JPH0639682A - 工作機械の姿勢制御方法及びその装置 - Google Patents

工作機械の姿勢制御方法及びその装置

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JPH0639682A
JPH0639682A JP9366993A JP9366993A JPH0639682A JP H0639682 A JPH0639682 A JP H0639682A JP 9366993 A JP9366993 A JP 9366993A JP 9366993 A JP9366993 A JP 9366993A JP H0639682 A JPH0639682 A JP H0639682A
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JP
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spindle
inclination
correction
heat source
machine tool
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JP9366993A
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Hajime Sakuraba
肇 櫻庭
Yasunori Segawa
保則 瀬川
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Hitachi Seiki Co Ltd
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Hitachi Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】熱変形による工作機械のテーブルに対する主軸
の微小な傾きを演算予測して補正する。 【構成】工作機械のテーブルに対する主軸の微小な傾き
を補正するための工作機械の姿勢制御装置において、主
軸の傾きを補正するときの補正誤差を最小にするために
前記主軸の傾きを補正するときの傾き入力がA、その傾
き入力Aの結果である主軸補正応答をB、補正機能の時
定数をτとしたとき、 (式) の一時遅れ要素の式を満足するように制御する。この制
御を補正熱源へ熱量を与えることにより行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工作機械の姿勢制御方
法及びその装置に関する。更に詳しくは、工作機械のテ
ーブルに対する主軸軸線の微小な傾きを補正するための
工作機械の姿勢制御方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】マシニングセンタ等工作機械の主軸端の
Z軸方向の伸びの補正、又は静止状態での主軸軸線とテ
ーブル上面との間の直角度の補正、すなわち工作機械の
主軸の姿勢制御技術については種々の提案がなされてい
る。例えば、縦型マシニングセンタのコラムに面状の加
熱・冷却体を貼付けて、この加熱・冷却体ごとにゾーン
を分けて、各ゾーン毎に加熱又は冷却してコラムを変形
させて主軸ヘッドの姿勢を制御するものが提案されてい
る。また、この提案では各ゾーン毎に変形センサを配置
して変形量を検知している。
【0003】しかし、この方法は、加熱・冷却体、コラ
ム上下の間を熱的に遮断するための冷却管、変形センサ
を用いて、かつこれらを制御するための特殊な制御方法
及び制御装置が必要であり、かなり複雑で、その効果も
不明である。そのため、工作機械における安価で高精度
な主軸軸線の姿勢制御装置の開発が要求されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、以上のよ
うな背景で発明されたものであり、次の目的を達成する
ものである。
【0005】この発明の目的は、熱変形による工作機械
のテーブルに対する主軸軸線の微小な傾きを演算予測し
てこれを補正するための工作機械の姿勢制御方法及びそ
の装置を提供することにある。
【0006】この発明の他の目的は、工作機械のテーブ
ルに対する主軸軸線の微小な傾きを積極的に変更・維持
するための工作機械の姿勢制御方法及びその装置を提供
することにある。
【0007】
【前記課題を解決するための手段及び作用】本発明は、
前記課題を解決するために次の手段を採用する。
【0008】第1の方法は、工作機械のテーブルに対す
る主軸の微小な傾きを補正するための工作機械の姿勢制
御装置において、前記主軸の傾きを補正するときの補正
誤差を最小にするために前記主軸の傾きを補正するとき
の傾き入力がA、その傾き入力Aの結果である主軸補正
応答をB、補正機能の時定数をτとしたとき、
【0009】
【数2】の一時遅れ要素の式を満足するように制御する
ことを特徴とする工作機械の姿勢制御方法である。
【0010】第2の方法は、工作機械のテーブルに対す
る主軸の微小な傾きを補正するための補正熱源を主軸頭
に設け、この補正熱源に熱量を与えて制御する工作機械
の姿勢制御装置において、主軸傾きの変化を、有限要素
法による距離Lを有する節点変位の代表値Ua とUb
用い、Ua とUb の値をそれぞれ座標の横軸、縦軸とし
て表現したとき、傾き45度の直線が縦軸を横切る切片
をδ、補正熱源で与えた単位熱量が主軸傾きに与える影
響をδi とすれば、補正熱源によって主軸に傾きθを与
える適切な熱量Qは、
【0011】
【数3】であることを特徴とする工作機械の姿勢制御方
法である。
【0012】前記方法は、工作機械のテーブルに対する
主軸の微小な傾きを補正するための工作機械の姿勢制御
装置において、工具又は工作物を取り付けて回転させる
主軸を備えている主軸頭と、前記主軸頭を保持するため
の支持部材と、前記主軸頭と前記支持部材との間に介在
された断熱部材と、前記支持部材の少なくとも一面に配
置された補正熱源とからなる工作機械の姿勢制御装置で
実現する。
【0013】更に、前記姿勢制御装置において、前記支
持部材に与えられる前記補正熱源の補正熱量は、前記補
正熱源へ供給する電力について定電圧による電流オン・
オフ制御のオン頻度で定める方法で制御しても良い。
【0014】更に、前記補正熱源を2つ以上用いて、2
つの補正熱源により予め前記主軸頭を加熱し飽和変形に
到達させた状態から一方の補正熱源に+Qの加熱操作を
施し他方の補正熱源に−Qの加熱操作を施すようにして
もよい。
【0015】
【本発明の原理】図1は、一般的構造を持つ縦型マシニ
ングセンタの高速回転時の主軸頭の表面温度分布の例を
模擬的に示す。主軸1は、主軸頭2内の位置a,b,c
でそれぞれ軸受により支持されている。主軸頭2は移動
台3と一体化されている。軸受位置a,bの外周にはジ
ャケット(図示せず)が形成されており、このジャケッ
トに冷却油が流されているので、軸受位置a,bにおけ
る軸受の発熱は機外に除去される。軸受位置cの外周は
ジャケット冷却されていない。
【0016】図1は、軸受位置a,bに500kcal
/h、軸受位置cに200kcal/hの発熱を想定
し、かつ軸受位置a,bの周辺はジャケット冷却より温
度上昇が無いものとして、計算により求めた温度分布を
1℃間隔の等温線で図示したものである。冷却を行って
いない軸受位置cからの発熱が主軸頭2に拡散している
様子が読み取れる。この熱の影響で主軸1に傾きが発生
する。
【0017】主軸頭2が支持部材4で支持され、支持部
材4はコラムに設けられた案内面に沿って上下動自在に
支持されている移動台3と一体化されている構造を持
つ。図2は主軸頭2および支持部材4の表面温度分布を
示す。主軸頭2と支持部材4との間には、断熱部材5が
介在されている。
【0018】図2は、図1と同様に、軸受位置a,bに
500kcal/h、軸受位置cに200kcal/h
の発熱を想定し、軸受位置a,bの周辺はジャケット冷
却により温度上昇が無いものとして、計算により求め
た。温度分布を1℃間隔の等温線で図示したものであ
る。冷却を行っていない軸受位置cからの発熱が主軸頭
2に拡散するが、断熱部材5により支持部材4に影響が
少ないことが理解される。
【0019】主軸1がOrpm、すなわち回転停止から
高速回転を開始した際の20分毎の変形挙動を図3に示
す。図4には、図3における主軸1に固定したテストバ
ー7の位置の機械Y軸方向の経時変化を、元位置
(Y1 )と先位置(Y2 )に付いて表している。同図か
らテストバー7は時間の経過と共に複雑に変化している
ことがわかる。
【0020】しかし、現実の熱変形は、主軸の回転と休
止と混在することによって生じる変形挙動になる。図5
は主軸1が50分間連続高速回転した後、10分間休止
した際に、休止期間に主軸軸線が変化する様子を示した
ものである。運転1サイクルの主軸傾きの変化を図6に
示す。
【0021】このように機械の稼働時には通常主軸の傾
きが連続的に変化しており、姿勢制御では時々刻々の対
応が要求される。姿勢制御機能の一つは主軸が回転する
ことによって生じる主軸傾きを高精度に補正するもので
あり、さらに機能が作用した結果は、主軸傾きを積極的
に変更し、その傾きを維持することを意図している。
【0022】
【実施例1】以下、本発明の第1実施例を図面にしたが
って説明する。図7は第1実施例の主軸頭の強制熱変形
手段の概要を示す例である。主軸1は、回転自在に軸受
位置a,b,cにより主軸頭2内で支持されている。主
軸頭2は、上下動の自在の移動台3と一体の支持部材4
で支持されている。支持部材4には、断面が半割り状の
ハウジング4aが一体に形成されている。主軸頭2と支
持部材4との間には、断熱部材(図示せず)が介在され
ており、ジャケット冷却の機構は施されていない。この
ような構造は、実公昭3−9965号公報などで公知な
ので詳細な構造の説明は省略する。
【0023】支持部材4の上部には、補正熱源6が取り
付けられている。補正熱源6は、主軸1のZ軸方向の軸
線とテーブル上面との直角度を補正するための加熱手段
である。具体的には、図7におけるテストバー7の間の
1 とY2 の差を補正するものである。Y1 ,Y2 は、
主軸1に固定したテストバー7の300mm離れた2点
を測定した。結局、補正熱源6は、主軸1の傾きを意味
するY1 とY2 の差を制御するためのものである。
【0024】補正熱源6の機構上の定格出力は固定であ
り、補正熱量はON時間とOFF時間で構成される周期
Sに占めるON時間の比、すなわちデューティで設定さ
れる(図8参照)。主軸頭2の支持部材4の上部に設け
た補正熱源6による加熱・冷却の制御が機械構造に変形
を与える。図9は、その変形例を示す。
【0025】図中の点線は、補正熱源6による冷却時の
主軸頭2の変形を示す。この例からわかる様に、ON/
OFF制御では補正熱源6のON/OFF作用そのもの
が主軸軸線の姿勢に悪影響を与える。機械構造の熱容量
が小さい時、ON/OFF周期Sを長くすると、ON/
OFFの間隔が粗くなり機械構造に振動変形が生じる。
デューティが50%の時の補正熱源6による振動変形の
大きさを同期が10分のときと同期が20分のときとで
比較したものを図10に示す。
【0026】この図10から理解されるように、出力接
点の仕様あるいはデューティ変更の演算時間(熱変位補
正システムの演算1サイクル)が許す限り周期Sは短い
方が望ましい。
【0027】主軸頭2の支持部材4の上部に設けた補正
熱源6による主軸傾き補正機能は、主軸頭2を熱変形さ
せて主軸傾きを修正することを意図したものである。そ
の時定数は与えた熱量に対する変形の遅れが小さいもの
が望ましい。図11に示した応答遅れgは、目標値であ
る入力に対する系の応答遅れを意味するものである。補
正機能の入力と応答の関係を一次遅れ要素の式で代表す
ると、
【0028】
【数1】 ただし、A:主軸傾き入力、B:主軸補正応答、t:経
過時間、τ:補正機能の時定数 時間tを離散化して、図6の縦軸の値を入力として、す
なわち実際の主軸の傾きの値を入力として(1)式のA
に代入した繰り返し計算を行うと主軸補正応答Bを得
る。図12は図6の主軸の傾き応答を示す。
【0029】特に急激な熱変化が生じる初期における応
答に遅れが生じ易い。主軸傾きを何等かの手段で検出
(例えば、温度等)した結果を制御量(この場合は補正
熱量)にフィードバックする方式では、この誤差は避け
難い。図12の図中で記号Bを付けた曲線は、主軸傾き
入力Aに対して5分毎の応答量を計算したものであっ
て、応答遅れが多分に生じている。(1)式を用いた方
式では誤差の大きさから見て主軸傾きの姿勢制御ができ
ない。常時主軸補正応答Bを主軸傾きの入力Aに近づけ
るために、(1)式を(2)式に変更する。
【0030】
【数2】図6の主軸補正応答を(2)式で計算すると図
13になる。(2)式を用いた計算結果はかなり良い主
軸補正応答値を与える。
【0031】
【実施例2】図14は、補正熱源6を支持部材4の下部
に配置した例である。補正熱源6を熱すると、支持部材
4の下部が伸びるので、主軸a傾きは後ろ倒れになる。
【0032】
【実施例3】図15は、支持部材4の上部に上部冷熱熱
源6a、下部に下部加熱熱源6bを配置した例である。
加熱と冷却の両方を行うので、効率的に主軸の傾きを制
御できる。
【0033】
【実施例4】図16は、第4実施例である。前記実施例
2では1個の加熱用の補正熱源6を配置したものであっ
たが第4実施例では2個の補正熱源6c,6dを配置し
た例である。次に、2個の加熱式の補正熱源6c,6d
を採用したときの姿勢制御関数について述べる。
【0034】姿勢制御関数 主軸傾きの初期状態を保つばかりではなく、積極的にそ
の傾きを変化させようとするとき、目標とする主軸傾き
に対応して補正熱源で与えるべき補正熱量を決定しなけ
ればならない。この補正熱量の算出は補正熱源の単位熱
量が主軸姿勢に与える実測値を基に姿勢制御関数を用い
て行われる。以下、この姿勢制御関数について説明す
る。
【0035】主軸傾きの変化の見積りは、FEM(有限
要素法)により行った。主軸傾きの変化は、FEMにお
ける節点の変位、すなわち節点変位の代表値、Ua (主
軸下部)とUb (主軸上部)を用いて表現できる。テー
ブルに対する主軸傾きの初期位置を傾き0とすると、U
a ,Ub を結ぶ線分の傾きが主軸傾きを現す。図18に
おいて、Ua およびUb の値から定まる点P0 が、原点
を通る45度勾配の直線上にある時は主軸に傾きが生じ
ていない。
【0036】すなわち、Ua ,Ub の値から定まる点P
1 を通る45度傾きの直線がUb 軸と交わる値の傾きδ
が主軸の傾きを意味する。主軸の実傾きは、δを図19
に示すLで割ったδ/Lで表される。主軸傾きがδに設
定されると、点P0 が点P1を位置目標として移動する
ように補正熱源を制御する必要がある。補正熱源(図1
6)の熱量が主軸の傾きに与える影響は実験的に求めら
れる(図17参照)。
【0037】例えば、図19に示すようなYa とYb
表されるコラム変形を補正するべく主軸傾きの設定方向
(前倒れまたは後倒れ)によって、補正熱源6a,6b
(ヒータ)の操作を切り替える。主軸傾きの倒れ量設定
は、熱源のON/OFFの頻度(加熱強度)で行う。
【0038】
【数3】補正熱源の単位熱量が主軸傾きに与える影響
は、図17が示す直線の傾きであって、距離Lだけ離れ
た点Ua とUb の変位の差をδi とすると、主軸に傾き
(ラジアン)を与える熱量は(3)式で示される。この
(3)式は、具体的に主軸に傾きθを与えるための補正
熱量を指示するものであり、姿勢を制御する関数であ
る。
【0039】
【実施例5】図20に示す補正熱源6c,6dは、とも
に加熱を行う。この補正熱源6c,6dにより予め一定
量の加熱を行い、主軸ヘッド2の熱変形を飽和させる。
この飽和状態を基準として、補正熱源6cに+Q
(W)、補正熱源6dに−Q(W)の操作を施す。ある
いは、その逆の操作を施す。制御方向の正負な熱変形の
方向を検出して行う。
【0040】このような飽和状態の熱変形時を基準とし
てどちらかの補正熱源6cまたは補正熱源6dの加熱量
を減らす制御を行うと、実施例1,3における冷却操作
に代替できる。このため、冷却装置が要らないのでコス
ト減を達成できる。また、傾き変形以外の熱変形である
Y軸、Z軸方向の単純変形を相殺してなくすことができ
る。このような利点は、補正熱源の個数を多くしてより
きめ細かい制御を行うことによりよく発揮される。
【0041】実施例5を行ったときの熱変形の様子を図
21、図22、図23に示す。これによると、傾き変形
飽和後は熱変形していない。これに対し前記実施例を行
った時の熱変形の様子を図24、図25、図26に示す
が、この場合は傾き変形飽和後も熱変形を続けている。
【0042】図27は、実施例5の制御プログラムの概
要を示すフローチャートを示している。ステップS
1 で、ヒータ6cとヒータ6dにPワットの一定量の加
熱を行う。ステップS2 で熱変形が飽和状態に達したか
どうかを判定し(S3 )、飽和状態に達しているなら加
工開始のステップS4 に進む。機温変化、機械各部熱変
形、主軸姿勢変化、機温を数量化したデータをチャート
外の演算処理部に送って、ステップS4 で将来の主軸姿
勢変化を予測し、ステップS10で、姿勢制御すべき方向
と制御量を定め、ステップS12で、ヒータ6cとヒータ
6dとにそれぞれに加える熱量Qワットと、それぞれの
熱量Qの正負を定める。
【0043】ヒータ6cに追加する熱量をQ1 とする
と、ヒータ6cの全発熱量は、P+Q1 となる。この場
合、ヒータ6dの全発熱量はP−Q1 となる。従って、
熱変形の飽和時を基準としてみると、ヒータ6dは−Q
1 の加熱、ヒータ6cは+Q1の冷却を行うのと同等で
ある。与える熱量Qの増減は、公知のヒータパルスコン
トローラで行う。このような制御により熱変形飽和時の
主軸初期姿勢を加工完了まで維持する。この実施例5に
よると、冷却装置がいらないので、構造が簡素でありラ
ンニングコストも安価にすることができる。
【0044】
【発明の効果】本発明は、広く利用されているFEMを
用いて時々刻々の主軸変形を予測し、主軸傾きを精度良
く目標値に一致させるために、変形遅れを見込んだ熱量
を主軸支持部に与える手法を採ることによって、主軸傾
きが精度良く制御可能になったことを基に、更に実験デ
ータを加味することによって、より積極的に主軸に傾き
を与えてそれを維持することを容易に可能にするもので
ある。
【0045】これによって、低コストで高精度の工作機
械の主軸傾き制御が実現できることになり、構造変形を
用いた微小傾きの領域を開発することになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、高速回転時の縦型マシニングセンタの
主軸頭の温度分布を示す図である。
【図2】図2は、断熱材を介在させたときの縦型マシニ
ングセンタの主軸頭の温度分布を示す図である。
【図3】図3は、高速回転時の主軸頭の変形例を示す図
である。
【図4】図4は、図3の変形と時間との間の関係を示す
データである。
【図5】図5は、初期変形を示す図である。
【図6】図6は、運転1サイクルの主軸傾きの変化を示
す図である。
【図7】図7は、第1実施例を示す図である。
【図8】図8は、補正熱源の加熱方法を示すタイムチャ
ートである。
【図9】図9は、補正熱源(冷熱源)による主軸頭の変
形を示す図である。
【図10】図10は、補正熱源(冷熱源)のON/OF
Fによる振動を示す図である。
【図11】図11は、応答遅れを示す図である。
【図12】図12は、(1)式を用いた場合の主軸傾き
と補正誤差の関係を示す図である。
【図13】図13は、本発明による(2)式で計算した
ときの主軸傾きと補正誤差の関係を示す図である。
【図14】図14は、第2実施例を示す図である。
【図15】図15は、第3実施例を示す図である。
【図16】図16は、第4実施例を示す図である。
【図17】図17は、単位補正熱量の効果を示すベクト
ル図である。
【図18】図18は、補正熱源によって傾きθの直線に
近づく経路を示すベクトル図である。
【図19】図19は、コラムの変形と主軸傾きの補正と
の関係を示す図である。
【図20】図20は、第5実施例を示す図である。
【図21】図21は、第5実施例による主軸傾きと時間
の関係を示すデータである。
【図22】図22は、第5実施例によるY軸方向変位量
と時間の関係を示すデータである。
【図23】図23は、第5実施例によるZ軸方向変位量
と時間の関係を示すデータである。
【図24】図24は、第5実施例以外の実施例による主
軸傾きと時間の関係を示すデータである。
【図25】図25は、第5実施例以外の実施例によるY
軸方向変位量と時間の関係を示すデータである。
【図26】図26は、第5実施例以外の実施例によるZ
軸方向変位量と時間の関係を示すデータである。
【図27】図27は、第5実施例の制御プログラムのフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1…主軸 2…主軸頭 3…移動台 4…主軸部材 4a…ハウジング 6,6a,6b,6c,6d…補正熱源

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】工作機械のテーブルに対する主軸の微小な
    傾きを補正するための工作機械の姿勢制御装置におい
    て、 前記主軸の傾きを補正するときの補正誤差を最小にする
    ために前記主軸の傾きを補正するときの傾き入力がA、
    その傾き入力Aの結果である主軸補正応答をB、補正機
    能の時定数をτとしたとき、 【数2】 の一時遅れ要素の式を満足するように制御することを特
    徴とする工作機械の姿勢制御方法。
  2. 【請求項2】工作機械のテーブルに対する主軸の微小な
    傾きを補正するための補正熱源を主軸頭に設け、この補
    正熱源に熱量を与えて制御する工作機械の姿勢制御装置
    において、 主軸傾きの変化を、有限要素法による距離Lを有する節
    点変位の代表値Ua とUb を用い、Ua とUb の値をそ
    れぞれ座標の横軸、縦軸として表現したとき、傾き45
    度の直線が縦軸を横切る切片をδ、補正熱源で与えた単
    位熱量が主軸傾きに与える影響をδi とすれば、補正熱
    源によって主軸に傾きθを与える適切な熱量Qは、 【数3】 であることを特徴とする工作機械の姿勢制御方法。
  3. 【請求項3】工作機械のテーブルに対する主軸の微小な
    傾きを補正するための工作機械の姿勢制御装置におい
    て、 工具又は工作物を取り付けて回転させる主軸を備えてい
    る主軸頭と、 前記主軸頭を保持するための支持部材と、 前記主軸頭と前記支持部材との間に介在された断熱部材
    と、 前記支持部材の少なくとも一面に配置された補正熱源と
    からなる工作機械の姿勢制御装置。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記支持部材に与えられる前記補正熱源の補正熱量は、
    前記補正熱源へ供給する電力について定電圧による電流
    オン・オフ制御のオン頻度で定めることを特徴とする工
    作機械の姿勢制御方法。
  5. 【請求項5】請求項3において、 前記補正熱源は2つ以上が用いられ、 2つの補正熱源により予め前記主軸頭を加熱し飽和変形
    に達した状態から一方の補正熱源に+Qの加熱操作を施
    し他方の補正熱源に−Qの加熱操作を施すようにした工
    作機械の姿勢制御装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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