JPH06264956A - 流体封入式マウント装置 - Google Patents

流体封入式マウント装置

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JPH06264956A
JPH06264956A JP7880293A JP7880293A JPH06264956A JP H06264956 A JPH06264956 A JP H06264956A JP 7880293 A JP7880293 A JP 7880293A JP 7880293 A JP7880293 A JP 7880293A JP H06264956 A JPH06264956 A JP H06264956A
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orifice
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Atsushi Muramatsu
篤 村松
Akira Ide
明良 井出
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂製オリフィス部材に設けられた給排通路
の外側開口部に対する、外部管路取付用パイプの取付強
度の向上を簡単な構造をもって達成すること。 【構成】 樹脂製オリフィス部材36における給排通路
68の外側開口部70に、該給排通路68に連通せしめ
られる通孔74を有する接続金具72を挿入配置すると
共に、該接続金具72の外側端面の外周部分を、オリフ
ィス部材36の外周面に設けられたオリフィス形成用の
凹溝60,62を覆蓋する蓋金具22にて押圧保持せし
める一方、かかる接続金具72の通孔74に、蓋金具2
2を貫通して外方に突出する外部管路取付用の金属パイ
プ80を圧入固定するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、外部から導かれる圧力流体の作
用に基づいてマウント防振特性を切り替えるようにした
流体封入式マウント装置に係り、特に圧力流体を導く外
部管路の取付用口体たるパイプのマウント本体に対する
取付強度を簡単な構造をもって有利に得ることのできる
流体封入式マウント装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、自動車用エンジンマウント等の
如く、振動伝達系を構成する部材間に介装される防振連
結体乃至は支持体として、内部に所定の非圧縮性流体が
封入された流体室を形成し、封入流体の流動作用に基づ
く防振効果を利用するようにした流体封入式マウント装
置が知られているが、特に、近年では、自動車の高級化
等に伴う要求防振特性の高度化に対処するために、低周
波振動に対する高減衰効果と高周波振動に対する低動ば
ね効果との相反する特性を、共に高度に達成し得るマウ
ント装置が要求されている。
【0003】そこで、本願出願人は、先に、特開平4−
60231号において、第一の取付金具と第二の取付金
具をゴム弾性体にて連結せしめてなるマウント装置の内
部に、振動入力時に内圧変動が生ぜしめられる受圧室
と、それぞれ壁部の一部が可橈性膜にて構成されて容積
可変とされた第一及び第二の平衡室を形成すると共に、
受圧室を第一の平衡室および第二の平衡室に連通する第
一のオリフィス通路および第二のオリフィス通路を形成
する一方、第二の平衡室の壁部の一部を構成する可橈性
膜の背後に密閉された作用室を形成し、この作用室に負
圧と大気圧を択一的に及ぼすことにより、第一のオリフ
ィス通路と第二のオリフィス通路を択一的に作用せしめ
るようにした流体封入式マウント装置を開示した。
【0004】ところで、かかるマウント装置において
は、一般に、前記公報にも示されているように、第二の
取付金具にオリフィス部材を支持せしめて、該オリフィ
ス部材の外周面に形成された凹溝を筒状の蓋金具にて覆
蓋することによりオリフィス通路が形成されると共に、
前記作用室に負圧又は大気圧を導く給排通路が、かかる
オリフィス部材の内部を貫通して形成される。また、オ
リフィス部材に設けられた給排通路の外側開口部には、
圧力流体を導く外部管路の取付用口体としてのパイプが
挿入されて、蓋金具を貫通して外方に突出する状態で取
り付けられる。
【0005】ところが、かくの如き構造のマウント装置
において、製作性の向上や軽量化等を図るべく、樹脂製
のオリフィス部材を採用すると、給排通路の外側開口部
に対するパイプの取付強度が得難くなり、また樹脂のヘ
タリによって抜けや圧力流体の漏れ等が生じ易いため
に、十分な耐久性と信頼性を確保することが難しいとい
う問題があった。
【0006】なお、パイプの取付強度向上のために、オ
リフィス部材に対してパイプを螺着すること等も考えら
れるが、そのような構造を採用すると、ねじ立て加工等
の特別な製造工程が増えるばかりか組立作業性が著しく
低下することが避けられず、実用的ではない。
【0007】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、樹脂製のオリフィス部材を貫通して形成さ
れた給排通路の外側開口部に対し、外部管路接続用口体
としてのパイプを、容易に且つ優れた取付強度をもって
取り付けることのできる流体封入式マウント装置を提供
することにある。
【0008】また、本発明は、樹脂製のオリフィス部材
に対するパイプの取付部位におけるシール性を、簡単な
構造をもって十分に確保することのできる流体封入式マ
ウント装置を提供することをも、その解決課題とする。
【0009】
【解決手段】そして、かかる課題を解決するために、本
発明の特徴とするところは、所定距離を隔てて配された
第一の取付金具と第二の取付金具とをゴム弾性体にて連
結し、それぞれ所定の非圧縮性流体が封入された、壁部
の一部が前記ゴム弾性体にて構成された受圧室と、壁部
の一部が可橈性膜にて構成された少なくとも一つの平衡
室とを形成すると共に、前記第二の取付金具にて樹脂製
のオリフィス部材を支持せしめて、該オリフィス部材の
外周面に形成された凹溝を筒状の蓋金具にて覆蓋するこ
とにより、前記受圧室と前記平衡室とを連通するオリフ
ィス通路を形成する一方、前記可橈性膜と前記オリフィ
ス部材との間に密閉された作用室を形成すると共に、該
作用室に圧力流体を給排せしめる給排通路を、前記オリ
フィス部材の内部を貫通し、外周面に開口して設けてな
る流体封入式マウント装置において、前記オリフィス部
材における前記給排通路の外側開口部に、該給排通路に
連通せしめられる通孔を有する接続金具を挿入配置する
と共に、該接続金具の外側端面の外周部分を前記蓋金具
にて押圧保持せしめる一方、かかる接続金具の通孔に、
前記蓋金具を貫通して外方に突出する外部管路取付用の
金属パイプを圧入固定したことにある。
【0010】
【作用・効果】このような本発明に従う構造とされた流
体封入式マウント装置においては、オリフィス部材に形
成された給排通路に対する金属パイプの取り付けが、該
オリフィス部材に固定的に保持された接続金具に対する
金属パイプの圧入によって行なわれる。
【0011】また、金属パイプが圧入固定される接続金
具は、オリフィス部材の凹溝を覆蓋してオリフィス通路
を形成する蓋金具によって外側端面の外周縁部を押圧さ
れることにより、給排通路内に保持せしめられる。
【0012】従って、かかる流体封入式マウント装置に
おいては、金属パイプのオリフィス部材に対する取り付
けがメタル対メタルの圧入によって為されることから、
大きな取付強度と耐久性が安定して得られる。
【0013】しかも、金属パイプの圧入のための接続金
具は、凹溝を覆蓋する蓋金具を利用してオリフィス部材
に固定されることから、特別な取付部材や接着工程も不
要で構造の複雑化や組立作業性の悪化が問題となるよう
なこともない。
【0014】また、かかる接続金具には、その外側端面
の外周縁部に蓋金具が圧接されることから、接続金具の
外周縁部とオリフィス部材との隙間が蓋金具によってシ
ールされ得るのであり、それ故、金属パイプのオリフィ
ス部材に対する取付部位における流体密性も容易に確保
することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に明らかにするた
めに、本発明の実施例について、図面を参照しつつ、詳
細に説明する。
【0016】先ず、図1には、本発明の一実施例として
の自動車用エンジンマウントが示されている。かかる図
において、10および12は、それぞれ第一の取付金具
および第二の取付金具であって、互いに所定距離を隔て
て対向配置されており、それらの間に介装された本体ゴ
ム弾性体14によって、弾性的に連結されている。そし
て、このエンジンマウントは、第一の取付金具10およ
び第二の取付金具12において、車体側およびパワーユ
ニット側の各一方に取り付けられ、それら車体とパワー
ユニットとの間に介装せしめられて、パワーユニットを
車体に対して防振支持せしめる。なお、そのような装着
状態下、かかるエンジンマウントにおいては、第一及び
第二の取付金具10,12の略対向方向(図1中、略上
下方向)にパワーユニット重量が及ぼされて本体ゴム弾
性体14が弾性変形せしめられることにより、それら両
取付金具10,12が互いに所定距離だけ接近して位置
せしめられると共に、主として、それら第一及び第二の
取付金具10,12の略対向方向に入力される振動に対
して、防振効果が発揮されることとなる。
【0017】より詳細には、前記第一の取付金具10
は、略円板形状にて形成されている。なお、この第一の
取付金具10の略中央部には、外方に突出する取付ボル
ト16が固設されている。
【0018】また、かかる第一の取付金具10には、本
体ゴム弾性体14が加硫接着されている。この本体ゴム
弾性体14は、全体として略円錐台形状を呈しており、
大径側端面に開口する凹所18を有している。そして、
該本体ゴム弾性対14の小径側端面に第一の取付金具1
0が加硫接着されている一方、大径側端部の外周面に円
筒形状の連結金具20が加硫接着されている。
【0019】さらに、この本体ゴム弾性体14には、全
体として薄肉の略有底円筒形状を呈する蓋金具としての
シール金具22が組み付けられている。このシール金具
22は、底部側の小径部24と開口部側の大径部26と
からなる段付円筒形状の筒壁部を備えていると共に、底
部に透孔28を有している。そして、大径部26が連結
金具20に外挿され、縮径加工にて連結金具20の外周
面に圧接されることにより、シール金具22が本体ゴム
弾性体14に組み付けられている。
【0020】また、かかるシール金具22の小径部24
および大径部26の内周面には、それぞれ、略全面に亘
って、薄肉のシールゴム層32,34が、一体的に設け
られている。更に、シール金具22の底部には、可橈性
膜としての円板状の第一のダイヤフラム30が固着され
ており、透孔28が流体密に閉塞されている。なお、本
実施例では、小径部24の内周面に設けられたシールゴ
ム層32と第一のダイヤフラム30が一体的に形成され
ている。
【0021】そして、本体ゴム弾性体14とシール金具
22との組付けにより、シール金具22の開口部が本体
ゴム弾性体14にて覆蓋せしめられ、以て、該シール金
具22の内部に、所定の流体が封入された流体室が形成
されている。なお、封入流体としては、一般に、水やア
ルキレングリコール、ポリアルキレングリコール、シリ
コーン油などが用いられる。また、流体室への流体の封
入は、例えば、本体ゴム弾性体14とシール金具22と
の組付けを流体中で行なうこと等によって為される。
【0022】一方、シール金具22の内部には、全体と
して略厚肉の円盤形状を呈するオリフィス部材36が、
小径部24に収容配置されている。このオリフィス部材
36は、図2にも示されているように、それぞれ全体と
して略円板形状を呈する下側オリフィス部材38と上側
オリフィス部材40とによって構成されている。
【0023】下側オリフィス部材38には、下方に向か
って開口する下向凹所42と、上方に向かって開口する
上向凹所44とが形成されている。一方、上側オリフィ
ス部材40には、下方に向かって開口する下向凹所45
が形成されていると共に、軸方向上端部において径方向
外方に突出する挟持部48と、軸方向下方に突出する筒
壁部46を有している。そして、これら上下オリフィス
部材40,38は軸方向に重ね合わされ、下側オリフィ
ス部材38の上向凹所44に上側オリフィス部材40の
筒壁部46が嵌め込まれて、下側オリフィス部材38の
上向凹所44と上側オリフィス部材40の下向凹所45
とが互いに覆蓋されるようにして組み合わされている。
【0024】また、上下オリフィス部材40,38の重
ね合わせ面間には、可橈性膜としての円板状の第二のダ
イヤフラム54が配設されており、外周縁部を、下側オ
リフィス部材38の上向凹所44の底面と上側オリフィ
ス部材40の筒壁部46の先端面との間で挟圧保持され
ている。それによって、上下オリフィス部材40,38
間に形成された空間が、第二のダイヤフラム54を挟ん
で、上側オリフィス部材40の下向凹所45側と下側オ
リフィス部材38の上向凹所44側とに仕切られてい
る。
【0025】さらに、上側オリフィス部材40の外周面
には、周方向に延びる凹溝62が形成されており、その
周方向両端部が、上側オリフィス部材40の挟持部48
側端面と、上側オリフィス部材40の下向凹所45と
に、開口させられている。また、下側オリフィス部材3
8の外周面には、周方向に螺旋状に延びる凹溝60が形
成されており、その周方向両端部が、上側オリフィス部
材40の凹溝62と、下側オリフィス部材38の下向凹
所42とに、開口させられている。
【0026】また、下側オリフィス部材38には、軸方
向中央部分を半径方向に貫通して延びる空気通路68が
設けられており、その内方端が下側オリフィス部材38
の上向凹所44に開口されている一方、その外方端が下
側オリフィス部材38の外周面に開口させられている。
【0027】また、この空気通路68の外側開口部70
は、所定長さに亘って大口径化されている。そして、か
かる外側開口部70に対して、略厚肉円筒形状の接続金
具72が挿入され、その通孔74が空気通路68に連通
せしめられた状態で、配設されている。
【0028】そうして、かくの如きオリフィス部材36
は、シール金具22の小径部24に挿入され、上側オリ
フィス部材40の挟持部48が連結金具20とシール金
具22の段差部との間で挟圧保持されることにより組み
付けられている。また、シール金具22の小径部24は
縮径加工されて、オリフィス部材36の周面に密接され
ている。
【0029】それにより、シール金具22の内部に形成
された流体室がオリフィス部材36にて仕切られ、以
て、壁部の一部が本体ゴム弾性体14にて構成されて振
動入力時に内圧変動が惹起される受圧室50と、壁部の
一部が第一のダイヤフラム30にて構成されて該第一の
ダイヤフラム30の変形により容積変化が許容される第
一の平衡室52と、壁部の一部が第二のダイヤフラム5
4にて構成されて該第二のダイヤフラム54の変形によ
り容積変化が許容される第二の平衡室56とが、それぞ
れ形成されている。また、かかる第二の平衡室56に対
して、第二のダイヤフラム54を挟んで反対側(下側オ
リフィス部材38の上向凹所44側)に位置する部分に
は、第二のダイヤフラム54の変形を許容する作用室5
8が形成されている。
【0030】また、上下オリフィス部材40,38に形
成された凹溝62,60もシール金具22の小径部24
によって覆蓋されており、それら凹溝60,62によっ
て、受圧室50と第一の平衡室52とを連通する第一の
オリフィス通路64と、受圧室50と第二の平衡室56
とを連通する第二のオリフィス通路66が、それぞれ形
成されている。
【0031】さらに、シール金具22の小径部24に
は、オリフィス部材36における空気通路68の外側開
口部70に対応する位置に、該外側開口部70に挿入配
置された接続金具72の外径よりも小さく、且つ接続金
具72の通孔74の内径よりは大きな口径の挿通孔76
が形成されている。そして、図3に示されているよう
に、かかる挿通孔76の周縁部が接続金具72に当接さ
れることにより、接続金具72が外側開口部70内に押
圧されて固定的に保持せしめられている。
【0032】また、かかるシール金具22の小径部24
と接続金具72との当接面間では、シールゴム層32が
挟圧されており、それによって、接続金具72とオリフ
ィス部材36との隙間が密閉されている。
【0033】そして、シール金具22に対して、ひとま
わり大きな段付の有底円筒形状を呈する第二の取付金具
12が外挿され、シール金具22の大径部26を軸方向
に挟持するように、連結金具20に対してかしめ固定さ
れている。それによって、第二の取付金具12が本体ゴ
ム弾性体14の大径側端部外周面に取り付けられている
と共に、シール金具22が連結金具20に対して強固に
固定されている。
【0034】さらに、第二の取付金具12の筒壁部に
は、シール金具22の挿通孔76に対応する位置に、挿
通孔78が形成されており、これら挿通孔76,78を
通じて、オリフィス部材36に装着された接続金具72
の通孔74が、外部に開口せしめられている。そして、
かかる通孔74に対して、金属パイプ80が圧入され、
シール金具22および第二の取付金具12の挿通孔7
6,78を通じて、外方に突出する状態で固定されてい
る。
【0035】上述の如き構造とされたエンジンマウント
は、第一及び第二の取付金具10,12が、車体側及び
パワーユニット側の各一方に取り付けられてそれらの間
に介装されると共に、金属パイプ80に対して、外部空
気管路82が接続される。それによって、作用室58に
対して、図示しないバルブの切替作動に基づき、負圧と
大気圧とが、外部空気管路82を通じて、択一的に及ぼ
される。
【0036】そして、この外部空気管路82が大気中に
接続された場合には、所定容積の作用室58が現出させ
られて、第二のダイヤフラム54の変形が許容される一
方、外部空気管路82が負圧源に接続された場合には、
第二のダイヤフラム54が下側オリフィス部材38の上
向凹所44の底面に吸引吸着されて、作用室58が実質
的に消失せしめられることにより、該第二のダイヤフラ
ム54の変形が阻止されることとなる。
【0037】それ故、かかる外部空気管路82が大気中
に接続された状態下では、第二の平衡室56が容積可変
とされることにより、振動入力時に、第二のオリフィス
通路66を通じての流体の流動が生ぜしめられて、アイ
ドリング振動等の中乃至高周波振動に対する低動ばね効
果が発揮されるのであり、一方、外部空気管路82が負
圧源に接続された状態下では、第二の平衡室56が容積
不変とされて、受圧室50と第二の平衡室56との間で
の流体の流動が実質的に阻止されることにより、振動入
力時に、第一のオリフィス通路64を通じての流体の流
動が生ぜしめられて、シェイクやバウンス等の低周波大
振幅振動に対する高減衰効果が発揮されるのである。
【0038】そこにおいて、かかるエンジンマウントに
おいては、外部空気管路82の接続用口体が金属パイプ
80にて構成されていると共に、該金属パイプ80のオ
リフィス部材36に対する取付部位には接続金具72が
配設されており、メタル対メタルの圧入によって、金属
パイプ80がオリフィス部材36に取付固定されるよう
になっていることから、樹脂製のオリフィス部材を採用
したに拘わらず、金属パイプ80の取付強度を極めて有
利に確保することができるのである。
【0039】また、接続金具72は、オリフィス部材3
6に設けられた凹溝60,62を覆蓋するシール金具2
2を利用して、オリフィス部材36に押圧固定されるこ
とから、特別な固定部材や接着工程等が必要とされるよ
うなことがなく、構造の複雑化や組立作業性の悪化等を
伴うようなこともない。
【0040】しかも、接続金具72とオリフィス部材3
6との間は、オリフィス部材36に設けられた凹溝6
0,62をシールするシール金具22によって同時にシ
ールされることから、特別な部材を用いることなく、そ
れら接続金具72とオリフィス部材36との隙間を通じ
ての圧力漏れが有利に防止され得るのである。
【0041】以上、本発明の実施例について詳述してき
たが、これは文字通りの例示であって、本発明は、かか
る具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0042】例えば、前記実施例の如く、オリフィス部
材が複数の部材(38,40)にて形成されている場合
には、少なくとも空気通路68が形成される部材が樹脂
製とされている限り、本発明が適用され得、それによっ
て前述の如き効果が有効に奏せしめられ得るものであ
る。
【0043】また、前記実施例では、第一のオリフィス
通路64を形成する凹溝60と第二のオリフィス通路6
6を形成する凹溝62のいずれもが、オリフィス部材3
6の外周面に開口して形成されていたが、例えば、第二
のオリフィス通路66を形成する凹溝を軸方向端面に開
口して形成し、それを別の部材にて覆蓋するようにして
も良い。
【0044】更にまた、前記実施例では、一つの受圧室
50と二つの平衡室52,56を備えたマウント装置に
対して、本発明を適用したものの具体例を示したが、本
発明は、一つの受圧室と一つの平衡室を備えたマウント
装置や、一つの受圧室と三つ以上の平衡室を備えたマウ
ント装置に対しても、同様に適用され得るものである。
【0045】さらに、オリフィス部材に外挿されて凹溝
を覆蓋する筒状の蓋金具を、第二の取付金具によって構
成することも可能である。
【0046】また、前記実施例では、圧力流体として、
負圧空気と大気とが用いられていたが、その種類は限定
されるものでなく、正圧空気や非圧縮正流体等を圧力流
体として用いるマウント装置に対しても、本発明は、同
様に適用され得る。
【0047】加えて、前記実施例では、本発明を自動車
用エンジンマウントに対して適用したものの具体例を示
したが、本発明は、その他、各種のマウント装置に対し
て適用され得るものである。
【0048】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもないところである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのエンジンマウントを
示す縦断面説明図である。
【図2】図1に示されているエンジンマウントを構成す
るオリフィス部材の分解図である。
【図3】図1に示されているエンジンマウントの要部拡
大断面図である。
【符号の説明】
10 第一の取付金具 12 第二の取付金具 14 本体ゴム弾性体 22 シール金具 30 第一のダイヤフラム 36 オリフィス部材 50 受圧室 52 第一の平衡室 54 第二のダイヤフラム 56 第二の平衡室 58 作用室 60,62 凹溝 64 第一のオリフィス通路 66 第二のオリフィス通路 68 空気通路 70 外側開口部 72 接続金具 74 通孔 76 挿通孔 80 金属パイプ 82 外部空気管路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定距離を隔てて配された第一の取付金
    具と第二の取付金具とをゴム弾性体にて連結し、それぞ
    れ所定の非圧縮性流体が封入された、壁部の一部が前記
    ゴム弾性体にて構成された受圧室と、壁部の一部が可橈
    性膜にて構成された少なくとも一つの平衡室とを形成す
    ると共に、前記第二の取付金具にて樹脂製のオリフィス
    部材を支持せしめて、該オリフィス部材の外周面に形成
    された凹溝を筒状の蓋金具にて覆蓋することにより、前
    記受圧室と前記平衡室とを連通するオリフィス通路を形
    成する一方、前記可橈性膜と前記オリフィス部材との間
    に密閉された作用室を形成すると共に、該作用室に圧力
    流体を給排せしめる給排通路を、前記オリフィス部材の
    内部を貫通し、外周面に開口して設けてなる流体封入式
    マウント装置において、 前記オリフィス部材における前記給排通路の外側開口部
    に、該給排通路に連通せしめられる通孔を有する接続金
    具を挿入配置すると共に、該接続金具の外側端面の外周
    部分を前記蓋金具にて押圧保持せしめる一方、かかる接
    続金具の通孔に、前記蓋金具を貫通して外方に突出する
    外部管路取付用の金属パイプを圧入固定したことを特徴
    とする流体封入式マウント装置。
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