JPH0639896A - 長繊維強化複合材製造用ダイ - Google Patents

長繊維強化複合材製造用ダイ

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JPH0639896A
JPH0639896A JP4195389A JP19538992A JPH0639896A JP H0639896 A JPH0639896 A JP H0639896A JP 4195389 A JP4195389 A JP 4195389A JP 19538992 A JP19538992 A JP 19538992A JP H0639896 A JPH0639896 A JP H0639896A
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JP
Japan
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die
long fiber
inner cylinder
fiber bundle
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JP4195389A
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Inventor
Makoto Arafuka
真 荒深
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Aisin Chemical Co Ltd
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Aisin Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】長繊維束を含浸室内で蛇行させるための段取り
作業の作業性を改善する長繊維強化複合材製造用ダイを
提供する。 【構成】長繊維束Fに溶融樹脂を含浸させるための含浸
室10の一方側を形成する第1内筒部材11と、含浸室
10の他方側を形成する第2内筒部材12と、第1およ
び第2内筒部材11、12の内面に千鳥状に配設され
た、第1および第2内筒部材11、12の中心に向かっ
て第1および第2内筒部材11、12の径方向に突出
し、かつ、溶融樹脂が通過する開口29、20をもつ、
含浸室内で長繊維束Fを蛇行させるための複数の蛇行板
21、22と、からなる長繊維強化複合材製造用ダイ
1。ダイ1を用いれば、第1および第2内筒部材11、
12を一体化するだけで、含浸室10内で長繊維束Fを
蛇行させる段取り作業が自動的に完了する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長繊維を内部に含有す
る熱可塑性樹脂からなる長繊維強化複合材を製造するた
めのダイに関する。
【0002】
【従来の技術】特開平3−183531号公報やU.
S.Pat.No.4,439,387などには、溶融
熱可塑性樹脂中に連続した長繊維束を供給し、これを溶
融熱可塑性樹脂とともに同時に押し出し、その後、長繊
維束を内部に含んで固化した熱可塑性樹脂を切断してペ
レットなどにする製造方法が開示されている。
【0003】これらの製造方法においては、長繊維束に
溶融熱可塑性樹脂を十分に含浸させるため、溶融熱可塑
性樹脂が加圧注入されているダイの含浸室内を長繊維束
が通過する際に、含浸室内にその半径方向に突出する複
数のピンを千鳥状に配設し、このピンに長繊維束を懸け
渡して、長繊維束を含浸室内で蛇行させるようにしてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の長繊維強化複合
材の製造方法においては、含浸室内に千鳥状に配設した
ピンに長繊維束を懸け渡すために、ダイをその軸に垂直
な面で切断し複数のサブダイに分割していた。すなわ
ち、従来の製造方法においては、各サブダイ毎に、ピン
セットなどを用いて針の穴に糸を通すように、長繊維束
を含浸室内に挿通するとともに、各ピンに長繊維束を懸
け渡していた。そして、各サブダイをボルトで一体化
し、外部ダイ、ダイバック、ダイヘッド、ヒーターなど
をダイに組み付けた後に、漸く、長繊維束に溶融熱可塑
性を含浸させる作業が始まるのであった。
【0005】このように、従来の長繊維強化複合材の製
造方法においては、長繊維束Fを含浸室内で蛇行させる
ための段取り作業の作業性は、著しく非能率的なもので
あった。この段取り作業の悪い作業性は、ひいては、長
繊維強化複合材の製造工程の全体の生産性に悪影響を及
ぼしていた。本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものである。本発明は、長繊維束を含浸室内で蛇行さ
せるための段取り作業の作業性を改善する長繊維強化複
合材製造用ダイを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の長繊維強化複合
材製造用ダイは、長繊維束に溶融樹脂を含浸させるため
の含浸室の一方側を形成する半円柱状の第1筒部材と、
前記含浸室の他方側を形成する半円柱状の第2筒部材
と、前記第1および前記第2筒部材の内面に千鳥状に配
設された、前記第1および前記第2筒部材の中心に向か
って前記第1および前記第2筒部材の径方向に突出し、
かつ、前記溶融樹脂が通過する開口をもつ、前記含浸室
内で前記長繊維束を蛇行させるための複数の板状の蛇行
手段と、からなることを特徴とする。
【0007】
【発明の作用】本発明の長繊維強化複合材製造用ダイ
は、含浸室の一方側を形成する半円柱状の第1筒部材
と、含浸室の他方側を形成する半円柱状の第2筒部材と
に分割されている。そして、第1および前記第2筒部材
の内面には、複数の蛇行手段が千鳥状に配設されてい
る。この蛇行手段は含浸室内で長繊維束を蛇行させるた
めのものであり、第1および第2筒部材の中心に向かっ
て第1および第2筒部材の径方向に突出する板状の形状
をなすとともに、溶融樹脂が通過する開口をもつ。
【0008】本発明の長繊維束強化複合材製造用ダイの
含浸室内で長繊維束を蛇行させる段取り作業を行うに際
しては、まず、第1および第2筒部材を分割する。そし
て、分割された第1および第2筒部材の間にそれらの中
心軸と平行に、第1および第2筒部材の全長以上に、長
繊維束を張り渡す。この後、第1および第2筒部材の間
に長繊維束を張り渡したまま、第1および第2筒部材を
一体化する。
【0009】すると、第1および第2筒部材の内面に
は、第1および第2筒部材の径方向に突出する複数の蛇
行手段が配設されているので、複数の蛇行手段の頂辺
は、長繊維束を第1および第2筒部材の径方向に押圧す
る。さらに、複数の蛇行手段は、第1および第2筒部材
の内面に千鳥状に配設されているので、互いに隣合う蛇
行手段の各頂辺は、それぞれ、長繊維束を第1および第
2筒部材の径方向において逆方向に押圧する。
【0010】すなわち、本発明の長繊維強化複合材製造
用ダイにおいては、第1および第2筒部材の間に長繊維
束を張り渡したまま、第1および第2筒部材を一体化す
れば、その含浸室内で長繊維束を蛇行させる段取り作業
が自動的に完了する。
【0011】
【実施例】本発明の長繊維強化複合材製造用ダイの一実
施例につき、以下、図面を参照しながら説明する。図1
は、本発明の長繊維強化複合材製造用ダイの一実施例
(以下、単にダイ1という。)をその中心軸を含む面で
切断した断面図である。図1に示すように、このダイ1
は、長繊維束Fに溶融樹脂を含浸させるための含浸室1
0の一方側を形成する半円柱状の第1内筒部材11と、
含浸室10の他方側を形成する半円柱状の第2内筒部材
12と、第1および第2内筒部材11、12の内面に千
鳥状に配設された、長繊維束Fを蛇行させるための複数
の蛇行板21、22と、第1内筒部材11をその内周面
で保持する半円柱状の第1外筒部材31と、第2内筒部
材12をその内周面で保持する半円柱状の第2外筒部材
32と、第1および第2内筒部材11、12と第1およ
び第2外筒部材31、32の後端部をその内面および端
面で保持する円柱状のマニホールド40と、第1および
第2内筒部材11、12と第1および第2外筒部材3
1、32の前端部をその内面および端面で保持する円柱
状のダイヘッド50と、第1および第2外筒部材31、
32と、マニホールド40の図示上部外周面をその内周
面で保持する半円柱状の第1ヒーター61と、第1およ
び第2外筒部材31、32と、マニホールド40の図示
下部外周面をその内周面で保持する半円柱状の第2ヒー
ター62と、マニホールド40の後端部に配設されたダ
イバック70と、からなる。
【0012】図2は、ダイ1の要部をなす第1および第
2内筒部材11、12の正面図、および、それらの側面
図である。図2に示すように、第1および第2内筒部材
11、12は、半円柱状の部材であり、それらの中央部
は、直方体状の空間をなすように切削されている。第1
および第2内筒部材11、12を一体的に組み合わせた
時に生じる直方体状の空間が、長繊維束Fに溶融樹脂を
含浸させるための含浸室10を形成する。また、第1お
よび第2内筒部材11、12の所定の位置には、以下に
述べる長繊維束Fを蛇行させるための蛇行板21、22
をそれらの内部にボルトなどで固定するためのボルト穴
13、14が、第1および第2内筒部材11、12の半
径方向と平行に穿設されている。
【0013】図3は、長繊維束Fを蛇行させるための蛇
行板21の正面図、および、その側面図である。図3に
示すように、蛇行板21は、板状の部材であり、第1お
よび第2筒部材11、12の内周面に着脱自在に配設さ
れ、それらの中心に向かってそれらの径方向に突出する
一対の突出部23、23と、突出部23、23を連結す
る連結部25と、からなる。一対の突出部23、23と
連結部25とが、溶融樹脂が通過する開口27を形成す
る。また、一対の突出部23、23の根元部には、第1
および第2内筒部材11、12の所定の位置に穿設され
たボルト穴13、14と整合するボルト穴29、29が
穿設されている。さらに、一対の突出部23、23と連
結部25の頂部は、含浸室10内で長繊維束Fを蛇行中
に、長繊維束Fが切断しないように、所定の曲率半径で
丸められている。
【0014】ここで、図1に示すように、蛇行板21
は、第1内筒部材11の後端部と第2内筒部材12の前
端部とに、一対配設されており、この蛇行板21の突出
部23の突出長(図3における突出部23の高さ)は、
第1および第2内筒部材11、12内に切削された直方
体状の空間の高さと同一の寸法に形成されている。この
ように蛇行板21、21を構成することによって、第1
内筒部材11の後端部に配設された蛇行板21が、ダイ
バック70およびマニホールド40を経由して含浸室1
0内に導入された長繊維束Fを、第1内筒部材11の後
端部において、含浸室10の中心を通過させ、第2内筒
部材12の後端部に配設された蛇行板21が、以下に述
べる蛇行板22が含浸室10内で蛇行させた長繊維束F
を、第2内筒部材12の前端部において、含浸室10お
よび以下に述べるダイヘッド50の導出路51の中心を
通過させる。
【0015】図4は、長繊維束Fを蛇行させるための蛇
行板22の正面図、および、その側面図である。図4に
示すように、蛇行板22は、蛇行板21と同様の板状の
部材であり、第1および第2筒部材11、12の内周面
に着脱自在に配設され、それらの中心に向かってそれら
の径方向に突出する一対の突出部24、24と、突出部
24、24を連結する連結部26と、からなる。一対の
突出部24、24と連結部26とが、溶融樹脂が通過す
る開口20を形成する。また、一対の突出部24、24
の根元部には、第1および第2内筒部材11、12の所
定の位置に穿設されたボルト穴13、14と整合するボ
ルト穴28、28が穿設されている。さらに、一対の突
出部24、24と連結部26の頂部は、含浸室10内で
長繊維束Fを蛇行中に、長繊維束Fが切断しないよう
に、所定の曲率半径で丸められている。
【0016】ここで、図1に示すように、蛇行板22
は、第1および第2内筒部材11、12の中央部に、千
鳥状に三対配設されており、この蛇行板22の突出部2
4の突出長(図4における突出部24の高さ)は、第1
および第2内筒部材11、12内に切削された直方体状
の空間の高さよりも大きい寸法に形成されている。この
ように三対の蛇行板22を構成することによって、三対
の蛇行板22が、前記した第1内筒部材11の後端部に
配設された蛇行板21が含浸室10の中心を通過させた
長繊維束Fを、第1および第2内筒部材11、12の中
央部において、蛇行させるようになる。
【0017】図1に示すように、第1および第2外筒部
材31、32は、第1および第2内筒部材21、22の
外周面の半径と同一の半径の内周面をもつ半円柱状の部
材である。また、第1および第2外筒部材31、32の
図示右端部には、以下に述べるマニホールド40をボル
トなどで固定するためのボルト穴33、34が、それぞ
れ、複数個穿設され、それらの図示左端部には、以下に
述べるダイヘッド50をボルトなどで固定するためのボ
ルト穴35、36が、それぞれ、複数個穿設され、それ
らの外周部には、以下に述べる第1および第2ヒーター
61、62をボルトなどで固定するためのボルト穴3
7、38が、それぞれ、複数個穿設されている。
【0018】図1に示すように、マニホールド40は、
円柱状の部材であり、図示しない押出機から押し出され
てきた溶融樹脂を含浸室10に導入するための導入路4
1がその内部に紙面に対して垂直な方向に切削されてい
る。この導入路41は、直方体状の空間と円柱状の空間
とを連結した形状をなし、アルファベットのTの字を図
1中でほぼ横倒しにした状態に配設されている。図示右
側の直方体状の空間の一端が押出機の吐出口と連通し、
図示左側の円柱状の空間に第1および第2内筒部材1
1、12の図示右端部が嵌合している。また、マニホー
ルド40の周縁部には、第1および第2外筒部材31、
32のボルト穴33、34と整合するボルト穴45、4
6が穿設され、その図示右端部には、以下に述べるダイ
バック70をボルトなどで固定するためのボルト穴4
7、48が穿設されている。
【0019】図1に示すように、ダイヘッド50は、円
柱状の部材であり、溶融樹脂が含浸された長繊維束Fを
外部に導出するための導出路51がその内部に紙面に対
して垂直な方向に切削されている。この導出路51は、
円錐台状の空間と円柱状の空間とを連結した形状をなし
ている。図示右側の円柱状の空間に第1および第2内筒
部材11、12の図示左端部が嵌合し、図示左側の円錐
台状の空間を介して溶融樹脂が含浸された長繊維束Fが
外部に排出される。また、ダイヘッド50の周縁部に
は、第1および第2外筒部材31、32のボルト穴3
5、36と整合するボルト穴53、54が穿設されてい
る。
【0020】図1に示すように、第1および第2ヒータ
ー61、62は、第1および第2外筒部材31、32、
マニホールド40およびダイヘッド50の外周面の半径
と同一の半径の内周面をもつ半円柱状をなし、含浸室1
0内に導入された溶融樹脂を固化させないためにダイ1
を全体的に保温または加熱する部材である。また、第1
および第2ヒーター61、62には、第1および第2外
筒部材31、32の外周部に穿設されたボルト穴37、
38と整合するボルト穴63、64が穿設されている。
【0021】図1に示すように、ダイバック70は、図
示左端部の円柱状部71と、円柱状部71の半径方向に
突出する図示右端部のフランジ部72と、からなり、円
柱状部71とフランジ部72の中心部には、長繊維束F
を挿通するための貫通穴73が穿設されている。円柱状
部71は、マニホールド40の右端部と嵌合し、フラン
ジ部72の図示左端面は、マニホールド40の右端面と
当接している。また、フランジ部72の周縁部には、マ
ニホールド40の右端部に穿設されたボルト穴47、4
8と整合するボルト穴75、76が穿設されている。
【0022】以下、前記したように構成されたダイ1の
使用方法を説明する。ダイ1を用いて、長繊維束Fをそ
の含浸室10内で蛇行させる段取り作業を行うには、ま
ず、ダイバック70の貫通穴73に長繊維束Fを、図1
の左右方向におけるマニホールド40の長さ以上に挿通
する。そして、内部に長繊維束Fが挿通されたダイバッ
ク70をマニホールド40の図1に示す右端部に嵌合さ
せた後、そのボルト穴75、76およびマニホールド4
0のボルト穴47、48のボルトを挿通して、ダイバッ
ク70をマニホールド40に固定する。
【0023】次に、図5に示すように、分割した第1お
よび第2内筒部材11、12の間にそれらの中心軸と平
行に、第1および第2筒部材11、12の全長および図
1の左右方向におけるダイヘッド50の長さ以上に、長
繊維束Fを張り渡す。なお、理解を容易にするため、図
5においては、ダイバック70、マニホールド40、ダ
イヘッド50などは省略してある。
【0024】図5に示すように、長繊維束Fを第1およ
び第2内筒部材11、12の間にそれらの中心軸と平行
に張り渡した後、第1および第2内筒部材11、12を
一体化する。すると、図6に示すように、第1および第
2筒部材11、12の内面に配設され、それらの中心に
向かってそれらの径方向に突出する蛇行板21、22
が、長繊維束Fを第1および第2内筒部材11、12の
半径方向に押圧する。
【0025】この際、第1内筒部材11の後端部と第2
内筒部材12の前端部とに、それぞれ、配設された一対
の蛇行板21の突出部23の突出長は、第1および第2
内筒部材11、12内に切削された直方体状の空間の高
さと同一の寸法に形成されている。したがって、第1内
筒部材11の後端部と第2内筒部材12の前端部とにお
いて、長繊維束Fは、含浸室10の中心を通過する。ま
た、第1および第2内筒部材11、12の中央部に千鳥
状に配設された、三対の蛇行板22の突出部24の突出
長は、第1および第2内筒部材11、12内に切削され
た直方体状の空間の高さよりも大きい寸法に形成されて
いる。したがって、第1および第2内筒部材11、12
の中央部において、第1内筒部材11の後端部に配設さ
れた蛇行板21が含浸室10の中心を通過させた長繊維
束Fは、三対の蛇行板22の突出部によって、含浸室1
0内で蛇行する。すなわち、ダイ1を用いれば、第1お
よび第2内筒部材11、12を一体化するだけで、含浸
室10内で長繊維束Fを蛇行させる段取り作業が自動的
に完了する。
【0026】そして、ダイヘッド50の導出路51に長
繊維束Fを挿通した後、マニホールド40とダイヘッド
50を、それぞれ、第1および第2内筒部材11、12
の前端部と後端部に仮止めする。この仮止め作業の後、
第1および第2外筒部材31、32を、それぞれ、第1
および第2内筒部材11、12の外周面に当接させる。
次いで、第1および第2外筒部材31、32の図1にお
ける右端部のボルト穴33、34とマニホールド40の
ボルト穴45、46、および、第1および第2外筒部材
31、32の図1における左端部のボルト穴35、36
とマニホールド40のボルト穴53、54を、それぞ
れ、整合させる。この整合作業の後、各ボルト穴にボル
トを挿通して、第1および第2内筒部材11、12、第
1および第2外筒部材31、32、マニホールド40、
ダイヘッド50、ダイバック70を一体化する。
【0027】さらに、第1および第2ヒーター61、6
2を、それぞれ、第1および第2外筒部材31、32の
外周面に当接させる。次いで、第1および第2ヒーター
61、62のボルト穴63、64と第1および第2外筒
部材31、32の外周部のボルト穴37、38を整合さ
せる。この整合作業の後、最後に、各ボルト穴にボルト
を挿通して、第1および第2内筒部材11、12、第1
および第2外筒部材31、32、マニホールド40、ダ
イヘッド50、第1および第2ヒーター61、62、お
よび、ダイバック70を一体化すれば、図1に示すダイ
1の組立てが完了する。
【0028】前記したように組み立てたダイ1を図示し
ない押出機のダイ接続部に取り付け、溶融樹脂、たとえ
ば、溶融した6,6ナイロンをマニホールド40を経由
して含浸室10内に押し出すとともに、長繊維束Fをバ
ックダイ70およびマニホールド40を経由してダイ1
の含浸室10内に導入し、従来の製造方法と同様に、長
繊維強化複合材を製造する。なお、含浸室内10におい
て、溶融樹脂は、蛇行板21と蛇行板22との間に形成
される空間、蛇行板22と蛇行板22との間に形成され
る空間、蛇行板21、22の頂部と第1および第2内筒
部材11、12の内面との間に形成される空間に加え
て、蛇行板21、22の開口29、20を流動するの
で、溶融樹脂の流動は、蛇行板21、22によって阻害
されることはない。以上の説明から明らかなように、ダ
イ1を用いれば、含浸室10内で長繊維束Fを蛇行させ
る段取り作業を、著しく簡略化し、かつ、効率化するこ
とができる。
【0029】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の長繊維強
化複合材製造用ダイにおいては、第1および第2筒部材
の内面に、第1および第2筒部材の径方向に突出する複
数の蛇行手段が配設されているので、第1および第2筒
部材の間に長繊維束を張り渡したまま、第1および第2
筒部材を一体化すれば、その含浸室内で長繊維束を蛇行
させる段取り作業が自動的に完了する。すなわち、含浸
室内で長繊維束を蛇行させる段取り作業が複数の段階を
経なければ終了しない、従来の長繊維強化複合材製造用
ダイを用いた場合とは、著しく異なり、本発明の長繊維
強化複合材製造用ダイを用いた場合、この段取り作業は
一段階で完了する。この結果、本発明の長繊維強化複合
材製造用ダイは、長繊維束を含浸室内で蛇行させるため
の段取り作業の作業性を、著しく簡略化し、かつ、効率
化し、ひいては、長繊維強化複合材の製造工程の全体の
生産性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の長繊維強化複合材製造用ダイの一実施
例であるダイ1をその中心軸を含む面で切断した断面図
である。
【図2】ダイ1の要部をなす第1および第2内筒部材1
1、12の正面図、および、それらの側面図である。
【図3】ダイ1の長繊維束Fを蛇行させるための蛇行板
21の正面図、および、その側面図である。
【図4】ダイ1の長繊維束Fを蛇行させるための蛇行板
22の正面図、および、その側面図である。
【図5】ダイ1を用いて長繊維束Fを含浸室10内で蛇
行させる段取り作業を説明するためにダイ1の要部をそ
の中心軸を含む面で切断した断面図である。
【図6】ダイ1を用いて長繊維束Fを含浸室10内で蛇
行させる段取り作業が完了した状態を説明するためにダ
イ1の要部をその中心軸を含む面で切断した断面図であ
る。
【符号の説明】
1:ダイ、11:第1内筒部材、12:第2内筒部材、
21:蛇行板、22:蛇行板、31:第1外筒部材、3
2:第2外筒部材、40:マニホールド、50:ダイヘ
ッド、61:第1ヒーター、62:第2ヒーター、7
0:ダイバック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 105:08

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】長繊維束に溶融樹脂を含浸させるための含
    浸室の一方側を形成する半円柱状の第1筒部材と、 前記含浸室の他方側を形成する半円柱状の第2筒部材
    と、 前記第1および前記第2筒部材の内面に千鳥状に配設さ
    れた、前記第1および前記第2筒部材の中心に向かって
    前記第1および前記第2筒部材の径方向に突出し、か
    つ、前記溶融樹脂が通過する開口をもつ、前記含浸室内
    で前記長繊維束を蛇行させるための複数の板状の蛇行手
    段と、からなることを特徴とする長繊維強化複合材製造
    用ダイ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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