JPH06343319A - 乗用芝刈機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 後輪の車軸ケースを走行機体に前後方向の軸
芯周りにローリング自在に支持してある乗用芝刈機にお
いて、機体の揺れを小さくすると共に、後輪への動力伝
動構造が岩や切株等の地上突起物と接当し難くする。 【構成】 後輪のローリング軸芯Ｘを後輪の車軸ケース
４ａよりも上方の車体フレームａの下面近くに設定する
と共に、機体前部の走行ミッションケースＭから車体フ
レームａの下面近くに沿って配設した伝動軸７とジョイ
ント軸８、並びに、上下方向の補助伝動ケース９内の伝
動装置を介して後輪４に伝動可能に構成してある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、後輪の車軸ケースを走
行機体に前後方向の軸芯周りにローリング自在に支持し
てある乗用芝刈機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、駆動後輪のローリング軸芯は、実
開平４−７１３０５号公報に示されるように、後輪の車
軸ケースと同レベルに設定されており、又、機体前部の
走行ミッションケースからローリング自在な駆動後輪に
動力を伝達するに当たっては、走行ミッションケースか
ら駆動後輪の車軸と同レベルの伝動軸を介して伝動する
ようになっていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ローリング軸芯が対地
的に低い位置にあるために、つまり、機体重心に対して
低い位置にあるために、ローリング軸芯を支点として相
対的に機体がローリングした場合、その揺れが大きいと
言う不都合があり、又、後輪に対する伝動軸が対地的に
低いため、岩や切株等の地上突起物と接当し易い不都合
がある。

【０００４】本発明は後輪に対する伝動構造を工夫して
上記欠点を解消することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の特徴構成は、後輪のローリング軸芯を後輪の
車軸ケースよりも上方の車体フレーム近くに設定すると
ともに、機体前部の走行ミッションケースから車体フレ
ームの下面近くに沿って配設した伝動軸とジョイント
軸、並びに、上下姿勢の補助伝動ケース内の伝動装置を
介して後輪に伝動可能に構成した点にある。

【０００６】

【作用】ローリング軸芯を対地的に高く設定してあるか
ら、つまり、機体重心に対して近くなるように設定して
あるから、ローリング軸芯を支点にして相対的に機体が
左右に振れるときの抑制がはかられ、機体の安定性が向
上する。

【０００７】そして、機体前部の走行ミッションケース
から後輪に動力を伝達するに当たって、機体フレームの
下面近くに沿って配設した伝動軸とジョイント軸、並び
に、上下方向の補助伝動ケース内の伝動装置を介して伝
達するものであるから、後輪への動力伝達構造が岩や切
株等の地上突起物と衝突することが少ない。

【０００８】又、車体フレームの下面近くに沿って配設
した伝動軸からジョイント軸を介して直接、後輪に伝動
するのではなく、上下方向の補助伝動ケース内の伝動装
置を介して伝達するものであるから、ジョイント軸の折
れ角を小さくすることができ、不等速回転を抑制し得る
とともに、ジョイントの摩耗を抑制し得る。

【０００９】

【発明の効果】このように、ローリング軸芯を対地的に
高く設定してあるから、つまり、機体重心に近くなるよ
うに設定してあるから、ローリング軸芯を支点にして相
対的に機体が左右に振れるときの抑制がはかられ、ロー
リング時の機体の安定性が向上する。

【００１０】そして、機体前部の走行ミッションケース
から後輪に動力を伝達するに当たって、機体フレームの
下面近くに沿って配設した伝動軸とジョイント軸、並び
に、上下方向の補助伝動ケース内の伝動装置を介して伝
達するものであるから、後輪の車軸と同レベルの伝動軸
を介して伝動する場合に比して、伝動軸が岩や切株等の
地上突起物と衝突することが少ない。

【００１１】又、機体フレームの下面近くに沿って配設
した伝動軸とジョイント軸を介して直接、後輪に伝動す
るのではなく、上下方向の補助伝動ケース内の伝動装置
を介して伝達するものであるから、ジョイント軸の折れ
角を小さくすることができ、不等速回転を抑制し得ると
ともに、ジョイントの摩耗を抑制して耐久性の向上がは
かれる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の実施例をフロントマウント型
乗用芝刈機に付いて説明する。

【００１３】図１に示すように、ステアリングハンドル
１、運転座席２、エンジンＥ、走行ミッションケース
Ｍ、駆動前輪３、操向自在な駆動後輪４を備えた走行機
体Ａの前部に油圧シリンダを介して昇降駆動される昇降
リンク機構５の先端にモーア６を装着してフロントマウ
ント型乗用芝刈機を構成してある。

【００１４】前記後輪４は、その車軸ケース４ａが機体
フレームａの下面に固着連結の三角状フレームａ’に前
後方向の軸芯Ｘ周りにローリング可能に支持されてい
る。

【００１５】前記エンジンＥの出力は、走行ミッション
ケースＭ内のトランスミッションを介して前輪３に伝動
されるとともに、走行ミッションケースＭの上方から車
体フレームａの下面近くに沿って配設された伝動軸７と
ユニバーサルジョイント８ａを備えたジョイント軸８、
並びに、上下姿勢の補助伝動ケース９内の伝動装置を介
して前記後輪４に伝動可能に構成されている。

【００１６】図２に示すように、前記後輪４は、アッカ
ーマン機構Ｓによってステアリング操作可能であって、
ステアリングハンドル１によって操作されるピットマン
アーム１０に連結の前リンク１１ａと、後輪４のナック
ルアーム１２に連結の後リンク１１ｂとを支点Ｙ周りで
揺動自在な中継リンク１３を介して連結してステアリン
グ操作可能に構成されている。

【００１７】図２に示すように、右前輪のフェンダー１
４上面にエンジンのキースイッチ１５やアワメーター１
６等の各種計器を備えた表示パネル１７を設けてある。

【００１８】図４に示すように、エンジンのキースイッ
チ１５に対してゴムカバー１８をビニールテープ１９で
止めることにより、前輪からのキースイッチ１５に対す
る泥水の付着の阻止をはかってあり、又、そのゴムカバ
ー１８に形成の排水孔にテーパー型のゴムホース２０を
装着することにより、排水孔からの泥水の侵入の阻止を
はかってある。

【００１９】又、アワメーター１６のカバー２１の排水
孔にゴムホース２２を装着して、そのゴムホース２２を
クランプコード２３を介して折り曲げて、前輪からの泥
水がゴムホース２２の先端から侵入しないようにしてあ
る。

【００２０】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】全体側面図

【図２】ステアリング機構を示す概略平面図

【図３】機体の背面図

【図４】計器パネルの一部縦断側面図

【符号の説明】

４ 後輪 ４ａ 後輪車軸ケース ７ 伝動軸 ８ ジョイント軸 ９ 補助伝動ケース Ａ 走行機体 Ｍ 走行ミッションケース Ｘ ローリング軸芯

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹本 昭義 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 (72)発明者 浜田 俊彦 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 後輪（４）の車軸ケース（４ａ）を走行
   機体（Ａ）に前後方向の軸芯（Ｘ）周りにローリング自
   在に支持してある乗用芝刈機において、前記ローリング
   軸芯（Ｘ）を後輪の車軸ケース（４ａ）よりも上方の車
   体フレーム（ａ）の下面近くに設定すると共に、機体前
   部の走行ミッションケース（Ｍ）から車体フレーム
   （ａ）の下面近くに沿って配設した伝動軸（７）とジョ
   イント軸（８）、並びに、上下方向の補助伝動ケース
   （９）内の伝動装置を介して後輪（４）に伝動可能に構
   成してある乗用芝刈機。