JPH06342603A - エッジライト形バックライトユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一対のフレームで周縁部が挾持された導光板
のフレームに対する自由度を確保し、フレーム内での導
光板の耐衝撃性を改善したエッジライト形バックライト
ユニットの提供。 【構成】 アクリル樹脂の矩形の導光板（1）の周縁部
（1a）の表裏面を一対の枠状の金属製フレーム（4）
（5）で挾持して、一対のフレーム（4）（5）をネジ
（6）で連結したバックライトユニットで、導光板（1）
の周縁部（1a）の表面と表側フレーム（4）を弾性乃至
柔軟性を有する両面接着テープ（7）で接着する。導光
板（1）の端面とフレーム（4）（5）の対向面の間にク
リアランス（3）を形成して、導光板（1）が自由に線膨
張できるようにする。外部から加わる衝撃力を両面接着
テープ（7）で吸収させて、フレーム（4）（5）に対し
て導光板（1）が異常に位置移動しないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、液晶ディスプレイパネ
ルなどの映像表示パネルのバックライトユニットで、詳
しくは、導光板の端面に光源を配置して、光源の光を導
光板の表面から透過させるエッジライト形バックライト
ユニットに関する。

【０００２】

【従来の技術】図５及び図６に示される従来のエッジラ
イト形バックライトユニットは、矩形の導光板（1）の
周縁部（1a）の表裏面を一対の枠状フレーム（4）（5）
で挾持している。導光板（1）はアクリル樹脂の平板
で、対向する二端面に沿って光源、例えば直管形蛍光ラ
ンプ（2）が固定配置される。一対のフレーム（4）
（5）は金属板で、表側フレーム（4）と裏側フレーム
（5）の一対で構成される。

【０００３】図９に示すように、導光板（1）の対向す
る二端面に蛍光ランプ（2）が添設され、内面が反射面
のカバー（11）で囲まれて導光板（1）に固定される。
導光板（1）の表面には、図示しないシート状の拡散板
が一体に固定される。蛍光ランプ（2）の光は導光板
（1）の端面から入射し、導光板（1）の裏面側で反射し
て導光板（1）の表面から放射されるこの光は、拡散板
を介して図５において鎖線で示す液晶パネル（12）を照
明する。

【０００４】導光板（1）の周縁部（1a）を挾持する表
側フレーム（4）と裏側フレーム（5）は、導光板（1）
より一回り大きなロ字状の枠体で、図７及び図８に示す
ように、各々の４隅部がネジ（6）で連結固定されて、
導光板（1）を挾持する。裏側フレーム（5）には、図６
の鎖線で示すような蛍光ランプ点灯手段（13）がネジ止
めされる。導光板（1）を支持したフレーム（4）（5）
が液晶ディスプレイ装置の筐体内に固定される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】アクリル樹脂の導光板
（1）の線膨張係数は、金属のフレーム（4）（5）の線
膨張係数より大きく、そのため、導光板（1）にフレー
ム（4）（5）をネジなどの連結具で直接に固定すると、
導光板（1）がフレーム（4）（5）より大きく線膨張し
ようとして、導光板（1）に反りや、フレーム（4）
（5）に歪みや曲がりが生じ、両者の連結部分が破損す
る不具合が発生する。この不具合を無くするため、図６
や図７に示すように、導光板（1）の周縁部（1a）をフ
レーム（4）（5）で単に挾持するだけにして、導光板
（1）の端面とフレーム（4）（5）の間に所定間隔のク
リアランス（3）を設けている。つまり、導光板（1）と
フレーム（4）（5）の接合面方向に導光板（1）がフレ
ーム（4）（5）より大きく線膨張するときに、導光板
（1）をフレーム（4）（5）に対して摺動させて、導光
板（1）の変位量をクリアランス（3）で吸収させること
により、導光板（1）とフレーム（4）（5）に反りや歪
みが発生するのを防止している。

【０００６】ところが、導光板（1）の端面とフレーム
（5）の間にクリアランス（3）が在るため、一対のフレ
ーム（4）（5）による導光板（1）の挾持力を十分強く
しても、液晶ディスプレイ装置の落下試験などの衝撃試
験で導光板（1）がフレーム（4）（5）に対してクリア
ランス（3）の方向に異常に位置移動することがある。
実際、衝撃試験で導光板（1）に１００Ｇ以上の衝撃力
が瞬時に加わると、導光板（1）がフレーム（4）（5）
に対してクリアランス（3）を埋める方向に相対移動
し、このときの移動で導光板（1）の端面に添設されて
いる蛍光ランプ（2）がフレーム（4）（5）に押し付け
られて破損するなどのトラブルが発生していた。

【０００７】本発明の目的は、一対のフレームで周縁部
が支持された導光板のフレームに対する自由度を損なう
こと無く、フレーム内での導光板の耐衝撃性を改善した
エッジライト形バックライトユニットを提供することに
ある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明の上記目的を達成
する技術的手段は、導光板の周縁部の表裏面を一対の枠
状のフレームにて、導光板の端面との間に所定のクリア
ランスが形成されるように挾持したエッジライト形バッ
クライトユニットにおいて、一対のフレームの少なくと
も一方と導光板の周縁部との間に、導光板とフレームに
接着固定される弾性乃至柔軟性を有する結着部材を介在
させたことである。

【０００９】導光板とフレーム間の結着部材は、弾性乃
至柔軟性を有するテープ基材の両面に接着剤を塗布した
両面接着テープが、取扱い便利で望ましい。

【００１０】また、フレームと導光板の周縁部との間
に、クッション材と接着剤を有する結着部材を介在させ
たことである。

【００１１】

【作用】導光板の周縁部とフレームを固定する弾性乃至
柔軟性の結着部材は、導光板とフレームの線膨張係数差
による線膨張時や、外部からの衝撃で導光板とフレーム
の連結部分に加わる応力を吸収して、導光板とフレーム
の変形を防止する作用と、導光板がフレームに対して異
常に位置移動するのを抑制する作用を呈する。

【００１２】

【実施例】図１及び図２に示される第１の実施例と、図
３に示される第２の実施例を説明する。なお、図４乃至
図９を含む全図を通じ同一か相当部分には同一符号を付
して説明は省略する。

【００１３】図１（ａ）〜（ｃ）に示される実施例のエ
ッジライト形バックライトユニットは、導光板（1）の
周縁部（1a）の例えば表面と、この表面に対向する表側
フレーム（4）との間に弾性乃至柔軟性を有する結着部
材（7）を介在させ、この結着部材（7）を導光板（1）
と表側フレーム（4）に接着させて、導光板（1）を表側
フレーム（4）に固定している。導光板（1）の周縁部
（1a）の裏面には裏側フレーム（5）が押圧され、裏側
フレーム（5）と表側フレーム（4）の４隅部が連結具、
例えばネジ（6）で一体に連結固定される。

【００１４】結着部材（7）は、表側フレーム（4）に対
して導光板（1）が線膨張してクリアランス（3）の方向
に自由移動可能にする弾性乃至柔軟性を備え、かつ、衝
撃試験の衝撃力で導光板（1）と表側フレーム（4）の接
着性が損なわれない程度に導光板（1）と表側フレーム
（4）の接着を維持する接着力を有するものが適用され
る。かかる結着部材（7）は、シリコン系接着剤や図面
に示されるような両面接着テープ（7）であり、以下、
両面接着テープ（7）で説明する。

【００１５】両面接着テープ（7）は、弾性乃至柔軟性
のテープ基材（8）の表裏両面に接着剤（9）（9）を塗
布している。テープ基材（8）は、例えばアクリルフォ
ームと呼ばれる気泡入りのアクリル樹脂テープである。
接着剤（9）（9）は、金属用の高分子接着剤である。テ
ープ基材（8）の幅は、導光板（1）の周縁部（1a）の幅
より小さ目に設定される。

【００１６】導光板（1）の矩形の周縁部（1a）の例え
ば４辺全てに両面接着テープ（7）を接着しておいて、
図２に示すように、導光板（1）の周縁部（1a）の表裏
面を一対のフレーム（4）（5）で挾持させ、一対のフレ
ーム（4）（5）をネジ（6）で締め付けて、表側フレー
ム（4）を両面接着テープ（7）に押圧し接着させる。導
光板（1）は一対のフレーム（4）（5）の挾持力と、両
面接着テープ（7）の接着力でフレーム（4）（5）に支
持され、導光板（1）の端面とフレーム（4）（5）の間
には所定のクリアランス（3）が形成される。

【００１７】したがって、線膨張係数の大きな導光板
（1）がフレーム（4）（5）より大きく線膨張すると、
導光板（1）の周縁部（1a）と表側フレーム（4）の間で
両面接着テープ（7）が幅方向に弾性変形し、導光板
（1）の裏面が裏側フレーム（5）に対して摺動して、導
光板（1）がクリアランス（3）へと延びる。その結果、
導光板（1）とフレーム（4）（5）に反りや歪みが発生
する心配が無くなる。

【００１８】また、衝撃試験などでフレーム（4）（5）
に瞬時に衝撃力が加わると、両面接着テープ（7）は導
光板（1）とフレーム（4）（5）に接着したまま瞬時に
弾性変形して衝撃力を吸収する。そのため、導光板
（1）はフレーム（4）（5）に対して両面接着テープ
（7）の弾性変形の限界までの若干量だけは相対移動す
るが、それ以上は移動せず、導光板（1）に付設された
蛍光ランプ（2）などの破損が防止される。このこと
は、フレーム（4）（5）に１００Ｇ以上の衝撃力を加え
た衝撃試験の実験で実証された。

【００１９】外部からの衝撃力を吸収する両面接着テー
プ（7）は、導光板（1）の矩形の周縁部（1a）の全周に
貼着しなくてもよい。例えば、導光板（1）の蛍光ラン
プ（2）の無い両側部だけに両面接着テープ（7）を貼着
しても、両面接着テープ（7）が外部衝撃力から蛍光ラ
ンプ（2）などを保護する効果は同じである。

【００２０】また、図３の実施例に示すように、導光板
（1）の周縁部（1a）の表裏両面に両面接着テープ（7）
（7'）を貼着して、周縁部（1a）を一対のフレーム
（4）（5）で挾持するようにしてもよい。この図３の実
施例の場合、フレーム（4）（5）に加わる衝撃力が導光
板（1）の表裏の両面接着テープ（7）（7'）に分散され
て吸収されるので、衝撃力に対する蛍光ランプ（2）な
どの保護効果に優れる。

【００２１】図４に示す実施例は、図３に示す実施例の
変形例であって、上側の結着部材７とフレーム４との間
にクッション材、例えばネオプレーンゴム１０が介在さ
れている。一方、下側の結着部材７と導光板１との間に
はクッション材、例えばネオプレーンゴム１０が介在さ
れている。特に、上側のネオプレーンゴム１０は導光板
１の周縁部１ａの全周に亘って配置されている。この実
施例によれば、上記実施例と同様の効果が得られる上、
光源部分から拡散板（図示せず）側へのホコリの侵入を
防止できる。尚、クッション材１０の介在部分は上記関
係以外の部分に変更することもできる。

【００２２】

【発明の効果】本発明によれば、導光板の周縁部とフレ
ームの間に介在させた弾性乃至柔軟性の結着部材が、外
部からの衝撃力を吸収緩和して、外部衝撃力で導光板が
フレームに対して異常に位置移動するの防止するので、
耐衝撃性に優れた信頼性の高いエッジライト形バックラ
イトユニットが提供できる。また、導光板とフレームの
間に結着部材を介在させることで、導光板を挾持するフ
レームの挾持力には多少のバラツキが許容されて、バッ
クライトユニットの組立作業性が改善される効果もあ
る。特に、結着部材を両面接着テープにすると、取り扱
いが容易となって、組立作業性の尚更の改善が図れる。
また、フレームと導光板との間に、クッション材と接着
剤を有する結着部材を介在させることによって、上述の
効果が得られる上、光源部から拡散板側へのホコリの侵
入を防止でき、均斉度の優れたバックライトユニットが
得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は本発明の一実施例を示す一部省略部分
を含む平面図、（ｂ）は図１（ａ）のＡ−Ａ線に沿う拡
大断面図、（ｃ）は図１（ａ）のＢ−Ｂ線に沿う拡大断
面図

【図２】図１のバックライトユニットの部分分解拡大断
面図

【図３】本発明の他の実施例を示す部分断面図

【図４】本発明の更に異なった実施例を示す部分断面図

【図５】従来のエッジライト形バックライトユニットの
一部省略部分を含む平面図

【図６】図４のＣ−Ｃ線に沿う断面図

【図７】図４のＤ−Ｄ線に沿う拡大断面図

【図８】図６の部分の分解断面図

【図９】図４のバックライトユニットにおける導光板の
部分拡大側面図

【符号の説明】

1 導光板 1a 周縁部 2 光源（直管形蛍光ランプ） 3 クリアランス 4 フレーム 5 フレーム 6 連結具（ネジ） 7 結着部材 7' 結着部材 8 テープ基材 9 接着剤 10 クッション材

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 導光板の周縁部表裏面を一対の枠状のフ
   レームにて、導光板の端面との間に所定のクリアランス
   が形成されるように挾持したエッジライト形バックライ
   トユニットにおいて、 一対のフレームの少なくとも一方と導光板の周縁部との
   間に、導光板とフレームに接着固定される弾性乃至柔軟
   性を有する結着部材を介在させたことを特徴とするエッ
   ジライト形バックライトユニット。
2. 【請求項２】 結着部材が、弾性乃至柔軟性を有するテ
   ープ基材の両面に接着剤を塗布した両面接着テープであ
   ることを特徴とする請求項１記載のエッジライト形バッ
   クライトユニット。
3. 【請求項３】 導光板の端面に光源を配置したことを特
   徴とする請求項１記載のエッジライト形バックライトユ
   ニット。
4. 【請求項４】 導光板の周縁部表裏面を一対の枠状のフ
   レームにて、導光板の端面との間に所定のクリアランス
   が形成されるように挾持したエッジライト形バックライ
   トユニットにおいて、 一対のフレームの少なくとも一方と導光板の周縁部との
   間に、クッション材と接着剤を有する結着部材とを介在
   させたことを特徴とするエッジライト形バックライトユ
   ニット。