JPH0630695A - 鮮度保持フィルム - Google Patents
鮮度保持フィルムInfo
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- JPH0630695A JPH0630695A JP19224792A JP19224792A JPH0630695A JP H0630695 A JPH0630695 A JP H0630695A JP 19224792 A JP19224792 A JP 19224792A JP 19224792 A JP19224792 A JP 19224792A JP H0630695 A JPH0630695 A JP H0630695A
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- ethylene
- film
- vinyl acetate
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 青果物や花卉等を封入して鮮度を保持するた
めに用いる包装用の袋を構成するフィルムであって、包
装袋内のＯ2、ＣＯ2の濃度をコントロールする性能を有
するフィルムを提供する。 【構成】 中間層がＥＶＡまたはＥＥＡの何れかとＥＶ
ＯＨとの混合物からなり、内外両表面がＬＤＰＥ、ＬＬ
ＤＰＥ、ＥＶＡ、ＰＰ，ＰＳ、ＰＢＤからなるもの。
めに用いる包装用の袋を構成するフィルムであって、包
装袋内のＯ2、ＣＯ2の濃度をコントロールする性能を有
するフィルムを提供する。 【構成】 中間層がＥＶＡまたはＥＥＡの何れかとＥＶ
ＯＨとの混合物からなり、内外両表面がＬＤＰＥ、ＬＬ
ＤＰＥ、ＥＶＡ、ＰＰ，ＰＳ、ＰＢＤからなるもの。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は青果物や、花卉等（以
下、青果物等ということがある）の鮮度保持フィルムに
関する。更に詳しくは青果物や花卉等を包装袋内に包装
しその雰囲気中のＯ2、ＣＯ2濃度を最適化し鮮度を保持
するための密封包装用フィルムに関する。
下、青果物等ということがある）の鮮度保持フィルムに
関する。更に詳しくは青果物や花卉等を包装袋内に包装
しその雰囲気中のＯ2、ＣＯ2濃度を最適化し鮮度を保持
するための密封包装用フィルムに関する。
【０００２】
【従来の技術】近年青果物や花卉等の鮮度に対する消費
者のニーズは高く、収穫後いかにしてその鮮度を保持す
るかは青果物等の栽培技術と共に非常に重要となってい
る。こうした要望に答えるべく鮮度保持に主眼をおいた
包装用フィルムの開発が進められており、例えば植物の
老化をもたらすエチレンを除去する方法（特開昭６３−
３０９１３７、特開昭６３−１１０１８６）、遠赤外線
を発生させて細胞を活性化させる方法（特開昭６２−２
１０９７３）、袋内の湿度調節（特開昭５８−１９３６
７８）、防曇効果による方法（特開昭６２−１１０４
９）、抗菌効果による方法（特開昭６１−１４８２３
６）等様々な方策が提案されてきた。しかしながら多種
多様な青果物や花卉等に対応した効果的な鮮度保持方法
は見い出されていない。つまりそれぞれ個々の特殊なケ
ースには鮮度保持効果は見られるものの別の青果物等で
は同様の効果を得ることは非常に困難である。
者のニーズは高く、収穫後いかにしてその鮮度を保持す
るかは青果物等の栽培技術と共に非常に重要となってい
る。こうした要望に答えるべく鮮度保持に主眼をおいた
包装用フィルムの開発が進められており、例えば植物の
老化をもたらすエチレンを除去する方法（特開昭６３−
３０９１３７、特開昭６３−１１０１８６）、遠赤外線
を発生させて細胞を活性化させる方法（特開昭６２−２
１０９７３）、袋内の湿度調節（特開昭５８−１９３６
７８）、防曇効果による方法（特開昭６２−１１０４
９）、抗菌効果による方法（特開昭６１−１４８２３
６）等様々な方策が提案されてきた。しかしながら多種
多様な青果物や花卉等に対応した効果的な鮮度保持方法
は見い出されていない。つまりそれぞれ個々の特殊なケ
ースには鮮度保持効果は見られるものの別の青果物等で
は同様の効果を得ることは非常に困難である。
【０００３】一般に青果物等の鮮度低下の要因は温度、
酸素、二酸化炭素のガス濃度、エチレン濃度、湿度、
光、細菌等である。この内最も影響の大きい温度を低温
障害の起こらない範囲内で低下さすことにより青果物等
の呼吸量及びエチレン発生量を減少させることは知られ
ている。更に、次に重要な要因である酸素、二酸化炭素
の濃度についても、個々の青果物についての最も鮮度保
持に有効なガス条件はＣＡ貯蔵条件として提唱されてい
る。しかしこのＣＡ貯蔵条件を機械的に作り出すための
ＣＡ貯蔵庫の設備は非常にコストがかかるため普及率は
低い。そこで、プラスチックフィルムで包装することに
より、青果物等の呼吸とフィルムのガス透過性とのバラ
ンスからＣＡ貯蔵条件を簡単に作り出すフィルムの開発
が進められてきた（特開昭６１−２１６６４０、同６１
−２２７７３２、同６３−１０２６３４）。しかしなが
ら単品のフィルムで種々のＣＡ貯蔵ガス条件を作り出す
ことは不可能なため、ある特定の青果物には鮮度保持効
果はあるもののその他の青果物等に対して効果が得らな
いということが起こる。
酸素、二酸化炭素のガス濃度、エチレン濃度、湿度、
光、細菌等である。この内最も影響の大きい温度を低温
障害の起こらない範囲内で低下さすことにより青果物等
の呼吸量及びエチレン発生量を減少させることは知られ
ている。更に、次に重要な要因である酸素、二酸化炭素
の濃度についても、個々の青果物についての最も鮮度保
持に有効なガス条件はＣＡ貯蔵条件として提唱されてい
る。しかしこのＣＡ貯蔵条件を機械的に作り出すための
ＣＡ貯蔵庫の設備は非常にコストがかかるため普及率は
低い。そこで、プラスチックフィルムで包装することに
より、青果物等の呼吸とフィルムのガス透過性とのバラ
ンスからＣＡ貯蔵条件を簡単に作り出すフィルムの開発
が進められてきた（特開昭６１−２１６６４０、同６１
−２２７７３２、同６３−１０２６３４）。しかしなが
ら単品のフィルムで種々のＣＡ貯蔵ガス条件を作り出す
ことは不可能なため、ある特定の青果物には鮮度保持効
果はあるもののその他の青果物等に対して効果が得らな
いということが起こる。
【０００４】また、青果物等の呼吸量に合わせてガス透
過量をコントロールする鮮度保持容器が報告されている
（特開昭６３−１５２６３８、特開平１−３０９６２
１）が、この方法ではガス不透過性容器内のガス透過性
パネルに使用されるフィルムの面積と種類によりコント
ロールを行うため、現在流通等に使用されている段ボー
ル箱、発泡スチロール箱等への適用ができないという問
題がある。
過量をコントロールする鮮度保持容器が報告されている
（特開昭６３−１５２６３８、特開平１−３０９６２
１）が、この方法ではガス不透過性容器内のガス透過性
パネルに使用されるフィルムの面積と種類によりコント
ロールを行うため、現在流通等に使用されている段ボー
ル箱、発泡スチロール箱等への適用ができないという問
題がある。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】青果物のＣＡ貯蔵条
件、呼吸量をもとに密封包装するだけで、袋内をＣＡ貯
蔵条件にするフィルムの設計方法に関する本発明者らに
よる報告があるが（三菱化成Ｒ＆ＤレヴューＶｏｌ
５、Ｎｏ２（１９９１）、Ｐ８４〜Ｐ９０）、ＣＡ貯蔵
条件がＯ2≦６ｖｏｌ％かつＣＯ2≦４ｖｏｌ％なる青果
物に最適なフィルムは、酸素透過度（Ｐｏ2）に対する
二酸化炭素透過度（Ｐｃｏ2）の比ＰＲが６≦ＰＲ≦１
２と大きな値を持つ必要があり、この特性値を満たし、
かつ実用的な包装用フィルムは現在無い。
件、呼吸量をもとに密封包装するだけで、袋内をＣＡ貯
蔵条件にするフィルムの設計方法に関する本発明者らに
よる報告があるが（三菱化成Ｒ＆ＤレヴューＶｏｌ
５、Ｎｏ２（１９９１）、Ｐ８４〜Ｐ９０）、ＣＡ貯蔵
条件がＯ2≦６ｖｏｌ％かつＣＯ2≦４ｖｏｌ％なる青果
物に最適なフィルムは、酸素透過度（Ｐｏ2）に対する
二酸化炭素透過度（Ｐｃｏ2）の比ＰＲが６≦ＰＲ≦１
２と大きな値を持つ必要があり、この特性値を満たし、
かつ実用的な包装用フィルムは現在無い。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、ＰＲ
（＝Ｐｃｏ2／Ｐｏ2）の値が５．０以上と大きく、か
つ、フィルムのブロッキングが少なく実用的な、野菜、
果物等の青果物、切花、鉢植え等の花卉、茸等の植物類
を包装してヒートシール、輪ゴム、ヒモ等で密封状態に
して用いる鮮度保持フィルムの提供にある。
（＝Ｐｃｏ2／Ｐｏ2）の値が５．０以上と大きく、か
つ、フィルムのブロッキングが少なく実用的な、野菜、
果物等の青果物、切花、鉢植え等の花卉、茸等の植物類
を包装してヒートシール、輪ゴム、ヒモ等で密封状態に
して用いる鮮度保持フィルムの提供にある。
【０００７】本発明の要旨は、３層以上の多層フィルム
からなり、その中間層は（ａ）エチレン−酢酸ビニル共
重合体（ＥＶＡ）またはエチレン−エチルアクリレート
共重合体（ＥＥＡ）と（ｂ）エチレン−酢酸ビニル共重
合体ケン化物（ＥＶＯＨ）との混合物からなり、内外両
表面層が低密度ポリエチレン（ＬＤＰＥ）、線状低密度
ポリエチレン（ＬＬＤＰＥ）、酢酸ビニル含有率が８重
量％以下のエチレン−酢酸ビニル共重合体（ＥＶＡ）、
ポリプロピレン（ＰＰ）、ポリスチレン（ＰＳ）、ポリ
ブタジエン（ＰＢＤ）のいずれか、またはその混合物か
らなることを特徴とする鮮度保持フィルムに存する。
からなり、その中間層は（ａ）エチレン−酢酸ビニル共
重合体（ＥＶＡ）またはエチレン−エチルアクリレート
共重合体（ＥＥＡ）と（ｂ）エチレン−酢酸ビニル共重
合体ケン化物（ＥＶＯＨ）との混合物からなり、内外両
表面層が低密度ポリエチレン（ＬＤＰＥ）、線状低密度
ポリエチレン（ＬＬＤＰＥ）、酢酸ビニル含有率が８重
量％以下のエチレン−酢酸ビニル共重合体（ＥＶＡ）、
ポリプロピレン（ＰＰ）、ポリスチレン（ＰＳ）、ポリ
ブタジエン（ＰＢＤ）のいずれか、またはその混合物か
らなることを特徴とする鮮度保持フィルムに存する。
【０００８】本発明に使用される、多層フィルムは、３
層以上の構成から成り、エチレン−酢酸ビニル共重合体
（ＥＶＡ）またはエチレン−エチルアクリレート共重合
体（ＥＥＡ）あるいはこれらの混合物とエチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物（ＥＶＯＨ）との混合樹脂組成
物からなる中間層と他の樹脂からなる内表層、外表層、
そして必要に応じてそれらを接着するための接着層を有
する。厚み比は好ましくは中間層／中間層以外の層の和
＝１／１〜５／１の範囲であり、中間層の特性によって
フィルム全体としてのＰＲを５以上とするものである。
中間層に使用するＥＶＡの酢酸ビニル含有率（ＶＡ）は
好ましくは８〜４０重量％のものを、またＥＥＡのエチ
ルアクリレート含有率（ＥＡ）は好ましくは８〜４０重
量％のものを用いる。中間層に用いた層をＥＶＡまたは
ＥＥＡ単層で用いた場合、ＰＲは高いものとなるが同時
にＯ2、ＣＯ2透過率も大きくなってしまう。
層以上の構成から成り、エチレン−酢酸ビニル共重合体
（ＥＶＡ）またはエチレン−エチルアクリレート共重合
体（ＥＥＡ）あるいはこれらの混合物とエチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物（ＥＶＯＨ）との混合樹脂組成
物からなる中間層と他の樹脂からなる内表層、外表層、
そして必要に応じてそれらを接着するための接着層を有
する。厚み比は好ましくは中間層／中間層以外の層の和
＝１／１〜５／１の範囲であり、中間層の特性によって
フィルム全体としてのＰＲを５以上とするものである。
中間層に使用するＥＶＡの酢酸ビニル含有率（ＶＡ）は
好ましくは８〜４０重量％のものを、またＥＥＡのエチ
ルアクリレート含有率（ＥＡ）は好ましくは８〜４０重
量％のものを用いる。中間層に用いた層をＥＶＡまたは
ＥＥＡ単層で用いた場合、ＰＲは高いものとなるが同時
にＯ2、ＣＯ2透過率も大きくなってしまう。
【０００９】多層フィルムでは、ガス透過率の大きな層
が全体のガス透過率に及ぼす影響は小さいため、多層フ
ィルムの中間層にＥＶＡやＥＥＡのみを用いたとき中間
層の多層フィルム全体のＰＲに対する影響力はＯ2、Ｃ
Ｏ2透過率が大きいため小さくなる。そこで中間層のＰ
Ｒを下げずにＯ2、ＣＯ2透過率を小さくし、ＰＲに対す
る影響力を大きくするため、ＥＶＯＨをＥＶＡまたはＥ
ＥＡに加える。ＥＶＯＨの混合割合は中間層総重量の２
〜３０重量％が好ましい。２重量％以下だとＥＶＯＨを
加えることにによるバリヤー性の上昇はあまり無く、３
０重量％以上のＥＶＯＨを加えるとＥＶＡまたはＥＥＡ
中での分散性が悪く不透明化してしまう。透明性を保つ
ために、ポリエチレン（好ましくは低密度ポリエチレ
ン、線状低密度ポリエチレン）をＥＶＡまたはＥＥＡに
対し（ＥＶＡ／ポリエチレン）１／０〜１／４の重量
比、好ましくは１／０〜１／１の重量比で加えても良
い。この低密度ポリエチレンまたは線状低密度ポリエチ
レは密度が０．９４ｇ／ｃｍ3以下、メルトインデック
スが０．５〜３．０ｇ／１０分（１９０°Ｃ）のものが
好ましく、エチレン単独重合体のほか、他のα−オレフ
ィンとの共重合体等も用い得る。また、これらの混合物
にさらに不飽和カルボン酸変性ポリオレフィンを加える
ことでＥＶＡまたはＥＥＡ中でのＥＶＯＨの分散性を上
げ、さらにＰＲ自体も上げることができる。
が全体のガス透過率に及ぼす影響は小さいため、多層フ
ィルムの中間層にＥＶＡやＥＥＡのみを用いたとき中間
層の多層フィルム全体のＰＲに対する影響力はＯ2、Ｃ
Ｏ2透過率が大きいため小さくなる。そこで中間層のＰ
Ｒを下げずにＯ2、ＣＯ2透過率を小さくし、ＰＲに対す
る影響力を大きくするため、ＥＶＯＨをＥＶＡまたはＥ
ＥＡに加える。ＥＶＯＨの混合割合は中間層総重量の２
〜３０重量％が好ましい。２重量％以下だとＥＶＯＨを
加えることにによるバリヤー性の上昇はあまり無く、３
０重量％以上のＥＶＯＨを加えるとＥＶＡまたはＥＥＡ
中での分散性が悪く不透明化してしまう。透明性を保つ
ために、ポリエチレン（好ましくは低密度ポリエチレ
ン、線状低密度ポリエチレン）をＥＶＡまたはＥＥＡに
対し（ＥＶＡ／ポリエチレン）１／０〜１／４の重量
比、好ましくは１／０〜１／１の重量比で加えても良
い。この低密度ポリエチレンまたは線状低密度ポリエチ
レは密度が０．９４ｇ／ｃｍ3以下、メルトインデック
スが０．５〜３．０ｇ／１０分（１９０°Ｃ）のものが
好ましく、エチレン単独重合体のほか、他のα−オレフ
ィンとの共重合体等も用い得る。また、これらの混合物
にさらに不飽和カルボン酸変性ポリオレフィンを加える
ことでＥＶＡまたはＥＥＡ中でのＥＶＯＨの分散性を上
げ、さらにＰＲ自体も上げることができる。
【００１０】不飽和カルボン酸変性ポリオレフィンとは
アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、フマール
酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸又はその誘導体で
グラフト変性したポリオレフィン樹脂であり、特に無水
マレイン酸でグラフト変性したポリオレフィンが好まし
い。不飽和カルボン酸のグラフト量としては、ポリオレ
フィン１００重量部に対して０．０１〜５重量部、好ま
しくは０．０２〜０．５重量部である。不飽和カルボン
酸変性ポリオレフィンは分散性等の点からメルトインデ
ックスが０．５〜２０ｇ／１０分、好ましくは１．０〜
１０ｇ／１０分程度のものが良い。不飽和カルボン酸変
性ポリオレフィンの混合量としてはＥＶＡまたはＥＥＡ
とＥＶＯＨの混合物との割合にして２〜１０重量％程度
が望ましく、２重量％より少なければＥＶＯＨの分散効
果が望めず、１０重量％より多くても分散効果の一層の
向上は認められない。
アクリル酸、メタアクリル酸、マレイン酸、フマール
酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸又はその誘導体で
グラフト変性したポリオレフィン樹脂であり、特に無水
マレイン酸でグラフト変性したポリオレフィンが好まし
い。不飽和カルボン酸のグラフト量としては、ポリオレ
フィン１００重量部に対して０．０１〜５重量部、好ま
しくは０．０２〜０．５重量部である。不飽和カルボン
酸変性ポリオレフィンは分散性等の点からメルトインデ
ックスが０．５〜２０ｇ／１０分、好ましくは１．０〜
１０ｇ／１０分程度のものが良い。不飽和カルボン酸変
性ポリオレフィンの混合量としてはＥＶＡまたはＥＥＡ
とＥＶＯＨの混合物との割合にして２〜１０重量％程度
が望ましく、２重量％より少なければＥＶＯＨの分散効
果が望めず、１０重量％より多くても分散効果の一層の
向上は認められない。
【００１１】ＥＶＯＨはバリヤー性の上昇を目的とする
ことからそのエチレン含有量は２５〜５０モル％、ケン
化度９０％以上のものが好ましい。内外両表面層には、
ＶＡが８重量％以下のＥＶＡ、低密度ポリエチレン、線
状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリブタジエンのいずれか、またはそれらの混合物
を用いる。内外両表面層の主な機能は、ブロッキング防
止にある。中間層と内外両表面層の接着性が実用上悪い
ときはさらにその間に接着層を設ける。接着層としては
上述した不飽和カルボン酸変性ポリオレフィンが好適に
用い得る。
ことからそのエチレン含有量は２５〜５０モル％、ケン
化度９０％以上のものが好ましい。内外両表面層には、
ＶＡが８重量％以下のＥＶＡ、低密度ポリエチレン、線
状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリブタジエンのいずれか、またはそれらの混合物
を用いる。内外両表面層の主な機能は、ブロッキング防
止にある。中間層と内外両表面層の接着性が実用上悪い
ときはさらにその間に接着層を設ける。接着層としては
上述した不飽和カルボン酸変性ポリオレフィンが好適に
用い得る。
【００１２】ポリプロピレンやポリスチレン、ポリブタ
ジエンを表面層に用いる場合，ＥＶＡをベースにした不
飽和カルボン酸変性ポリオレフィンを接着剤として用い
るのが接着効果上好ましい。中間層とそれ以外の層の厚
み比は、１／１〜５／１が望ましい。１／１以下では中
間層の特性値の多層フィルム全体に対する影響力が小さ
すぎ、ＰＲを充分大きくすることができず、５／１以上
ではフィルムの強度、成形性といった点で問題が大き
い。また、フィルムの全厚みは、包装内青果物、花卉等
の呼吸量や温度によって異なるが、実用上１５μｍ〜１
００μｍの範囲が望ましい。
ジエンを表面層に用いる場合，ＥＶＡをベースにした不
飽和カルボン酸変性ポリオレフィンを接着剤として用い
るのが接着効果上好ましい。中間層とそれ以外の層の厚
み比は、１／１〜５／１が望ましい。１／１以下では中
間層の特性値の多層フィルム全体に対する影響力が小さ
すぎ、ＰＲを充分大きくすることができず、５／１以上
ではフィルムの強度、成形性といった点で問題が大き
い。また、フィルムの全厚みは、包装内青果物、花卉等
の呼吸量や温度によって異なるが、実用上１５μｍ〜１
００μｍの範囲が望ましい。
【００１３】フィルムに成形加工する方法としては公知
の方法が利用できる。多層フィルムとするため、多層共
押出しのインフレーション法、Ｔダイ法によって成形す
る方法、あるいは、ラミネーションによる多層化もでき
る。尚、通常樹脂に添加される可塑剤、熱安定剤、酸化
防止剤、充填剤、滑剤、アンチブロッキング剤、紫外線
吸収剤、着色剤、改質材等は必要に応じて使用すること
はさしつかえない。また、鮮度保持上重要な、抗菌剤、
防曇剤、エチレン除去剤等の添加も可能である。
の方法が利用できる。多層フィルムとするため、多層共
押出しのインフレーション法、Ｔダイ法によって成形す
る方法、あるいは、ラミネーションによる多層化もでき
る。尚、通常樹脂に添加される可塑剤、熱安定剤、酸化
防止剤、充填剤、滑剤、アンチブロッキング剤、紫外線
吸収剤、着色剤、改質材等は必要に応じて使用すること
はさしつかえない。また、鮮度保持上重要な、抗菌剤、
防曇剤、エチレン除去剤等の添加も可能である。
【００１４】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を説明するが、本
発明は、これら実施例に限定されるものではない。な
お、実施例中のＰｃｏ2、Ｐｏ2の測定は、加圧式ガス透
過率測定法（日本分光社製Ｇａｓｐｅｒｍ−１００型）
を用い２３℃で行った。
発明は、これら実施例に限定されるものではない。な
お、実施例中のＰｃｏ2、Ｐｏ2の測定は、加圧式ガス透
過率測定法（日本分光社製Ｇａｓｐｅｒｍ−１００型）
を用い２３℃で行った。
【００１５】実施例１ 内外両表面層にＥＶＡ（三菱油化社製Ｖ２１３Ｋ、ＶＡ
＝５重量％）、中間層にＥＶＡ（三菱油化社製Ｖ４０３
Ｅ、ＶＡ＝１５重量％）８０重量％、ＥＶＯＨ（日本合
成社製ＥＴ３８、エチレン含有量３８モル％）１３重量
％、不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン（三菱化成社
製ＡＰ７３０Ｔ）７重量％の混合物を用い、３層共押出
しインフレーション法で６０μｍ厚の３層フィルムを成
形した。厚み比は１／８／１であった。このフィルムの
Ｏ2、ＣＯ2透過率Ｐｏ2、Ｐｃｏ2を測定すると、
＝５重量％）、中間層にＥＶＡ（三菱油化社製Ｖ４０３
Ｅ、ＶＡ＝１５重量％）８０重量％、ＥＶＯＨ（日本合
成社製ＥＴ３８、エチレン含有量３８モル％）１３重量
％、不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン（三菱化成社
製ＡＰ７３０Ｔ）７重量％の混合物を用い、３層共押出
しインフレーション法で６０μｍ厚の３層フィルムを成
形した。厚み比は１／８／１であった。このフィルムの
Ｏ2、ＣＯ2透過率Ｐｏ2、Ｐｃｏ2を測定すると、
【００１６】
【数１】 Ｐｏ2＝４０３０ ［ＣＣ／Ｄａｙ．ｍ2．ａｔｎ］ Ｐｃｏ2＝２５５００ ［ＣＣ／Ｄａｙ．ｍ2．ａｔｎ］ となりＰＲ＝６．３３であった。
【００１７】実施例２ 内外両表面層に低密度ポリエチレン（三菱化成社製Ｆ１
３１）用いた以外は実施例１と同様にして６０μｍ厚の
３層フィルムを成形した。このフィルムのＯ2、ＣＯ2透
過率Ｐｏ2、Ｐｃｏ2を測定すると、
３１）用いた以外は実施例１と同様にして６０μｍ厚の
３層フィルムを成形した。このフィルムのＯ2、ＣＯ2透
過率Ｐｏ2、Ｐｃｏ2を測定すると、
【００１８】
【数２】 Ｐｏ2＝３９００ ［ＣＣ／Ｄａｙ．ｍ2．ａｔｎ］ Ｐｃｏ2＝２２５００ ［ＣＣ／Ｄａｙ．ｍ2．ａｔｎ］ となりＰＲ＝５．７７であった。
【００１９】実施例３ 中間層にＥＥＡ（三井デュポンポリケミカル社製 Ａ７
１０）を用いた以外は実施例２と同様にして６０μｍ厚
の３層フィルムを成形した。このフィルムのＯ 2、ＣＯ2
透過率Ｐｏ2、Ｐｃｏ2を測定すると、
１０）を用いた以外は実施例２と同様にして６０μｍ厚
の３層フィルムを成形した。このフィルムのＯ 2、ＣＯ2
透過率Ｐｏ2、Ｐｃｏ2を測定すると、
【００２０】
【数３】 Ｐｏ2＝４２００ ［ＣＣ／Ｄａｙ．ｍ2．ａｔｎ］ Ｐｃｏ2＝２７１００ ［ＣＣ／Ｄａｙ．ｍ2．ａｔｎ］ となりＰＲ＝６．４５であった。
【００２１】実施例４ 中間層にＥＥＡ（三井デュポンポリケミカル社製 Ａ７
１０）５０重量％、低密度ポリエチレン（三菱化成社製
Ｆ１３１）３０重量％、ＥＶＯＨ（日本合成社製ＥＴ３
８、エチレン含有量３８モル％）１３重量％、不飽和カ
ルボン酸変性ポリオレフィン（三菱化成社製ＡＰ７３０
Ｔ）７重量％の混合物を用いた以外は実施例３と同様に
して６０μｍ厚の３層フィルムを成形した。このフィル
ムのＯ2、ＣＯ2透過率Ｐｏ2、Ｐｃｏ2を測定すると、
１０）５０重量％、低密度ポリエチレン（三菱化成社製
Ｆ１３１）３０重量％、ＥＶＯＨ（日本合成社製ＥＴ３
８、エチレン含有量３８モル％）１３重量％、不飽和カ
ルボン酸変性ポリオレフィン（三菱化成社製ＡＰ７３０
Ｔ）７重量％の混合物を用いた以外は実施例３と同様に
して６０μｍ厚の３層フィルムを成形した。このフィル
ムのＯ2、ＣＯ2透過率Ｐｏ2、Ｐｃｏ2を測定すると、
【００２２】
【数４】 Ｐｏ2＝３７３０ ［ＣＣ／Ｄａｙ．ｍ2．ａｔｎ］ Ｐｃｏ2＝２３０００ ［ＣＣ／Ｄａｙ．ｍ2．ａｔｎ］ となりＰＲ＝６．１７であった。
【００２３】比較例１ 実施例１において、中間層にＥＶＡ（Ｖ４０３Ｅ）のみ
を用いたこと以外は実施例１と同様の方法で３層フィル
ムを成形した。（厚さ６０μｍ）
を用いたこと以外は実施例１と同様の方法で３層フィル
ムを成形した。（厚さ６０μｍ）
【００２４】
【数５】 Ｐｏ2＝６０００ ［ＣＣ／Ｄａｙ．ｍ2．ａｔｎ］ Ｐｃｏ2＝２８０００ ［ＣＣ／Ｄａｙ．ｍ2．ａｔｎ］ となりＰＲ＝４．６７であった。であった。
【００２５】比較例２ ＥＶＡ（Ｖ４０３Ｅ）単層フイルムをインフレーション
法で成形した。厚さは５０μｍであった。
法で成形した。厚さは５０μｍであった。
【００２６】
【数６】 Ｐｏ2＝６４８０ ［ＣＣ／Ｄａｙ．ｍ2．ａｔｎ］ Ｐｃｏ2＝３４７００ ［ＣＣ／Ｄａｙ．ｍ2．ａｔｎ］ となりＰＲ＝５．３６であった。フィルムのブロッキン
グが激しく非実用的だった。
グが激しく非実用的だった。
【００２７】比較例３ ＬＤＰＥ（三菱化成社製Ｆ１３１）単層フィルムをイン
フレーション法で成形した。厚さは５０μｍであった。
フレーション法で成形した。厚さは５０μｍであった。
【００２８】
【数７】 Ｐｏ2＝５５５０ ［ＣＣ／Ｄａｙ．ｍ2．ａｔｎ］ Ｐｃｏ2＝１９０００ ［ＣＣ／Ｄａｙ．ｍ2．ａｔｎ］ となり、ＰＲ＝３．４２であった。
【００２９】実施例及び比較例のフィルムを用いてリン
ゴ（フジ）８個（２．４ｋｇ）を密封包装し、（３０ｃ
ｍ×４２ｃｍの袋）２３℃で２０日間保存した。２０日
後の袋内Ｏ2、ＣＯ2濃度、品質検査の結果を表−１に示
す。
ゴ（フジ）８個（２．４ｋｇ）を密封包装し、（３０ｃ
ｍ×４２ｃｍの袋）２３℃で２０日間保存した。２０日
後の袋内Ｏ2、ＣＯ2濃度、品質検査の結果を表−１に示
す。
【００３０】
【表１】 酸度：果汁１００ｍｌ中のリンゴ酸質量 糖度：ブリックス糖度計値 硬度：果実硬度計（木屋製作所）値 食味：５段階評価（５良→１悪）
【００３１】
【発明の効果】本発明により、青果物、花卉を包装する
だけで、袋内Ｏ2、ＣＯ2濃度を鮮度保持に最適な濃度と
し、かつ実用的な鮮度保持フィルムを提供することがで
きる。
だけで、袋内Ｏ2、ＣＯ2濃度を鮮度保持に最適な濃度と
し、かつ実用的な鮮度保持フィルムを提供することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ３２Ｂ 27/28 １０１ 6122−4Ｆ １０２ 6122−4Ｆ Ｂ６５Ｄ 65/40 Ｅ 9028−3Ｅ
Claims (4)
- 【請求項１】 ３層以上の多層フィルムからなり、そ
の中間層は（ａ）エチレン−酢酸ビニル共重合体または
エチレン−エチルアクリレート共重合体と（ｂ）エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体ケン化物との混合物からなり、
内外両表面層が低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエ
チレン、酢酸ビニル含有率が８重量％以下のエチレン−
酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、
ポリブタジエンのいずれか、またはその混合物からなる
ことを特徴とする鮮度保持フィルム。 - 【請求項２】 多層フィルムの厚み構成が中間層／中
間層以外の層の和＝１／１〜５／１であることを特徴と
する請求項１に記載の鮮度保持フィルム。 - 【請求項３】 中間層のエチレン−酢酸ビニル共重合
体の酢酸ビニル含有量が８〜４０重量％、エチレン−エ
チルアクリレート共重合体のエチルアクリレート含有率
が８〜４０重量％であり、エチレン−酢酸ビニル共重合
体ケン化物のエチレン含有率が２５〜５０モル％、ケン
化度９０％以上であり、エチレン−酢酸ビニル共重合体
ケン化物が中間層総量の２〜３０重量％混合されてなる
ことを特徴とする請求項１または請求項２に記載の鮮度
保持フィルム。 - 【請求項４】 中間層に不飽和カルボン酸変性ポリオ
レフィンを２〜１０重量％混合することを特徴とする請
求項１〜請求項３のいずれかに記載の鮮度保持フィル
ム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19224792A JPH0630695A (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | 鮮度保持フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19224792A JPH0630695A (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | 鮮度保持フィルム |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0630695A true JPH0630695A (ja) | 1994-02-08 |
Family
ID=16288118
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19224792A Pending JPH0630695A (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | 鮮度保持フィルム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0630695A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100777939B1 (ko) * | 2007-01-17 | 2007-11-28 | 안병석 | 파렛트 포장용 비닐 포장재 |
| JP2010120683A (ja) * | 2008-11-20 | 2010-06-03 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 菊の切り花の鮮度保持用包装袋及び菊の切り花の鮮度保持保存方法 |
| CN103010590A (zh) * | 2012-12-29 | 2013-04-03 | 上海海洋大学 | 一种具有自动调节功能的保鲜包装膜袋 |
| CN113635640A (zh) * | 2021-08-13 | 2021-11-12 | 四川农业大学 | 基于4d打印的防腐标签 |
-
1992
- 1992-07-20 JP JP19224792A patent/JPH0630695A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100777939B1 (ko) * | 2007-01-17 | 2007-11-28 | 안병석 | 파렛트 포장용 비닐 포장재 |
| JP2010120683A (ja) * | 2008-11-20 | 2010-06-03 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 菊の切り花の鮮度保持用包装袋及び菊の切り花の鮮度保持保存方法 |
| CN103010590A (zh) * | 2012-12-29 | 2013-04-03 | 上海海洋大学 | 一种具有自动调节功能的保鲜包装膜袋 |
| CN113635640A (zh) * | 2021-08-13 | 2021-11-12 | 四川农业大学 | 基于4d打印的防腐标签 |
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