JPH0642568A - シリンダ装置 - Google Patents

シリンダ装置

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JPH0642568A
JPH0642568A JP21567892A JP21567892A JPH0642568A JP H0642568 A JPH0642568 A JP H0642568A JP 21567892 A JP21567892 A JP 21567892A JP 21567892 A JP21567892 A JP 21567892A JP H0642568 A JPH0642568 A JP H0642568A
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JP
Japan
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adjusting
rod
piston rod
cylinder
piston
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JP21567892A
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English (en)
Inventor
Takao Nakatate
孝雄 中楯
Yukihiro Miyamae
行宏 宮前
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピストンロッドの途中に減衰力等を調整する
調整ロッド操作機構を設け、減衰力等の調整操作性を向
上させる。 【構成】 ロック機構付のガススプリング1において
は、ピストンロッド8を軸方向に貫通する挿通孔10内
に、先端側に弁体部11Aが形成された調整ロッド11
を挿入する。また、ピストンロッド8の途中には、調整
ピン19,調整ダイヤル20等からなる調整ロッド操作
機構17を設け、調整ロッド11の軸方向の移動を操作
する。これにより、調整ロッド11の先端側の開閉弁1
2を制御し、ガス室Aからガス室Bへのガスの移動を連
通、遮断し、ピストンロッド8のシリンダ2からの突出
寸法を任意に設定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばロック機構付き
ガススプリングおよび減衰力調整機構付きオイルダンパ
等に用いて好適なシリンダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、シリンダ装置は、シリンダと、
該シリンダ内に摺動可能に設けられ、該シリンダ内を一
方の室と他方の室との二室に画成するピストンと、基端
側が該ピストンに連結され、先端側が前記シリンダ外に
突出したピストンロッドと、該ピストンロッドまたはピ
ストンに設けられ、前記シリンダ内の二室を連通する連
通路と、前記ピストンロッドの軸方向に貫通するように
穿設され、前記ピストンによって画成された一方の室に
開口する挿通孔と、該挿通孔内に挿入された調整ロッド
と、該調整ロッドの先端側に設けられ、前記挿通孔と連
通路を介して前記二室間の通路面積を変える弁機構とか
ら構成されている。
【0003】そして、前記二室内にそれぞれエアを封入
することによりガススプリングとして構成し、二室内に
それぞれ油液を封入することによりオイルダンパとして
構成している。
【0004】ここで、ガススプリングにおいては、シリ
ンダから突出されるピストンロッドの突出寸法を調整す
るためのロック機構を備えたものがあり、このロック機
構は実開昭63−64944号(以下、「第1の従来技
術」という)に示すように、ピストンおよびピストンロ
ッドとを軸方向に貫通する挿通孔を形成し、該挿通孔内
に、ガス室開口部を開閉するための弁体および該弁体に
対して一定の距離を離間して形成された調圧リングとを
備えた調整ロッドとなる弁棒を挿入し、前記弁体および
前記調圧リングとの間に、前記挿通孔および油室間を連
通する連通路を形成したものが開示されている。
【0005】そして、この第1の従来技術においては、
ピストンロッドの突出側端部には、弁棒を操作する弁棒
操作機構が設けられ、該弁棒操作機構により弁棒を軸方
向に移動させ、ガス室開口部に対して弁体を開,閉弁さ
せる。これにより、二室間を連通路および挿通孔を介し
て連通,遮断し、シリンダから突出するピストンロッド
の突出寸法を任意の長さに設定することができる。そし
て、このようなガススプリングは椅子の高さ調整装置等
に好適に用いられている。
【0006】一方、オイルダンパにおいては、減衰力を
調整する減衰力調整機構を備えたものがあり、この減衰
力調整機構は実開昭57−119146号(以下、「第
2の従来技術」という)に示すように、ピストンに設け
た油路と弁機構により圧縮行程および伸長行程において
それぞれの減衰力が得られるようにし、ピストンロッド
の中空内部にシリンダの下部油室から上部油室に連通す
る油流路を形成すると共に、ピストンロッドの中空内部
に挿入したアジャスタロッド先端のテーパ状周囲と油流
路の段部との対向間隙を調整することにより減衰力を可
変にできるようにしたものである。
【0007】そして、この第2の従来技術においては、
前記アジャスタロッドの基端側にはおねじ部を形成し、
該おねじ部にピストンロッドの軸方向に位置決めされ、
回動可能なアジャスタを螺着し、該アジャスタを回動さ
せることにより、アジャスタロッドを軸方向に変位さ
せ、段部とアジャスタロッドのテーパ状周囲との間隙を
調整して、この間隙を通過する油液の流動抵抗を制御す
る。これにより、オイルダンパの減衰力を調整すること
ができる。そして、このようなオイルダンパは二輪車の
リアダンパ等に好適に用いられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した第
1の従来技術においては、ピストンロッドの突出端側に
は弁棒操作機構が設けられているため、ピストンロッド
の突出端側には取付部を形成することが困難であり、操
作機構の位置がピストンロッド端部に限定されるという
問題がある。
【0009】また、上述した第2の従来技術において
は、アジャスタはピストンロッドの突出端側に設けら
れ、さらに取付部は前記ピストンロッドの突出端側に設
けられているから、第1の従来技術と同様に操作機構の
位置がピストンロッド端部に限定されるという問題があ
る。
【0010】さらに、第1,第2の従来技術では、弁棒
操作機構およびアジャスタロッドの操作機構が複雑にな
り、コスト高になるという問題がある。
【0011】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、本発明はピストンロッドの途中に、簡単
な構造で構成された調整ロッド操作機構を設けたシリン
ダ装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明が採用する構成の特徴は、ピストンロッ
ドの突出端よりもシリンダ側に位置して前記ピストンロ
ッドの途中に、調整ロッドを軸方向に変位させて弁機構
を調整する調整ロッド操作機構を設けたことにある。
【0013】また、前記調整ロッド機構は、前記ピスト
ンロッドの外周面と前記挿通孔とを連通するように軸方
向に伸びる長穴部と、該長穴部内に軸方向に移動可能に
係合し、前記調整ロッドに設けられた係合突起と、前記
ピストンロッド外周に設けられ、該係合突起を軸方向に
移動、規制操作することにより、前記調整ロッドの軸方
向位置を調整する調整部材とから構成することが望まし
い。
【0014】さらに、前記調整部材は、前記ピストンロ
ッドに回動可能に設けられ、一端面に前記係合突起と係
合し、ピストンロッドの軸方向に段部を有する調整ダイ
ヤルと、前記係合突起を前記調整ダイヤルの一端面に付
勢する付勢手段とから構成することが望ましい。
【0015】
【作用】上記構成により、ピストンロッドのシリンダ外
に突出した位置の途中に調整ロッド操作機構を操作する
ことにより、弁機構を操作し、連通路の通路面積を変え
ることができる。
【0016】また、調整部材により、ピストンロッドの
長穴部に対して回動規制された係合突起は、該長穴部内
を軸方向に変位させることができ、前記調整ロッドを軸
方向に変位させて弁機構を操作することができる。
【0017】さらに、調整ダイヤルを回動させることに
より、該調整ダイヤルの段部に付勢手段により付勢され
た係合突起は軸方向に変位し、この変位に伴って、調整
ロッドも軸方向に変位させて弁機構を操作することがで
きる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図15に
基づき説明する。
【0019】まず、図1ないし図5に本発明の第1の実
施例について述べる。
【0020】図中、1は本実施例によるシリンダ装置と
してのロック機構付のガススプリング、2は該ガススプ
リング1を構成する筒状のシリンダを示し、該シリンダ
2の軸方向両端はロッドガイド2Aとボトムキャップ2
Bとによって施蓋され、内部に圧縮ガスと小量の油が封
入されている。さらに、シリンダ2の内部のロッドガイ
ド2A寄りには、ピストンストッパ3がカシメ固定され
ている。4は該シリンダ2のボトムキャップ2Bに固着
された一方の取付部としての取付ブラケットを示す。
【0021】5はシリンダ2内を軸方向に摺動可能に設
けられた段付円柱状のピストンを示し、該ピストン5は
シリンダ2内を上側に位置するガス室Aと、下側に位置
するガス室Bとに画成する。
【0022】6はピストン5の軸心に位置し、後述する
ピストンロッド8の挿通孔10と連通するように穿設さ
れた段付の貫通穴を示し、該貫通穴6は下端側が大径穴
部6A、上端側が小径穴部6Bとなり、該小径穴部6B
にはOリング溝6Cが形成され、当該貫通穴6内には後
述する開閉弁12が位置する。
【0023】7は各ガス室A,Bを連通するように前記
貫通穴6を含んで構成される連通路を示し、該連通路7
は貫通穴6の大径穴部6Aと連通するようにピストン4
の径方向に形成された連通穴7Aと前記貫通穴6の大径
穴部6Aおよび小径穴部6Bとから構成されている。
【0024】8はピストンロッドを示し、該ピストンロ
ッド8の上端側は前記ピストン5にカシメ固定され、下
側はシリンダ2のロッドガイド2Aを介してシリンダ2
外に突出し、下端側から軸方向に延びるU字状の長穴部
としての切欠き溝部8A,8Aが形成され、該各切欠き
溝部8Aには後述する調整ロッド操作機構17が設けら
れている。また、先端側外周面にはおねじ部8Bが形成
されると共に、内周面には他方の取付部としての取付ブ
ラケット9が螺着されている。
【0025】10はピストンロッド8の軸方向に穿設さ
れた挿通孔を示し、該挿通孔10は前記ピストン5の貫
通穴6と連通し、該貫通穴6を介してガス室Aに開口す
るようになっている。また、該挿通孔10の下側には調
整ロッド操作機構17のガイド18が径方向に位置決め
される大径のガイド位置決め穴10Aが形成され、上側
には調整ロッド11の弁体部11Aが径方向に位置決め
される大径の弁体部位置決め穴10Bが形成され、さら
に該弁体部位置決め穴10Bの開口部にはシール取付穴
10Cが形成されている。
【0026】11は調整ロッドを示し、該調整ロッド1
1は前記挿通孔10内に挿入され、下端側がガイド18
に固着され、上端側には大径の弁体部11Aおよびその
先端側には小径部11Bが形成され、該小径部11Bと
弁体部11Aとの間にはテーパ部11Cが形成されてい
る。
【0027】12は弁機構としてのロック機構を構成す
る開閉弁を示し、該開閉弁12は図2に示すように、ピ
ストン5のOリング溝6C内に設けられた弁座となるO
リング13と、調整ロッド11の上端側に形成された弁
体となる弁体部11Aとから大略構成され、調整ロッド
操作機構17により該弁体部11Aを軸方向に移動させ
ることにより、貫通穴6をOリング13と弁体部11A
とによって連通,遮断させるようになっている。
【0028】なお、14は調整ロッド11の上端側に係
合され、調整ロッド11が下側に移動するのを規制する
C字状リング、15はピストンロッド8に穿設された挿
通孔10のシール取付穴10Cに設けられ、ガス室A,
Bからのガスが挿通孔10の下側に漏洩するのを防止す
るシール部材、16はピストン5の下側とピストンロッ
ド8の上側との間に挟持して設けられ、前記シール部材
15の軸方向への移動を規制する環状プレートをそれぞ
れ示す。
【0029】このように構成される開閉弁12において
は、調整ロッド11の移動寸法hは調整ロッド操作機構
17により設定されるが、該調整ロッド11が下側に移
動したときには、図2に示すように、小径穴部6Bと調
整ロッド11の小径部11B,テーパ部11Cの間を介
してガス室Aと連通穴7Aとを連通させ、該ガス室Aと
ガス室Bとを連通路7を介して連通させる。
【0030】一方、調整ロッド11が上側に移動したと
きには、図2の二点鎖線で示すように、調整ロッド11
の弁体部11AはOリング13により小径穴部6Bを遮
断し、ガス室Aと連通穴7Aとの連通を遮断し、該ガス
室Aとガス室Bとを連通する連通路7を遮断する。
【0031】17は他方の取付けブラケット9よりもシ
リンダ2寄りに位置して配設された調整ロッド操作機構
を示し、該調整ロッド操作機構17は図3に示すよう
に、ピストンロッド8の下端側に形成されたU字状の切
欠き溝部8A,8Aと、該各切欠き溝部8Aに遊嵌する
ように設けられ、径方向にピン挿嵌穴18A,18Aを
有する有蓋筒状のガイド18と、該ガイド18の各ピン
挿嵌穴18Aに径方向に突出するように挿嵌され、前記
各切欠き溝部8Aにより回動規制して設けられた係合突
起としての調整ピン19と、該調整ピン19が係合する
2段の係合段部20A,20Bを形成した有底筒状の調
整ダイヤル20と、該調整ダイヤル20を回動可能に軸
方向位置決めすべく、前記ピストンロッド8の下端側外
周面に形成されたおねじ部8Bに螺着されたストッパ2
1およびロックナット22とから大略構成されている。
【0032】なお、前記調整ロッド11においては、上
端側の小径部11B端面にガス室Aのガス圧が作用し、
該調整ロッド11には下側に付勢する力として作用す
る。また、この力は調整ロッド11の下端側にガイド1
8を介して設けられた調整ピン19にも下側の付勢力が
常に作用することになり、調整ピン19を調整ダイヤル
20の各係合段部20Aまたは20Bに常に付勢させた
状態で保持している。そして、この調整ロッド11の小
径部11B端面に作用するガス室Aのガス圧が付勢手段
となり、この付勢手段と調整ダイヤル20により本発明
による調整部材を構成している。
【0033】ここで、前記調整ダイヤル20は図4およ
び図5に示すように、内側底部に異なる高さを有するよ
うに90°ずらした直径方向に向けて形成され、断面半
円状の上側係合段部20A,20Aおよび下側係合段部
20B,20Bと、該各係合段部20A,20Bの間に
それぞれ形成されたテーパ面20C,20C,…とから
なり、該調整ダイヤル20を回動することにより、ピス
トンロッド8に対して回動規制された調整ピン19は各
係合段部20A,20Bを順次選択し、調整ロッド11
を軸方向に対して寸法hだけ上,下方向に移動させる。
【0034】そして、この調整ロッド11の軸方向の移
動により、該調整ロッド11の上端側に設けられた開閉
弁12は、調整ピン19が調整ダイヤル20の各下側係
合段部20Bを選択した場合には、テーパ部11Cを介
して開弁状態となり、連通路7を介してガス室Aのガス
をガス室Bに流入させ、この作用によりピストンロッド
8を伸長させる。
【0035】一方、調整ダイヤル20を90°回動さ
せ、調整ピン19が調整ダイヤル20の各上側係合段部
20Aを選択した場合には、Oリング13と弁体部11
Aにより閉弁状態となり、ガス室Aからガス室Bへの連
通路7を介してのガスの流入を遮断し、ピストンロッド
8の伸長寸法を任意の位置に固定する。
【0036】このように本実施例によるロック機構付の
ガススプリング1においては、調整ロッド11の軸方向
の位置を調整することにより、開閉弁12を制御してピ
ストンロッド8のシリンダ2からの突出寸法を調整して
ロックさせるシリンダ装置として構成されている。
【0037】次に、このガススプリング1を例えば自動
車のバックドアに用いた場合について述べる。ガススプ
リング1の一方の取付ブラケット4を車体ボディー側
に、他方の取付ブラケット9をバックドア側に取付ける
ことにより、ガススプリング1を装着する。
【0038】ここで、バックドアのロック機構を解除す
ることにより、シリンダ2内のガス室A内のガスが開閉
弁12,貫通穴6を含んで構成された連通路7を介して
ガス室B内に流入する。また、ガス室Aからガス室Bに
流入するガスには、開閉弁12のテーパ部11Cにより
流動抵抗が与えられるから、ピストンロッド8はこの流
動抵抗に応じた伸長速度でシリンダ2から伸長し、バッ
クドアを開扉する。
【0039】そして、開扉の途中でバックドアを任意の
開度で停止させたいときには、調整ダイヤル20を90
°回動させることで、調整ピン19は各下側係合段部2
0Bから各テーパ面20Cを滑って各上側係合段部20
Aに係合され、調整ロッド11を寸法hだけ軸方向に移
動させ、開閉弁12を閉弁する。これにより、ガス室A
からガス室Bへのガスの流入を遮断し、ピストンロッド
8の突出動作は停止され、バックドアを任意の開度で保
持することができる。
【0040】然るに、本実施例によるガススプリング1
においては、シリンダ2のボトムキャップ2Aに一方の
取付ブラケット4を設け、ピストンロッド8の突出端側
に他方の取付ブラケット9を設けると共に、該ピストン
ロッド8の突出端側の途中に調整ロッド11の軸方向の
移動を調整すべく、調整ロッド11の端部に固着された
ガイド18,調整ピン19およびピストンロッド8に設
けられた調整ダイヤル20からなる調整ロッド操作機構
17を設けるようにしたから、ピストンロッド8の突出
寸法を任意の位置で停止させたいときには、調整ダイヤ
ル20を回動させ、調整ピン19を各下側係合段部20
Bから各係合段部20Aに切換えることにより、調整ロ
ッド11を軸方向に移動させ、開閉弁12を閉弁させ、
容易に停止させることができる。
【0041】かくして、本実施例によるロック機構付の
ガススプリング1においては、開閉弁12の制御を行う
調整ロッド11の調整ロッド操作機構17を、ピストン
ロッド8のシリンダ2外に突出した位置の途中に設ける
ことができるから、取付ブラケット4,9をガススプリ
ング1の上端側,下端側に設けることが可能となる。こ
れにより、自動車のバックドアおよび椅子の高さ調整装
置等に用いた場合でも、その取付け位置を限定すること
なく容易に装着することができる。
【0042】さらに、調整ロッド操作機構17はガイド
18,調整ピン19,調整ダイヤル20およびストッパ
21等により簡単にしかもコンパクトに構成することが
できる。また、調整ダイヤル20がピストンロッド8の
周囲を回れる構成としたので、調整ダイヤル20を握る
ことにより調整が可能であり、調整操作を容易に行うこ
とができる。
【0043】なお、前記第1の実施例では、ピストン5
の伸長速度,縮小速度を変えるために該ピストン5等に
チェック弁を設けるようにしてもよい。
【0044】また、前記第1の実施例では、ガススプリ
ングのロック機構は、調整ロッド11をピストン5に対
して押込むことにより、開閉弁12を閉弁させてピスト
ンロッド8のシリンダ2からの突出寸法を任意に設定す
るようにしたが、本発明はこれに限らず、開閉弁12の
弁体部11Aの軸方向の位置をずらすように調整ロッド
11を形成し、該調整ロッド11をピストン5に対して
押込むことにより、開閉弁12を開弁させてピストンロ
ッド8のシリンダ2からの突出寸法を調整するような開
閉弁としたロック機構を構成するようにしてもよい。
【0045】次に、図6ないし図10に本発明の第2の
実施例について述べる。本実施例の特徴は、シリンダ内
をピストンにより画成した二室内にそれぞれ油液を封入
し、シリンダ装置をオイルダンパとして構成したもので
ある。
【0046】図中、31は本実施例によるシリンダ装置
としての減衰力調整機構付のオイルダンパ、32は該オ
イルダンパ31を構成する筒状のシリンダを示し、該シ
リンダ32の軸方向両端はロッドガイド32Aとボトム
キャップ32Bとによって施蓋され、シリンダ32の内
部のロッドガイド32A寄りにはピストンストッパ33
がカシメ固定されている。34は該シリンダ32のボト
ムキャップ32Bに固着された一方の取付部としての取
付ブラケットを示す。
【0047】35はシリンダ2内を軸方向に摺動可能に
設けられたピストンを示し、該ピストン35はシリンダ
32内を上側に位置する油室Cと、下側に位置する油室
Dとに画成する。また、前記ピストン35は図7に示す
ように、軸方向に油室Cと油室Dとを連通させる通路面
積の大きな通路36が穿設されると共に、該通路36と
油室Cとを連通するオリフィス37が形成されている。
また、該ピストン35は後述するピストンロッド38の
小径部38Aに対しても移動可能に挿嵌されている。
【0048】38はピストンロッドを示し、該ピストン
ロッド38の上側は小径部38Aとなり、該小径部38
Aの上端部には大径のストッパリング39が嵌着され、
前記小径部38Aの下側には立ち上り段部38Bが形成
されている。そして、前記小径部38Aの外周側には、
該段部38Bとストッパリング39とによりピストン3
5が軸方向に移動可能に挿嵌されている。一方、下端側
はシリンダ32のロッドガイド32Aを介してシリンダ
32外に突出し、その先端から上側に向けて径方向にU
字状の長穴部としての切欠き溝部38C,38Cが形成
されると共に、その外周には環状段部38Dが形成さ
れ、後述する調整ロッド操作機構49が設けられてい
る。さらに、ピストンロッド38の下端側外周面にはお
ねじ部38Eが形成され、該おねじ部38Eには他方の
取付部としての取付ブラケット40およびロックナット
41が螺着して設けられている。
【0049】ここで、前記ピストンロッド38の伸長時
には、ピストン35は各油室C,Dの油液により上側に
移動し、ストッパリング39に当接する。このため、通
路36の上端側は該ストッパリング39により遮断さ
れ、油室Dから油室Cへの油液の流入は、通路36およ
びオリフィス37を介して通路面積を小さくした状態で
行われるから、油液の流動抵抗を高くでき、減衰力を高
くすることができる。
【0050】一方、ピストンロッド38の縮小時には、
ピストン35は各油室C,Dの油液により下側に移動
し、立ち上り段部38Bに当接する。このため、通路3
6の上端側は油室Cと連通状態となり、油室Cから油室
Dへの油液の流入は、通路面積の大きい通路36により
行われるから、油液の流動抵抗を小さくでき、減衰力を
小さくすることができる。従って、ピストンロッド38
の伸長時には負荷を大きくし、縮小時には小さくするこ
とができる。
【0051】42はピストンロッド38の軸方向に穿設
された挿通孔を示し、該挿通孔42の上端側は前記ガス
室Cに開口し、下端側は小径穴部42A,大径穴部42
Bとなっている。
【0052】43は油室C,Dを連通するように前記ピ
ストンロッド38の挿通孔42を含んで構成される連通
路を示し、該連通路43は前記挿通孔42と連通するよ
うにピストンロッド38の径方向に形成された連通穴4
3Aと、前記挿通孔42とにより構成されている。
【0053】44は調整ロッドを示し、該調整ロッド4
4は前記挿通孔42内に挿入され、その上端側は鋭角な
円錐状弁体部44Aとなり、下端側には調整ロッド操作
機構49の調整ピン50がカシメ部44Bにより固着さ
れている。なお、45は挿通孔42の小径穴部42Aと
大径穴部42Bとの間に位置して設けられ、各油室C,
Dからの油液が外部に漏洩するのを防止するOリングを
示し、該Oリング45は圧入されたガイドブッシュ46
により軸方向下側への移動が規制されている。また、ガ
イドブッシュ46は調整ロッド44の径方向の位置決め
も行うようになっている。
【0054】47は弁機構としての減衰力調整機構を構
成する減衰力調整弁を示し、該減衰力調整弁47は前記
調整ロッド44の上端側に位置し、挿通孔42の軸方向
途中に位置決めして設けられ、内周側が油通路48Aと
なる弁座としての筒状のブッシュ48と、該ブッシュ4
8の油通路48A内に先端が挿入される円錐状弁体部4
4Aとから大略構成される。
【0055】このように構成される減衰力調整弁47に
おいては、調整ロッド44の軸方向への移動距離は調整
ロッド操作機構49により設定されるが、図7に示すよ
うに円錐状弁体部44Aがブッシュ48の油通路48A
を遮断した状態では、油液は油通路48Aを通過しない
ため、減衰力調整弁47においては減衰力は発生しな
い。
【0056】一方、調整ロッド操作機構49により調整
ロッド44が下側に移動した場合には、円錐状弁体部4
4Aと油通路48Aとの間に隙間が生じる。そして、油
室Cの油液は、減衰力調整弁47,挿通孔42および連
通穴43A(即ち、連通路43)を介して油室Dに流入
し、減衰力調整弁47の円錐状弁体部44Aと油通路4
8Aとの隙間(即ち、通路面積)に対応した流動抵抗を
発生し、この流動抵抗により減衰力を発生させることが
できる。
【0057】49は他方の取付ブラケット40よりもシ
リンダ32寄りに位置して配設された調整ロッド操作機
構を示し、該調整ロッド操作機構49は図8に示すよう
に、ピストンロッド38の下側に形成された長穴部とし
てのU字状の切欠き溝部38C,38Cと、該各切欠き
溝部38Cに回動規制して設けられ、前記調整ロッド4
4の下端側のカシメ部44Bにより固着され、径方向に
突出するように設けられた係合突起としての調整ピン5
0と、該調整ピン50が係合する高さの異なる各係合段
部51A,51B,51C,51Dを有する有蓋筒状の
調整ダイヤル51と、該調整ダイヤル51を回動可能に
軸方向位置決めすべく、前記ピストンロッド38の環状
段部38Dの軸方向下側に位置決めされたストッパ52
と、前記調整ピン50を上側に押圧すべく、該調整ピン
50と他方の取付ブラケット40との間に、円柱状スペ
ーサ53を介して設けられた付勢手段としてのばね54
とから大略構成されている。
【0058】なお、前記ばね54は調整ロッド44の先
端側に形成された円錐状弁体部44Aが油室Cからブッ
シュ48の油通路48Aを介して受ける下側(開弁側)
への力よりも大きいばね力を発生するように構成され、
調整ピン50を調整ダイヤル51の各係合段部51A,
51B,51C,51Dに付勢するようになっている。
また、該ばね54が付勢手段となり、このばね54と調
整ダイヤル51により本発明の調整部材を構成してい
る。
【0059】ここで、前記調整ダイヤル51は図9およ
び図10に示すように、内側底部に異なる高さを有する
ように45°毎にそれぞれ直径方向に伸び、順次浅くな
るように形成された断面半円状の1段目係合段部51
A,51A、2段目係合段部51B,51B、3段目係
合段部51C,51C、4段目係合段部51D,51D
と、該各係合段部51A〜51D間にそれぞれ形成され
たテーパ面51E,51E,…とからなり、該調整ダイ
ヤル51を回動することにより、ピストンロッド38に
対して回動規制された調整ピン50は各係合段部51A
〜51Dを順次選択し、調整ロッド44を軸方向に微小
距離移動させる。
【0060】そして、前記調整ロッド44の上端側に設
けられた減衰力調整弁47は、調整ピン50が調整ダイ
ヤル51の一番深い各1段目係合段部51Aを選択した
場合には、円錐状弁体部44Aは弁座となるブッシュ4
8の油通路48Aに着座して閉弁状態となる。
【0061】また、調整ダイヤル51を回動させること
により、調整ピン50はテーパ面51Eを滑って、ばね
54のバネ力に抗して下側に移動し、順次各2段目係合
段部51B,各3段目係合段部51C,各4段目係合段
部51Dに切換えられる。そして、それぞれの各係合段
部51B〜51Dに切換わった場合には、減衰力調整弁
47の円錐状弁体部44Aと油通路48Aとの間には調
整ロッド44の軸方向の移動に伴った隙間(通路面積)
を発生させ、この隙間により油室Cから油室Dに減衰力
調整弁47を介して流入する油液に流動抵抗を持たせ、
該減衰力調整弁47によりこの隙間に対応した減衰力を
適宜発生させることができる。
【0062】なお、55はシリンダ32内の上側に摺動
可能に設けられたフリーピストンを示し、該フリーピス
トン55は下側に油室Cと上側にガス室Eを画成し、該
ガス室Eを拡縮させることにより、ピストンロッド38
の侵入体積分を補償するようになっている。
【0063】このように構成される本実施例による減衰
力調整機構付のオイルダンパ31は伸長時に減衰力が調
整されるシリンダ装置として構成されている。
【0064】然るに、本実施例による減衰力調整機構付
のオイルダンパ31においては、調整ロッド44の上端
側には、該調整ロッド44の軸方向の移動により挿通孔
42の通路面積を変える減衰力調整弁47を設け、ピス
トンロッド38のシリンダ32からの突出側の途中に
は、調整ロッド44の下側端部に固着された調整ピン5
0,該調整ピン50の軸方向の移動距離を設定する調整
ダイヤル51,ストッパ52,スペーサ53およびばね
54からなる調整ロッド操作機構49を設けたから、当
該オイルダンパ31の減衰力を調整するときには、調整
ダイヤル51を回動させることにより、調整ロッド44
を軸方向に移動させ、減衰力調整弁47の円錐状弁体部
44Aとブッシュ48の油通路48Aとの通路面積を変
化させる。そして、油液の流動抵抗を変化させることに
より、所望の減衰力を得ることができる。
【0065】かくして、本実施例による減衰力調整機構
付のオイルダンパ31は減衰力調整弁47を制御する調
整ロッド44の操作を行う調整ロッド操作機構49を、
ピストンロッド38の途中に設けることができるから、
当該オイルダンパ31の上端側,下端側に取付ブラケッ
ト34,40を容易に設けることができ、その取付け位
置を限定することなく容易に装着することができる。
【0066】従って、本実施例のオイルダンパ31は産
業用ダンパ等に容易に適用することができる。
【0067】なお、前記第2の実施例においては、ピス
トン35をピストンロッド38の小径部38Aに対し
て、該ピストンロッド38の伸長,縮小時に移動可能に
し、ピストンロッド38の伸長時のみ減衰力を発生する
ように構成したが、本発明はこれに限らず、ピストンロ
ッド38にピストン35を固着し、縮小時においても減
衰力が発生するように構成したもの、または縮小時のみ
減衰力が発生するように構成したものに用いてもよい。
【0068】さらに、前記第2の実施例においては、調
整ロッド44と調整ピン50を別部材で構成し、カシメ
部44Bにより固着する構成にしたが、調整ロッド44
の下端側に一体形成するようにしてもよい。
【0069】次に、第3の実施例を図11に基づいて説
明するに、本実施例の特徴は、ピストンロッドの途中に
設けられる調整ロッド操作機構の係合突起を、係合突起
部を有する有蓋筒状の樹脂材料により形成したことにあ
る。なお、前述した第2の実施例と同一の構成要素に同
一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0070】図中、61は本実施例による調整ロッド操
作機構を示し、該調整ロッド操作機構61は第2の実施
例による調整ロッド操作機構49とほぼ同様に、ピスト
ンロッド38の下端側に形成された長穴部としてのU字
状の切欠き溝部38C,38Cと、該各切欠き溝部38
Cに回動規制するようにして設けられた係合突起部62
A,62Aを有する本実施例によるガイド筒62と、該
ガイド筒62の各係合突起部62Aが係合する係合段部
51A,51B,51C,51Dを有する有蓋筒状の調
整ダイヤル51と、該調整ダイヤル51を回動可能に軸
方向位置決めすべく、前記ピストンロッド38の環状段
部38Dの軸方向下側に位置決めされたストッパ52
と、前記調整ピン50を上側に押圧すべく、該調整ピン
50と他方の取付ブラケット40との間に、円柱状スペ
ーサ63を介して設けられたばね54とから大略構成さ
れている。
【0071】ここで、前記ガイド筒62は弾性力を有す
る樹脂材料により有蓋筒状に形成され、径方向に円柱状
の係合突起部62A,62Aを有し、蓋部の中央部には
筒内に伸長する保持筒部62Bが形成され、開口部には
環状のばね受承部62Cが形成されている。
【0072】このように構成される本実施例のオイルダ
ンパにおいても、前述した第2の実施例と同様の作用効
果を得ることができる。
【0073】また、本実施例においては、調整ロッド4
4の上端側に形成された減衰力調整弁47の円錐状弁体
部44Aのブッシュ48への位置合わせは、係合突起部
62Aを一番減衰力の高い係合段部51Aに係合させ、
調整ロッド44をガイド筒62の保持筒部62Bに対し
て圧入して円錐状弁体部44Aがブッシュ48へ当接す
るところまで挿入することにより行うことができ、前記
第2の実施例に比べ、組立て作業を容易に行うことがで
きる。
【0074】従って、各オイルダンパ毎の減衰力のバラ
ツキを防止することができ、品質の向上を図ることがで
きる。さらに、樹脂材料を使用することにより軽量化お
よびコスト低減も大幅に図ることができる。
【0075】なお、前記第3の実施例においては、取付
ブラケット40とガイド筒62との間に、スペーサ63
およびばね54を配設するようにしたが、本発明はガイ
ド筒62の軸方向寸法を長くすることにより、スペーサ
63を省略し、ばね54だけを配設するようにしてもよ
い。
【0076】また、前記第2,3の実施例による調整ダ
イヤル51は4段の係合段部51A〜51Dを有する形
状にしたものについて述べたが、本発明の調整ダイヤル
はこれに限らず、2,3段または5段以上の係合段部を
有するように形成してもよいことは勿論である。
【0077】次に、第4の実施例を図12ないし図15
に基づいて説明するに、本実施例の特徴は、ピストンロ
ッドの途中に設けられる調整ロッド操作機構の調整ダイ
ヤルをピストンロッドに設けられたアジャスタ部に螺合
するようにしたことにある。なお、前述した第2の実施
例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省
略するものとする。
【0078】図中、71は本実施例によるシリンダ装置
としての減衰力調整機構付のオイルダンパ、72は該オ
イルダンパ71を構成する筒状のシリンダを示し、該シ
リンダ72は外筒72Aと該外筒72A内に配設された
内筒72Bとからなり、該各筒72A,72Bの下端側
はボトムキャップ72Cによって遮断され、上端側は後
述するロッドガイド73を介してアッパーキャップ72
Dにより遮断されている。また、前記ボトムキャップ7
2Cの下端部には溶接等の手段を用いて一方の取付部と
しての取付ブラケット74が固着されている。さらに、
前記シリンダ72の外筒72Aと内筒72Bとの間には
環状室72Eが形成され、内筒72Bの下側には該内筒
72Bと環状室72Eとを連通させる油孔72Fが形成
されている。
【0079】75は前記シリンダ72の内筒72B内を
軸方向に摺動可能に設けられたピストンを示し、該ピス
トン75は内筒72B内を上側に位置する油室Fと下側
に位置する油室Gに画成する。また、前記ピストン75
は、中央部の軸方向に後述するピストンロッド76の小
径部76Aが挿嵌されるロッド挿嵌穴75Aが形成され
ると共に、所定位置には油室F,Gを連通する油穴75
B,75Cが穿設されている。また、前記シリンダ72
の環状室72Eの下部には油室Gの油液が油孔72Fを
介して流入され、その上側にはガス室Hが画成される。
そして、ガス室Hのガスにより、ピストンロッド76の
侵入体積分を補償している。
【0080】76は段付円筒状に形成されたピストンロ
ッドを示し、該ピストンロッドの下端側に形成された小
径部76Aは前記ピストン75のロッド挿嵌穴75Aに
挿嵌され、その下端側にロックナット77を螺着するこ
とによりピストン75を固着し、上端側はロッドガイド
73を介して外筒72A外へと突出し、その突出端には
他方の取付部としての取付ブラケット78が螺着されて
いる。また、上端側外周面には図14および図15に示
すように、アジャスタ部となるおねじ部76Bが形成さ
れると共に、軸方向には90°毎に係合溝76C,76
C,…が形成されている。さらに、該各係合溝76Cの
うち径方向に位置する係合溝76Cの下端側には後述す
る調整ピン88が挿入される長穴部76D,76Dが穿
設されている。
【0081】79,79はピストンロッド76の小径部
76Aに嵌合された縮小側ディスクバルブ,伸長側ディ
スクバルブをそれぞれ示し、該各ディスクバルブ79は
例えば2枚のディスクバルブを重ね合わせてそれぞれ構
成され、それぞれピストン75の油穴75B,75Cを
遮断し、該ピストン75の移動時に開弁し、減衰力を発
生させるようになっている。
【0082】80はピストンロッド76の軸方向に位置
し、下側の油室Gに開口するように穿設された挿通孔を
示し、該挿通孔80の上端部は小径穴部80A,下端側
は大径穴部80Bとなるように形成されている。
【0083】81は油室Fと油室Gとを連通するように
前記挿通孔80の大径穴部80Bを含んで構成される連
通路を示し、該連通路81はピストンロッド76の径方
向に穿設された連通穴81Aと前記挿通孔80の大径穴
部80Bとから構成されている。
【0084】82は調整ロッドを示し、該調整ロッド8
2は前記挿通孔80内に挿入され、その下端側は鋭角な
円錐状弁体部82Aとなり、上端側は調整ロッド操作機
構87の調整ピン88が当接される当接部82Bとなっ
てる。なお、83は挿通孔80の大径穴部80Bの上側
に位置して設けられたOリングを示し、該Oリング83
は大径穴部80B内に圧入されたガイドブッシュ84に
より軸方向下側への移動が規制されている。また、ガイ
ドブッシュ84は調整ロッド82の径方向の位置決めも
行なうようになっている。
【0085】85は本実施例による減衰力調整弁を示
し、該減衰力調整弁85は前記調整ロッド82の下端側
に位置し、挿通孔80の軸方向途中に位置決めして設け
られ、内周側が油通路86Aとなるブッシュ86と、該
ブッシュ86の油通路86A内に先端が挿入される調整
ロッド82の円錐状弁体部82Aとから大略構成されて
いる。
【0086】このように構成される減衰力調整弁85に
おいては、前述した第2の実施例の減衰力調整弁47と
同じ動作を行い、油通路86Aを円錐状弁体部82Aに
より閉弁した状態では、油液室F,Gの油液は遮断され
ているから、各ディスクバルブ79による減衰力のみと
なる。一方、開弁した状態では、円錐状弁体部82Aと
油通路86Aとの間の隙間、即ち通路面積に対応した流
動抵抗を発生し、油通路81を介して油室F,Gを連通
させるから、この流動抵抗により対応した減衰力を各デ
ィスクバルブ79による減衰力と共に発生し、減衰力の
調整を行うことができる。
【0087】87は他方の取付ブラケット78よりもシ
リンダ72寄りに位置して配設された調整ロッド操作機
構を示し、該調整ロッド操作機構87は図13に示すよ
うに、ピストンロッド76の上端側に形成された長穴部
76D,76Dと、該各長穴部76D内に回動規制さ
れ、かつ前記調整ロッド82の上端側の当接部82Bが
当接されてピストンロッド76から径方向に突出するよ
うに設けられた調整ピン88と、該調整ピン88が係合
する段部としての凹部89Bを有する有蓋筒状の調整ダ
イヤル89と、該調整ダイヤル89の回動を規制する回
動規制機構90とから大略構成されている。なお、前記
調整ロッド82の先端に形成された円錐状弁体部82A
は油室Gの圧力により常に上側に付勢されているから、
該調整ロッド82の当接部82Bを介して調整ピン88
は調整ピン88の凹部89Bに常時当接した状態で保持
されている。
【0088】ここで、前記調整ダイヤル89は内周側に
は前記ピストンロッド76のおねじ部76Bに螺着され
るめねじ部89Aと、下面側に形成され、調整ピン88
が摺動する円形状の凹部89Bと、径方向に穿設された
回動規制機構取付穴89Cとから構成されている。
【0089】また、前記回動規制機構90はピストンロ
ッド76の各係合溝76Cのうち1個の係合溝76Cを
選択し、該係合溝76Cに当接するボール90Aと、該
ボール90Aをピストンロッド76側に付勢する付勢ば
ね90Bと、該付勢ばね90Bを回動規制機構取付穴8
9Cに収容し、該回動規制機構取付穴89Cを閉栓する
組付けブッシュ90Cとからなる。
【0090】そして、このように構成される調整ロッド
操作機構87は調整ダイヤル89を回動させることによ
って、調整ダイヤル89の内周側に形成されためねじ部
89Aはピストンロッド76のおねじ部76Bに沿って
軸方向に順次移動する。即ち、調整ダイヤル89を時計
方向に回動させたときには、下側に移動し、反時計方向
に回動させたときには、上側に移動するようになる。こ
れに伴って、各長穴部76Dに回動規制され、調整ダイ
ヤル89の凹部89Bに摺動しつつ調整ピン88は該各
長穴部76D内を軸方向に移動し、調整ロッド76を軸
方向に移動させる。そして、調整ロッド76の下端側に
設けられた減衰力調整弁85を作動させ、油通路86A
の流動抵抗を変化させることにより減衰力の調整を行う
ようになっている。
【0091】このように、構成される本実施例の減衰力
調整機構付のオイルダンパ71においても、前述した第
2の実施例と同様の作用効果を得ることができる。
【0092】さらに、本実施例においては、前述した第
2,第3の実施例に比べ、調整ダイヤル89の形状を簡
単に構成することにより、コストダウンを大幅に図るこ
とができる。
【0093】また、本実施例におけるオイルダンパ71
の組立ては、ピストンロッド76の上端側に取付ブラケ
ット78を装着した後に、ピストンロッド76の挿通孔
80の下側からOリング83,ガイドブッシュ84を圧
入し、次に調整ロッド82を下側から挿入し、その下端
側となる円錐状弁体部82Aに当接するように、ブッシ
ュ86を圧入する。さらに、調整ダイヤル89をピスト
ンロッド79のおねじ部76Bにねじ込み、調整ピン8
8を調整ロッド76の当接部76Bに当接するように装
着し、最後に回動規制機構90となるボール90A,付
勢ばね90Bおよび組付けブッシュ90Cを回動規制機
構取付穴89C内に装着する。この後に、ピストンロッ
ド76のシリンダ72への装着およびピストン75およ
び各ディスクバルブ79,79等の装着を行い各油室
F、Gおよびガス室Hへの封入を行ってオイルダンパ7
1を構成する。
【0094】このように本実施例においては、取付ブラ
ケット78の取付けを作業工程の始めに行うことで、組
立作業を容易に行うことができる。また、調整ダイヤル
89による調整ロッド82の調整を、ピストンロッド7
6の上端側に形成したおねじ部76Bに対して調整ダイ
ヤル89のめねじ部89Aをねじ込むことにより行い、
さらに調整ダイヤル89の位置決めについては、ボール
90A,付勢ばね90B,組付けブッシュ90Cからな
る回動規制機構90により行うことができ、減衰力調整
弁85による減衰力調整を確実に行うことができる。
【0095】なお、前記第3の実施例では、他方の取付
ブラケット78を螺着することによりピストンロッド7
6の上端側に固定するようにしたが、本発明はこれに限
らず、溶接等の手段により固定するようにしてもよく、
この場合には、前述した第2,第3の実施例に比べ組立
作業の始め段階に取付けることができ、作業性を著しく
向上することができる。
【0096】また、ピストンロッド76の上端側に形成
したアジャスタ部となるおねじ部76Bと係合溝76C
は別部材の筒状に形成し、このアジャスタ部をピストン
ロッド76の上端側に固着するようにしてもよい。
【0097】さらに、ピストンロッド76の係合溝76
Cは90°毎に周面に4個設けるようにしたが、本発明
はこれに限らず、2,3個または5個以上設けるように
して減衰力調整弁85の微調整を行うようにしてもよ
く、またピストンロッド76のおねじ部76Bおよび調
整ダイヤル89のめねじ部89Aのピッチを小さくする
ように形成しても調整ロッド82の軸方向の移動を微妙
に調整し、減衰力調整弁85の微調整を行うようにして
もよい。
【0098】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明によるシリン
ダ装置は、調整ロッド操作機構をピストンロッドの突出
端よりもシリンダ側に設ける構成としたから、調整ロッ
ド操作機構をシリンダ突出端以外に設けることが可能と
なり、シリンダの用途を拡大することができる。
【0099】また、ピストンロッド突出端側端部に調整
ロッド操作機構がないので、取付部等を容易に設けるこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるロック機構付のガ
ススプリングを示す縦断面図である。
【図2】図1中のピストン,開閉弁等を示す要部拡大図
である。
【図3】図1中の調整ロッド操作機構を示す要部拡大図
である。
【図4】図3中の矢視IV−IV方向からみた横断面図であ
る。
【図5】第1の実施例による調整ダイヤルを示す斜視図
である。
【図6】本発明の第2の実施例による減衰力調整機構付
のオイルダンパを示す縦断面図である。
【図7】図6中のピストン,減衰力調整弁等を示す要部
拡大図である。
【図8】図6中の調整ロッド操作機構を示す要部拡大図
である。
【図9】図8中の矢視IX−IX方向からみた横断面図であ
る。
【図10】第2の実施例による調整ダイヤルを示す斜視
図である。
【図11】本発明の第3の実施例による調整ロッド操作
機構を示す図8と同様の拡大縦断面図である。
【図12】本発明の第4の実施例による減衰力調整機構
付のオイルダンパを示す縦断面図である。
【図13】図12中の調整ロッド操作機構を示す要部拡
大図である。
【図14】ピストンロッドを上側からみた上端面図であ
る。
【図15】ピストンロッドの上端側を示す側面図であ
る。
【符号の説明】
1 ロック機構付のガススプリング 2,32 シリンダ 4,9,34,40,74,78 取付ブラケット 5,35,75 ピストン 6 貫通穴 7,43,81 連通路 8,38,76 ピストンロッド 8A,38C 切欠き溝部(長穴部) 10,42,80 挿通孔 11,44,82 調整ロッド 11A 弁体部 12 開閉弁(弁機構) 13 Oリング 17,49,61,87 調整ロッド操作機構 18 ガイド 19,50,88 調整ピン(係合突起) 20,51,89 調整ダイヤル 20A,20B,51A,51B,51C,51D 係
合段部(段部) 21,52 ストッパ 31,71 減衰力調整機構付のオイルダンパ 44A,82A 円錐状弁体部 47,85 減衰力調整弁(弁機構) 48,86 ブッシュ 48A,86A 油通路 53 円柱状スペーサ 54 ばね 62 ガイド筒 62A 係合突起部(係合突起) 76D 長穴部 89B 凹部(段部) A,B,E,H ガス室 C,D,F,G 油室

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダと、該シリンダ内に摺動可能に
    設けられ、該シリンダ内を二室に画成するピストンと、
    基端側が該ピストンに連結され、先端側が前記シリンダ
    外に突出したピストンロッドと、該ピストンロッドまた
    はピストンに設けられ、前記シリンダ内の二室を連通す
    る連通路と、前記ピストンロッド内でその軸方向に貫通
    するように穿設された挿通孔と、該挿通孔内に挿入され
    た調整ロッドと、該調整ロッドの先端側に設けられ、前
    記連通路の通路面積を変える弁機構とからなるシリンダ
    装置において、前記ピストンロッドの突出端よりもシリ
    ンダ側に位置して前記ピストンロッドの途中に、前記調
    整ロッドを軸方向に変位させて前記弁機構を調整する調
    整ロッド操作機構を設けたことを特徴とするシリンダ装
    置。
  2. 【請求項2】 前記調整ロッド操作機構は、前記ピスト
    ンロッドの外周面と前記挿通孔とを連通するように軸方
    向に伸びる長穴部と、該長穴部内に軸方向に移動可能に
    係合し、前記調整ロッドに設けられた係合突起と、前記
    ピストンロッド外周に設けられ、該係合突起を軸方向に
    移動、規制操作することにより、前記調整ロッドの軸方
    向位置を調整する調整部材とから構成してなる請求項1
    記載のシリンダ装置。
  3. 【請求項3】 前記調整部材は、前記ピストンロッドに
    回動可能に設けられ、一端面に前記係合突起と係合し、
    ピストンロッドの軸方向に段部を有する調整ダイヤル
    と、前記係合突起を前記調整ダイヤルの一端面に付勢す
    る付勢手段とから構成してなる請求項2記載のシリンダ
    装置。
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