課題とする。
布密度でない補強繊維束の場合でも、製品となった繊維
補強樹脂板では補強繊維が一様な分布密度になるような
装置を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、平行かつ面状に並べた補強繊維束等1に樹脂2を
含浸させた含浸複合体6aを製造する加熱圧縮含浸装置
において、加熱駆動ロール4の上方に充分に小さい直径
の加圧ロール14を設け、前記加熱駆動ロール4と前記
加圧ロール14の軸を含む面に対して斜め上方の両側か
ら前記加圧ロール14を前記加熱駆動ロール4に押付け
るように押さえるためのバックアップロールとして複数
個の球形ロール15を前記両側に分散配置したものであ
る。
めに、平行かつ面状に並べた補強繊維束等1に樹脂2を
含浸させた含浸複合体6aを製造する加熱圧縮含浸装置
において、加熱駆動ロール4の上方に充分に小さい直径
の加圧ロール14を設け、前記加熱駆動ロール4と前記
加圧ロール14の軸を含む面に対して斜め上方の両側か
ら前記加圧ロール14を前記加熱駆動ロール4に押付け
るように押さえるためのバックアップロールとして複数
個の球形ロール15を前記両側に分散配置したものであ
る。
【0012】この場合、前記球形ロール15の配置は片
方の球形ロール15が他方の隣接する球形ロール15の
中間に位置するように互い違いに配列したものがある。
方の球形ロール15が他方の隣接する球形ロール15の
中間に位置するように互い違いに配列したものがある。
【0013】更に、前記球形ロール15がその軸方向に
揺動するように揺動装置17を設けたものがある。
揺動するように揺動装置17を設けたものがある。
【0014】
【実施例】図1は本考案の装置のバックアップロール部
分の構成図で、(イ)は軸方向から見た側面図、(ロ)
は軸と垂直な方向から見た側面図である。加熱駆動ロー
ル4の上側に小径の加圧ロール14をシート3、補強繊
維束等1及びシート3よりなる複合体6を挟んで配置し
てあり、この加圧ロール14の斜め上方の両側に一定間
隔で列をなしてバックアップロールとして配置された球
形ロール15を複数個設けてあり、エアシリンダー16
等で所定の押圧力を加圧ロール14に印加している。
分の構成図で、(イ)は軸方向から見た側面図、(ロ)
は軸と垂直な方向から見た側面図である。加熱駆動ロー
ル4の上側に小径の加圧ロール14をシート3、補強繊
維束等1及びシート3よりなる複合体6を挟んで配置し
てあり、この加圧ロール14の斜め上方の両側に一定間
隔で列をなしてバックアップロールとして配置された球
形ロール15を複数個設けてあり、エアシリンダー16
等で所定の押圧力を加圧ロール14に印加している。
【0015】この場合、両側の球形ロール15は加圧ロ
ール14の軸に垂直な面ごとに対向して配置されていて
も良く、又片側の隣接している球形ロール15、15の
中間の位置に反対側の球形ロール15が位置するように
互い違いに配置されていても良い。
ール14の軸に垂直な面ごとに対向して配置されていて
も良く、又片側の隣接している球形ロール15、15の
中間の位置に反対側の球形ロール15が位置するように
互い違いに配置されていても良い。
【0016】更に、上述のエアシリンダー16の固定端
は揺動装置17に固定されて、球形ロール15と加圧ロ
ール14との接触点が軸方向に揺動するように構成され
ているものがある。
は揺動装置17に固定されて、球形ロール15と加圧ロ
ール14との接触点が軸方向に揺動するように構成され
ているものがある。
【0017】次に本考案の装置の作用について説明す
る。加圧ロール14は球形ロール15と点接触している
ので、軸方向に細かいしなう状態が発生する。このた
め、一様な分布密度でなく供給された補強繊維束等1の
各繊維は複合体6の流れ方向のみならず、多少横方向に
傾斜した方向にも分散され、比較的に均一な分布密度に
分散される。
る。加圧ロール14は球形ロール15と点接触している
ので、軸方向に細かいしなう状態が発生する。このた
め、一様な分布密度でなく供給された補強繊維束等1の
各繊維は複合体6の流れ方向のみならず、多少横方向に
傾斜した方向にも分散され、比較的に均一な分布密度に
分散される。
【0018】更に、球形ロール15を軸方向に揺動させ
ることにより、上述の加圧ロール14のしなう状態も揺
動することになり、各繊維が一層均一な分布密度に分散
が可能である。
ることにより、上述の加圧ロール14のしなう状態も揺
動することになり、各繊維が一層均一な分布密度に分散
が可能である。
【0019】
【考案の効果】上述のように、球形ロール15が加圧ロ
ール14に点接触していることにより、加圧ロール14
に微妙なしなう状態を発生せしめ、補強繊維の方向を交
錯させることにより、均質な繊維補強樹脂板を得ること
が出来る。
ール14に点接触していることにより、加圧ロール14
に微妙なしなう状態を発生せしめ、補強繊維の方向を交
錯させることにより、均質な繊維補強樹脂板を得ること
が出来る。
【0020】更に、球形ロール15の位置を揺動せしめ
ることにより、前記加圧ロール14のしなう状態も微妙
に変動し、上述の補強繊維の方向を更に交錯させて一層
均質な繊維補強樹脂板を得ることが可能である。
ることにより、前記加圧ロール14のしなう状態も微妙
に変動し、上述の補強繊維の方向を更に交錯させて一層
均質な繊維補強樹脂板を得ることが可能である。
【図1】本考案の加熱圧縮含浸装置のロール部分の構成
図で、(イ)は軸方向から見た側面図、(ロ)は軸と垂
直な方向から見た側面図である。
図で、(イ)は軸方向から見た側面図、(ロ)は軸と垂
直な方向から見た側面図である。
【図2】従来の加熱圧縮含浸装置のロール部分の構成図
で、(イ)は圧縮部分の断面図、(ロ)は(イ)のA−
A断面図である。
で、(イ)は圧縮部分の断面図、(ロ)は(イ)のA−
A断面図である。
【図3】従来の加圧部分の説明図である。
【図4】従来の改良された加圧部分の説明図である。
【図5】従来の改良された装置のロール部分の軸方向か
ら見た側面図である。
ら見た側面図である。
1 補強繊維束等 2 樹脂 3 シート 4 加熱駆動ロール 6 複合体 6a 含浸複合体 9 気泡 14 加圧ロール 15 球形ロール 16 エアシリンダー 17 揺動装置
Claims (3)
- 【請求項1】 平行かつ面状に並べた補強繊維束又は補
強繊維織物に樹脂を含浸させた含浸複合体を製造する加
熱圧縮含浸装置において、加熱駆動ロールの上方に充分
に小さい直径の加圧ロールを設け、前記加熱駆動ロール
と前記加圧ロールの軸を含む面に対して斜め上方の両側
から前記加圧ロールを前記加熱駆動ロールに押付けるよ
うに押さえるためのバックアップロールとして複数個の
球形ロールを前記両側に分散配置したことを特徴とする
加熱圧縮含浸装置。 - 【請求項2】 前記球形ロールの配置は片方の球形ロー
ルが他方の隣接する球形ロールの中間に位置するように
互い違いに配列したことを特徴とする請求項1の加熱圧
縮含浸装置。 - 【請求項3】 前記球形ロールがその軸方向に揺動する
ように揺動装置を設けたことを特徴とする請求項1又は
2の加熱圧縮含浸装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5540492U JPH0642818Y2 (ja) | 1992-08-06 | 1992-08-06 | 加熱圧縮含浸装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5540492U JPH0642818Y2 (ja) | 1992-08-06 | 1992-08-06 | 加熱圧縮含浸装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0617916U JPH0617916U (ja) | 1994-03-08 |
JPH0642818Y2 true JPH0642818Y2 (ja) | 1994-11-09 |
Family
ID=12997607
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5540492U Expired - Lifetime JPH0642818Y2 (ja) | 1992-08-06 | 1992-08-06 | 加熱圧縮含浸装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0642818Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4497937B2 (ja) * | 2004-01-15 | 2010-07-07 | 株式会社ブリヂストン | プロファイル付きゴムシートの製造方法 |
-
1992
- 1992-08-06 JP JP5540492U patent/JPH0642818Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0617916U (ja) | 1994-03-08 |
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