JPH063810Y2 - 計量器付き洗剤容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、頂部に取外し可能なボール状の計量器を備え
た計量器付き洗剤容器に関する。

「従来の技術」 従来、洗剤容器として一部に口部を開けたボール状の形
状とし、洗濯時、このボール状容器に液状洗剤を収納し
た状態で洗濯機の洗濯槽内の液中に投げ込む方式のもの
がある。

「考案が解決しようとする課題」 上記ボール状容器によれば、洗濯の攪拌動作で踊って内
部の洗剤が洗濯槽の液中に流出し、また角部がないので
衣類を傷めず便利であるが、ボール状容器には１回分の
洗濯に必要な量の洗剤を収納するものであり、従ってこ
のボール状容器には別途の洗剤収納壜からその都度移注
する必要があり、この場合一方のボール状容器を、他方
の手に洗剤収納壜を持って移注するので移注作業が面倒
であり、この場合ボール状容器から洗剤が溢れたりする
ことが多く、手を汚したりし扱いが厄介である。

本考案は、容器体頂部に、この容器体に連通しかつ取外
し可能にボール状の計量器を付設し、この付設した状態
で計量器により洗剤を定量計量できるようにして扱いを
簡便とし、しかも簡単な構造とした計量器付き洗剤容器
を得るにある。

「課題を解決するための手段」 本考案の計量器付き洗剤容器は、容器体１と、この容器
体１の開口を塞ぐように口頚部４に取付けられ、閉塞板
５中央部をノズル状に立ち上げ、このノズル６上部に窓
７を開けた中栓２と、ボール状であって、下底部を筒状
に立ち上げて前記ノズル６に外嵌する取付け筒８を形成
し、また頂部を筒状に内方に垂下させて凹陥口部９を形
成し、この凹陥口部９に窓10を開けかつこの凹陥口部９
に、上部に窓11を開けたカップ状のスライド筒12を嵌挿
した計量器３とからなり、前記スライド筒12を、計量器
３が中栓２に取付けられている常時は窓11が計量器３外
部にあるよう位置させて凹陥口部９を閉塞し、計量器３
が中栓２から外された使用時押込まれると窓11が窓10に
連通して凹陥口部９を開通させることを特徴としたもの
である。

「作用」 上記において、ボール状の計量器３は常時は第１図のよ
うに、取付け筒８がノズル６の窓７を塞がないようその
下方部外面に嵌合して中栓２上に取付けられ、従って計
量器３内は中栓２の窓７を介し容器体１内に連通状態に
あり、一方この取付け状態でスライド筒12は底部がノズ
ル６頂部に当接して下降できず、上部の窓11が計量器３
外部にあり、従って凹陥口部９の窓10はスライド筒12壁
面で閉塞され、この凹陥口部９、つまり計量器３は外部
に対して閉塞された状態にある。

ここで、使用時には容器体１を傾けて内部の洗剤を中栓
２のノズル６を介し窓７から計量器３内に注ぎ入れ、充
分に注ぎ入れた時点で容器を正立状態に戻す。すると、
余分な洗剤は窓７から容器体１内に戻り、計量器３内に
は窓７下縁をレベルとする定量の洗剤が計量収納され
る。

この後、計量器３を中栓２から第２図の左半部のように
とり外し、そして同図右半部のようにスライド筒12を内
方に押込み、窓11を窓10に連通させる、つまり凹陥口部
９を開通させ、この状態で洗濯機の槽内液中に投込む。
投込む代わりに、第２図右半部の状態を逆さにし、計量
器３内の洗剤を洗濯槽内に注いでもよい。

「実施例」 以下、図面を参照して一実施例を説明するに、本考案の
計量器付き洗剤容器は、容器体１と、この容器体１の口
部に取付けられた中栓２と、この中栓２に取外し可能に
取付けられて前記容器体１に連通し、計量後取外される
ボール状の計量器３とからなり、合成樹脂材で成形製作
される。

容器体１は適宜の形状のものでよく、上部の口頚部４の
頂部近くを内方に絞って外周に係合凹溝13を形成し、こ
の係合凹溝13下方部にねじ山を形成している。図示して
ないが、このやじ山には捨てキャップを螺合装着する。
即ち、流通時には中栓２と計量器３を別添いとし、捨て
キャップで容器体１の口部を封止する。

中栓２は、下部が前記口頚部４上部に内嵌する逆カップ
状の閉塞板５を有し、この閉塞板５上底中央部をノズル
状に上方に立ち上げ、このノズル６の上端両側に切欠き
状の窓７，７を設けたもので、また周壁部の中間部外面
から口頚部４口頂部に乗る外向きフランジ14を設け、こ
のフランジ14を介し、上部が外方に拡開した筒状のスタ
ンド15を一体に設けており、このスタンド15の下端内面
の係合突条16を前記係合凹溝13に係合して口頚部４口頂
部近くに係合固定してある。スタンド15は計量器３の下
底周縁部を支えこの計量器３の取付け状態を安定化す
る。

計量器３は、半球面状の上半部3aの下端部を半球面状の
下半部3bの上端部に外嵌し、この両半部を嵌合部分の係
合突条17と係合凹溝18で一体的に結合してボール状とし
たものであり、下底部を筒状に内上方に立ち上げて前記
ノズル６に外嵌する取付け筒８を形成し、また頂部を筒
状に内下方に垂下させて凹陥口部９を形成し、この凹陥
口部９に切欠き状の窓10を開け、そしてこの凹陥口部９
に、上端外面につまみとなる係止用突条19を突設し、上
部に窓11を開けた縦長なカップ状のスライド筒12を外部
から嵌挿したものである。

前記スライド筒12は、常時においては第１図のように下
底がノズル６上端に当接し、この状態で下部外面の突条
20が凹陥口部９の下端縁に係止して抜け出さないように
なっており、この状態で窓11は計量器３外部にあって窓
10とは不連通で凹陥口部９は閉塞状態にあり、一方第２
図左半部のように計量器３を中栓２から取り外せば、同
図右半部のようにスライド筒12は内部に押込むことがで
き、一杯に押込まれると窓11が窓10に連通して凹陥口部
９は開通する。この場合、スライド筒12が凹陥口部９内
で回動しても窓10と11が必らず連通できるように、この
窓10と11の周方向の数と位置を考慮してある。尚、取付
け筒８は上部内面の一部のみがノズル６に密接し、他部
分は間隙があって密接せず、計量器３を中栓２に対し容
易に抜き差しできるようにしてある。

上記実施例で、洗剤は液状のみならず粉末状のものにも
適用できる。また容器体１を傾けて計量器３に移注計量
しているが、容器体１をスクイズ形とし、圧搾して移注
計量させるようにしてもよい。

「考案の効果」 上記した如く本考案では、容器体１頂部に中栓２を介し
てこの容器体１に連通し、かつ開閉可能な凹陥口部９を
有するボール状の計量器３を取外し可能に付設し、付設
した状態で洗剤が定量計量でき、そして計量後にこの計
量器３を取外して洗濯槽に投込めるようにしたので、計
量に際し洗剤をこぼしたり、手を汚したりせず取扱いが
簡便である。また構造的には容器体１以外には中栓２と
スライド筒12を持つ計量器３の３部品ですみ、しかもこ
れら部品はいずれも単純な形状なので簡単であり、低コ
ストで作成できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案計量器付き洗剤容器の一実施例の縦断面
図、第２図は同実施例の計量器の正面図を示し、左右の
半部ずつ状態を異ならせ、左半部を外形で、右半部を縦
断して示した図である。 １…容器体、２…中栓 ３…ボール状計量器

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】容器体１と、この容器体１の開口を塞ぐよ
   うに口頚部４に取付けられ、閉塞板５中央部をノズル状
   に立ち上げ、このノズル６上部に窓７を開けた中栓２
   と、ボール状であって、下底部を筒状に内方に立ち上げ
   て前記ノズル６に外嵌する取付け筒８を形成し、また頂
   部を筒状に内方に垂下させて凹陥口部９を形成し、この
   凹陥口部９に窓10を開けかつこの凹陥口部９に、上部に
   窓11を開けたカップ状のスライド筒12を嵌挿した計量器
   ３とからなり、前記スライド筒12を、計量器３が中栓２
   に取付けられている常時は窓11が計量器３外部にあるよ
   う位置させて凹陥口部９を閉塞し、計量器３が中栓２か
   ら外された使用時押込まれると窓11が窓10に連通して凹
   陥口部９を開通させることを特徴とした計量器付き洗剤
   容器。