JPH06317602A - 空間フィルタ方式速度測定装置とそれを備えた速度制御システム及び自動車 - Google Patents

空間フィルタ方式速度測定装置とそれを備えた速度制御システム及び自動車

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JPH06317602A
JPH06317602A JP13119993A JP13119993A JPH06317602A JP H06317602 A JPH06317602 A JP H06317602A JP 13119993 A JP13119993 A JP 13119993A JP 13119993 A JP13119993 A JP 13119993A JP H06317602 A JPH06317602 A JP H06317602A
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JP
Japan
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spatial filter
light
slit
measuring device
light receiving
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Withdrawn
Application number
JP13119993A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Uno
徹也 宇野
Junichi Takagi
潤一 高木
Yasumasa Sakai
泰誠 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 測定対象物との距離の変動が大きい場合にも
受光量の変動を小さく抑えることができる空間フィルタ
方式速度測定装置とそれを備えた速度制御システム及び
自動車を提供する。 【構成】 測定対象距離LがL1の時とL2の時とにお
ける空間フィルタ検出器の受光信号量ηの値が略等しく
なるように、焦点距離F、空間フィルタ周期X、スリッ
トの測定対象移動方向幅W、受光レンズの像側主点から
空間フィルタ検出器までの距離Dを定める。その結果、
測定距離Lの変動に伴う受光信号量ηの変動が抑えら
れ、速度算出処理のための処理回路の負担が低減され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非接触にて速度を測定
する空間フィルタ方式速度測定装置とそれを備えた速度
制御システム及び自動車に係り、該装置の光学系に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、この種の空間フィルタ方式速
度測定装置としては、特開昭52−143081号公報
に示されるようなものがある。この装置においては、測
定対象物からの反射光を導入する受光レンズと検出器と
の間で、該レンズの焦点上にスリットを有するスリット
部材を配置している。この構成により、検出器に導入さ
れる光をレンズの焦点を通る光のみに限定することがで
き、測定対象物と装置との距離が変化しても測定誤差が
生じないようにしている。このとき、レンズの焦点距
離、スリット幅、空間フィルタ位置及び空間フィルタ周
期の関係によって、空間フィルタの信号量が変化する。
従来は、測定対象が空間フィルタ受光素子に結像するよ
うレンズと空間フィルタ検出器の配置を定め、スリット
幅により深い焦点深度を得るようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような場合、測定対象物と装置との距離が変化しても、
像ボケの影響はないものの、該変化による受光量の変化
が大きくなる。それ故、測定対象物との距離が近いと
き、検出器による受光量が大きくなり、最小の場合と最
大の場合とで受光量の変動が大きく、信号処理のダイナ
ミックレンジを広くしなければならない。また、測定可
能距離内において、測定対象物と装置との距離が遠いと
き、受光量が小さくなる。この受光量の低下は、光源の
照明光量を大きくしたり、受光レンズ径を大きくしたり
することなどで補うことが考えられるが、装置の大型化
やコストの増加を招く。
【0004】本発明は、上述した問題点を解決するもの
で、測定対象物との距離の変動が大きい場合にも受光量
の変動を小さく抑えることができる空間フィルタ方式速
度測定装置とそれを備えた速度制御システム及び自動車
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明は、測定対象物を照明する光源と、測
定対象物からの反射光を受光する受光レンズと、この受
光レンズの焦点位置に配置されたスリットを有するスリ
ット部材と、このスリットを通過した光を受光する空間
フィルタ検出器とを備え、対象となる測定距離LがL1
からL2である空間フィルタ方式速度測定装置におい
て、上記空間フィルタ検出器の受光信号量ηを上記数1
と表わしたとき、測定距離LがL1の時とL2の時と
で、受光信号量ηの値が略等しくなるように、焦点距離
F、空間フィルタ周期X、スリットの測定対象移動方向
幅W、受光レンズの像側主点から空間フィルタ検出器ま
での距離Dを定めたものである。請求項2の発明は、測
定対象物を照明する光源と、測定対象物からの反射光を
受光する受光レンズと、この受光レンズの焦点位置に配
置されたスリットを有するスリット部材と、このスリッ
トを通過した光を受光する空間フィルタ検出器とを備
え、対象となる測定距離LがL1からL2である空間フ
ィルタ方式速度測定装置において、上記空間フィルタ検
出器の受光信号量ηを上記数2(数1と同じ)と表わし
たとき、この受光信号量ηが上記数3を満たすように、
焦点距離F、空間フィルタ周期X、スリットの測定対象
移動方向幅W、受光レンズの像側主点から空間フィルタ
検出器までの距離Dを定めたものである。請求項3の発
明は、請求項1又は2記載の空間フィルタ方式速度測定
装置において、空間フィルタ検出器として櫛歯型差動光
検出器を用いたものである。
【0006】請求項4の発明は、測定対象物を照明する
光源と、測定対象物からの反射光を受光する受光レンズ
と、この受光レンズの焦点位置に配置されたスリットを
有するスリット部材と、このスリットを通過した光を2
方向に分離するプリズムアレイと、2方向に分離された
光をそれぞれ異なる位置に集光する集光レンズと、光の
集光位置に配置された2個の光検出器とを備え、対象と
なる測定距離LがL1からL2である空間フィルタ方式
速度測定装置において、上記光検出器の受光信号量ηを
上記数4と表わしたとき、測定距離LがL1の時とL2
の時とで、受光信号量ηの値が略等しくなるように、焦
点距離F、プリズムアレイ周期X、スリットの測定対象
移動方向幅W、受光レンズの像側主点からプリズムアレ
イまでの距離Dを定めたものである。請求項5の発明
は、測定対象物を照明する光源と、測定対象物からの反
射光を受光する受光レンズと、この受光レンズの焦点位
置に配置されたスリットを有するスリット部材と、この
スリットを通過した光を2方向に分離するプリズムアレ
イと、2方向に分離された光をそれぞれ異なる位置に集
光する集光レンズと、光の集光位置に配置された2個の
光検出器とを備え、対象となる測定距離LがL1からL
2である空間フィルタ方式速度測定装置において、上記
光検出器の受光信号量ηを上記数5(数4と同じ)と表
わしたとき、この受光信号量ηが上記数6を満たすよう
に、焦点距離F、プリズムアレイ周期X、スリットの測
定対象移動方向幅W、受光レンズの像側主点からプリズ
ムアレイまでの距離Dを定めたものである。
【0007】請求項6の発明は、請求項4又は5記載の
空間フィルタ方式速度測定装置において、集光レンズの
有効径最外部と光検出器の受光部最外部とを結んだ直線
上に鏡を配設し、上記鏡によって、測定対象物の移動方
向に対して直角な方向に広がった光を上記光検出器に集
光するようにしたものである。請求項7の発明は、請求
項6記載の空間フィルタ方式速度測定装置において、上
記鏡を、2個の光検出器を挟んで両側に共用して配設し
たものである。請求項8の発明は、請求項6又は7記載
の空間フィルタ方式速度測定装置において、上記鏡を、
光検出器を固定する部材と一体構成としたものである。
請求項9の発明は、請求項6乃至8のいずれかに記載の
空間フィルタ方式速度測定装置において、上記鏡を、該
鏡による反射光について1回反射光のみが光検出器に入
射する大きさに限定したものである。請求項10の発明
は、請求項1乃至9のいずれかに記載の空間フィルタ方
式速度測定装置において、測定対象物の移動方向に対し
て直角な方向のスリットの長さを、光検出器に入射する
光線のみ通過する長さとしたものである。
【0008】請求項11の発明は、請求項1乃至10の
いずれかに記載の空間フィルタ方式速度測定装置と車輪
速度センサとを備え、これらの出力によって、ブレーキ
もしくはアクセルを制御することで速度を制御するよう
にした速度制御システムである。請求項12の発明は、
請求項11記載の速度制御システムを搭載した自動車で
ある。
【0009】
【作用】請求項1の構成によれば、測定距離LがL1の
時とL2の時における上記数1で求められる空間フィル
タ検出器の受光信号量ηの値が略等しくなる。その結
果、測定距離Lの変動に伴う受光信号量ηの変動が抑え
られる。請求項2の構成によれば、上記数2で表わされ
る空間フィルタ検出器の受光信号量ηに関して上記数3
が満たされる。その結果、測定可能距離内での最低受光
量が大きくなる。
【0010】請求項4の構成によれば、測定距離LがL
1の時とL2の時における上記数4で求められる空間フ
ィルタ検出器の受光信号量ηの値が略等しくなる。その
結果、測定距離Lの変動に伴う受光信号量ηの変動が抑
えられる。請求項5の構成によれば、上記数5で表わさ
れる空間フィルタ検出器の受光信号量ηに関して上記数
6が満たされる。その結果、測定可能距離内での最低受
光量が大きくなる。請求項6の構成によれば、測定対象
物からの光のうち、レンズ中心部だけではなくレンズ周
辺部を通過した光も光検出器に入射される。
【0011】請求項7の構成によれば、測定対象物から
の光のうち、直接、光検出器に入射される光に加えて、
一部の光も鏡によって反射されて、該光検出器に入射さ
れる。請求項8の構成によれば、光検出器を固定する部
材と鏡とを一体化することにより、測定対象物からの光
が漏れず、光検出器に入射される光のロスを少なくで
き、光検出器において測定対象物からの光を確実に受光
する。請求項9,10の構成によれば、測定に不必要な
迷光を抑えて、必要な光だけを光検出器に入射させる。
請求項11,12の構成によれば、効率の良い制動、加
速が可能となる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を具体化した実施例について説
明する。図1乃至図6を参照して、空間フィルタ検出器
として櫛歯型差動光検出器を用いた場合の第1実施例を
説明する。図1は速度測定装置における光学系の斜視図
を示し、図2はその断面図を示す。本速度測定装置は、
測定対象物12に光を照射する光源11と、測定対象物
12からの反射光を受光する受光レンズ13と、受光レ
ンズ13の焦点位置に配置されたスリットを有するスリ
ット部材14と、このスリットを通過した光を受光する
櫛歯型差動光検出器15とで構成されている。光源11
から光が照射され、測定対象物12で反射されて、その
反射光は受光レンズ13によって受光され、この光はス
リット部材14のスリットを介して櫛歯型差動光検出器
15に受光される。図2において、Lは測定対象物12
と受光レンズ13の測定対象側主平面13aとの間の距
離(以下、測定対象距離と表わす)、Fは受光レンズ1
3の焦点距離、Dは受光レンズ13の像側主平面13b
と櫛歯型差動光検出器15との間の距離、Wはスリット
の測定対象移動方向幅、Xは櫛歯型差動光検出器15の
周期を表わす。上記光学系において、櫛歯型差動光検出
器15の受光信号量は、スリットの透過率と、櫛歯型差
動光検出器15上に結像する測定対象物12の像ボケ度
合いによって変化する。スリットの透過率はスリット幅
Wに比例し、測定対象距離L及びレンズ焦点距離Fに反
比例する。
【0013】一方、櫛歯型差動光検出器15上に結像す
る測定対象物12の像ボケは、空間フィルタが選択的に
受光する周期成分(選択空間周波数成分)を低下させ
る。測定対象物12上の点光源が空間フィルタ(櫛歯型
差動光検出器15)上でX´の広がりを持つとき、受光
量成分の比率は、
【0014】
【数7】
【0015】で表わされる。1点が均一に幅X´に広が
るときの像は、完全結像状態の像に幅X´の矩形関数を
畳み込み積分することで得られ、空間周波数領域ではsi
nc関数のローパスフィルタを掛けることに相当する。X
´は幾何学的にスリット幅W,焦点距離F,レンズ・空
間フィルタ間距離Dを用いて、
【0016】
【数8】
【0017】と表わすことができる。以上のことから、
空間フィルタ(櫛歯型差動光検出器15)の受光信号量
ηは、係数をAとして、
【0018】
【数9】
【0019】で表わされる。この数9について、詳しく
説明すると、空間フィルタの受光信号は、測定対象のも
つ空間周波数分布に対して、特定の空間周波数を選択す
る空間フィルタ特性を掛けて得られる。(「計測と制
御」vol.7 no.11 p.761 s.43.11) 一方、図2に示す光学系においては、結像が行われるた
め、レンズとスリット通過による光量低下、結像ボケに
よる空間周波数分布の変化により、受光量が変化する。
それぞれの要因による受光量透過率をη1,η2とすれ
ば、
【0020】
【数10】
【0021】で表わされる。従って、上記数9が得られ
る。ところが、従来例では、速度測定装置と測定対象物
12との距離が変化することによる像ボケの影響は考慮
しているが、受光量の変化は考慮していない。そのた
め、測定対象距離Lを小さいL1から大きいL2に変化
させた場合、図3に示すように、測定対象距離Lが大き
いL2のとき受光信号量ηが非常に小さくなってしま
う。
【0022】そこで、本実施例では、図4に示すよう
に、受光信号量ηが、測定対象距離L=L1のときとL
=L2のときとで略等しくなるように、スリット幅W,
焦点距離F,空間フィルタ周期X,レンズ・空間フィル
タ間距離Dを定める。こうすることにより、測定可能距
離内での最低受光量ηminの値を大きくすることがで
きるので、速度測定装置と測定対象物12との距離変動
に対する櫛歯型差動光検出器15の受光信号量ηの変動
を小さく抑えることができる。
【0023】図5は、最低受光量ηminと、受光レン
ズ13の像側主平面13bと櫛歯型差動光検出器15と
の間の距離Dとの間の関係を示したものであり、
【0024】
【数11】
【0025】を満たすように、スリット幅W,焦点距離
F,空間フィルタ周期X,レンズ・空間フィルタ間距離
Dを定めることで、レンズ・空間フィルタ間距離Dに対
する最低受光量ηminを最大にすることができる。
【0026】図6は上記図2に示した断面に直角な断面
を示す。図中、斜線部は、受光レンズ13を通過した光
のうち櫛歯型差動光検出器15に入射しない光の範囲を
示す。この光を遮るために、スリット部材14のスリッ
トの長さが決められる。このように、スリットの長さを
決めることにより、不要な光が反射されて櫛歯型差動光
検出器15に受光されることがなくなり、受光信号のS
/N比が向上する。
【0027】図7乃至図9は、空間フィルタとしてプリ
ズムアレイを用いた場合の第2実施例を示す。本速度測
定装置は、速度を測定すべき測定対象物22に対向して
配置され、測定対象物22に光を照射する複数個の変調
LEDである光源21と、測定対象物22からの反射光
を処理して2方向へ分離集光する光学系27と、2方向
へ分離集光された光をそれぞれ別個に受光する2個の光
検出器33とで構成されている。
【0028】上記光学系27は、測定対象物22からの
反射光を受光する受光レンズ23と、受光レンズ23の
焦点位置に配置されたスリットを有するスリット部材2
4と、このスリットを通過した光を光軸方向に略平行に
するコリメートレンズ25と、測定対象物22からの反
射光を一定ピッチで交互に2方向へ分離するプリズムア
レイ26と、この分離された光を別々の光検出器33に
受光させる集光レンズ32とでなる。また、2個の光検
出器33の側面には、集光効率を向上させるための鏡3
1が配置されている。上記スリットは、測定対象物22
の相対的な移動方向に対して幅の狭いスリットとしてい
る。また、プリズムアレイ26は純光学的空間フィルタ
であって、測定対象物22の移動方向と同じ方向に波形
が複数個配列された屈折面を有している。この屈折面に
より、プリズムアレイ26に入射した平行光が1つおき
に異なる2方向に出射するようになっている。
【0029】次に、上記構成の動作を説明する。光源2
1から照射された光は、図7の矢印方向に相対的に移動
する測定対象物22で反射され、この反射光は、受光レ
ンズ23とスリット部材24を通過した後、コリメート
レンズ25で平行化されて、プリズムアレイ26に入射
される。プリズムアレイ26に入射された光は、入射さ
れた個々のプリズムに応じて2方向の平行光に分離され
る。この2方向の平行光は集光レンズ32によって対応
する2個の光検出器33に集光される。鏡31により、
スリットの長軸方向通過光のうち集光レンズ32で集光
されきれない部分も光検出器33に入光される。なお、
鏡31の配置については後で詳述する。
【0030】走行速度をV、2個の光検出器33の配設
ピッチをP、レンズの倍率をmとすれば、得られる周波
数fはf=(m/P)Vで求められることを利用して、
2個の光検出器33の出力の差動をとれば周期信号が得
られるので、例えば、上述した特開昭52−14308
1号公報に示されるような一般的方法により、測定対象
物22の速度検出が可能となる。なお、図8に示すよう
に、受光レンズ23の像側主平面23bとプリズムアレ
イ26との間の距離をDとすることで、上記第1実施例
と同様の効果が得られる。図9は、上記図8に示した断
面に直角な断面を示す。図中、斜線部は、受光レンズ2
3を通過した光のうち光検出器33に入射しない光の範
囲を示す。この光を遮るために、スリット部材24のス
リットの長さが決められる。
【0031】図10は、上記速度測定装置における鏡3
1の配置状態を示す。測定対象物からの光は集光レンズ
32によって集光され、光検出器33の受光部34によ
って受光される。2個の光検出器33の側面には、これ
らを挟むように共用の鏡31が配置されており、これに
より、集光効率を向上させるようにしている。この鏡3
1の角度はレンズ32の軸に対して平行に近いほど鏡3
1に当たった光が光検出器33の受光部34に入る確率
が高くなる。しかし、角度を平行に近付けすぎると、レ
ンズ32の周辺部を通過した光が鏡31に当たらなくな
って、逆に、受光部34に入射される光量が小さくな
る。従って、鏡31は、レンズ32の周辺部を通過した
光が鏡31に当たる範囲で、できるだけレンズ32の軸
に平行に配置するのがよい。一方、鏡31の光検出器3
3側は受光部34との隙間を小さくすると入射光量のロ
スを少なくすることができる。以上より、レンズ32の
有効径Mの最外部と光検出器33の受光部34の最外部
とを結んだ直線上に鏡31を配置し、かつ、鏡31の一
側面を光検出器33と接するか、あるいは、光検出器3
3の極近くに配置することで、最大の受光効率を得るこ
とができる。
【0032】図11は、光検出器33を固定する部材3
5と鏡31とを一体化した例を示す。これらを一体化す
ることにより、鏡31の位置合わせが容易となる。図1
2は、集光レンズ32を通過し鏡31によって反射され
る光のうち、鏡31に1回だけ反射された光のみが光検
出器33の受光部34に受光されるように、鏡31の大
きさが決められることを示す。鏡31は大きいほど光検
出器33の受光部34が受光できるエリアは大きくなる
が、同時に迷光も入り易くなる。本光学系においては、
受光レンズ23を通過した光のうち鏡31に何回も反射
された光は、光路長が長くなるため集光が困難になり実
質的には殆ど利用することができない。そのため、鏡3
1の大きさを、1回反射光のみが光検出器33の受光部
34に入射するように制限して、迷光を最小限に抑え、
受光信号のS/N比を向上させている。
【0033】また、上述した空間フィルタ方式速度測定
装置と、別個に設けられた車輪速度センサの両出力を用
いて、ブレーキがロックしないように制御するためのア
ンチロックブレーキシステム(ABS)や、アクセルを
制御するためのトラクションコントロールシステム(T
CL)等の速度制御システムを構築することもできる。
また、乗用車、トラック、トレーラ、バス等の自動車
に、この速度制御システムを搭載することにより、効率
の良い制動・加速能力が得られる。
【0034】
【発明の効果】以上のように請求項1,3,4の発明に
よれば、測定距離LがL1の時とL2の時とに対する受
光信号量ηの値が略等しくなるように構成しているの
で、測定距離Lの変動に伴って受光信号量が変動するこ
とが抑えられる。従って、信号のダイナミックレンジが
狭くなり、速度算出処理のための処理回路の負担が軽減
され、精度の高い測定値を得ることができる。請求項
2,3,5の発明によれば、数3もしくは数6が成立す
るようにしているので、測定可能距離内における最低受
光量を大きくでき、そのため、受光量の低下を抑えるこ
とができる。その結果、光源光量を減らすことができ、
光源の長寿命化を図ることができる。また、複数光源の
数を減らすことができ、装置の低コスト化と小型化を図
ることができる。さらには、受光レンズを小さくするこ
とができ、装置の低コスト化と小型化を図ることができ
る。請求項6の発明によれば、集光レンズの有効径最外
部と光検出器の受光部最外部とを結んだ直線上に鏡が配
設されるので、レンズ周辺部からの光が遮断されること
がなくなり、受光量の低下を抑えることができ、受光効
率が上り、上記と同様の効果が期待できる。
【0035】請求項7の発明によれば、鏡が2個の光検
出器を挟んで両側に共用して配設されるので、鏡の枚数
が少なくて済み、コストダウンになる。請求項8の発明
によれば、鏡が光検出器を固定する部材と一体化されて
いるので、鏡の位置合わせが容易となり、かつ、光検出
器において測定対象物からの必要な光を漏れなく受光す
ることができる。請求項9の発明によれば、1回反射光
のみが光検出器に入射されるように鏡の大きさが制限さ
れるので、迷光を最小限に抑えることができ、受光信号
のS/N比を向上させ、測定精度を向上させることがで
きる。請求項10の発明によれば、スリットの開口部を
通過する光が全て光検出器によって受光されて、不要な
光が該検出器に受光されることが防止されるので、受光
信号のS/N比を向上させ、測定精度を向上させること
ができる。請求項11の発明によれば、精度の高い速度
測定値が得られるので、この出力によって効率的なブレ
ーキもしくはアクセル制御ができるようになり、制動距
離の短縮もしくは良好な加速性が期待できる。請求項1
2の発明によれば、制動距離が短縮され、加速性が良く
なるので、自動車の安全性が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による空間フィルタ方式速
度測定装置の斜視図である。
【図2】同装置の断面図である。
【図3】従来例による測定対象距離と受光信号量との関
係を示す図である。
【図4】本実施例による測定対象距離と受光信号量との
関係を示す図である。
【図5】最低受光量と、受光レンズの像側主平面と櫛歯
型差動光検出器との間の距離との間の関係を示す図であ
る。
【図6】測定対象物の移動方向に直角な方向の空間フィ
ルタ方式速度測定装置の断面図である。
【図7】第2実施例による空間フィルタ方式速度測定装
置の斜視図である。
【図8】同装置の断面図である。
【図9】測定対象物の移動方向に直角な方向の同装置の
断面図である。
【図10】本実施例による鏡の配置状態を説明するため
の図で、(a)は集光レンズ、鏡及び光検出器の斜視
図、(b)はその上面図である。
【図11】鏡と光検出器固定部とを一体化したものの斜
視図である。
【図12】集光レンズ、鏡及び光検出器の上面図であ
る。
【符号の説明】
12,22 測定対象物 13,23 受光レンズ 13a 測定対象側主平面 13b 像側主平面 14,24 スリット部材 15 櫛歯型差動光検出器 26 プリズムアレイ 31 鏡 32 集光レンズ 33 光検出器 34 受光部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象物を照明する光源と、測定対象
    物からの反射光を受光する受光レンズと、この受光レン
    ズの焦点位置に配置されたスリットを有するスリット部
    材と、このスリットを通過した光を受光する空間フィル
    タ検出器とを備え、対象となる測定距離LがL1からL
    2である空間フィルタ方式速度測定装置において、 上記空間フィルタ検出器の受光信号量ηを 【数1】 と表わしたとき、測定距離LがL1の時とL2の時と
    で、受光信号量ηの値が略等しくなるように、焦点距離
    F、空間フィルタ周期X、スリットの測定対象移動方向
    幅W、受光レンズの像側主点から空間フィルタ検出器ま
    での距離Dを定めたことを特徴とする空間フィルタ方式
    速度測定装置。
  2. 【請求項2】 測定対象物を照明する光源と、測定対象
    物からの反射光を受光する受光レンズと、この受光レン
    ズの焦点位置に配置されたスリットを有するスリット部
    材と、このスリットを通過した光を受光する空間フィル
    タ検出器とを備え、対象となる測定距離LがL1からL
    2である空間フィルタ方式速度測定装置において、 上記空間フィルタ検出器の受光信号量ηを 【数2】 と表わしたとき、この受光信号量ηが 【数3】 を満たすように、焦点距離F、空間フィルタ周期X、ス
    リットの測定対象移動方向幅W、受光レンズの像側主点
    から空間フィルタ検出器までの距離Dを定めたことを特
    徴とする空間フィルタ方式速度測定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の空間フィルタ方式
    速度測定装置において、空間フィルタ検出器として櫛歯
    型差動光検出器を用いたことを特徴とする空間フィルタ
    方式速度測定装置。
  4. 【請求項4】 測定対象物を照明する光源と、測定対象
    物からの反射光を受光する受光レンズと、この受光レン
    ズの焦点位置に配置されたスリットを有するスリット部
    材と、このスリットを通過した光を2方向に分離するプ
    リズムアレイと、2方向に分離された光をそれぞれ異な
    る位置に集光する集光レンズと、光の集光位置に配置さ
    れた2個の光検出器とを備え、対象となる測定距離Lが
    L1からL2である空間フィルタ方式速度測定装置にお
    いて、 上記光検出器の受光信号量ηを 【数4】 と表わしたとき、測定距離LがL1の時とL2の時と
    で、受光信号量ηの値が略等しくなるように、焦点距離
    F、プリズムアレイ周期X、スリットの測定対象移動方
    向幅W、受光レンズの像側主点からプリズムアレイまで
    の距離Dを定めたことを特徴とする空間フィルタ方式速
    度測定装置。
  5. 【請求項5】 測定対象物を照明する光源と、測定対象
    物からの反射光を受光する受光レンズと、この受光レン
    ズの焦点位置に配置されたスリットを有するスリット部
    材と、このスリットを通過した光を2方向に分離するプ
    リズムアレイと、2方向に分離された光をそれぞれ異な
    る位置に集光する集光レンズと、光の集光位置に配置さ
    れた2個の光検出器とを備え、対象となる測定距離Lが
    L1からL2である空間フィルタ方式速度測定装置にお
    いて、 上記光検出器の受光信号量ηを 【数5】 と表わしたとき、この受光信号量ηが 【数6】 を満たすように、焦点距離F、プリズムアレイ周期X、
    スリットの測定対象移動方向幅W、受光レンズの像側主
    点からプリズムアレイまでの距離Dを定めたことを特徴
    とする空間フィルタ方式速度測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載の空間フィルタ方式
    速度測定装置において、集光レンズの有効径最外部と光
    検出器の受光部最外部とを結んだ直線上に鏡を配設し、
    上記鏡によって、測定対象物の移動方向に対して直角な
    方向に広がった光を上記光検出器に集光するようにした
    ことを特徴とする空間フィルタ方式速度測定装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の空間フィルタ方式速度測
    定装置において、上記鏡を、2個の光検出器を挟んで両
    側に共用して配設したことを特徴とする空間フィルタ方
    式速度測定装置。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7記載の空間フィルタ方式
    速度測定装置において、上記鏡を、光検出器を固定する
    部材と一体構成としたことを特徴とする空間フィルタ方
    式速度測定装置。
  9. 【請求項9】 請求項6乃至8のいずれかに記載の空間
    フィルタ方式速度測定装置において、上記鏡を、該鏡に
    よる反射光について1回反射光のみが光検出器に入射す
    る大きさに限定したことを特徴とする空間フィルタ方式
    速度測定装置。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至9のいずれかに記載の空
    間フィルタ方式速度測定装置において、測定対象物の移
    動方向に対して直角な方向のスリットの長さを、光検出
    器に入射する光線のみ通過する長さとしたことを特徴と
    する空間フィルタ方式速度測定装置。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれかに記載の
    空間フィルタ方式速度測定装置と車輪速度センサとを備
    え、これらの出力によって、ブレーキもしくはアクセル
    を制御することで速度を制御するようにしたことを特徴
    とする速度制御システム。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の速度制御システムを
    搭載したことを特徴とする自動車。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5652655A (en) * 1993-06-29 1997-07-29 Omron Corporation Road surface discriminator and apparatus applying same

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