JPH0338132Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、外栓としての機能を有するキヤツプ
をボトルに着脱自在に装着して、ボトルを一度逆
様にして元に戻すと、中栓では計量しきれないよ
うな比較的多量の内溶液でも、正確に定量してキ
ヤツプ内に溜めることができ、且つ、この定量し
た液体を、キヤツプに設けた上キヤツプを取り外
せば、そのままでも、或いはキヤツプをボトルか
ら取り外しても、簡単に注出して使用することが
できる液体定量キヤツプ装置を提供しようとする
ものである。

従来、この種の装置としては、実公昭57−3969
号公報に記載のように、医薬品等のボトルの首部
内に嵌合密着する中栓を設け、該中栓の底部を上
方に円錐状に立ち上げて、その頂部に注出孔を設
けると共に、該注出孔に胴部を上下摺動自在に挿
通して上部に係止部、下部に栓体部を有するバネ
ホルダーを設け、注出孔の頂部と前記係止部との
間にコイルバネを設ける一方、ボトルの首部に螺
合する外キヤツプに、前記バネホルダーの係止部
に当接して栓体部を押し下げ注出孔に〓間を開け
る押さえ突起を設けたものが知られているが、そ
の注出孔は、ボトル首部内に嵌着した中栓の底部
を上方に円錐状に立ち上げて、その頂部に穿孔し
て設けたものであるから、ボトルの首部開口に比
して大きな注出孔を形成できず、従つて、大量、
迅速な注出ができないのみならず、中栓では計量
しきれないような比較的多量の内溶液の定量には
多数回の計量が必要となるから、手間がかかると
ともに精度も低下する恐れが多分にあり、比較的
大量で迅速性を要する量や、粘性の高い液体の定
量には実用に適さない問題があつた。

そこで、本考案は、ボトル１の開口部を形成す
る首部１ａの外周に着脱自在に装着される外栓と
してのキヤツプ本体２に、前記開口部に略同口径
で連通する連通孔３を設けると共に、該連通孔３
の周囲に幅広で底浅の液溜部４を設け、且つ前記
連通孔３と液溜部４の上方には、液溜部４より容
量の大きい空室部５を設け、更に空室部５の上方
には連通孔３と相対して注出口６が設けてある一
方、前記ボトル１の開口部に連通する連通孔３に
は該連通孔３を常時閉鎖する位置に占位する板状
の弁部７ａを具備する開閉弁７が設けてあると共
に、キヤツプ本体２の注出口６には上キヤツプ８
を着脱自在に設け、該上キヤツプ８に、装着時に
前記板状の弁部７ａに当接して開閉弁７を開放
し、離脱時に前記開閉弁７を閉鎖する弁操作部材
９を設けてなる液体定量キヤツプ装置により、液
体を収容したボトルの開口部とそのまま連通する
連通孔３を通つて液体が一度に大量に出入りする
ことができ、且つ、該連通孔３の周囲の幅広で底
浅の液溜部４において中栓等では計量しきれない
ような比較的多量の液体を一度に定量することが
でき、更に、注出口６から上キヤツプ８を取り外
せば常時閉鎖している板状の弁部を具備する開閉
弁７により、キヤツプ本体２をそのままボトルご
とでも、或いは、ボトルが重ければボトルから離
脱して、前記定量した液体を外部に注出すること
ができ、また、液溜部４の容量の異なるキヤツプ
本体２を自在にボトルに着脱して交換使用するこ
とにより、定量の容量のことなる液体を、大量、
迅速、且つ正確に定量することができる液体定量
キヤツプ装置を提供するものである。

以下図示する実施例により本考案を詳細に説明
すると、１は液体Ａを内部に収容したボトルで、
その開口部を形成する首部１ａの外周ねじ部に外
栓としてのキヤツプ本体２が螺合し、ボトル１に
キヤツプ本体２が着脱自在に装着している。キヤ
ツプ本体２は、前記ボトル１の開口部に略同一口
径で連通する連通孔３を具備すると共に、該連通
孔３の周囲に幅広で底浅の液溜部４を具備してい
る。前記連通孔３と液溜部４の上方は、液溜部４
より容量の大きい空室部５が形成されており、空
室部５の上方に連通孔３と相対して注出口６が設
けてある。また、前記連通孔３には、開閉弁７が
一体に取付けてあり、前記注出口６に装着した上
キヤツプ８の内側に突設した弁操作部材９が、開
閉弁７の板状の弁部７ａに当接するように設けて
ある。開閉弁７の弁部７ａは、常時は連通孔３を
閉鎖する位置に占位するように設けてあり、前記
弁操作部材９が当接して押圧すると開放するよう
に構成してある。

従つて、第２図に示すように、ボトル１にキヤ
ツプ本体２を装着し、上キヤツプ８をキヤツプ本
体２に装着した状態で、該ボトル１を逆さにする
と、弁操作部材９によつて開閉弁７が開放してい
るから、ボトル１内の液体Ａは連通孔３からその
まま速やかに空室部５内に流入することとなる。
ここで、第３図示の如く、ボトル１を元の起立状
態に戻すと、キヤツプ本体２の空室部５内の液体
Ａは、幅広で底浅の液溜部４に一定量が速やかに
溜まり、残りは開放した連通孔３からボトル１内
に速やかに戻ることとなる。

そこで、第３図示の如く、上キヤツプ８をキヤ
ツプ本体２から取り外し、開閉弁７を閉鎖した状
態にして、第４図示の如くボトル１と共に、或い
は、ボトル１が重ければボトル１からキヤツプ本
体２を離脱して、キヤツプ本体２を傾ければ、液
溜部４に残溜していた一定量の液体Ａを注出口６
から外部に取出すことができることとなる。この
とき、液溜部４の容量の異なるキヤツプ本体２を
種々容易しておけば、これをボトル１に着脱自在
に装着して交換使用すれば、種々の容量の液体を
定量することができることとなる。

以上の通り、本考案に係る液体定量キヤツプ装
置によれば、ボトル１の開口部を形成する首部１
ａの外周に着脱自在に装着される外栓としてのキ
ヤツプ本体２に、前記開口部に略同口径で連通す
る連通孔３を設けると共に、該連通孔３の周囲に
幅広で底浅の液溜部４を設け、且つ前記連通孔３
と液溜部４の上方には、液溜部４より容量の大き
い空室部５を設け、更に空室部５の上方には連通
孔３と相対して注出口６が設けてある一方、前記
ボトル１の開口部に連通する連通孔３には該連通
孔３を常時閉鎖する位置に占位する板状の弁部７
ａを具備する開閉弁７が設けてあると共に、キヤ
ツプ本体２の注出口６には上キヤツプ８を着脱自
在に設け、該上キヤツプ８に、装着時に前記板状
の弁部７ａに当接して開閉弁７を開放し、離脱時
に前記開閉弁７を閉鎖する弁操作部材９を設けて
なる構成を有するから、液体を収容したボトルの
開口部とそのまま連通する連通孔３を通つて液体
が一度に大量に出入りすることができ、且つ、該
連通孔３の周囲の幅広で底浅の液溜部４において
中栓等では計量しきれないような比較的多量の液
体を一度に速やかに定量することができ、更に、
注出口６から上キヤツプ８を取り外せば常時閉鎖
している板状の弁部を具備する開閉弁７により、
キヤツプ本体２をそのままボトルごとでも、或い
は、ボトルが重ければボトルから離脱して、該キ
ヤツプ本体２を傾ければ前記定量した液体を外部
に注出することができ、また、液溜部４の容量の
異なるキヤツプ本体２を自在にボトルに着脱して
交換使用することにより、定量の容量のことなる
液体を、迅速、且つ正確に定量することができる
等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の一実施例をその要部を縦
断して示す正面図、第２図乃至第４図は夫々その
使用態様を示す説明図である。 １……ボトル、１ａ……ボトル首部、２……キ
ヤツプ本体、３……連通孔、４……液溜部、５…
…空室部、６……注出口、７……開閉弁、７ａ…
…板状の弁部、８……上キヤツプ、９……弁操作
部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ボトル１の開口部を形成する首部１ａの外周に
   着脱自在に装着される外栓としてのキヤツプ本体
   ２に、前記開口部に略同口径で連通する連通孔３
   を設けると共に、該連通孔３の周囲に幅広で底浅
   の液溜部４を設け、且つ前記連通孔３と液溜部４
   の上方には、液溜部４より容量の大きい空室部５
   を設け、更に空室部５の上方には連通孔３と相対
   して注出口６が設けてある一方、前記ボトル１の
   開口部に連通する連通孔３には該連通孔３を常時
   閉鎖する位置に占位する板状の弁部７ａを具備す
   る開閉弁７が設けてあると共に、キヤツプ本体２
   の注出口６には上キヤツプ８を着脱自在に設け、
   該上キヤツプ８に、装着時に前記板状の弁部７ａ
   に当接して開閉弁７を開放し、離脱時に前記開閉
   弁７を閉鎖する弁操作部材９を設けてなる液体定
   量キヤツプ装置。