JPH0633657A - 開閉蓋体用ヒンジ装置 - Google Patents

開閉蓋体用ヒンジ装置

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JPH0633657A
JPH0633657A JP18506092A JP18506092A JPH0633657A JP H0633657 A JPH0633657 A JP H0633657A JP 18506092 A JP18506092 A JP 18506092A JP 18506092 A JP18506092 A JP 18506092A JP H0633657 A JPH0633657 A JP H0633657A
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closing
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JP18506092A
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Takashi Shimonishi
孝 下西
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 開閉蓋体の開き角度に応じて適切な摩擦制動
力を発生させて、開き角度の大小に関係なく確実なフリ
ーストップ機能を発揮しつつ、全体をコンパクトにして
複写機等の機器の小型化を図れるようにする。 【構成】 開閉蓋体の取付け部材2と固定体への取付け
部材1とをそれらの取付け部2a,1aに対して直角に
連設された枢支部1b,2bに挿通させた支軸3を介し
て相対揺動自在に連結するとともに、蓋体取付け部材側
に形成した支軸周りの有底穴2c内に、蓋体取付け部材
の蓋体閉じ方向への回動にともない蓋体取付け部材側の
枢支部との対向間隔が狭められるようにその枢支部に対
して相対回転しながら支軸の軸方向に相対的に移動する
ナット状部材6と、このナット状部材と蓋体取付け部材
側の枢支部との軸方向の相対移動により弾性反発力が増
加される弾性部材8とを介在させ、両取付け部材の互い
に対向する枢支部の対向面に摩擦部材9A,9Bを取り
付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば複写機の用紙
押え用圧板やステレオの蓋板などの開閉蓋体を機器本体
等の固定体に取付ける場合に使用されるもので、詳しく
は、開閉蓋体を任意の開き角度で停止保持させることが
できる所謂フリーストップ機能を備えた開閉蓋体用ヒン
ジ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フリーストップ機能を備えたヒンジ装置
は、開閉蓋体の開閉操作が楽に行えることから、複写機
の用紙押え用圧板やステレオの蓋板などのように、人手
によって頻繁に開閉される蓋体の取付けに多く採用され
ており、従来から、種々の構造のものが提案されてい
る。
【0003】図8は、例えば実公平3−2628号公報
に開示されているように、従来から一般的に使用されて
いるこの種のヒンジ装置の構造を示す斜視図であり、こ
のヒンジ装置は、固定体取付け部材(ベースホルダー)
101の一端部と蓋体取付け部材(開閉蓋体ホルダー)
102の一端部とを支軸100を介して相対揺動自在に
枢支連結するとともに、上記両取付け部材101,10
2の他端部間に亘ってロッド状のスプリングガイド10
3を掛設し、このスプリングガイド103の外周部に沿
って長いコイルスプリング104と短いコイルスプリン
グ105とを巻装するとともに、上記開閉蓋体ホルダー
102とベースホルダー101との対向部分に、摩擦力
発揮用の摺動面106を形成させてなるものである。
【0004】上記構成のヒンジ装置では、開閉蓋体ホル
ダー102の開き角度が大きくて、開閉蓋体の重量など
によって生じる開閉蓋体ホルダー102の支軸100周
りの閉方向のモーメントが小さいときには、開閉蓋体ホ
ルダー102が長いコイルスプリング104の付勢力を
受けて、その長いコイルスプリング104の付勢力によ
る開方向のモーメントと上記開閉蓋体の重量による閉方
向のモーメントと摺動面106の摺動による摩擦力との
釣り合いにより、フリーストップ機能が発揮される。ま
た、開閉蓋体ホルダー102の開き角度が小さくて、開
閉蓋体の重量などによって生じる開閉蓋体ホルダー10
2の支軸100周りの閉方向のモーメントが大きいとき
には、開閉蓋体ホルダー102が長いコイルスプリング
104と短いコイルスプリング105の双方の付勢力を
受けて、これら両コイルスプリング104,105の付
勢力による開方向のモーメントと上記開閉蓋体の重量に
よる閉方向のモーメントと摺動面106の摺動による摩
擦力との釣り合いにより、フリーストップ機能が発揮さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した構
成の従来のヒンジ装置においては、フリーストップ機能
を発揮させるための必須構成であるところのスプリング
ガイド103あるいはこれに代わるガイド機構およびコ
イルスプリング104,105などが相対揺動自在に枢
支連結されたベースホルダー101と開閉蓋体ホルダー
102の他端部間に亘って掛設されるものであるから、
開閉蓋体ホルダー102の長さLを短くするにも限界が
あって、どうしてもその長さLが相当に長いものになり
やすい。そのために、開閉蓋体を閉じた状態で、開閉蓋
体ホルダー102の先端部が固定体の内側へはみ出す突
出代が大きくなる。それ故に、例えば複写機の用紙押え
用圧板の取付けに使用した場合、圧板の閉じ姿勢におい
て機器本体の上面の内方へ向かって開閉蓋体ホルダー1
02の先端部が長く突出することになり、その突出部を
露光用ガラス面上に位置させる訳にはいかないために、
露光用ガラス面の大きさが制約されたり、あるいは、所
定面積の露光用ガラス面を確保するために機器本体の上
面に開閉蓋体ホルダー102の突出先端部を載置させる
ための余分な板面を形成するなどの工夫を要し、その結
果、該ヒンジ装置を装着使用する機器が不必要に大型化
するという問題があった。
【0006】また、上述したように、開閉蓋体ホルダー
102の開き角度の大小にともなって、開閉蓋体の重量
などによって生じる開閉蓋体ホルダー102の支軸10
0周りの閉方向のモーメントが変化するために、このよ
うな閉方向のモーメントの変化に拘らず、摺動面106
の摺動による摩擦力との釣り合いを安定化させてフリー
ストップ機能を確実に発揮させるためには、長短2種の
コイルスプリング14,15を必要とし、それだけ構成
が複雑になるという問題もあった。
【0007】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、フリーストップ機能を発揮させ
るための構成部品を狭い空間内に巧みに組込んで、全体
をコンパクト化でき、しかも、1種の弾性部材を用いる
のみで蓋体の開き角度の大小に拘らず確実で、かつ安定
の良いフリーストップ機能を発揮させることができ、特
に、重量の大きい開閉蓋体への適用に優れた開閉蓋体用
ヒンジ装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明に係る開閉蓋体用ヒンジ装置は、固定体へ
の取付け部とその取付け部の幅方向の両端部に配置され
て該取付け部に対し直角に連設された枢支部を有する固
定体取付け部材と、開閉蓋体の取付け部およびその取付
け部の幅方向の一端部に配置されて上記固定体取付け部
材の一方の枢支部の内面に対向するように該取付け部に
対し直角に連設された枢支部を有する蓋体取付け部材と
を、それら両取付け部材における各枢支部に挿通させて
上記固定体取付け部材側に固定された支軸を介して相対
揺動自在に連結してなる開閉蓋体用ヒンジ装置であっ
て、上記蓋体取付け部材には、該蓋体取付け部材側の上
記枢支部を底部とし、かつ上記支軸と同芯状の有底穴が
形成されており、この有底穴内における支軸の外周部
に、上記蓋体取付け部材の蓋体閉じ方向への回動にとも
ない該蓋体取付け部材側の枢支部との対向間隔が狭めら
れるようにその枢支部に対して相対回転しながら支軸の
軸方向に相対的に移動するナット状部材と、このナット
状部材と上記蓋体取付け部材側の枢支部との支軸軸方向
の相対移動により弾性反発力が増加される弾性部材とを
介在させるとともに、上記両取付け部材の互いに対向す
る枢支部の対向面の少なくとも一方に、摩擦部材を取り
付けたものである。
【0009】また、上記構成のヒンジ装置において、上
記摩擦部材を、上記両取付け部材の互いに対向する枢支
部の対向面それぞれに着脱交換可能に取り付けることが
好ましい。
【0010】さらに、上記摩擦部材としては、全体が高
摩擦係数の材料から構成されたもの、もしくは高摩擦係
数の表面処理が施されたものを使用することが望まし
い。
【0011】
【作用】この発明によれば、蓋体取付け部材の取付け部
に取り付けられた開閉蓋体の重量によって蓋体取付け部
材に支軸周りの閉方向のモーメントが作用しており、開
閉蓋体およびその取付け部材の開き角度が大きくなるに
つれて、そのモーメントが小さくなり、逆に上記開き角
度が小さくなるにつれて、そのモーメントが大きくな
る。ここで、上記開閉蓋体およびその取付け部材の開き
角度の変化に伴なって、ナット状部材と蓋体取付け部材
とが相対回転しながら、支軸の軸方向に相対移動する。
このようなナット状部材と蓋体取付け部材との支軸軸方
向の相対移動によって、ナット状部材と蓋体取付け部材
側の枢支部との対向間隔が変動してその間に介在された
弾性部材の圧縮量が変化して、該弾性部材の弾性反発力
が開閉蓋体の開き角度が小さいほど大きくなる。
【0012】また、上記両取付け部材の互いに対向する
枢支部の対向面の少なくとも一方には、摩擦部材が取り
付けられているので、両取付け部材の枢支部間の摩擦制
動力を十分に大きくとれ、蓋体の開閉操作抵抗を余り大
きくしない程度の弾性力をもつ1つの弾性部材を用いる
だけで、開閉蓋体の重量いかんに拘らず、上記閉方向の
モーメントに釣り合うに足りる十分な摩擦制動力を発生
させて、開閉蓋体の開き角度の大小に関係なく、所定の
フリーストップ機能を確実に発揮させることができると
ともに、そのような機能状態を長期間にわたって安定よ
く維持させることができる。
【0013】さらに、上記ナット状部材および弾性部材
を、蓋体取付け部材および固定体取付け部材における各
枢支部にわたり挿通させた支軸と同芯状で蓋体取付け部
材に形成した有底穴にそれぞれ収納させるといったよう
に、上記のフリーストップ機能を発揮させる上で必須の
構成部材の全てを上記両取付け部材の枢支部間の狭い空
間内に組込むことにより、全体をコンパクト化できると
ともに、特に、蓋体取付け部材の長さを最小必要限に止
めることが可能となり、これを装着使用する機器の小型
化に寄与する。
【0014】特に、上記摩擦部材を、上記両取付け部材
の互いに対向する枢支部の対向面それぞれに着脱交換可
能に取り付けておけば、一層強大な摩擦制動力が得られ
るとともに、摩耗に対しては、摩擦部材のみを交換すれ
ばよく、ヒンジ装置全体の使用寿命を延ばすことができ
る。
【0015】さらにまた、上記摩擦部材として、全体が
高摩擦係数の材料から構成されたものもしくは高摩擦係
数の表面処理が施されたものを、開閉蓋体の重量や開閉
頻度などの使用条件に応じて選択することにより、各種
の開閉蓋体に適切に対応させることができる。
【0016】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面にもとづいて
説明する。図1はこの発明の一実施例による開閉蓋用ヒ
ンジ装置の縦断面図、図2はその側面図であり、同図に
おいて、1は固定体取付け部材で、例えば複写機本体や
ステレオ本体などの固定体への取付け部1aおよびその
取付け部1aの幅方向の両端部に配置されて該取付け部
1aに対し直角に連設された一対のほぼ円板状の枢支部
1b,1bを有し、断面コ字形に構成されている。蓋体
取付け部材で、例えば複写機の用紙押え用圧板やステレ
オの蓋体などの開閉蓋体をビス(図示せず)などを介し
て固定する取付け部1aおよびその取付け部1aの幅方
向の両端部に配置されて該取付け部1aに対し直角に連
設された一対の円板状の枢支部1b,1bを有し、断面
コ字形に構成されている。
【0017】2は蓋体取付け部材で、例えば複写機の用
紙押え用圧板やステレオの蓋体などの開閉蓋体をビス
(図示せず)などを介して固定する取付け部2aおよび
その取付け部2aの幅方向の一端部に配置されて、上記
固定体取付け部材1の一方の枢支部1aの内面に近接す
るように該取付け部2aに対し直角に連設された枢支部
2bを有するとともに、この枢支部2bを底部として上
記固定体取付け部材1の他方の枢支部1a側に開口する
ほぼ円筒形の有底穴2cが形成されている。
【0018】3は支軸で、上記固定体取付け部材1の一
対の枢支部1b,1b、上記蓋体取付け部材2の枢支部
2bおよび上記有底穴2cの中心部に挿通させて、上記
固定体取付け部材1の一方の枢支部1bに螺合されたビ
スなどの止めねじ4を介して該固定体取付け部材1に固
定保持可能に構成されており、この支軸3を介して上記
両取付け部材1、2が相対揺動自在に枢支・連結されて
いる。また、上記支軸3は小径軸部3aと大径軸部3b
との二段軸状に形成されており、その小径軸部3aが上
記両取付け部材1,2の互いに近接する枢支部1b,2
bに貫通されているとともに、上記有底穴2cと同芯状
に位置する大径軸部3bの外周には雄ねじ部16が形成
され、この雄ねじ部16側の軸端面を上記固定体取付け
部材1の他方の枢支部1bの外面に臨ませて、その軸端
面にドライバーなどの回転操作用工具の先端を係合可能
なスリワリなどの係合部5が形成されている。
【0019】6はナット状部材で、上記有底穴2c内に
配置されて上記支軸3における大径軸部3bの外周の雄
ねじ部16に螺合されている。このナット状部材6の外
周部の一部には突起6aが形成されているとともに、上
記蓋体取付け部材2の有底穴2cの内周壁面には上記突
起6aが係合する軸方向に沿った溝7が形成されてお
り、この軸方向溝7と上記ナット状部材6の突起6aと
の係合により、上記ナット状部材6を、上記蓋体取付け
部材2に対して支軸3周りで一体回転可能で、かつ支軸
3の軸方向に相対的に摺動移動可能に構成されている。
【0020】8は弾性部材の一例となる圧縮コイルスプ
リングで、上記有底穴2c内に位置する上記支軸3の外
周に巻装させて上記蓋体取付け部材2の枢支部2bと上
記ナット状部材6との間に介在されている。9A,9B
は摩擦部材で、これら摩擦部材9A,9Bは上記両取付
け部材1,2の互いに近接する枢支部1b,2bの対向
面で上記支軸3と同軸に形成した凹部1b1,2b1内
に嵌合させて着脱交換可能に取り付けられており、これ
ら摩擦部材9A,9Bの対向面同士が上記圧縮コイルス
プリング8の弾撥力により、互いに弾性的に摺接され
て、それらの間に摩擦制動力を発生すべく構成してい
る。この圧縮コイルスプリング8は、上記蓋体取付け部
材2の閉じ方向の回動時に一体回転しながら雄ねじ部4
のリードに沿って軸方向に移動する上記ナット状部材6
により、圧縮されてその弾撥力が増加されるように構成
されている。なお、図中、10は支軸3の止め輪であ
る。
【0021】上記のように構成された開閉蓋体用ヒンジ
装置Aは、例えば図5に示すように、複写機本体11の
露光用ガラス面12の周囲に形成された矩形環状の上面
板部13に、上記固定体取付け部材1の取付け部1aを
ビスなどを介して固定するとともに、上記蓋体取付け部
材2の取付け部2aを、開閉蓋体であるところの用紙押
え用圧板14にビスなどを介して固定することにより、
その用紙押え用圧板14を支軸3の周りでの揺動を介し
て上記上面板部13および露光用ガラス面12に対して
開閉操作可能に装着するように使用される。
【0022】このような使用状態において、上記用紙押
え用圧板14およびその取付け部材2の開き角度の変化
に伴なって、ナット状部材6が一体に回転しながら、支
軸3の雄ねじ部16のリードに沿って軸方向に移動し、
このナット状部材6の軸方向移動によってコイルスプリ
ング8の圧縮量が変化して、該コイルスプリング8の弾
撥力による上記両取付け部材1,2の枢支部1b,2b
の対向面に取り付けられた摩擦部材9A,9B間の摩擦
制動力が変化する。
【0023】詳述すると、図3および図4に示すよう
に、用紙押え用圧板14およびその取付け部材2の開き
角度θが大きくて閉方向のモーメントが小さい時は上記
コイルスプリング8の圧縮量が小さくて摩擦制動力も小
さく、また、図1および図2に示すように、用紙押え用
圧板14およびその取付け部材2の開き角度θが小さく
て閉方向のモーメントが大きくなればなるほど、コイル
スプリング8の圧縮量が大きくなって、その摩擦制動力
も増大することになる。このように用紙押え用圧板14
の開き角度に応じて摩擦制動力が変化して、閉方向のモ
ーメントと常に釣り合う状態となり、したがって、用紙
押え圧板14の開き角度の大小に関係なく、常に確実な
フリーストップ機能を発揮させることができ、用紙押え
用圧板14の開閉操作性を容易かつ良好なものとでき
る。
【0024】ところで、上記のような構成のヒンジ装置
においては、上記ナット状部材6およびコイルスプリン
グ8が、固定体取付け部材1および蓋体取付け部材2に
おける各枢支部1b,1b、2bにわたり挿通させた支
軸3に螺合および巻装されるといったように、上記のフ
リーストップ機能を発揮させる上で必須の構成部材の全
てが上記両取付け部材1,2の枢支部1b,2b間に形
成される有底穴2c内に組込まれていて、全体が非常に
コンパクトに構成されており、特に、蓋体取付け部材2
の長さL1を最小必要限に止めることが可能であるため
に、用紙押え用圧板14の閉じ姿勢において、蓋体取付
け部材2の先端部が複写機本体11の上面板部13の内
方へ向かって突出する突出代が非常に短くなる。その結
果、蓋体取付け部材2が占める上面板部13の幅を小さ
くして、複写機本体11の全上面面積に対する露光用ガ
ラス面12の占有面積を大きくすることができ、もっ
て、該ヒンジ装置を装着使用する複写機の小型化を図り
得る。
【0025】また、上記蓋体取付け部材2の取付け部2
aに固定される用紙押え用圧板14などの開閉蓋体の重
量が変化し、これにともなって、閉方向のモーメントが
変化することがあるが、この場合は、止めねじ4を緩め
て支軸3の固定を解除した状態で、上記固定体取付け部
材1の一方の枢支部1bの外面に臨ませて支軸3の軸端
面に形成されている係合部5にドライバーなどの回転操
作用工具の先端を係合させて支軸3を回転させることに
より、上記ナット状部材6の初期軸方向位置を調整し
て、閉方向のモーメントに対応して、そのモーメントに
釣り合う適切な摩擦制動力に設定することが可能であ
る。かかる調整後は上記止めねじ4を締め付けて支軸3
を固定することで、上述と同様なフリーストップ機能を
確実に発揮させることができる。
【0026】さらに、上記コイルスプリング8の寸法の
バラツキなどのようにヒンジ装置構成部品の製作精度や
組付け精度にバラツキによって、摩擦制動力が設定値に
対して誤差を生じた場合には、上記と同様な調整操作に
より、所定の制動摩擦力を容易に現出させることが可能
である。
【0027】図6および図7は、この発明の他の実施例
による開閉蓋用ヒンジ装置の縦断面図およびその側面図
であり、同図において、上記実施例と相違する点につい
て以下説明するが、その他の構成は上記実施例と同一で
あるため、該当部分に同一の符号を付して、それらの説
明は省略する。
【0028】即ち、蓋体取付け部材2に形成した有底穴
2cの内周壁部に、その軸芯方向の全長にわたって雌ね
じ部15が形成されており、この雌ねじ部15に螺合す
る雄ねじ部6bをナット状部材6の外周部に形成してい
る。また、上記支軸3の小径軸部3aが上記両取付け部
材1,2の互いに摺接する枢支部1b,2bに貫通され
ているとともに、上記有底穴2cと同芯状に位置する大
径軸部3bは、その外周面の一部を切り欠くことによ
り、断面D形に形成されている。このD形断面の大径軸
部3bに、上記ナット状部材6の軸芯部に形成したD形
孔6cを挿嵌することにより、上記ナット状部材6が、
上記支軸3に対して一体回転可能で、かつ支軸3の軸方
向に摺動移動可能に構成されている。
【0029】上記図6および図7に示す実施例のヒンジ
装置も、上記実施例と同様に図5に示すように、複写機
の用紙押え用圧板14の開閉操作用として使用される
が、この使用状態において、上記用紙押え用圧板14お
よびその取付け部材2の開き角度の変化に伴なって、蓋
体取付け部材2がナット状部材6外周の雄ねじ部6aの
リードに沿って軸方向に移動し、この蓋体取付け部材6
の軸方向移動によってコイルスプリング8の圧縮量が変
化して、該コイルスプリング8の弾撥力による上記両取
付け部材1,2の枢支部1b,2b間の摺接抵抗力、す
なわち、摩擦部材9A,9B間の摩擦制動力が変化し、
用紙押え圧板14の開き角度の大小に関係なく、常に確
実なフリーストップ機能が発揮され、上記実施例と同様
な効果を奏する。
【0030】なお、複写機の用紙押え用圧板14など
は、その開き角度が5〜10°以下ではフリーストップ
機能が不要である反面、原稿などをガラス面12に押し
付ける力が要求される。このとき、図8に示すような従
来のヒンジ装置では、その調整が非常に難しいが、上記
各実施例に示したような構成のヒンジ装置によれば、ナ
ット状部材6の初期軸方向位置の調整によって、意図ど
おりの押圧力を得ることが可能である。したがって、従
来では、押圧力の不足を補うためにマグネットキャッチ
などの吸着具を使用して、用紙押え用圧板14を積極的
に吸着し所望の押圧力を得るようにしたものが多くみら
れるが、本発明の各実施例によるヒンジ装置を使用する
場合は、そのような吸着具が不要で、構造の一層の簡略
化を図ることができる。
【0031】また、上記実施例では、弾性部材8とし
て、コイルスプリングを使用したが、皿バネであっても
よい。また、支軸3と上記ナット状部材6とを一体回転
可能にする構成として、図6および図7の実施例では、
断面D形の大径軸部3bとナット状部材6の軸芯部に形
成したD形孔6cとの嵌合構造を採用したが、支軸3の
外周面を角形にするとか、両者間にキーを介在させるな
ど非円形とし、これに対応するナット状部材6の軸芯部
の貫通孔も非円形形状としてもよい。
【0032】さらに、図示は省略するが、上記各実施例
に示した形式のヒンジ装置を左右に直線状に配置して二
連一体化したものを使用してもよく、この場合は、特
に、自重や形状の大きい開閉蓋体用のヒンジ装置として
有効に使用することが可能である。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、開
閉蓋体を任意の開き角度で停止させるフリーストップ機
能を有し、開閉蓋体の開閉操作性を容易かつ良好なもの
にできるのはもとより、そのフリーストップ機能を発揮
させるための構成部品を固定体取付け部材と蓋体取付け
部材とを支軸を介して相対揺動自在に連結する枢支部間
に形成した有底穴内に巧みに組込んで、ヒンジ装置全体
のコンパクト化を図ることができる。特に、蓋体取付け
部材の長さを最小必要限に止めることができるので、該
ヒンジ装置を装着使用する複写機等の機器を不用に大き
くする必要がなくなり、機器の小型化を図り得る。
【0034】しかも、開閉蓋体およびその取付け部材の
開き角度の変化に伴なって、蓋体取付け部材とナット状
部材とを支軸軸方向に相対的に移動させて、開閉蓋体の
開き角度が小さいほど弾性部材の弾性反発力を大きく変
化させることができることと、両取付け部材の互いに対
向する枢支部の対向面の少なくとも一方に摩擦部材が取
り付けられていて、両取付け部材の枢支部間の摩擦制動
力を十分に大きくとれることとによって、開閉操作抵抗
の少ない比較的弾性力の弱い1つの弾性部材を用いるだ
けの簡単な構成でありながら、両取付け部材の枢支部間
の摩擦制動力を増大させて、重量の大きい開閉蓋体に対
しても、開閉蓋体の開き角度の大小に拘らず、常に確実
で安定よいフリーストップ機能を発揮させることができ
る。
【0035】また、上記摩擦部材の使用により、長期間
にわたり安定した摩擦制動力を発揮させることができる
とともに、両取付け部材の少なくとも一方の構成材料と
しては摩擦や摩耗特性を無視した材料を選択することが
可能となり、したがって、装置の軽量化や高強度化、さ
らには低コスト化を図りやすいという効果も奏する。
【0036】特に、請求項2のように、上記摩擦部材を
上記両取付け部材の互いに対向する枢支部の対向面それ
ぞれに着脱交換可能に取り付ける場合は、一層強大な摩
擦制動力が得られるとともに、摩耗に対しては、摩擦部
材のみを交換すればよく、ヒンジ装置全体の使用寿命を
延ばすことができる。
【0037】さらにまた、上記摩擦部材として、全体が
高摩擦係数の材料から構成されたものもしくは高摩擦係
数の表面処理が施されたものを、開閉蓋体の重量や開閉
頻度などの使用条件に応じて選択することにより、各種
の開閉蓋体に適切に対応させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る開閉蓋体用ヒンジ装置
を示す縦断面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】一定の開き角度状態を示す縦断面図である。
【図4】図3の側面図である。
【図5】使用例を示す概略斜視図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す開閉蓋体用ヒンジ装
置の縦断面図である。
【図7】図6の側面図である。
【図8】従来から一般的に使用されているヒンジ装置の
構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 固定体取付け部材 1a 取付け部 1b 枢支部 2 蓋体取付け部材 2a 取付け部 2b 枢支部 2c 有底穴 3 支軸 5 係合部 6 ナット状部材 8 コイルスプリング(弾性部材) 11 複写機本体(固定体) 14 用紙押え圧板(開閉蓋体) 15 雌ねじ部 16 雄ねじ部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定体への取付け部とその取付け部の幅
    方向の両端部に配置されて該取付け部に対し直角に連設
    された枢支部を有する固定体取付け部材と、開閉蓋体の
    取付け部およびその取付け部の幅方向の一端部に配置さ
    れて上記固定体取付け部材の一方の枢支部の内面に対向
    するように該取付け部に対し直角に連設された枢支部を
    有する蓋体取付け部材とを、それら両取付け部材におけ
    る各枢支部に挿通させて上記固定体取付け部材側に固定
    された支軸を介して相対揺動自在に連結してなる開閉蓋
    体用ヒンジ装置であって、上記蓋体取付け部材には、該
    蓋体取付け部材側の上記枢支部を底部とし、かつ上記支
    軸と同芯状の有底穴が形成されており、この有底穴内に
    おける支軸の外周部に、上記蓋体取付け部材の蓋体閉じ
    方向への回動にともない該蓋体取付け部材側の枢支部と
    の対向間隔が狭められるようにその枢支部に対して相対
    回転しながら支軸の軸方向に相対的に移動するナット状
    部材と、このナット状部材と上記蓋体取付け部材側の枢
    支部との支軸軸方向の相対移動により弾性反発力が増加
    される弾性部材とを介在させるとともに、上記両取付け
    部材の互いに対向する枢支部の対向面の少なくとも一方
    に、摩擦部材を取り付けたことを特徴とする開閉蓋体用
    ヒンジ装置。
  2. 【請求項2】 上記摩擦部材が、上記両取付け部材の互
    いに対向する枢支部の対向面それぞれに着脱交換可能に
    取り付けられている請求項1の開閉蓋体用ヒンジ装置。
  3. 【請求項3】 上記摩擦部材は、全体が高摩擦係数の材
    料から構成されたもの、もしくは高摩擦係数の表面処理
    が施されたものである請求項1または2の開閉蓋体用ヒ
    ンジ装置。
JP18506092A 1992-07-13 1992-07-13 開閉蓋体用ヒンジ装置 Pending JPH0633657A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101019780B1 (ko) * 2008-03-21 2011-03-04 김현피 웜 내치기어 및 이를 이용하는 자동 복귀 및 정지 기능을갖는 힌지장치

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101019780B1 (ko) * 2008-03-21 2011-03-04 김현피 웜 내치기어 및 이를 이용하는 자동 복귀 및 정지 기능을갖는 힌지장치

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