JPH06286078A - 帯電防止性アクリル系樹脂積層シート - Google Patents

帯電防止性アクリル系樹脂積層シート

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JPH06286078A
JPH06286078A JP5103692A JP10369293A JPH06286078A JP H06286078 A JPH06286078 A JP H06286078A JP 5103692 A JP5103692 A JP 5103692A JP 10369293 A JP10369293 A JP 10369293A JP H06286078 A JPH06286078 A JP H06286078A
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JP
Japan
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acrylic resin
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caprolactam
thickness
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JP5103692A
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English (en)
Inventor
Tadashi Kamei
忠 亀井
Shuji Hoshina
修司 保科
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)アクリル系樹脂35〜94重量部と、
(B)(イ)カプロラクタム単独又はカプロラクタム含
有ポリアミド形成用アミン混合物、(ロ)ジカルボン酸
及び(ハ)ポリオキシエチレングリコールセグメント含
有量が30〜99重量%で、数平均分子量が500〜4
000の混合ジオールから得られた特定のポリアミドエ
ラストマー3〜25重量部と、(C)フッ化ビニリデン
系重合体3〜40重量部とを全量が100重量部になる
ように配合し、あるいはこれに所望に応じさらに(D)
有機スルホン酸塩や有機リン酸塩を10重量部を超えな
い量で加えた樹脂組成物を、アクリル系樹脂基板の片面
又は両面に少なくとも3μmの厚さで積層した帯電防止
性の積層シートである。 【効果】 優れた永久帯電防止性と透明性と耐候性を有
し、帯電を防止することが要求される各種部品の材料と
して好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な帯電防止性アク
リル系樹脂組成物、さらに詳しくは、優れた永久帯電防
止性及び透明性を有し、かつ耐候性に優れ、例えば照明
器具、機器銘板、メーターカバーをはじめとするエレク
トロニクス製品、家電製品、OA機器などの各種部品や
看板、店装、ディスプレー、各種機器の前面板における
静電気を防止しうる材料として好適なアクリル系樹脂積
層シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、アクリル系樹脂は優れた透明性と
耐候性、剛性などを有することから、例えばエレクトロ
ニクス製品、家電製品、OA機器などの各種部品や看
板、店装、ディスプレー、各種機器の前面板の素材とし
て幅広く使われている。
【0003】しかしながら、このアクリル系樹脂は表面
固有抵抗が高く摩擦などにより容易に帯電するため、ゴ
ミや埃が付着して外観を損ねたり、あるいは電子機器部
品などでは静電気によるトラブルを発生するなどの欠点
を有している。したがってアクリル系樹脂の優れた特性
を保持するとともに、帯電防止性が付与された材料の開
発が望まれている。
【0004】一般に、アクリル系樹脂に帯電防止性能を
付与する方法としては、例えば界面活性剤を練り込んだ
り、表面に塗布したりする方法がよく知られているが、
このような方法では表面に存在する界面活性剤が水洗や
摩擦などで除去されやすく、永久的な帯電防止性を付与
することは困難である。
【0005】また、永久的な帯電防止性を付与する方法
として、(1)ポリオキシエチレン鎖及びスルホン酸
塩、カルボン酸塩あるいは第四級アンモニウム塩構造を
有するビニル共重合体をアクリル樹脂に混練する方法
(特開昭55−36237号公報、特開昭63−637
39号公報)、(2)ポリエーテルエステルアミドをメ
タクリル酸メチル‐ブタジエン‐スチレン共重合体(M
BS樹脂)やメタクリル酸メチル‐アクリロニトリル‐
ブタジエン‐スチレン共重合体(MABS樹脂)に混練
する方法(特開昭62−119256号公報)などが提
案されており、その外(3)アクリル樹脂にポリアミド
エラストマー及びカルボキシル基、エポキシ基、アミノ
基、ヒドロキシル基などの少なくとも1種の官能基を含
有する変性ビニル系重合体、さらに必要に応じてゴムグ
ラフト共重合体を添加して成る層状剥離のない表面光沢
に優れる永久帯電防止樹脂も提案されている。(特開平
1−308444号公報)
【0006】しかしながら、前記(1)の方法において
は、配合されるビニル共重合体が特殊なビニルモノマー
を用いるため、これを配合したアクリル樹脂は、コスト
高になるのを免れない上、特に効果を十分に発揮させる
ためにビニル共重合体の配合量を多くすると、アクリル
樹脂本来の耐熱性などが低下するなどの欠点がある。一
方、前記(2)の方法においては、非晶質ポリエーテル
エステルアミドとMBS樹脂やMABS樹脂との屈折率
差を0.02以下にして、得られる組成物の透明性を保
持する必要があるため、使用成分の組合せの自由度が少
なく、代表的なアクリル樹脂であるポリメタクリル酸メ
チルでは屈折率差が大きくなるので透明性が損なわれる
という欠点がある。
【0007】また、前記(3)の帯電防止樹脂はアクリ
ル樹脂にそれと相容しないポリアミドエラストマーを配
合しているため官能基を含有する変性ビニル重合体を併
用して相容性を向上させ、層状剥離を防止して帯電防止
効果を付与したものであるが、透明性の低下を伴い、必
ずしも満足しうるものではない。
【0008】このように、アクリル系樹脂は透明性に優
れていることが大きな特徴であるにもかかわらず、これ
に永久帯電防止性を付与するために高分子化合物を混練
すると、この高分子化合物の相容性の不足から透明性が
損なわれることが多い。また、透明性の良いものを得よ
うとすれば、十分な帯電防止効果が得られなかったり、
耐熱性が低下したりする。さらに、物性を損なわずに帯
電防止効果を発揮させるための特殊な構造の高分子化合
物を用いると、コスト高になり、帯電防止性を有する汎
用のアクリル系樹脂とすることができない。
【0009】したがって、アクリル系樹脂の分野におい
ては、優れた永久帯電防止性を有し、かつ安価で透明性
の良好なアクリル系樹脂材料の開発が望まれていた。
【0010】本発明者らは、先に優れた永久帯電防止性
を有し、透明性が良好でかつ着色が極めて少ない安価な
アクリル系樹脂組成物を開発したが(特開平4−552
26号)、このアクリル系樹脂を基板と積層して積層シ
ートとした場合、耐候性については必ずしも満足しうる
ものではなく、さらに改善する必要があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、優れた永久帯電防止性を有し、透明性が
良好でかつ着色が極めて少なく、しかも安価である上、
耐候性が一段と改良された新規な帯電防止性アクリル系
樹脂積層シートを提供することを目的としてなされたも
のである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、優れた物
性をもつアクリル系樹脂積層シートを開発すべく鋭意研
究を重ねた結果、アクリル系樹脂と特定のポリアミドエ
ラストマーとフッ化ビニリデン系重合体とを所定の割合
で含有するアクリル系樹脂組成物、あるいはこのものに
さらに有機スルホン酸塩や有機リン酸塩を所定の割合で
配合したアクリル系樹脂組成物を、アクリル系樹脂基板
に積層することによりその目的を達成しうることを見出
し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0013】すなわち、本発明は、(A)アクリル系樹
脂35〜94重量部、(B)(イ)カプロラクタム単独
又はカプロラクタムを少なくとも50重量%含有するポ
リアミド形成用アミン混合物と、(ロ)炭素数6〜20
のジカルボン酸及び(ハ)数平均分子量500〜400
0をもつポリオキシエチレングリコール30〜99重量
%と、他のポリオキシアルキレングリコール及びα,ω
‐ヒドロキシ炭化水素の中から選ばれ、数平均分子量5
00〜4000をもつ少なくとも1種のジオール1〜7
0重量%とから成る混合ジオールとを重縮合させて得ら
れる、(ハ)成分の含有量が55〜75重量%、温度3
0℃における相対粘度1.5以上、厚み1mmにおける
ヘイズ値50%以下の透明ポリアミドエラストマー3〜
25重量部及び(C)フッ化ビニリデン系重合体3〜4
0重量部を全量が100重量部になるように配合し、さ
らにこれに所望に応じ、これに(D)有機スルホン酸塩
及び有機リン酸塩の中から選ばれた少なくとも1種の化
合物を10重量部を超えない量で添加した樹脂組成物
を、アクリル系樹脂基板の片面又は両面に少なくとも3
μmの厚さで積層することを特徴とする帯電防止性アク
リル系樹脂積層シートを提供するものである。
【0014】本発明積層シートを構成する樹脂組成物に
おいて、(A)成分のアクリル系樹脂としては、ポリメ
タクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタ
クリル酸プロピル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリアク
リル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、メタクリル酸メ
チル‐アクリル酸メチル共重合体、メタクリル酸メチル
‐メタクリル酸エチル共重合体、メタクリル酸メチル‐
メタクリル酸ブチル共重合体、メタクリル酸メチル‐ア
クリル酸エチル共重合体などの(メタ)アクリル酸エス
テルの単独重合体あるいは共重合体などが挙げられる。
これらのアクリル系樹脂は単独で用いてもよいし、2種
以上を組み合わせて用いてもよい。またその製造方法に
ついては特に制限はなく、公知の懸濁重合法、乳化重合
法、バルク重合法などで製造したものを用いることがで
きる。
【0015】また、この樹脂組成物において(B)成分
として用いられるポリアミドエラストマーは、(イ)カ
プロラクタム又はカプロラクタムを含むポリアミド形成
用アミン混合物と、(ロ)ジカルボン酸と、(ハ)混合
ジオールとの重縮合により得られるもので、(イ)成分
と(ロ)成分とから形成されたハードセグメントを構成
する両末端にカルボキシル基をもつポリアミド部分と、
ソフトセグメントを構成するジオール部分とがエステル
結合によって連結したマルチブロック型の共重合体であ
る。
【0016】上記の(イ)成分としては、カプロラクタ
ム単独を用いてもよいし、カプロラクタムと、カプロラ
クタム以外のポリアミド形成能力をもつアミン成分の混
合物を用いてもよい。混合物の場合に用いるカプロラク
タム以外のポリアミド形成能力をもつアミン成分は、ポ
リアミドを製造する際にジカルボン酸とともに用いられ
るものであればどのようなものでもよい。このようなも
のとしては、例えばラウリルラクタムのようなラクタ
ム、11‐アミノウンデカン酸、12‐アミノウンデカ
ン酸のようなω‐アミノカルボン酸、ヘキサメチレンジ
アミン‐アジピン酸塩、ヘキサメチレンジアミン‐セバ
シン酸塩、ヘキサメチレンジアミン‐ドデカン二酸塩、
ヘキサメチレンジアミン‐イソフタル酸塩のようなジア
ミン‐ジカルボン酸付加塩などが挙げられ、これらは単
独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いても
よい。カプロラクタムとそれ以外のアミド形成用アミン
を併用する場合には、ポリアミドセグメントに異種構造
が導入され、エラストマーに透明性の改良、融点の低
下、ポリアミドセグメントの結晶化防止、アクリル系樹
脂に配合した場合の流動性の改良などの効果をもたら
す。この場合、得られるエラストマーの透明性やアクリ
ル系樹脂との親和性及び帯電防止性を十分に発現させる
ためには、ポリアミド形成用アミン混合物中のカプロラ
クタムの含有量を50重量%以上にすることが必要であ
り、(ハ)成分のジオール類の分子量が大きくなるほ
ど、またポリアミドセグメントの含有量が多くなるほど
その量を増大するのが好ましい。ジオール類の分子量に
よっても変わるが、一般にポリアミド形成用アミン混合
物中のカプロラクタムの含有量は、70重量%以上にす
るのが望ましい。また、ヘキサメチレンジアミン‐アジ
ピン酸塩を共重合成分として用いる場合には透明性が低
下しやすいので、ポリアミド形成用アミン混合物中のカ
プロラクタムの含有量を70重量%以上にするのが好ま
しい。同じ変性量でも(ハ)成分のジオール類の分子量
が大きくなるとポリヘキサメチレンアジパミドの分子量
も大きくなりやすく、透明性が低下する傾向がある。こ
の場合は、(ハ)成分のジオール類と等モル以下のヘキ
サメチレンジアミン‐アジピン酸塩を用いるようにする
のが好ましい。
【0017】(ロ)成分の炭素数6〜20のジカルボン
酸は脂肪族カルボン酸であってもよいし、芳香族ジカル
ボン酸であってもよい。このようなものとしては、例え
ばアジピン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、テレ
フタル酸、イソフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸
などが挙げられ、これらは単独で用いてもよいし、2種
以上を組み合わせて用いてもよい。この(ロ)成分のジ
カルボン酸は、(ハ)成分のジオール類と実質上等モル
使用することにより、高分子量のポリアミドエラストマ
ーが得られる。
【0018】ハードセグメントであるポリアミドは、エ
ラストマーの耐熱性、強度、硬度やアクリル系樹脂との
親和性に関係するものであり、エラストマー中での含有
量は25〜45重量%、すなわち(ハ)成分のジオール
類の含有量として75〜55重量%の範囲にすることが
必要であり、30〜40重量%の範囲であることが好ま
しい。この含有量が25重量%未満ではアクリル系樹脂
に混練した場合の帯電防止性が不十分になるし、45重
量%を超えるとアクリル系樹脂に混練した場合の親和性
が悪くなり透明性が低下する。
【0019】また、このポリアミドセグメントの数平均
分子量は通常400〜1500、好ましくは500〜1
200の範囲で選ぶのがよい。この数平均分子量が40
0未満では融点が低く、得られる組成物の耐熱性が劣る
し、1500を超えると組成物の透明性が低下する傾向
がみられ好ましくない。
【0020】(ハ)成分の混合ジオールは、ポリオキシ
エチレングリコールと、ポリオキシエチレングリコール
以外のポリオキシアルキレングリコール又はα,ω‐ジ
ヒドロキシ炭化水素あるいはその両方との混合物であ
る。このポリオキシエチレングリコール以外のポリオキ
シアルキレングリコールとしては、例えばポリオキシプ
ロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコ
ール、ポリオキシヘキサメチレングリコールやエチレン
オキシドとプロピレンオキシドとのブロック共重合グリ
コールなどが用いられる。またこれらのポリオキシアル
キレングリコールとしては、他のジオール類、例えばブ
タンジオール、プロピレングリコール、ネオペンチルグ
リコール、ヒドロキノンなどをエーテル成分として共重
合したものも用いることができる。またα,ω‐ジヒド
ロキシ炭化水素としては、例えばオレフィンやブタジエ
ンを重合して末端を水酸基化し、かつその二重結合を水
添して得られるポリオレフィングリコールや、水添ポリ
ブタジエングリコール、1,3‐プロパンジオール、
1,4‐ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,6‐ヘキサンジオール、1,4‐ビス‐(ヒドロキ
シメチル)シクロヘキサン、ジブチレングリコールなど
を用いることができる。
【0021】これらのジオール類のうち、特にポリオキ
シエチレングリコールとポリオキシテトラメチレングリ
コール又はポリオキシプロピレングリコールとの組合
せ、及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリ
コールブロック共重合体とポリオキシエチレングリコー
ルとの組合せが比較的広い構成比率の範囲で透明なエラ
ストマーが得られ好ましい。
【0022】上記のジオール類のうちポリオキシエレン
グリコール以外のポリオキシアルキレングリコール又は
α,ω‐ジヒドロキシ炭化水素は得られるエラストマー
の親水性を適度に低下させる作用を有し、その量によっ
て親水性を調整することができるが、本発明において
は、ジオール混合物中のポリオキシエレングリコールの
量が99〜30重量%になるように選ぶことが必要であ
り、95〜50重量%となるように選ぶのがより好まし
い。ポリオキシエレングリコールが99重量%を超える
量では親水性を十分に低下させることができず、高温の
状態から冷却する際に水を用いると著しく膨潤し、ベタ
ツキを生じて回収が困難になるし、また30重量%未満
の量では透明なエラストマーが得にくくなり、帯電防止
性の付与能力も小さくなる。
【0023】(ハ)成分として用いるこれらのジオール
類は、全体の数平均分子量が500〜4000、好まし
くは1000〜3000の範囲であることが必要であ
り、各ジオールの構成比によってこの範囲内になるよう
に各ジオールの数平均分子量を選定する必要がある。こ
の数平均分子量が500未満では、エラストマー中のハ
ードセグメントの数平均分子量が小さくなる結果、得ら
れるエラストマーの融点が低くなり、固まりにくくな
る。一方、数平均分子量が4000を超えると透明なエ
ラストマーが形成されくくなる。
【0024】上記(B)成分のポリアミドエラストマー
の製造方法については、均質で透明なエラストマーが得
られる方法であればよく、特に制限はない。例えば前記
の(イ)成分、(ロ)成分及び(ハ)成分を、(ロ)成
分と(ハ)成分とが実質上等モルになるような割合で混
合し、反応で生成する重合物中の水分を反応系中に窒素
ガスを流すかあるいは700〜300トール程度に減圧
することによって系外に除去しながら、通常、150〜
300℃、好ましくは180〜280℃の範囲の温度に
おいて重合させることによって製造することができる。
この方法においては、脱水縮合させる際に反応温度を段
階的に昇温させることもできる。本発明組成物におい
て、(B)成分として用いられるポリアミドエラストマ
ーは、肉厚1mmでのヘイズ値が50%以下、より好ま
しくは40%以下の透明性を有することが必要であり、
このヘイズ値が50%を超えると得られる組成物の透明
性が低下する傾向がみられる。
【0025】本発明組成物に用いるポリアミドエラスト
マーの重合度を必要に応じて変えることができるが、該
エラストマー濃度が0.5重量/容量%のメタクレゾー
ル溶液の温度30℃で測定した相対粘度が1.5以上で
あることが必要である。この相対粘度が1.5未満では
機械的物性が低いものとなり、アクリル系樹脂に混練し
た場合にロールに対するべたつきやロールへの汚れを生
じるおそれがある。好ましい相対粘度は1.6以上であ
る。
【0026】このポリアミドエラストマーの熱安定性を
高めるために、各種の熱老化防止剤、酸化防止剤などの
熱安定剤を用いることができ、これらは重合の初期、中
期、末期のどの段階で添加される。また、ポリアミドエ
ラストマーをアクリル系樹脂と混練する際に添加するこ
ともできる。
【0027】この熱安定剤としては、例えばN,N′‐
ヘキサメチレンビス(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒ
ドロキシケイ皮酸アミド)、4,4′‐ビス(2,6‐
ジ‐t‐ブチルフェノール)、2,2′‐メチレンビス
(4‐エチル‐6‐t‐ブチルフェノール)、ペンタエ
リスリチル‐テトラキス[3‐(3,5‐ジ‐t‐ブチ
ル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などの
各種ヒンダードフェノール類や、N,N′‐ビス(β‐
ナフチル)‐p‐フェニレンジアミン、N,N′‐ジフ
ェニル‐p‐フェニレンジアミン、ポリ(2,2,4‐
トリメチル‐1,2‐ジヒドロキノリン)などの芳香族
アミン類やジラウリルチオジプロピオネートなどの硫黄
化合物やリン化合物などが用いられる。
【0028】本発明組成物において、(C)成分として
用いられるフッ化ビニリデン系重合体としては、例えば
フッ化ビニリデン重合体、フッ化ビニリデン‐トリフル
オロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン‐テトラフル
オロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン‐ヘキサフル
オロアセトン共重合体、フッ化ビニリデン‐ヘキサフル
オロイソブテン共重合体、フッ化ビニリデン‐クロロト
リフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン‐ヘキ
サフルオロプロペン共重合体、あるいはフッ化ビニリデ
ンと前記共重合モノマーとの三元共重合体などが挙げら
れる。各共重合体におけるフッ化ビニリデン単位の含有
量は10〜95モル%の範囲にあるのが望ましい。該
(C)成分のフッ化ビニリデン系重合体は単独で用いて
もよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0029】本発明組成物においては、前記(A)成分
のアクリル系樹脂と(B)成分のポリアミドエラストマ
ーと(C)成分のフッ化ビニリデン系重合体を、それら
の合計重量100重量部に基づき、それぞれ35〜94
重量部、3〜25重量部及び3〜40重量部、好ましく
は65〜90重量部、5〜15重量部及び5〜20重量
部の割合で配合することが必要である。(B)成分の量
が3重量部未満では十分な帯電防止効果が得られない
し、25重量部を超えると剛性が低下する。また、
(C)成分の量が3重量部未満では耐候性が不十分であ
るし、40重量部を超えると成形品に濁りや肌荒れが目
立つようになる。
【0030】本発明においては、帯電防止効果をさらに
発揮させるために、所望に応じ(D)成分として、有機
スルホン酸塩や有機リン酸塩を加えることができる。こ
の有機スルホン酸塩や有機リン酸塩としては、例えばド
デシルベンゼンスルホン酸、p‐トルエンスルホン酸、
ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸、ナフタリン
スルホン酸などの芳香族スルホン酸、ラウリルスルホン
酸のようなアルキルスルホン酸、亜リン酸ジフェニル、
リン酸ジフェニルなどの有機リン酸のアルカリ金属塩や
アルカリ土類金属塩などが挙げられるが、これらの中で
アルカリ金属塩が好ましく、特にナトリウム塩及びカリ
ウム塩が好適である。
【0031】この(D)成分は単独で用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。その配合量は前
記(A)成分のアクリル系樹脂と(B)成分のポリアミ
ドエラストマーと(C)成分のフッ化ビニリデン系重合
体との合計量100重量部に対し10重量部を超えない
量、好ましくは0.1〜5重量部の範囲で選ばれる。こ
の量が10重量部を超えると剛性が低下したり、成形品
にした場合表面に肌荒れが生じたり、成形時に着色した
りするなど好ましくない事態を招来する。
【0032】次に、本発明積層シートの基板としては、
アクリル系樹脂が用いられるが、これは前記した樹脂組
成物の(A)成分として用いられるアクリル系樹脂と同
じもの、例えばポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリ
ル酸エチル、ポリメタクリル酸プロピル、ポリメタクリ
ル酸ブチル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エ
チル、メタクリル酸メチル‐アクリル酸メチル共重合
体、メタクリル酸メチル‐メタクリル酸エチル共重合
体、メタクリル酸メチル‐メタクリル酸ブチル共重合
体、メタクリル酸メチル‐アクリル酸エチル共重合体な
どの(メタ)アクリル酸の単独重合体や共重合体などを
用いることができる。これらのアクリル系樹脂は単独で
用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。またその製造方法については特に制限はなく公知の
懸濁重合法、乳化重合法、バルク重合法などで得られた
ものを用いることができる。
【0033】本発明の積層シートは、意外にも耐候性が
著しく改善され、したがって屋外での各種用途に使用で
きる。ポリアミドエラストマーは、一般にポリマー鎖に
含まれるポリアミド、ポリエーテル、ポリエステルセグ
メントなどの影響で耐候性はよくないが、本発明の積層
シートのように、フッ化ビニリデン系重合体を配合した
樹脂組成物を用いたものは、耐候性が向上し、特に成形
品の表面白化すなわちヘイズ値の上昇が著しく抑制され
る。
【0034】本発明の積層シートは、アクリル系樹脂基
板の片面又は両面に、前記の樹脂組成物を、少なくとも
3μmの厚さで積層したものであるが、より帯電防止効
果を得ようとすれば積層部の厚みは5μm以上、好まし
くは10μm以上が望ましい。一般的には10〜200
μmの積層部を有する積層シートとして利用しうるが、
積層部の厚みが積層シート全体に対して30%以内のも
のが物性の低下も少なく、好適である。
【0035】本発明の積層シートにおける積層部及び基
板には、その物性を損なわない範囲で、他の成分、例え
ば染料、顔料などの着色剤や、タルク、マイカ、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、硫酸バリ
ウム、二酸化ケイ素などの無機系充填剤、ポリメチルメ
タクリレート架橋体、メチルメタクリレート‐ブタジエ
ン‐スチレン共重合架橋体、多層構造を有するアクリル
系架橋弾性体、ポリスチレン架橋体などの有機系添加
剤、各種の紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、滑
剤、可塑剤、離型剤などを混練過程や成形過程などの任
意の過程において添加することができる。
【0036】本発明の積層シート(フイルムも含む)を
得る方法としては、共押出(Coextrusion)
法とラミネート法を用いることができるが、共押出法は
積層時に両層の流動性を合わせ均一にすることができる
ので、両層の密着性が良く、成形歪も類似になるなどの
点で優れている。共押出法は、通常の押出機を2台以上
用いて行われる。例えば基材部は径が40mm、60m
m、90mmなどの押出機が、また積層部はそれより小
さい、径が20mm、30mm、45mmなどの押出機
が用いられる。積層部に用いる帯電防止性能を有する樹
脂組成物は、前記の(A)成分、(B)成分、(C)成
分及び場合により用いられる(D)成分や他の添加成分
をブレンダーなどを用いて均一に混練したのち、押出機
でペレタイズしたものが使用される。
【0037】一方、ラミネート法の場合は、予め樹脂組
成物から成るフイルムを作成しておき、積層シートはこ
のフイルムを押出機出口にてポリッシングロール部で基
材部シートと重ね合わせることにより作成することがで
きる。この場合、重ね合わせ時の空気混入防止と、ロー
ル温度などによる密着性向上などが、技術上のポイント
である。
【0038】なお、本発明の積層体はシートと同様にフ
イルムにも適用できる。積層シート及びフイルムの積層
部及び基材部の厚みのコントロールはシートの場合は2
台以上の押出機の押出量と押出機出口にあるポリッシン
グロールのロールクリアランスで行い、フイルムの場合
は2台以上の押出機の押出量と押出機出口のロールのロ
ール速度で調整できる。
【0039】また、積層シートを作成する場合、積層部
と基板の流動性を合わせることが重要である。これはあ
る程度押出機の温度でも調整することができる。
【0040】押出シートの積層部及び全体の厚みは押出
機の押出量でほぼ定量できるが、計量的には厚みが1m
m以上の場合はノギスやマイクロメーターで計り、厚み
が1mm以下の場合はシートの断面を微分干渉顕微鏡又
は市販の膜厚計[例えばビッグ・マリンクロット社製、
PIG Universal(ドライフイルム用膜厚
計)]で測定したり、さらに小さいときは電子顕微鏡で
も見ることができる。積層部と基板の界面を明確にし、
また積層部厚みの測定を容易にするために積層部樹脂に
予め染料などの着色剤を微量混合させておくことは都合
がよい。
【0041】
【発明の効果】本発明のアクリル系樹脂積層シートは、
アクリル系樹脂と特定のポリアミドエラストマーとフッ
化ビニリデン系重合体と場合により有機スルホン酸塩や
有機リン酸塩とを含有する樹脂組成物を、アクリル系樹
脂基材に積層したものであって、優れた永久帯電防止性
と透明性を有するとともに、耐候性がより一層改良され
たものであり、例えば照明器具、機器銘板、メーターカ
バーをはじめとして、エレクトロニクス製品、家電製
品、OA機器などの各種部品の静電気帯電を防止しうる
材料として好適に用いられる。
【0042】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。
【0043】なお、組成物及びエラストマーの各物性
は、次に示す方法に従って評価した。 (1)エラストマーの相対粘度 メタクレゾール中30℃、0.5重量/容量%の条件で
測定した。
【0044】(2)エラストマーのヘイズ値 厚み0.4mmのポリカーボネート透明フイルム[帝人
化成(株)製、商品名:パンライトシート]にエラスト
マーをはさんでエラストマーの肉厚が1mmのシートを
作成し、JISK‐7105に準拠して日本電色工業
(株)製の曇度計によって、ポリカーボネートのフイル
ムごとヘイズ値を測定した。
【0045】(3)組成物の表面抵抗率 50×50×2mmの成形試料を用い、アデバンテスト
(株)製のエレクトロメーターTR8651と電極及び
安藤電気(株)製のシールドボックスと電極ホルダーを
使用して、500V印加した際の抵抗値を測定して表面
抵抗率を求めた。
【0046】(4)組成物の全光線透過率及びヘイズ値 50×50×2mmの成形試料を用い、日本電色工業
(株)製の曇度計を使用して、JISK‐7105の方
法に準じて測定した。
【0047】(5)組成物の曲げ弾性率 ASTM D‐790に準じて1/8インチ厚みの試験
片を用いて、23℃、55%RHで測定した。表2では
これを弾性率と記す。
【0048】(6)耐候性の評価 50×50×2mmの成形試料を用い、スガ試験機
(株)製のサンシャインカーボンアークウェザーメータ
ー(以下SWMと略す)を使用して1000時間照射し
た後の試料のヘイズ値を前記(4)の方法で評価した。
【0049】参考例1 かきまぜ機、窒素導入口、留出管、触媒投入ポットを取
りつけた10リットルのSUS製反応器に数平均分子量
1980のポリオキシエチレングリコール2020g、
数平均分子量1830のポリオキシテトラメチレングリ
コール860g、テレフタル酸248g、カプロラクタ
ム1300g及びペンタエリスリチル‐テトラキス[3
‐(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート]8gを仕込み、500トールに減
圧しながら、250℃で3時間反応した。
【0050】次いで、除々に減圧度を上げて未反応のカ
プロラクタムを留去したのち、テトラブトキシジルコニ
ウム8gをカプロラクタム50gに溶解した液を触媒ポ
ットから減圧下で投入して、260℃、1トールで2.
5時間反応させた。反応器の底部から溶融ポリマーをス
トランド状にして水中に抜き出して冷却し、ペレタイザ
ーでカットして透明なポリアミドエラストマー(B‐
1)のチップを得た。このエラストマーは、ソフトセグ
メント含有量が72重量%で、そのうちポリオキシエチ
レングリコールセグメントを70重量%含有し、ヘイズ
値8%、相対粘度2.2であった。
【0051】参考例2 かきまぜ機、窒素導入口、留出管を取りつけた500m
lのガラス製反応器に数平均分子量1490のポリオキ
シエチレングリコール64.0g、数平均分子量183
0のポリオキシテトラメチレングリコール64.0g、
セバシン酸15.8g、カプロラクタム77.5g、ヘ
キサメチレンジアミン‐アジピン酸塩2.0g及びペン
タエリスリチル‐テトラキス[3‐(3,5‐ジ‐t‐
ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
0.4gを仕込み、窒素を90ml/minで流しなが
ら260℃、4時間反応させた。次いで、除々に減圧し
て未反応のカプロラクタムを留去したのち、常圧に戻し
てからテトラブトキシジルコニウム0.4gを添加し
て、260℃、1トールで1.0時間反応させた。反応
器から溶融ポリマーをストランド状にして水中に抜き出
して冷却し、ペレタイザーでカットして透明なポリアミ
ドエラストマー(B‐2)のチップを得た。このエラス
トマーは、ソフトセグメント含有量が63重量%で、そ
のうちポリオキシエチレングリコールセグメントを50
重量%含有し、ヘイズ値9%、相対粘度2.1であっ
た。
【0052】参考例3 参考例1と同様の反応器に、数平均分子量1490のポ
リオキシエチレングリコール2050g、数平均分子量
1830のポリオキシテトラメチレングリコール510
g、セバシン酸335g、カプロラクタム1520g、
ヘキサメチレンジアミン‐アジピン酸塩43g及び1,
3,5‐トリメチル‐2,4,6‐トリス(3,5‐ジ
‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシベンジル)ベンゼン8g
を仕込み窒素を1リットル/minで流しながら250
℃、3時間反応させた。次いで、除々に減圧度を上げて
未反応のカプロラクタムを留去したのち、減圧下で触媒
ポットからテトラブトキシジルコニウム8gをカプロラ
クタム50gに溶かした液を反応系に添加し、240
℃、1トールで4時間反応させた。以後、参考例1と同
様にしてポリアミドエラストマー(B‐3)のチップを
得た。このエラストマーは、ソフトセグメント含有量が
64重量%で、そのうちポリオキシエチレングリコール
セグメントを80重量%含有し、ヘイズ値7%、相対粘
度2.1であった。
【0053】実施例1〜8、比較例1〜4 (A)成分のアクリル系樹脂として旭化成アクリル樹脂
ペレット80N(メチルメタクリレートとメチルアクリ
レートの共重合体)、及び着色剤として少量の80N色
ペレット(色番号33140)を用いて、表1に示す配
合割合でポリアミドエラストマー(B‐1〜3)、フッ
化ビニリデン系重合体[商品名クレハKFポリマー#1
000(以後、PVDFと示す)、呉羽化学工業(株)
製]及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(以後
DBSと示す)と混合し、安定剤としてヒンダードアミ
ン系安定剤(商品名チヌビン770、チバガイギー社
製)0.5重量部、紫外線吸収剤(商品名チヌビンP、
チバガイギー社製)0.3重量部、熱安定剤(商品名イ
ルガフォス168、チバガイギー社製)0.2重量部を
タンブラーを用いてブレンドしたのち、ベント付き押出
機(径40mm)で樹脂温度250℃にて溶融混練し、
ペレタイズして樹脂組成物を調製した。
【0054】次に、このようにして得られたペレットを
積層部用として直径20mm、L/D=32の押出機を
用い、一方基材部には旭化成デルペット80Nを直径4
0mm、L/D=32の押出機を用いて共押出を行っ
た。
【0055】ダイは2種2層のフィードブロック式、リ
ップ開度は3.0mmで押出温度は240〜250℃で
行った。積層シートの厚みは主にポリッシングロールの
クリアランスと回転数で2.0mmを目標に調整し、表
層部の厚みは両押出機の吐出量で調整を行った。このよ
うにしてシートの幅50cmのシートを作成した。この
シートの厚みはほぼ2.0mmであり、積層部の厚みは
それぞれ表1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】また、比較のため実施例1でPVDFを積
層部に含まない厚み2.0ミリの積層シートなどを上記
と同様にして作成し、評価した。さらに、実施例1で積
層部に使用した帯電防止性能を有するペレット及びデル
ペット80Nをそれぞれ単独に用いて厚み2.0ミリの
単層シートを作成しこれも比較のため評価した。結果を
表2に示す。
【0058】
【表2】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)アクリル系樹脂35〜94重量
    部、(B)(イ)カプロラクタム単独又はカプロラクタ
    ムを少なくとも50重量%含有するポリアミド形成用ア
    ミン混合物と、(ロ)炭素数6〜20のジカルボン酸及
    び(ハ)数平均分子量500〜4000をもつポリオキ
    シエチレングリコール30〜99重量%と、他のポリオ
    キシアルキレングリコール及びα,ω‐ヒドロキシ炭化
    水素の中から選ばれ、数平均分子量500〜4000を
    もつ少なくとも1種のジオール1〜70重量%とから成
    る混合ジオールとを重縮合させて得られる、(ハ)成分
    が55〜75重量%、温度30℃における相対粘度1.
    5以上、厚み1mmにおけるヘイズ値50%以下の透明
    ポリアミドエラストマー3〜25重量部及び(C)フッ
    化ビニリデン系重合体3〜40重量部を全量が100重
    量部になるように配合した樹脂組成物を、アクリル系樹
    脂基板の片面又は両面に少なくとも3μmの厚さで積層
    したことを特徴とする帯電防止性アクリル系樹脂積層シ
    ート。
  2. 【請求項2】 (A)アクリル系樹脂35〜94重量
    部、(B)(イ)カプロラクタム単独又はカプロラクタ
    ムを少なくとも50重量%含有するポリアミド形成用ア
    ミン混合物と、(ロ)炭素数6〜20のジカルボン酸及
    び(ハ)数平均分子量500〜4000をもつポリオキ
    シエチレングリコール30〜99重量%と、他のポリオ
    キシアルキレングリコール及びα,ω‐ヒドロキシ炭化
    水素の中から選ばれ、数平均分子量500〜4000を
    もつ少なくとも1種のジオール1〜70重量%とから成
    る混合ジオールとを重縮合させて得られる、(ハ)成分
    の含有量が55〜75重量%、温度30℃における相対
    粘度1.5以上、厚み1mmにおけるヘイズ値50%以
    下の透明ポリアミドエラストマー3〜25重量部及び
    (C)フッ化ビニリデン系重合体3〜40重量部を全量
    が100重量部になるように配合し、さらにこれに
    (D)有機スルホン酸塩及び有機リン酸塩の中から選ば
    れた少なくとも1種の化合物を10重量部を超えない量
    で添加した樹脂組成物を、アクリル系樹脂基板の片面又
    は両面に少なくとも3μmの厚さで積層したことを特徴
    とする帯電防止性アクリル系樹脂積層シート。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023100400A1 (ja) * 2021-11-30 2023-06-08 住友化学株式会社 (メタ)アクリル樹脂組成物

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