JPH06304454A - 中空糸膜モジュール - Google Patents

中空糸膜モジュール

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JPH06304454A
JPH06304454A JP3221280A JP22128091A JPH06304454A JP H06304454 A JPH06304454 A JP H06304454A JP 3221280 A JP3221280 A JP 3221280A JP 22128091 A JP22128091 A JP 22128091A JP H06304454 A JPH06304454 A JP H06304454A
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JP
Japan
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hollow fiber
fiber membrane
metal
coated
solder
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JP3221280A
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English (en)
Inventor
Masakatsu Sano
正勝 佐野
Nobuo Katsuura
信夫 勝浦
Osamu Igarashi
治 五十嵐
Atsushi Nakayama
敦 中山
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Nikko Kogyo KK
Original Assignee
Nikko Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 導電性中空糸膜に電荷、磁気、ないしは周波
数等を印加することにより、被対象物の電気的特性、磁
気的特性、周波数的特性等の相違に基づいて当該被対象
物を分離するに際し、複数の被対象物を簡単かつ短時間
で分離することができる中空糸膜モジュールを提供する
こと。 【構成】 プリント基板10には複数のスルーホール1
8が形成され、このスルーホール間にはプリント回路パ
ターン50が予め形成されている。スルーホール18
に、金属被覆された中空糸膜16が挿入され、中空糸膜
16とプリント回路のスルーホール18とははんだ付け
により固定される。こうすることにより、回路パターン
に応じて印加される電荷を中空糸膜毎に変化することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中空糸膜モジュールに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】中空糸膜は、高純度水や無菌水の製造、
血液の浄化、火力,原子力発電所の復水および排水の濾
過等、液中の種々の混在物の濾過,除去に広く利用され
ている。
【0003】従来から、中空糸膜を導電性にすることの
有用性が論じられている。例えば、特開昭63−152
404号によれば、中空糸膜に金属を付着させて中空糸
膜を導電性とすることにより、膜と付着物との間の付着
力を緩和し、残留付着物を減少し、濾過寿命を長くする
ことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本願発明の発明者が検
討したところ、中空糸膜を導電性にすることの有用性は
上記従来例とは異なる分野にも存在することが明らかと
なった。例えば、タンパク質、アミノ酸を電気泳動法に
よって分離する場合について考察する。
【0005】タンパク質は、その種類によって酸性側鎖
と塩基性側鎖との割合が異なり等電点がタンパク質の種
類によって異なる。また、アミノ酸もその種類によって
酸性基と塩基性基との割合が異なり等電点がアミノ酸の
種類によって異なる。したがって、電場における挙動が
タンパク質、アミノ酸の種類に応じて異なることにな
る。
【0006】そこで、中空糸膜を導電性とし、この中空
糸膜に印加される電圧、電流値の値を変化することによ
り、タンパク質分子の大きさによってタンパク質を分離
するだけだった従来の中空糸膜に、中空糸膜に印加され
る電気的特性を変化させることによってタンパク質やア
ミノ酸の有する電気的特性の違いに応じてこれらを分離
できるという特性を新たに付与することができる。
【0007】しかし、タンパク質やアミノ酸を例にとっ
ても多種多様のものが混在しており、複数種のタンパク
質、アミノ酸の電気的特性に応じて、中空糸膜に印加さ
れる電圧、電流値の値を繰り返し変える必要がある。し
たがって、導電性中空糸膜を用いてタンパク質を短時間
かつ簡潔に分離することは非常に困難であるという問題
があった。
【0008】そこで、この発明は、導電性中空糸膜に電
荷、磁気、ないしは周波数等を印加することにより、被
対象物の電気的特性、磁気的特性、周波数的特性等の相
違に基づいて当該被対象物を分離するに際し、複数の被
対象物を簡単かつ短時間で分離することができる中空糸
膜モジュールを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
にこの発明は、スルーホールが形成された絶縁性基板の
当該スルーホールに、導電性中空糸膜が固定された中空
糸膜モジュールに係る。
【0010】前記スルホールには金属被覆が施されてい
ることが望ましく、また前記絶縁性基板の所定のスルホ
ール間には所定の回路パターンが予め形成されてもよ
く、導電性中空糸膜は金属被覆中空糸膜であることが望
ましい。また、金属被覆中空糸膜ははんだ付けによりス
ルホールに固定されることが望ましい。
【0011】前記はんだは低融点はんだであることが望
ましく、金属被覆中空糸膜としては、金属被覆層が中空
糸膜に化学的に結合しているものが好適に使用される。
【0012】
【作用】本発明によれば、絶縁性回路基板のスルーホー
ルに導電性中空糸膜を固定し、この導電性中空糸膜間に
任意の回路パターンを形成することができ、または、ス
ルーホールに金属被覆を施し、所定のスルホール間に所
定の回路パターンを予め形成しておけば、中空糸膜をス
ルーホールに固定するだけで導電性中空糸膜間にこの回
路パターンに応じた回路を形成することができる。
【0013】このように回路パターンにしたがって導電
性中空糸膜に印加される電荷、磁気周波数等を個々の中
空糸膜毎に変化させることができることになり、中空糸
膜モジュールに印加される電圧、電流値等の値を繰り返
し変える必要がない。従って、導電性中空糸膜に電荷、
磁気、ないしは周波数等を印加することにより、被対象
物の電気的特性、磁気的特性、周波数的特性等の相違に
基づいて当該被対象物を分離するに際し、複数の被対象
物を同時に分離することができる。その結果、複数の被
対象物を簡単かつ短時間で分離することができる。
【0014】以下、本発明をさらに詳説する。本発明に
使用される絶縁性基板としては、樹脂板、セラミックス
板、ガラス板等絶縁性のものを広く使用することができ
る。これらの絶縁性基板には中空糸膜を挿入固定するた
めのスルーホールが穿孔されている。そして導電性中空
糸膜としては、金属被覆中空糸膜を利用することができ
る。
【0015】導電性中空糸膜を基板に固定する方法とし
ては、導電性中空糸膜と予め基板に形成された回路パタ
ーンとの導通を確保できるような方法であればどのよう
な方法でも良い。エポキシ樹脂系接着剤、ウレタン樹脂
系接着剤を用いて、中空糸膜を固定するものであっても
良い。導電性中空糸膜として金属被覆中空糸膜を使用す
ると、中空糸膜と基板の金属製の回路パターンとの間で
はんだ付けすることができる。もっとも金属被覆中空糸
膜と回路パターンとの導通が確保できるなら導電性接着
剤を使用することもできるが、はんだ付けの方が固定強
度が大きく望ましいと言える。
【0016】スルーホール内に予め金属被覆をしておく
ことにより、金属被覆中空糸膜をスルーホール内ではん
だ付けすることができる。金属被覆中空糸膜をスルーホ
ール内ではんだ付け固定できると、固定幅が大きくなり
中空糸膜を基板に強固に固定できる。
【0017】基板に回路パターンを形成する方法として
は、中空糸膜を基板に挿入した後中空糸膜間を結線する
か、または、所定の回路パターンを予め印刷等により形
成して、このパターンと金属被覆されたスルーホールと
を結んでおく方法がある。後者の方法ではスルーホール
内に中空糸膜を挿入するだけで中空糸膜間に任意の回路
パターンを形成することができる。
【0018】金属被覆された複数の中空糸膜を固定する
はんだとしては、融点が50〜300℃の公知のはんだ
を広く使用することができ、特に、はんだ付けの際の加
熱による中空糸膜および基板の劣化を避けるために、中
空糸膜を形成する材料および回路基板を形成する材料の
融点を越えない融点のはんだを選択することが望まし
い。耐熱性が低い樹脂を用いた中空糸膜をモジュール化
する場合は、低融点はんだを使用することが望ましい。
低融点はんだとしては例えばSn−Pb系合金を挙げる
ことができる。そして、中空糸膜としては、はんだ付け
が行われる関係上、耐熱性のものを使用することが望ま
しい。
【0019】はんだ付けの方法としては、中空糸膜と回
路が形成されている基板とを溶融はんだにどぶ付けする
方法と、中空糸膜の固定部のみをはんだ付けする方法が
ある。その他、スルーホール内にはんだ材を予めめっき
しておく方法がある。この方法では、スルーホール内に
中空糸膜を挿入固定し、中空糸膜を基板ごと加熱するだ
けで、中空糸膜をスルーホール内ではんだ付けすること
ができる。尚、はんだ付けを行う場合は、回路パターン
が短絡しないように留意する必要がある。
【0020】中空糸膜に金属被覆を形成する方法として
は、公知の方法を利用することができ、たとえば、金属
を中空糸膜表面に蒸着する方法(特開昭60−2615
02号)、金属無電解めっき法(特開昭64−5610
6号、特開平−156574号)、スパッタリング法
(特開昭63−152404号)、金属含有の多孔質樹
脂を固着する方法(特開昭61−8104号)を使用す
ることができる。
【0021】しかしながら、これら従来の方法では、金
属被覆層と中空糸膜との接着強度が弱く、金属被覆層が
中空糸膜から剥離し易く、また、中空糸膜への金属の付
着量が少ない等、中空糸膜のはんだ付け性および導電性
を向上する上で大幅に改良の余地があった。
【0022】そこで、本発明者が中空糸膜のはんだ付け
性および導電性の向上策について鋭意検討したところ、
金属を中空糸膜に化学的に結合させることにより、中空
糸膜と金属被覆層との接着強度および金属被覆量が共に
向上した中空糸膜を新たに開発できた。この中空糸膜に
ついてはんだ付けを行ったところ、金属層とはんだとの
合金化が良好ではんだ付け性が極めて良好になり、複数
の中空糸膜が基板に確実に固定され、さらに、中空糸膜
の導電性が顕著に向上した中空糸膜モジュールを得るこ
とができた。
【0023】中空糸膜に金属を化学的に結合させるため
には、中空糸膜をエッチング処理した後金属被覆層を形
成することが良い。以下、中空糸膜に金属が化学結合す
る機構について説明する。
【0024】高濃度のエッチング処理を多孔質中空糸膜
について行うと、樹脂の脱水素化,樹脂の酸化、樹脂の
開裂、加水分解等により、樹脂側に炭素ラジカル,カル
ボキシル基(−COOH),カルボニル基(−C=
O),水酸基(−OH)基等の各種の官能基が生じる。
そして、これらの官能基に金属塩の金属原子又は金属イ
オン(M)が結合することにより、例えば、−CM,−
COOM,−COM,−OMを形成して金属が中空糸膜
を形成している樹脂材に化学的に結合する。
【0025】例えば、高濃度のクロム酸・硫酸混合液を
使用してポリプロピレンをエッチングした場合の考えら
れる機構について説明する。高濃度クロム酸・硫酸溶液
では、次の化1の反応式に示すように、発生基酸素が発
生する。
【0026】
【化1】
【0027】そして、次の化2の反応式に示すように、
この発生基酸素はポリプロピレンの三級炭素を酸化し
て、これを水酸基とする。
【0028】
【化2】
【0029】この水酸基は、アンモニア水中でアンモニ
ウムイオン(NH4 + ) とイオン化合物を形成し、次いで、
金属原子又は金属イオン(M)と反応すると、金属はア
ンモニウムイオンと置換し、金属が配位又はイオン的に
酸素原子に化学的に結合する。従って、−COMの結合
が生じ、中空糸膜に金属が化学的に結合することにな
る。クロム酸・硫酸濃度がさらに高くなったり、反応温
度が高くなった場合等エッチング条件がより厳しいもの
になると、次の化3の反応式に示すようにポリプロピレ
ンが開裂して、カルボキシル基が発生する。
【0030】
【化3】
【0031】この場合でも、前記化2の反応と同様の機
構により、カルボキシル基に金属原子又は金属イオンが
配位又はイオン的に結合して、−COOMが生じること
により中空糸膜に金属が化学的に結合する。従って、金
属層と中空糸膜との境界では樹脂−金属の化学的な結合
が生じているために、中空糸膜に金属を確実に被覆する
ことができるとともに、金属層の接着強度を従来に比較
して大きく向上できる。
【0032】エッチング処理液としては、中空糸膜に前
記官能基を形成できるものである必要があり、高濃度の
クロム酸・硫酸溶液、高濃度の硫酸・硝酸混合液、高濃
度の水酸化ナトリウム,硝酸とフッ化水素アンモニウ
ム、水酸化カリウム等の強塩基が挙げられる。エッチン
グ処理液は中空糸膜に前記官能基を形成する必要から、
高濃度であることが必要であり、具体的には、クロム酸
濃度が30〜50%で硫酸濃度が10〜40%のクロム
酸・硫酸溶液、10〜30%濃度の強アルカリ、10〜
30%濃度の硫酸・硝酸溶液、硝酸60〜80%+フッ
化水素アンモニウム20〜40%濃度が挙げられる。
【0033】もっとも中空糸膜の素材によってはこのよ
うなエッチングを必要としないものがある。たとえば、
ポリアクリルロトリルでは、エッチング処理をしなくて
も中空糸膜を無電解処理するだけで金属を化学結合する
ことができる。
【0034】中空糸膜は、前記官能基を形成可能な反応
基を有する樹脂から形成されることが望ましく、特に、
三級炭素を有するポリプロピレン、不飽和結合を有する
ABS、−C=O,−S=Oを有するポリスルフォン、
−O−Si−O−Si−を有するシリコーン系樹脂、−
C−O−C−のエーテル結合を有するポリエーテルイミ
ド、ポリエーテルスルフォン、エーテル基および−OH
基を有するフェノキシ樹脂、−CN基を有するポリアク
リロニトリルであることが望ましい。そして、高濃度ア
ルカリエッチングで加水分解されてカルボキシル基を生
じるポリアリレート等のエステル樹脂、ポリアミド系樹
脂、ポリアミドイミド系樹脂、アクリルウレタン等のポ
リウレタン系樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂も望まし
い。もっとも、ポリエチレン等のようにこれらの反応基
を有しない樹脂であっても、エッチング条件をより厳し
くすることにより炭素−炭素結合が開裂したり、炭素が
酸化される等により、前記官能基を発生するものでも良
い。その他、セルロース系樹脂でも良い。
【0035】以上のように、いかなるエッチング処理液
が使用されるかは、中空糸膜の形成樹脂の種類に応じて
決定される。尚、中空糸膜への金属の接着に際しては、
エッチングにより疎化された表面の一部に金属がトラッ
プされる物理的結合が生じているものとも考えられる。
【0036】金属を中空糸膜に化学的に結合するために
は、無電解処理によることが好ましい。この時、金属処
理に際して還元反応を促進する触媒となる金属を介在さ
せて金属を化学的に結合することが望ましく、特に、無
電解処理の触媒となるPd、又はPd及びSnを介在さ
せることが望ましい。このような金属が結合した中空糸
膜を金属イオン、錯形成剤、および還元剤を含有する金
属イオン溶液に浸漬すると、Pd表面で金属イオンの還
元反応が生じ、金属層が均一に形成される。特に、触媒
金属は中空糸膜に化学的に結合しているために、触媒金
属量も多くなり、この結果、金属の無電解処理層の被覆
量を増大することができる。勿論、このような導電性中
空糸膜は、後述の電解処理が可能となり、さらに金属被
覆量を一層増大させることができる。金属の被覆量は、
エチッグ処理液の濃度、エッチング処理時間、金属原子
または金属イオン量を変更することによって制御するこ
とが可能である。
【0037】無電解処理に際して金属イオンを発生させ
るための金属塩としては、硫酸塩,塩化物,硝酸塩の如
く水溶性のものであれば良く特に限定されない。無電解
処理されて中空糸膜に被覆される金属としては、例え
ば、Ni,Co,Fe,Mo,W,Cu,Pd,Re,
Au,Agの少なくとも一種が挙げられる。この金属の
被覆量は、金属イオン濃度,温度,反応時間を変えるこ
とによって制御可能である。金属被覆量の下限は、中空
糸膜のはんだ付け性および導電性を確保する観点から決
定され、そして、その上限は、中空糸膜の多孔質を必要
以上に閉塞しない観点から制限されることが望ましい。
還元剤としては、次亜リン酸ナトリウム等のリン化合
物、ホウ素化水素等のボロン化合物の他、ホルマリン、
ブドウ糖等公知のものが使用される。また、錯化剤とし
ては、金属イオンと安定した錯体を形成できるものであ
るなら良くアンモニア、クエン酸、酒石酸、シュウ酸等
公知のものが挙げられる。
【0038】中空糸膜をエッチング処理し、次いでめっ
き処理することにより、金属層厚を中空糸膜肉厚に対し
て10〜100%にもすることができ、金属被覆量を
2.2×10-3〜15.0×10-3モル/m程度まで増
大することができる。金属被覆量が多いと、はんだ付け
性を向上でき、そして、中空糸膜の剛性が向上すること
により中空糸膜モジュールの耐圧性能を向上できるとと
もに、中空糸膜モジュールの導電性を向上する。このよ
うな導電性中空糸膜モジュールは、電解処理が可能とな
り、各種触媒作用(重合、クラッキング、水素化、脱水
素化、異性化、環化等)を有する金属を前記無電解処理
層上にさらに形成することができる。この結果、中空糸
膜モジュールの有用性を濾過・分離以外の反応膜にまで
拡張することもできる。電解処理される金属としては、
例えば、Cr,Zn,Ag,Au,Pt,Al,Mn,
Bi,Se Te,Cd,Ir,Ti,Niの少なくと
も一つが挙げられる。尚、無電解処理される金属の中に
も触媒作用を有するものがあるので、このような金属層
を有する中空糸膜を反応膜として使用することができ
る。
【0039】また、中空糸膜と金属被覆層との接着力が
強いため、中空糸膜とはんだとの界面における剥離を防
止することができ、中空糸膜の固定をより完全かつ確実
なものとする。
【0040】また、本発明によれば、中空糸膜に確実に
十分な量の金属層を被覆できるから、中空糸膜の導電性
を一層向上できることは、先に述べた通りである。本発
明により比抵抗が1〜20Ωcmの極めて導電性が良好
な中空糸膜モジュールが得られる。中空糸膜モジュール
に十分な導電性を付与できると、非水系溶液を中空糸膜
で濾過する際に発生する静電気を完全に除去できること
にもなる。水系の処理やガス系の処理では、静電気の発
生を殆ど考慮する必要はなかったが、石油等の非水系で
はモジュールと非水系溶液との間で静電気が発生する問
題があった。従来は、このような静電気を除去するため
に、金網を中空糸膜モジュールに巻きつけアースを形成
していたが、中空糸膜モジュール自体に十分な導電性を
付与できるため、このような金網を不要にできる。
【0041】本発明者が鋭意検討したところ、無電解処
理の際に使用される還元剤量、特に、リン量を制御し
て、金属層中に存在するリン量を増減すると中空糸膜モ
ジュールの導電性をコントロールできることが見い出さ
れた。金属層中のリン量が多くなると導電性は低下し、
逆にリン量が少なくなると、導電性が向上する。
【0042】接着力が十分高く、かつ十分な量の金属層
が中空糸膜に形成できることは、中空糸膜モジュールの
耐熱性を向上することにもなる。耐熱温度が低い中空糸
膜(特に、オレフィン系)でも、本発明のような金属層
を形成できることにより、耐熱温度を大幅に向上でき
る。例えば、金属が被覆されていない未処理の中空糸膜
の耐熱温度が70℃程度であると仮定した場合、金属被
覆をすることにより耐熱温度をさらに50℃以上高める
ことができる。従って、このような中空糸膜モジュール
を加熱殺菌等の加熱処理に供することができるようにな
る。
【0043】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。 実施例1(中空糸膜へのNi被覆層の形成) 内径600μ,空孔率6%の多孔質ポリプロピレン製中
空糸膜を、クロム酸(CrO3 )30〜50%、硫酸1
0〜40%の混合液(液温50〜65℃)に数分間浸漬
することにより中空糸膜をエッチング処理した。次い
で、クロム酸・硫酸溶液から中空糸膜を取り出して十分
水洗した後、塩酸の弱酸溶液、アンモニア・苛性ソーダ
の弱アルカリ溶液を順に浸漬して中和する。この後、塩
化パラジウム(PdCl2 )0.2〜5%、塩酸20
%、塩化第二錫(SnCl)15〜40%溶液(液温3
0〜50℃)に中空糸膜を2〜数分浸漬することにより
Pdを中空糸膜に化学的に結合させた。次いで、中空糸
膜を水洗の後、塩酸の弱酸溶液(液温40℃)に1〜2
分浸漬して再度水洗する。次いで、NiSO4 (Ni1
〜7%)、クエン酸ソーダ0.1〜0.3mol、次亜
リン酸ソーダ0.2〜0.5mol、アンモニア水でp
Hを9.0〜10.0にした弱アルカリ性のNiイオン
溶液に中空糸膜を1〜15分間浸漬して無電解メッキ処
理を行った。この後中空糸膜を取り出して水洗したとこ
ろ、金属Ni層が形成されたNi被覆中空糸膜を得るこ
とができた。
【0044】この中空糸膜のNiが被覆された外周側表
面組織の走査型電子顕微鏡像(以下、SEM像、とい
う)を図3に示し、Ni被覆層が形成されていない内周
側表面組織のSEM像を図4に示す。これらの図を対比
して見ると明らかなように、中空糸膜を構成する多孔質
樹脂の表面にNi層が均一かつ綿密に被覆していること
が分かる。
【0045】実施例2(中空糸膜へのNi被覆層の形
成、その2) 内径0.8mm,空孔率70%の多孔質ポリアリレート
製多孔質中空糸膜を、塩酸10〜20%溶液(液温30
〜60℃)に数分間浸漬し、次いで水洗する。この後、
苛性ソーダ10〜30%溶液(液温60℃)に5分間浸
漬することによりエッチング処理を行った。水洗の後、
塩酸の溶液(塩酸10〜20%,液温数十℃)に数分
間、次いで、さらに塩酸の弱酸溶液(塩酸数%、液温室
温)に数分浸漬して中和をおこなった後、塩化パラジウ
ム(PdCl2 )数%、塩酸20%、塩化第二錫(Sn
Cl)15〜40%溶液(液温30〜50℃)に中空糸
膜を2〜数分間浸漬することによりPdを中空糸膜に化
学的に結合させた。次いで、中空糸膜を水洗の後、硫酸
10〜40%溶液(液温数十℃)に数分間浸漬して水洗
し、苛性ソーダ10〜20%溶液(液温数十℃)に数分
間浸漬して中和を行った後水洗する。次いで、NiSO
4 (Ni1〜7%)、クエン酸ソーダ0.2mol、次
亜リン酸ソーダ0.3mol、アンモニア水でpHを
9.0〜10.0にした弱アルカリ性のニッケルイオン
溶液に中空糸膜を1〜15分間浸漬させた。この後中空
糸膜を取り出して水洗したところ、ポリアリレートに金
属Ni層が形成された金属被覆中空糸膜を得ることがで
きた。
【0046】実施例3(中空糸膜へのCu被覆層の形
成) NiSO4 に変えてCuSO4 (Cu1〜7%)を使用
した以外は前記実施例1と同様の方法によりCu被覆中
空糸膜を得ることができた。そして、この中空糸膜につ
いて、金属Cu被覆層の接着力を確認するため、テープ
剥離試験(セロハン粘着テープCT−18(商品名)、
ニチバン製を使用)によって確認したうところ、テープ
には全くCu被覆層が貼り付いておらず、金属層が高い
接着力で中空糸膜に被覆されているのを確認した。
【0047】また、この金属Cuが被覆された中空糸膜
のCu被覆厚を測定したところ、その膜厚は中空糸膜肉
厚の平均20〜30%であった。そして、Cu被覆量
は、平均6×10-3mol/mであった。さらに、これ
らの中空糸膜の比抵抗を測定したところ、平均3Ωcm
であった。またさらに、通常のニッケルワット氏浴(液
温40℃)に中空糸膜を1〜3A/dmの条件で5〜1
0分間通電して電解処理を行ったところさらにNiを被
覆することもできた。
【0048】実施例4(金属被覆された中空糸膜のはん
だ付け性試験) 前記実施例1および実施例3においてそれぞれ作成され
た金属被覆中空糸膜、および金属被覆されていない未処
理のポリプロピレン系中空糸膜を融点が58℃、68
℃、72℃、100℃の低融点はんだの溶融液にそれぞ
れ浸してはんだ付け性について試験した。この結果、金
属層被覆層が形成された中空糸膜はいずれのはんだとも
良好に付着した。これに対して、金属被覆層が形成され
ていない未処理の中空糸膜には全くはんだが付着しなか
った。
【0049】はんだが付着したNi被覆中空糸膜の径方
向の断面組織のSEM像を図5に示し、その外周側組織
の拡大SEM像を図6に示し、中央部組織の拡大SEM
像を図7に示し、内周側組織の拡大SEM像を図8に示
す。これらの図から明らかなように、中空糸膜の内周側
から順に、中空糸膜を構成する多孔質樹脂材、この樹脂
材に被覆したNi層、そして、このNi層に付着したは
んだ層が存在することが確認される。そして、図9は、
はんだが接着された実施例1のNi被覆中空糸膜の外周
側表面組織のSEM像であり、第10図は、内周側表面
組織のSEM像である。これらの図を詳細に検討する
と、金属被覆された中空糸膜の外表面にはんだが均一か
つ緻密に付着していることが確認される。中空糸膜の中
央部や内周部では、Ni層が被覆しておらず、中空糸膜
を形成する多孔質樹脂材に、はんだは付着しないが、中
空糸膜の外周側表面部では、中空糸膜を形成する樹脂材
にNi層が被覆しているために、このNi被覆層にはん
だが付着して、はんだによる中空糸膜のモジュール化が
可能になる。
【0050】実施例3によって得られた金属Cu被覆中
空糸膜についても、はんだを付着した後の組織の確認を
行った。図11は、この中空糸膜の径方向の断面組織の
SEM像であり、図12は、その外周側組織の拡大SE
M像、図13は中央部組織の拡大SEM像、図14は内
周側組織の拡大SEM像側組織の拡大図である。そし
て、図15は、この中空糸膜の外周側表面組織のSEM
像であり、図16は内周側表面組織のSEM像である。
これらの図を検討してみると、前記Ni被覆中空糸膜と
同様に、Cuが被覆された中空糸膜でも、そのCuが被
覆された外周側表面に、はんだが均一かつ緻密に付着し
ていることが確認される。
【0051】本発明に係る中空糸膜モジュールの実施例
を図面に基づいて、さらに、説明する。図1は、金属被
覆された中空糸膜を絶縁性基板に固定した状態を示した
ものであり、(1)はその全体斜視図、(2)はその側
面図、(3)は平面図である。
【0052】符号10はガラスエポキシ製プリント回路
基板を示し、この基板10は樹脂製の螺子シャフト12
を介して上下に一対配置され、螺子シャフト12と基板
10とは樹脂製のナット14を用いることにより固定さ
れている。
【0053】基板10には複数のスルーホール18が穿
孔され、このスルーホール18には前記実施例で説明し
た方法を利用して金属が被覆された中空糸膜16が挿入
されている。この中空糸膜16は、それぞれの基板10
のスルーホールに挿入された後、後述するようなはんだ
付けが行われるため、上下の基板10の間で固定され
る。
【0054】前記基板10の片面には、図1の(3)に
示すような銅めっきのプリント回路50が形成されてい
る。このプリント回路は、複数のスルーホール18を連
結するように形成され、二つのプリント回路ブロック
(B1,B2)を形成している。前記スルーホール18
の内壁には銅めっきがされており、この結果、スルーホ
ール18と回路ブロック50とは導通される。図1の
(3)より明らかなように、同じ回路ブロック内のスル
ーホール18は互いに導通されているが、他の回路ブロ
ックのスルーホールとは絶縁されている。
【0055】前記基板10は、片面に形成されたプリン
ト回路面が互いに対向するように配置する。そして、中
空糸膜16が垂直に固定されるように、それぞれの基板
のスルーホール同士を位置合わせした後金属被覆中空糸
膜16を固定する。スルーホール18への中空糸膜16
の挿入に際しては、中空糸膜に心金を通した状態で行う
と、中空糸膜を直線状に伸ばすことができて大変便利で
ある。中空糸膜の挿通終了後、心金を取り除き、基板1
0の外表面に面合わせをして中空糸膜16の端部が切断
される。
【0056】前記中空糸膜16とスルーホール18とは
はんだ付けにより固定される。このはんだ付け固定は、
中空糸膜16と基板10の固定部22を低融点はんだの
溶融液に浸漬することにより行われる。はんだの溶融液
はスルーホール18と中空糸膜16との間隙に浸入し、
中空糸膜16とスルーホール18の側壁との間をはんだ
付けして固定する。この時はんだはプリント回路50に
も付着するが、基板10、螺子シャフト12、およびナ
ット14は樹脂製ではんだが付着しないことから、プリ
ント回路ブロックB1とB2との間の絶縁状態は維持さ
れる。
【0057】このはんだ付けに際しては、はんだ溶液に
浸漬する前に前記基板10の外表面20の全面に粘着テ
ープを貼りつけておく。こうすることにより、中空糸膜
内へはんだが浸入し、中空糸膜が閉塞されるおそれがな
い。粘着テープははんだ付けの後に剥がせば良い。
【0058】本実施例によれば、中空糸膜16には金属
被覆が形成されているために、スルーホール18を介し
てプリント回路50と中空糸膜16とが電気的に接続さ
れる。そして、前記回路ブロックB1とB2とは独立し
ているために、スルーホールを各ブロック毎に電気的に
制御することができる。この結果、図1(3)に示すよ
うに、回路ブロックB1に電源の+側を接続し、回路ブ
ロックB2に電源の−側を接続することにより、回路ブ
ロックB1のスルーホールに固定された中空糸膜40
A、Bに正電荷をチャージし、回路ブロックB2のスル
ーホールに固定された中空糸膜42A、Bに負電荷をチ
ャージして(図1(2)参照)、一つのモジュールの中
空糸膜毎に電荷を制御することができる。
【0059】また、本実施例によれば、はんだ付け固定
に要する時間を、秒単位にまで短縮することができ、従
来の中空糸膜のモジュール化法で行われてきた樹脂材に
よる固定と比較して、中空糸膜のモジュール化に要する
時間を飛躍的に短縮させることもできる。
【0060】従来のように中空糸膜を接着材で固定する
と、接着材の有機溶剤が中空糸膜を構成している樹脂内
に浸透して樹脂を膨潤させる等、樹脂を劣化する問題が
あった。この結果、接着材による固定部において中空糸
膜が破損する問題があった(実開昭61−178902
号)。しかしながら、この実施例のように、はんだ付け
固定ではこのような問題がなく、中空糸膜モジュールの
耐久性を向上することができる。
【0061】図2は、図1で説明した基板に固定された
中空糸膜モジュールを用いた処理装置を示したものであ
り、前記基板10のそれぞれがケーシング30の端部側
に形成された凹溝32内にOリング33を介して固定さ
れている。尚、符号34は原液の出入口を示し、符号3
5は処理水の出入口を示す。
【0062】次にこのような処理装置を用いてアミノ酸
の分離実験を行った。以下、詳説する。先ず、精製水に
アスパラギン酸(等電点pH2.98)とリジン(等電
点pH9.74)とを溶解して、被検液とする。
【0063】次にこの被検液を原液の出入口34と処理
水の出入口35との間で還流する。この時、前記図1
(3)に示すように回路ブロックB1のスルーホールに
固定された中空糸膜40A,Bは正に荷電され、回路ブ
ロックB2のスルーホールに固定された中空糸膜42
A,Bは負に荷電されている。
【0064】この状態で被検液を1時間還流した後、被
検液にかえて精製水を10分間還流しその後精製水の還
流を止める。次いで、回路ブロックB1のスルーホール
に固定された中空糸膜40A,Bに印加される電荷を正
から負に変え、これと同時に中空糸膜40A,B内の溶
液をマイクロピペット等で吸引した。またこの操作の
後、回路ブロックB2のスルーホールに固定された中空
糸膜42A,Bについても同様な操作を行った。この
時、中空糸膜42A,Bに印加される電荷は負から正に
変える。
【0065】次いで、各中空糸膜から得られた溶液にそ
れぞれどのアミノ酸が含まれるかを検討した。アミノ酸
の同定にあたっては高速液体クロマトグラフィ法を使用
した。アミノ酸の同定の結果、中空糸膜40A,Bから
は、アスパラギン酸が検出され、中空糸膜42A,Bか
らは、リジンが検出された。
【0066】リジンは精製水中では、負電荷が正電荷に
勝って正に荷電された40A,Bの中空糸膜から膜外に
送出されることなく、40A,Bの中空糸膜内か中空糸
膜のポア内の金属被覆部分にトラップされる。一方、ア
スパラギン酸は42A、Bの中空糸膜内か中空糸膜のポ
ア内の金属被覆部分にトラップされる。そして、アミノ
酸を同定する場合は、中空糸膜を最初とは逆電荷に印加
することにより、中空糸膜からアミノ遊離させることが
できる。
【0067】本実施例の結果は、被対象物の電気的特性
の相違に基づいて当該被対象物を中空糸膜を利用して分
離するに際し、複数の被対象物を一度で分離できること
を示している。また、この実施例の装置では、中空糸膜
は、はんだ付け固定されているために、中空糸膜の固定
が完全となり、かつ固定の強度も十分確保できる。従っ
て、固定部からの液漏れを完全に抑制することができ
る。
【0068】前記実施例では、基板10の中空糸膜モジ
ュールの中心側の面に回路パターン50を形成したが、
これにかえて基板の反対側の面に回路パターンを形成す
ることもできる。反対側の面に回路パターンを形成した
場合は、回路パターン内の所定のスルーホール18間に
素子を積層することもでき、モジュール自体で信号処理
を行うことができる。
【0069】また、基板の両方の面に回路パターンを形
成することもできる。例えば、図17に示すように、ス
ルーホール間で互いにクロスする回路パターン50A,
Bを形成する場合、回路パターン50Bを回路パターン
50Aとは反対側の面に形成することにより、回路パタ
ーン50Aと50Bとの短絡を防止することができる。
【0070】前記実施例では、中空糸膜16は一対の回
路基板10に固定されるが、3層以上の多層の回路基板
に中空糸膜を固定するようにしても良い。このようにす
ると、各回路基板に回路パターンを形成できることにな
り、回路パターンの構築数を大幅に増やすことができ
る。従って、中空糸膜毎の電気的特性の制御をより細か
く行うことができるとともに、各基板に素子を積層して
モジュール自体に判断機能を付与する等より複雑な信号
処理が可能となる。
【0071】また、図18に示すように、中空糸膜を固
定する一対ある基板のそれぞれを2層にし、基板と基板
との間に絶縁性のスペーサ70を介装し、外側の基板1
0Aには帯電性金属(例えば白金)線72を固定し、こ
の線72を内側の基板10Bに固定される中空糸膜16
内を貫通させることもできる。このような構成とするこ
とにより、中空糸膜16内の白金線72にも電荷を印加
することができ、電気的多重層を形成しながら被対称物
の分離、分析が可能となる。白金線に変えて小径の金属
被覆中空糸膜を大径の中空糸膜内に貫通した場合も同様
である。白金線72に印加され電荷は、中空糸膜16に
印加される電荷と同一又は反対であっても良い。尚、符
号74は中空糸膜16と基板10とを固定するはんだを
示す。
【0072】尚、前記図1、2の実施例では、各回路パ
ターンにそれぞれ反対の電荷を印加したが、同一の電荷
を印加しても良い。回路パターンは二つに限らず所望に
応じてさらに多く形成することもできる。又、被対象物
としては、アミノ酸に限らず、電気的特性・磁気的特
性、周波数的特性の相違に基づいて、中空糸膜により分
離、分析できるものであれば、どのようなものであって
も良い。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、導電性中空糸膜に電荷、磁気、ないしは周波数等を
印加することにより、被対象物の電気的特性、磁気的特
性、周波数的特性等の相違に基づいて当該被対象物を分
離するに際し、複数の被対象物を簡単かつ短時間で分離
することができる中空糸膜モジュールを提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、金属被覆された中空糸膜を絶縁性基板
に固定した状態を示すもので、(1)はその全体斜視
図、(2)はその側面図、(3)はその平面図。
【図2】図2は、図1の中空糸膜モジュールを用いた処
理装置の構成図。
【図3】中空糸膜にNiが被覆された外周側表面組織写
真(×2000)。
【図4】Ni被覆層が形成されていない内周側表面組織
写真(×5000)。
【図5】はんだが接着されたNi被覆中空糸膜の径方向
の断面組織写真(×200)。
【図6】図5の中空糸膜の外周側組織の拡大写真(×5
00)。
【図7】図5の中空糸膜の中央部組織の拡大写真(×1
0000)。
【図8】図5の中空糸膜の内周側組織の拡大写真(×5
000)。
【図9】はんだが付着したNi被覆中空糸膜の外周側表
面組織写真(×2000)。
【図10】図9の中空糸膜の内周側表面組織写真(×5
000)。
【図11】はんだが付着されたCu被覆中空糸膜の径方
向の断面組織写真(×200)。
【図12】図11の中空糸膜の外周側組織の拡大写真
(×2000)。
【図13】図11の中空糸膜の中央部組織の拡大写真
(×10000)
【図14】図11の中空糸膜の内周側組織の拡大写真
(×5000)。
【図15】はんだが接着されたCu被覆中空糸膜の外周
側表面組織写真(×2000)。
【図16】図15の中空糸膜の内周側表面組織の拡大写
真(×5000)。
【図17】他の例の回路パターンが形成された絶縁性基
板の平面図。
【図18】中空糸膜内に金属線が貫通された状態を示す
一部断面図。
【符号の説明】 10 プリント回路基板(絶縁性基板) 16 40A,B、42A,B金属被覆された中空糸膜 18 スルーホール 50 プリント回路パターン
【手続補正書】
【提出日】平成6年4月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、金属被覆された中空糸膜を絶縁性基板
に固定した状態を示すもので、(1)はその全体斜視
図、(2)はその側面図、(3)はその平面図。
【図2】図2は、図1の中空糸膜モジュールを用いた処
理装置の構成図。
【図3】中空糸膜にNiが被覆された外周側表面の結晶
構造の顕微鏡写真(×2000)。
【図4】Ni被覆層が形成されていない内周側表面の結
晶構造の顕微鏡写真(×5000)。
【図5】はんだが接着されたNi被膜中空糸の径方向の
断面の結晶構造の顕微鏡写真(×200)。
【図6】図5の中空糸膜の外周側の結晶構造の顕微鏡写
真(×500)。
【図7】図5の中空糸膜の中央部の結晶構造の顕微鏡写
真(×10000)。
【図8】図5の中空糸膜の内周側の結晶構造の顕微鏡写
真(×5000)。
【図9】はんだが付着したNi被覆中空糸膜の外周側表
面の結晶構造の顕微鏡写真(×2000)。
【図10】図9の中空糸膜の内周側表面の結晶構造の顕
微鏡写真(×5000)。
【図11】はんだが付着されたCu被覆中空糸膜の径方
向の断面の結晶構造の顕微鏡写真(×200)。
【図12】図11の中空糸膜の外周側の結晶構造の顕微
鏡写真(×2000)。
【図13】図11の中空糸膜の中央部の結晶構造の顕微
鏡写真(×10000)。
【図14】図11の中空糸膜の内周側の結晶構造の顕微
鏡写真(×5000)。
【図15】はんだが接着されたCu被覆中空糸膜の外周
側表面の結晶構造の顕微鏡写真(×2000)。
【図16】図15の中空糸の内周側表面の結晶構造の顕
微鏡写真(×5000)。
【図17】他の例の回路パターンが形成された絶縁性基
板の平面図。
【図18】中空糸膜内に金属線が貫通された状態を示す
一部断面図。
【符号の説明】 10 プリント回路基板(絶縁性基板) 16、40A,B、42A,B 金属被覆された中空糸
膜 18 スルーホール 50 プリント回路パターン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 11/83 // D06M 101:00 (72)発明者 中山 敦 神奈川県津久井郡津久井町青野原2111 日 幸工業株式会社津久井事業所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スルーホールが形成された絶縁性基板の
    当該スルーホールに、導電性中空糸膜が固定されたこと
    を特徴とする中空糸膜モジュール。
  2. 【請求項2】 スルホールに金属被覆が施されてなる中
    空糸膜モジュール。
  3. 【請求項3】 絶縁性基板の所定のスルホール間に回路
    パターンを予め形成した請求項2記載の中空糸膜モジュ
    ール。
  4. 【請求項4】 導電性中空糸膜は金属被覆中空糸膜であ
    る請求項1ないし3のいずれか一項に記載の中空糸膜モ
    ジュール。
  5. 【請求項5】 導電性中空糸膜は金属被覆中空糸膜であ
    り、当該金属被覆中空糸膜をはんだ付けによりスルホー
    ルに固定した請求項2または3に記載の中空糸膜モジュ
    ール。
  6. 【請求項6】 前記はんだは低融点はんだである請求項
    5記載の中空糸膜モジュール。
  7. 【請求項7】 金属被覆層は中空糸膜に化学的に結合し
    ている請求項4ないし6のいずれか一項に記載の中空糸
    膜モジュール。
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