JPH06320879A - 溶融転写型インク受像シート - Google Patents

溶融転写型インク受像シート

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JPH06320879A
JPH06320879A JP5110388A JP11038893A JPH06320879A JP H06320879 A JPH06320879 A JP H06320879A JP 5110388 A JP5110388 A JP 5110388A JP 11038893 A JP11038893 A JP 11038893A JP H06320879 A JPH06320879 A JP H06320879A
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image
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receiving sheet
layer
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JP5110388A
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Tomotsugu Takahashi
友嗣 高橋
Shiro Nakano
四郎 中野
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ドットの再現性が良好で高い記録濃度を得る
溶融転写型インク受像シートを提供する。 【構成】 セルロースパルプを主成分とするシート状支
持体(例、坪量:100g/m2)、この支持体の一面上
に形成され、かつ、熱可塑性樹脂を主成分として含む樹
脂被覆層(例、二酸化チタン13%配合ポリエチレン、
20g/m2ラミネート)と、前記樹脂被覆層上に形成さ
れ、かつ樹脂および顔料を主成分として含む受像層
(例、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ロジン化合
物、ワックス等)とを有し、前記支持体が、(1)フリ
ーネス450cc以上のセルロースパルプを主成分として
形成され、(2)密度が0.7〜0.9g/cm3 、かつ
(3)その表面の王研式平滑度が20〜120秒、の原
紙からなることを特徴とする溶融転写型インク受像シー
ト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融転写型インク受像
シートに関するものである。更に詳しく述べるならば、
本発明は、熱ヘッドを用いる溶融転写型熱転写用プリン
ターに使用された時、ドット再現性が良好で、記録濃度
の高い優れたプリントインク画像が得られる溶融転写型
インク受像シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱転写インクシートとサーマルヘッドと
を利用する熱溶融転写記録方式は、機構が簡単で保守が
容易なため、ワープロやファクシミリ等のプリンターに
広く用いられており、インク受像シート(以下、受像シ
ートと略す)としては上質紙が使用されてきた。しかし
近年、熱転写記録のフルカラー化に伴い、従来より高い
階調再現性を得るため、プリンターにおいては、1つの
ドットの大きさを変えずに階調を得る方式から、各ドッ
トの大きさを変更するドット可変方式に変化しており、
それに伴って、受像シートにおいては、低い印加エネル
ギーから高い印加エネルギーにわたるフルカラー記録に
おいて、溶融転写されたインクのドット形状が忠実に再
現されるような高いドット再現性を有すること、およ
び、十分な量のインクが転写され、記録濃度が高いこと
が重要な記録品質となっている。
【0003】上記のように、熱転写画像のフルカラー化
に対し、それに対応する受像シートの特性が必要になっ
ている。すなわち、受像シートとして通常の印刷用の普
通紙を用いると、表面が粗すぎることによりインクが転
写されない部分を生ずる現象、すなわちヌケが発生した
り、逆に表面が平滑すぎてインクの投錨効果が働かず、
インクリボンに逆転写してしまってヌケが発生しやすく
なる。これらはいずれもドット再現性不良の原因となる
ものである。また、上記のようなドット再現性の不良に
起因する記録濃度の低下のほかに、インク受像層(以
下、受像層と略す)のインク吸収性の低さに起因する記
録濃度の低下も発生することがある。
【0004】受像層におけるインクの転写性を向上させ
るために、転写シートのベック平滑度を200秒にする
ことが知られている(特開昭59−187892号)。
また、受像層表面の凹凸を3μm 以内または1mm当り1
0μm 以内のうねりにすることが必要であるとの提案も
ある(特開昭59−85792号)。別に、ベック平滑
度を300秒以下とし、かつ、プリントサーフラフネス
を0.6μm 以上5μm 以下とした受像層が報告されて
いる(特開昭60−110488号)。さらに、受像層
の突起部の高さを1〜5μm とし、かつ受像層表面の中
心線平均粗さを0.3〜1.5μm の範囲にした受像シ
ートが知られている(特開昭62−288085号)。
【0005】これらの受像シートは、単に静的な表面形
状を規定したのみであるので、二値的な単色記録の場合
であれば良好な記録が得られることもある。しかし、上
記のような従来の受像シートを用いると、フルカラーや
階調性の要求される多値記録においては、ドットの再現
性が不十分であって、満足な記録品質が得られない、と
いう問題を生ずる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の溶融
転写型インク受像シートの上記欠点を解消し、熱転写カ
ラープリンターに使用した場合に、ドット再現性が良好
で、記録濃度の高い良好なインク画像記録が得られる溶
融転写型インク受像シートを提供しようとするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく鋭意検討した結果、シート状支持体とし
て、特定セルロースパルプを用いて作られ、かつ特性の
密度と、表面平滑度を有する原紙を用いることにより上
記課題を解決し得ることを見出した。すなわち、本発明
に係る溶融転写型インク受像シートは、セルロースパル
プを主成分として含むシート状支持体と、この支持体の
一面上に形成され、かつ、熱可塑性樹脂を主成分として
含む樹脂被覆層と、前記樹脂被覆層上に形成され、かつ
樹脂および顔料を主成分として含むインク受像層とを有
し、前記支持体が、(1)フリーネス450cc以上のセ
ルロースパルプを主成分として形成され、(2)0.7
〜0.9g/cm3 の密度を有し、かつ(3)その表面が
20〜120秒の王研式平滑度を有する、原紙からなる
ことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】上記の構成の原紙を用いた受像シートの使用に
より、記録画像のドット再現性が良好となり、かつ色濃
度が高くなる理由は下記のように推測される。すなわち
溶融熱転写型プリンター内において、受像シートは、イ
ンクリボンとともに記録ヘッドとプラテンロールとの間
に挟まれて押圧され、その受像層にインク画像を加熱転
写されながら搬送される。この際、本発明の受像シート
を用いると、記録ヘッドとインクリボン、およびインク
リボンと受像シートの受像層との密着性が高く、このた
めドット再現性が良好となり、また記録濃度も増加する
のである。
【0009】インクリボンと受像層の密着性を良好とす
るには、中心線平均粗さに代表される受像層表面粗さが
小さいこと、およびそれに加えて、プラテンロールによ
る押圧条件下で受像層が変形し、インクリボンと受像層
との密着性が向上する機能が高いことが望まれる。受像
シートの変形能は、受像層の平滑性を損ねない範囲にお
いて密度が低いほうが良好である。また、原紙の密度が
低ければ、原紙内に空隙を多く含み、このため原紙断熱
性が向上し、その結果として、記録濃度がさらに向上す
る。
【0010】上記の観点に基づき鋭意検討した結果、支
持体として(1)フリーネス450cc以上のセルロース
パルプを主成分として形成され、(2)0.7〜0.9
g/cm3 の密度を有し、かつ(3)その表面が20〜1
20秒の王研式平滑度を有する原紙を溶融転写型インク
受像シートに使用すれば、記録画像のドット再現性が良
好で色濃度が高い良好な記録品質が得られることが見い
出された。
【0011】本発明において、受像シートの支持体とし
て用いられる原紙はセルロースパルプを主成分として含
有するものであって、さらに詳しく述べるならばフリー
ネスが450cc以上のセルロースパルプを主成分として
形成される。フリーネスの調整には各種公知のレフィナ
ーを用いることができる。また、レフィナー等により叩
解されていないパルプを用いてもよい。使用されるパル
プ種には特に限定はないが、例えば、広葉樹や針葉樹の
化学パルプおよび機械パルプ等の木材パルプ、古紙パル
プ、麻や綿等の非木材天然パルプ、ポリエチレンやポリ
プロピレン等を原料とした合成パルプ等をあげることが
でき、またこれらの2種以上を組み合わせて使用しても
よい。特に、広葉樹の化学パルプを用いることが好まし
い。
【0012】本発明の支持体を形成する原紙には、上記
のセルロースパルプの他に、アクリル繊維やレーヨン繊
維、フェノール繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊
維等の有機繊維、ガラス繊維や炭素繊維、アルミナ繊維
等の無機繊維等、各種の繊維を混抄してもよい。混抄性
の観点より、セルロースパルプを50重量%以上配合す
ることが好ましい。
【0013】パルプを抄紙する工程で、各種のアニオン
性、ノニオン性、カチオン性、あるいは両性の歩留まり
向上剤、紙力増強剤、サイズ剤や填量を適宜選択して使
用することができ、また、染料、pH調整剤、スライム
コントロール剤、消泡剤等の抄紙用添加剤も用途に応じ
て使用できる。また、サイズプレスやゲートロール、ブ
レードコーター、エアーナイフコーター等の塗工方法を
用いて、原紙表面に澱粉やポリビニルアルコール、表面
サイズ剤、顔料等を塗布することができる。
【0014】原紙の抄紙工程において、フリーネス45
0cc以上のパルプを主原料として、通常の抄紙機にてシ
ート化する。まず、抄紙工程でのワイヤーパートでシー
ト状にした後、プレスパートで脱水する。次いで、ドラ
イヤーパートで脱水する。
【0015】本発明に用いられる、セルロースパルプを
主成分として含む原紙は、密度を0.7〜0.9g/cm
3 、かつ、表面の王研式平滑度を20〜120秒の範囲
にする必要がある。密度が0.7g/cm3 未満、および
/または表面の王研式平滑度が20秒未満であると、支
持体原紙表面の凹凸が受像層表面の平滑性に影響し、受
像層表面に形成された凹部には、インクが転写されず、
記録面にヌケを発生することがあり好ましくない。ま
た、密度が0.9g/cm3 より大きく、および/または
表面の王研式平滑度が120秒より高いと、セルロース
繊維に起因する転写ムラが発生し、ドットの再現性が不
良となることがあり好ましくない。
【0016】本発明の受像シートの樹脂被覆層は、押し
出しコーティング可能なポリオレフィン樹脂により形成
されることが好ましい。例えば、低密度ポリエチレン、
高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポ
リペンテン等のホモポリマー、または、エチレン−ポリ
プロピレン共重合体等のように、2種以上のオレフィン
の共重合体、あるいはエチレンとα−オレフィンとの共
重合体である直鎖状低密度ポリエチレン、およびこれら
の2種以上の混合物を用いることができ、これらは、各
種の密度およびメルトインデックスのものを単独にある
いはそれらを混合して使用できる。
【0017】本発明の受像シートの樹脂被覆層には、受
像シートの白色度を向上させるために白色顔料を添加す
ることもできる。このような白色顔料としては、酸化チ
タン、酸化亜鉛、タルク、および炭酸カルシウム等が使
用できる。さらに本発明の受像シートにおいて、樹脂被
覆層中にステアリン酸アミド、ステアリン酸亜鉛等の脂
肪酸金属塩、ヒンダードフェノール等の酸化防止剤、お
よびコバルトブルー、又は群青等の顔料や染料を添加し
てもよい。
【0018】樹脂被覆層の塗布量は10〜30g/m2
あることが好ましい。樹脂被覆層の塗布量が10g/m2
に満たない場合、得られる受像シートのドットの再現性
が劣るため好ましくない。また樹脂被覆層の塗布量が3
0g/m2を越える場合には、得られる受像シートの記録
濃度が低下するため好ましくない。受像シートのカール
を防止するために、樹脂被覆層を支持体の両面に設けて
もよい。
【0019】本発明の受像シートの受像層には、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、ワックス、および
ロジン化合物に加えて、公知の樹脂をバインダー樹脂と
して混合使用してもよい。これらのバインダー樹脂とし
ては、ポリビニルアルコール、酸化澱粉、エーテル化で
んぷん、メトキシセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイン、ゼラチ
ン、大豆タンパク、ポリビニルピロリドン、ポリアクリ
ルアミド、およびポリアクリル酸などのような水溶性樹
脂、並びに塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル−塩化ビ
ニリデン共重合体樹脂、アクリル酸エステル共重合樹
脂、メタクリル酸エステル共重合樹脂、ブチラール樹
脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ化ビニリデ
ン樹脂、ニトロセルロース樹脂、スチレン樹脂、スチレ
ン−アクリル共重合体樹脂、スチレン−ブタジエン共重
合体などのような非水溶性樹脂が用いられる。塗工層形
成の際には、上記樹脂は溶液、エマルジョン、又はラテ
ックスとして用いられる。これらの樹脂は単独に、又は
2種類以上混合して使用できる。
【0020】本発明の受像シートの受像層に樹脂と共に
含まれる顔料としては、例えば酸化亜鉛、酸化チタン、
炭酸カルシウム、けい酸、けい酸塩、クレー、タルク、
マイカ、焼成クレー、水酸化アルミ、硫酸バリウム、リ
トポン、二酸化チタン、酸化亜鉛、などの無機顔料、ポ
リスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エポキシ
樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、スチレン−アク
リル共重合体などの粉末やビーズ、澱粉粉末、セルロー
ス粉末、マイクロスフェアー、中空粒子などがあり、こ
れらは単独に、または2種類以上混合して使用できる。
【0021】本発明の受像層に使用される樹脂の合計量
は、全塗料固形分の20〜100重量%の範囲内にある
ことが好ましく、また顔料の合計量は、全塗料固形分の
80〜0重量%の範囲内にあることが好ましい。樹脂の
合計量が20重量%より少ないと、得られる受像層のイ
ンク転写性が不十分になり、ドット再現性の向上および
記録濃度の増加が不十分になるおそれがある。
【0022】上記受像層中のEVA、ワックス、ロジン
化合物、その他のバインダー樹脂および顔料は、すでに
工業化されている方法で分散し、塗料化することができ
る。すなわち、EVA、ワックス、ロジン化合物、およ
びその他のバインダー樹脂をそれぞれ液状化した溶液
と、顔料あるいは顔料分散物とを所定の比率で混合し、
場合によっては分散媒とともに攪拌機、サンドグライン
ダなど適当な分散機を用いて混合、分散し、その濃度、
液状などを調整することができる。
【0023】受像層を樹脂被覆層上に形成するには、通
常の塗工方法、すなわちメイヤーバー方式、グラビアロ
ール方式、リバースロール方式、ブレード方式、ナイフ
方式、エアーナイフ方式、スリットダイ方式等による塗
布工程、および乾燥固化工程を用いればよい。
【0024】一般に受像層の機能を十分にするために、
受像層塗料は乾燥固化後の塗工量が4〜20g/m2であ
ることが好ましい。また筆記性、マット感、自然感をさ
らに付与するために、受像層上に顔料およびバインダー
樹脂を含むオーバーコート層を設けてもよい。
【0025】オーバーコート層のバインダー樹脂として
は、受像層に使用できるものと同じものを単独に、また
は2種以上混合して使用することができる。オーバーコ
ート層の形成に樹脂と共に用いる顔料としては、受像層
に使用できる顔料と同じものが使用できるが、オーバー
コート層表面の平滑性を良好にし、転写不良を防止する
ためにもオーバーコート層に使用される顔料の平均粒径
は5μm 以下であることが好ましい。
【0026】上記オーバーコート層に使用されるバイン
ダー樹脂の合計量は全塗料固形分の15〜80重量%の
範囲にあることが好ましく、また顔料は85〜20重量
%の範囲内にあることが好ましい。バインダー樹脂の含
有量が15重量%より少ないと、得られるオーバーコー
ト層塗膜の強度が弱くなり、インクリボンに受像層が付
着し剥ぎ取られてしまい、記録不良を発生することがあ
るので好ましくない。またバインダー樹脂の含有量が8
0重量%より多いと、得られるオーバーコート層表面が
平滑になりすぎてインクの投錨効果が働かず、ヌケが発
生し易くなることがあり好ましくない。
【0027】本発明の受像シートにおいて、オーバーコ
ート層に使用される樹脂および顔料は、受像層に使用さ
れる樹脂および顔料と同じ方法で分散し、塗料化するこ
とができる。また受像層上にオーバーコート層を形成す
る方法としては、樹脂被覆層上に、受像層を形成する方
法と同じ方法を使用できる。
【0028】オーバーコート層は、受像層よりもインク
の吸収性において劣るために、オーバーコート層の厚さ
を塗膜強度が維持できる範囲で極力薄くして、転写され
たインクを速やかに受像層に移動させ、受像層にインク
を吸収させた方が記録濃度の向上に有効である。そのた
めに、オーバーコート層の塗工量は2〜10g/m2とす
ることが好ましい。
【0029】本発明の受像シートをプリンター内で走行
させるときに、静電気が発生し、走行トラブルを発生す
ることを防ぐために、受像シートの少なくともいずれか
一面に帯電防止剤を塗布してもよく、あるいは、受像層
および/またはオーバーコート層内に添加してもよく、
上記帯電防止剤含有塗布層がバックコート層であっても
よい。帯電防止剤としてはカチオン系親水性高分子が有
効に用いられる。
【0030】上記の条件を満たす支持体を有する本発明
の受像シートは、従来の支持体を用いて構成された熱転
写受像シートよりも感熱カラープリンターによる記録に
おいて、画像のドット再現性が良好で、記録濃度が高く
なる。
【0031】
【実施例】下記実施例により本発明をさらに具体的に説
明する。勿論本発明の範囲はこれらによって限定される
ものではない。なお、実施例および比較例中の「部」
は、すべて「重量部」を示す。
【0032】実施例1.カタダ標準フリーネスを450
ccに調整した木材パルプより、テスト抄紙機を用いて坪
量:100g/m2、密度:0.7g/cm3 、表面の王研
式平滑度:20秒の原紙を抄造した。次に、原紙の表面
上に、二酸化チタンが13%配合されているポリエチレ
ン樹脂を、20g/m2の塗布量でラミネートし、表面樹
脂被覆層を形成した。また、原紙の裏面上に、二酸化チ
タン無配合のポリエチレン樹脂を塗布量が20g/m2
なるようにラミネートして裏面樹脂被覆層を形成した。
さらに、表面樹脂被覆層の表面にコロナ処理を施した
後、下記に示す組成を有する混合物を攪拌機で混合して
得られた受像層塗料を、乾燥後の塗工量が8g/m2とな
るように塗布し、乾燥・固化して受像層を形成し、溶融
転写型インク受像シートを作製した。
【0033】 受像層塗料 成 分 重量部 EVAエマルジョン(商標:ポリゾールEVA AD−2、 昭和高分子製、固形分55%) 291 安定化ロジンエステルエマルジョン(商標:スーパーエステル E−720、荒川化学工業製、固形分50%) 80 水 29
【0034】実施例2.実施例1と同様にして溶融転写
型インク受像シートを作製した。但し、密度:0.9g
/cm3 、表面の王研式平滑度:120秒の原紙を支持体
として用いた。
【0035】実施例3.実施例2と同様にして溶融転写
型インク受像シートを作製した。但し、支持体用原紙は
フリーネスが560ccの木材パルプより抄造されたもの
であった。
【0036】実施例4.実施例1と同様の操作を行って
形成された受像層上に、下記に示す組成を有する混合物
を攪拌機で混合して得られたオーバーコート層塗料を、
乾燥後の塗工量が4g/m2となるように塗布し、乾燥・
固化してオーバーコート層を形成し、溶融転写型インク
受像シートを作製した。
【0037】 オーバーコート層塗料 成 分 重量部 EVAエマルジョン(商標:ポリゾールEVA AD−2、 昭和高分子製、固形分55%) 109 カオリナイトクレー分散物(商標:ウルトラホワイト90、 エンゲルハード製、固形分50%) 280 水 11
【0038】実施例5.実施例2と同様にして形成され
た受像層上に、実施例4と同じオーバーコート層塗料
を、乾燥後の塗工量が4g/m2となるように塗布し、乾
燥・固化してオーバーコート層を形成し、溶融転写型イ
ンク受像シートを作製した。
【0039】実施例6.実施例3と同様にして形成され
た受像層上に、実施例4と同じオーバーコート層塗料
を、乾燥後の塗工量が4g/m2となるように塗布し、乾
燥・固化してオーバーコート層を形成し、溶融転写型イ
ンク受像シートを作製した。
【0040】比較例1.実施例1と同様にして溶融転写
型インク受像シートを作製した。但し、支持体原紙は、
フリーネス400ccの木材パルプより得られたものであ
って、密度:0.8g/cm3 、表面の王研式平滑度:6
0秒を有していた。
【0041】比較例2.実施例1と同様にして溶融転写
型インク受像シートを作製した。但し、支持体原紙は、
密度:0.5g/cm3 、表面の王研式平滑度:60秒を
有していた。
【0042】比較例3.実施例1と同様にして溶融転写
型インク受像シートを作製した。但し、支持体原紙は密
度:0.8g/cm3 および表面の王研式平滑度:140
秒を有していた。
【0043】比較例4.比較例1と同様にして形成され
た受像層上に、実施例4と同じオーバーコート層塗料
を、乾燥後の塗工量が4g/m2となるように塗布し、乾
燥・固化してオーバーコート層を形成し溶融転写型イン
ク受像シートを作製した。
【0044】比較例5.比較例2と同様にして形成され
た受像層上に、実施例4と同じオーバーコート層塗料
を、乾燥後の塗工量が4g/m2となるように塗布し、乾
燥・固化してオーバーコート層を形成し、溶融転写型イ
ンク受像シートを作製した。
【0045】比較例6.比較例3と同様にして形成され
た受像層上に、実施例4と同じオーバーコート層塗料
を、乾燥後の塗工量が4g/m2となるように塗布し、乾
燥・固化してオーバーコート層を形成し、溶融転写型イ
ンク受像シートを作製した。
【0046】テスト 上記実施例1〜3および比較例1〜3の各受像シート
を、20℃、65%RHの環境で2時間調湿後、市販の
熱転写カラープリンター(商標:CHC−445、神鋼
電機製)によりインク画像を溶融転写記録した。得られ
た画像の記録濃度およびドット再現性を測定,評価し
た。
【0047】評価 ドット再現性は、インクリボンから受像層に転写された
インクのドットが良好に再現されているものから順に
○、△、×△、×の4段階に評価した。
【0048】上記テスト結果を表1に示す。
【表1】
【0049】
【発明の効果】本発明により、溶融熱転写インク画像の
ドット再現性が良好で、高い記録濃度を得られる溶融転
写型インク受像シートを実用することが可能となり、産
業界に寄与するところが大である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロースパルプを主成分として含むシ
    ート状支持体と、この支持体の一面上に形成され、か
    つ、熱可塑性樹脂を主成分として含む樹脂被覆層と、前
    記樹脂被覆層上に形成され、かつ樹脂および顔料を主成
    分として含むインク受像層とを有し、前記支持体が、
    (1)フリーネス450cc以上のセルロースパルプを主
    成分として形成され、(2)0.7〜0.9g/cm3
    密度を有し、かつ(3)その表面が20〜120秒の王
    研式平滑度を有する、原紙からなることを特徴とする溶
    融転写型インク受像シート。
JP5110388A 1993-05-12 1993-05-12 溶融転写型インク受像シート Pending JPH06320879A (ja)

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JP (1) JPH06320879A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6365317B2 (en) 1998-12-03 2002-04-02 Eastman Kodak Company Electrophotographic toner receiving material
US6440540B1 (en) 1998-12-03 2002-08-27 Eastman Kodak Company Electrophotographic toner receiving material

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