JPH0632513U - 間仕切パネルの壁面固定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 間仕切パネルの上端に取付けた連結用の部材
を兼ねた上部コーナー金具を利用して、該間仕切パネル
を簡単な作業で容易に壁面に固定し得る間仕切パネルの
壁面固定装置を提供することを目的とする。 【構成】 間仕切パネル１の上端に固定した上部コーナ
ー金具６の水平な取付台９に、大穴１３を内側に配し且
つ***１４を外側に配して連続させた止穴１２を形成
し、正面視略Ｌ字形の固定金具２の水平部１５に締着ボ
ルト２２を貫通させ、その下端に前記大穴に挿通可能且
つ***に係止可能なナット２６を螺合し且つ回転止めす
べく水平部に下設した突片２０に一側面を当止するとと
もに、垂直部１６に壁面へのネジ止め用の取付孔２１を
形成してなる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、間仕切パネルの壁面固定装置に係わり、更に詳しくは間仕切パネル の側端面を壁面に当接した状態で固定金具を介して壁面に容易に固定し得る間仕 切パネルの壁面固定装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、間仕切パネルを壁面に固定する装置として、間仕切パネルの上端に正面 視Ｌ字形の固定金具の水平部をネジ止め固定するとともに、垂直部を壁面にネジ 止め固定する構造のもの、壁面にネジ止め固定した支柱に間仕切パネルの側端面 を連結する構造のもの等が各種提供されている。

【０００３】 しかし、前者のものにあっては、間仕切パネルの上端に固定金具をネジ止めす るための螺孔又は通孔を設けるために、特別な取付構造を必要とし、しかも製造 上、間仕切パネルの規格を統一する意味で、壁面に直接固定しない他の間仕切パ ネルにも同様な構造を必要とし、コスト高となる傾向があるとともに、間仕切パ ネルに寸法誤差があっても固定金具の取付位置の微調整ができなかった。また、 後者のものにあっては、壁面へ固定する支柱が余分に必要となり、やはりコスト 高となるとともに、取付施工に手間がかかるといった問題を有する。

【０００４】 また、家具の転倒防止用の固定装置としては、実公昭５５−２８１１６号公報 にて開示される如く、家具の上面に固定する水平部金具と柱に固定する垂直部金 具とを蝶番構造にて連結した安全金具を用いて固定する構造のものが提供されて いる。即ち、この安全金具は垂直部金具に家具の上面に螺合した頭付きボルトを 挿通可能な挿入孔を後方に配し且つ頭を係止可能な摺動溝を前方に配した止穴を 形成するとともに、垂直部金具には壁面（柱）にネジ止め可能な取付孔を形成し 、安定金具の固定位置を前後に調整できる構造を有するものである。

【０００５】 しかし、この場合も前記同様に家具の上面に安定金具を装着するための金具を 別途取付ける必要があり、その取付施工に手間がかかるとともに、コスト高とな る傾向がある。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、間仕切パネルの上端 に取付けた連結用の部材を兼ねた上部コーナー金具を利用して、該間仕切パネル を簡単な作業で容易に壁面に固定し得る間仕切パネルの壁面固定装置を提供する 点にある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、前述の課題解決のために、間仕切パネルの上端に固定した上部コー ナー金具の水平な取付台に、大穴を内側に配し且つ***を外側に配して連続させ た止穴を形成し、正面視略Ｌ字形の固定金具の水平部に締着ボルトを貫通させ、 その下端に前記大穴に挿通可能且つ***に係止可能なナットを螺合し且つ回転止 めすべく水平部に下設した突片に一側面を当止するとともに、垂直部に壁面への ネジ止め用の取付孔を形成してなり、前記ナットを止穴に挿入し、固定金具を外 方へスライドさせてその垂直部を壁面に当接した状態で、締着ボルトを締付ける とともに、垂直部の取付孔を利用して壁面にネジ止め固定してなる間仕切パネル の壁面固定装置を構成した。

【０００８】

【作用】

以上の如き内容からなる本考案の間仕切パネルの壁面固定装置は、間仕切パネ ルの側端面を壁面に当接した状態に設定しておき、固定金具の水平部に締着ボル トを貫通させ、その下端にナットを緩く装着した状態で、該ナットを上部コーナ ー金具の取付台に形成した止穴の大穴から挿入するとともに、側方へスライドさ せて、締着ボルトを***に位置させ且つ固定金具の垂直部を壁面に当接させた状 態で、締着ボルトを締付けて取付台に固定するとともに、垂直部の取付孔を利用 して壁面にネジ止めするのである。この際、締着ボルトを回転させても、ナット の一側面が水平部の下設した突片に当止しているので、該ナットが空回りしない のである。

【０００９】

【実施例】

次に添付図面に示した実施例に基づき更に本考案の詳細を説明する。図１は複 数の間仕切パネル１，…を連結構成した間仕切装置の端部に位置する間仕切パネ ル１を本考案に係る固定金具２を用いて壁面３に固定した一例を示している。

【００１０】 本考案における間仕切パネル１は、図２及び図３に示すように、両側に縦溝４ ，４と上下側に横溝５，５を有するとともに、縦溝４と横溝５内であって上角部 には上部コーナー金具６と下部には図示しない下部コーナー金具を取付け、そし て上部コーナー金具６と下部コーナー金具とに中空の縦枠７を取付けた構造のも のである。この上部コーナー金具６は、隣接する間仕切パネル１，１を互いに連 結するための連結金具を取付ける際にも用いることができる構造を有するもので 、例えば本出願人の先願に係る実願平４−３３５０２号及び実願平４−３３５０ ３号にも開示されている。

【００１１】 前記上部コーナー金具６は、間仕切パネル１に取付けた状態において、上部の 横溝５の底面８との間に所定間隔を設けた取付台９を有し、その両側には笠木１ ０を嵌着するための立板１１，１１を折曲形成し、中央部に隣接する間仕切パネ ル１，１を連結する際に図示しない連結金具を取付けるための止穴１２を形成し ている。ここで、前記止穴１２は、間仕切パネル１に対して内側に大穴１３を配 し且つ外側に***１４を配して連続させた形状のものである。

【００１２】 本考案に係る固定金具２は、図２及び図３に示すように、水平部１５とその外 側端部に立設した垂直部１６とから正面視略Ｌ字形に形成したものである。前記 水平部１５は、基板１７の両側に前記上部コーナー金具６の立板１１，１１間に 嵌合すべく側板１８，１８を立設するとともに、基板１７の略中央部に開口１９ を形成し且つ該開口１９の内側縁には突片２０を下設した構造を有する。ここで 、本実施例では前記基板１７に突片２０を切起し形成した際に、該基板１７に形 成される開口を前記開口１９となしている。尚、前記突片２０は、前記止穴１２ の大穴１３に挿入可能な大きさに寸法設定している。また、前記垂直部１６は、 間仕切パネル１の厚みと略一致する横幅を有する板片を前記基板１７の端部に上 方へ折曲形成して構成したもので、上端部の両側には取付孔２１，２１を穿設し たものである。

【００１３】 そして、前記固定金具２の開口１９には、締着ボルト２２の螺軸２３を上方か ら挿入し、その頭部２４を座金２５にて基板１７の上面に係止するとともに、螺 軸２３の下端部には一側面を前記突片２０に当止した状態で、四角ナット２６を 螺合している。ここで、前記締着ボルト２２を回転させた場合、四角ナット２６ はその一側面を突片２０に当止しているので、空回りせず、上下にのみ変位する のである。また、前記固定金具２を取付台９に装着する前の状態では、四角ナッ ト２６は緩く螺合してあり、即ち、基板１７の下面と四角ナット２６の上面との 間を、取付台９の板厚より大きな間隔に設定している。尚、本実施例では四角ナ ット２６を用いているが、前記突片２０に当止して空回りしない形状のナットで あれば、適宜採用し得る。

【００１４】 また、前記縦枠７の端面にはその長さ方向にわたって凹溝２７が形成され、該 凹溝２７内には遮光及び防音を兼ねたネオプレーンスポンジからなる目地材２８ が嵌合されている。

【００１５】 しかして、本考案の壁面固定装置を用いて間仕切パネル１を壁面３に固定する には、先ず、図３に示したように、固定金具２の水平部１５の基板１７に形成し た開口１９に締着ボルト２２を挿通し、その下端に四角ナット２６を緩く螺合し 且つその一側面を突片２０に当止した状態にしておき、間仕切パネル１の側端面 、即ち縦枠７の端面を壁面３に当接させた後、前記固定金具２に装着した四角ナ ット２６を上部コーナー金具６の取付台９に形成した止穴１２の大穴１３から挿 入すると同時に、両側板１８，１８を立板１１，１１間に嵌合し、それから固定 金具２を壁面３の方向へスライドさせて、四角ナット２６を止穴１２の***１４ の下方に位置させ且つ垂直部１６を壁面３に当接させる。そして、その状態で前 記締着ボルト２２の頭部２４を六角レンチ等で回転させて、四角ナット２６を引 付けて座金２５と該四角ナット２６とで基板１７を挟み込んで締着するとともに 、前記垂直部１６の取付孔２１，２１にネジ２９，２９を挿入して壁面３にネジ 止めすると、図４〜図６に示すような固定状態となるのである。尚、間仕切パネ ル１を壁面３に固定した後、前記上部コーナー金具６の立板１１，１１を利用し て笠木１０を取付けることにより、固定金具２の水平部１５を含む大部分を隠す ことができる。

【００１６】

【考案の効果】

以上にしてなる本考案の間仕切パネルの壁面固定装置は、間仕切パネルの上端 に固定した上部コーナー金具の水平な取付台に、大穴を内側に配し且つ***を外 側に配して連続させた止穴を形成し、正面視略Ｌ字形の固定金具の水平部に締着 ボルトを貫通させ、その下端に前記大穴に挿通可能且つ***に係止可能なナット を螺合し且つ回転止めすべく水平部に下設した突片に一側面を当止するとともに 、垂直部に壁面へのネジ止め用の取付孔を形成してなるので、間仕切パネルの側 端面を壁面に当接した状態に設定しておき、固定金具の水平部に締着ボルトを貫 通させ、その下端にナットを緩く装着した状態で、該ナットを上部コーナー金具 の取付台に形成した止穴の大穴から挿入するとともに、側方へスライドさせて、 締着ボルトを***に位置させ且つ固定金具の垂直部を壁面に当接させた状態で、 締着ボルトを締付けて取付台に固定するとともに、垂直部の取付孔を利用して壁 面にネジ止めするだけの簡単な作業で強固に固定できるのである。しかも、固定 金具を間仕切パネルに取付けるために用いる上部コーナー金具は、隣接する間仕 切パネル同士を連結するための連結金具を取付けるために設けられたものを共用 できるので、コストの低減化を図ることが可能である。

【００１７】 また、締着ボルトを回転させても、ナットの一側面が水平部の下設した突片に 当止しているので、該ナットを工具を用いて保持しなくても該ナットが空回りせ ず、間仕切パネルの上方からの作業のみで締付けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の壁面固定装置を用いて間仕切パネルを
壁面に固定した一例を示す全体斜視図である。

【図２】本考案の要部を示す分解斜視図である。

【図３】同じく本考案の要部を示す縦断正面図である。

【図４】間仕切パネルを壁面に固定した状態を示す要部
の縦断正面図である。

【図５】同じく省略平面図である。

【図６】同じく省略側面図である。

【符号の説明】

１ 間仕切パネル ２ 固定金具 ３ 壁面 ４ 縦溝 ５ 横溝 ６ 上部コーナー金
具 ７ 縦枠 ８ 底面 ９ 取付台 １０ 笠木 １１ 立板 １２ 止穴 １３ 大穴 １４ *** １５ 水平部 １６ 垂直部 １７ 基板 １８ 側板 １９ 開口 ２０ 突片 ２１ 取付孔 ２２ 締着ボルト ２３ 螺軸 ２４ 頭部 ２５ 座金 ２６ 四角ナット ２７ 凹溝 ２８ 目地材 ２９ ネジ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 間仕切パネルの上端に固定した上部コー
   ナー金具の水平な取付台に、大穴を内側に配し且つ***
   を外側に配して連続させた止穴を形成し、正面視略Ｌ字
   形の固定金具の水平部に締着ボルトを貫通させ、その下
   端に前記大穴に挿通可能且つ***に係止可能なナットを
   螺合し且つ回転止めすべく水平部に下設した突片に一側
   面を当止するとともに、垂直部に壁面へのネジ止め用の
   取付孔を形成してなり、前記ナットを止穴に挿入し、固
   定金具を外方へスライドさせてその垂直部を壁面に当接
   した状態で、締着ボルトを締付けるとともに、垂直部の
   取付孔を利用して壁面にネジ止め固定してなることを特
   徴とする間仕切パネルの壁面固定装置。