JPH0640819A - 工業用防カビ組成物 - Google Patents
工業用防カビ組成物Info
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Abstract
ートをグリコール系溶剤に溶解し、界面活性剤を添加す
ることを特徴とする工業用防カビ組成物。 【効果】 本発明の工業用防カビ剤組成物は、溶剤臭が
ないため作業性に優れ、また水および界面活性剤を添加
することによって非危険物製剤にすることも可能であ
る。しかも分離を起こさず製剤安定性に優れているた
め、確実な防カビ効果を得ることができる。
Description
を受けることを防止するための殺菌組成物に関するもの
である。
物が使用されている。これらのうち、効果の優れている
化合物の一つとしてＩＰＢＣがあげられる。ＩＰＢＣ
は、バクテリア、酵母、カビ等の微生物、特にカビ、酵
母に対して優れた効力を有している。このためＩＰＢＣ
は、接着剤、塗料、紙、繊維および木竹製品等のカビ汚
染を防止するために添加されることが多い。ＩＰＢＣは
水にはほとんど溶解しないため灯油、キシロール、石油
系有機溶剤に溶解させて製剤されることが多く、製剤さ
れた製品は溶剤臭が強く、また引火性を持っているため
消防法上、危険物に該当する。また、ＩＰＢＣを界面活
性剤と共に水に分散させて製剤することも可能である
が、分散の破壊により経時的な分離を起こす恐れがあ
る。特開昭６３−４１４０５号、特開昭６３−４４５０
４号には、上記ＩＰＢＣを白灯油に溶解させる製剤例が
提案されているが、引火性があり溶剤臭も強いため取扱
い量が制限されたり取扱いに注意が必要で、また作業性
も悪くなるので実用的ではない。また特開平２−１６４
８０３号には、上記ＩＰＢＣを水和剤、粒剤、および粉
剤に製剤した例が記載されているが、これらの製剤は液
剤と比較して作業性が悪く実用的ではない。
は灯油、キシロール等の非極性溶剤に溶解させ、油剤ま
たは乳剤とする方法があるが、溶剤臭が強く引火性があ
るため危険物に該当するため作業性に問題がある。また
ＩＰＢＣを界面活性剤を用いて水に分散させフロアブル
製剤とする場合には、安定な分散組成物を得ることが困
難であり、また経時的な分散の破壊により分離を起こす
恐れがあり、実用上問題となる。
良すべく鋭意研究の結果、ＩＰＢＣをエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリ
エチレングリコールまたはポリプロピレングリコール等
のグリコール系水溶性溶剤に溶解し、界面活性剤を添加
することによって溶剤臭がない水溶性の可溶化剤とし、
上記の溶剤臭による欠点を解決できることを見いだし
た。さらにグリコール系溶剤は水溶性であるため、これ
に水を添加することによって非危険物製剤とし、上記の
非危険物となる欠点をも解決できることを見いだし、本
発明を完成した。本発明は、ＩＰＢＣをグリコール系溶
剤に溶解し、界面活性剤を添加することを特徴とする工
業用防カビ組成物およびこれに水を添加し、非危険物で
あることを特徴とする工業用防カビ組成物である。以下
本発明について詳細に説明する。
は、グリコール系溶剤への溶解度の点から、防カビ組成
物中０．１〜３０重量％となるように含有させるのが良
く、好ましくは０．５〜２５重量％とするのが良い。Ｉ
ＰＢＣを３０重量％を超して含有させると低温時に結晶
が析出する懸念があり、０．１重量％未満では防カビ効
力が期待できないため実用的ではない。さらにこの防カ
ビ組成物に水および界面活性剤を添加し非危険物製剤と
する場合には、ＩＰＢＣは、防カビ組成物中０．１〜２
０重量％となるように含有させるのが良く、好ましくは
０．５〜１５重量％とするのが良い。また本発明の防カ
ビ組成物には、製剤に影響を及ぼさないＩＰＢＣ以外の
防カビ成分、防腐成分、殺虫成分、安定剤、防錆剤等を
添加して使用することも可能である。他の防カビ成分ま
たは防腐成分の例としては、２−メチル−４−クロロイ
ソチアゾリン−３−オン、Ｎ−ニトロソ−Ｎ−シクロヘ
キシルヒドロキシルアミンアルミニウム塩、２−オクチ
ルイソチアゾリン−３−オン、２−オクチル−４，５−
ジクロロイソチアゾリン−３−オン２−ブロモ−２−ニ
トロプロパンジオール、パラオキシ安息香酸アルキルエ
ステル等が挙げられる。本発明で使用するグリコール系
溶剤は、エチレングリコール、プロピレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、ポリエチレングリコールまたはポ
リプロピレングリコールが挙げられるが、溶解度の点か
らプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコールおよびポリエチレングリコール（平
均分子量２００）が適している。またグリコール系溶剤
はそれら単独で用いても二種以上を併用しても良い。本
発明で使用する界面活性剤は非イオン系またはアニオン
系界面活性剤が用いられ、各々を単独で使用しても混合
して使用しても差し支えない。非イオン界面活性剤には
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、アルキル
フェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニ
ルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。アニ
オン系界面活性剤にはアルキルベンゼンスルホネート、
ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェ
ート、ジアルキルスルホサクシネート等が挙げられる。
界面活性剤の含有量は１〜３０重量％で、好ましくは５
〜２０重量％が望ましい。水の含有量は１０〜５０重量
％が望ましく、５０％重量を超えると防かび組成物が濁
りを生じ、１０％未満では非危険物にならない場合があ
る。
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下に示した配合比率はすべて重量％である。各実施例
の防カビ組成物は各実施例に示す各成分をそれぞれ示す
割合で常温において通常の撹拌によって調製した。
〜３を表３に示す。これらの防カビ剤組成物についての
経時安定性試験、引火点測定試験を行なった。
カーバメート ＰＧ ：プロピレングリコール ＤＥＧ ：ジエチレングリコール ＴＥＧ ：トリエチレングリコール ＰＥＧ−２００ ：ポリエチレングリコール（平均分子
量２００） ＰＰＧ−４００ ：ポリプロピレングリコール（平均分
子量４００） ＥＧ ：エチレングリコール ノニポール８０：ポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル（三洋化成工業株式会社製)
プロピニルブチルカーバメート ＰＧ ：プロピレングリコール ノニポール８０ ：ポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテル（三洋化成工業株式会社製） イオネットＳ−２０ ：ソルビタン脂肪酸エステル（三
洋化成工業株式会社製） カラボンＤＡ−７２ ：ジオクチルスルホサクシネート
（三洋化成工業株式会社製）
プロピニルブチルカーバメート ノニポール１２０ ：ポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテル（三洋化成工業株式会社製） カラボンＤＡ−７２ ：ジオクチルスルホサクシネート
（三洋化成工業株式会社製）
に外観の観察とＩＰＢＣの分析を行なった。結果を表４
に示す。表４から明らかなように、本発明の防カビ組成
物は臭いもなく、外観の変化が認められず、非常に安定
化されていることがわかる。
を表５に示す。表５から明らかなように実施例３〜１０
の本発明の非危険物に相当する防カビ組成物は引火性を
認めず、消防法上作業性が良いと考えられる。また実施
例１〜２の本発明の防カビ組成物の引火点は比較例１〜
２と比較すると非常に高く、危険性は低い。
臭がないため作業性に優れ、また水および界面活性剤を
添加することによって非危険物製剤にすることも可能で
ある。しかも分離を起こさず製剤安定性に優れているた
め、確実な防カビ効果を得ることができる。
Claims (3)
- 【請求項１】３−ヨード−２−プロピニルブチルカーバ
メート（以下ＩＰＢＣと示す）をグリコール系溶剤に溶
解し、界面活性剤を添加することを特徴とする工業用防
カビ組成物。 - 【請求項２】ＩＰＢＣをグリコール系溶剤に溶解し、水
および界面活性剤を添加し、非危険物であることを特徴
とする工業用防カビ組成物。 - 【請求項３】グリコール系溶剤がエチレングリコール、
プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチ
レングリコールまたはポリプロピレングリコールである
請求項１および請求項２の工業用防カビ組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21726992A JP3585176B2 (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | 工業用防カビ組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21726992A JP3585176B2 (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | 工業用防カビ組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0640819A true JPH0640819A (ja) | 1994-02-15 |
| JP3585176B2 JP3585176B2 (ja) | 2004-11-04 |
Family
ID=16701496
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21726992A Expired - Lifetime JP3585176B2 (ja) | 1992-07-22 | 1992-07-22 | 工業用防カビ組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
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-
1992
- 1992-07-22 JP JP21726992A patent/JP3585176B2/ja not_active Expired - Lifetime
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| JP3585176B2 (ja) | 2004-11-04 |
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