JPH06325891A - 基板用カセット - Google Patents

基板用カセット

Info

Publication number
JPH06325891A
JPH06325891A JP5116196A JP11619693A JPH06325891A JP H06325891 A JPH06325891 A JP H06325891A JP 5116196 A JP5116196 A JP 5116196A JP 11619693 A JP11619693 A JP 11619693A JP H06325891 A JPH06325891 A JP H06325891A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
cassette
conductive member
charged
charge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5116196A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Nakabayashi
哲也 中林
Yukito Suzuki
幸人 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP5116196A priority Critical patent/JPH06325891A/ja
Publication of JPH06325891A publication Critical patent/JPH06325891A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Elimination Of Static Electricity (AREA)
  • Packaging Frangible Articles (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 基板用カセットの基板1と接触する部分であ
る開放面2の内側に、第一導電性部材4a・4aが被覆
され、作業者が掴持する掴持部6・6に、第二導電性部
材6a・6aが被覆され、これら第一導電性部材4a・
4aおよび第二導電性部材6a・6aが接続され、導電
ライン7が形成されている。 【効果】 基板1と基板用カセットの帯電電荷を迅速に
接地側に移動させることで、除電を迅速に行うことがで
き、また、基板製造工程における装置の簡略化を可能と
し、設備費を低減させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば液晶表示パネル
等のディスプレイパネルの製造工程において、その製造
に使用される基板の整理・運搬に一時的に収納する基板
用カセットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶表示パネルを製造する
際、その製造に使用される基板は、各製造工程間等にお
いて、基板用カセット(以下、単にカセットと称する)
に一時的に収納されることにより、整理され、運搬され
ている。
【0003】例えば、このようなカセットとして、図1
1に示すように、相対向するフレーム53・53を連結
棒54…によって略直方体状に形成したものがある。こ
のカセットの一端面側には、基板51の出し入れ自在な
開放面52が形成される一方、この開放面52との対向
面側には、基板51の受け止め可能な閉塞面55が形成
されている。尚、上記カセットを運搬する際、作業者
は、上記カセットのフレーム53・53の一部を掴持
し、開放面52側を上にして、各製造工程の各種処理装
置の所定位置まで運搬し、載置している。
【0004】また、上記カセットは、基板51への疵防
止、または、作業者が運搬する際の負担軽減等から、通
常、樹脂等の非導電性部材で形成されている。このた
め、基板51およびカセットには静電気が帯電し易く、
これによって、基板51上に形成された電子回路の一部
が静電破壊するという事態がしばしば発生し、液晶表示
パネルを適切に製造できないという問題が生じている。
【0005】そこで、各製造工程には、例えば図12に
示すように、ファン60によって、除電バー57から発
生したプラスイオン58…およびマイナスイオン59…
を、静電気が帯電した基板、あるいは処理装置等の帯電
物56に吹きつけて、除電を行う除電装置が備えられて
いる。この装置では、帯電物56の表面に帯電している
電荷の極性と逆の極性の電荷を吹きつけることで電荷を
中和し、帯電物56の除電を行っている。しかも、上記
の除電バー57では、プラスイオン58…およびマイナ
スイオン59…の両極性のイオンを発生するようになっ
ているので、除電対象となる物体に帯電している電荷の
極性にかかわらず除電を行うことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、作業者がカ
セットを運搬する際、作業者とカセットとの接触・摩擦
によって発生する静電気のカセットへの帯電、また、処
理装置に載置されたカセット内の基板を操作する際、基
板と処理装置の構成部材との摩擦によって発生する静電
気のカセットおよび基板への帯電、さらに、カセットか
らの基板の出し入れの際、カセットと基板との摩擦によ
って生じる静電気の基板およびカセットへの帯電等の場
合、上記除電装置では、基板およびカセットの除電に対
処し得ない。このため、基板に対して各種の処理を施す
場合、静電気が帯電した状態の基板に対して各種処理を
施す虞れがあり、このような場合、基板への各種処理を
適切に施すことができず、その結果、液晶表示パネル等
を適切に製造することができないという問題が生じる。
【0007】また、基板およびカセットへの帯電防止の
ために、静電気が帯電する虞れのある部材および装置等
の全てに上記の除電装置を設けることが考えられるが、
この場合、製造設備における費用が増加し、これに伴っ
て液晶表示パネルの製造費が増加するという問題が生じ
る。
【0008】さらに、上記除電装置では、除電バー等に
よってプラスおよびマイナスイオンを発生させた後、こ
れらのイオンを除電対象物に吹きつけて、表面に帯電し
ている電荷を中和することで除電を行っている。このた
め、基板およびカセットに対する除電時間が長くなり、
結果として、液晶表示パネルの製造工程における製造時
間が長くなり、これによって、液晶表示パネルの製造効
率を低下させるという問題が生じる。
【0009】本発明は、上記各問題点に鑑みなされたも
のであって、その目的は、基板に対する除電を効率よく
行うことができ、これによって、基板に対して各種処理
を適切に施すことが可能となり、液晶表示パネルの製造
効率の向上を図ることができるような基板用カセットを
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の各課題を解決する
ために、請求項1記載の基板用カセットは、表面上に電
子回路が形成される基板を出し入れ可能に収納する基板
用カセットにおいて、上記基板用カセットが導電性部材
で形成されていることを特徴としている。
【0011】また、請求項2記載の基板用カセットは、
非導電性部材からなり、表面上に電子回路が形成される
基板を出し入れ可能に収納する基板用カセットにおい
て、上記基板用カセットの、少なくとも、基板の出し入
れの際に基板と接触する部分が導電性部材で形成されて
いることを特徴としている。
【0012】また、請求項3記載の基板用カセットは、
非導電性部材からなり、表面上に電子回路が形成される
基板を出し入れ可能に収納する基板用カセットにおい
て、上記基板用カセットの、少なくとも、作業者が基板
用カセットを運搬する際に掴持する部分が導電性部材で
形成されていることを特徴としている。
【0013】さらに、請求項4記載の基板用カセット
は、非導電性部材からなり、表面上に電子回路が形成さ
れる基板を出し入れ可能に収納する基板用カセットにお
いて、上記基板用カセットの、少なくとも、基板の出し
入れの際に基板と接触する部分と、作業者が基板用カセ
ットを運搬する際に掴持する部分とが導電性部材で形成
されるとともに、これら導電性部材同士が連結されてい
ることを特徴としている。
【0014】
【作用】請求項1の構成によれば、基板用カセットが導
電性部材で形成されていることで、基板用カセットに帯
電する電荷が、上記導電性部材上に帯電するようにな
る。これにより、帯電した電荷は、非導電性部材に帯電
した電荷とは異なり、導電性部材上を自由に移動するこ
とができるので、例えば、基板用カセットに帯電した電
荷の極性が同じで、その電荷量より低い電荷量の導電体
に接触させることによって、基板用カセットに帯電した
電荷を電荷量の低い導電体側に移動させることができ
る。また、上記の導電体を接地した場合、この導電体の
電荷量を±0に近似させることができるので、帯電した
電荷の極性にかかわらず、基板用カセットに帯電してい
る電荷を瞬時に導電体側に移動させることができる。し
たがって、基板用カセット内で基板を操作する際に発生
する静電気は、基板用カセットの表面に迅速に吸収され
るので、基板に帯電させることなく、基板および基板用
カセットから容易に帯電電荷の除去を行うことができ
る。また、除電速度は、従来の除電バー等を使用した場
合に比べて速くなり、基板および基板用カセットの除電
効率の向上を図ることができる。
【0015】また、請求項2の構成によれば、非導電性
部材からなる基板用カセットの、少なくとも、基板の出
し入れの際に基板と接触する部分が導電性部材で形成さ
れていることで、基板を出し入れする際の摩擦によって
生じる静電気が、上記基板の出し入れの際に基板と接触
する部分上に帯電するようになる。これにより、帯電し
た電荷は、非導電性部材に帯電した電荷とは異なり、導
電性部材上を自由に移動することができるので、例え
ば、基板用カセットに帯電した電荷の極性が同じで、そ
の電荷量より低い電荷量の導電体に接触させることによ
って、基板用カセットに帯電した電荷を電荷量の低い導
電体側に移動させることができる。また、上記の導電体
を接地した場合、この導電体の電荷量を±0に近似させ
ることができるので、帯電した電荷の極性にかかわら
ず、基板用カセットに帯電している電荷を瞬時に導電体
側に移動させることができる。したがって、基板用カセ
ットからの基板の出し入れの際にカセットと基板との摩
擦によって生じる静電気は、基板用カセットの、基板と
の接触部分の表面に迅速に吸収されるので、基板に帯電
させることなく、基板および基板用カセットから容易に
帯電電荷の除去を行うことができる。また、除電速度
は、従来の除電バー等を使用した場合に比べて速くな
り、基板および基板用カセットの除電効率の向上を図る
ことができる。さらに、導電性部材を形成する部分が少
なくなるので、基板用カセットの製造に係る費用を低減
させることができる。
【0016】また、請求項3の構成によれば、非導電性
部材からなる基板用カセットの、少なくとも、作業者が
運搬する際に掴持する部分が導電性部材で形成されてい
ることで、基板用カセットを載置台に運搬する際に、作
業者と基板用カセットとの摩擦によって生じる静電気
が、上記掴持部分に帯電するようになる。これにより、
帯電した電荷は、非導電性部材に帯電した電荷とは異な
り、導電性部材上を自由に移動することができるので、
例えば、基板用カセットに帯電した電荷の極性が同じ
で、その電荷量より低い電荷量の導電体に接触させるこ
とによって、基板用カセットに帯電した電荷を電荷量の
低い導電体側に移動させることができる。また、上記の
導電体を接地した場合、この導電体の電荷量を±0に近
似させることができるので、帯電した電荷の極性にかか
わらず、基板用カセットに帯電している電荷を瞬時に導
電体側に移動させることができる。したがって、基板用
カセットが、作業者によって運搬されたときに生じる静
電気は、基板用カセットの、作業者の掴持部分の表面に
迅速に吸収されるので、基板に帯電させることなく、基
板および基板用カセットから容易に帯電電荷の除去を行
うことができる。また、除電速度は、従来の除電バー等
を使用した場合に比べて速くなり、基板および基板用カ
セットの除電効率の向上を図ることができる。さらに、
導電性部材を形成する部分が少なくなるので、基板用カ
セットの製造に係る費用を低減させることができる。
【0017】さらに、請求項4の構成によれば、非導電
性部材からなる基板用カセットの、少なくとも、基板の
出し入れの際に基板と接触する部分と、作業者が基板用
カセットを運搬する際に掴持する部分とが導電性部材で
形成されるとともに、これら導電性部材同士が連結され
ていることで、基板用カセットと基板との接触部分で発
生する静電気および作業者が運搬する際に生じる静電気
が上記連結された導電性部材上に帯電するようになる。
これにより、帯電した電荷は、非導電性部材に帯電した
電荷とは異なり、導電性部材上を自由に移動することが
できるので、例えば、基板用カセットに帯電した電荷の
極性が同じで、その電荷量より低い電荷量の導電体に接
触させることによって、基板用カセットに帯電した電荷
を電荷量の低い導電体側に移動させることができる。ま
た、上記の導電体を接地した場合、この導電体の電荷量
を±0に近似させることができるので、帯電した電荷の
極性にかかわらず、基板用カセットに帯電している電荷
を瞬時に導電体側に移動させることができる。したがっ
て、基板用カセットに基板を出し入れする際に生じる静
電気および基板カセットを運搬する際に生じる静電気
が、上記連結された導電性部材に吸収されるので、基板
に帯電させることなく、基板および基板用カセットから
容易に帯電電荷の除去を行うことができる。また、上記
の除電は、従来の除電バー等を使用した場合に比べて速
くなり、基板および基板用カセットの除電効率の向上を
図ることができる。さらに、導電性部材を形成する部分
が少なくなるので、基板用カセットの製造に係る費用を
低減させることができる。
【0018】
【実施例】本発明の一実施例について図1ないし図10
に基づいて説明すれば、以下の通りである。尚、説明の
便宜上、以下に説明する図中、導電性部材を網掛け部分
で示す。
【0019】本実施例に係る基板用カセット(以下、単
にカセットと称する)は、図1に示すように、相対向す
るフレーム3・3を連結棒4…によって略直方体状に形
成したものであり、このカセットの一端面側には、基板
1の出し入れ自在な開放面2が形成される一方、この開
放面2との対向面側には、基板1の受け止め可能な閉塞
面5が形成されている。また、この連結棒4…には、上
記フレーム3・3に平行、且つ、上下方向に複数の溝
(図示せず)が形成され、これによって複数の基板1を
互いに接触させることなく出し入れし得るようになって
いる。
【0020】尚、上記フレーム3・3および連結棒4…
は、基板1への疵防止、または、運搬時の負担軽減によ
る作業性の向上のため、軽量、且つ、丈夫であることが
必要である。このことから、通常、上記フレーム3・3
は、プラスチック等の樹脂からなる非導電性部材で形成
されている。
【0021】また、上記開放面2を構成する連結棒4・
4の内側、即ち、基板1との摺接面側には、導電性を有
するシリコン等の第一導電性部材4a・4aが被覆さ
れ、これによって、図2に示すように、基板1の開放面
2からの出し入れの際の、基板1と開放面2との摩擦に
より生じる静電気が、上記第一導電部材4a・4aに帯
電し得るようになっている。
【0022】さらに、上記カセットのフレーム3・3の
開放面2側には、作業者によって掴持される掴持部6・
6が形成され、その表面には、導電性および弾力性を有
するシリコン等の第二導電性部材6a・6aが被覆さ
れ、これによって、図3に示すように、作業者8によっ
てカセットが運搬されるときに生じる静電気が、作業者
8の手袋9・9を介して上記の導電性部材6a・6aに
帯電し得るようになっている。
【0023】また、このフレーム3・3の第二導電性部
材6a・6aは、上記連結棒4・4の第一導電性部材4
a・4aに接続され、一連の導電ライン7を形成してい
る。これによって、基板1とカセットとの接触によって
発生する静電気および作業者8とカセットとの接触によ
って発生する静電気による電荷が、導電ライン7上を自
由に移動し得るようになる。
【0024】尚、図3に示すように、上記カセットは、
作業者8によって上記のフレーム3・3の上部側の掴持
部6・6が掴持され、基板1の処理部10(図4)にお
ける所定位置まで運搬・載置されるようになっている。
【0025】上記の基板1の処理部10では、例えば図
4に示すように、上記カセットのフレーム3の大きさと
ほぼ同じ大きさの載置面11aを有する略直方体状の載
置台11が処理台12上に固定され、載置台11の四隅
には、カセットを載置する際に、カセットの位置ずれ防
止のために、係止部材13…が設けられている。また、
上記載置面11aには、その上にカセットを載置した場
合に、フレーム3に形成された第二導電性部材6aと接
触するように第三導電性部材14が形成されている。さ
らに、この第三導電性部材14の先端側は接地され、こ
れによって、図5に示すように、処理部10の載置台1
1にカセットを載置したときには、上記導電ライン7に
帯電している電荷が第三導電性部材14側から瞬時に接
地側に移動する。
【0026】上記の構成により、カセットの開放面2を
構成する連結棒4・4の内側に第一導電性部材4a・4
aが被覆されることで、基板1の出し入れの際に、その
摩擦によって生じる静電気が、上記第一導電性部材4a
・4aに帯電する。さらに、掴持部6・6に第二導電性
部材6a・6aが被覆されていることで、カセットの運
搬の際に、作業者8とカセットとの接触・摩擦よって生
じる静電気が、上記第二導電性部材6a・6aに帯電す
る。また、上記第一導電性部材4a・4aと第二導電性
部材6a・6aとは連結され、導電ライン7を形成して
いるので、上記の何れかの導電性部材に静電気が帯電し
た場合でも、帯電した電荷は、導電ライン7上を自由に
移動することができる。
【0027】但し、上記導電ライン7に帯電している電
荷の極性は、例えば作業者8の使用する手袋9・9の素
材、あるいはカセットの運搬時における摩擦の仕方によ
って異なるが、何れの極性の電荷であっても上記導電ラ
イン7上を自由に移動することができる。
【0028】ここで、上記基板1、カセットおよび載置
台11の各導電性部材における帯電電荷の移動機構につ
いて、図6〜10を参照しながら、以下に説明する。
尚、ここでは、カセットの導電ライン7と、カセットの
載置台11に設けられた第三導電性部材14との接触し
た場合の電荷移動について説明する。
【0029】先ず、図7(a)に示すように、導電ライ
ン7と第三導電性部材14とが同極性帯電していて、且
つ、導電ライン7の電荷量の方が大きい場合、例えば導
電ライン7の電荷量が+10で、第三導電性部材14の
電荷量が+2の場合、図7(b)に示すように、カセッ
トを載置台11上に載置すると、導電ライン7の電荷が
第三導電性部材14に移動し、それぞれの電荷量が+6
になるまで移動する。この場合、カセットの導電ライン
7に存在する電荷量は減少する。
【0030】次に、図8(a)に示すように、導電ライ
ン7と第三導電性部材14とが異極性帯電していて、且
つ、導電ライン7の電荷量の方が大きい場合、例えば導
電ライン7の電荷量が+10で、第三導電性部材14の
電荷量が−8の場合、図8(b)に示すように、カセッ
トを載置台11上に載置すると、導電ライン7の電荷が
第三導電性部材14に移動し、第三導電性部材14の電
荷量−8が中和され、導電ライン7および第三導電性部
材14のそれぞれの電荷量は+1となる。この場合に
も、カセットの導電ライン7における電荷量は減少す
る。
【0031】以上のことから、同極あるいは異極に帯電
した導電ライン7と第三導電性部材14とを接触させた
場合、導電ライン7の電荷量が第三導電性部材14より
も大きければ、極性にかかわらず電荷量の大きい導電ラ
イン7から第三導電性部材14に電荷が移動する。これ
によって、導電ライン7の見掛け上の電荷量は減少す
る。
【0032】ところが、導電ライン7の電荷量が第三導
電性部材14の電荷量よりも小さければ、第三導電性部
材14から導電ライン7に電荷が移動し、また、導電ラ
イン7の電荷量と第三導電性部材14の電荷量とが同程
度であれば、電荷移動が生じにくくなる。
【0033】例えば、図9(a)に示すように、導電ラ
イン7と第三導電性部材14とが同極性帯電していて、
且つ、導電ライン7の電荷量の方が小さい場合、例えば
導電ライン7の電荷量が+10で、第三導電性部材14
の電荷量が+20の場合、図9(b)に示すように、第
三導電性部材14から導電ライン7へ電荷の移動が生
じ、最終的に導電ライン7、第三導電性部材14とも+
15の電荷量で釣り合う。この場合、導電ライン7の見
掛け上の電荷量が増加する。
【0034】次に、図10(a)に示すように、導電ラ
イン7と第三導電性部材14とが異極性帯電していて、
且つ、導電ライン7の方が電荷量が小さい場合、例えば
導電ライン7の電荷量が+10で、第三導電性部材14
の電荷量が−20の場合、図10(b)に示すように、
第三導電性部材14から電荷が移動し、導電ライン7の
電荷量+10が中和され、導電ライン7、第三導電性部
材14とも−5の電荷量で釣り合う。この場合、導電ラ
イン7の見掛けの電荷量は減少するが、電荷の極性は変
化する。
【0035】以上のことから、図7〜10における何れ
の場合であっても、導電ライン7と第三導電性部材14
とに帯電した電荷は完全に無くなることがないので、こ
の導電ライン7と第三導電性部材14とに残留した電荷
が、基板1に移動する虞れがある。
【0036】そこで、図4に示すように、第三導電性部
材14の先端を接地することによって、導電ライン7に
帯電した電荷を、第三導電性部材14を通じて瞬時に接
地側に移動させることができる。即ち、第三導電性部材
14の電荷量を、常に、±0に近似させることができる
ので、図6(a)(b)に示すように、導電ライン7に
帯電する電荷の極性がプラス・マイナス何れの場合であ
っても、また、導電ライン7に帯電する電荷量が非常に
大きな場合であっても、瞬時に電荷を接地側に移動させ
ることができる。つまり、カセットを載置台11に載置
するだけで、導電ライン7から第三導電性部材14を通
じて電荷を接地側に移動させることができるので、基板
1表面に帯電した電荷を素早く接地側に移動させること
ができ、基板1表面の電荷量を±0に近似させることが
できるので、その結果、基板1への静電気の帯電防止を
行うことができる。
【0037】したがって、上記のようなカセットと載置
台11を用いることによって、作業者8は、通常の基板
1の運搬を行い、載置台11に載置するだけで、載置し
たカセットへの基板1の出し入れを行う場合に生じる静
電気、作業者8によってカセットを運搬する場合に生じ
る静電気、およびカセット内で基板1を操作する場合に
生じる静電気が、基板1およびカセットに帯電するのを
防ぐことができる。
【0038】また、上記のようにカセットの導電ライン
7と載置台11の第三導電性部材14との接触により瞬
時に電荷を接地側に移動させ、導電ライン7の電荷量を
±0に近似させることができる。これによって、例えば
従来のように除電バーを用いて帯電部材の電荷を中和す
ることによって除電していた場合に比べて、その除電速
度は、格段に速くなる。また、カセットに導電性を有す
るシリコン等の導電性部材からなる導電ライン7を設
け、さらに、載置台に第三導電性部材14を設けるだけ
で除電を行うようになっているので、基板1に対する各
種処理装置に上記の除電バー等から成る除電措置を設け
る場合に比べて、除電のための費用が安くなり、これに
よって、製造工程における設備費を低減さることがで
き、結果として、液晶表示パネルの製造費を低減させる
ことができる。
【0039】さらに、摩擦する2物体の材料や、摩擦の
仕方によって変化する帯電極性にかかわらず、瞬時に帯
電電荷を接地側に移動させることができるので、導電性
ライン7の材料、即ち、第一導電性部材4a・4aおよ
び第二導電性部材6a・6aの材料の選択範囲を広くす
ることができる。これによって、本実施例に使用してい
る導電性を有するシリコン以外の導電部材を使用するこ
とも可能となり、例えば液晶表示パネルの製造工程にお
けるエッチング時のエッチング剤等の酸性の薬液に対し
て、対酸性の優れた導電性材料を選ぶこともできる。
【0040】尚、本実施例では、液晶表示パネルの基板
について述べたが、例えば、帯電による静電破壊に弱い
マイクロコンピュータ等の電子部品を載置した電子回路
プリント基板等についても本発明が利用できる。
【0041】
【発明の効果】請求項1記載の発明の基板用カセット
は、以上のように、表面上に電子回路が形成される基板
を出し入れ可能に収納する基板用カセットにおいて、上
記基板用カセットが導電性部材で形成されている構成で
ある。
【0042】これにより、基板用カセット内の基板を操
作する際に生じる静電気は、基板用カセットに被覆した
導電性部材に吸収され、例えば、この導電性部材を接地
された導電体に接触させることで、瞬時に基板および基
板用カセットに帯電した電荷を除去することが可能とな
る。
【0043】それゆえ、基板への帯電を無くし、基板へ
の各種処理を適切に施すことができるとともに、液晶表
示パネルを適切に製造することができるという効果を奏
する。
【0044】また、請求項2記載の発明の基板用カセッ
トは、以上のように、非導電性部材からなり、表面上に
電子回路が形成される基板を出し入れ可能に収納する基
板用カセットにおいて、上記基板用カセットの、少なく
とも、基板の出し入れの際に基板と接触する部分が導電
性部材で形成されている構成である。
【0045】これにより、基板用カセットと基板との接
触部分で生じる静電気は、上記の基板用カセットの接触
部分に形成された導電性部材に吸収され、例えば、この
導電性部材を接地された導電体に接触させることで、瞬
時に基板および基板用カセットに帯電した電荷を除去す
ることが可能となる。
【0046】それゆえ、基板への帯電を無くし、基板へ
の各種処理を適切に施すことができるとともに、液晶表
示パネルを適切に製造することができる。また、形成さ
れる導電性部材が少なくてすむので、基板用カセットの
製造に係る費用を低減させることができるという効果を
奏する。
【0047】また、請求項3記載の発明の基板用カセッ
トは、以上のように、非導電性部材からなり、表面上に
電子回路が形成される基板を出し入れ可能に収納する基
板用カセットにおいて、上記基板用カセットの、少なく
とも、作業者が基板用カセットを運搬する際に掴持する
部分が導電性部材で形成されている構成である。
【0048】これにより、作業者が基板用カセットを運
搬する際に生じる静電気は、上記の基板用カセットの作
業者による掴持部分の導電性部材に吸収され、例えば、
この導電性部材を接地された導電体に接触させること
で、瞬時に基板および基板用カセットに帯電した電荷を
除去することが可能となる。
【0049】それゆえ、基板への帯電を無くし、基板へ
の各種処理を適切に施すことができるとともに、液晶表
示パネルを適切に製造することができる。また、形成さ
れる導電性部材が少なくてすむので、基板用カセットの
製造に係る費用を低減させることができるという効果を
奏する。
【0050】さらに、請求項4記載の発明の基板用カセ
ットは、以上のように、非導電性部材からなり、表面上
に電子回路が形成される基板を出し入れ可能に収納する
基板用カセットにおいて、上記基板用カセットの、少な
くとも、基板の出し入れの際に基板と接触する部分と、
作業者が基板用カセットを運搬する際に掴持する部分と
が導電性部材で形成されるとともに、これら導電性部材
同士が連結されている構成である。
【0051】これにより、基板と基板用カセットとの摩
擦により生じる静電気および基板用カセットと作業者と
の摩擦により生じる静電気が、上記の導電性部材に吸収
され、この導電性部材を接地された導電体に接触させる
ことで、瞬時に基板および基板用カセットに帯電した電
荷を除去することが可能となる。
【0052】それゆえ、基板への帯電を無くし、基板へ
の各種処理を適切に施すことができるとともに、液晶表
示パネルを適切に製造することができるという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る基板用カセットの斜視
図である。
【図2】図1の基板用カセットへの基板の出し入れ時に
おける基板表面に帯電した電荷の移動状態を示す説明図
である。
【図3】図1の基板用カセットを作業者によって運搬し
ている状態の斜視図である。
【図4】図1の基板用カセットを載置する載置台の斜視
図である。
【図5】図4の載置台に基板用カセットを載置した状態
の斜視図である。
【図6】図1の基板用カセットと図4の載置台との間の
電荷移動状態を示すものであって、同図(a)は、基板
用カセットと載置台との接触前の状態を示す説明図であ
り、同図(b)は、基板用カセットと載置台との接触後
の状態を示す説明図である。
【図7】図1の基板用カセットと、該基板用カセットと
同極性帯電で且つ基板用カセットより電荷量の小さい載
置台との間における電荷移動状態を示すものであって、
同図(a)は、基板用カセットと載置台との接触前の状
態を示す説明図であり、同図(b)は、基板用カセット
と載置台との接触後の状態を示す説明図である。
【図8】図1の基板用カセットと、該基板用カセットと
異極性帯電で且つ基板用カセットより電荷量の小さい載
置台との間における電荷移動状態を示すものであって、
同図(a)は、基板用カセットと載置台との接触前の状
態を示す説明図であり、同図(b)は、基板用カセット
と載置台との接触後の状態を示す説明図である。
【図9】図1の基板用カセットと、該基板用カセットと
同極性帯電で且つ基板用カセットより電荷量の大きい載
置台との間における電荷移動状態を示すものであって、
同図(a)は、基板用カセットと載置台との接触前の状
態を示す説明図であり、同図(b)は、基板用カセット
と載置台との接触後の状態を示す説明図である。
【図10】図1の基板用カセットと、該基板用カセット
と異極性帯電で且つ基板用カセットより電荷量の大きい
載置台との間における電荷移動状態を示すものであっ
て、同図(a)は、基板用カセットと載置台との接触前
の状態を示す説明図であり、同図(b)は、基板用カセ
ットと載置台との接触後の状態を示す説明図である。
【図11】従来の基板用カセットの斜視図である。
【図12】従来の基板および基板用カセット等の帯電部
材の除電装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 基板 2 開放面 3 フレーム 4 連結棒 4a 第一導電性部材 6 掴持部 6a 第二導電性部材 11 載置台 11a 載置面 14 第三導電性部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面上に電子回路が形成される基板を出し
    入れ可能に収納する基板用カセットにおいて、 上記基板用カセットが導電性部材で形成されていること
    を特徴とする基板用カセット。
  2. 【請求項2】非導電性部材からなり、表面上に電子回路
    が形成される基板を出し入れ可能に収納する基板用カセ
    ットにおいて、 上記基板用カセットの、少なくとも、基板の出し入れの
    際に基板と接触する部分が導電性部材で形成されている
    ことを特徴とする基板用カセット。
  3. 【請求項3】非導電性部材からなり、表面上に電子回路
    が形成される基板を出し入れ可能に収納する基板用カセ
    ットにおいて、 上記基板用カセットの、少なくとも、作業者が基板用カ
    セットを運搬する際に掴持する部分が導電性部材で形成
    されていることを特徴とする基板用カセット。
  4. 【請求項4】非導電性部材からなり、表面上に電子回路
    が形成される基板を出し入れ可能に収納する基板用カセ
    ットにおいて、 上記基板用カセットの、少なくとも、基板の出し入れの
    際に基板と接触する部分と、作業者が基板用カセットを
    運搬する際に掴持する部分とが導電性部材で形成される
    とともに、これら導電性部材同士が連結されていること
    を特徴とする基板用カセット。
JP5116196A 1993-05-18 1993-05-18 基板用カセット Pending JPH06325891A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5116196A JPH06325891A (ja) 1993-05-18 1993-05-18 基板用カセット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5116196A JPH06325891A (ja) 1993-05-18 1993-05-18 基板用カセット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06325891A true JPH06325891A (ja) 1994-11-25

Family

ID=14681220

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5116196A Pending JPH06325891A (ja) 1993-05-18 1993-05-18 基板用カセット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06325891A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103350830A (zh) * 2013-07-19 2013-10-16 深圳市华星光电技术有限公司 卡匣
CN106773366A (zh) * 2016-12-28 2017-05-31 武汉华星光电技术有限公司 液晶盒周边密封用卡夹装置及对液晶盒周边进行密封的方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103350830A (zh) * 2013-07-19 2013-10-16 深圳市华星光电技术有限公司 卡匣
CN106773366A (zh) * 2016-12-28 2017-05-31 武汉华星光电技术有限公司 液晶盒周边密封用卡夹装置及对液晶盒周边进行密封的方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100482237B1 (ko) 기판 하우징용 기판 지지 장치
KR960002616A (ko) 기판표면 처리장치 및 기판표면 처리방법
JPS63117443A (ja) 回路モジュ−ル用のホルダ
JPH06325891A (ja) 基板用カセット
JPH05243364A (ja) 半導体ウェハの除電方法およびそれを用いた半導体集積回路製造装置
TW201824343A (zh) 基板處理裝置及基板處理方法
JP2005225752A (ja) ディスプレイ基板用板ガラス、その製造方法、ディスプレイ基板用板ガラスの梱包体及びその梱包方法
JP2020021793A (ja) 搬送システム
JPH07321176A (ja) 基板搬送方法
JPH11238778A (ja) 基板移載装置
KR20170002773A (ko) 기판 처리 설비
JP3531044B2 (ja) 液晶表示装置用ガラス基板の移載方法および該方法に用いる装置
US4256249A (en) Photographing film conveying device
JP2564432Y2 (ja) 基板移載用調整治具
JP3880439B2 (ja) 基板の搬送装置
JP3894071B2 (ja) 板状部材の除電方法及び荷受け装置並びに荷取り装置
JP3703278B2 (ja) 加工装置
JP2001267094A (ja) 静電気除去装置及び静電気除去方法
JP2004359270A (ja) 保持搬送用治具
JPH11111659A (ja) 基板帯電防止方法、基板帯電防止装置および基板洗浄装置
JPH07192992A (ja) 基板搬送装置及び基板搬送方法
JPH07318878A (ja) 液晶表示装置の製法およびその製造装置
JP2004063826A (ja) 残留電荷除去方法及び残留電荷除去装置
JPH025597Y2 (ja)
JPH09102444A (ja) 基板処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081107

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091107

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101107

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111107

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees