JPH06286310A - テーププリンタ用感熱記録材料 - Google Patents

テーププリンタ用感熱記録材料

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JPH06286310A
JPH06286310A JP5075584A JP7558493A JPH06286310A JP H06286310 A JPH06286310 A JP H06286310A JP 5075584 A JP5075584 A JP 5075584A JP 7558493 A JP7558493 A JP 7558493A JP H06286310 A JPH06286310 A JP H06286310A
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layer
recording material
color
heat
tape
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JP5075584A
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Koji Kondo
孝司 近藤
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Fujicopian Co Ltd
Original Assignee
Fuji Kagakushi Kogyo Co Ltd
Fujicopian Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 テーププリンタにおいて、それに収容するテ
ープ状記録材料の巻き長さを大きくするための、あるい
はカセット、プリンタを小型化するための手段を提供す
ること。 【構成】 サーマルヘッドを搭載したテーププリンタに
使用するテープ状の感熱記録材料であって、基材1の片
面に感熱発色層2が設けられ、他面に感圧接着層3を介
して離型材4が積層されてなることを特徴とするテープ
プリンタ用感熱記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はテーププリンタ用感熱記
録材料に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】テー
ププリンタは、簡易なワードプロセッサ機能、プリンタ
機能を内蔵し、パンケーキ状に巻回したテープ状の記録
材料を巻き戻しながら印像を形成し、印像を形成した部
分を切り取り、この切り取り片を対象物に貼着するよう
に構成されてなる持ち運びの容易な小型のワードプロセ
ッサの1種である。このテーププリンタによれば、見出
しラベル、ネーム入りラベル、バーコードラベルなどを
簡易に作成することができる。
【0003】前記テーププリンタのプリンタ部には通常
小型化が容易な点からサーマルヘッドが使用され、熱転
写インクリボンを用いて前記テープ状記録材料に印像を
形成することが行なわれている。
【0004】熱転写インクリボンと組合せて用いる前記
テープ状記録材料としては、ポリエステルフィルムなど
の基材フィルムの片面に熱転写インクの定着性が良好な
ポリエステル樹脂などからなる受像層を設け、他面に感
圧接着層を介して離型材を積層したものが知られてい
る。このものは、熱転写インクを受像層に転写して印像
を形成し、その部分を切り取ったのち離型材を剥離し、
感圧接着層側で対象物に貼着するものである。
【0005】しかしながら、前記テーププリンタにおい
ては、前記テープ状記録材料の巻体と共に熱転写インク
リボンの巻体をもテーププリンタ内に収容しなければな
らないから、それだけ記録材料を収容するスペースが狭
くなり、それに伴ってテーププリンタに収容可能な記録
材料の長さ(以下、巻き長さという)が短くなるため、
頻繁に記録材料を補給しなければならないという欠点、
あるいは巻き長さが一定のばあい、プリンタのサイズが
大きくなるという欠点がある。また前記テーププリンタ
においては、通常テープ状記録材料の巻体および熱転写
インクリボンの巻体はカセットに収容してプリンタ内に
装填されるが、2つの巻体をカセットに収容し、駆動し
なければならないため、カセット、プリンタの構造およ
び駆動機構が複雑になる。さらに熱転写インクリボンは
テープ状記録材料にくらべて非常に薄く、これが正常に
走行しないと印字シワ、巻取り不良などの不具合が生じ
るので、熱転写インクリボンを正常に走行させるために
プリンタ、カセットにはかなりの寸法精度が要求され
る。
【0006】前記従来のテーププリンタを図面を参照し
て説明する。
【0007】図8は従来のテーププリンタを示す説明図
である。図8において、30はテープ状記録材料、31
はその巻体であり、32は熱転写インクリボン、33は
その巻体である。巻体31、巻体33および熱転写イン
クリボンの巻取コア34はカセット35に収容されて、
プリンタに装着される。テープ状記録材料30は駆動ロ
ーラ36の回転によって熱転写インクリボン32と共に
繰出され、サーマルヘッド37による加熱にて転写印字
が行なわれた後、テープ状記録材料30はプリンタの外
に送り出され、熱転写インクリボン32のみが巻取コア
34に係合する巻取軸38の回転によって巻取られる。
【0008】図8に示されるごとく、従来のテーププリ
ンタに用いるカセット35のばあいテープ状記録材料3
0の収容スペース以外のスペースの占める割合が非常に
大きい。また通常駆動ローラ36はステッピングモータ
によって必要トルク、必要回転速度を付与されるが、同
時に巻取軸38もステッピングモータによって駆動され
る。そのため、ステッピングモータは駆動ローラ36、
巻取軸38の両方の負荷に充分に対応できる容量が必要
とされる。
【0009】このように従来のテーププリンタにおいて
は、熱転写インクリボンを使用しなければならないた
め、テープ状記録材料の巻き長さが短くなるか、あるい
はカセット、プリンタのサイズが大きくなり、かつカセ
ット、プリンタの構造などが複雑になる。
【0010】本発明は、前記の点に鑑みて、テーププリ
ンタにおいて、それに収容するテープ状記録材料の巻き
長さを大きくするための、あるいはカセット、プリンタ
を小型化するための手段を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、サーマルヘッ
ドを搭載したテーププリンタに使用するテープ状の感熱
記録材料であって、基材の片面に感熱発色層が設けら
れ、他面に感圧接着層を介して離型材が積層されてなる
ことを特徴とするテーププリンタ用感熱記録材料を提供
する。
【0012】
【作用および実施例】本発明によるときは、テーププリ
ンタにおけるテープ状記録材料としてサーマルヘッドか
らの熱を受けて直接発色して印像を形成しうるテープ状
感熱記録材料を用いる。
【0013】そのため従来のテーププリンタにおけるご
とく、記録材料と共に熱転写インクリボンを収容する必
要がなく、それだけ記録材料の収容スペースを大きくす
ることができ、それにしたがって記録材料の巻き長さを
大きくできる。あるいは巻き長さを一定とすればカセッ
ト、プリンタを小型化できる。また熱転写インクリボン
を使用しないので、カセット、プリンタの構造、駆動機
構がそれだけ簡単になり、また寸法精度がそれほど要求
されず、コスト的に有利である。
【0014】このことを図面を参照して説明する。図5
は本発明のテープ状感熱記録材料を使用するテーププリ
ンタの1例を示す説明図である。図面において、10は
本発明のテープ状感熱記録材料、20はその巻体であ
る。巻体20はカセット21に収容されて、プリンタに
装着される。テープ状感熱記録材料10は駆動ローラ3
6の回転によって繰出され、サーマルヘッド37による
加熱にて発色印字が行なわれた後プリンタの外に送り出
される。
【0015】図5から明らかなごとく、本発明のテープ
状感熱記録材料を使用するテーププリンタでは、熱転写
インクリボンを使用しないので、カセットに必要なスペ
ースを従来例にくらべて著しく小さくすることができ
る。
【0016】また従来例のごとく転写印字後の熱転写イ
ンクリボンを巻取るための巻取軸38も不必要なため、
カセット、プリンタ自体も小型化が可能となる。さらに
巻取軸38の負荷がないため、駆動機構が簡単になると
共に、駆動用ステッピングモータの容量も小さくてす
み、小型のステッピングモータを使用できる。さらに感
熱記録材料の走行にはそれほど厳しい寸法精度が要求さ
れない。
【0017】つぎに本発明を具体的に説明する。
【0018】本発明のテーププリンタ用感熱記録材料
は、基材の片面に感熱発色層が設けられ、他面に感圧接
着層を介して離型材が積層されてなるテープ状の感熱記
録材料である。
【0019】前記感熱発色層の構成としては従来より感
熱紙などの感熱記録材料で使用されているものがとくに
制限なく使用できる。
【0020】たとえば、発色性物質と顕色剤を樹脂バイ
ンダ中に分散させた構成の単一層の感熱発色層があげら
れる(このタイプの感熱発色層を有する感熱記録材料を
以下実施態様Aの感熱記録材料という)。
【0021】図1は実施態様Aの感熱記録材料の一実施
例を示す部分断面図である。図1において、1は基材で
あり、基材1の片面には発色性物質と顕色剤がバインダ
中に分散された感熱発色層2が設けられ、他面には感圧
接着層3を介して離型材4が積層されている。
【0022】前記発色性物質と顕色剤の組合せとして
は、従来より知られているものがとくに制限なく用いら
れる。
【0023】たとえば無色の染料前駆体と、これを接触
時発色させる電子受容性物質との組合せがあげられる。
前記染料前駆体としては、たとえばラクトン系、ラクタ
ム系、サルトン系、フェノチアジン系、スピロピラン系
などの実質的に無色の染料前駆体があげられる。前記電
子受容性物質としては、たとえばフェノール系化合物、
チオフェノール系化合物、チオ尿素誘導体、有機酸およ
びその金属塩などがあげられる。前記染料前駆体および
電子受容性物質の具体例としては、特開昭49−291
43号公報、特開昭51−116915号公報、特開平
2−165989号公報などに記載されているものが使
用できる。
【0024】前記発色性物質と顕色剤の組合せの他の例
としては、米国特許第2,910,377号明細書に記
載されている長鎖脂肪酸の銀塩と還元剤との組合せがあ
げられる。前記長鎖脂肪酸銀としてはたとえばベヘン酸
銀などが、還元剤としてはたとえばプロトカテキュ酸、
4−メトキシ−1−ナフトールなどがあげられる。
【0025】発色性物質と顕色剤の使用割合は反応当量
の近傍でよい。
【0026】前記発色性物質および顕色剤を基材上に支
持させるために用いるバインダとしては、たとえばポリ
ビニルアルコール、殿粉およびその誘導体、ヒドロキシ
メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセ
ルロースなどのセルロース誘導体、ポリアクリル酸アル
カリ塩、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アク
リル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸
エステル−メタクリル酸三元共重合体、スチレン−無水
マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン−無水マ
レイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、ア
ルギン酸アルカリ塩、ゼラチン、カゼインなどの水溶性
高分子の他、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、
ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリ
ル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエン共重
合体、スチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体など
があげられる。これらバインダは水溶液、水性分散液、
有機溶剤分散液、有機溶剤溶液の形態で使用できる。
【0027】前記発色性物質および顕色剤と共に、必要
に応じ、この種の感熱記録材料に使用される各種配合
剤、たとえばフィラー、界面活性剤、熱可融性物質(加
熱溶融状態で、発色性物質、顕色剤、バインダを溶解す
る溶剤として働くもの)、油状物などを併用することが
できる。
【0028】前記感熱発色層は通常発色性物質および顕
色剤、ならびに必要によりその他の配合剤を前記バイン
ダを溶解または分散した液に添加し、均質に分散した塗
工液を基材上に塗布、乾燥することによって形成でき
る。このようにしてえられた感熱発色層は通常実質的に
白色不透明な層である。塗工液に使用する溶剤は発色性
物質および顕色剤を溶解しないものを用いる。
【0029】なお、感熱発色層は着色顔料、染料などに
より淡い地色に着色してもよい。
【0030】感熱発色層の塗布量(乾燥後塗布量、以下
同様)は1〜6g/m2 程度が適当である。
【0031】実施態様Aにおいては、図2に示されるご
とく、感熱発色層2上に透明保護層5を設けてもよい。
【0032】透明保護層は、印字時にサーマルヘッドが
感熱発色層に融着して記録材料の送りが阻害される現象
(ステイック現象)を防止し、または感熱発色層との接
触によるサーマルヘッドの汚染を防止し、または印字前
および印字後における記録材料の保存性を向上するなど
の目的で設けるものである。
【0033】透明保護層は樹脂のコーティング層であっ
てもよく、あるいはプラスチックフィルムを接着剤でラ
ミネートしてもよい。
【0034】透明保護層としての前記コーティング層用
の樹脂としては、前記感熱発色層に用いたバインダ樹脂
と同様なものが使用でき、とくに水溶性高分子として例
示したものが好適である。さらに、ニトロセルロース系
樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ
アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂などの有機溶剤
可溶性樹脂が使用できる。
【0035】前記水溶性高分子を用いる場合は、耐水化
剤を併用してもよく、かかる耐水化剤としては、たとえ
ばホルムアルデヒド、グリオキザール、クロム明バン、
メラミン、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリアミド−エピクロルヒドリン樹脂などが使
用できる。
【0036】前記コーティング層には透明性を損なわな
い範囲内でスティック防止効果の向上のためにシリコー
ン系離型剤やフッ素系離型剤、その他の滑性物質、ある
いは紫外線吸収剤などを混入してもよい。
【0037】コーティング層用樹脂として水溶性高分
子、水性エマルジョンを使用するばあいは水性液として
塗布する。有機溶剤溶液または分散液として塗布するば
あいは感熱発色層の成分を溶解しない有機溶剤を使用す
るのが好ましい。
【0038】コーティング層の塗布量は1〜50g/m
2 、なかんづく4〜25g/m2 程度である。塗布量が
前記範囲より少ないと所期の効果が奏されにくく、多い
と記録時の熱感度が低下する。
【0039】前記ラミネート用のプラスチックフィルム
としては、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィ
ルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィル
ム、ポリメチルペンテンフィルムなどがあげられる。透
明性および耐熱性の点からはポリエステルフィルム、ポ
リメチルペンテンフィルムが好適である。前記フィルム
の厚さとしては、一般的には1〜100μm、なかんづ
く4〜25μm程度である。フィルムの厚さが前記範囲
より小さいと所期の効果が奏されにくく、大きいと記録
時の熱感度が低下する。
【0040】プラスチックフィルムは適宜の接着剤を用
いて感熱発色層上にラミネートされる。
【0041】実施態様Aにおいては、図3に示されるご
とく、基材1と感熱発色層2との間に隠蔽層6を設けて
もよい。
【0042】隠蔽層6は基材1に隠蔽性がないかあるい
は乏しいプラスチックフィルムなどの材料を用いたばあ
いに下地の色に影響されずに鮮明な発色印字をうる目的
で設けるものである。隠蔽層の色は通常白色とされる
が、有彩色としてもよい。
【0043】隠蔽層は顔料を樹脂バインダ中に分散した
層である。顔料としては酸化チタン、炭酸カルシウムな
どの白色顔料や有彩色の各種顔料が使用できる。樹脂バ
インダとしては前記感熱発色層および透明保護層の樹脂
バインダとして例示したものがずれも使用できる。
【0044】隠蔽層の塗布量は隠蔽性を考慮して適宜決
めればよいが、通常1〜5g/m2程度である。
【0045】実施態様Aにおいては透明保護層5と隠蔽
層6を共に設けてもよい。
【0046】本発明における感熱発色層は発色性物質と
顕色剤とをそれぞれ別の層に含有する構成のものであっ
てもよい(このタイプの感熱発色層を有する感熱記録材
料を以下実施態様Bの感熱記録材料という)。
【0047】実施態様Bでは発色性物質と顕色剤が別々
の層に存在するため、カブリなどが防止され保存性がよ
い。さらに発色性物質と顕色剤をそれぞれの層に高濃度
で含有させることができるので、高濃度の発色印字がえ
られる。
【0048】図4は実施態様Bの感熱記録材料の一実施
例を示す部分断面図である。
【0049】図4において、感熱発色層は第1層2aと
そのうえに設けられた第2層2bとからなり、いずれか
一方の層には発色性物質が含有され、他方に顕色剤が含
有される。
【0050】通常保存性、感熱発色性の点から、第1層
2aに発色性物質を含有させ、第2層2bに顕色剤を含
有させる。
【0051】実施態様Bにおける感熱発色層には実質的
に不透明なもの(以下、実施態様BIという)と、実質
的に透明なもの(以下、実施態様BIIという)とが含ま
れる。
【0052】実施態様BIの感熱発色層について説明す
ると、第1層2aは発色性物質がバインダ中に分散され
た状態の層であり、第2層2bは顕色剤がバインダ中に
分散された状態の層である(逆のばあいもある)。両層
とも実質的に不透明である。
【0053】実施態様BIにおける発色性物質、顕色
剤、バインダ、その他の添加剤としては実施態様Aの感
熱発色層2用に例示したものが使用できる。基材1上に
発色性物質を含有する第1層2aを形成し、そのうえに
顕色剤を含有する第2層2bを形成するという点を除い
ては、感熱発色層2ととくにかわるところはない。
【0054】実施態様BIの感熱発色層を用いるばあ
い、透明保護層5および(または)隠蔽層6を設けても
よい。
【0055】つぎに実施態様BIIの感熱発色層について
説明すると、第1層2aは発色性物質がバインダ中に溶
解された状態の層であり、第2層2bは顕色剤がバイン
ダ中に溶解された状態の層である(逆のばあいもあ
る)。両層とも実質的に透明な層である。
【0056】発色性物質およびバインダ、必要に応じて
さらに熱可融性物質を有機溶剤に溶解した塗工液を基材
1上に塗布、乾燥して透明な第1層2aを形成し、つぎ
に顕色剤およびバインダ、必要に応じてさらにカブリ防
止剤を有機溶剤(第1層2aのバインダを溶解しない溶
剤を使用する)に溶解した塗工液を第1層2a上に塗
布、乾燥して第2層2bを形成する。
【0057】前記発色性物質および顕色剤としては実施
態様Aの感熱発色層用に例示したものがいずれも使用で
きる。
【0058】前記バインダとしては実施態様Aにおける
感熱発色層用および透明保護層用のバインダとして例示
されたもののうち有機溶剤に可溶性のものが使用でき
る。
【0059】第1層2aのバインダとしては、とくに塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル−塩
化ビニリデン共重合体、アクリロニトリル−スチレン共
重合体、ポリビニルブチラールなどが好ましく、これら
は単独でまたは混合して用いられる。第2層2bのバイ
ンダとしては、とくにポリビニルブチラール、ポリビニ
ルピロリドンなどが好ましく用いられる。
【0060】前記熱可融性物質としては、たとえばアセ
トアニリド、無水フタル酸、テトラクロロ無水フタル
酸、無水コハク酸などよりなる系列のもの、およびステ
アリン酸アルミニウム、ステアリン酸鉛、パルミチン酸
マグネシウムなどの金属セッケンよりなる系列のものが
有用であり、これらは各系列ごとに用いることもでき、
両系列のものを併用してもよい。これら熱可融性物質は
発色性物質を含有する第1層2aの固形分に対して1〜
20%(重量%、以下同様)程度用いられる。1%未満
では加えた効果がなく、20%を超えると結晶が析出し
て第1層2aが不透明になるので好ましくない。
【0061】カブリ防止剤としては有機アミン化合物や
その誘導体が用いられる。とくに芳香族および脂肪族ア
ミンの塩酸塩が有効である。たとえば塩酸アミルアミ
ン、塩酸ドデシルアミン、塩酸エチレンジアミン、塩酸
アニリンなどである。これらのほかピリジン、モルホリ
ン、β−ナフチルアミンなども有用である。これらのカ
ブリ防止剤は顕色剤を含有する第2層2bの固形分に対
し2〜10%添加して用いる。2%未満ではカブリ防止
効果が弱く、10%を超えるとアミン化合物が酸化され
やすくなり、記録材料の汚染をきたす。
【0062】その他、第1層2aおよび第2層2bに
は、透明性を損なわない範囲内で実施態様Aの感熱発色
層用に例示したフィラー、界面活性剤などの添加剤を適
宜配合してもよい。
【0063】実施態様BIIの感熱発色層を用いるばあ
い、透明保護層5および(または)隠蔽層6を設けても
よい。透明な記録材料を所望するばあいは隠蔽層6は設
けない。
【0064】前記基材1としてはポリエチレンテレフタ
レートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルムな
どのポリエステルフィルムが、強度の面などから好まし
く用いられる。その他、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ
カーボネートフィルム、トリアセチルセルロースフィル
ム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、アラミ
ドフィルムなども使用可能である。さらにグラシン紙、
コンデンサ紙、上質紙、クラフト紙、モゾウ紙、コピー
用紙、インデイアン紙、合成紙なども使用できる。基材
の厚さは、巻き長さおよび対象物への貼合せ時などにお
ける取扱性の点から、20〜150μm程度が好まし
い。
【0065】透明な記録材料をうるには、前記実施態様
BIIの透明な感熱発色層を用いると共に、基材として無
着色のまたは着色した透明のプラスチックフィルムを用
いる。
【0066】プラスチックフィルムとしては、記録材料
の用途に応じて透明または不透明に着色したものを用い
てもよい。不透明に着色したプラスチックフィルムを用
いると隠蔽力を向上できる。紙類としても各種の色に着
色したものを用いることができる。
【0067】基材1の裏面(感熱発色層を設ける面と反
対の面)には感圧接着層3を介して離型材4を積層す
る。
【0068】前記感圧接着層3用の感圧接着剤(粘着
剤)としては、従来より使用されている種々の感圧接着
剤を適宜使用することができる。感圧接着剤の具体例と
しては、たとえばアクリル系樹脂(アクリル酸アルキル
エステル樹脂、アクリル酸アルキルエステル樹脂−アク
リル酸共重合体など)、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−
エチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共
重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、エ
チレン−アクリル酸共重合体、エポキシ樹脂、フェノー
ル樹脂などを主成分とする溶剤型、エマルジョン型など
の感圧接着剤があげられる。
【0069】感圧接着層の塗布量は0.5〜5g/m2
程度が適当である。
【0070】離型材4としては、従来より知られている
各種の離型材が使用できる。たとえば、グラシン紙、パ
ーチメント紙、上質紙、クラフト紙などの紙類の表面に
シリコーン系などの離型剤層を形成したもの、前記紙類
の表面にクレーコートを施し、そのうえに離型剤層を形
成したもの、前記紙類の表面に水系樹脂(たとえばポリ
ビニルアルコール、デンプン、カルボキシメチルセルロ
ースなど)のコート層を形成し、そのうえに離型剤層を
形成したもの、紙類の表面にオレフィン系樹脂をラミネ
ートとし、そのうえに離型剤層を形成したもの、プラス
チックフィルム(たとえば、ポリエステルフィルム、ポ
リプロピレンフィルムなど)の表面に離型剤層を形成し
たものなどが適宜使用される。離型材4としては両面離
型処理したものであっても、片面離型処理したものであ
ってもよい。ブロッキングの防止の点からは、両面離型
処理したものが好ましく、コア抜け(記録材料の製造時
に記録材料本体と離型材を積層してコアに巻取る工程
で、感熱発色層表面と離型材表面との間の滑りがよすぎ
るため、巻回された記録材料がコアから抜け出す現象)
の防止の点からは片面離型処理したものが好ましい。
【0071】とくに好ましい離型材はつぎの2種の離型
材である。
【0072】(A)離型材の基材として密度1.0g/
cm3 以下の紙類を用いるもの(以下、離型材Aとい
う)。
【0073】(B)離型材の基材としてポリエステルフ
ィルムまたはポリオレフィンフィルムを用いるもの。
【0074】前記好ましい離型材を用いると、記録材料
における離型材の浮き現象を防止することができる。
【0075】記録材料を高温多湿の条件下で保存したば
あい、離型材が部分的に記録材料本体から浮き上がると
いう現象が生じるばあいがある。離型材として一般的な
グラシン紙の片面にシリコーン樹脂からなる離型剤層を
設けたものを使用するばあいにこの浮きが生じやすい。
このような浮きの生じた記録材料をテーププリンタで使
用すると、記録材料の走行不良や極端なばあいは印字し
た記録材料がテーププリンタから外部に出てこないなど
の不具合が生じる。これらの現象を図面を参照して説明
する。
【0076】図6は記録材料に生じた浮きを示す説明図
である。記録材料10の本体11から離型材4が部分的
に浮き上がり、浮き12を生じている。浮き12はひど
いばあいは高さ(離型材の一般表面からの高さHをい
う、以下同様)が1〜2mmにも達する。このような浮
きがテープ状記録材料の長さ方向に1m当り10個以上
も生じるばあいがある。
【0077】図7はテーププリンタにおける記録材料の
走行状態を示す説明図である。パンケーキ状に巻かれた
記録材料10は巻き戻されて駆動ローラ36とサーマル
ヘッド37の間に供給され、発色印字後記録材料10は
テーププリンタのケース22に設けられた出口23から
外部に出るようになっている。
【0078】しかしながら、浮き12がひどいばあいは
出口23にひっかかり外部に出てこないという不具合が
起る。
【0079】保存時に生じる浮き12が前記のようにひ
どくないばあいであっても、低温環境下で印字するばあ
いはつぎのような問題が生じる。図7に示すごとく、記
録材料10は駆動ローラ36の回転によって移動するよ
うになっているため、駆動ローラ36の回転によってか
なりの圧力がかかる。
【0080】そのためわずかな浮きが移動され他の浮き
と合体して大きな浮きになるばあいがある。これは、記
録材料では離型材が剥れやすいようにするため剥離強度
が低レベル(たとえば5g/20mm程度)に設定され
ており、低温時にはこれがさらに低下するため、小さな
浮きが駆動ロールの圧力で移動させられ、他の浮きと合
体して大きな浮きになるものと推定されている。
【0081】このような現象は、剥離強度の設定値を上
げるか、あるいは離型材の剛性を大きくすることによっ
て浮きが移動しないようにすれば防止できる可能性があ
るが、剥離強度の設定値を上げるのは離型材の剥離操作
を困難にするので好ましくない。離型材の剛性を上げる
ためグラシン紙の厚さを大きくすると、記録材料の巻き
長さが短かくなるので好ましくない。
【0082】前記好ましい離型材を用いると、高温多湿
環境下で保存しても、あるいは低温環境下で印字して
も、離型材の浮きを生じない記録材料をうることができ
る。
【0083】前記離型材Aは、基材として密度が1.0
g/cm3 以下の紙を用いるものである。
【0084】このように密度の小さい紙を基材とする離
型材を用いた記録材料は高温多湿条件下で保存しても離
型材の浮きが生じない。その理由は、前記のように密度
の小さい紙は繊維が密につまっていないため、吸湿によ
る伸びをそれ自体で吸収するためであると推定されてい
る。なおグラシン紙は密度が1.1〜1.2g/cm3
と高密度であるため、それ自体で伸びを吸収できず、そ
のため浮きが生じるものと推定されている。
【0085】また小さな浮きも生じないので、低温環境
下で印字するばあいにおいても、従来例のごとく小さな
浮きが移動し他の浮きと合体して大きな浮きが生じると
いう不具合もない。
【0086】前記離型材Bは、その基材がポリエステル
フィルムまたはポリオレフィンフィルムであるため、ま
ったく浮きが生じない。
【0087】離型材Aの基材としては密度が1.0g/
cm3 以下の紙が用いられるが、密度が低すぎると腰が
出ず、離型材を記録材料本体から剥離する際の作業性に
劣るから、密度は0.7g/cm3 以上であるのが好ま
しい。紙の種類としては上質紙、クラフト紙、モゾウ
紙、コピー用紙、インデイアン紙などがあげられ、合成
紙も使用可能である。基材の厚さは40〜90μmの範
囲が好ましい。基材の厚さが前記範囲より大きいと、巻
き長さが短くなり、一方前記範囲より小さいと、腰が出
ず、剥離作業性が低下する。
【0088】離型剤Aは基材として前記特定の紙を用い
る点を除いてその他の構成はとくに限定されないが、前
記紙基材の表面にポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン
系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂より
なる群からえらばれた少なくとも1種の樹脂からなるラ
ミネート層を設け、該ラミネート層上に離型剤層を設け
た構成のもの(以下、第1実施態様という)がとくに好
ましく用いられる。
【0089】この第1実施態様の離型材においては、樹
脂ラミネート層の存在により紙基材の伸びが抑えられる
ので、浮きの発生がより完全に防止される。
【0090】ラミネート層のポリオレフィン系樹脂とし
てはポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート
共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、
エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−ビニルアル
コール共重合体などがあげられる。樹脂ラミネート層の
厚さは5〜25μmの範囲が好ましい。ラミネート層の
厚さが前記範囲未満では紙基材の伸びを充分に抑えるの
が困難であり、一方前記範囲を超えると記録材料の巻き
長さが短かくなるので好ましくない。ラミネート方法と
しては公知の方法がいずれも採用しうるが、通常押出し
ラミネート法が採られる。
【0091】離型剤層用の離型剤はとくに限定されず、
シリコーン樹脂系、オレフィン樹脂系、長鎖アルキル基
含有ポリマー系、フッ素樹脂系などのものがいずれも使
用できるが、通常シリコーン樹脂系のものが好ましく用
いられる。離型剤層の厚さは通常0.1〜2μm程度で
ある。
【0092】また離型材Aとしては、前記紙基材の表面
に樹脂コート層を設け、該樹脂コート層上に離型剤層を
設けた構成のもの(以下、第2実施態様という)も好適
に用いられる。
【0093】第2実施態様においても樹脂コート層の存
在により紙基材の伸びが抑えられる。
【0094】樹脂コート層用の樹脂としては、非吸湿性
あるいは吸湿しても伸びない樹脂であればとくに制限な
く使用できるが、たとえばポリアクリル酸アルキルエス
テル、ポリメタクリル酸アルキルエステル、ポリアクリ
ルアミド、ポリスチレン、ポリビニルブチラール、ポリ
ビニルアセテート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリウレタン、ポリエステル、カルボキシメチルセ
ルロース、尿素樹脂、メラミン樹脂などが単独でもしく
は混合して使用される。樹脂コート層の厚さは0.5〜
25μmが適当である。樹脂コート層の厚さが前記範囲
未満では、紙基材の伸びを充分に抑えられず、前記範囲
を超えると、記録材料の巻き長さが短かくなるので好ま
しくない。
【0095】第2実施態様における離型剤層としては第
1実施態様と同様なものが使用できる。
【0096】つぎに離型材Bは基材としてポリエステル
フィルムまたはポリオレフィンフィルムを用いるもので
ある。
【0097】ポリエステルフィルムとしては、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リエチレンナフタレートなどのフィルムがあげられ、ポ
リオレフィンフィルムとしてはポリエチレン、ポリプロ
ピレンなどのフィルムがあげられる。これらは未延伸フ
ィルムであっても、一軸または二軸延伸フィルムであっ
てもよい。フィルム基材の厚さは15〜100μm程度
が適当である。フィルム基材の厚さが前記範囲未満では
剥離作業性が低下し、一方前記範囲を超えると巻き長さ
が短かくなるので、好ましくない。
【0098】離型材Bにおいては、前記フィルム基材の
片面に直接離型剤層が形成される。離型剤層としては離
型材Aと同様なものが使用される。
【0099】離型材AおよびBのいずれにおいても、巻
き長さを大きくしかつ剥離作業性をよくする点から、離
型材の厚さは50〜100μmとするのが好ましい。ま
た離型材の記録材料本体からの剥離強度は剥離作業性を
よくする点から、2〜10g/20mm(剥離速度0.
15m/分)程度が好ましい。
【0100】以下、実施例により本発明をさらに詳細に
説明する。なお、以下に示される部および%はそれぞれ
重量部および重量%である。また塗布量は乾燥後塗布量
である。
【0101】実施例1 下記処方の混合物をサンドグラインダーで2〜4時間混
合分散して[A]〜[D]液を調製した。
【0102】 [A]液 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル) −6−ジメチルアミノフタリド 20.0部 ポリビニルアルコール10%水溶液 30.0部 水 50.0部 [B]液 p−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル 90.0部 炭酸カルシウム 90.0部 ポリビニルアルコール10%水溶液 200.0部 水 400.0部 [C]液 炭酸カルシウム 20.0部 メチルセルロース5%水溶液 20.0部 水 60.0部 [D]液 ヒドロキシメチルセルロース 20.0部 シリカ 1.6部 ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂12.5%水溶液 6.5部 水 15.0部 下記処方の混合物をアジテイターで混合撹拌して感熱発
色層用塗工液および透明保護層用塗工液を調製した。
【0103】 [感熱発色層用塗工液] [A]液 40.0部 [B]液 320.0部 水 60.0部 [透明保護層用塗工液] [D]液 45.0部 [C]液 0.7部 水 11.3部 前記感熱発色層用塗工液を、厚さ38μmの透明なポリ
エチレンテレフタレートフィルムの片面上に塗布量が
5.5g/m2 となるように塗布、乾燥して白色不透明
の感熱発色層を形成し、その上に保護層用塗工液を塗布
量が3.5g/m2 となるように塗布、乾燥して透明保
護層を形成し、ついで該層表面をカレンダー掛けした。
ついで前記フィルム基材の裏面に、感圧接着剤としてア
クリル酸エステル共重合体エマルジョンを塗布量が4g
/m2 となるように塗布、乾燥して感圧接着層を形成し
て感熱記録材料本体をえた。
【0104】この本体の感圧接着層側に、離型材(厚さ
65μmのグラシン紙(密度1.15g/cm3 )の片
面に厚さ0.5μmのシリコーン樹脂系離型剤層を形成
したもの)を積層して感熱記録材料をえた。
【0105】この感熱記録材料を幅18mmにスリット
しながらコアに巻取って、テープ状感熱記録材料のパン
ケーキ状巻体をえた。
【0106】このテープ状感熱記録材料を図5に示すテ
ーププリンタに装着し、印字を行なったところ、青色の
鮮明な発色印字を有するらラベルがえられた。このラベ
ルから離型材を剥離してプラスチック板に貼着した。離
型材の剥離作業および貼着作業は良好であった。
【0107】実施例2 厚さ50μmの透明なポリエチレンテレフタレートフィ
ルムの片面上につぎの処方の塗工液を塗布量が2g/m
2 となるように塗布、乾燥して無色透明な第1層を形成
した。
【0108】 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル) −6−ジメチルアミノフタリド 3部 無水フタル酸 1部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 3部 メチルエチルケトン 93部 ついで前記第1層の上につぎの処方の塗工液を塗布量が
2g/m2 となるように塗布、乾燥して無色透明な第2
層を形成した。
【0109】 没食子酸 8部 ポリビニルブチラール 10部 塩酸アニリン 1部 メタノール 81部 ついで前記フィルム基材の裏面に、実施例1と同様にし
て塗布量4g/m2 の感圧接着層を形成して感熱記録材
料本体をえた。
【0110】この本体の感圧接着層側に離型材(厚さ6
0μmの上質紙(密度0.85g/cm3 )の片面にポ
リエチレンを厚さ15μmに押出しラミネートし、その
上に厚さ0.5μmのシリコーン樹脂系離型剤層を形成
したもの)を積層して感熱記録材料をえた。
【0111】この感熱記録材料を幅18mmにスリット
しながらコアに巻取って、テープ状感熱記録材料のパン
ケーキ状巻体をえた。
【0112】このテープ状感熱記録材料を図5に示すテ
ーププリンタに装着し、印字を行なったところ、青色の
鮮明な発色印字を有するラベルがえられた。このラベル
から離型材を剥離してプラスチック板に貼着した。離型
材の剥離作業および貼着作業は良好であった。
【0113】また前記巻体を60℃、90RHの雰囲気
下に96時間放置したのち、巻き戻して浮きの発生を調
べたところ、浮きの発生はまったく認められなかった。
【0114】実施例3 厚さ50μmの透明なポリエチレンテレフタレートフィ
ルムの片面上につぎの処方の塗工液を塗布量が2g/m
2 となるように塗布、乾燥して無色透明な第1層を形成
した。
【0115】 ベヘン酸銀 50部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 40部 テトラクロロ無水フタル酸 10部 メチルエチルケトン 80部 トルエン 20部 ついで前記第1層の上につぎの処方の塗工液を塗布量が
1.8g/m2 となるように塗布、乾燥して無色透明な
第2層を形成した。
【0116】 プロトカテキュ酸 20部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 70部 メチルエチルケトン 80部 トルエン 20部 ついで前記フィルム基材の裏面に、実施例1と同様にし
て塗布量4g/m2 の感圧接着層を形成して感熱記録材
料本体をえた。
【0117】この本体の感圧接着層側に離型材(厚さ5
0μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムの片面に厚さ
0.5μmのシリコーン樹脂系離型剤層を形成したも
の)を積層して感熱記録材料をえた。
【0118】この感熱記録材料を幅18mmにスリット
しながらコアに巻取って、テープ状感熱記録材料のパン
ケーキ状巻体をえた。
【0119】このテープ状感熱記録材料を図5に示すテ
ーププリンタに装着し、印字を行なったところ、黒色の
鮮明な発色印字を有するラベルがえられた。このラベル
から離型材を剥離してプラスチック板に貼着した。離型
材の剥離作業および貼着作業は良好であった。
【0120】また前記巻体を60℃、90RHの雰囲気
下に96時間放置したのち、巻き戻して浮きの発生を調
べたところ、浮きの発生はまったく認められなかった。
【0121】
【発明の効果】本発明の感熱記録材料をテーププリンタ
に用いると、巻き長さを大きくできるので、感熱記録材
料の補給間隔を長くできる。あるいはカセット、プリン
タを小型化できる。さらにカセット、プリンタの構造が
簡単になり、高い寸法精度が要求されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様Aの感熱記録材料の一実施例
を示す部分断面図である。
【図2】実施態様Aの感熱記録材料の他の実施例を示す
部分断面図である。
【図3】実施態様Aの感熱記録材料のさらに他の実施例
を示す部分断面図である。
【図4】本発明の実施態様Bの感熱記録材料の一実施例
を示す部分断面図である。
【図5】本発明の感熱記録材料を使用するテーププリン
タの一例を示す説明図である。
【図6】感熱記録材料における離型材の浮きを示す説明
図である。
【図7】テーププリンタにおける感熱記録材料の走行状
態を示す説明図である。
【図8】従来のテーププリンタを示す説明図である。
【符号の説明】
1 基材 2 感熱発色層 3 感圧接着層 4 離型材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーマルヘッドを搭載したテーププリン
    タに使用するテープ状の感熱記録材料であって、基材の
    片面に感熱発色層が設けられ、他面に感圧接着層を介し
    て離型材が積層されてなることを特徴とするテーププリ
    ンタ用感熱記録材料。
  2. 【請求項2】 感熱発色層上に透明保護層を設けてなる
    請求項1記載の感熱記録材料。
  3. 【請求項3】 基材と感熱発色層との間に隠蔽層が設け
    られてなる請求項1または2記載の感熱記録材料。
  4. 【請求項4】 感熱発色層が、発色性物質と顕色剤とを
    共に含有する単一の層からなる請求項1、2または3記
    載の感熱記録材料。
  5. 【請求項5】 感熱発色層が、発色性物質を含有する層
    と顕色剤を含有する層とからなる請求項1、2または3
    記載の感熱記録材料。
  6. 【請求項6】 発色性物質を含有する層と顕色剤を含有
    する層が共に透明である請求項5記載の感熱記録材料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106797055A (zh) * 2014-11-18 2017-05-31 日本瑞翁株式会社 电极构成体固定用双面胶带和二次电池
KR20180093042A (ko) 2016-01-14 2018-08-20 오사카 시링구 인사츠 가부시키가이샤 포장 시트 및 그것을 사용한 포장 용기와 포장 방법

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