JPH06345933A - メタクリル樹脂組成物およびその製造法 - Google Patents

メタクリル樹脂組成物およびその製造法

Info

Publication number
JPH06345933A
JPH06345933A JP16511893A JP16511893A JPH06345933A JP H06345933 A JPH06345933 A JP H06345933A JP 16511893 A JP16511893 A JP 16511893A JP 16511893 A JP16511893 A JP 16511893A JP H06345933 A JPH06345933 A JP H06345933A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
copolymer
ethylene
vinyl acetate
weight
methyl methacrylate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16511893A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Onaga
崇 大永
Toshiaki Sato
寿昭 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP16511893A priority Critical patent/JPH06345933A/ja
Publication of JPH06345933A publication Critical patent/JPH06345933A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐衝撃性に優れ、良好な光拡散性を有するメ
タクリル樹脂組成物を提供することにある。 【構成】 メタクリル酸メチル重合体50〜99重量
%、エチレン−酢酸ビニル共重合体0〜50重量%、お
よびメタクリル酸メチル重合体とポリ酢酸ビニルおよび
/またはエチレン−酢酸ビニル共重合体とからなるグラ
フト共重合体0.5〜50重量%からなり、鋳型重合し
てなるメタクリル樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メタクリル樹脂組成物
およびその製造法に関する。本発明により得られる樹脂
組成物は、耐衝撃性および光拡散性に優れるため、照明
カバー、間仕切り、拡散板等に好適に使用できる。
【0002】
【従来の技術】メタクリル樹脂組成物の1つとして、従
来よりメタクリル樹脂およびエチレン−酢酸ビニル共重
合体からなる樹脂組成物が知られている。この樹脂組成
物は通常行われる原料ポリマーどうしの溶融混練により
製造すると、衝撃強度がメタクリル樹脂並のものしか得
られず、耐衝撃性が発現しないことが知られている。そ
こでこれを改良する手法としてメタクリル酸メチルにエ
チレン−酢酸ビニル共重合体を溶解し、これを鋳型重合
することにより製造する方法が提案されている(特公昭
43−2466号公報、特公昭43−16848号公
報)。この従来の技術により製造される鋳型重合板の耐
衝撃性が改良される機構については、重合中に発生する
相分離により形成される特異な多相構造が大きく寄与し
ていることが最近明らかになっている。またこのような
多相構造は光の拡散性と密接な関連を有することはよく
知られており、従って求める高耐衝撃性と良好な光拡散
性が得られるよう多相構造を制御することは、このよう
な鋳型重合板を製造するにあたって極めて重要である。
【0003】しかしながら、従来の技術では多相構造を
制御するにあたり変化させうる因子は重合条件だけであ
り、限られた範囲においてのみ制御が可能であったた
め、重合反応と相分離とをバランスよく進行させること
は非常に困難であり、衝撃強度および透明性の程度を調
節できないのが実情であった。特に衝撃強度を向上させ
るためには相分離構造のサイズを微細化する必要がある
が、重合条件の制御のみで相分離の進行を遅延させるこ
とは困難であり、十分な衝撃強度は得られていなかっ
た。従って、従来のメタクリル樹脂およびエチレン−酢
酸ビニル共重合体からなる樹脂組成物では耐衝撃性や光
拡散性の点で十分市場の要求に対応することができず、
限られた用途にしか用いられないという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、耐衝撃性に優れ、良好な光拡散性を有するメタ
クリル樹脂組成物および該樹脂組成物の製造法を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば上記の目
的は、ポリメタクリル酸メチルまたはメタクリル酸メチ
ルを主成分とする共重合体50〜99重量%、エチレン
−酢酸ビニル共重合体0〜50重量%、およびポリメタ
クリル酸メチルまたはメタクリル酸メチルを主成分とす
る共重合体とポリ酢酸ビニルおよび/またはエチレン−
酢酸ビニル共重合体とからなるグラフト共重合体、およ
び/またはポリメタクリル酸メチルまたはメタクリル酸
メチルを主成分とする共重合体とポリ酢酸ビニルまたは
エチレン−酢酸ビニル共重合体とからなるブロック共重
合体0.5〜50重量%よりなり、鋳型重合してなるメ
タクリル樹脂組成物により達成することができる。
【0006】また上記目的は、エチレン−酢酸ビニル共
重合体0〜50重量%およびポリ酢酸ビニルマクロマー
および/またはエチレン−酢酸ビニル共重合体マクロマ
ー0.01〜10重量%を、メタクリル酸メチルまたは
メタクリル酸メチルを主成分とする単量体混合物に溶解
混合し、重合開始剤の存在下重合するメタクリル樹脂組
成物の製造法により達成することができる。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明のメタクリル樹脂組成物の主要構成
成分は、ポリメタクリル酸メチルまたはメタクリル酸メ
チルを主成分とする共重合体である。メタクリル酸メチ
ルを主成分とする共重合体は、メタクリル酸メチル単位
以外にα、β−不飽和単量体単位を50重量%以下、好
ましくは20重量%以下の量を含有することができる。
このようなメタクリル酸メチル以外のα、β−不飽和単
量体単位を構成する好ましい単量体としては、例えばス
チレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4
−ジメチルスチレン、ハロゲンで核置換されたスチレン
等の芳香族ビニル単量体類、メチルアクリレート、エチ
ルアクリレート、プロピルアクリレート、イソプロピル
アクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシ
ルアクリレート、ラウリルアクリレート、シクロヘキシ
ルアクリレート、フェニルアクリレート等の炭素原子数
1〜18のアクリル酸エステル類、エチルメタクリレー
ト、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレ
ート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタ
クリレート、ラウリルメタクリレート、シクロヘキシル
メタクリレート、フェニルメタクリレート等の炭素原子
数2〜18のメタクリル酸エステル類、アクリル酸、メ
タクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル、無水マレイン酸、
マレイン酸イミド、モノメチルマレエート、モノエチル
マレエート、モノイソプロピルマレエート、ジメチルマ
レエート、ジエチルマレエート等を挙げることができ
る。上記ポリメタクリル酸メチルまたはメタクリル酸メ
チルを主成分とする共重合体の平均分子量は特に制限は
ないが、強度の点から好ましくは10,000〜5,0
0,000、より好ましくは50,000〜1,00
0,000の範囲の数平均分子量を有するものが用いら
れる。
【0009】本発明のメタクリル樹脂組成物の他の構成
成分は、エチレン−酢酸ビニル共重合体である。エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニルの含有重量分率
は、メタクリル酸メチルへの溶解性とガラス転移温度か
ら、好ましくは10〜90重量%、より好ましくは35
〜70重量%の範囲である。またエチレン−酢酸ビニル
の分子量は特に制限はないが、強度および弾性率の点か
ら、好ましくは10,000〜1,000,000、よ
り好ましくは100,000〜1,000,000の範
囲の数平均分子量を有するものが用いられる。
【0010】本発明のメタクリル樹脂組成物における他
の必須構成成分は、ポリメタクリル酸メチルまたはメタ
クリル酸メチルを主成分とする共重合体とポリ酢酸ビニ
ルおよび/またはエチレン−酢酸ビニル共重合体とから
なるグラフト共重合体、および/またはポリメタクリル
酸メチルまたはメタクリル酸メチルを主成分とする共重
合体とポリ酢酸ビニルまたはエチレン−酢酸ビニル共重
合体とからなるブロック共重合体である。該グラフト共
重合体またはブロック共重合体中のエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体は、酢酸ビニルの含有重量分率が、メタクリ
ル酸メチルへの溶解性の点から、10〜90重量%、好
ましくは20〜70重量%の範囲であるものが望まし
い。また該グラフト共重合体またはブロック共重合体の
分子量は特に限定されないが、相分離構造の安定化の点
から、好ましくは500〜1,000,000の範囲の
数平均分子量を有するものが用いられる。
【0011】上記グラフト共重合体またはブロック共重
合体におけるメタクリル酸メチルを主成分とする共重合
体は、50重量%以下のメタクリル酸メチル以外の前記
α、β−不飽和単量体単位を含有することができる。ま
た上記グラフト共重合体またはブロック共重合体におけ
る酢酸ビニルまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体の含
有重量分率は、相分離構造の安定化のためには、好まし
くは1〜99重量%、より好ましくは10〜90重量%
の範囲である。
【0012】本発明のメタクリル樹脂組成物において、
ポリメタクリル酸メチルまたはメタクリル酸メチルを主
成分とする共重合体の含有量は、耐熱性、耐候性などの
観点から50〜99重量%、好ましくは60〜90重量
%の範囲である。またポリメタクリル酸メチルまたはメ
タクリル酸メチルを主成分とする共重合体とポリ酢酸ビ
ニルおよび/またはエチレン−酢酸ビニル共重合体とか
らなるグラフト共重合体、および/またはポリメタクリ
ル酸メチルまたはメタクリル酸メチルを主成分とする共
重合体とポリ酢酸ビニルまたはエチレン−酢酸ビニル共
重合体とからなるブロック共重合体の含有量は、相溶化
剤として機能するため、0.5〜50重量%、好ましく
は1〜30重量%の範囲である。またエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体はゴム成分として機能するため、その含有
量は0〜50重量%以下、好ましくは10〜30重量%
であり、上記グラフト共重合体またはブロック共重合体
中にエチレン−酢酸ビニル共重合体が含まれる場合には
エチレン−酢酸ビニル共重合体を別個に添加することを
要しない。
【0013】本発明のメタクリル樹脂組成物は、鋳込重
合により好ましくは製造することができる。メタクリル
樹脂組成物を製造する方法としては、例えば、(1)メ
タクリル酸メチルまたはメタクリル酸メチルを主成分と
する単量体混合物に、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
およびポリメタクリル酸メチルまたはメタクリル酸メチ
ルを主成分とする共重合体とポリ酢酸ビニルおよび/ま
たはエチレン−酢酸ビニル共重合体とからなるグラフト
共重合体および/またはポリメタクリル酸メチルまたは
メタクリル酸メチルを主成分とする共重合体とポリ酢酸
ビニルまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体とからなる
ブロック共重合体を溶解し、さらに重合開始剤を溶解し
て、この溶液を重合容器に流し込んだのち脱気して、重
合温度に昇温して加熱することにより製造する方法、
(2)メタクリル酸メチルまたはメタクリル酸メチルを
主成分とする単量体混合物に、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、およびポリ酢酸ビニルマクロマーおよび/また
はエチレン−酢酸ビニルマクロマーを溶解混合し、重合
開始剤の存在下に重合する方法が挙げられる。メタクリ
ル酸メチルまたはメタクリル酸メチルを主成分とする単
量体中には、それらの重合体を溶解含有していても差し
支えない。上記方法においてポリ酢酸ビニルマクロマ
ー、エチレン−酢酸ビニルマリロマーあるいはこれらの
混合物は総合量に対して0.01〜10重量%、好まし
くは0.05〜1重量%含有される。
【0014】上記鋳型重合において、ポリメタクリル酸
メチルまたはメタクリル酸メチルを主成分とする共重合
体とポリ酢酸ビニルおよび/またはエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体とからなるグラフト共重合体あるいはポリメ
タクリル酸メチルまたはメタクリル酸メチルを主成分と
する共重合体とポリ酢酸ビニルまたはエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体とからなるブロック共重合体の代わりに、
ポリ酢酸ビニルのマクロマーおよび/またはエチレン−
酢酸ビニル共重合体のマクロモノマーを用いることが、
重合工程の簡略化および簡便化の点で好ましい。この場
合当該グラフト共重合体は、エチレン−酢酸ビニル共重
合体とポリ酢酸ビニルマクロマーおよび/またはエチレ
ン酢酸ビニル共重合体マクロマーを、メタクリル酸メチ
ルまたはメタクリル酸メチルを主成分とする単量体混合
物に溶解混合し、重合開始剤の存在下に重合する際、同
時に合成される。
【0015】上記鋳型重合に用いられる重合開始剤とし
ては、例えばアゾビスイソブチロニトリル、アゾビス
(γ−ジメチルバレロニトリル)等のようなアゾ化合
物、またはベンゾイルパーオキサイド、クミルパーオキ
サイド、オキシネオデカノエート、ジイソプロピルパー
オキシジカーボネート、t−ブチルクミルパーオキサイ
ド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイド
ロパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、
メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキ
サイド、ラウロイルパーオキサイド等のようなパーオキ
シ化合物が挙げられる。これらの重合開始剤を単量体成
分の全量に対して通常0.05〜1重量%添加した後、
50〜140℃の温度で2〜30時間程度加熱すること
により重合が完結される。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらによりなんら限定されるも
のではない。なお、実施例中の「部」は、特にことわり
のない限り「重量部」を表す。 実施例1 メタクリル酸メチル90部に、エチレン−酢酸ビニル共
重合体EV−45LX(三井・デュポンケミカル製,酢
酸ビニル46重量%)10部、および下記化1の構造式
で数平均重合度nが30であるPVAcマクロモノマ
ー、
【0017】
【化1】 をエチレン−酢酸ビニル共重合体に対し1重量%溶解
し、窒素バブリングすることにより脱気した。この溶液
にさらに重合開始剤としてメタクリル酸メチルに対して
0.5重量%のアゾビスイソブチロニトリルを溶解し、
これを2枚のガラス板に厚さ3mmのスペーサーを挟ん
だ重合容器に注入して密閉した。このようにした重合容
器を温度コントローラーのついた恒温槽で60℃で20
時間加熱した後、120℃で1時間加熱して重合を完結
させた。
【0018】得られた鋳型板を室温で破断し、走査型電
子顕微鏡(日本電子,JSM−T100)により観察し
たところ、エチレン−酢酸ビニル共重合体のマトリクス
に球状のポリメタクリル酸メチル相が分散した構造が認
められた。球状ポリメタクリル酸メチル相の平均粒子径
は2μmであった。
【0019】同じキャスト板から試験片を切出し、JI
S K7110に従いノッチ付Izod衝撃強度を測定
した。試験片の形状を64mm×12.7mm×3mm
とし、深さ2.5mm,先端半径0.25mm,角度4
5度のノッチを入れることにより2号A試験片を用いて
測定した。得られた衝撃強度は5.5kg・cm/cm
2 であった。 実施例2 メタクリル酸メチル95部、エチレン−酢酸ビニル共重
合体5部とし、その他は実施例1と同様にして鋳型板を
製造した。得られた鋳型板のポリメタクリル酸メチル粒
子径およびノッチ付Izod衝撃強度を実施例1と同様
にして測定したところ、5μmおよび2.9kg・cm
/cm2 であった。 実施例3 メタクリル酸メチル97部、エチレン−酢酸ビニル共重
合体3部とし、その他は実施例1と同様にして鋳型板を
製造した。得られた鋳型板のポリメタクリル酸メチル粒
子径およびノッチ付Izod衝撃強度を実施例1と同様
にして測定したところ、9μmおよび2.5kg・cm
/cm2 であった。 実施例4 メタクリル酸メチル90部に、エチレン−酢酸ビニル共
重合体EV−45LXを10部、および下記化2のエチ
レン−酢酸ビニル共重合体マクロモノマー、
【0020】
【化2】 (ただし、EVAcは数平均重合度が28,酢酸ビニル
含量が50重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体を表
す)をエチレン−酢酸ビニル共重合体に対し1重量%溶
解し、窒素バブリングすることにより脱気した。この溶
液にさらに重合開始剤としてメタクリル酸メチルに対し
て0.5重量%のアゾビスイソブチロニトリルを溶解し
た。これを用いて実施例1と同様にして重合して鋳型板
を製造した。得られた鋳型板のポリメタクリル酸メチル
粒子径およびノッチ付Izod衝撃強度を実施例1と同
様にして測定したところ、2μmおよび5.7kg・c
m/cm2 であった。
【0021】比較例1 メタクリル酸メチル90部に、エチレン−酢酸ビニル共
重合体EV−45LXを10部溶解し、窒素バブリング
することにより脱気した。この溶液にさらに重合開始剤
としてメタクリル酸メチルに対して0.5重量%のアゾ
ビスイソブチロニトリルを溶解した。これを用いて実施
例1と同様にして重合して鋳型板を製造した。得られた
鋳型板のポリメタクリル酸メチル平均粒子径およびノッ
チ付Izod衝撃強度を実施例1と同様にして測定した
ところ、12μmおよび4.4kg・cm/cm2 であ
った。 比較例2 メタクリル酸メチル95部にエチレン−酢酸ビニル共重
合体EV−45LXを5部溶解し、窒素バブリングする
ことにより脱気した。この溶液にさらに重合開始剤とし
てメタクリル酸メチルに対して0.5重量%のアゾビス
イソブチロニトリルを溶解した。これを用いて実施例1
と同様にして重合して鋳型板を製造した。得られた鋳型
板のポリメタクリル酸メチル平均粒子径およびノッチ付
Izod衝撃強度を実施例1と同様にして測定したとこ
ろ、25μmおよび2.1kg・cm/cm2 であっ
た。
【0022】
【発明の効果】以上で説明したように、本発明のメタク
リル樹脂組成物は従来の鋳型重合により得られるメタク
リル樹脂組成物と比較して、高い衝撃強度を有してい
る。さらに相分離構造の大きさが従来の場合と比較して
1/5〜1/6に微細化しうることは、本発明で使用し
ているポリメタクリル酸メチルまたはメタクリル酸メチ
ルを主成分とする共重合体およびポリ酢酸ビニルおよび
/またはエチレン−酢酸ビニル共重合体からなるグラフ
ト共重合体の含有量次第で幅広く相分離構造の制御が可
能であることを示している。このように本発明のメタク
リル樹脂組成物は耐衝撃性と光の拡散性が同時に制御可
能であるため、照明カバー、間仕切り、拡散板等に使用
でき、さらに従来のメタクリル樹脂組成物では衝撃強度
の不足により使用が限定されていたところにも使用可能
であり、より広範な用途に使用することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリメタクリル酸メチルまたはメタクリ
    ル酸メチルを主成分とする共重合体50〜99重量%、
    エチレン−酢酸ビニル共重合体0〜50重量%、および
    ポリメタクリル酸メチルまたはメタクリル酸メチルを主
    成分とする共重合体とポリ酢酸ビニルおよび/またはエ
    チレン−酢酸ビニル共重合体とからなるグラフト共重合
    体、および/またはポリメタクリル酸メチルまたはメタ
    クリル酸メチルを主成分とする共重合体とポリ酢酸ビニ
    ルまたはエチレン−酢酸ビニル共重合体とからなるブロ
    ック共重合体0.5〜50重量%よりなり、鋳型重合し
    てなるメタクリル樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 エチレン−酢酸ビニル共重合体0〜50
    重量%およびポリ酢酸ビニルマクロマーおよび/または
    エチレン−酢酸ビニル共重合体マクロマー0.01〜1
    0重量%を、メタクリル酸メチルまたはメタクリル酸メ
    チルを主成分とする単量体混合物に溶解混合し、重合開
    始剤の存在下重合することを特徴とするメタクリル樹脂
    組成物の製造法。
JP16511893A 1993-06-10 1993-06-10 メタクリル樹脂組成物およびその製造法 Pending JPH06345933A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16511893A JPH06345933A (ja) 1993-06-10 1993-06-10 メタクリル樹脂組成物およびその製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16511893A JPH06345933A (ja) 1993-06-10 1993-06-10 メタクリル樹脂組成物およびその製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06345933A true JPH06345933A (ja) 1994-12-20

Family

ID=15806260

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16511893A Pending JPH06345933A (ja) 1993-06-10 1993-06-10 メタクリル樹脂組成物およびその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06345933A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005103144A1 (ja) * 2004-04-26 2005-11-03 Kuraray Co., Ltd. 熱可塑性エラストマー組成物
WO2008032732A1 (fr) 2006-09-15 2008-03-20 Kuraray Co., Ltd. Composition de résine méthacrylique, modificateur de résine et corps moulé
JP2011012236A (ja) * 2009-07-06 2011-01-20 Kuraray Co Ltd メタクリル系樹脂組成物及びその製造方法
JP6091689B1 (ja) * 2016-08-04 2017-03-08 河村 良成 酢酸ビニ−ル(VAc)とメチルメタクリレ−ト(MMA)との共重合体の作製法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005103144A1 (ja) * 2004-04-26 2005-11-03 Kuraray Co., Ltd. 熱可塑性エラストマー組成物
US7569638B2 (en) 2004-04-26 2009-08-04 Kuraray Co., Ltd. Thermoplastic elastomer composition
JP4818914B2 (ja) * 2004-04-26 2011-11-16 株式会社クラレ 熱可塑性エラストマー組成物
WO2008032732A1 (fr) 2006-09-15 2008-03-20 Kuraray Co., Ltd. Composition de résine méthacrylique, modificateur de résine et corps moulé
JP2011012236A (ja) * 2009-07-06 2011-01-20 Kuraray Co Ltd メタクリル系樹脂組成物及びその製造方法
JP6091689B1 (ja) * 2016-08-04 2017-03-08 河村 良成 酢酸ビニ−ル(VAc)とメチルメタクリレ−ト(MMA)との共重合体の作製法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
FI95585B (fi) Polymeeripartikkelit ja niiden valmistaminen
JP2726918B2 (ja) 耐衝撃性熱可塑性樹脂組成物
JPH06345933A (ja) メタクリル樹脂組成物およびその製造法
JPH05247148A (ja) メタクリレート‐ブタジエン‐スチレングラフトポリマー、ならびに低い黄色度、良好な透明度および向上した衝撃強さを有する前記グラフトポリマーとpvcのブレンド
JP2003335827A (ja) ゴム強化熱可塑性樹脂及びゴム強化熱可塑性樹脂組成物
JPH1072512A (ja) ゴム変性共重合樹脂組成物及びその製法
JP2648179B2 (ja) 耐衝撃性に優れたメタクリル樹脂キャスト板及びその製造方法
US5344902A (en) Polymerization with initiator and quaternary ammonium salt
JP4376524B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物及び成形体
JPH0832749B2 (ja) 共重合体の製造方法
JP3083608B2 (ja) 芳香族ビニル‐シアン化ビニル共重合体の製造法
JP3208796B2 (ja) ジフェン酸ジ(メタ)アリル系重合体の製造方法
WO2003033560A1 (fr) Resine de copolymere transparente modifiee au caoutchouc et composition de resine la contenant
JPH0786164B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JP3325401B2 (ja) 透明なゴム変性スチレン系樹脂の製造方法
JPS624711A (ja) アクリル系グラフト共重合体の製造法
JPH10120861A (ja) メタクリル樹脂組成物及びその製造法
JP3359724B2 (ja) グラフト化前駆体、及びグラフト化芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法
JPH06329705A (ja) αアルキルスチレン共重合体の製造方法
JP3158626B2 (ja) 芳香族ビニル系樹脂の製造方法
JP2006131826A (ja) 樹脂組成物
JPH03182536A (ja) 塩化ビニル系樹脂組成物
JPS595609B2 (ja) 耐衝撃性熱可塑性樹脂の製造法
JPS61250009A (ja) 耐熱性微細樹脂粒子の製造方法
WO2021193613A1 (ja) 共重合体、樹脂組成物、成形体、フィルム状成形体、及び共重合体の製造方法