JPH06316432A - ガラス用合紙 - Google Patents
ガラス用合紙Info
- Publication number
- JPH06316432A JPH06316432A JP12991393A JP12991393A JPH06316432A JP H06316432 A JPH06316432 A JP H06316432A JP 12991393 A JP12991393 A JP 12991393A JP 12991393 A JP12991393 A JP 12991393A JP H06316432 A JPH06316432 A JP H06316432A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- glass
- sodium tripolyphosphate
- leaf
- paper
- inter
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Packaging Frangible Articles (AREA)
- Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
- Paper (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】トリポリリン酸ナトリウムを０．１重量％以上
含むガラス用合紙。 【効果】合紙の性状を従来のように厳密に制御すること
なく、ガラス面上の撥水性、紙アトを回避することがで
きる。また、ガラスを使用する前に実施する洗浄工程が
簡便になる。すなわち洗剤として用いる界面活性剤、洗
浄槽に具備する超音発生器、ブラシ等を省略しても同等
以上の汚染除去効果が期待される。
含むガラス用合紙。 【効果】合紙の性状を従来のように厳密に制御すること
なく、ガラス面上の撥水性、紙アトを回避することがで
きる。また、ガラスを使用する前に実施する洗浄工程が
簡便になる。すなわち洗剤として用いる界面活性剤、洗
浄槽に具備する超音発生器、ブラシ等を省略しても同等
以上の汚染除去効果が期待される。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はガラス面上に発生する撥
水性、紙アト、ヤケを抑制するため、トリポリリン酸ナ
トリウムを含有せしめたガラス用合紙に関するものであ
る。
水性、紙アト、ヤケを抑制するため、トリポリリン酸ナ
トリウムを含有せしめたガラス用合紙に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】板ガラスの輸送、保管時にはガラス間に
合紙と称する紙を挟み込む。しかし合紙に含まれる樹脂
分等の有機物質がガラス面上に付着し、ガラス面に撥水
性又は紙アトと称する視認し得る紋様、ヘーズが生ずる
場合がある。
合紙と称する紙を挟み込む。しかし合紙に含まれる樹脂
分等の有機物質がガラス面上に付着し、ガラス面に撥水
性又は紙アトと称する視認し得る紋様、ヘーズが生ずる
場合がある。
【０００３】これらを防止するためには合紙の樹脂分の
低減（特開昭６０−１８１３９９等）、表面粗度の調
整、吸水度の増加（特開昭４９−７２３１４）、あるい
は一定量以上のアルミナの含有（特開昭６０−１６６２
４６）等が図られてきた。
低減（特開昭６０−１８１３９９等）、表面粗度の調
整、吸水度の増加（特開昭４９−７２３１４）、あるい
は一定量以上のアルミナの含有（特開昭６０−１６６２
４６）等が図られてきた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかし近年のガラスの
用途多様化に伴い、表面清浄性への要求が高まり、表面
のわずかな撥水性が忌避される場合が増加している。清
浄なガラス表面は、水の接触角にして１０度以下で親水
性といえ、極めてわずかな有機物質（例えば、数分子
層）の付着により撥水性を呈する。したがって、本来有
機物である紙を用いるかぎり撥水性の完全なる回避は極
めて困難という課題があった。
用途多様化に伴い、表面清浄性への要求が高まり、表面
のわずかな撥水性が忌避される場合が増加している。清
浄なガラス表面は、水の接触角にして１０度以下で親水
性といえ、極めてわずかな有機物質（例えば、数分子
層）の付着により撥水性を呈する。したがって、本来有
機物である紙を用いるかぎり撥水性の完全なる回避は極
めて困難という課題があった。
【０００５】本発明は、従来の技術が有していた上記課
題を解消し、ガラスがほとんどの場合、輸送して保管
し、使用の際、洗浄されることを勘案し、紙からの有機
物がガラス面上に付着しても、それが容易に洗浄により
除去され、清浄面を回復することができるガラス用合紙
を提供するものである。
題を解消し、ガラスがほとんどの場合、輸送して保管
し、使用の際、洗浄されることを勘案し、紙からの有機
物がガラス面上に付着しても、それが容易に洗浄により
除去され、清浄面を回復することができるガラス用合紙
を提供するものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明は、トリポリリン
酸ナトリウムを０．１重量％以上含むガラス用合紙であ
る。
酸ナトリウムを０．１重量％以上含むガラス用合紙であ
る。
【０００７】本発明において、トリポリリン酸ナトリウ
ムの含有量が０．１重量％未満では、ガラス面に付着し
た紙の有機物が洗浄により除去され難く、清浄なガラス
面を得ることが難しい。トリポリリン酸ナトリウムの含
有状態は、紙の繊維表面を均一に被覆していることが、
後に記載する作用を効果的に発現させるうえで望まし
い。
ムの含有量が０．１重量％未満では、ガラス面に付着し
た紙の有機物が洗浄により除去され難く、清浄なガラス
面を得ることが難しい。トリポリリン酸ナトリウムの含
有状態は、紙の繊維表面を均一に被覆していることが、
後に記載する作用を効果的に発現させるうえで望まし
い。
【０００８】
【作用】本発明においては、トリポリリン酸ナトリウム
が合紙からガラス面に転移し、ガラス面上に微量存在し
た状態になる。したがって、トリポリリン酸ナトリウム
と同時に又は後からガラス側に転移した紙からの有機物
質はガラス面に直接接触しない。この状態のガラスを水
洗した場合、有機物質は水に溶解、脱離するトリポリリ
ン酸ナトリウムに同伴されて極めて容易にガラスから除
去され、撥水性、紙アトのない清浄なガラス面が得られ
る。
が合紙からガラス面に転移し、ガラス面上に微量存在し
た状態になる。したがって、トリポリリン酸ナトリウム
と同時に又は後からガラス側に転移した紙からの有機物
質はガラス面に直接接触しない。この状態のガラスを水
洗した場合、有機物質は水に溶解、脱離するトリポリリ
ン酸ナトリウムに同伴されて極めて容易にガラスから除
去され、撥水性、紙アトのない清浄なガラス面が得られ
る。
【０００９】また、一部ガラス面と接触しガラス面上の
シラノール基と水素結合を形成するなどして強固に付着
している有機物質が存在したとしても、トリポリリン酸
ナトリウムがガラス表面をわずかに溶解することからこ
れも容易に除去できる。
シラノール基と水素結合を形成するなどして強固に付着
している有機物質が存在したとしても、トリポリリン酸
ナトリウムがガラス表面をわずかに溶解することからこ
れも容易に除去できる。
【００１０】
【実施例】トリポリリン酸ナトリウム水溶液を噴霧後乾
燥し、約５重量％含有せしめた樹脂分含有量の異なる３
種のガラス用合紙（Ａ、Ｂ、Ｃ）を作成した。これらの
ガラス用合紙の樹脂分含有量（ＪＩＳ Ｐ８２５０によ
り測定）は、表１の樹脂分の欄（単位；重量％）に示し
た。
燥し、約５重量％含有せしめた樹脂分含有量の異なる３
種のガラス用合紙（Ａ、Ｂ、Ｃ）を作成した。これらの
ガラス用合紙の樹脂分含有量（ＪＩＳ Ｐ８２５０によ
り測定）は、表１の樹脂分の欄（単位；重量％）に示し
た。
【００１１】これらのガラス用合紙を液晶用超薄板ガラ
ス（１．１ｍｍ厚）の間に挿入した。次いで、この板ガ
ラスを２０℃、湿度８０％ＲＨの恒温恒湿槽内に１０日
間保管した。次いで、水洗し、水洗前後の接触角を測定
し、その結果を表１の実施例の欄（単位；度）に示し
た。なお、合紙Ｃは、平滑性が低い面（ザラ面）と平滑
性が高い面（ツル面）があり、両面について測定した。
比較例としてトリポリリン酸ナトリウムを含有しない同
一の合紙についても同様のテスト、同様の測定を行な
い、その結果を表１の比較例の欄に示した。
ス（１．１ｍｍ厚）の間に挿入した。次いで、この板ガ
ラスを２０℃、湿度８０％ＲＨの恒温恒湿槽内に１０日
間保管した。次いで、水洗し、水洗前後の接触角を測定
し、その結果を表１の実施例の欄（単位；度）に示し
た。なお、合紙Ｃは、平滑性が低い面（ザラ面）と平滑
性が高い面（ツル面）があり、両面について測定した。
比較例としてトリポリリン酸ナトリウムを含有しない同
一の合紙についても同様のテスト、同様の測定を行な
い、その結果を表１の比較例の欄に示した。
【００１２】
【表１】
【００１３】表１によると、樹脂分の多少にかかわら
ず、トリポリリン酸ナトリウムを含有させた場合は、す
べての合紙において、接触角が小さく、水洗により容易
に撥水性の原因となる汚染を除去しうることが判る。
ず、トリポリリン酸ナトリウムを含有させた場合は、す
べての合紙において、接触角が小さく、水洗により容易
に撥水性の原因となる汚染を除去しうることが判る。
【００１４】
【発明の効果】本発明による合紙を使用することにより
以下のような効果が得られる。合紙の性状を従来のよう
に厳密に制御することなく、ガラス面上の撥水性、紙ア
トを回避することができる。ガラスを輸送、保管する
際、合紙あるいは雰囲気中からのガラスへ付着する汚染
物質を低減するために、雰囲気の温度、湿度、清浄度を
制御する範囲が従来に比べ大幅に緩和される。ガラスを
使用する前に実施する洗浄工程が簡便になる。すなわち
洗剤として用いる界面活性剤、洗浄槽に具備する超音波
発生器、ブラシ等を省略しても同等以上の汚染除去効果
が期待される。トリポリリン酸ナトリウムが加水分解し
て水酸基を消費するため、ガラス面上の水酸基濃度（ｐ
Ｈ）の上昇を抑制し、これによりガラスのヤケの進行を
抑える。
以下のような効果が得られる。合紙の性状を従来のよう
に厳密に制御することなく、ガラス面上の撥水性、紙ア
トを回避することができる。ガラスを輸送、保管する
際、合紙あるいは雰囲気中からのガラスへ付着する汚染
物質を低減するために、雰囲気の温度、湿度、清浄度を
制御する範囲が従来に比べ大幅に緩和される。ガラスを
使用する前に実施する洗浄工程が簡便になる。すなわち
洗剤として用いる界面活性剤、洗浄槽に具備する超音波
発生器、ブラシ等を省略しても同等以上の汚染除去効果
が期待される。トリポリリン酸ナトリウムが加水分解し
て水酸基を消費するため、ガラス面上の水酸基濃度（ｐ
Ｈ）の上昇を抑制し、これによりガラスのヤケの進行を
抑える。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 英博 神奈川県横浜市鶴見区末広町１丁目１番地 旭硝子株式会社京浜工場内 (72)発明者 工藤 透 神奈川県横浜市鶴見区末広町１丁目１番地 旭硝子株式会社京浜工場内
Claims (1)
- 【請求項１】トリポリリン酸ナトリウムを０．１重量％
以上含むガラス用合紙。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12991393A JPH06316432A (ja) | 1993-05-06 | 1993-05-06 | ガラス用合紙 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12991393A JPH06316432A (ja) | 1993-05-06 | 1993-05-06 | ガラス用合紙 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06316432A true JPH06316432A (ja) | 1994-11-15 |
Family
ID=15021498
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12991393A Pending JPH06316432A (ja) | 1993-05-06 | 1993-05-06 | ガラス用合紙 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06316432A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013203647A (ja) * | 2012-03-29 | 2013-10-07 | Avanstrate Inc | ガラス板の洗浄液、洗浄方法および製造方法 |
| KR20140079704A (ko) | 2012-12-19 | 2014-06-27 | 아사히 가라스 가부시키가이샤 | 유리 합지 및 유리판 곤포체 |
| WO2020045380A1 (ja) * | 2018-08-29 | 2020-03-05 | 王子ホールディングス株式会社 | ガラス合紙およびその製造方法 |
-
1993
- 1993-05-06 JP JP12991393A patent/JPH06316432A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013203647A (ja) * | 2012-03-29 | 2013-10-07 | Avanstrate Inc | ガラス板の洗浄液、洗浄方法および製造方法 |
| KR20140079704A (ko) | 2012-12-19 | 2014-06-27 | 아사히 가라스 가부시키가이샤 | 유리 합지 및 유리판 곤포체 |
| WO2020045380A1 (ja) * | 2018-08-29 | 2020-03-05 | 王子ホールディングス株式会社 | ガラス合紙およびその製造方法 |
| JP2020033666A (ja) * | 2018-08-29 | 2020-03-05 | 王子ホールディングス株式会社 | ガラス合紙およびその製造方法 |
| TWI741353B (zh) * | 2018-08-29 | 2021-10-01 | 日商王子控股股份有限公司 | 玻璃***紙以及其製造方法 |
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