JPH06312447A - ガス射出成形方法、その金型、および、その成形品 - Google Patents

ガス射出成形方法、その金型、および、その成形品

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JPH06312447A
JPH06312447A JP10253993A JP10253993A JPH06312447A JP H06312447 A JPH06312447 A JP H06312447A JP 10253993 A JP10253993 A JP 10253993A JP 10253993 A JP10253993 A JP 10253993A JP H06312447 A JPH06312447 A JP H06312447A
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/1703Introducing an auxiliary fluid into the mould
    • B29C45/1704Introducing an auxiliary fluid into the mould the fluid being introduced into the interior of the injected material which is still in a molten state, e.g. for producing hollow articles

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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】内部のガスチャンネルに分岐部分やコーナー部
分があっても、肉厚が均一となるうえ、ヒケ等の不良箇
所が生じないガス射出成形品の提供。 【構成】金型10のキャビティ11の厚さ寸法を周囲よりも
厚くしたガスチャンネル案内部13の分岐部分16におい
て、その内部に向かって張り出す張出部17を設けておく
ことにより、金型10に充填した溶融樹脂の内部にガスを
注入して形成されるガスチャンネルの分岐部分の断面積
を強制的に絞る。これにより、ガスチャンネルに分岐部
分があっても、当該分岐部分の内部を流通するガスは、
狭い部分を通過することとなって強制的に分岐部分の側
壁にある溶融樹脂を押圧し、従来のように側壁が部分的
に厚くなることを未然に防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガス射出成形方法、その
金型、および、その成形品に係り、自動車のバンパーや
ダッシュボード等の内外装品、あるいは、家電製品のケ
ーシング等の大型面状製品に利用できる。
【0002】
【背景技術】従来より、軽量にして高剛性な成形品が得
られる射出成形方法として、ガス射出成形方法が知られ
ている。この方法では、金型内の主キャビティに溶融樹
脂を充填した後、キャビティ内に加圧窒素ガス等の不活
性ガスを注入して射出成形を行う。充填された溶融樹脂
内には、ガス圧によりガスの流路(以下「ガスチャンネ
ル」という。)が形成され、ガスチャンネル内のガスに
よって溶融樹脂が内部から金型面に向かって押圧される
ため、均一な厚さの薄肉中空成形品の獲得が期待でき
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、成形品
の内部に形成されるガスチャンネルに分岐部分やコーナ
ー部分が形成されると、ガスチャンネルの内部を流れる
ガスは、分岐部分やコーナー部分の最短経路を流れよう
とするために、当該ガスの流れは分岐部分やコーナー部
分の内側に偏り、分岐部分やコーナー部分の外側にある
溶融樹脂はガスに押圧されることなくその場に停滞して
しまう。このため、分岐部分やコーナー部分の外側部分
は、部分的に厚肉となるうえ、固化すると表面にヒケを
生じさせ、成形品に不良箇所が生じて成形品の外観が損
なわれるという問題がある。
【0004】本発明の目的は、内部のガスチャンネルに
分岐部分やコーナー部分があっても、肉厚が均一となっ
てヒケ等の不良箇所が生じないガス射出成形品およびそ
の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明は、ガ
ス射出成形方法であって、予め金型の製造時に金型のキ
ャビティの厚さ寸法を周囲よりも厚くしたガスチャンネ
ル案内部を設けておくとともに、このガスチャンネル案
内部の分岐部分および/またはコーナー部分の断面積を
絞っておき、前記金型に溶融樹脂の充填を開始した後、
充填された溶融樹脂内にガスを注入することを特徴とす
る。
【0006】本発明の第2発明は、ガス射出成形方法で
あって、予め金型の製造時に金型のキャビティの厚さ寸
法を周囲よりも厚くしたガスチャンネル案内部と、この
ガスチャンネル案内部の分岐部分および/またはコーナ
ー部分に向かって突没可能とされた可動金型部とを設け
ておき、前記金型に溶融樹脂の充填を開始した後、前記
分岐部分および/またはコーナー部分に向かって前記可
動金型部を突出させ、充填された溶融樹脂内にガスを注
入することを特徴とする。
【0007】本発明の第3発明は、ガス射出成形金型で
あって、予め金型の製造時に金型のキャビティの厚さ寸
法を周囲よりも厚くしたガスチャンネル案内部と、この
ガスチャンネル案内部の分岐部分および/またはコーナ
ー部分の内部に向かって張り出す張出部とを備えたこと
を特徴とする。
【0008】本発明の第4発明は、ガス射出成形品であ
って、内部にガスを注入して形成したガスチャンネルを
囲う中空厚肉部の分岐部分および/またはコーナー部分
の断面積が絞ってあることを特徴とする。
【0009】
【作用】このような本発明では、予め金型の製造時にガ
スチャンネル案内部の分岐部分やコーナー部分に張出部
や可動金型部を設けておき、金型に充填した溶融樹脂の
内部にガスを注入し、成形品の内部にガスチャンネルを
形成するとともに、金型に設けておいた張出部や可動金
型部により、ガスチャンネルを囲う中空厚肉部の分岐部
分やコーナー部分の断面積を絞る。これにより、中空厚
肉部の内部のガスチャンネルも、当該部分において断面
積が強制的に絞られ、その内部を流通するガスは、狭い
部分を通過することとなり、強制的に分岐部分やコーナ
ー部分の外側にある溶融樹脂を押圧するようになる。こ
のため、当該溶融樹脂は分岐部分やコーナー部分に停滞
することがなく、全体的に厚さが均一となり、これによ
り前記目的が達成される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1には、本発明の第1実施例の金型10が示され
ている。この金型10のキャビティ11は、厚さが均一とさ
れて成形品の平板部を成形する面状部12と、この面状部
12よりも厚みのある溝状とされて成形品の中空厚肉部を
成形するガスチャンネル案内部13とを有するものとなっ
ている。このうちガスチャンネル案内部13は、平面がほ
ぼT字形に形成されたものである。ガスチャンネル案内
部13のT字の縦棒部13A は、一端側が金形10の長手方向
の中央部分に形成されたスプルー14と接続される接続部
15となっている。一方、T字の縦棒部13A の他端は、ガ
スチャンネル案内部13を二つに分岐する分岐部分16とな
っている。分岐部分16は、図2に示されるように、ガス
チャンネル案内部13の内側に向かって張り出す張出部17
を有するものとなっている。張出部17は、平面形状が台
形状にされたものであり、両側にはなだらかに傾斜した
傾斜部17A が設けられている。これらの傾斜部17A の間
には平坦にされた頂上部17B が設けられている。この張
出部17により、分岐部分16は頂上部17B の側面と反対側
の側面との面間距離が寸法W1に絞られている。この面
間距離の寸法W1が射出成形の成形性を左右する分岐部
分16の実質的な幅寸法となっている。
【0011】この金型10に溶融樹脂の充填を開始した
後、充填された溶融樹脂内にガスを注入することによ
り、図3に示されるような、射出成形品3が得られるよ
うになっている。射出成形品3は、金型10のキャビティ
11の形状に応じたものであり、厚さが均一にされた平板
部31と、この平板部31よりも厚みのある中空厚肉部32を
有している。このうち中空厚肉部32は、内部にガスチャ
ンネル33を有するとともに、T字形状の分岐部分34を有
するものである。分岐部分34は、金型10の張出部17によ
り凹部35が形成されている。この凹部35は、分岐部分34
の断面積を絞るとともに、内部のガスチャンネル33の分
岐部分の断面積を強制的に絞っている。
【0012】次に、分岐部分16の幅寸法W1の設定条件
について説明する。ガスチャンネル案内部13の縦棒部13
A の幅寸法W2と、T字の横棒部13B の幅寸法W3とが
W2≦W3/2となっている場合には、 W1=W3 となるように、分岐部分16の幅寸法W1の設定を行うの
が望ましい。一方、幅寸法W2と幅寸法W3とがW2>
W3/2となっている場合には、 W3/4≦W1≦W3/2 となるように、分岐部分16の幅寸法W1の設定を行うの
が望ましい。また、張出部17の傾斜部17A および頂上部
17B の長さ寸法L1,L2の設定条件は、横棒部13B の
幅寸法W3に対して以下のとおり設定するのが望まし
い。 W3≦L1≦10×W3 2×W3≦L2≦ 5×W3
【0013】このような本実施例では、金型10を射出成
形機にセットし、そのキャビティ11に溶融樹脂を充填
し、充填の開始後または充填の終了後に、金型10に充填
した溶融樹脂内にガスを注入する。そして、このガスの
注入により、ガスチャンネル案内部13に沿ってガスチャ
ンネル33を形成し、ガスチャンネル33内のガス圧を利用
して溶融樹脂の表面を金型10に密着させ、成形品3の表
面からヒケ等の不良箇所がなくなってしまう。ここで、
ガスチャンネル案内部13に設けた張出部17により、ガス
チャンネル33の分岐部分の断面積が強制的に絞られ、そ
の内部を流通するガスは、狭い部分を通過することとな
って強制的に分岐部分16の溶融樹脂を押圧するようにな
り、当該溶融樹脂がその場に停滞することがなくなるた
め、ガスチャンネル33に分岐部分があっても成形品3の
肉厚が均一となる。
【0014】前述のような本実施例によれば、次のよう
な効果が得られる。すなわち、ガスチャンネル33の分岐
部分の断面積を強制的に絞り、成形品3の内部のガスチ
ャンネル33に分岐部分があっても、肉厚が均一となるよ
うにしたので、ヒケ等の不良箇所が一切ない良好な成形
品3を得ることできる。
【0015】また、ガスチャンネル案内部13の分岐部分
16に張出部17を設けるだけで、前述の効果が得られるよ
うになるので、あらゆる金型に容易に張出部を成形で
き、ガスチャンネルを有するものであれば、あらゆる成
形品の成形性を向上できる。
【0016】図4には、本発明の第2実施例が示されて
いる。本第2実施例は、前記第1実施例におけるガスチ
ャンネルの分岐部分を、ガスチャンネルのコーナー部分
としたものである。すなわち、金型20のキャビティ21に
は、前記第1実施例と同様に、面状部22および溝状のガ
スチャンネル案内部23とが形成され、このうちガスチャ
ンネル案内部23は、平面がほぼL字形に形成されてい
る。ガスチャンネル案内部23の中間部分にはコーナー部
分26が設けられている。コーナー部分26は、図5に示さ
れるように、丸みをもって曲がった溝であり、コーナー
部分26の内側壁26A および外側壁26B がそれぞれ半径R
1,R2の円筒面から構成されている。これらの内側壁
26A および外側壁26B は円筒の中心が互いにずらされ、
内側壁26A および外側壁26B が互いに平行とならないよ
うにされている。これにより、コーナー部分26の頂点部
はその面間距離が寸法W4に絞られ、ガスチャンネル案
内部23において最も狭くなった絞部27となっており、こ
の絞部27が第2実施例での張出部となっている。ここ
で、コーナー部分26の幅寸法W4は、ガスチャンネル案
内部23の直線部分の幅寸法W2,W3の約1/2程度に
設定することが望ましい。
【0017】このような本実施例においても前記第1実
施例と同様な作用、効果を得ることができる他、ガスチ
ャンネルのコーナー部分の断面積を強制的に絞ることに
より成形品の肉厚が均一になるようにしたので、ガスチ
ャンネルにコーナー部分があっても、ヒケ等の不良箇所
が一切ない良好な成形品を得ることできるという効果を
付加できる。
【0018】次に、本発明の具体的な効果を以下の比較
実験1,2に基づいて説明する。 〔比較実験1〕本比較実験1は、本発明の第1実施例に
基づく実験例1と、従来技術に基づく比較例2とを行
い、これらの実験例1および比較例1の実験結果を相互
に比較することにより、本第1実施例の具体的効果を明
確にしようとするものである。 〔実験例1〕実験例1は、本発明の第1実施例に基づい
てガス射出成形を行うものである。射出成形品として
は、長方形状の面材であるテストピースを採用し、金型
としては、図1で示した金型10を採用する。 〔比較例1〕本比較例1は、前記実験例1と同一形状の
テストピースを従来技術に基づきガス射出成形する実験
である。金型としては、前記実験例1の金型10から張出
部17を省略したものを採用する。 〔キャビティの寸法設定〕これらの比較実験1において
は、金型のキャビティの寸法を以下のように設定した
(図1および図2参照)。 長さL :420mm 幅 W :100mm 面状部の厚さt: 3mm 〔ガスチャンネル案内部の寸法設定〕また、本比較実験
1では、ガスチャンネル案内部の寸法を以下のように設
定した(図2参照)。 幅W2,W3 : 9mm 深さD1 : 6mm 面状部を含めた厚さD2 : 9mm 分岐部分の幅W1(実験例1のみ): 5mm 傾斜部の長さL1(実験例1のみ):20mm 頂上部の長さL2(実験例1のみ):10mm 〔射出条件〕さらに、本比較実験1では以下のような射
出条件で射出成形を行った。 使用樹脂:ポリプロピレン(出光石油化学(株)製
J−750H) 樹脂温度 : 220 ℃ 金型温度 : 40 ℃ ガス圧 : 8 MPa ガス注入遅延時間: 2 秒 樹脂充填時間 : 2 秒
【0019】〔比較実験1の結果〕実験例1では、図6
の(A)に示されるように、テストピース50の内部にガ
スチャンネル51が形成され、かつ、このガスチャンネル
51の分岐部分52の側壁53は、肉厚がほぼ均一となってい
る。このため、表面にヒケ等の不良箇所が全くない良好
なテストピースが得られた。比較例1では、前記実験例
1と同一条件で射出成形を行うと、図6の(B)に示さ
れるように、分岐部分52に部分的に厚さの厚い厚肉部54
が形成され、溶融樹脂が冷却されて固化すると、この厚
肉部54の表面にヒケが生じた。このヒケの発生を防止し
ようと、ガス圧を20MPaに昇圧したが、ヒケは相変
わらず発生した。さらに、ガス圧を24MPaまで昇圧
したが、ヒケを解消できなかったうえ、ガスがガスチャ
ンネル51から面状部へ侵入し、これにより、テストピー
スの外観が損なわれた。
【0020】〔比較実験2〕本比較実験2は、本発明の
第2実施例に基づく実験例2と、従来技術に基づく比較
例2とを行い、これらの実験例2および比較例2の実験
結果を相互に比較することにより、本第2実施例の具体
的効果を明確にしようとするものである。 〔実験例2〕実験例2は、本発明の第2実施例に基づい
てガス射出成形を行うものである。射出成形品として
は、長方形状の面材であるテストピースを採用し、金型
としては、図4で示した金型20を採用する。 〔比較例2〕本比較例2は、前記実験例2と同一形状の
テストピースを従来技術に基づきガス射出成形する実験
である。金型としては、前記実験例2の金型20から絞部
27を省略したものを採用する。 〔キャビティの寸法設定〕本比較実験2では、金型20の
キャビティの各寸法(図4および図5参照)として、前
記比較実験1と同じ値を採用する。 〔ガスチャンネル案内部の寸法設定〕また、本比較実験
2では、ガスチャンネル案内部の各寸法(図5参照)の
うち、幅W2,W3、深さD1、および、厚さD2は、
前記比較実験1と同じ値を採用する。実験例2の上記以
外の寸法については、以下のように設定した。 内側壁の半径R1 :10mm 外側壁の半径R2 :30mm コーナー部分の幅W4: 4.5mm 比較例2の上記以外の寸法については、以下のように設
定した。 内側壁の半径R1 :10mm 外側壁の半径R2 :19mm 〔射出条件〕さらに、本比較実験2では、前記比較実験
1と同じ射出条件で射出成形を行った。
【0021】〔比較実験2の結果〕実験例2では、図7
の(A)に示されるように、テストピース60の内部に
は、ガスチャンネル61が形成され、かつ、このガスチャ
ンネル61のコーナー部分62の側壁63は、肉厚がほぼ均一
となった。このため、前記比較実験1と同様に、表面に
ヒケ等の不良箇所が全くない良好なテストピースが得ら
れた。比較例2では、図7の(B)に示されるように、
コーナー部分62に部分的に厚さの厚い厚肉部64が形成さ
れ、溶融樹脂が冷却されて固化すると、この厚肉部64の
表面にヒケが生じ、このヒケによりテストピースの外観
が損なわれた。
【0022】なお、本発明は前述の各実施例に限定され
るものではなく、次に示すような変形などをも含むもの
である。すなわち、前記第1実施例および第2実施例で
は、チャンネル案内部の幅寸法を縮めて分岐部分あるい
はコーナー部分の断面積を絞っていたが、チャンネル案
内部の高さ寸法を縮めてその断面積を絞ってもよく、例
えば、図8に示されるように、分岐部分71の天井面72を
低くして張出部73を形成してもよい。
【0023】また、ガスチャンネル案内部としては、T
字形の三差路状のものに限らず、Y字形の三差路状のも
の、十字路状のもの、あるいは、「大」字形の五差路状
のものでもよい。十字路のように直線状に延びる分岐路
を有する場合には、図9に示されるように、折れ曲がっ
た分岐路81の方にのみ張出部82を設ければよい。
【0024】さらに、分岐部分の張出部またはコーナー
部分の絞部は、可動金型部に代えてもよく、図10に示
されるように、可動金型部91を分岐部分92に対して突没
可能に設ければ、溶融樹脂の流動性等に応じて可動金型
部91の突出量を調整することが可能となり、樹脂の流動
性によらず成形品の肉厚を均一にできる。なお、ガス射
出成形にあたり、金型に溶融樹脂の充填を開始した後、
適宜なタイミングで分岐部分92に向かって可動金型部91
を突出させ、この後、充填された溶融樹脂内にガスを注
入すればよい。このようにすれば、充填された溶融樹脂
の量が多少変動しても、可動金型部91の突出量を調整す
ることで、ガスチャンネルを適切な容量に整えることが
できるという効果が得られる。
【0025】
【発明の効果】前述のように本発明によれば、ガスチャ
ンネルに分岐部分やコーナー部分があっても肉厚が均一
となり、ヒケ等の不良箇所の発生を未然に防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の金型を示す平面図であ
る。
【図2】前記第1実施例のガスチャンネル案内部を示す
拡大された斜視図である。
【図3】前記第1実施例のガス射出成形品の全体を示す
斜視図である。
【図4】本発明の第2実施例の金型を示す平面図であ
る。
【図5】前記第2実施例のガスチャンネル案内部を示す
拡大された斜視図である。
【図6】本発明の比較実験1の結果を示す断面図であ
る。
【図7】本発明の比較実験2の結果を示す断面図であ
る。
【図8】本発明の変形例を示す斜視図である。
【図9】本発明の異なる変形例を示す斜視図である。
【図10】本発明のさらに異なる変形例を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
3 ガス射出成形品 10, 20 金型 11, 21 キャビティ 13, 23 ガスチャンネル案内部 16,71,92 ガスチャンネル案内部の分岐部分 17,73,82 張出部 26 ガスチャンネル案内部のコーナー部分 27 張出部としての絞部 32 中空厚肉部 33,51,61 ガスチャンネル 34 中空厚肉部の分岐部分 50, 60 ガス射出成形品としてのテストピース 52 ガスチャンネルの分岐部分 62 ガスチャンネルのコーナー部分 91 張出部としての可動金型部
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29L 22:00 4F

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予め金型の製造時に金型のキャビティの厚
    さ寸法を周囲よりも厚くしたガスチャンネル案内部を設
    けておくとともに、このガスチャンネル案内部の分岐部
    分および/またはコーナー部分の断面積を絞っておき、
    前記金型に溶融樹脂の充填を開始した後、充填された溶
    融樹脂内にガスを注入することを特徴とするガス射出成
    形方法。
  2. 【請求項2】予め金型の製造時に金型のキャビティの厚
    さ寸法を周囲よりも厚くしたガスチャンネル案内部と、
    このガスチャンネル案内部の分岐部分および/またはコ
    ーナー部分に向かって突没可能とされた可動金型部とを
    設けておき、前記金型に溶融樹脂の充填を開始した後、
    前記分岐部分および/またはコーナー部分に向かって前
    記可動金型部を突出させ、充填された溶融樹脂内にガス
    を注入することを特徴とするガス射出成形方法。
  3. 【請求項3】予め金型の製造時に金型のキャビティの厚
    さ寸法を周囲よりも厚くしたガスチャンネル案内部と、
    このガスチャンネル案内部の分岐部分および/またはコ
    ーナー部分の内部に向かって張り出す張出部とを備えた
    ことを特徴とするガス射出成形金型。
  4. 【請求項4】内部にガスを注入して形成したガスチャン
    ネルを囲う中空厚肉部の分岐部分および/またはコーナ
    ー部分の断面積が絞ってあることを特徴とするガス射出
    成形品。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH06339975A (ja) * 1993-05-31 1994-12-13 Hashimoto Forming Ind Co Ltd 内部に空洞を有する樹脂成形品と製造方法

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