JPH06293807A - 触媒固体の製造法、触媒固体及びこの触媒固体によるオレフィンの(共)重合法 - Google Patents

触媒固体の製造法、触媒固体及びこの触媒固体によるオレフィンの(共)重合法

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JPH06293807A
JPH06293807A JP5138407A JP13840793A JPH06293807A JP H06293807 A JPH06293807 A JP H06293807A JP 5138407 A JP5138407 A JP 5138407A JP 13840793 A JP13840793 A JP 13840793A JP H06293807 A JPH06293807 A JP H06293807A
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solid
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transition metal
halogenating agent
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JP5138407A
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Nicola Zandona
ツァンドーナ ニコラ
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Solvay SA
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    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F10/00Homopolymers and copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond
    • C08F10/02Ethene
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    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オレフィン重合において高活性を示す触媒固
体を提供する。 【構成】 二塩化マグネシウムやマグネシウムジエチラ
ートのようなマグネシウム化合物と、チタンテトラブチ
ラートのような化合物との混合物を調製し、これをTi
(トルエン)Al2Cl8のような還元−ハロゲン化剤で処理
し、次いで、得られた沈澱物を単離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マグネシウム化合物及
び1種以上の遷移金属化合物、特にチタン化合物を含む
チーグラー・ナッタ型の触媒固体の製造法に関する。本
発明は又、触媒固体及びオレフィン、典型的にはエチレ
ンの重合におけるそれらの用途に関する。
【0002】
【従来の技術】米国特許第4,218,339号(モン
テジソン(Montedison) S.p.A.)には、オレフィンの重合
用の触媒固体の製造法が記載されている。その方法によ
れば、塩化マグネシウムのようなある種のマグネシウム
化合物を、チタンテトラブチラートのような、チタン、
ジルコニウム及びバナジウムから選択された遷移金属の
ある種の化合物と混合し、このようにして得られた混合
物を還元−ハロゲン化剤として作用するハロゲン化珪素
及び水素化合物でハロゲン化及び還元し、反応混合物か
ら触媒固体を単離する。この方法においては、チタンテ
トラブチラートと塩化マグネシウムとの反応により形成
された化合物の還元及びハロゲン化の反応がしばしば不
完全であり、その結果無視できない量の遷移金属化合物
が最初の原子価状態(4価又は5価)のままである。こ
のことは、触媒固体をオレフィンの重合に使用する場合
にはその活性を低下させることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、オレフィン
の重合に使用する場合にも高活性を示す触媒固体を得る
ことができる新規方法を提供することにより前述の公知
の方法の欠点を除去する。本発明は又、アルミニウム含
量の低い触媒固体を製造しうる。更に、本発明は何種類
かの遷移金属を含む触媒固体を得ることができるため、
それらをオレフィンの重合に使用した場合に製造される
ポリオレフィンの分子量範囲を広げる。
【0004】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は触媒固
体の製造法であって、(1) Mg酸化物及び式 MgXn (O-R)
2-nの化合物から選択された1種以上のマグネシウム化
合物と、式MYx (O-R1) t-x及び M1O y (O-R2) s-2yの化
合物から選択された1 種以上の遷移金属化合物とを含む
混合物を調製すること、(式中、X はハロゲンを示し、
M 及びM1の各々は周期律表の第IVB 及びVB族の遷移金属
を示し、その原子価は4以上であり、Y はハロゲン又は
基(O-R3)を示し、R 、R1、R2及びR3 の各々は任意に置
換されたアルキル、アリール又はシクロアルキル基を示
し、0 ≦n ≦2 、0 ≦x ≦t 、t はM の原子価に等し
い、0 ≦y ≦s/2 、s はM1の原子価に等しい。)(2) こ
のようにして得られた混合物を還元−ハロゲン化剤によ
り還元及びハロゲン化すること、及び(3) 得られた沈殿
した触媒固体を反応混合物から単離すること、を含む方
法に関する。本発明によれば、前記還元−ハロゲン化剤
は1種以上の経験式M2(A)Al2(X 1,X2)8の錯体を含む。
(式中、M2は周期律表の第IVB 族の遷移金属を示し、A
は芳香族炭化水素を示し、X1及びX2の各々はハロゲンを
示す。)
【0005】本発明による方法においては、式 MgXn (O
-R)2-nに対応するマグネシウム化合物は、好ましくは基
R が20個までの炭素原子を含むものから選択される。
それらは、MgCl(O-C2H5)及びMgCl(O-C4H9)のようなマグ
ネシウムモノアルコラート、Mg(O-C2H5)2 及びMg(O-C4H
9)2 のようなマグネシウムジアルコラート及びMgCl2
ようなマグネシウムジハライドから選択しうる。特に好
ましいマグネシウム化合物はマグネシウムジハライド及
びマグネシウムジエチラートである。
【0006】本発明による方法においては、式MYx (O-R
1) t-x及び M1O y (O-R2) s-2yで示される遷移金属化合
物は、好ましくは基R1又はR2が20個までの炭素原子を
含むものから選択される。それらは好ましくは、遷移金
属M 又はM1がチタン、ジルコニウム又はバナジウムであ
るものから選択される。Y がハロゲンを示す場合には、
ハロゲンは好ましくは塩素であり、Y が基(O-R3)を示す
場合には、R3は20個までの炭素原子を含むアルキル、
アリール又はシクロアルキル基から選択される。遷移金
属がチタンである場合には、これらの化合物は例えばTi
(O-C2H5)4 、Ti(O-C4H9)4 、Ti(O-C3H7)4 、Ti(O-C6H5)
4 及びTi(O-CH3)2(O-C2H5)2 のようなチタンアルコラー
ト及びTiCl(O-C4H9)3 のようなチタンハロアルコラート
のような4価のチタンの化合物から選択しうる。遷移金
属がバナジウムである場合には、例えばV(O-C3H7)4及び
VO(O-C3H7)3 が可能である。ジルコニウム化合物として
は、例えばZr(O-C2H5)4 及びZr(O-C4H9)2(O-C3H7)4が可
能である。チタンテトラブチラート及びバナジウムテト
ラブチラートを用いた場合に特に満足な結果が得られ
た。
【0007】本発明による方法においては、還元−ハロ
ゲン化剤は、ハロゲン化剤として例えばそれぞれ化合物
MgX n (O-R)2-n、MYx (O-R1)t-x 及びM1O y (O-R2)s-2y
中の基(O-R) 、(O-R1)及び(O-R2)をハロゲンと置換する
ばかりでなく、還元剤として化合物MYx (O-R1)t-x 及び
M1O y (O-R2)s-2yの遷移金属の原子価を減少させるよう
に作用しうる化合物である。本発明によれば、還元−ハ
ロゲン化剤は、一般式M2(A)Al2(X1,X2)8で示される、周
期律表の第IVB 族の遷移金属の錯体である。遷移金属M2
はチタン及びジルコニウムから選択されるのが有利であ
る。この還元−ハロゲン化剤の遷移金属の原子価は2価
である。この2価の状態は不安定であるから、錯体は芳
香族炭化水素(A) で安定化されている。この芳香族炭化
水素は、好ましくはベンゼン又は12個以下の炭素原子
を含むその置換誘導体、例えばトルエン、メシチレン又
はテトラ−、ペンタ−又はヘキサメチルベンゼンであ
る。その他の芳香族炭化水素も使用しうる。特に20個
以下の炭素原子を含む多環状芳香族炭化水素(各環にお
いて置換可能である)を使用しうる。還元−ハロゲン化
剤においては、ハロゲン原子X1及びX2は同種でも異種で
もよい。塩素が好ましい。特に好ましい還元−ハロゲン
化剤は、経験式Ti(トルエン)Al2Cl8 及びZr(トルエ
ン)Al2Cl8 に対応するものである。
【0008】本発明による方法においては、還元−ハロ
ゲン化剤は、直接合成により、遷移金属ハロゲン化物
(例えば四塩化炭素)、金属アルミニウム、ハロゲン化
アルミニウム及び芳香族炭化水素を有機化合物中で反応
させることにより、公知のようにして調製しうる。有機
化合物は、芳香族炭化水素の溶剤を意味するつもりであ
る。多くの場合には、有機化合物は芳香族炭化水素自体
である。懸濁液をこのようにして得、それから固体部分
を除去する。このようにして回収された錯体M2(A)Al2(X
1,X2)8を含む溶液をそのままプロセス中に使用してもよ
いし、溶液から溶剤を除去して得られた固体を使用して
もよい。還元−ハロゲン化剤の調製は、とりわけ出版物
Transition Met. Chem., 3, 1978, Verlag Chemie, Gmb
H, 第127-130 頁の"Preparation of halogen-modified
titanium(II) arene complexes and their electronic
spectra" 及び出版物Journal of Organometallic Chem
istry, 54, 1973, Elsevier Sequoia S.A., 第203-205
頁の"The synthesis of titanium(II) complexes conta
ining methylbenzene ligands"に記載されている。
【0009】本発明による方法の第一工程においては、
マグネシウム化合物が遷移金属化合物と錯体を形成する
ようにマグネシウム化合物を式MYx (O-R1)t-x 及びM1O
y (O-R2)s-2yの遷移金属化合物と混合する。混合は、マ
グネシウム化合物及び遷移金属化合物の分散を容易に
し、任意に錯体が固体である場合にはそれを溶解させる
ように機能する有機溶剤中で有利に実施される。有機溶
剤は、好ましくは5乃至12個の炭素原子を含む芳香
族、脂肪族及び脂環式炭化水素、及びそれらの混合物、
例えばベンゼン、ペンタン又はシクロヘキサンから選択
しうる。好ましくはトルエン又はヘキサンが使用され
る。使用する遷移金属化合物及びマグネシウム化合物の
量は、モル比(M 又はM1)/Mgが0.5より大きいこと、
好ましくは1以上であることが有利であり、2以上が特
に有利である。この比の値は20以下であるべきであ
り、好ましくは15以下であることが望ましく、12未
満の値が特に有利である。混合物を調製する温度は、例
えば30分乃至12時間のような法外でない時間の後に
溶液が得られるような温度でなければならない。反応混
合物は任意に、混合物の成分の沸点以下に保持しながら
攪拌する。従って作業温度は混合物の成分の種類に依存
し、例えば室温乃至約170℃に変化しうる。作業は好
ましくは約50乃至150℃において実施する。本発明
による方法のこの工程においては、式MYx (O-R1)t-x
はM1O y (O-R2) s-2yに対応する1種以上の遷移金属化合
物及び/又は1種以上のマグネシウム化合物を使用する
ことが可能である。
【0010】本発明による方法の第二工程は、前述の第
一の工程で得られた混合物を還元−ハロゲン化剤と接触
させることにより前記混合物を還元及びハロゲン化す
る。還元−ハロゲン化剤を固体の形で使用する場合に
は、まず第一にベンゼン及びその誘導体又は多環状芳香
族炭化水素(各環において置換可能である)のような芳
香族炭化水素から選択された希釈剤中に溶解させる。ト
ルエンが特に適する。使用する量は、モル比M2/(M 又は
M1) が0.1より大きいこと、好ましくは0.3以上で
あることが有利であり、5未満の値が推薦され、0.3
乃至1の値が特に有利である。還元及びハロゲン化の作
業温度及び時間は重要ではない。一般的には、この反応
を室温で開始すると、第一工程で得られた混合物及び還
元−ハロゲン化錯体間の反応中に温度が迅速に上昇す
る。反応は瞬間的で発熱的である。反応の終了時に反応
混合物を室温に冷却してもよい。本発明による方法のこ
の第二工程中に触媒固体が沈殿する。本発明による方法
の有利な別の態様によれば、触媒固体を40℃以上の高
温及び使用する溶剤の沸点以下の温度で、例えば約0.
5乃至12時間熟成させる。
【0011】本発明による方法の第三の工程は、濾過、
遠心分離、又は上澄み液のデカントのような公知のいず
れかの手段により反応混合物から沈殿した触媒固体を単
離する。本発明による方法の第一の実施態様において
は、沈殿した触媒固体を脂肪族炭化水素から選択された
有機液体で洗浄する。好ましい有機液体はn-ブタン、n-
ヘキサン及びn-ヘプタンのような直鎖状アルカン、又は
イソブタン、イソペンタン、イソオクタン及び2,2-ジメ
チルプロパンのような分枝鎖状アルカン、又はシクロペ
ンタン及びシクロヘキサンのようなシクロアルカン又は
それらの混合物である。ヘキサンが特に適する。洗浄
は、例えば触媒固体を有機液体中に分散させることによ
り触媒固体と有機液体を接触させることにより実施す
る。触媒固体を熟成させる場合には、洗浄は通常熟成後
に実施する。勿論、有機液体で複数の連続した洗浄を実
施することも可能である。
【0012】本発明による方法の第二の実施態様におい
ては、還元−ハロゲン化剤を無機支持体に付着させる。
このためには、無機支持体を還元−ハロゲン化剤の有機
希釈剤溶液で含浸させ、還元−ハロゲン化剤を無機支持
体に吸着させる。希釈剤は、詳細に前述したような方法
の第二工程で使用する希釈剤でもよい。支持体が無機酸
化物である場合には、それらは珪素、アルミニウム、チ
タン、ジルコニウム及びトリウムの酸化物、それらの混
合物及びこれらの金属の混合酸化物(例えば珪酸アルミ
ニウム)から選択しうる。無機支持体がハロゲン化物で
ある場合には、それらは例えば塩化マグネシウム及び塩
化マンガンから選択しうる。好ましくはシリカが使用さ
れる。脱ヒドロキシル化シリカが適する。含浸の作業条
件は重要ではない。温度は室温乃至有機希釈剤の沸点で
よいし、含浸時間は数分乃至数時間でもよい。本発明に
よる方法のこの実施態様においては、還元−ハロゲン化
剤を含浸させた無機支持体を有機希釈剤から単離し、次
いで詳細に前述したように第一工程で得られる混合物中
に分散させる。
【0013】本発明による方法の好ましい第三の実施態
様においては、第一工程で使用するマグネシウム化合物
は二塩化マグネシウムである。この第三の実施態様の第
一の態様においては、二塩化マグネシウムを完全に溶解
させるためにモル比Ti(O-C4H9)4/MgCl2 が2以上である
ような量で塩化マグネシウムをチタンテトラブチラート
と混合する。5より小さい値が推薦され、2に近い値が
好ましい。この第三の実施態様の第二の態様において
は、モル比V(O-C4H9)4/MgCl2が2以上、好ましくは5以
上20以下であるような量で二塩化マグネシウムをバナ
ジウムテトラブチラートと混合する。
【0014】本発明による方法の第四の実施態様におい
ては、第一工程で使用するマグネシウム化合物がマグネ
シウムジアルコラートであり、モル比(M又はM1)/Mgが1
以上である量を使用する。実際には、経済上の理由から
モル比が5を越えると有利ではなくなり、1乃至2の値
が好ましい。本発明による方法の実施態様においては、
マグネシウムジアルコラートは好ましくは20個以下の
炭素原子を含むアルコラートから選択され、マグネシウ
ムジエチラートが特に有利である。別の態様において
は、マグネシウムジアルコラートは、金属マグネシウム
と十分な量のアルコールを混合してマグネシウムジアル
コラートを得ることにより方法の第一工程で現場で調製
してもよい。それに式MYx (O-R1)t-x 又はM1O y (O-R2)
s-2yの遷移金属化合物を添加する。第四の実施態様の別
の態様においては、第三工程で回収された(及び任意に
熟成及び/又は洗浄した)触媒固体を四ハロゲン化チタ
ンでハロゲン化する。四ハロゲン化チタン中のハロゲン
と還元−ハロゲン化剤中のそれは好ましくは同一であ
る。四塩化チタンを用いた場合に特に満足な結果が得ら
れた。次いで、還元−ハロゲン化錯体のハロゲンに塩素
を選択する。この態様においては、ハロゲン化により得
られる触媒固体を任意に熟成及び/又は洗浄してもよ
く、洗浄及び熟成は前述のように実施される。
【0015】本発明による方法の第五の実施態様におい
ては、遷移金属四ハロゲン化物(M2X 1 4) 、アルミニウム
三ハロゲン化物(AlX2 3) 、芳香族炭化水素(A) 及び金属
マグネシウムを有機溶剤(多くの場合炭化水素自体であ
る)中に懸濁させて反応させることにより経験式M2(A)A
l2(X1,X2)8の還元−ハロゲン化剤を調製する。一般的に
は、モル比M2X1 4:Mg:AlX2 3が1:(1〜2):(2〜
6)に対応する量(このモル比は好ましくは1:1:2
である)が過剰の芳香族炭化水素中で使用される。この
合成は一般的には、前述の出版物に記載されている経験
式M2(A)Al2(X1,X2)8の錯体の従来の合成に使用されるの
と同一の作業条件下で実施される。作業は、芳香族炭化
水素の沸点と等しいか僅かに高い温度において1乃至1
2時間懸濁液を還流し、反応混合物を冷却し、使用する
成分の一の過剰分を含む固体部分を分離し、このように
して得られた溶液を回収することにより有利に実施され
る。方法のこの実施態様においては、2種類の化合物M2
X1 4 及びAlX2 3 において同一のハロゲンを使用すること
が有利である。
【0016】本発明による方法は、3価の状態の遷移金
属M 又はM1のハロゲン化合物、3価の状態の遷移金属M2
のハロゲン化合物及びハロゲン化マグネシウムの共沈物
を含む触媒固体を得ることができる。この触媒固体は一
般的にはアルミニウム含量が低く、触媒固体の10重量
%を越えない。従って本発明は又、ハロゲン化マグネシ
ウム及び周期律表の第IVB 及びVB族から選択された2種
以上の遷移金属のハロゲン化物の共沈物を含む触媒固体
に関する。その90重量%以上(一般的には95重量%
以上)は非晶質構造である。本発明による触媒固体は、
触媒固体の重量に対して0.5%以上、好ましくは2%
以上、例えば5%以上のマグネシウムを含む。このマグ
ネシウム含量は、一般的には触媒固体の重量に対して2
0%以下、好ましくは18%以下であり、14%未満の
値が最も有利である。本発明による触媒固体において
は、遷移金属の総含量は触媒固体の重量の30%に達し
うる。一般的には25%以下であり、通常5%より多
く、10%以上の値が最も一般的である。本発明による
触媒固体においては、ハロゲン化マグネシウム及び遷移
金属のハロゲン化物は同一のハロゲンから誘導してもよ
いし、異なるハロゲンから誘導してもよい。同一のハロ
ゲンから誘導されたハロゲン化物のほうが好ましく、塩
素が特に推薦される。
【0017】本発明による触媒固体においては、異なる
遷移金属が一般的には1以上4以下のモル比である。こ
のモル比は好ましくは1.2より大きく2.8以下であ
る。本発明による触媒固体は、3価の遷移金属がマグネ
シウムに均質に混合されているため、それらの相互作用
が改良されていることを特徴とする非晶質構造を有する
という有利な特徴を有する。このことは、本発明による
触媒固体の活性を増大させる効果を有する。更に、本発
明による触媒固体のアルミニウム含量は触媒固体の重量
の10%以下であって、一般的には触媒固体の重量の9
%未満であり、例えば0.5乃至5%である。0.7乃
至4%の値が最も一般的である。従って、本発明による
触媒固体は、特に幅広い分子量範囲を示すポリオレフィ
ンを得ることを可能にするのでオレフィンの(共)重合
に特に有利に使用される。
【0018】本発明による触媒固体は、1分子につき2
0個までの炭素原子を含むオレフィンの重合に使用しう
る。オレフィンは1分子につき2乃至12個の炭素原子
を含むものが有利であり、例えばエチレン、プロピレ
ン、1-ブテン、1-ペンテン、3-メチル-1- ブテン、1-ヘ
キセン、3-及び4-メチル-1- ペンテン、1-オクテン、3-
エチル-1- ブテン、1-ヘプテン、3,4-ジメチル-1- ヘキ
セン、4-ブチル-1- オクテン、5-エチル-1- デセン及び
3,3-ジメチル-1- ブテンから選択される。触媒固体は、
エチレンホモポリマー又は8個までの炭素原子を含みう
る多くのオレフィン性不飽和コモノマー、例えばプロピ
レン、1-ブテン、1-ペンテン、3-メチル-1- ブテン、1-
ヘキセン、3-及び4-メチル-1- ペンテン及び1-オクテン
の一とエチレンとのコポリマーの製造に有利に使用され
る。4乃至18個の炭素原子を含む1種以上のジオレフ
ィンもエチレンと共重合しうる。ジオレフィンは好まし
くは、4-ビニルシクロヘキサン及び1,5-ヘキサジエンの
ような非共役脂肪族ジオレフィン、又はジシクロペンタ
ジエン、メチレン- 及びエチリデンノルボルネンのよう
な環内架橋を有する脂環式ジオレフィン及び1,3-ブタジ
エン、イソプレン及び1,3-ペンタジエンのような共役脂
肪族ジオレフィンである。本発明による触媒固体は、エ
チレンホモポリマー及び90重量%以上、好ましくは9
5重量%以上のエチレンを含むコポリマーの製造に特に
適する。好ましいコモノマーは、プロピレン、1-ブテ
ン、1-ヘキセン及び1-オクテンから選択される。
【0019】従って本発明は又、本発明による触媒固体
を用いた、前述の定義のオレフィンの(共)重合方法に
関する。(共)重合において触媒固体の他に任意に助触
媒を使用しうる。例として挙げうる助触媒は、好ましく
はトリブチル- 、トリメチル- 、トリエチル- 、トリプ
ロピル- 、トリイソプロヒル- 、トリイソブチル- 、ト
リヘキシル- 、トリオクチル- 、及びトリドデシルアル
ミニウムのような非ハロゲン化有機アルミニウム化合物
である。別の有利な態様においては、(共)重合を水素
のような分子量調整剤の存在下で実施する。(共)重合
は、溶液中でも、懸濁液中でも、気相中でも等しく申し
分なく実施しうるし、連続的でも不連続的でも実施しう
る。本発明によれば、懸濁液中、例えば液体脂肪族、脂
環式及び芳香族炭化水素のような炭化水素希釈剤中、形
成されたポリマーの少なくとも50%(好ましくは70
%)が不溶性であるような量及び温度で(共)重合を実
施するのが好ましい。好ましい炭化水素希釈剤は、n-ブ
タン、n-ヘキサン及びn-ヘプタンのような直鎖状アルカ
ン又はイソブタン、イソペンタン、イソオクタン及び2,
2-ジメチルプロパンのような分枝鎖状アルカン、又はシ
クロペンタン及びシクロヘキサンのようなシクロアルカ
ン、又はそれらの混合物である。重合温度は一般的には
20乃至200℃、好ましくは50乃至150℃、特に
80乃至115℃である。オレフィンの圧力は、多くの
場合大気圧乃至5MPa であり、好ましくは0.2乃至2
MPa であり、特に0.4乃至1.5MPa である。(共)
重合が水素の存在下で実施される場合には、水素の分圧
は0.01乃至0.50MPa が有利であり、水素及びオ
レフィンの分圧の比は3以下、特に1/3以下である。
【0020】
【実施例】以下に記載する実施例は本発明を説明するた
めに使用する。これらの実施例においては、本発明によ
る触媒固体を調製し、次いでエチレンの懸濁重合に用い
た。これらの実施例に用いられている記号の意味、言及
されている量を表す単位及びそれらの量を測定する方法
を以下に詳細に説明する。 α: 触媒1g及び1時間当たり得られる不溶性ポリオ
レフィンのg数をエチレンの分圧で割った触媒活性。 [Al]:触媒固体100g当たりのアルミニウムのg数で
表されるアルミニウム含量。 HLMI:ASTM標準D 1238に従って190℃において21.
6kgの力を受けたときに測定されたg/10分で表されるメ
ルトインデックス。 Ol :沸騰ヘキサンによる抽出により測定されたポリオ
レフィン1kg当たりのオリゴマーのg数で表されるオリ
ゴマー含量。 η0 :190℃において1s-1の剪断勾配で測定された
dPa で表される動的粘度。 η2 :190℃において100s-1の剪断勾配で測定さ
れたdPa で表される動的粘度。 η :式η=0.307+10log h (式中、log h =2[log(76680/MI2)-logη2]/[2-log
(2.53 ×MI2)] MI2 :190℃において21.6kgの力を受けたときに
測定されたg/10分で表されるメルトインデックス) に基づいて計算された比η02
【0021】実施例1 A.触媒固体の調製 (i) 化合物MgX n (O-R)2-n及びMYx (O-R1)t-x の混合
物の調製 394mmolの二塩化マグネシウム、782mmolのチタン
テトラブチラート及び196mlのヘキサンを、1リット
ルの攪拌器を具備するオートクレーブに導入した。次い
で温度を90℃にし、温度を90℃に保持しながら二塩
化マグネシウムが完全に溶解するまで6時間オートクレ
ーブの内容物を攪拌した。 (ii) 還元−ハロゲン化錯体の調製 21mmolの三塩化アルミニウム及び92mmolの金属アル
ミニウムを250mlの攪拌器を具備するSchlenk 反応器
に導入し、次いで130℃において30分攪拌した。次
いでそれに50mlのトルエン及び10.1mmolの四塩化
チタンを添加した。次いで全体をトルエンの沸点におい
て4時間攪拌した。 (iii)工程(i) で得られた混合物の還元及びハロゲン化 工程(ii)で得られた溶液25mlを、250mlの攪拌器を
具備するSchlenk 反応器に導入し、これに工程(i) で得
られた混合物3mlを添加した。反応混合物から沈殿した
固体を回収し、100mlのヘキサンで5回洗浄した。こ
のようにして得られた触媒固体は以下の特徴を有した。
[Al]=1.7。 B.エチレンの重合 0.5リットルのヘキサン及び助触媒としての0.35
mMのトリエチルアルミニウムの溶液0.4mlを、室温及
び大気圧下において1.5リットルのオートクレーブに
導入した。温度を85℃にした。次いで0.6MPa の圧
力のエチレン、0.1MPa の分圧の水素及びAで得られ
た触媒固体1.52mgのヘキサン溶液を導入した。温度
及びエチレンの分圧を120分間一定に保持し、その後
エチレンの供給を止めた。次いで重合混合物を室温に冷
却しガスを除去した。蒸発によりヘキサンを除去するこ
とにより懸濁液から134gのポリエチレンを回収し
た。以下の結果が得られた。 α =7346 HLMI=1.7 Ol =0.3。
【0022】実施例2 A.触媒固体の調製 (i) 化合物MgX n (O-R)2-n及びMYx (O-R1)t-x の混合
物の調製 167mmolのチタンテトラブチラート、83mmolのマグ
ネシウムジエチラート及び20mlのヘキサンを、1リッ
トルの攪拌器を具備するオートクレーブに導入した。次
いで温度を140℃にし、温度を140℃に保持しなが
らマグネシウムジエチラートが完全に溶解するまで4時
間オートクレーブの内容物を攪拌した。 (ii) 還元−ハロゲン化錯体の調製 112mmolの三塩化アルミニウム及び408mmolの金属
アルミニウムを250mlの攪拌器を具備するSchlenk 反
応器に導入し、次いで100℃において5時間攪拌し
た。次いで、室温に冷却した後、100mlのトルエン及
び、6.1mlの三塩化チタン(55.5mmolのチタン)
及び25mlのトルエンの混合物を添加した。その後全体
を130℃において5時間攪拌した。次いで溶液を室温
に冷却した。 (iii)工程(i) で得られた混合物の還元及びハロゲン化 工程(i) で得られた混合物3ml、ヘキサン35ml、工程
(ii)で得られた溶液5ml及びトルエン25mlを、250
mlの攪拌器を具備するSchlenk 反応器に導入した。55
℃において1時間攪拌しながら全体を熟成させた。次い
で懸濁液中の沈殿物を選別し、50mlのヘキサンで3回
洗浄した。次いで10mlの三塩化チタンを添加し、攪拌
しながら懸濁液を70℃において12時間熟成させた。
懸濁液から沈殿した固体を回収し、50mlのヘキサンで
5回洗浄した。このようにして得られた触媒固体は以下
の特徴を有した。[Al]=2.3。 B.エチレンの重合 以下のように作業条件を変えて実施例1(B)に記載さ
れているようにしてエチレンの重合を実施した。 エチレンの分圧:0.6MPa 水素の初期分圧:0.1MPa 使用した助触媒の量:0.35M のトリエチルアルミニ
ウムの溶液0.4ml 使用した触媒固体の量: 1.42mg 以下の特徴を示す87gのポリエチレンが得られた。 α =5087 HLMI=2.2 η02 =10.54 Ol =2.7。
【0023】実施例3 A.触媒固体の調製 (i) 化合物MgX n (O-R)2-n及びMYx (O-R1)t-x の混合
物の調製 422mmolの二塩化マグネシウム、285mmolのバナジ
ウムテトラブチラート、2mlのブタノール及び50mlの
ヘキサンを、1リットルの攪拌器及び還流冷却器を具備
する四口フラスコに導入した。温度を110℃にし、混
合物を110℃において7時間攪拌した。次いで室温に
冷却した。その後、上澄み液を1リットルのフラスコに
移した。150mlのヘキサンを残存する固体に添加し、
このようにして得られた分散液を110℃に8時間保持
した。次いで、室温に冷却した後、そこから液体部分を
抜き取り、前述の上澄み液と一緒にした。 (ii) 還元−ハロゲン化錯体の調製 290mmolの三塩化アルミニウム、481mmolの金属ア
ルミニウム及び150mlのトルエンを、250mlの攪拌
器を具備する三口フラスコに導入した。トルエンが還流
するまで温度を上昇させた。次いで15mlの四塩化チタ
ン及び15mlのトルエンの溶液を滴下した。その後混合
物を攪拌しながら20時間還流した。室温に冷却し過剰
のアルミニウム及び四塩化アルミニウムを濾過により除
去した後、濾液を300mlのヘキサンで処理した。沈殿
した固体を濾過により回収し、50mlのヘキサンで2回
洗浄し、室温で4時間減圧で乾燥させた。 (iii)工程(i) で得られた混合物の還元及びハロゲン化 工程(ii)で得られた固体12.4g及び50mlのトルエ
ンを、200mlの攪拌器を具備するSchlenk 反応器に導
入し、固体がトルエンに溶解するまで室温において攪拌
した。次いで工程(i) で得られた溶液17mlを攪拌しな
がら滴下した。反応混合物の温度は反応の発熱性のため
に上昇した。反応の終了時に反応混合物を室温に冷却さ
せた。次いでそれに40mlのヘキサンを添加し、固体が
沈殿した後、上澄み液を分離除去し、沈殿物を50mlの
ヘキサンで5回洗浄した。 B.エチレンの重合 以下のように作業条件を変えて実施例1(B)に記載さ
れているようにしてエチレンの重合を実施した。 エチレンの分圧:0.6MPa 水素の初期分圧:0.2MPa 使用した助触媒の量:40g/l のトリエチルアルミニウ
ムの溶液0.5ml 使用した触媒固体の量: 9mg 以下の特徴を示す108gのポリエチレンが得られた。 α =2222 HLMI=6.4 η =9.2 Ol =9.9。
【0024】実施例4 A.触媒固体の調製 (i) 化合物MgX n (O-R)2-n及びMYx (O-R1)t-x の混合
物の調製 377mmolの二塩化マグネシウム、754mmolのチタン
テトラブチラート及び最終的に450mlまでのヘキサン
を、1リットルの攪拌器及び還流冷却器を具備するフラ
スコに導入した。ヘキサンが還流するまで温度を上昇さ
せた。次いで二塩化マグネシウムが完全に溶解するまで
4時間混合物を攪拌及び冷却した。 (ii) 還元−ハロゲン化錯体の調製及び工程(i) で得ら
れた混合物の還元及びハロゲン化 252mmolのアルミニウム、515mmolの三塩化アルミ
ニウム、及び最終的に310mlまでのトルエンを、50
0mlの攪拌器を具備するフラスコに導入した。このよう
にして得られた懸濁液16mlを抜き取り、19.6mmol
の三塩化ジルコニウムとともに、攪拌器及び還流冷却器
を具備する別の500mlのフラスコに移した。次いで温
度を上昇させ、溶液が得られるまで混合物を10時間還
流した。そしてそれに(i) で得られた溶液70mlを添加
した。その後この混合物を60mlのヘキサンで希釈し、
60℃において30分還流した。混合物を室温に冷却し
た後、沈殿した固体を回収し、40mlのヘキサンで8回
洗浄した。得られた触媒固体は以下の特徴を有した。[A
l]=1.5。 B.エチレンの重合 以下のように作業条件を変えて実施例1(B)に記載さ
れているようにしてエチレンの重合を実施した。 エチレンの分圧:0.6MPa 水素の初期分圧:0.2MPa 使用した助触媒の量:0.40g/l のトリエチルアルミ
ニウムの溶液1.5ml 使用した触媒固体の量: 9mg 以下の特徴を示す108gのポリエチレンが得られた。 α =1306 HLMI=11.12 η =6.5 Ol =2.3。
【0025】実施例5 A.触媒固体の調製 (i) 化合物MgX n (O-R)2-n及びMYx (O-R1)t-x の混合
物の調製 422mmolの二塩化マグネシウム、285mmolのバナジ
ウムテトラブチラート、2ml のブタノール及び50ml
のヘキサンを、1リットルの攪拌器及び還流冷却器を具
備する四口フラスコに導入した。温度を110℃にし
て、110℃において7時間攪拌した。次いで室温に冷
却した。その後上澄み液を1リットルのフラスコに移し
た。残存する固体に150mlのヘキサンを添加し、この
ようにして得られた分散液を110℃に8時間保持し
た。次いでそれを室温に冷却した後、液体部分を抜き取
り、前述の上澄み液と一緒にした。 (ii) 還元−ハロゲン化錯体の調製及び工程(i) で得ら
れた混合物の還元及びハロゲン化 15.8mmolの三塩化ジルコニウム、60mlのトルエン
及び、15.8mmolの金属マグネシウム及び31.6mm
olの三塩化アルミニウムを含む溶液20.5mlを、20
0mlの攪拌器を具備するSchlenkh反応器に導入し、10
0℃において7時間攪拌した。次いで、室温に冷却した
後、(i) で得られた溶液15.8mlをそれに滴下した。
その後全体を85℃において1.5時間攪拌した。次い
で溶液を室温に冷却した。上澄み液を分離除去し、得ら
れた固体を50mlのヘキサンで5回洗浄した。このよう
にして得られた触媒固体は以下の特徴を有した。[Al]=
8.7。 B.エチレンの重合 以下のように作業条件を変えて実施例1(B)に記載さ
れているようにしてエチレンの重合を実施した。 エチレンの分圧:0.6MPa 水素の初期分圧:0.1MPa 使用した助触媒の量:40g/l のトリエチルアルミニウ
ムの溶液1.5ml 使用した触媒固体の量: 20mg 以下の特徴を示す104gのポリエチレンが得られた。 α =433 HLMI=3.6 Ol =41。
【0026】実施例6 A.触媒固体の調製 (i) 化合物MgX n (O-R)2-n及びMYx (O-R1)t-x の混合
物の調製 377mmolの二塩化マグネシウム、754mmolのチタン
テトラブチラート及び最終的に450mlまでのヘキサン
を、1リットルの攪拌器及び還流冷却器を具備するフラ
スコに導入した。ヘキサンが還流するまで温度を上昇さ
せた。次いで二塩化マグネシウムが完全に溶解するまで
4時間混合物を攪拌及び冷却した。 (ii) 還元−ハロゲン化錯体の調製及び工程(i) で得ら
れた混合物の還元及びハロゲン化 5.68gのシリカ(窒素雰囲気下800℃において2
0時間流動層中であらかじめ活性化)、80mlのトルエ
ン及び実施例3(A,ii)で得られた還元−ハロゲン化
錯体4.63gを50mlのトルエンに溶解させることに
より得られた溶液40mlを、200mlの攪拌器を具備す
るSchlenk 反応器に導入した。次いで混合物を室温で数
分間攪拌した。固体が沈殿した後、液体相を分離除去
し、残存する固体を2回洗浄した。各洗浄は40mlのヘ
キサンを用いて実施した。次いで固体を50mlのヘキサ
ン中に懸濁させ、(i) で得られた溶液9mlを攪拌しなが
らそれに添加した。反応混合物の温度は、反応の発熱性
の影響下で上昇した。反応の終了時に、反応混合物を室
温に冷却し、触媒固体を懸濁液から回収した。それは以
下の特徴を有した。[Al]=2.0。 B.エチレンの重合 以下のように作業条件を変えて実施例1(B)に記載さ
れているようにしてエチレンの重合を実施した。 エチレンの分圧:0.6MPa 水素の初期分圧:0.1MPa 使用した助触媒の量:0.40g/l のトリエチルアルミ
ニウムの溶液0.6ml 重合時間:330分 使用した触媒固体の量: 9mg 以下の特徴を示す116gのポリエチレンが得られた。 α =385 HLMI=3.6 η =6.1 Ol =5.9。

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒固体の製造法であって、(1) Mg酸化
    物及び式 MgXn (O-R)2-nの化合物から選択された1種以
    上のマグネシウム化合物と、式MYx (O-R1) t-x及び M1O
    y (O-R2) s-2yの化合物から選択された1 種以上の遷移
    金属化合物とを含む混合物を調製すること、(式中、X
    はハロゲンを示し、 M 及びM1の各々は周期律表の第IVB 及びVB族の遷移金属
    を示し、その原子価は4以上であり、 Y はハロゲン又は基(O-R3)を示し、 R 、R1、R2及びR3 の各々は任意に置換されたアルキ
    ル、アリール又はシクロアルキル基を示し、 0 ≦n ≦2 、 0 ≦x ≦t 、t はM の原子価に等しい、 0 ≦y ≦s/2 、s はM1の原子価に等しい。)(2) このよ
    うにして得られた混合物を還元−ハロゲン化剤により還
    元及びハロゲン化すること、及び(3) 得られた沈殿した
    触媒固体を反応混合物から単離すること、を含む方法に
    おいて、前記還元−ハロゲン化剤が1種以上の式M2(A)A
    l2(X1,X2)8の錯体を含むことを特徴とする方法。(式
    中、M2は周期律表の第IVB 族の遷移金属を示し、 A は芳香族炭化水素を示し、 X1及びX2の各々はハロゲンを示す。)
  2. 【請求項2】 前記アルキル、アリール又はシクロアル
    キル基が20個までの炭素原子を含むものから選択され
    る請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記遷移金属M 又はM1の化合物、マグネ
    シウム化合物及び錯体M2(A)Al2(X1,X2)8を、モル比(M又
    はM1)/Mgが1乃至20であり、モル比M2/(M又はM1) が
    0.3乃至1となるような量で使用する請求項1又は2
    記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記混合物をトルエン及びヘキサンから
    選択された1種以上の有機溶剤中で調製し、錯体M2(A)A
    l2(X1,X2)8をトルエンの溶液の形で使用する請求項1乃
    至3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記混合物を50乃至135℃で調製す
    る請求項1乃至4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記触媒固体を45乃至80℃の温度に
    おいて1時間以上熟成させる請求項1乃至5のいずれか
    に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記触媒固体を脂肪族炭化水素から選択
    された有機液体で洗浄する請求項1乃至6のいずれかに
    記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記触媒固体を熟成させる場合に、熟成
    後に洗浄を実施する請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記還元−ハロゲン化剤が式Ti(トルエ
    ン)Al2Cl8 及びZr(トルエン)Al2Cl8 に対応するものか
    ら選択される請求項1乃至8のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記還元−ハロゲン化剤が無機支持体
    に付着している請求項1乃至9のいずれかに記載の方
    法。
  11. 【請求項11】 前記還元−ハロゲン化剤を無機支持体
    に付着させるのに、前記無機支持体を前記還元−ハロゲ
    ン化剤の芳香族炭化水素から選択された希釈剤の溶液で
    含浸させる請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記無機支持体が脱ヒドロキシル化シ
    リカである請求項10又は11記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記式MYx (O-R1) t-x及び M1O y (O-
    R2) s-2yの一に対応する化合物が、M 又はM1がTi、V 又
    はZrであるものから選択される請求項1乃至12のいず
    れかに記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記化合物MYx (O-R1) t-xがチタンテ
    トラブチラート及びバナジウムテトラブチラートから選
    択される請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記化合物MgX n (O-R)2-nがマグネシ
    ウムジアルコラートであり、モル比(M又はM1)/Mgが1乃
    至2となる量で使用する請求項1乃至14のいずれかに
    記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記沈殿した触媒固体を反応混合物か
    ら単離した後、前記触媒固体を、使用した還元−ハロゲ
    ン化剤とハロゲンが同一である四ハロゲン化チタンで処
    理する請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記沈殿した触媒固体を四塩化チタン
    で処理する請求項15記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記四ハロゲン化チタンで処理した
    後、前記触媒固体を脂肪族炭化水素から選択された有機
    液体で洗浄する請求項16又は17記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記有機洗浄液体がヘキサンである請
    求項7乃至18のいずれかに記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記マグネシウム化合物が二塩化マグ
    ネシウム及びマグネシウムジエチラートから選択される
    請求項1乃至19のいずれかに記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記化合物MYx (O-R1) t-xがチタンテ
    トラブチラートであり、マグネシウム化合物が二塩化マ
    グネシウムである場合に、モル比Ti(O-C4H9) 4/MgCl2
    2以上である請求項14乃至19のいずれかに記載の方
    法。
  22. 【請求項22】 前記化合物MYx (O-R1) t-xがバナジウ
    ムテトラブチラートであり、マグネシウム化合物が二塩
    化マグネシウムである場合に、モル比V(O-C4H9)4/MgCl2
    が2乃至20である請求項14乃至19のいずれかに記
    載の方法。
  23. 【請求項23】 式M2(A)Al2(X1,X2)8の還元−ハロゲン
    化剤が以下の化合物:M2X1 4 、AlX2 3 、A (式中、M2
    周期律表の第IVB 族の遷移金属を示し、A は芳香族炭化
    水素を示し、X1及びX2の各々はハロゲンを示す) とマグ
    ネシウムとを反応させることにより調製する請求項1乃
    至22のいずれかに記載の方法。
  24. 【請求項24】 ハロゲン化マグネシウムと、周期律表
    の第IVB 及びVB族から選択された2種以上の異なる遷移
    金属のハロゲン化物との共沈物を含み、90重量%以上
    が非晶質構造である触媒固体。
  25. 【請求項25】 前記触媒固体の重量に対して遷移金属
    含量が5乃至30%であり、前記触媒固体の重量に対し
    てマグネシウム含量が0.5乃至20%であり、かつ前
    記触媒固体の重量に対してアルミニウム含量が0.5乃
    至10%である請求項24記載の触媒固体。
  26. 【請求項26】 前記遷移金属のモル比が1乃至4であ
    る請求項24又は25記載の触媒固体。
  27. 【請求項27】 前記2種類の前記遷移金属のハロゲン
    化物が塩化物である請求項24乃至26のいずれかに記
    載の触媒固体。
  28. 【請求項28】 前記請求項24乃至27のいずれかに
    記載の触媒固体を使用する1種以上のオレフィンを重合
    する方法。
  29. 【請求項29】 前記オレフィンがエチレンである請求
    28項記載の方法。
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