JPH06263761A - 二環式化合物、その製造方法並びにそれを含む医薬組成物 - Google Patents

二環式化合物、その製造方法並びにそれを含む医薬組成物

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JPH06263761A
JPH06263761A JP6006020A JP602094A JPH06263761A JP H06263761 A JPH06263761 A JP H06263761A JP 6006020 A JP6006020 A JP 6006020A JP 602094 A JP602094 A JP 602094A JP H06263761 A JPH06263761 A JP H06263761A
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JP
Japan
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group
allyloxycarbonyl
alkyl group
ethyl
compound
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Withdrawn
Application number
JP6006020A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Chiba
敏行 千葉
Keiji Matsuda
啓二 松田
Fumiyuki Shirai
文幸 白井
Satoshi Aoki
敏 青木
Minoru Sakurai
稔 桜井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 新規な3−ピロリジニルチオ−1−アザビシ
クロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸
化合物を提供する。 【構成】 一般式(I)で示される化合物、その製造法
ならびに当該化合物を含む医薬組成物。 [式中、R1は例えばカルボキシ基、R2は例えばヒドロ
キシ(低級)アルキル基、R3は例えば低級アルキル
基、R4は例えば低級アルキル基、R5は例えば低級アル
キル基R6は例えばイミノ保護基、Aは低級アルキレン
基である] 【効果】 式(I)の化合物は抗菌活性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、新規な二環式化合物
および医薬として許容されるその塩類に関するものであ
る。詳細には、この発明は、新規な3−ピロリジニルチ
オ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン
−2−カルボン酸誘導体および医薬として許容されるそ
の塩類に関するものである。
【0002】さらに詳細には、この発明は、抗菌活性を
有する新規な3−ピロリジニルチオ−1−アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸誘導
体および医薬として許容されるその塩類、それらの製造
方法、およびそれらを含有する医薬組成物に関するもの
である。
【0003】
【発明の目的】従って、この発明の一つの目的は、多く
の病原菌に対して非常に有効であり、且つ抗菌剤として
有用な、新規な3−ピロリジニルチオ−1−アザビシク
ロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸誘
導体および医薬として許容されるその塩類を提供するこ
とである。
【0004】この発明のもう一つの目的は、新規な3−
ピロリジニルチオ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘ
プト−2−エン−2−カルボン酸誘導体およびその塩類
の製造方法を提供することである。この発明のさらにも
う一つの目的は、有効成分として上記3−ピロリジニル
チオ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エ
ン−2−カルボン酸誘導体および医薬として許容される
その塩類を含有する医薬組成物を提供することである。
【0005】
【発明の構成】目的とする3−ピロリジニルチオ−1−
アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カ
ルボン酸誘導体は新規であり、下記一般式(I):
【0006】
【化16】
【0007】[式中、R1はカルボキシ基または保護さ
れたカルボキシ基、R2はヒドロキシ(低級)アルキル
基または保護されたヒドロキシ(低級)アルキル基、R
3は水素または低級アルキル基、R4とR5は、R4が低級
アルキル基で、R5が低級アルキル基またはヒドロキシ
(低級)アルキル基を意味するか、またはR4が低級ア
ルキル基、低級アルケニル基、2−ヒドロキシエチル
基、3−ヒドロキシプロピル基、2−トリ(低級)アル
キルシリルオキシエチル基、3−トリ(低級)アルキル
シリルオキシプロピル基、シアノ(低級)アルキル基、
ハロゲンとヒドロキシで置換された(低級)アルキル
基、ハロ(低級)アルキル基、カルバモイルオキシ(低
級)アルキル基、カルバモイルメチル基または1−カル
バモイルエチル基で、R5が水素またはイミノ保護基を
意味し、R6は水素またはイミノ保護基、Aは低級アル
キレン基、但し、R4がカルバモイルメチル基または1
−カルバモイルエチル基の場合は、Aはエチレンであ
る]で示される化合物または医薬として許容されるその
塩類で示すことができる。
【0008】
【発明の構成の説明】目的化合物(I)の医薬として許容
される好適な塩類は常用の無毒性の塩類であり、無機塩
基塩等の塩基との塩、その例として、アルカリ金属塩
(例えばナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類
金属塩(例えばカルシウム塩、マグネシウム塩等)、ア
ンモニウム塩、有機塩基塩等の塩基との塩、その例とし
て、有機アミン塩(例えばトリエチルアミン塩、ピリジ
ン塩、ピコリン塩、エタノールアミン塩、トリエタノー
ルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N′−ジ
ベンジルエチレンジアミン塩等);無機酸付加塩(例え
ば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等)、有機
酸付加塩(例えばギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸
塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベ
ンゼンスルホン酸塩等)等のような酸との塩;塩基性ア
ミノ酸または酸性アミノ酸との塩(例えばアルギニン、
アスパラギン酸、グルタミン酸等);分子間第四級塩ま
たは分子内第四級塩等が挙げられる。
【0009】上記分子間第四級塩は、隣接する”A”に
結合する上記第四級窒素原子がさらに、低級アルキル基
(例えばメチル等)、カルバモイル(低級)アルキル基
(例えばカルバモイルメチル等)のような適当な置換基
で置換されている場合にはすべてのアニオンと共に形成
される。
【0010】好ましい分子間第四級塩としては例えば、
N,N−ジ(低級)アルキル−N−[カルバモイル(低
級)アルキル]アンモニオハライド(例えば、N,N−
ジメチル−N−カルバモイルメチルアンモニオの沃化物
または塩化物)等が挙げられる。
【0011】目的化合物(I)および後記中間化合物に
は、不斉炭素原子に起因する光学異性体等の立体異性体
対1個以上が存在することがあるが、そのような異性体
もこの発明の範囲内に包含されるものとする。この発明
によれば、目的化合物(I)または医薬として許容される
その塩類は、下記反応式で示される製造法によって製造
することができる。製造法1
【0012】
【化17】 製造法2
【0013】
【化18】 製造法3
【0014】
【化19】 製造法4
【0015】
【化20】 製造法5
【0016】
【化21】 製造法6
【0017】
【化22】
【0018】[式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6
よびAはそれぞれ前と同じ意味であり、R1 a保護された
カルボキシ基、R2 aは保護されたヒドロキシ(低級)アル
キル基、R2 bはヒドロキシ(低級)アルキル基、R4 a
5 aは、R4 aが2−トリ(低級)アルキルシリルオキシ
エチル基または3−トリ(低級)アルキルシリルオキシ
プロピル基で、R5 aが水素またはイミノ保護基を意味す
るか、またはR4 aが低級アルキル基、低級アルケニル
基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル
基、2−トリ(低級)アルキルシリルオキシエチル基、
3−トリ(低級)アルキルシリルオキシプロピル基、シ
アノ(低級)アルキル基、ハロゲンとヒドロキシで置換
された(低級)アルキル基、ハロ(低級)アルキル基、
カルバモイルオキシ(低級)アルキル基、カルバモイル
メチル基または1−カルバモイルエチル基で、R5 aがイ
ミノ保護基を意味し、R4 bとR5 bは、R4 bが2−ヒドロ
キシエチル基または3−ヒドロキシプロピル基で、R5 b
が水素またはイミノ保護基を意味するか、またはR4 b
低級アルキル基、低級アルケニル基、2−ヒドロキシエ
チル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−トリ(低級)
アルキルシリルオキシエチル基、3−トリ(低級)アル
キルシリルオキシプロピル基、シアノ(低級)アルキル
基、ハロゲンとヒドロキシで置換された(低級)アルキ
ル基、ハロ(低級)アルキル基、カルバモイルオキシ
(低級)アルキル基、カルバモイルメチル基または1−
カルバモイルエチル基で、R5 bが水素を意味し、R7
低級アルキル基またはカルバモイル(低級)アルキル
基、Xはハロゲンである]上記製造法で使用される化合
物(III)は新規であり、例えば以下に示す製造法もしく
は常用の方法によって製造することができる。製造法A
【0019】
【化23】 製造法B
【0020】
【化24】
【0021】[式中、R4、R5、R6およびAはそれぞ
れ前と同じ意味であり、R8はメルカプト保護基であ
る]上記及び以下のこの明細書の記載において、この発
明の範囲内に包含される種々の定義の好適な例および説
明を以下詳細に述べる。
【0022】「低級」とは、特に指示がなければ、炭素
原子1個ないし6個(もしくは低級アルケニル基の場合
には2個ないし6個)、好ましくは炭素原子1個ないし
4個(もしくは低級アルケニル基の場合には2個ないし
4個)を意味するものとする。好適な「保護されたカル
ボキシ基」としてはエステル化されたカルボキシ基が挙
げられ、「エステル化されたカルボキシ基」については
下記のものを参照すればよい。
【0023】エステル化されたカルボキシ基のエステル
部分の好適な例としては、低級アルキルエステル(例え
ばメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステ
ル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、イソブチ
ルエステル、第三級ブチルエステル、ペンチルエステ
ル、ヘキシルエステル等)が挙げられ、それらは適当な
置換基少なくとも1個を有していてもよく、その例とし
ては、低級アルカノイルオキシ(低級)アルキルエステ
ル(例えばアセトキシメチルエステル、プロピオニルオ
キシメチルエステル、ブチリルオキシメチルエステル、
バレリルオキシメチルエステル、ピバロイルオキシメチ
ルエステル、ヘキサノイルオキシメチルエステル);1
−(または2−)アセトキシエチルエステル、1−(ま
たは2−または3−)アセトキシプロピルエステル、1
−(または2−または3−または4−)アセトキシブチ
ルエステル、1−(または2−)プロピオニルオキシエ
チルエステル、1−(または2−または3−)プロピオ
ニルオキシプロピルエステル、1−(または2−)ブチ
リルオキシエチルエステル、1−(または2−)イソブ
チリルオキシエチルエステル、1−(または2−)ピバ
ロイルオキシエチルエステル、1−(または2−)ヘキ
サノイルオキシエチルエステル、イソブチリルオキシメ
チルエステル、2−エチルブチリルオキシメチルエステ
ル、3,3−ジメチルブチリルオキシメチルエステル、
1−(または2−)ペンタノイルオキシエチルエステル
等]、低級アルカンスルホニル(低級)アルキルエステ
ル(例えば2−メシルエチルエステル等)、モノ(また
はジまたはトリ)ハロ(低級)アルキルエステル(例え
ば、2−ヨードエチルエステル、2,2,2−トリクロ
ロエチルエステル等);低級アルコキシカルボニルオキ
シ(低級)アルキルエステル[例えば、メトキシカルボ
ニルオキシメチルエステル、エトキシカルボニルオキシ
メチルエステル、プロポキシカルボニルオキシメチルエ
ステル、第三級ブトキシカルボニルオキシメチルエステ
ル、1−(または2−)メトキシカルボニルオキシエチ
ルエステル、1−(または2−)エトキシカルボニルオ
キシエチルエステル、1−(または2−)イソプロポキ
シカルボニルオキシエチルエステル等]、フタリジリデ
ン(低級)アルキルエステル、または(5−低級アルキ
ル−2−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)
(低級)アルキルエステル[例えば、(5−メチル−2
−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)メチルエ
ステル、(5−エチル−2−オキソ−1,3−ジオキソ
ール−4−イル)メチルエステル、(5−プロピル−2
−オキソ−1,3−ジオキソール−4−イル)エチルエ
ステル];低級アルケニルエステル(例えばビニルエス
テル、アリルエステル等);低級アルキニルエステル
(例えばエチニルエステル、プロピニルエステル等);
ハロゲンまたは低級アルコキシ基(例えばベンジルエス
テル、4−メトキシベンジルエステル、4−ニトロベン
ジルエステル、フェネチルエステル、トリチルエステ
ル、ベンズヒドリルエステル、ビス(メトキシフェニ
ル)メチルエステル、3,4−ジメトキシベンジルエス
テル、4−ヒドロキシ−3,5−ジ第三級ブチルベンジ
ルエステル等)を有していてもよいモノまたはジまたは
トリフェニル(低級)アルキルエステル等のような適当
な置換基少なくとも1個を有していてもよいアル(低
級)アルキルエステル;適当な置換基少なくとも1個を
有していてもよいアリールエステル(例えば、フェニル
エステル、4−クロロフェニルエステル、トリルエステ
ル、第三級ブチルフェニルエステル、キシリルエステ
ル、メシチルエステル、クメニルエステル等);フタリ
ジルエステル;等が挙げられる。
【0024】このようにして定義された保護されたカル
ボキシ基のさらに好ましい例としては、(C2−C4)ア
ルケニルオキシカルボニル基およびフェニル(またはニ
トロフェニル)(C1−C4)アルコキシカルボニル基が
挙げられ、最も好ましい例としてアリルオキシカルボニ
ル基が挙げられる。
【0025】好適な「ヒドロキシ(低級)アルキル基」
としては、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒド
ロキシプロピル、1−(ヒドロキシメチル)エチル、1
−ヒドロキシ−1−メチルエチル、ヒドロキシブチル、
ヒドロキシペンチル、ヒドロキシヘキシル等のような、
ヒドロキシ基を有する直鎖または分枝鎖低級アルキル基
が挙げられ、それらの中でさらに好ましい例としてヒド
ロキシ(C1−C4)アルキル基が挙げられ、最も好まし
くはR2が1−ヒドロキシエチル基であり、R4が2−ヒ
ドロキシエチル基および/またはが3−ヒドロキシプロ
ピル基である。
【0026】好適な2−トリ(低級)アルキルシリルオ
キシエチル基としては、2−トリメチルシリルオキシエ
チル基、2−トリエチルシリルオキシエチル基、2−イ
ソプロピルジメチルシリルオキシエチル基、2−(第三
級ブチルジメチルシリルオキシ)エチル基、2−(ジイ
ソプロピルメチルシリルオキシ)エチル基等が挙げら
れ、それらの中でさらに好ましい例としては、2−{ト
リ(C1−C4)アルキルシリルオキシ}エチル基が挙げ
られ、最も好ましくは2−(第三級ブチルジメチルシリ
ルオキシ)エチル基である。
【0027】好適な3−トリ(低級)アルキルシリルオ
キシプロピル基としては、3−トリメチルシリルオキシ
プロピル基、3−トリエチルシリルオキシプロピル基、
3−イソプロピルジメチルシリルオキシプロピル基、3
−(第三級ブチルジメチルシリルオキシ)プロピル基、
3−(ジイソプロピルメチルシリルオキシ)プロピル基
等が挙げられ、それらの中でさらに好ましい例として
は、3−{トリ(C1−C4)アルキルシリルオキシ}プ
ロピル基が挙げられ、最も好ましくは3−(第三級ブチ
ルジメチルシリルオキシ)プロピル基である。
【0028】好適な「低級アルキル基」としては、メチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第三級
ブチル、ペンチル、ヘキシル等の直鎖または分枝鎖アル
キル基が挙げられ、それらの中でさらに好ましい例とし
ては(C1−C4)アルキル基が挙げられ、最も好ましく
はメチル基である。
【0029】好適な「イミノ保護基」としては、脂肪族
アシル基、芳香族アシル基、複素環式アシル基ならびに
カルボキシカルボン酸、スルホン酸およびカルバミン酸
から誘導される芳香族基または複素環式基によって置換
された脂肪族アシル基が挙げられる。
【0030】脂肪族アシル基としては、飽和または不飽
和の脂環式または環式のもの、例えば低級アルカノイル
基のようなアルカノイル基(例えばホルミル、アセチ
ル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリ
ル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル等)、低
級アルキルスルホニル基のようなアルキルスルホニル基
(例えばメシル、エチルスルホニル、プロピルスルホニ
ル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、イソ
ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、ヘキシルスル
ホニル等)、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイ
ル基(例えばメチルカルバモイル、エチルカルバモイル
等)、低級アルコキシカルボニル基のようなアルコキシ
カルボニル基(例えばメトキシカルボニル、エトキシカ
ルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニ
ル、第三級ブトキシカルボニル等)、低級アルケニルオ
キシカルボニル基のようなアルケニルオキシカルボニル
基(例えばビニルオキシカルボニル、アリルオキシカル
ボニル等)、低級アルケノイル基のようなアルケノイル
基(例えばアクリロイル、メタクリロイル、クロトノイ
ル等)、シクロ(低級)アルカンカルボニル基のような
シクロアルカンカルボニル基(例えばシクロプロパンカ
ルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサン
カルボニル等)等が挙げられる。芳香族基によって置換
された脂肪族アシル基としては、フェニル(低級)アル
コキシカルボニル基のようなアル(低級)アルコキシカ
ルボニル基(例えばベンジルオキシカルボニル、フェネ
チルオキシカルボニル等)等が挙げられる。
【0031】これらのアシル基はさらに、ニトロ基等の
ような適当な置換基1個以上で置換されていてもよく、
そのような置換基を有する好ましいアシル基としては、
ニトロアル(低級)アルコキシカルボニル基(例えばニ
トロベンジルオキシカルボニル等)等が挙げられる。
【0032】従って、定義された「イミノ保護基」の好
ましい例としては、低級アルケニルオキシカルボニル基
およびフェニル(またはニトロフェニル)(低級)アル
コキシカルボニル基が挙げられ、より好ましくは(C2
−C4)アルケニルオキシカルボニル基およびフェニル
(またはニトロフェニル)(C1−C4)アルコキシカル
ボニル基が挙げられ、最も好ましくはアリルオキシカル
ボニル基である。
【0033】好適な「低級アルキレン基」としては、メ
チレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペ
ンタメチレン、ヘキサメチレン、メチルメチレン、エチ
ルエチレン、プロピレン等の直鎖または分枝鎖アルキレ
ン基が挙げられ、より好ましくは(C1−C4)アルキレ
ン基が挙げられ、最も好ましくはメチレンおよびエチレ
ンである。
【0034】好適な「メルカプト保護基」としては、上
述したアシル基、モノまたはジまたはトリフェニル(低
級)アルキル基のようなアル(低級)アルキル基(例え
ば、ベンジル基、フェネチル基、ベンズヒドリル基、ト
リチル基等)等が挙げられ、より好ましい例としては、
(C1−C4)アルカノイル基、アロイル基およびトリフ
ェニル(C1−C4)アルキル基が挙げられ、最も好まし
くはアセチル基、ベンゾイル基およびトリチル基であ
る。好適な「ハロゲン」としては塩素、臭素、ヨウ素お
よびフッ素が挙げられ、より好ましい例としてはヨウ素
が挙げられる。
【0035】好適な「カルバモイル(低級)アルキル
基」としては、例えばカルバモイルメチル基、カルバモ
イルエチル基、カルバモイルプロピル基、1−(カルバ
モイルメチル)エチル基、1−カルバモイル−1−メチ
ルエチル基、カルバモイルブチル基、カルバモイルペン
チル基、カルバモイルヘキシル基等のようなカルバモイ
ル基を有する直鎖または分枝鎖の低級アルキル基が挙げ
られ、より好ましい例としては、カルバモイル(C1
4)アルキル基が挙げられ、最も好ましくはカルバモ
イルメチル基が挙げられる。
【0036】好適な「低級アルケニル基」としては、ビ
ニル基、アリル基等のような直鎖または分枝鎖のアルケ
ニル基が挙げられ、より好ましい例としては(C2
4)アルケニル基が挙げられ、最も好ましくはアリル
基である。好適なシアノ(低級)アルキル基としては、
例えばシアノメチル基、1−(または2−シアノ)エチ
ル基、1−(または2−または3−シアノ)プロピル
基、シアノ−2−メチルエチル基、シアノブチル基、シ
アノ第三級ブチル基、シアノペンチル基、シアノヘキシ
ル基等の直鎖または分枝鎖シアノアルキル基が挙げら
れ、それらの中でさらに好ましい例としてはシアノ(C
1−C4)アルキル基が挙げられ、最も好ましくはシアノ
メチル基である。
【0037】好適なハロゲンとヒドロキシで置換された
(低級)アルキル基としては、例えば上記ハロゲンとヒ
ドロキシで置換された(低級)アルキル基が挙げられ、
最も好ましくは3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル基
である。好適なハロ(低級)アルキル基としては、例え
ば上記ハロゲンで置換された上記低級アルキル基が挙げ
られ、それらの中でさらに好ましい例としては、トリク
ロロ(低級)アルキル基、トリフルオロ(低級)アルキ
ル基等が挙げられ、最も好ましくは2,2,2−トリフ
ルオロエチル基である。
【0038】好適なカルバモイルオキシ(低級)アルキ
ル基としては、例えばカルバモイルオキシメチル基、1
−(または2−カルバモイルオキシ)エチル基、1−
(または2−カルバモイルオキシ)プロピル基、1−
(カルバモイルオキシメチル)エチル基、1−カルバモ
イルオキシ−1−メチルエチル基、カルバモイルオキシ
ブチル基、カルバモイルオキシペンチル基、カルバモイ
ルオキシヘキシル基等のようなカルバモイルオキシ基を
有する直鎖または分枝鎖の低級アルキル基が挙げられ、
より好ましい例としては、カルバモイルオキシ(C1
4)アルキル基が挙げられ、最も好ましくはカルバモ
イルオキシエチル基である。式:
【0039】
【化25】 の好ましい例としては、以下のものが挙げられる。
【0040】−N,N−ジ(低級)アルキルアミノ(低
級)アルキル基、−N−(低級)アルキル−N−ヒドロ
キシ(低級)アルキルアミノ(低級)アルキル基、−
(低級)アルキルアミノ(低級)アルキル基、−(低
級)アルケニルアミノ(低級)アルキル基、−2−(2
−ヒドロキシエチルアミノ)エチル基−3−ヒドロキシ
プロピルアミノメチル基、−2−[2−トリ(低級)ア
ルキルシリルオキシエチルアミノ]エチル基、−3−ト
リ(低級)アルキルシリルオキシプロピルアミノメチル
基、−シアノ(低級)アルキルアミノ(低級)アルキル
基、−ハロゲンとヒドロキシで置換された(低級)アル
キルアミノ(低級)アルキル基、−トリハロ(低級)ア
ルキルアミノ(低級)アルキル基、−2−カルバモイル
メチルアミノエチル基、−2−(1−カルバモイルエチ
ルアミノ)エチル基、−カルバモイルオキシ(低級)ア
ルキルアミノ(低級)アルキル基、−N−イミノ保護基
−N−(低級)アルキルアミノ(低級)アルキル基、−
N−イミノ保護基−N−(低級)アルケニルアミノ(低
級)アルキル基、−2−[N−イミノ保護基−N−(2
−ヒドロキシエチルアミノ)]エチル基、−N−イミノ
保護基−N−(3−ヒドロキシプロピル)アミノメチル
基、−2−[N−イミノ保護基−N−{2−トリ(低
級)アルキルシリルオキシエチル}アミノ]エチル基、
−N−イミノ保護基−N−[3−トリ(低級)アルキル
シリルオキシプロピル]アミノメチル基、−N−イミノ
保護基−N−シアノ(低級)アルキルアミノ(低級)ア
ルキル基、−N−イミノ保護基−N−{ハロゲンおよび
ヒドロキシ置換(低級)アルキル}アミノ(低級)アル
キル基、−N−イミノ保護基−N−トリハロ(低級)ア
ルキルアミノ(低級)アルキル基、−2−(N−イミノ
保護基−N−カルバモイルメチルアミノ)エチル基、−
2−[N−イミノ保護基−N−(1−カルバモイルエチ
ルアミノ)]エチル基、またはそれらの酸付加塩、−
N,N−ジメチル−N−カルバモイルメチルアンモニオ
メチル・沃化物(または塩化物)、または−2−(N,
N−ジメチル−N−カルバモイルメチルアンモニオ)エ
チル・沃化物(または塩化物)
【0041】R1、R2、R3、R4、R5、R6およびAの
好適な例としては、以下のものが挙げられる:R1はカ
ルボキシ基、低級アルケニルオキシカルボニル基または
フェニル(またはニトロフェニル)(低級)アルコキシ
カルボニル基、R2はヒドロキシ(低級)アルキル基、
[フェニル(またはニトロフェニル)(低級)アルコキ
シ]カルボニルオキシ(低級)アルキル基、低級アルケ
ニルオキシカルボニルオキシ(低級)アルキル基または
[トリ(低級)アルキルシリル]オキシ(低級)アルキ
ル基、R3は水素または低級アルキル基、R4は低級アル
キル基、低級アルケニル基、2−ヒドロキシエチル基、
2−(第三級ブチルジメチルシリルオキシ)エチル基、
3−ヒドロキシプロピル基、3−(第三級ブチルジメチ
ルシリルオキシ)プロピル基、シアノ(低級)アルキル
基、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル基、2,2,
2−トリフルオロエチル基、カルバモイルオキシ(低
級)アルキル基、カルバモイルメチル基または1−カル
バモイルエチル基、R5は水素、低級アルキル基、ヒド
ロキシ(低級)アルキル基またはアリルオキシカルボニ
ル基、R6は水素、低級アルケニルオキシカルボニル基
またはフェニル(またはニトロフェニル)(低級)アル
コキシカルボニル基、Aは低級アルキレン基である。こ
の発明の目的化合物(I)の製造法を以下詳細に説明す
る。
【0042】(1)製造法1:化合物(I)またはその
塩類は、化合物(II)またはそのオキソ基における反応
性誘導体を化合物(III)またはその塩類と反応させる
ことにより製造することができる。化合物(II)の好適
な塩類としては、化合物(I)の塩類と同じものが挙げ
られる。化合物(II)のオキソ基における反応性誘導体
は、下式(II')で表すことができる。これはこの反応
に好適に用いられるものであり、化合物(II)またはそ
の塩類をアシル化剤と反応させることによって製造する
ことができる。
【0043】
【化26】
【0044】[式中、R1、R2およびR3はそれぞれ前
と同じ意味であり、R9はイミノ保護基用のアシル基、
および後述する有機リン酸等から誘導されるO,O−置
換ホスホノである] 好適なアシル化剤としては、化合物(II)中に上記アシ
ル基を導入することができる常用のアシル化剤が挙げら
れ、このうち好適なアシル化剤としては、有機スルホン
酸または有機リン酸または例えば酸ハライド、酸無水物
等のようなそれらの反応性誘導体等、例えばアレンスル
ホニルハライド(例えばベンゼンスルホニル塩化物、p
−トルエンスルホニル塩化物、p−ニトロベンゼンスル
ホニル塩化物、p−ブロモベンゼンスルホニル塩化物
等)、アレンスルホン酸無水物(例えばベンゼンスルホ
ン酸無水物、p−トルエンスルホン酸無水物、p−ニト
ロベンゼンスルホン酸無水物等)、さらにハロゲンを有
していてもよい低級アルカンスルホニルハライド(例え
ばメタンスルホニル塩化物、エタンスルホニル塩化物、
トリフルオロメタンスルホニル塩化物等)、ハロゲンを
有していてもよい低級アルカンスルホン酸無水物(例え
ばメタンスルホン酸無水物、エタンスルホン酸無水物、
トリフルオロメタンスルホン酸無水物等)、ジ(低級)
アルキルホスフィン酸ハライド(例えばジエチルホスフ
ィン酸塩化物等)、ジアリールホスフィン酸ハライド
(例えばジフェニルホスフィン酸塩化物等)等が挙げら
れる。
【0045】このアシル化反応は、通常アセトン、ジオ
キサン、アセトニトリル、クロロホルム、塩化メチレ
ン、ヘキサメチルホスホルアミド、ジクロロエタン、テ
トラヒドロフラン、酢酸エチル、ジメチルスルホキシ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、ピリジン等のよう
な反応に悪影響を及ぼさない慣用の溶媒中、またはそれ
らの混合物中で行われる。
【0046】上記アシル化剤を反応中遊離酸型またはそ
の塩型で用いる場合には、この反応は、好適には、カル
ボジイミド化合物[例えば、N,N’−ジエチルカルボ
ジイミド、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド、
N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N−シク
ロヘキシル−N’−モルホリノエチルカルボジイミド、
N−シクロヘキシル−N’−(4−ジエチルアミノシク
ロヘキシル)カルボジイミド、N−エチル−N’−(3
−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド等];N,
N’−カルボニルジイミダゾール、N,N’−カルボニ
ルビス(2−メチルイミダゾール);ケテンイミン化合
物(例えばペンタメチレンケテン−N−シクロヘキシル
イミン、ジフェニルケテン−N−シクロヘキシルイミン
等);エトキシアセチレン;1−アルコキシ−1−クロ
ロエチレン;ポリリン酸エチル;ポリリン酸イソプロピ
ル;オキシ塩化リン;三塩化リン;塩化チオニル;塩化
オキサリル;四塩化炭素またはジアゼンジカルボン酸塩
とトリフェニルホスフィンとの組合わせ;2−エチル−
7−ヒドロキシベンズイソキサゾリウム塩;2−エチル
−5−(m−スルホフェニル)イソキサゾリウムヒドロ
キシドの分子内塩;1−(p−クロロベンゼンスルホニ
ルオキシ)−6−クロロ−1H−ベンゾトリアゾール;
N,N−ジメチルホルムアミドと塩化チオニル、ホスゲ
ン、オキシ塩化リン等との反応によって製造されるいわ
ゆるビルスマイヤー試薬等の通常用いられる濃縮剤の存
在下に行われる。
【0047】このアシル化反応は、アルカリ金属炭酸水
素塩(例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム
等)、アルカリ金属炭酸塩(例えば炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム等)、アルカリ土類金属炭酸塩(例えば炭酸
マグネシウム、炭酸カルシウム等)、トリ(低級)アル
キルアミン(例えばトリメチルアミン、トリエチルアミ
ン、N,N−ジイソプロピル−N−エチルアミン等)、
ピリジン化合物[例えばピリジン、ピコリン、ルチジ
ン、N,N−ジメチルアミノピリジン等のN,N−ジ
(低級)アルキルアミノピリジン等]、キノリン、N−
低級アルキルモルホリン(例えばN−メチルモルホリン
等)、N,N−ジ(低級)アルキルベンジルアミン(例
えばN,N−ジメチルベンジルアミン等)、アルカリ金
属アルコキシド(例えばナトリウムメトキシド、ナトリ
ウムエトキシド、カリウムブトキシド等)等の無機塩基
または有機塩基の存在下に行われる。このアシル化反応
の反応温度は特に限定されず、反応は通常、冷却〜加温
下に行われる。
【0048】化合物(II)に関して、下式(IIA)で表
される3,7−ジオキソ−1−アザビシクロ[3.2.
0]ヘプタン環系は、下式(IIB)で表される3−ヒド
ロキシ−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]
ヘプト−2−エン環系と互変異性の関係にあることは周
知である。従って、これらの環系は両方とも、実質的に
同じものである。
【0049】
【化27】
【0050】この化合物(II')またはその塩類は、い
ったん単離してもよく、または単離しないでそのまま引
続き化合物(III)またはその塩類と反応させてもよ
い。化合物(III)の好適な塩類としては、化合物(I)
の塩類と同じもの並びに銀塩が挙げられる。化合物(I
I)またはその反応性誘導体またはそれらの塩類と、化
合物(III)またはその塩類の反応は、上記アシル化反
応で説明したような有機塩基または無機塩基の存在下に
行われる。この反応は、アシル化反応で説明したように
反応に悪影響を及ぼさない慣用の溶媒中で行われる。上
記反応温度は特に限定されず、反応は通常、冷却〜加温
下に行われる。
【0051】(2)製造法2:化合物(I-b)またはその塩類
は、化合物(I-a)またはその塩類をR1 aのカルボキシ保
護基の脱離反応に付すことにより製造することができ
る。化合物(I-a)および(I-b)の好適な塩類としては化合
物(I)の塩類と同じものが挙げられる。この反応は通
常、加水分解、還元等のような常法によって行われる。
【0052】(i)加水分解 加水分解は塩基または酸の存在下で行うことが好まし
い。好適な塩基としてはアルカリ金属水酸化物(例えば
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、アルカリ土類
金属水酸化物(例えば水酸化マグネシウム、水酸化カル
シウム等)、アルカリ金属水素化物(例えば水素化ナト
リウム、水素化カリウム等)、アルカリ土類金属水素化
物(例えば水素化カルシウム等)、アルカリ金属アルコ
キシド(例えばナトリウムメトキシド、ナトリウムエト
キシド、カリウム第三級ブトキシド等)、アルカリ金属
炭酸塩(例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等)、ア
ルカリ土類金属炭酸塩(例えば炭酸マグネシウム、炭酸
カルシウム等)、アルカリ金属炭酸水素塩(例えば炭酸
水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等)等が挙げられ
る。
【0053】好適な酸としては、有機酸(例えばギ酸、
酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、ベンゼンスル
ホン酸、p−トルエンスルホン酸等)および無機酸(例
えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸等)が挙げられ
る。トリフルオロ酢酸を使用する酸性加水分解は通常、
陽イオン捕捉剤(例えばフェノール、アニソール等)の
添加によって促進される。
【0054】ヒドロキシ保護基がトリ(低級)アルキル
シリル基の場合には、加水分解はトリ(低級)アルキル
アンモニウムハロゲン化物(例えばフッ化トリブチルア
ンモニウム等)の存在下に行なわれる。
【0055】この反応は通常、水、塩化メチレン、アル
コール(例えばメタノール、エタノール等)、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、アセトン等のような反応に悪
影響を及ぼさない常用の溶媒中、またはそれらの混合物
中で行われる。液状の塩基または酸も溶媒として使用す
ることができる。反応温度は特に限定されず、反応は通
常、冷却〜加温下に行なわれる。
【0056】(ii)還元 この脱離反応に適用できる還元方法としては、金属(例
えば亜鉛、亜鉛アマルガム等)またはクロム化合物塩
(例えば塩化第一クロム、酢酸第一クロム等)と、有機
酸または無機酸(例えば酢酸、プロピオン酸、塩酸、硫
酸等)との組合わせによる還元;およびパラジウム触媒
(例えばパラジウム海綿、パラジウム黒、酸化パラジウ
ム、パラジウム−炭、コロイドパラジウム、パラジウム
−硫酸バリウム、パラジウム−炭酸バリウム、水酸化パ
ラジウム−炭等)、ニッケル触媒(例えば還元ニッケ
ル、酸化ニッケル、ラネーニッケル等)、白金触媒(例
えば白金板、白金海綿、白金黒、コロイド白金、酸化白
金、白金線等)等のような慣用の金属触媒の存在下にお
ける常法の触媒還元が挙げられる。
【0057】触媒還元を適用する場合には、中性付近の
条件で反応を行うことが好ましい。この反応は通常、
水、アルコール(例えばメタノール、エタノール、プロ
パノール等)、ジオキサン、テトラヒドロフラン、酢
酸、緩衝溶液(例えばリン酸塩緩衝液、酢酸塩緩衝液
等)等のような反応に悪影響を及ぼさない常用の溶媒
中、またはそれらの混合物中で行われる。反応温度は特
に限定されず、反応は通常、冷却〜加温下に行われる。
【0058】カルボキシ保護基がアリル基である場合に
は、アリル基はパラジウム化合物を使用する水素化分解
によって脱保護される。この反応に使用される好適なパ
ラジウム化合物としては、パラジウム−炭、水酸化パラ
ジウム−炭、塩化パラジウム、例えばテトラキス(トリ
フェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(ジベン
ジリデンアセトン)パラジウム(0)、ジ[1,2−ビス
(ジフェニルホスフィノ)エタン]パラジウム(0)、
テトラキス(亜リン酸トリフェニル)パラジウム(0)、
テトラキス(亜リン酸トリエチル)パラジウム(0)等
のようなパラジウム−配位子錯体が挙げられる。
【0059】この反応は、アミン(例えばモルホリン、
N−メチルアニリン等)、活性メチレン化合物(例えば
ジメドン、酢酸ベンゾイル、2−メチル−3−オキソ吉
草酸等)、シアノヒドリン化合物(例えばシアン化α−
テトラヒドロピラニルオキシベンジル等)、アルカン酸
またはその塩(例えばギ酸、酢酸、ギ酸アンモニウム、
酢酸ナトリウム、2−エチルヘキサン酸ナトリウム
等)、N−ヒドロキシこはく酸イミド等のような、反応
中発生するアリル基の捕集剤の存在下に行うことが好ま
しい。
【0060】この反応は低級アルキルアミン(例えばブ
チルアミン、トリエチルアミン等)、ピリジン等のよう
な塩基の存在下に行なわれる。この反応にパラジウム−
配位子錯体を使用する場合には、対応する配位子(例え
ばトリフェニルホスフィン、亜リン酸トリフェニル、亜
リン酸トリエチル等)の存在下に反応を行うことが好ま
しい。
【0061】この反応は通常、水、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、アセトニトリル、クロロホルム、ジクロロメタン、
塩化メチレン、酢酸エチル等のような反応に悪影響を及
ぼさない常用の溶媒中、またはそれらの混合物中で行わ
れる。脱離反応は、脱離すべきカルボキシ保護基の種類
によって選択することができる。R2のヒドロキシ保護
基、R5のイミノ保護基、および/またはR6のイミノ保
護基が反応中同時に脱離される場合もこの製造法の範囲
内に包含される。
【0062】(3)製造法3:化合物(I-d)またはその塩類
は、化合物(I-c)またはその塩類をR6 aのイミノ保護基
の脱離反応に付すことにより製造することができる。化
合物(I-c)および(I-d)の好適な塩類としては、化合物
(I)の塩類と同じものが挙げられる。この反応は通常、
加水分解、還元等のような常法によって行われる。
【0063】加水分解法および還元法ならびに反応条件
(例えば反応温度、溶媒等)は、製造法2の化合物(I-
a)のカルボキシ保護基の脱離反応で説明した方法ならび
に条件と実質的に同じであり、従って上記説明を参照す
ればよい。R1のカルボキシ保護基、および/またはR2
のヒドロキシ保護基、および/またはR5のイミノ保護
基が反応中同時に脱離される場合もこの製造法の範囲内
に包含される。
【0064】(4)製造法4:化合物(I-f)またはその塩類
は、化合物(I-e)またはその塩類をR2 aのヒドロキシ保
護基の脱離反応に付すことにより製造することができ
る。化合物(I-e)および(I-f)の好適な塩類としては、化
合物(I)の塩類と同じものが挙げられる。この反応は通
常、加水分解、還元等のような常法によって行われる。
加水分解法および還元法ならびに反応条件(例えば反応
温度、溶媒等)は、製造法2の化合物(I-a)のカルボキ
シ保護基の脱離反応で説明した方法ならびに条件と実質
的に同じであり、従って上記説明を参照すればよい。
【0065】ヒドロキシ保護基がトリ(低級)アルキル
シリル基である場合には、この保護基の脱離はまた、フ
ッ化テトラ(低級)アルキルアンモニウム(例えばフッ
化テトラブチルアンモニウム)の存在下に行われる。R
1のカルボキシ保護基、および/またはR1のヒドロキシ
保護基、および/またはR6のイミノ保護基が反応中同
時に脱離される場合も、この製造法の範囲内に包含され
る。
【0066】(5)製造法5:化合物(I-h)またはその塩類
は、化合物(I-g)またはその塩類をR5 aのイミノ保護基
の脱離反応に付すことにより製造することができる。化
合物(I-g)および(I-h)の好適な塩類としては、化合物
(I)の塩類と同じものが挙げられる。この反応は通常、
加水分解、還元等のような常法によって行われる。
【0067】加水分解法および還元法ならびに反応条件
(例えば反応温度、溶媒等)は、製造法2の化合物(I-
a)のカルボキシ保護基の脱離反応で説明した方法ならび
に条件と実質的に同じであり、従って上記説明を参照す
ればよい。R1のカルボキシ保護基、および/またはR2
のヒドロキシ保護基、および/またはR6のイミノ保護
基が反応中同時に脱離される場合も、この製造法の範囲
内に包含される。
【0068】(6)製造法6:化合物(I-j)またはその塩
類は、化合物(I-j)またはその塩類を化合物(N)と反
応させることにより製造することができる。化合物(I-
i)および(I-j)の好適な塩類としては、化合物(I)の塩類
と同じものが挙げられる。
【0069】この反応は通常、塩化メチレン、クロロホ
ルム、四塩化炭素、ベンゼン、テトラヒドロフラン、ア
セトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド
等のような反応に悪影響を及ぼさないような溶媒または
それらの混合物中で行われる。ハロゲン化剤が液体であ
る場合には、これも溶媒として用いられる。この反応温
度は特に限定されず、反応は通常、冷却〜加温下に行わ
れる。
【0070】上記製造法に従って得られる目的化合物
は、例えば抽出、沈殿、分別結晶、再結晶、クロマトグ
ラフィー等の常法によって単離、精製することができ
る。新しい出発化合物(III)またはその塩類を製造する
方法を下記に詳述する。
【0071】製造法A 化合物(III-a)またはその塩類は、化合物(V)またはその
ヒドロキシ保護基における反応性誘導体またはそれらの
塩類を、化合物(VI)またはその塩類と反応させることに
よって製造することができる。化合物(III-a)、(V)およ
び(VI)の好適な塩類は、化合物(III)の塩類と同じもの
が挙げられる。
【0072】化合物(V)のヒドロキシ基における好適な
反応性誘導体は、ハロゲン化物(例えば塩化物、フッ化
物、沃化物等)、スルホン酸塩(メタンスルホン酸塩、
ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩等)等の
常用の反応性誘導体が挙げられ、より好ましくはスルホ
ン酸塩である。この方法に用いられる上記出発化合物
(V)またはそのヒドロキシ基における反応性誘導体は新
規であり、下記製造法で詳述する方法または常用の製造
法によって製造することができる。
【0073】化合物(VI)の好適な例としては、モノまた
はジまたはトリフェニル(低級)アルカンチオール等の
アル(低級)アルカンチオール(例えばフェニルメタン
チオール、ジフェニルメタンチオール、トリフェニルメ
タンチオール等)、S−チオ(低級)アルカン酸(例え
ばS−チオ酢酸等)、S−チオアレン酸(例えばS−チ
オ安息香酸等)等が挙げられ、より好ましい例として
は、トリフェニル(C1−C4)アルカンチオール、S−
チオ(C1−C4)アルカン酸およびS−チオ(C6−C
10)アレン酸が挙げられ、最も好ましくはS−チオ酢酸
である。
【0074】化合物(VI)がアル(低級)アルカンチオー
ルまたはS−チオ(低級)アルカン酸の場合には、この
反応の出発化合物(V)は好ましくは、そのヒドロキシ基
における反応性誘導体の形で用いられる。そのような場
合には、この反応は通常、製造法1で説明したような有
機塩基または無機塩基の存在下に行われる。化合物(VI)
の好適な例がS−チオ(低級)アルカン酸またはS−チ
オアレン酸である場合には、この反応は好ましくは、ト
リアリールホスフィン(例えばトリフェニルホスフィン
等)およびアゾジカルボン酸ジ(低級)アルキル(例え
ばアゾジカルボン酸ジエチル等)のような慣用の濃縮剤
の存在下に行われる。
【0075】この反応は通常、塩化メチレン、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ピリジン、N,N−ジ
メチルホルムアミド、4−メチル−2−ペンタノン、テ
トラヒドロフラン等のような反応に悪影響を及ぼさない
慣用の溶媒またはそれらの混合物中で行われる。この反
応温度は特に限定されず、反応は通常、冷却〜加温下に
行われる。この方法では、化合物(V)のヒドロキシ基で
置換される炭素原子の立体配置は化合物(III-a)に反転
する。
【0076】製造法B 化合物(III)またはその塩類は、化合物(III-a)またはそ
の塩類をメルカプト保護基の脱離反応に付すことにより
製造することができる。化合物(III-a)の好適な塩類と
しては、化合物(III)の塩類と同じものが挙げられる。
この脱離反応は、以下に記載する慣用の方法によって行
われ、脱離すべきメルカプト保護基の種類に従って選択
することができる。
【0077】この保護基がアル(低級)アルキル基の場
合には、例えば酸(例えばトリフルオロ酢酸等)の存在
下に銀化合物(例えば硝酸銀、炭酸銀等)で処理するこ
とによって、またはメルカプト化合物(たとえは2−メ
ルカプトエタノール等)と反応させることによって通常
脱離することができる。上記銀化合物との反応は好まし
くは、有機塩基(例えばピリジン等)の存在下に行われ
る。
【0078】必要ならば、生成した化合物(III)の銀塩
は、アルカリ金属のハロゲン化物(例えばヨウ化ナトリ
ウム、ヨウ化カリウム等)と反応させることによって、
そのアルカリ金属塩中に導入することができる。さら
に、この保護基がアシル基である場合には、該保護基は
通常、酸または塩基を使用する加水分解、塩基を使用す
るアルコール分解等のような加溶媒分解によって脱離す
ることができる。
【0079】これらの反応に用いられる好適な酸または
塩基としては、製造法2の加水分解で説明した酸または
塩基と同じものが挙げられる。この反応は通常、水、ア
ルコール(例えばメタノール、エタノール、プロパノー
ル、アリルアルコール等)、ピリジン、N,N−ジメチ
ルホルムアミド等のような反応に悪影響を及ぼさない慣
用の溶媒またはそれらの混合物中で行われる。さらに、
用いられる塩基または酸が液体である場合には、溶媒と
しても用いられる。
【0080】アルコール分解は通常、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、アリルアルコール等の慣用のア
ルコール中で行われる。この反応温度は特に限定され
ず、反応は通常、冷却〜加温下に行われる。この発明の
目的化合物(I)および医薬として許容されるその塩類は
新規であり、強い抗菌活性を発揮してグラム陽性菌およ
びグラム陰性菌を含む広汎な病原菌の生育を阻止するの
で抗菌剤として有用である。この発明において、より強
力な抗菌活性を有する目的化合物(I)は下式で表すこと
ができる化合物および医薬として許容されるその塩類で
ある:
【0081】
【化28】
【0082】[式中、R2 bおよびAは前と同じ意味であ
り、R3 bは低級アルキル基、R4 cとR5 cは、R4 cが低級
アルキル基で、R5 cが低級アルキル基またはヒドロキシ
(低級)アルキル基を意味するか、またはR4 cが低級ア
ルキル基、低級アルケニル基、2−ヒドロキシエチル
基、3−ヒドロキシプロピル基、シアノ(低級)アルキ
ル基、ハロゲンとヒドロキシで置換された(低級)アル
キル基、ハロ(低級)アルキル基、カルバモイルオキシ
(低級)アルキル基、カルバモイルメチル基または1−
カルバモイルエチル基で、R5 cが水素を意味する]特
に、最も強い抗菌活性を有する化合物(I)は下式で表す
ことができる化合物および医薬として許容されるその塩
類である:
【0083】
【化29】
【0084】[式中、R3 a、R4 c、R5 cおよびAは前と
同じ意味である] ここに、目的化合物(I)の有用性を示すために、この発
明の目的化合物(I)の代表的化合物における抗菌活性の
試験結果を以下に示す。
【0085】イン・ビトロ抗菌活性 試験法 :イン・ビトロ抗菌活性を下記寒天平板倍々希釈
法により測定した。試験菌株をトリプトケース・ソイ・
ブロス中一晩培養してその1白金耳(生菌数106個/ml)
を、各濃度段階の試験化合物を含むハート・インフュー
ジョン寒天(HI寒天)上に画線し、37℃で20時間インキ
ュベート後に最小発育阻止濃度(MIC)をμg/mlで表
わした。試験化合物 :実施例1−2)の化合物試験結果
【0086】
【表1】
【0087】治療用として投与するために、この発明の
目的化合物(I)および医薬として許容されるその塩類
は、経口投与、非経口投与および外用投与に適した有機
もしくは無機の、固体状賦形剤もしくは液状賦形剤のよ
うな医薬として許容される担体と混合して、上記化合物
を有効成分として含有する常用の医薬製剤の形で使用さ
れる。医薬製剤は錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤のよ
うな固形状であっても、液剤、懸濁液、シロップ剤、乳
剤、リモネーデ剤等のような液状であってもよい。
【0088】必要に応じて上記製剤中に溶解補助剤、安
定剤、湿潤剤およびその他乳糖、ステアリン酸、ステア
リン酸マグネシウム、白土、蔗糖、コーンスターチ、タ
ルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、落花生油、オリーブ
油、カカオ脂、エチレングリコール、酒石酸、クエン
酸、フマル酸等のような通常使用される添加剤が含まれ
ていてもよい。
【0089】化合物(I)の投与量は患者の年齢および状
態、疾患の種類、適用する化合物(I)の種類等によって
変化する。一般的には1日当り1mgと約4000mgとの間の
量もしくはそれ以上を患者に投与すればよい。この発明
の目的化合物(I)は、平均1回投与量約1mg、10mg、50m
g、100mg、250mg、500mg、1000mg、2000mgを病原菌感染
症の治療に使用すればよい。以下製造例および実施例に
従ってこの発明をさらに詳細に説明する。
【0090】製造例1−1) (2R,4R)−1−アリルオキシカルボニル−2−
(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシピロリジン
(196.7g)のN,N−ジメチルホルムアミド(1
L)溶液に、第三級ブチルジメチルクロロシラン(16
6g)とイミダゾール(81.7g)を約10℃で加え
た。3時間撹拌した後、この混合物を水(2L)中に注
ぎ、酢酸エチルとヘキサン(2:1;3L)の混液で2
回抽出した。有機層を合わせて水(1L)で5回、およ
びブライン(1L)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
させた。溶媒を減圧下で留去すると、(2R,4R)−
1−アリルオキシカルボニル−2−[2−(第三級ブチ
ルジメチルシリルオキシ)エチル]−4−ヒドロキシピ
ロリジン(300.5g)が得られた。
【0091】
【表2】
【0092】製造例1−2) (2R,4R)−1−アリルオキシカルボニル−2−
[2−(第三級ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]
−4−ヒドロキシピロリジン(300.5g)の塩化メ
チレン(3L)溶液に、トリエチルアミン(195m
l)とメタンスルホニル塩化物(85ml)を氷水で冷
却しながら加えた。1時間撹拌した後、この混合物を水
(1L)中に注ぎ、1N塩酸でpHを3.0に調整し
た。有機層を分離して、水(1L)で2回、炭酸水素ナ
トリウム飽和水溶液(1L)で3回、およびブライン
(1L)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥
し、溶媒を減圧下で留去した。得られた残渣を、シリカ
ゲル充填のカラムクロマトグラフィーに展開し、ヘキサ
ンと酢酸エチルの混液(1:1,V/V)で溶出する
と、(2R,4R)−1−アリルオキシカルボニル−2
−[2−(第三級ブチルジメチルシリルオキシ)エチ
ル]−4−メタンスルホニルオキシピロリジン(20
3.1g)が得られた。
【0093】
【表3】
【0094】製造例1−3) カリウム第三級ブトキシド(69.6g)のN,N−ジ
メチルホルムアミド(350ml)溶液に、S−チオ酢
酸(47ml)を氷水中で冷却しながら加えた。30分
間撹拌した後、この混合物中に、(2R,4R)−1−
アリルオキシカルボニル−2−[2−(第三級ブチルジ
メチルシリルオキシ)エチル]−4−メタンスルホニル
オキシピロリジン(203.1g)のN,N−ジメチル
ホルムアミド(1.5L)溶液を氷水中で冷却しながら
加えた。この混合物を90℃で5時間加温した後、水
(5L)中に注ぎ、酢酸エチル(5L)で抽出した。有
機層を水(1L)で5回、およびブライン(1L)で洗
浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で
留去すると、(2R,4S)−1−アリルオキシカルボ
ニル−2−[2−(第三級ブチルジメチルシリルオキ
シ)エチル]−4−アセチルチオピロリジン(157.
5g)が得られた。
【0095】
【表4】
【0096】製造例1−4) (2R,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−
[2−(第三級ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]
−4−アセチルチオピロリジン(157.5g)の、メ
タノール(750ml)とテトラヒドロフラン(750
ml)の混液に、5.2Mナトリウムメトキシドのメタ
ノール溶液を0℃で加えた。30分間撹拌した後、この
混合物中にトリフェニルメチル塩化物(114g)を加
えた。1時間撹拌した後、沈殿物を濾過して除去し、減
圧下で溶媒を留去した。得られた残渣を酢酸エチル
(2.5L)と水(1L)の混液中に注ぎ、有機層を分
離した。水層を酢酸エチル(1L)で2回抽出し、有機
層を合わせて水(500ml)で2回、およびブライン
(500ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ
た。溶媒を減圧下で留去すると、(2R,4S)−1−
アリルオキシカルボニル−2−[2−(第三級ブチルジ
メチルシリルオキシ)エチル]−4−トリフェニルメチ
ルチオピロリジン(249.4g)が得られた。
【0097】
【表5】
【0098】製造例1−5) (2R,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−
[2−(第三級ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]
−4−トリフェニルメチルチオピロリジン(49.0
g)のテトラヒドロフラン(500ml)溶液に、1M
フッ化テトラブチルアンモニウムのテトラヒドロフラン
(100ml)溶液を室温で加えた。1時間撹拌した
後、この混合物を水(500ml)中に注ぎ、酢酸エチ
ル(500ml)で2回抽出した。有機層を水(100
ml)で10回、およびブライン(100ml)で洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で留
去し、得られた残渣をシリカゲル充填のカラムクロマト
グラフィーに展開し、ヘキサンと酢酸エチルの混液
(1:1,V/V)で溶出すると、(2R,4S)−1
−アリルオキシカルボニル−2−(2−ヒドロキシエチ
ル)−4−トリフェニルメチルチオピロリジン(28.
2g)が得られた。
【0099】
【表6】
【0100】製造例1−6) (2R,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−
[2−(第三級ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]
−4−トリフェニルメチルチオピロリジン(249.4
g)のアセトニトリル(2.0L)溶液に、1N塩酸
(45ml)を室温で加えた。1時間撹拌した後、減圧
下で溶媒を留去し、得られた残渣を酢酸エチル(1L)
と水(1.5L)の混液中に注いだ。この混液中に少量
の塩化ナトリウムを加え、有機層を分離した。有機層を
水(1L)で3回、およびブライン(1L)で洗浄し、
硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を留去
し、得られた残渣をシリカゲル充填のカラムクロマトグ
ラフィーに展開し、ヘキサンと酢酸エチルの混液(2:
1,V/V)で溶出すると、(2R,4S)−1−アリ
ルオキシカルボニル−2−(2−ヒドロキシエチル)−
4−トリフェニルメチルチオピロリジン(84.3g)
が得られた。
【0101】
【表7】
【0102】製造例1−7) (2R,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−
(2−ヒドロキシエチル)−4−トリフェニルメチルチ
オピロリジン(83.8g)の酢酸エチル(800m
l)溶液に、トリエチルアミン(36.2ml)とメタ
ンスルホニル塩化物(16.3ml)を氷水中で冷却し
ながら加えた。1時間撹拌した後、この混合物を水(2
00ml)中に注いで有機層を分離した。有機層を水
(200ml)で2回、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液
(200ml)で3回、およびブライン(200ml)
で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶
媒を留去すると、(2R,4S)−1−アリルオキシカ
ルボニル−2−(2−メタンスルホニルオキシエチル)
−4−トリフェニルメチルチオピロリジン(66.2
g)が得られた。
【0103】
【表8】
【0104】製造例1−8) (2R,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−
(2−メタンスルホニルオキシエチル)−4−トリフェ
ニルメチルチオピロリジン(16.4g)のN,N−ジ
メチルホルムアミド(150ml)溶液に、炭酸カリウ
ム(16.0g)を室温で加えた。この混合物を60℃
で1日加温した後、水(400ml)中に注ぎ、酢酸エ
チル(500ml)で2回抽出した。有機層を合わせ
て、水(100ml)で4回、およびブライン(100
ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒
を減圧下で留去し、得られた残渣をシリカゲル充填のカ
ラムクロマトグラフィーに展開し、クロロホルムとメタ
ノールの混液(10:1,V/V)で溶出すると、(2
R,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−4−トリフェニ
ルメチルチオピロリジン(6.23g)が得られた。
【0105】
【表9】
【0106】製造例2−1) (2R,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−
(2−メタンスルホニルオキシエチル)−4−トリフェ
ニルメチルチオピロリジン(23.8g)とN−メチル
エタノールアミン(11.1ml)のN,N−ジメチル
ホルムアミド(240ml)溶液に、炭酸カリウム(1
9.1g)を室温で加えた。この混合物を60℃で10
時間加温した後、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(30
0ml)中に注ぎ、酢酸エチル(500ml)で2回抽
出した。有機層を合わせて、水(100ml)で4回、
およびブライン(100ml)で洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥させた。溶媒を減圧下で留去し、得られた残
渣をシリカゲル充填のカラムクロマトグラフィーに展開
し、クロロホルムとメタノールの混液(4:1,V/
V)で溶出すると、(2R,4S)−1−アリルオキシ
カルボニル−2−[2−{N−(2−ヒドロキシエチ
ル)−N−メチルアミノ}エチル]−4−トリフェニル
メチルチオピロリジン(11.3g)が得られた。
【0107】
【表10】
【0108】製造例2−2) (2R,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−
[2−{N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルア
ミノ}エチル]−4−トリフェニルメチルチオピロリジ
ン(11.3g)の、塩化メチレン(40ml)とトリ
フルオロ酢酸(40ml)の混液に、トリエチルシラン
(4.44ml)を氷冷下で滴下しながら加えた。この
混合物を常温で1時間撹拌し、反応混合物を減圧下で濃
縮した。得られた残渣をn−ヘキサンで3回洗浄し、減
圧下で溶媒を蒸発乾固した後、シリカゲル(200g)
充填のカラムクロマトグラフィーに展開し、クロロホル
ムとメタノールの混液(4:1,V/V)で溶出した。
所望の化合物を含む画分を集めて、減圧下で溶媒を蒸発
乾固すると、(2R,4S)−1−アリルオキシカルボ
ニル−2−[2−{N−(2−ヒドロキシエチル)−N
−メチルアミノ}エチル]−4−メルカプトピロリジン
・トリフルオロ酢酸塩(3.62g)が得られた。この
化合物を直ちに、次の工程用の出発化合物として用い
た。
【0109】製造例3−1) (2S,4R)−1−ベンジルオキシカルボニル−4−
第三級ブチルジメチルシリルオキシ−2−メタンスルホ
ニルオキシメチルピロリジン(11.64g)のN,N
−ジメチルホルムアミド(60ml)溶液に、トリエチ
ルアミン(25.6ml)とジメチルアミン塩酸塩(1
2.84g)を常温で撹拌しながら加えた。この反応混
合物を90℃で2時間撹拌した後、該混合物を水中に注
いで酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下で溶
媒を蒸発乾固した。得られた残渣をシリカゲル充填のカ
ラムクロマトグラフィーに展開し、クロロホルムとメタ
ノールの混液(20:1,V/V)で溶出すると、(2
S,4R)−1−ベンジルオキシカルボニル−4−第三
級ブチルジメチルシリルオキシ−2−(N,N−ジメチ
ルアミノ)メチルピロリジン(7.16g)が得られ
た。
【0110】
【表11】
【0111】製造例3−2) (2S,4R)−1−ベンジルオキシカルボニル−4−
第三級ブチルジメチルシリルオキシ−2−(N,N−ジ
メチルアミノ)メチルピロリジン(7.16g)のメタ
ノール(72ml)溶液に、濃塩酸(3.0ml)を常
温で撹拌しながら加えた。この溶液を同温度で3時間撹
拌した。得られた反応混合物を氷水浴で冷却し、28%
ナトリウムメトキシド(7.0ml)を撹拌しながら加
えた。得られた沈殿物を濾過して除去し、その濾液を減
圧下で蒸発乾固して得られた残渣に酢酸エチルを加え
た。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下
で溶媒を蒸発乾固すると、粗製の(2S,4R)−1−
ベンジルオキシカルボニル−2−(N,N−ジメチルア
ミノメチル)−4−ヒドロキシピロリジンが得られた。
粗製の(2S,4R)−1−ベンジルオキシカルボニル
−2−(N,N−ジメチルアミノメチル)−4−ヒドロ
キシピロリジンの酢酸エチル(70ml)溶液に、トリ
エチルアミン(3.30ml)とメタンスルホニルクロ
リド(1.69ml)を氷冷下で撹拌しながら加えた。
この反応混合物を、同温度で1.5時間撹拌した後、こ
の混液を1N水酸化ナトリウム中に注いで、塩化メチレ
ンで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥させ、減圧下で溶媒を蒸発乾固した。
このようにして得られた残渣をシリカゲル充填のカラム
クロマトグラフィーに展開し、クロロホルム、メタノー
ル、アセトンの混液(4:1:2,V/V/V)で溶出
すると、(2S,4R)−1−ベンジルオキシカルボニ
ル−2−(N,N−ジメチルアミノメチル)−4−メタ
ンスルホニルオキシピロリジン・酢酸塩(3.14g)
が得られた。
【0112】
【表12】
【0113】製造例3−3) 水素雰囲気の常温常圧下で、(2S,4R)−1−ベン
ジルオキシカルボニル−2−(N,N−ジメチルアミノ
メチル)−4−メタンスルホニルオキシピロリジンの酢
酸塩(3.1g)、10%パラジウム−炭(50重量
%、0.6g)および濃塩酸(1.5ml)のメタノー
ル(31ml)混液を1.5時間撹拌した。触媒を濾去
した後、濾液を減圧下で蒸発乾固した。得られた残渣を
テトラヒドロフラン(15ml)と水(9ml)の混液
中に溶解した。6N水酸化ナトリウムでpHを8.5〜
9.5に保ちながら、この溶液に、クロロギ酸アリル
(0.87ml)を撹拌しながら、氷冷下で滴下した。
この反応混合物を同一条件で0.5時間撹拌し、6N水
酸化ナトリウム水溶液で該混合物のpHを10〜11に
調整し、減圧下で溶媒を蒸発乾固した。得られた残渣に
エタノールを加え、この混合物を60℃で0.5時間撹
拌した。この混合物を濾去し、得られた濾液を減圧下で
蒸発乾固すると、(2S,4R)−1−アリルオキシカ
ルボニル−2−(N,N−ジメチルアミノメチル)−4
−メタンスルホニルオキシピロリジン(1.76g)が
得られた。
【0114】
【表13】
【0115】製造例3−4) (2S,4R)−1−アリルオキシカルボニル−2−
(N,N−ジメチルアミノメチル)−4−メタンスルホ
ニルオキシピロリジン(1.76g)のアセトニトリル
(35ml)溶液に、チオ酢酸カリウム(0.98g)
を撹拌しながら常温で加えた。この混液を2時間還流し
た後、氷水で冷却した。それに、1N水酸化ナトリウム
水溶液とブライン(1:1,V/V)を加え、この溶液
をテトラヒドロフランと酢酸エチルの混液(1:1,V
/V)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで蒸
発させ、減圧下で溶媒を蒸発乾固した。得られた残渣を
シリカゲル充填のカラムクロマトグラフィーに展開し、
クロロホルムとメタノールの混液(50:1,V/V)
で溶出すると、(2S,4S)−1−アリルオキシカル
ボニル−4−アセチルチオ−2−(N,N−ジメチルア
ミノメチル)ピロリジン(1.40g)が得られた。
【0116】
【表14】
【0117】製造例4−1) シアン化ナトリウム(11.64g)のジメチルスルホ
キシド(400ml)懸濁液に、(2S,4R)−1−
アリルオキシカルボニル−4−第三級ブチルジメチルシ
リルオキシ−2−メタンスルホニルオキシメチルピロリ
ジン(62.34g)のジメチルスルホキシド(100
ml)溶液を90℃で加えた。この混液を90℃で5時
間撹拌した後、室温に冷却し、水と酢酸エチルで希釈し
た。水層を酢酸エチルで2回抽出し、有機層を水(2
回)、1N塩酸、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液および
ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた後、
減圧下で溶媒を蒸発乾固した。得られた残渣をシリカゲ
ル充填のカラムクロマトグラフィーに展開し、ヘキサン
と酢酸エチルの混液で溶出すると、(2R,4R)−4
−第三級ブチルジメチルシリルオキシ−2−シアノメチ
ル−1−アリルオキシカルボニルピロリジン(42.2
g)が得られた。
【0118】
【表15】
【0119】製造例4−2) (2R,4R)−4−第三級ブチルジメチルシリルオキ
シ−2−シアノメチル−1−アリルオキシカルボニルピ
ロリジン(20g)と塩化カルシウムの6水和物(2
9.3g)のメタノール溶液に、テトラヒドロホウ酸ナ
トリウム(水素化ホウ素ナトリウム)(8.16g)を
室温で少しずつ加えた。添加後、この反応混液を1時間
撹拌した後、濾過した。得られた濾液を蒸発乾固し、残
渣をテトラヒドロフランと水で希釈した。氷冷下で溶液
のpHを9.0に調整した。4N水酸化ナトリウム水溶
液でpHを9.0に保ちながら、20℃で、クロロギ酸
アリル(13.1ml)を加えた。1時間撹拌した後、
この反応混液を酢酸エチルで抽出した。水層を酢酸エチ
ルで2回抽出し、有機層を1N塩酸、炭酸水素ナトリウ
ム飽和水溶液、およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥させた後、減圧下で溶媒を蒸発乾固した。得
られた残渣をシリカゲル充填のカラムクロマトグラフィ
ーに展開し、ヘキサンと酢酸エチルの混液で溶出する
と、(2R,4R)−2−{2−(N−アリルオキシカ
ルボニルアミノ)エチル}−4−第三級ブチルジメチル
シリルオキシ−1−アリルオキシカルボニルピロリジン
(8.91g)が得られた。
【0120】
【表16】
【0121】製造例4−3) (2R,4R)−2−{2−(N−アリルオキシカルボ
ニルアミノ)エチル}−4−第三級ブチルジメチルシリ
ルオキシ−1−アリルオキシカルボニルピロリジン
(6.8g)とヨウ化メチル(5.13ml)のジメチ
ルホルムアミド(180ml)溶液に、水素化ナトリウ
ム(593mg)を少しずつ加えた。1時間撹拌した
後、この反応混液を水でクエンチした。有機層を分離し
た後、水層を酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合わ
せて、1N塩酸、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、およ
びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた
後、減圧下で溶媒を蒸発乾固した。得られた残渣をシリ
カゲル充填のカラムクロマトグラフィーに展開し、ヘキ
サンと酢酸エチルの混液で溶出すると、(2R,4R)
−2−{2−(N−アリルオキシカルボニル−N−メチ
ルアミノ)エチル}−4−第三級ブチルジメチルシリル
オキシ−1−アリルオキシカルボニルピロリジン(6.
90g)が得られた。
【0122】
【表17】
【0123】製造例4−4) (2R,4R)−2−{2−(N−アリルオキシカルボ
ニル−N−メチルアミノ)エチル}−4−第三級ブチル
ジメチルシリルオキシ−1−アリルオキシカルボニルピ
ロリジン(7.0g)のテトラヒドロフラン(70m
l)溶液に、12N塩酸を室温で滴下しながら加えた。
2時間撹拌した後、この反応混液を炭酸水素ナトリウム
飽和水溶液で中和し、酢酸エチルで希釈した。有機層を
分離し、水層を酢酸エチルで2回抽出した。有機層を合
わせて炭酸水素ナトリウム飽和水溶液とブラインで洗浄
し、硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下で溶媒を
蒸発乾固すると、(2R,4R)−2−{2−(N−ア
リルオキシカルボニル−N−メチルアミノ)エチル}−
4−ヒドロキシ−1−アリルオキシカルボニルピロリジ
ン(5.3g)が得られた。
【0124】
【表18】
【0125】製造例4−5) (2R,4R)−2−{2−(N−アリルオキシカルボ
ニル−N−メチルアミノ)エチル}−4−ヒドロキシ−
1−アリルオキシカルボニルピロリジン(5.3g)と
トリエチルアミン(3.07ml)の塩化メチレン(1
06ml)溶液に、メタンスルホニルクロリド(1.5
8ml)を0℃で滴下しながら加えた。1時間撹拌した
後、この反応混液を水でクエンチした。有機層を分離
し、水層を塩化メチレンで2回抽出した。有機層を合わ
せて1N塩酸、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液およびブ
ラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減
圧下で溶媒を蒸発乾固すると、(2R,4R)−4−メ
タンスルホニルオキシ−2−{2−(N−アリルオキシ
カルボニル−N−メチルアミノ)エチル}−1−アリル
オキシカルボニルピロリジン(5.21g)が得られ
た。
【0126】
【表19】
【0127】製造例4−6) 窒素雰囲気下、室温で、(2R,4R)−4−メタンス
ルホニルオキシ−2−{2−(N−アリルオキシカルボ
ニル−N−メチルアミノ)エチル}−1−アリルオキシ
カルボニルピロリジン(5.20g)のジメチルホルム
アミド(52ml)溶液にチオ酢酸カリウム(2.19
g)を加えた。80℃で6時間撹拌した後、チオ酢酸カ
リウム(1.09g)とジメチルホルムアミド(52m
l)を加えた。この反応混液を同温度で5時間撹拌し、
室温で冷却した後、酢酸エチルと水で希釈した。水層を
分離した後、酢酸エチルで2回抽出した。有機層を1N
塩酸、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液およびブラインで
洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下で溶
媒を蒸発乾固した。得られた残渣をシリカゲル充填のカ
ラムクロマトグラフィーに展開し、ヘキサンと酢酸エチ
ルの混液で溶出すると、(2R,4S)−4−アセチル
チオ−2−{2−(N−アリルオキシカルボニル−N−
メチルアミノ)エチル}−1−アリルオキシカルボニル
ピロリジン(4.48g)が得られた。
【0128】
【表20】
【0129】製造例5−1) ヨウ化メチルの代わりに臭化アリルを用いて、(2R,
4R)−2−{2−(N−アリルオキシカルボニル−N
−アリルアミノ)エチル}−4−第三級ブチルジメチル
シリルオキシ−1−アリルオキシカルボニルピロリジン
を製造例4−3)と実質的に同じ方法で得た。得られた
粗製の生成物をそのまま次の反応に供した。製造例5−2) (2R,4R)−2−{2−(N−アリルオキシカルボ
ニル−N−アリルアミノ)エチル}−4−ヒドロキシ−
1−アリルオキシカルボニルピロリジンを、製造例4−
4)と実質的に同じ方法で得た。
【0130】
【表21】
【0131】製造例5−3) (2R,4R)−2−{2−(N−アリルオキシカルボ
ニル−N−アリルアミノ)エチル}−4−メタンスルホ
ニルオキシ−1−アリルオキシカルボニルピロリジン
を、製造例4−5)と実質的に同じ方法で得た。
【0132】
【表22】
【0133】製造例5−4) (2R,4S)−4−アセチルチオ−2−{2−(N−
アリルオキシカルボニル−N−アリルアミノ)エチル}
−1−アリルオキシカルボニルピロリジンを、製造例4
−6)と実質的に同じ方法で得た。
【0134】
【表23】
【0135】製造例6−1) −20℃、窒素(N2)雰囲気下で、(2S,4R)−
1−第三級ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシ−2−
カルボキシピロリジンとトリエチルアミン(Et3N)
(8.5ml)のテトラヒドロフラン(THF)(10
0ml)撹拌溶液に、クロロギ酸エチル(ClCOOE
t)(6.0ml)をゆっくり加えた。この混合物を2
0分間撹拌した後、温度を−10℃に保ちながら、30
%メチルアミンのエタノール溶液(8.7ml)を滴下
して加えた。この混合物を酢酸エチル(AcOEt)と
水の混液中に注ぎ、6Nの塩酸(HCl)でpHを2.
5に調整し、有機層を分離した。得られた生成物をAc
OEtで再度抽出し、有機層を合わせて炭酸水素ナトリ
ウム飽和水溶液(NaHCO3)、およびブラインで洗
浄し、硫酸マグネシウム(MgSO4)で乾燥させた。
溶媒を蒸発乾固すると、(2S,4R)−1−第三級ブ
トキシカルボニル−4−ヒドロキシ−2−メチルカルバ
モイルピロリジン(7.52g)が得られた。
【0136】
【表24】
【0137】製造例6−2) −20℃、N2雰囲気下で、温度を5℃に保ちながら、
水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)(3.11g)
の乾燥THF(35ml)撹拌懸濁溶液に、三フッ化ホ
ウ素・エーテル付加物(BF3・OEt2)(10.1m
l)を滴下しながら加えた。この混合物を0℃で0.5
時間撹拌した後、この混合物に(2S,4R)−1−第
三級ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシ−2−メチル
カルバモイルピロリジン(7.52g)のTHF(40
ml)溶液を滴下しながら加えた。この混合物を室温で
4時間撹拌した後、得られた反応混合物を0℃に冷却
し、メタノール(MeOH)(6ml)でクエンチし
た。この混合物に、3NのHCl(50ml)を加え、
室温で8時間撹拌した。この混合物を冷却し、pHを
8.5と10の間に、かつ温度を15℃に保ちながら、
これにクロロギ酸アリル(7ml)を滴下しながら加え
た。得られた生成物をAcOEtで抽出し、有機層をブ
ラインで洗浄した後、MgSO4で乾燥させた。溶媒を
留去した後、得られた残渣をシリカゲル充填のカラムク
ロマトグラフィー(溶出液:n−ヘキサン/AcOE
t)に展開すると、(2S,4R)−1−アリルオキシ
カルボニル−2−{(N−アリルオキシカルボニル−N
−メチル)アミノメチル}−4−ヒドロキシピロリジン
(2.0g)が得られた。
【0138】
【表25】
【0139】製造例6−3) 0℃、N2雰囲気下で、(2S,4R)−1−アリルオ
キシカルボニル−2−{(N−アリルオキシカルボニル
−N−メチル)アミノメチル}−4−ヒドロキシピロリ
ジン(2.0g)のTHF(20ml)撹拌溶液に、ト
リフェニルホスフィン(2.63g)およびアゾジカル
ボン酸ジエチル(DEAD)(1.6ml)を順次加え
た。この混合物を1時間撹拌した後、S−チオ安息香酸
(PhCOSH)(1.4ml)を滴下しながら加え
た。この混合物をAcOEtとNaHCO3飽和水溶液
の混液中に注いだ後、有機層を分離し、ブラインで洗浄
してMgSO4で乾燥させた。溶媒を留去した後、得ら
れた残渣をシリカゲル充填のカラムクロマトグラフィー
(溶出液:n−ヘキサン/AcOEt)に展開すると、
(2S,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−
{(N−アリルオキシカルボニル−N−メチル)アミノ
メチル}−4−ベンゾイルチオピロリジン(2.0g)
が得られた。
【0140】
【表26】
【0141】製造例7−1)2雰囲気下で、(2S,4R)−1−アリルオキシカ
ルボニル−2−ホルミル−4−第三級ブチルジメチルシ
リルオキシピロリジン(40.0g)と3−ヒドロキシ
プロピルアミンのMeOH(320ml)撹拌混液に、
モレキュラーシーブ3A(20g)を加え、この混合物
を5時間撹拌した。酢酸(AcOH)(40ml)を2
0分間にわたって滴下しながら加え、連続してシアン化
水素化ホウ素ナトリウム(NaBH3CN)(4.81
g)を少しずつ加えた。この混合物を1時間撹拌した
後、不溶性物質を濾去して得られた濾液をAcOEt/
2O(AcOEt/H2O=1/1,1L)中に注ぎ、
1NのHClでこの混合物のpHを2.0に調整しなが
ら、10分間撹拌した。30%水酸化ナトリウム(Na
OH)水溶液でpHを11.6に調整し、有機層を分離
して、AcOEtで再度抽出した。有機層を合わせて蒸
発乾固し、得られた粗製の油状物を50%THF水溶液
(500ml)で希釈した。30%NaOH水溶液でこ
の溶液のpHを8.5〜10.0に調整し、かつ温度を
15℃に維持しながら、クロロギ酸アリル(13.5m
l)を滴下しながら加えた。この溶液をAcOEtで抽
出し、希HClとブラインで洗浄した後、MgSO4
乾燥させた。溶媒を蒸発乾固した後、得られた残渣をシ
リカゲル充填のカラムクロマトグラフィー(溶出液:n
−ヘキサン/AcOEt)に展開すると、(2S,4
R)−1−アリルオキシカルボニル−4−第三級ブチル
ジメチルシリルオキシ−2−{N−アリルオキシカルボ
ニル−N−(3−ヒドロキシプロピル)アミノメチル}
ピロリジン(41.43g)が得られた。
【0142】
【表27】
【0143】製造例7−2) (2S,4R)−1−アリルオキシカルボニル−4−第
三級ブチルジメチルシリルオキシ−2−{N−アリルオ
キシカルボニル−N−(3−ヒドロキシプロピル)アミ
ノメチル}ピロリジン(41.43g)のTHF(40
0ml)撹拌溶液に、70%フッ化テトラブチルアンモ
ニウム(33.9g)水溶液を室温で加えた。この混合
物を8時間撹拌し、H2O(200ml)で希釈した。
THFを蒸発乾固した後、水層をAcOEtで3回抽出
した。有機層を合わせて、H2Oとブラインで洗浄し、
MgSO4で乾燥させた。溶媒を蒸発乾固した後、得ら
れた残渣をシリカゲル充填のカラムクロマトグラフィー
(溶出液:n−ヘキサン/AcOEt)に展開すると、
(2S,4R)−1−アリルオキシカルボニル−2−
{N−アリルオキシカルボニル−N−(3−ヒドロキシ
プロピル)アミノメチル}−4−ヒドロキシピロリジン
(19.26g)が得られた。
【0144】
【表28】
【0145】製造例7−3) 0℃、N2雰囲気下で、(2S,4R)−1−アリルオ
キシカルボニル−2−{N−アリルオキシカルボニル−
N−(3−ヒドロキシプロピル)アミノメチル}−4−
ヒドロキシピロリジン(19.26g)の塩化メチレン
(CH2Cl2)(200ml)撹拌溶液に、塩化第三級
ブチルジメチルシリル(8.4g)、トリエチルアミン
(Et3N)(8.0ml)および1,8−ジアザビシ
クロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)
(2.5ml)を順次加えた。この混合物を室温で2時
間撹拌し、得られた反応混合物をエタノール(EtO
H)(1ml)でクエンチした。この混合物をCH2
2/H2O中に注いだ後、有機層を希HCl、NaHC
3飽和水溶液およびブラインで洗浄し、MgSO4で乾
燥させた。溶媒を蒸発乾固した後、得られた残渣をシリ
カゲル充填のカラムクロマトグラフィー(溶出液:n−
ヘキサン/AcOEt)に展開すると、(2S,4R)
−1−アリルオキシカルボニル−2−{N−アリルオキ
シカルボニル−N−(3−第三級ブチルジメチルシリル
オキシプロピル)アミノメチル}−4−ヒドロキシピロ
リジン(18.8g)が得られた。
【0146】
【表29】
【0147】製造例7−4) (2S,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−
{N−アリルオキシカルボニル−N−(3−第三級ブチ
ルジメチルシリルオキシプロピル)アミノメチル}−4
−ベンゾイルチオピロリジンを、製造例6−3)と実質
的に同じ方法で得た。
【0148】
【表30】
【0149】製造例8−1) 塩化オキサリル(384ml,4.4mol)の塩化メ
チレン(4L)溶液に、ジメチルスルホキシド(426
ml,6mol)の塩化メチレン溶液を−60℃で滴下
した。同温度で50分間攪拌した後、この反応混合物に
(2R,4R)−1−アリルオキシカルボニル−2−
(2−ヒドロキシエチル)−4−第三級ブチルジメチル
シリルオキシピロリジン(1318.0g,4mol)
の塩化メチレン(1.5L)溶液をゆっくり滴下した。
約1時間攪拌した後、この反応溶液にトリエチルアミン
(1.7L,12mol)を加えた。この反応混合物を
氷冷下で約1時間攪拌した後、飽和食塩水(5L)中に
注ぎ、濃塩酸でpHを3.5に調整した。有機層を分離
して飽和食塩水(2L)で洗浄した後、硫酸マグネシウ
ムで乾燥させ、溶媒を減圧下で留去すると、[(2R,
4R)−1−アリルオキシカルボニル−4−第三級ブチ
ルジメチルシリルオキシピロリジン−2−イル]アセト
アルデヒド(1450.8g)が得られた。 NMR(CDCl3,δ):0.00(6H,s),
0.81(9H,s),1.6−1.9(2H,m),
2.0−2.3(2H,m), 3.2−3.5(2
H,m),4.2−4.4(2H,m),4.4−4.
7(2H,m),5.0−5.4(2H,m),5.8
7(1H,m),9.73(1H,s)
【0150】製造例8−2) 2−アミノエタノール(239g,3.92mol)の
メタノール(2.5L)溶液に、酢酸(224.4m
l)を室温で加え、これにシアン化水素化ホウ素ナトリ
ウム(246.3g,3.92mol)をゆっくり加
え、メタノール(500ml)で洗浄した。この反応混
合物に、[(2R,4R)−1−アリルオキシカルボニ
ル−4−第三級ブチルジメチルシリルオキシピロリジン
−2−イル]アセトアルデヒド(1285g,3.92
mol)のメタノール(1.5L)溶液を室温下で滴下
した。室温下で約15時間放置した後、溶媒を減圧下で
留去して得られた残渣を、飽和食塩水(3L)と酢酸エ
チル(5L)の混液中に注いだ。有機層を分離して飽和
食塩水(1L)で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥
させ、溶媒を減圧濃縮すると、(2R,4R)−1−ア
リルオキシカルボニル−2−[2−{N−(2−ヒドロ
キシエチル)アミノ}エチル]−4−第三級ブチルジメ
チルシリルオキシピロリジン(1447.3g)が得ら
れた。 NMR(CDCl3,δ):0.00(6H,s),
0.82(9H,s),1.5−1.9(2H,m),
1.9−2.2(2H,m),3.04(2H,m),
3.2−4.0(7H,m),4.33(1H,m),
4.55(2H,m),4.67(2H,m),5.0
−5.4(2H,m),5.84(1H,m)
【0151】製造例8−3) (2R,4R)−1−アリルオキシカルボニル−2−
[2−{N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ}エチ
ル]−4−第三級ブチルジメチルシリルオキシピロリジ
ン(1578.3g,4.24mol)の、テトラヒド
ロフラン(7.5L)と水(7.5L)の混液に、氷冷
下で30%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを9付
近に保ちながら、クロロギ酸アリル(540ml,5.
1mol)をゆっくり滴下した。約1時間攪拌した後、
有機層を分離し、水層を酢酸エチル(5L)で抽出し
た。有機層を合わせて飽和食塩水(2L)で洗浄した
後、硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下で溶媒を留去
した。得られた残渣をシリカゲル充填のカラムクロマト
グラフィーに展開し、ヘキサンと酢酸エチルの混液
(1:1)で溶出すると、(2R,4R)−1−アリル
オキシカルボニル−2−[2−{N−アリルオキシカル
ボニル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ}エチ
ル]−4−第三級ブチルジメチルシリルオキシピロリジ
ン(701.7g)が得られた。 NMR(CDCl3,δ):0.00(6H,s),
0.79(9H,s),1.4−1.9(2H,m),
1.9−2.2(2H,m), 3.0−4.0(9
H,m),4.30(1H,m),4.53(4H,
m),5.1−5.4(4H,m),5.7−6.0
(2H,m)
【0152】製造例8−4) (2R,4R)−1−アリルオキシカルボニル−2−
[2−{N−アリルオキシカルボニル−N−(2−ヒド
ロキシエチル)アミノ}エチル]−4−第三級ブチルジ
メチルシリルオキシピロリジン(701.7g,1,5
4mol)のアセトニトリル(7L)溶液に、濃塩酸
(134ml,1.54mol)を氷冷下で滴下した。
1時間攪拌した後、この反応混合物に5.2Mナトリウ
ムメトキシド(0.3L)を加えて中和し、減圧下で溶
媒を留去した。得られた残渣にアセトニトリル(3.5
L)を加え、硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧濃
縮した。これにアセトニトリル(0.7L)を加え、ヘ
キサン(3L×2回)で洗浄した。減圧下で溶媒を留去
すると、(2R,4R)−1−アリルオキシカルボニル
−2−[2−{N−アリルオキシカルボニル−N−(2
−ヒドロキシエチル)アミノ}エチル]−4−ヒドロキ
シピロリジン(462.4g)が得られた。 NMR(CDCl3,δ):1.4−2.5(6H,
m),3.0−3.8(6H,m),3.76(2H,
m),4.00(1H,m), 4.42(1H,
m),4.58(4H,m),5.1−5.4(4H,
m),5.8−6.1(2H,m)
【0153】製造例8−5) (2R,4R)−1−アリルオキシカルボニル−2−
[2−{N−アリルオキシカルボニル−N−(2−ヒド
ロキシエチル)アミノ}エチル]−4−ヒドロキシピロ
リジン(462.4g,1.35mol)の塩化メチレ
ン(4.0L)溶液に、トリエチルアミン(226m
l,1.62mol)および4−(N,N−ジメチル)
アミノピリジン(10g)を加えた。30分間攪拌した
後、この反応混合物に第三級ブチルジメチルクロロシラ
ン(223.8g,1.49mol)を加えた。約5時
間攪拌した後、この反応混合物を約5%食塩水(400
ml)および飽和食塩水(400ml)で洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を留去する
と、(2R,4R)−1−アリルオキシカルボニル−2
−[2−{N−アリルオキシカルボニル−N−(2−第
三級ブチルジメチルシリルオキシエチル)アミノ}エチ
ル]−4−ヒドロキシピロリジン(575.6g)が得
られた。 NMR(CDCl3,δ):0.00(6H,s),
0.84(9H,s),1.4−2.4(5H,m),
3.1−3.8(8H,m), 3.95(1H,
m),4.38(1H,m),4.54(4H,m),
5.0−5.4(4H, m),5.7−6.1(2
H,m)
【0154】製造例8−6) (2R,4R)−1−アリルオキシカルボニル−2−
[2−{N−アリルオキシカルボニル−N−(2−第三
級ブチルジメチルシリルオキシエチル)アミノ}エチ
ル]−4−ヒドロキシピロリジン(575.6g,1.
26mol)の酢酸エチル(5L)溶液に、トリエチル
アミン(211ml,1.51mol)およびメタンス
ルホニルクロリド(108ml,1.39mol)を氷
冷下で加えた。1.5時間攪拌した後、この反応混合物
を約5%食塩水(2L×3回)および飽和食塩水(2
L)で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥させた。減
圧下で溶媒を留去すると、(2R,4R)−1−アリル
オキシカルボニル−2−[2−{N−アリルオキシカル
ボニル−N−(2−第三級ブチルジメチルシリルオキシ
エチル)アミノ}エチル]−4−メタンスルホニルオキ
シピロリジン(673.89g)が得られた。 NMR(CDCl3,δ):0.00(6H,s),
0.84(9H,s),1.4−2.4(4H,m),
2.99(3H,s),3.1−3.8(8H,m),
3.8−4.1(1H,m),4.54(4H,m),
5.0−5.4(5H,m),5.7−6.1(2H,
m)
【0155】製造例8−7) カリウム第三級ブトキシド(184g,1.64mo
l)のN,N−ジメチルホルムアミド(2L)溶液に、
チオ酢酸(126ml)を−20℃で滴下し、0℃で約
1時間攪拌した。この反応混合物に、(2R,4R)−
1−アリルオキシカルボニル−2−[2−{N−アリル
オキシカルボニル−N−(2−第三級ブチルジメチルシ
リルオキシエチル)アミノ}エチル]−4−メタンスル
ホニルオキシピロリジン(673.89g,1.26m
ol)のN,N−ジメチルホルムアミド(3.5L)溶
液を加え、90℃に加熱した。1.5時間攪拌した後、
この反応混合物を水(6.0L)中に注ぎ、酢酸エチル
(6L)で抽出した。水層をさらに酢酸エチル(2L)
で抽出し、有機層を合わせて水(2L×3回)および飽
和食塩水(2L)で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾
燥させた。減圧下で溶媒を留去した後、シリカゲル充填
のカラムクロマトグラフィーに展開し、ヘキサンと酢酸
エチルの混液(2:1)で溶出すると、(2R,4S)
−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−{N−アリ
ルオキシカルボニル−N−(2−第三級ブチルジメチル
シリルオキシエチル)アミノ}エチル」−4−アセチル
チオピロリジン(365.73g)が得られた。 NMR(CDCl3,δ):0.00(6H,s),
0.84(9H,s),1.4−1.8(2H,m),
2.0−2.7(2H,m), 2.29(3H,
s),3.0−3.5(4H,m),3.5−4.0
(4H,m),4.53(4H,m),5.0−5.4
(4H,m),5.7−6.1(2H,m)
【0156】製造例9−1) 製造例8−2)と実質的に同じ方法で、[(2R,4
R)−1−アリルオキシカルボニル−4−第三級ブチル
ジメチルシリルオキシピロリジン−2−イル]アセトア
ルデヒド(13.1g,40mmol)と2,2,2−
トリフルオロエチルアミン(3.18ml,40mmo
l)から、(2R,4R)−1−アリルオキシカルボニ
ル−2−[2−{N−(2,2,2−トリフルオロエチ
ル)アミノ}エチル]−4−第三級ブチルジメチルシリ
ルオキシピロリジン(12.7g)を得た。 IR(Neat):2940,1735,1695 c
-1 NMR(CDCl3,δ):0.00(6H,s),
0.81(9H,s),1.5−1.9(3H,m),
1.92(2H,m),2.67(2H,m),3.1
1(2H,q,J=9.5Hz),3.36(2H,
m),4.01(1H,m),4.31(1H,m),
4.54(2H,m),5.1−5.3(2H,m),
5.7−6.0(1H,m)
【0157】製造例9−2) 製造例8−3)と実質的に同じ方法で、(2R,4R)
−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−{N−
(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ}エチル]
−4−第三級ブチルジメチルシリルオキシピロリジン
(12.7g,3.1mmol)から、(2R,4R)
−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−{N−アリ
ルオキシカルボニル−N−(2,2,2−トリフルオロ
エチル)アミノ}エチル]−4−第三級ブチルジメチル
シリルオキシピロリジン(13.37g)を得た。 NMR(CDCl3,δ):0.00(6H,s),
0.80(9H,s),1.5−1.8(2H,m),
1.8−2.2(2H,m),3.2−3.5(4H,
m),3.6−4.0(3H,m),4.29(1H,
m),4.55(4H,m),5.0−5.5 (4
H,m),5.7−6.0(2H,m)
【0158】製造例9−3) 製造例8−4)と実質的に同じ方法で、(2R,4R)
−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−{N−アリ
ルオキシカルボニル−N−(2,2,2−トリフルオロ
エチル)アミノ}エチル]−4−第三級ブチルジメチル
シリルオキシピロリジン(13.37g,27.1mm
ol)から、(2R,4R)−1−アリルオキシカルボ
ニル−2−[2−{N−アリルオキシカルボニル−N−
(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ}エチル]
−4−ヒドロキシピロリジン(9.27g)を得た。 NMR(CDCl3,δ):1.5−2.4(5H,
m),3.2−3.8(4H,m),3.7−4.1
(3H,m),4.43(1H,m),4.60(4
H,m),5.1−5.4(4H,m),5.8−6.
1(2H,m)
【0159】製造例9−4) 製造例8−6)と実質的に同じ方法で、(2R,4R)
−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−{N−アリ
ルオキシカルボニル−N−(2,2,2−トリフルオロ
エチル)アミノ}エチル」−4−ヒドロキシピロリジン
(9.27g,24.4mmol)から、(2R,4
R)−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−{N−
アリルオキシカルボニル−N−(2,2,2−トリフル
オロエチル)アミノ}エチル]−4−メタンスルホニル
オキシピロリジン(11.16g)を得た。 IR(Neat):2940,1700 cm-1 NMR(CDCl3,δ):1.60(1H,m),
2.04(1H,m),2.24(1H,m),2.4
−2.7(1H,m),3.03(3H,s),3.2
−3.7(3H,m),3.7−4.2(4H,m),
4.61(4H,m),5.1−5.4 (5H,
m),5.8−6.1(2H,m)
【0160】製造例9−5) 製造例8−7)と実質的に同じ方法で、(2R,4R)
−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−{N−アリ
ルオキシカルボニル−N−(2,2,2−トリフルオロ
エチル)アミノ}エチル]−4−メタンスルホニルオキ
シピロリジン(11.16g,24.3mmol)か
ら、(2R,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2
−[2−{N−アリルオキシカルボニル−N−(2,
2,2−トリフルオロエチル)アミノ}エチル]−4−
アセチルチオピロリジン(8.42g)を得た。 IR(Neat):2940,1715,1695 c
-1 NMR(CDCl3,δ):1.71(2H,m),
2.1−2.5(1H,m),2.34(3H,s),
2.57(1H, m),3.0−3.7(3H,m),
3.7−4.2(5H,m),4.4−4.8(4H,
m),5.1−5.5(4H,m),5.7−6.1
(2H,m)
【0161】製造例10−1) 製造例8−2)と実質的に同じ方法で、[(2R,4
R)−1−アリルオキシカルボニル−4−第三級ブチル
ジメチルシリルオキシピロリジン−2−イル]アセトア
ルデヒド(16.4g,50mmol)とグリシンアミ
ド・塩酸塩(5.5g,50mmol)から、(2R,
4R)−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−(N
−カルバモイルメチルアミノ)エチル]−4−第三級ブ
チルジメチルシリルオキシピロリジン(8.98g)を
得た。 IR(Neat):2940,2300,1700,1
685,1650cm-1 NMR(CDCl3,δ):0.00(6H,s),
0.79(9H,s),1.5−2.2(4H,m),
2.90(2H,m),3.39(2H,m),3.6
2(2H,m),4.05(1H,m),4.33(1
H,m),4.4−4.7(4H,m),5.1−5.
4(2H,m), 5.85(1H,m),6.31
(1H,m)
【0162】製造例10−2) 製造例8−3)と実質的に同じ方法で、(2R,4R)
−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−(N−カル
バモイルメチルアミノ)エチル]−4−第三級ブチルジ
メチルシリルオキシピロリジン(8.98g,23,3
mmol)から、(2R,4R)−1−アリルオキシカ
ルボニル−2−[2−(N−アリルオキシカルボニル−
N−カルバモイルメチルアミノ)エチル]−4−第三級
ブチルジメチルシリルオキシピロリジン(10.41
g)を得た。 NMR(CDCl3,δ):0.00(6H,s),
0.80(9H,s),1.4−2.3(4H,m),
3.1−3.6(4H,m), 3.87(3H,
m),4.29(1H,m),4.4−4.6(4H,
m),5.1−5.4(4H,m),5.58(1H,
m),5.7−6.0(2H,m),6.17(1H,
m)
【0163】製造例10−3) 製造例8−4)と実質的に同じ方法で、(2R,4R)
−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−(N−アリ
ルオキシカルボニル−N−カルバモイルメチルアミノ)
エチル]−4−第三級ブチルジメチルシリルオキシピロ
リジン(10.41g,22.2mmol)から、(2
R,4R)−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−
(N−アリルオキシカルボニル−N−カルバモイルメチ
ルアミノ)エチル]−4−ヒドロキシピロリジン(7.
03g)を得た。 NMR(CDCl3,δ):1.4−2.7(5H,
m),3.1−3.8(4H,m),3.8−4.1
(3H,m),4.41(1H,m),4.4−4.7
(4H,m),5.0−5.4(4H,m),5.6−
6.1(3H,m),6.36(1H,m)
【0164】製造例10−4) 製造例8−6)と実質的に同じ方法で、(2R,4R)
−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−(N−アリ
ルオキシカルボニル−N−カルバモイルメチルアミノ)
エチル]−4−ヒドロキシピロリジン(7.03g,1
9.8mmol)から、(2R,4R)−1−アリルオ
キシカルボニル−2−[2−(N−アリルオキシカルボ
ニル−N−カルバモイルメチルアミノ)エチル]−4−
メタンスルホニルオキシピロリジン(7.34g)を得
た。 NMR(CDCl3,δ):1.68(1H,m),
2.01(1H,m),2.25(1H,m),2.5
1(1H,m),3.04(3H,s)3.2−3.6
(4H,m),3.8−4.2(3H,m),4.60
(4H,m),5.1−5.4(5H,m),5.53
(1H,m),5.92(1H,m),6.15(1
H,m)
【0165】製造例10−5) 製造例8−7)と実質的に同じ方法で、(2R,4R)
−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−(N−アリ
ルオキシカルボニル−N−カルバモイルメチルアミノ)
エチル]−4−メタンスルホニルオキシピロリジン
(7.34g,16.9mmol)から、(2R,4
S)−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−(N−
アリルオキシカルボニル−N−カルバモイルメチルアミ
ノ)エチル]−4−アセチルチオピロリジン(5.52
g)を得た。 NMR(CDCl3,δ):1.67(2H,m),
2.1−2.4(1H,m),2.34(3H,s),
2.4−2.7(1H,m),3.18(1H,dd,
J=7.4,11.3Hz),3.2−3.7(2H,
m),3.7−4.0(4H,m), 3.9−4.2
(1H,m),4.4−4.7(4H,m),5.1−
5.4(4H,m),5.47(1H,m),5.7−
6.0(2H,m),6.19(1H,m)
【0166】製造例11−1) 製造例8−1)と実質的に同じ方法で、(2R,4S)
−1−アリルオキシカルボニル−2−(2−ヒドロキシ
エチル)−4−トリフェニルメチルチオピロリジン(9
4.7g,0.2mol)から、[(2R,4R)−1
−アリルオキシカルボニル−4−トリフェニルメチルチ
オピロリジン−2−イル]アセトアルデヒド(74.3
4g)を得た。 NMR(CDCl3,δ):1.3−1.6(1H,
m),2.0−2.5(1H,m),2.4−2.7
(1H,m),2.6−3.4(4H,m),3.98
(1H,m),4.46(2H,m),5.1−5.4
(2H,m),5.7−6.0(1H,m),7.1−
7.4(9H,m),7.4−7.5(6H,m),
9.70(1H,br,s)
【0167】製造例11−2) 製造例8−2)と実質的に同じ方法で、[(2R,4
S)−1−アリルオキシカルボニル−4−トリフェニル
メチルチオピロリジン−2−イル]アセトアルデヒド
(14.1g,30mmol)とアミノアセトニトリル
・塩酸塩(2.78g,30mmol)から、(2R,
4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−(N
−シアノメチルアミノ)エチル]−4−トリフェニルメ
チルチオピロリジン(6.7g)を得た。 NMR(CDCl3,δ):1.3−1.8(3H,
m),1.8−2.4(2H,m),2.6−3.1
(5H,m),3.55(2H,br,s),3.6−
3.9(1H,m),4.47(2H,m),5.1−
5.4(2H,m),5.7−6.0(1H,m),
7.1−7.4(9H,m),7.4−7.6(6H,
m)
【0168】製造例11−3) 製造例8−3)と実質的に同じ方法で、(2R,4S)
−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−(N−シア
ノメチルアミノ)エチル]−4−トリフェニルメチルチ
オピロリジン(6.7g,13.1mmol)から、
(2R,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−
[2−(N−アリルオキシカルボニル−N−シアノメチ
ルアミノ)エチル]−4−トリフェニルメチルチオピロ
リジン(6.45g)を得た。 NMR(CDCl3,δ):1.3−1.9(2H,
m),1.9−2.4(2H,m),2.6−3.1
(3H,m),3.1−3.7(3H,m),4.0−
4.4(2H,m),4.3−4.6(2H,m),
4.5−4.7(2H,m),5.1−5.4(4H,
m),5.7−6.1(2H,m),7.1−7.4
(9H,m),7.3−7.5(6H,m)
【0169】製造例12−1) (2R,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−
(2−メタンスルホニルオキシエチル)−4−トリフェ
ニルメチルチオピロリジン(45.6g)をN,N−ジ
メチルホルムアミド(250ml)に溶解した後、塩化
アンモニウム(6.19g)とアジ化ナトリウム(7.
52g)を加えた。この混液を80〜90℃に加熱して
2時間攪拌した。この反応液を氷水(500ml)中に
投入し、酢酸エチル(200ml)とn−ヘキサン(1
00ml)の混液で2回抽出した。得られた抽出液を飽
和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた
後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲル(300
g)充填のカラムクロマトグラフィーに展開し、n−ヘ
キサンと酢酸エチルの混液(2:1)で溶出すると、
(2R,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−
(2−アジドエチル)−4−トリフェニルメチルチオピ
ロリジン(35.85g)が得られた。 NMR(CDCl3,δ):1.30−1.80(2
H,m),1.90−2.35(2H,m),2.65
−3.50(5H,m),3.60−3.80(1H,
m),4.35−4.65(2H,m),5.10−
5.40(2H,m),5.75−6.00(1H,
m),7.15−7.55(15H,m)
【0170】製造例12−2) (2R,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−
(2−アジドエチル)−4−トリフェニルメチルチオピ
ロリジン(35.84g)をテトラヒドロフラン(15
0ml)に溶解し、室温でトリフェニルホスフィン(2
8.3g)を加えた後、室温で1時間攪拌した。この反
応液に濃アンモニア水(9.6ml)を加え、その混液
を室温で一晩攪拌させた。この反応液を減圧濃縮して得
られた残渣をシリカゲル(300g)充填のカラムクロ
マトグラフィーに展開し、クロロホルム、メタノール、
濃アンモニア水の混液(9:1:0.1)で溶出した
後、所望の化合物を含む画分を合わせて減圧濃縮する
と、(2R,4S)−2−(2−アミノエチル)−1−
アリルオキシカルボニル−4−トリフェニルメチルチオ
ピロリジン(35.56g)が得られた。 NMR(CDCl3,δ):1.35−1.65(4
H,m),1.85−2.35(2H,m),2.50
−3.10(5H,m),3.60−3.85(1H,
m),4.35−4.60(2H,m),5.10−
5.35(2H,m),5.70−6.00(1H,
m),7.10−7.55(15H,m)
【0171】製造例12−3) (2R,4S)−2−(2−アミノエチル)−1−アリ
ルオキシカルボニル−4−トリフェニルメチルチオピロ
リジン(1.0g)をN,N−ジメチルホルムアミド
(10ml)に溶解させ、この溶液に、(±)2−ブロ
ムプロピオン酸アミド(386mg)と炭酸水素カリウ
ム(254mg)を室温で加えて10分間攪拌した後、
50℃に加温して6時間攪拌した。この反応液に水50
mlを加え、酢酸エチル(50ml)で2回抽出した。
得られた抽出液を合わせて飽和食塩水(30ml)で洗
浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧濃縮
した。得られた残渣をシリカゲル(100g)充填のカ
ラムクロマトグラフィーに展開し、クロロホルムとメタ
ノールの混液(9:1)で溶出した後、所望の化合物を
含む画分を合わせて減圧濃縮すると、(2R,4S)−
1−アリルオキシカルボニル−2−[2−{N−(1−
カルバモイルエチル)アミノ}エチル]−4−トリフェ
ニルメチルチオピロリジン(1.28g)が得られた。 NMR(CDCl3,δ):1.20−1.35(3
H,each d,J=7.04Hz),1.35−
2.30(8H,m),2.40−3.20(5H,
m),3.60−3.85(1H,m),4.35−
4.60(2H,m),5.10−5.30(2H,
m),5.60−6.00(2H,m),7.20−
7.50(15H,m)
【0172】製造例12−4) 製造例8−3)と実質的に同じ方法で、(2R,4S)
−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−{N−(1
−カルバモイルエチル)アミノ}エチル]−4−トリフ
ェニルメチルチオピロリジン(13.558g,24.
9mmol)から、(2R,4S)−1−アリルオキシ
カルボニル−2−[2−{N−アリルオキシカルボニル
−N−(1−カルバモイルエチル)アミノ}エチル]−
4−トリフェニルメチルチオピロリジン(11.19
g)を得た。 NMR(CDCl3,δ):1.3−1.5(3H,
m),1.6−1.9(2H,m),1.8−2.4
(2H,m),2.5−3.2(4H,m),3.1−
3.5(1H,m),3.4−3.8(1H,m),
4.3−4.7(5H,m),5.1−5.4(6H,
m),5.7−6.0(2H,m),7.1−7.5
(15H,m)
【0173】製造例13−1) (2R,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−
(2−メタンスルホニルオキシエチル)−4−トリフェ
ニルメチルチオピロリジン(5.62g)のN,N−ジ
メチルホルムアミド(56ml)攪拌溶液に、室温で3
−ヒドロキシアゼチジン(2.37g)を加えた。この
溶液を55℃で2.5時間攪拌した。反応終了後、この
反応液を水に加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を食
塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧
濃縮した。得られた残渣をシリカゲル充填のカラムクロ
マトグラフィーに展開し、クロロホルムとメタノールの
混液で溶出すると、(2R,4S)−1−アリルオキシ
カルボニル−2−{2−(3−ヒドロキシアゼチジン−
1−イル)エチル}−4−トリフェニルメチルチオピロ
リジン(3.13g)が得られた。 NMR(CDCl3,δ):1.35−1.65(2
H,m),1.90−2.95(8H,m),3.55
−3.75(3H,m),4.33−4.44(3H,
m),5.17−5.26(2H,m),5.76−
5.96(1H,m),7.17−7.46(15H,
m)
【0174】製造例13−2) (2R,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−
{2−(3−ヒドロキシアゼチジン−1−イル)エチ
ル}−4−トリフェニルメチルチオピロリジン(3.1
3g)のテトラヒドロフラン(62ml)攪拌溶液に、
氷冷下でクロロギ酸アリル(0.75ml)とピリジン
(0.57ml)を加えた。この溶液を室温で1.5時
間攪拌した。反応終了後、この反応液を水に加えて酢酸
エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグ
ネシウムで乾燥させた後、減圧濃縮した。得られた残渣
をシリカゲル充填のカラムクロマトグラフィーに展開
し、ヘキサンと酢酸エチルの混液で溶出すると、(2
R,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−
[N−アリルオキシカルボニル−N−{(2R)−3−
クロロ−2−ヒドロキシプロピル}アミノ]エチル]−
4−トリフェニルメチルチオピロリジンと(2R,4
S)−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−[N−
アリルオキシカルボニル−N−{(2S)−3−クロロ
−2−ヒドロキシプロピル}アミノ]エチル]−4−ト
リフェニルメチルチオピロリジンの混合物(3.12
g)が得られた。 NMR(CDCl3,δ):1.37−1.70(2
H,m),2.05−2.30(2H,m),2.65
−2.95(3H,m),3.10−3.70(7H,
m),3.95−4.10(1H,m),4.20−
4.65(4H,m),5.15−5.35(4H,
m),5.75−6.05(2H,m),7.18−
7.47(15H,m)
【0175】製造例14−1) 2−アミノエタノール(472g,7.7mol)とベ
ンズアルデヒド(714ml,7mol)のトルエン
(2.5L)溶液を、生成する水を除去しながら加熱還
流した。この反応混合物を酢酸エチル(2L)中に注
ぎ、有機層を分離した後、飽和食塩水(1L×2回)で
洗浄した。この溶液を硫酸マグネシウムで乾燥させた
後、減圧下で溶媒を留去すると、N−ベンジリデンエタ
ノールアミン(1038.2g)が得られた。 NMR(CDCl3,δ):1.78(1H,br,
s),3.77(2H,m),3.86(2H,m),
7.2−7.5(3H,m),7.6−7.8(2H,
m),8.34(1H,s)
【0176】製造例14−2) N−ベンジリデンエタノールアミン(450.2g,3
mol)の塩化メチレン(4.5L)溶液に、トリクロ
ロアセチルイソシアネート(360ml,3mol)を
氷冷下で滴下した。この混合物を約1.5時間攪拌した
後、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣にメタノー
ル(3L)を加え、濃塩酸(522ml)を氷冷下で滴
下した。この溶液を室温に加温し、約4時間攪拌した
後、濃塩酸(260ml)を加えて、更に1.5時間攪
拌した。減圧下で溶媒を留去した後、得られた残渣を水
(2L)中に注ぎ、ヘキサンと酢酸エチルの混液(1:
1)で洗浄(1L×2回)した。水を減圧下で留去して
得られた残渣をトルエンを加えて共沸した。残った溶媒
を傾斜法によって除去して得られた残渣をエタノールで
洗浄すると、O−カルバモイルエタノールアミン・塩酸
塩(151.33g)が得られた。 NMR(DMSO−d6,δ):2.86(2H,
m),3.88(2H,m)
【0177】製造例14−3) O−カルバモイルエタノールアミン・塩酸塩(151.
33g,1.08mol)にメタノール(1.5L)を
加え、この混合物にシアン化水素化ホウ素ナトリウム
(67.87g,1.08mol)を氷冷下でゆっくり
加え、メタノール(50ml×2回)で洗浄した。この
反応混合物に、[(2R,4R)−1−アリルオキシカ
ルボニル−4−第三級ブチルジメチルシリルオキシピロ
リジン−2−イル]アセトアルデヒド(353.7g,
1.08mol)のメタノール(500ml)溶液を滴
下し、メタノール(500ml)で洗浄した。この溶液
を約6時間攪拌した後、減圧下で溶媒を留去して得られ
た残渣をシリカゲル充填のカラムクロマトグラフィーに
展開し、10%メタノールと塩化メチレンの混液で溶出
すると、(2R,4R)−1−アリルオキシカルボニル
−2−[2−{N−(2−カルバモイルオキシエチル)
アミノ}エチル]−4−第三級ブチルジメチルシリルオ
キシピロリジン(183.3g)が得られた。 NMR(CDCl3,δ):0.00(3H,s),
0.02(3H,s),0.80(9H,s),1.6
−1.8(2H,m),2.0−2.3(2H,m),
2.7−3.6(6H,m),4.04(1H,m),
4.32(3H,m),4.53(2H,m),5.1
−5.3(2H,m),5.82(1H,m)
【0178】製造例14−4) (2R,4R)−1−アリルオキシカルボニル−2−
[2−{N−(2−カルバモイルオキシエチル)アミ
ノ}エチル]−4−第三級ブチルジメチルシリルオキシ
ピロリジン(183.3g,405.5mmol)の、
テトラヒドロフラン(2L)と水(2L)の混液に、氷
冷下で30%水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを
8.5付近に保ちながら、クロロギ酸アリル(47.3
ml,446mmol)をゆっくり滴下した。この溶液
を約1時間攪拌した後、酢酸エチル(1L)中に注ぎ、
有機層を分離して水層を酢酸エチル(1L)で抽出し
た。有機層を合わせて、飽和食塩水(500ml)、塩
化アンモニウム飽和水溶液(500ml)および飽和食
塩水(500ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
させた。減圧下で溶媒を留去すると、(2R,4R)−
1−アリルオキシカルボニル−2−[2−{N−アリル
オキシカルボニル−N−(2−カルバモイルオキシエチ
ル)アミノ}エチル]−4−第三級ブチルジメチルシリ
ルオキシピロリジン(205.12g)が得られた。 NMR(CDCl3,δ):0.00(6H,s),
0.80(9H,s),1.4−2.1(3H,m),
2.1−2.5(1H,m),2.9−4.0(9H,
m),4.28(1H,m),4.50(4H,m),
5.0−5.4(4H,m),5.86(2H,m)
【0179】製造例14−5) (2R,4R)−1−アリルオキシカルボニル−2−
[2−{N−アリルオキシカルボニル−N−(2−カル
バモイルエチル)アミノ}エチル]−4−第三級ブチル
ジメチルシリルオキシピロリジン(205.12g,3
82.6mmol)のアセトニトリル(2L)溶液に、
氷冷下で濃塩酸(33.3ml,383mmol)を滴
下し、徐々に室温に加温した。この反応混合物に5.2
Mナトリウムメトキシド(74ml,385mmol)
を加えて中和し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残
渣にアセトニトリル(1L)を加えた後、硫酸マグネシ
ウムで乾燥させ、減圧濃縮した。これにアセトニトリル
(200ml)を加え、ヘキサン(500ml×2回)
で洗浄した。減圧下で溶媒を留去すると、(2R,4
R)−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−{N−
アリルオキシカルボニル−N−(2−カルバモイルエチ
ル)アミノ}エチル]−4−ヒドロキシピロリジン(1
49.93g)が得られた。 NMR(CDCl3,δ):1.5−2.6(7H,
m),3.0−3.8(6H,m),3.8−4.5
(4H,m),4.57(4H,m),5.0−5.4
(4H,m),5.90(2H,m)
【0180】製造例14−6) (2R,4R)−1−アリルオキシカルボニル−2−
[2−{N−アリルオキシカルボニル−N−(2−カル
バモイルエチル)アミノ}エチル]−4−ヒドロキシピ
ロリジン(149.93g,0.355mol)の塩化
メチレン(1.5L)溶液に、トリエチルアミン(7
4.3ml,0.53mol)およびメタンスルホニル
クロリド(33.0ml,0.43mol)を氷冷下で
加えた。この溶液を約1.5時間攪拌した後、水(75
0ml)を加えて有機層を分離し、水(500ml)お
よび飽和食塩水(500l)で洗浄した。この溶液を硫
酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧下で溶媒を留去す
ると、(2R,4R)−1−アリルオキシカルボニル−
2−[2−{N−アリルオキシカルボニル−N−(2−
カルバモイルオキシエチル)アミノ}エチル]−4−メ
タンスルホニルオキシピロリジン(175.8g)が得
られた。 NMR(CDCl3,δ):1.5−1.8(2H,
m),1.8−2.2(1H,m),2.3−2.7
(1H,m),3.04(3H,s),3.0−3.8
(5H,m),3.8−4.4(4H,m),4.59
(4H,m),5.1−5.4(5H,m),5.92
(2H,m)
【0181】製造例14−7) カリウム第三級ブトキシド(66.0g,0.54mo
l)のN,N−ジメチルホルムアミド(750ml)溶
液に、チオ安息香酸(80ml,0.675mol)を
滴下し、約1.5時間攪拌した。この反応混合物に、
(2R,4R)−1−アリルオキシカルボニル−2−
[2−{N−アリルオキシカルボニル−N−(2−カル
バモイルオキシエチル)アミノ}エチル]−4−メタン
スルホニルオキシピロリジン(225.2g,0.45
mol)のN,N−ジメチルホルムアミド(300m
l)溶液を加え、85℃に加熱した。約3.5時間後、
上記の要領でチオ安息香酸カリウム(0.27molス
ケール)のN,N−ジメチルホルムアミド(300mo
l)溶液を調製した後、上記反応混合物に加えた。この
反応混合物を水中に注ぎ、酢酸エチル(2L)で抽出
し、有機層を水(500ml×3回)および飽和食塩水
(500ml)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ
た。減圧下で溶媒を留去した後、シリカゲル充填のカラ
ムクロマトグラフィーに展開し、ヘキサンと酢酸エチル
の混液(2:1)で溶出すると、(2R,4S)−1−
アリルオキシカルボニル−2−[2−{N−アリルオキ
シカルボニル−N−(2−カルバモイルオキシエチル)
アミノ}エチル]−4−ベンゾイルチオピロリジン(1
63.3g)が得られた。 NMR(CDCl3,δ):1.6−2.0(2H,
m),2.3−2.9(2H,m),2.9−4.4
(10H,m),4.58(4H,m),5.1−5.
4(4H,m),5.91(2H,m),7.3−7.
7(3H,m),7.94(2H,m)
【0182】実施例1−1) (4R)−2−ジアゾ−4−[(2R,3S)−3−
{(1R)−1−ヒドロキシエチル}−4−オキソアゼ
チジン−2−イル]−3−オキソペンタン酸アリル
(6.68g)の酢酸エチル(70ml)溶液に、オク
タン酸ロジウム(II)(80mg)を窒素気流中で加え
た。この混合物を20分間還流した後、溶媒を減圧下で
留去した。得られた残渣をアセトニトリル(70ml)
に溶解し、0℃に冷却した。窒素雰囲気下で、この溶液
にクロロリン酸ジフェニル(4.9ml)、N,N−ジ
イソプロピル−N−エチルアミン(4.4ml)および
4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン(14mg)
を同温度で加え、中間体のリン酸エステルを製造した。
(2R,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−
[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−4−トリ
フェニルメチルチオピロリジン(22.75g)の塩化
メチレン(80ml)溶液に、トリフルオロ酢酸(80
ml)を氷水で冷却しながら加えた。次に、この混合物
にトリエチルシラン(8.7ml)を同温度で加えた。
この混合物を室温に加温して、1時間撹拌した。減圧下
で溶媒を留去し、得られた残渣をヘキサン(50ml)
で3回洗浄した。この残渣にN,N−ジメチルアセトア
ミド(60ml)を加え、残留溶媒を減圧下で再度留去
し、中間体のチオールを製造した。このチオールのN,
N−ジメチルアセトアミド溶液を、上述のようにして得
られたリン酸エステルのアセトニトリル溶液中に0℃で
注いだ。同温度で、N,N−ジイソプロピル−N−エチ
ルアミン(39ml)を用いてこの混合物のpHを8に
調整した。28時間後、この混合物を5%塩化ナトリウ
ム溶液(500ml)中に注ぎ、酢酸エチル(500m
l)で2回抽出した。有機層を合わせて水(100m
l)で7回、およびブライン(100ml)洗浄した
後、硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を留
去し、得られた残渣をシリカゲル充填のカラムクロマト
グラフィーに展開し、クロロホルムとメタノールの混液
(10:1,V/V)で溶出すると、(4R,5S,6
S)−3−[(2R,4S)−1−アリルオキシカルボ
ニル−2−{2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル}
ピロリジン−4−イル]チオ−4−メチル−6−[(1
R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザ
ビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボ
ン酸アリル(4.9g)が得られた。
【0183】
【表31】
【0184】実施例1−2) (4R,5S,6S)−3−[(2R,4S)−1−ア
リルオキシカルボニル−2−{2−(N,N−ジメチル
アミノ)エチル}ピロリジン−4−イル]チオ−4−メ
チル−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−
オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−
エン−2−カルボン酸アリル(4.86g)のアセトン
(24ml)溶液に、2−ヨードアセトアミド(5.3
1g)を室温で加えた。30時間後、減圧下で溶媒を留
去すると、中間体のアンモニウム化合物が得られた。こ
のアンモニウム化合物の、テトラヒドロフラン(90m
l)とエタノール(30ml)の混液に、トリフェニル
ホスフィン(401.6mg)を室温で加えた。次に、
この混合物に酢酸(3.3ml)、テトラキス(トリフ
ェニルホスフィン)パラジウム(0)(331.8m
g)、および水素化トリブチルスズ(10.3ml)を
室温で加えた。30分後、沈殿物を濾過して分離し、テ
トラヒドロフラン(15ml)で2回洗浄し、減圧下で
乾燥させた。非イオン系吸着樹脂「ダイヤイオンHP−
20」(商標、三菱化成工業製)(500ml)充填の
カラムクロマトグラフィーに展開し、水とアセトニトリ
ルの混液(85:15,V/V)で溶出した後、凍結乾
燥すると、粗製の(4R,5S,6S)−3−[(2
R,4S)−2−{2−(N−カルバモイルメチル−
N,N−ジメチルアンモニオ)エチル}ピロリジン−4
−イル]チオ−4−メチル−6−[(1R)−1−ヒド
ロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.
2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸・塩酸塩が
得られた。この生成物を、逆相シリカゲル「クロマトレ
ックスODS」(商標、富士デヴィソン化学製)(15
0ml)充填のカラムクロマトグラフィーに展開し、p
H標準緩衝溶液(pH6.86)とアセトニトリルの混
液(85:15,V/V)で溶出した後、さらに「ダイ
ヤイオンHP−20」充填のカラムクロマトグラフィー
に展開し、水とアセトニトリルの混液(85:15,V
/V)で溶出した。得られた画分をイオン交換樹脂「ア
ンバーリストA−26」(Cl-型)(商標、ローム&
ハース社製)(20ml)に通し、水で溶出した後、得
られた溶出液に少量の活性炭を加えた。濾過後、この溶
液を凍結乾燥すると、(4R,5S,6S)−3−
[(2R,4S)−2−{2−(N−カルバモイルメチ
ル−N,N−ジメチルアンモニオ)エチル}ピロリジン
−4−イル]チオ−4−メチル−6−[(1R)−1−
ヒドロキシエチル]−1−アザビシクロ[3.2.0]
ヘプト−2−エン−2−カルボン酸・塩化物(0.61
g)の純品が得られた。
【0185】
【表32】
【0186】実施例2−1) 窒素気流中、還流下で、(4R)−2−ジアゾ−4−
[(2R,3S)−3−{(1R)−1−ヒドロキシエ
チル}−4−オキソアゼチジン−2−イル]−3−オキ
ソペンタン酸アリル(2.05g)の酢酸エチル(20
ml)溶液にオクタン酸ロジウム(II)(27mg)を
加えた。この混合物を30分間還流した後、減圧下で溶
媒を蒸発乾固して残渣を得た。得られた残渣をアセトニ
トリル(20ml)に溶解し、窒素雰囲気下で0〜5℃
に冷却した。この溶液に、ジフェニルホスフィン酸塩化
物(1.59ml)およびN,N−ジイソプロピル−N
−エチルアミン(1.45ml)を順次加え、この混合
物を同一条件で3時間撹拌した。上記溶液に、(2R,
4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−{N
−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアミノ)エチ
ル]−4−メルカプトピロリジン(3.62g)の、ア
セトニトリル(20ml)とN,N−ジメチルアセトア
ミド(10ml)とN,N−ジイソプロピル−N−エチ
ルアミン(3,14ml)の混液を−10℃で撹拌しな
がら加えた。この混合物を氷冷下で2時間撹拌した。得
られた反応混合物に、酢酸エチル(80ml)、水(4
0ml)および塩化ナトリウム飽和溶液(40ml)を
撹拌しながら加えた。有機層を分離し、塩化ナトリウム
飽和溶液で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥さ
せた後、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリ
カゲル(150g)充填のカラムクロマトグラフィーに
展開し、クロロホルムとメタノールの混液(4:1,V
/V)で溶出した。所望の化合物を含む画分を集めて、
減圧下で溶媒を留去すると、(4R,5S,6S)−3
−[(2R,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2
−[2−{N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチル
アミノ}エチル]ピロリジン−4−イル]チオ−6−
[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−メチル−7
−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2
−エン−2−カルボン酸アリル(0.653g)が得ら
れた。
【0187】
【表33】
【0188】実施例2−2) (4R,5S,6S)−3−[(2R,4S)−1−ア
リルオキシカルボニル−2−[2−{N−(2−ヒドロ
キシエチル)−N−メチルアミノ}エチル]ピロリジン
−4−イル]チオ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエ
チル]−4−メチル−7−オキソ−1−アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸アリ
ル(653mg)の、テトラヒドロフラン(9ml)と
エタノール(3ml)の混液に、トリフェニルホスフィ
ン(50.8mg)を室温で加えた。次に、この混合物
に、酢酸(0.42ml)、テトラキス(トリフェニル
ホスフィン)パラジウム(0)(41.6mg)、およ
び水素化トリブチルスズ(1.3ml)を室温で加え
た。30分間撹拌した後、この混合物中に酢酸エチル
(20ml)を注ぎ、得られた沈殿物を濾過して分離
し、テトラヒドロフラン(10ml)で洗浄した後、減
圧下で溶媒を乾燥させた。非イオン系吸着樹脂「ダイヤ
イオンHP−20」充填のカラムクロマトグラフィーに
展開し、水とアセトニトリルの混液(85:15,V/
V)(60ml)で溶出した後、所望の化合物を含む画
分をイオン交換樹脂「アンバーリストA−26」(Cl
-型)(5ml)に通し、水で溶出した。溶出液に少量
の活性炭を加えて濾過後、濾液を凍結乾燥すると、(4
R,5S,6S)−3−[(2R,4S)−2−[2−
{N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアミノ}
エチル]ピロリジン−4−イル]チオ−4−メチル−6
−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−
1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2
−カルボン酸・塩酸塩(90mg)が得られた。
【0189】
【表34】
【0190】実施例3−1) 窒素気流中、常温で、(4R)−2−ジアゾ−4−
[(2R,3S)−3−{(1R)−1−ヒドロキシエ
チル}−4−オキソアゼチジン−2−イル]−3−オキ
ソペンタン酸アリル(1.11g)の酢酸エチル(11
ml)溶液に、オクタン酸ロジウム(II)(15mg)
を撹拌しながら加えた。この混合物を30分間還流し
た。この溶液を常温に冷却し、減圧下で溶媒を留去して
残渣を得た。得られた残渣をアセトニトリル(11m
l)に溶解した。この溶液に、ジフェニルホスフィン酸
クロリド(0.82ml)およびN,N−ジイソプロピ
ル−N−エチルアミン(0.72ml)を順次0〜5℃
で加え、この溶液を同温度で3.5時間撹拌した。他
方、(2S,4S)−1−アリルオキシカルボニル−4
−アセチルチオ−2−(N,N−ジメチルアミノメチ
ル)ピロリジン(1.40g)の、メタノール(14m
l)とテトラヒドロフラン(14ml)の混液に、28
%ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(1.03m
l)を氷冷下で撹拌しながら滴下して加えた。この溶液
を同温度で30分間撹拌した。得られた反応溶液に酢酸
(0.31ml)を加え、減圧下でこの溶液を蒸発乾固
した。得られた残渣を、酢酸エチルとブラインの混液に
溶解した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、
減圧下で溶媒を蒸発乾固して残渣を得た。得られた残渣
をN,N−ジメチルアセトアミド(10ml)に溶解し
た。上記溶液に、N,N−ジイソプロピル−N−エチル
アミン(0.92ml)を氷冷下で撹拌しながら加え、
冷蔵庫に12時間放置した。得られた溶液を水中に注
ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層をブラインで洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧下で溶媒
を蒸発乾固した。得られた残渣をシリカゲル充填のカラ
ムクロマトグラフィーに展開し、クロロホルムとメタノ
ールの混液(20:1,V/V)で溶出すると、(4
R,5S,6S)−3−[(2S,4S)−1−アリル
オキシカルボニル−2−(N,N−ジメチルアミノメチ
ル)ピロリジン−4−イル]チオ−6−[(1R)−1
−ヒドロキシエチル]−4−メチル−7−オキソ−1−
アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カ
ルボン酸アリル(0.77g)が得られた。
【0191】
【表35】
【0192】実施例3−2) (4R,5S,6S)−3−[(2S,4S)−1−ア
リルオキシカルボニル−2−(N,N−ジメチルアミノ
メチル)ピロリジン−4−イル]チオ−6−[(1R)
−1−ヒドロキシエチル]−4−メチル−7−オキソ−
1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2
−カルボン酸アリル(0.77g)のアセトン(4m
l)溶液に、ヨードアセトアミド(0.87g)を常温
で撹拌しながら加えた後、同温度で2日間放置した。こ
の反応混合物を減圧下で蒸発乾固すると、(4R,5
S,6S)−3−[(2S,4S)−1−アリルオキシ
カルボニル−2−(N−カルバモイルメチル−N,N−
ジメチルアンモニオメチル)ピロリジン−4−イル]チ
オ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−メ
チル−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘ
プト−2−エン−2−カルボン酸アリル・沃化物が得ら
れた。この化合物を次の工程用の出発化合物として直ち
に用いた。
【0193】実施例3−3) (4R,5S,6S)−3−[(2S,4S)−1−ア
リルオキシカルボニル−2−(N−カルバモイルメチル
−N,N−ジメチルアンモニオメチル)ピロリジン−4
−イル]チオ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−4−メチル−7−オキソ−1−アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸アリ
ル・沃化物、トリフェニルホスフィン(82mg)、酢
酸(0.54ml)およびテトラキス(トリフェニルホ
スフィン)パラジウム(0)(72mg)の、テトラヒ
ドロフラン(8ml)とエタノール(8ml)の混液
に、水素化トリブチルスズ(1.68ml)を常温で撹
拌しながら加え、この混合物を同温度で30分間撹拌し
た。得られた沈殿物を濾過して集め、テトラヒドロフラ
ンで洗浄し、減圧下で蒸発させた。得られた固体を水
(4ml)に溶解した。この溶液のpHを6に調整し、
非イオン系吸着樹脂「ダイヤイオンHP−20」(40
ml)充填のカラムクロマトグラフィーに展開し、水お
よび5%アセトン水溶液で順次溶出させた。所望の化合
物を含む画分を集め、減圧下で濃縮した。得られた残渣
をイオン交換樹脂「アンバーリストA−26」(Cl-
型)(3ml)に通し、水で溶出した。溶出液を凍結乾
燥すると、(4R,5S,6S)−3−[(2S,4
S)−2−(N−カルバモイルメチル−N,N−ジメチ
ルアンモニオメチル)ピロリジン−4−イル]チオ−6
−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−メチル−
7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−
2−エン−2−カルボン酸・塩化物(196mg)が得
られた。
【0194】
【表36】
【0195】実施例4−1) (4R,5S,6S)−3−[(2R,4S)−アリル
オキシカルボニル−2−{2−(N−アリルオキシカル
ボニル−N−メチルアミノ)エチル}ピロリジン−4−
イル]チオ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]
−4−メチル−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.
2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸を実施例3
−1)と実質的に同じ方法で得た。
【0196】
【表37】
【0197】実施例4−2) (4R,5S,6S)−3−[(2S,4S)−2−
{2−(N−メチルアミノ)エチル}ピロリジン−4−
イル]チオ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]
−4−メチル−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.
2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸・酢酸塩
を、「アンバーリストA−26」(Cl-型)で精製し
たこと以外は実施例2−2)と実質的に同じ方法で得
た。
【0198】
【表38】
【0199】実施例5−1) (4R,5S,6S)−3−[(2R,4S)−1−ア
リルオキシカルボニル−2−{2−(N−アリルオキシ
カルボニル−N−アリルアミノ)エチル}ピロリジン−
4−イル]チオ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−4−メチル−7−オキソ−1−アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸アリ
ルを実施例4−1)と実質的に同じ方法で得た。
【0200】
【表39】
【0201】実施例5−2) (4R,5S,6S)−3−[(2S,4S)−2−
{2−(N−アリルアミノ)エチル}ピロリジン−4−
イル]チオ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]
−4−メチル−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.
2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸・酢酸塩
を、実施例4−2)と実質的に同じ方法で得た。
【0202】
【表40】
【0203】実施例6−1) (2S,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−
{(N−アリルオキシカルボニル−N−メチル)アミノ
メチル}−4−ベンゾイルチオピロリジンから、(4
R,5S,6S)−3−[(2S,4S)−1−アリル
オキシカルボニル−2−{(N−アリルオキシカルボニ
ル−N−メチル)アミノメチル}ピロリジン−4−イ
ル]チオ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−
4−メチル−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.
0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸アリル(1.1
6g)を、実施例3−1)と実質的に同じ方法で得た。
【0204】
【表41】
【0205】実施例6−2) (4R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキ
シエチル]−4−メチル−7−オキソ−3−{(2S,
4S)−2−(メチルアミノ)メチルピロリジン−4−
イル]チオ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−
2−エン−2−カルボン酸を、実施例3−2)と実質的
に同じ方法で得た。
【0206】
【表42】
【0207】実施例7−1) (4R,5S,6S)−3−[(2S,4S)−1−ア
リルオキシカルボニル−2−{N−アリルオキシカルボ
ニル−N−(3−第三級ブチルジメチルシリルオキシプ
ロピル)アミノメチル}ピロリジン−4−イル]チオ−
6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−メチル
−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト
−2−エン−2−カルボン酸アリルを、実施例6−1)
と実質的に同じ方法で得た。
【0208】
【表43】
【0209】実施例7−2) (4R,5S,6S)−3−[(2S,4S)−1−ア
リルオキシカルボニル−2−{N−アリルオキシカルボ
ニル−N−(3−第三級ブチルジメチルシリルオキシプ
ロピル)アミノメチル}ピロリジン−4−イル]チオ−
6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−メチル
−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト
−2−エン−2−カルボン酸アリル(7.0g)と酢酸
(1.7ml)のTHF(70ml)撹拌溶液に、70
%フッ化テトラブチルアンモニウム(5.4g)水溶液
を0℃でゆっくり加えた。室温で8時間撹拌した後、こ
の混合物をH2O/AcOEt/n−ヘキサン中に注い
だ。有機層を分離し、H2O(5回)、NaHCO3飽和
水溶液、およびブラインで洗浄した後、MgSO4で乾
燥させた。溶媒を蒸発乾固した後、得られた残渣をシリ
カゲル充填のカラムクロマトグラフィー(溶出液:CH
2Cl2/アセトン)に展開すると、(4R,5S,6
S)−3−[(2S,4S)−1−アリルオキシカルボ
ニル−2−{N−アリルオキシカルボニル−N−(3−
ヒドロキシプロピル)アミノメチル}ピロリジン−4−
イル]チオ−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]
−4−メチル−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.
2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸アリルが得
られた。
【0210】
【表44】
【0211】実施例7−3) (4R,5S,6S)−6−[(1R)−1−ヒドロキ
シエチル]−4−メチル−7−オキソ−3−[(2S,
4S)−2−{(3−ヒドロキシプロピル)アミノメチ
ル}ピロリジン−4−イル]チオ−1−アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸を、
実施例6−2)と実質的に同じ方法で得た。
【0212】
【表45】
【0213】実施例8−1) (4R)−2−ジアゾ−4−[(2R,3S)−3−
{(1R)−1−ヒドロキシエチル}−4−オキソアゼ
チジン−2−イル]−3−オキソペンタン酸アリル(1
18.1g,0.4mol)の酢酸エチル(1L)溶液
に、オクタン酸ロジウム(II)(1.56g,2mmo
l)を加えて35分間加熱還流した。減圧下で溶媒を留
去して得られた残渣にアセトニトリル(1L)を加え
た。この溶液に氷冷下で、ジフェニルリン酸クロリド
(91.2ml,0.44mol)、N,N−ジイソプ
ロピル−N−エチルアミン(83,6ml,0.48m
ol)および4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン
(2.4g,20mmol)を加えて活性リン酸エステ
ルを調製した。一方、(2R,4S)−1−アリルオキ
シカルボニル−2−[2−{N−アリルオキシカルボニ
ル−N−(2−第三級ブチルジメチルシリルオキシエチ
ル)アミノ}エチル]−4−アセチルチオピロリジン
(288.2g,0.56mol)のアセトニトリル
(3.0L)溶液に、5.2Mナトリウムメトキシドの
メタノール(107.7ml,0.56mol)溶液を
氷冷下で滴下した後、約1.5時間攪拌した。この溶液
を−40℃に冷却した上記活性リン酸エステルに滴下
し、約5℃で約14時間放置した。この反応混合物を酢
酸エチル(2L)と水(0.5L)の混液中に注ぎ、有
機層を分離した。有機層を水(0.5L×4回)および
飽和食塩水(0.5L)で洗浄し、硫酸マグネシウムで
乾燥させた後、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣
をシリカゲル充填のカラムクロマトグラフィーに展開
し、塩化メチレンとアセトンの混液(4:1)で溶出す
ると、(4R,5S,6S)−3−[(2R,4S)−
1−アリルオキシカルボニル−2−[2−{N−アリル
オキシカルボニル−N−(2−第三級ブチルジメチルシ
リルオキシエチル)アミノ}エチル]ピロリジン−4−
イル]チオ−4−メチル−6−[(1R)−1−ヒドロ
キシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.
2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸アリル(1
65.4g)が得られた。 IR(Neat):3425,2940,1680 c
-1 NMR(CDCl3,δ):0.04(6H,s),
0.88(9H,s),1.26(3H,d,J=7.
2Hz),1.36(3H,d,J=6.2Hz),
1.5−2.9(4H,m),3.0−4.5(12
H,m),4.57(4H,m),4.6−4.9(2
H,m),5.1−5.6(6H,m),5.96(3
H,m)
【0214】実施例8−2) (4R,5S,6S)−3−[(2R,4S)−1−ア
リルオキシカルボニル−2−[2−{N−アリルオキシ
カルボニル−N−(2−第三級ブチルジメチルシリルオ
キシエチル)アミノ}エチル]ピロリジン−4−イル]
チオ−4−メチル−6−[(1R)−1−ヒドロキシエ
チル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]
ヘプト−2−エン−2−カルボン酸アリル(165.4
g,0.23mol)のテトラヒドロフラン(1.5
L)溶液に、酢酸(66ml,1.15mol)を室温
下で滴下した。この反応混合物に70%フッ化テトラブ
チルアンモニウム水溶液(258g,0.69mol)
のテトラヒドロフラン(200ml)溶液を加え、テト
ラヒドロフラン(300ml)で洗浄した。この反応混
合物を酢酸エチル(4L)と水(2L)の混液中に注い
で有機層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。有機
層を合わせて、水(1L)、炭酸水素ナトリウム飽和水
溶液(1L)および飽和食塩水(1L)で洗浄した後、
硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下で溶媒を留去す
ると、(4R,5S,6S)−3−[(2R,4S)−
1−アリルオキシカルボニル−2−[2−{N−アリル
オキシカルボニル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミ
ノ}エチル]ピロリジン−4−イル]チオ−4−メチル
−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキ
ソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン
−2−カルボン酸アリル(48.53g)が得られた。 NMR(CDCl3,δ):1.27(3H,d,J=
7.2Hz),1.36(3H,d,J=6.2H
z),1.5−2.9(4H,m),3.0−4.4
(12H,m),4.62(4H,m),4.76(2
H,m),5.1−5.6(6H,m),5.8−6.
1(3H,m)
【0215】実施例8−3) (4R,5S,6S)−3−[(2R,4S)−1−ア
リルオキシカルボニル−2−[2−{N−アリルオキシ
カルボニル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ}エ
チル]ピロリジン−4−イル]チオ−4−メチル−6−
[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1
−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−
カルボン酸アリル(48.53g,79.9mmol)
の、テトラヒドロフラン(600ml)とエタノール
(200ml)混液に、室温下でトリフェニルホスフィ
ン(3.35g,12.8mmol)、酢酸(41.2
ml,0.72mol)および水素化トリブチルスズ
(130ml,0.48mol)を順次加えた。この反
応混合物に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パ
ラジウム(3.7g,3.17mmol)のテトラヒド
ロフラン(200ml)溶液を加えて30分間攪拌した
後、得られた沈殿物を濾取した。この沈殿物を、テトラ
ヒドロフラン(100ml)、塩化メチレン(100m
l)およびヘキサン(100ml)で洗浄した後、減圧
下で溶媒を乾燥させた。これを水(100ml)中に溶
解し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液でpHを6に調整
し、非イオン系吸着樹脂HP−20(溶出液:20%ア
セトニトリル水溶液)およびイオン交換樹脂アンバーリ
ストA−26(溶出液:水)にて精製した。得られた溶
出液に少量の活性炭を加えて濾過した後、凍結乾燥を行
うと、(4R,5S,6S)−3−[(2R,4S)−
2−[2−{N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ}エ
チル]ピロリジン−4−イル]チオ−4−メチル−6−
[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1
−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−
カルボン酸・塩酸塩(15.8g)が得られた。 IR(Nujol):3250,1750 cm-1 NMR(CDCl3,δ):1.24(3H,d,J=
7.2Hz),1.29(3H,d,J=6.2H
z),1.75(1H,m),2.1−2.5(2H,
m),2.82(1H,m),3.1−3.6(7H,
m),3.6−4.0(4H,m),4.04(1H,
m),4.1−4.4(2H,m)
【0216】実施例9−1) 実施例8−1)と実質的に同じ方法で、(2R,4S)
−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−{N−アリ
ルオキシカルボニル−N−(2,2,2−トリフルオロ
エチル)アミノ}エチル]−4−アセチルチオピロリジ
ン(8.4g,19mmol)と(4R)−2−ジアゾ
−4−[(2R,3S)−3−{(1R)−1−ヒドロ
キシエチル}−4−オキソアゼチジン−2−イル]−3
−オキソペンタン酸アリル(3.84g,13mmo
l)から、(4R,5R,6S)−3−[(2R,4
S)−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−{N−
アリルオキシカルボニル−N−(2,2,2−トリフル
オロエチル)アミノ}エチル]ピロリジン−4−イル]
チオ−4−メチル−6−[(1R)−1−ヒドロキシエ
チル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]
ヘプト−2−エン−2−カルボン酸アリル(8.83
g)を得た。 IR(Neat):3425,2490,1775,1
765,1725,1705,1685,1675cm
-1 NMR(CDCl3,δ):1.26(3H,d,J=
7.2Hz),1.36(3H,d,J=6.4H
z),1.5−2.0 (2H,m),2.0−2.5
(1H,m),2.3−2.7(1H,m),3.1−
3.7(6H,m),3.7−4.4(7H,m),
4.5−4.7(4H,m),4.76(2H,m),
5.1−5.5(6H,m),5.7−6.1(3H,
m)
【0217】実施例9−2) 実施例8−3)と実質的に同じ方法で、(4R,5R,
6S)−3−[(2R,4S)−1−アリルオキシカル
ボニル−2−[2−{N−アリルオキシカルボニル−N
−(2,2,2−トリフルオロエチル)アミノ}エチ
ル]ピロリジン−4−イル]チオ−4−メチル−6−
[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1
−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−
カルボン酸アリル(8.83g,13.7mmol)か
ら、(4R,5R,6S)−3−[(2R,4S)−2
−[2−{N−(2,2,2−トリフルオロエチル)ア
ミノ}エチル]ピロリジン−4−イル]チオ−4−メチ
ル−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オ
キソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エ
ン−2−カルボン酸・塩酸塩(2.03g)を得た。 IR(Nujol):3300,1750 cm-1 NMR(D2O,δ):1.23(3H,d,J=7.
2Hz),1.30(3H,d,J=6.4Hz),
1.73(1H,m),1.8−2.2(2H,m),
2.6−3.0(3H,m),3.31(2H,q,J
=9.8Hz),3.2−3.6(3H,m),3.5
−3.9(2H,m),3.9−4.2(1H,m),
4.1−4.4(2H,m)
【0218】実施例10−1) 実施例8−1)と実質的に同じ方法で、(2R,4S)
−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−(N−アリ
ルオキシカルボニル−N−カルバモイルメチルアミノ)
エチル]−4−アセチルチオピロリジン(5.52g,
13.3mmol)と、(4R)−2−ジアゾ−4−
[(2R,3S)−3−{(1R)−1−ヒドロキシエ
チル}−4−オキソアゼチジン−2−イル]−3−オキ
ソペンタン酸アリル(2.66g,9mmol)から、
(4R,5S,6S)−3−[(2R,4S)−1−ア
リルオキシカルボニル−2−[2−(N−アリルオキシ
カルボニル−N−カルバモイルメチルアミノ)エチル]
ピロリジン−4−イル]チオ−4−メチル−6−[(1
R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザ
ビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボ
ン酸アリル(2.58g)を得た。 NMR(CDCl3,δ):1.26(3H,d,J=
7.3Hz),1.36(3H,d,J=6.2H
z),1.75(3H,m),2.1−2.4(1H,
m),2.4−2.8(1H,m),3.1−3.8
(6H,m),3.94(4H,m),4.1−4.4
(2H,m),4.4−4.8(4H,m),4.76
(2H,m),5.1−5.6(6H,m),5.7−
6.1(4H,m),6.1−6.4(1H,m)
【0219】実施例10−2) 実施例8−3)と実質的に同じ方法で、(4R,5S,
6S)−3−[(2R,4S)−1−アリルオキシカル
ボニル−2−{2−(N−アリルオキシカルボニル−N
−カルバモイルメチルアミノ)エチル}ピロリジン−4
−イル]チオ−4−メチル−6−[(1R)−1−ヒド
ロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.
2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸アリル
(2.58g,4.16mmol)から、(4R,5
S,6S)−3−[(2R,4S)−2−{2−(N−
カルバモイルメチルアミノ)エチル}ピロリジン−4−
イル]チオ−4−メチル−6−[(1R)−1−ヒドロ
キシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.
2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸・塩酸塩
(280mg)を得た。 IR(EtOH film):1750,1685 c
-1 NMR(D2O,δ):1.22(3H,d,J=7.
2Hz),1.28(3H,d,J=6.4Hz),
1.76(1H,m),2.30(2H,m),2.8
1(1H,m),3.1−3.6(4H,m),3.5
−4.0(2H,m),3.96(2H,s),3.9
−4.2(1H,m),4.1−4.4(2H,m)
【0220】実施例11−1) 実施例1−1)と実質的に同じ方法で、(2R,4S)
−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−(N−アリ
ルオキシカルボニル−N−シアノメチルアミノ)エチ
ル]−4−トリフェニルメチルチオピロリジン(6.4
5g,10.8mmol)と(4R)−2−ジアゾ−4
−[(2R,3S)−3−{(1R)−1−ヒドロキシ
エチル}−4−オキソアゼチジン−2−イル]−3−オ
キソペンタン酸アリル(2.12g,7.2mmol)
から、(4R,5S,6S)−3−[(2R,4S)−
1−アリルオキシカルボニル−2−{2−(N−アリル
オキシカルボニル−N−シアノメチルアミノ)エチル}
ピロリジン−4−イル]チオ−4−メチル−6−[(1
R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザ
ビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボ
ン酸アリル(3.89g)を得た。 NMR(CDCl3,δ):1.27(3H,d,J=
7.2Hz),1.36(3H,d,J=6.3H
z),1.5−1.9(2H,m),2.1−2.5
(1H,m),2.4−2.8(1H,m),3.1−
3.5(4H,m),3.4−3.8(2H,m),
3.7−4.5(6H,m),4.4−5.0(6H,
m),5.1−5.6(6H,m),5.7−6.1
(3H,m)
【0221】実施例11−2) 実施例8−3)と実質的に同じ方法で、(4R,5S,
6S)−3−[(2R,4S)−1−アリルオキシカル
ボニル−2−{2−(N−アリルオキシカルボニル−N
−シアノメチルアミノ)エチル}ピロリジン−4−イ
ル]チオ−4−メチル−6−[(1R)−1−ヒドロキ
シエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.
0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸アリル(2.2
6g,3.75mmol)から、(4R,5S,6S)
−3−[(2R,4S)−2−{2−(N−シアノメチ
ルアミノ)エチル}ピロリジン−4−イル]チオ−4−
メチル−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7
−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2
−エン−2−カルボン酸・塩酸塩(0.42g)を得
た。 IR(Nujol):3250,1745 cm-1 NMR(D2O,δ):1.23(3H,d,J=7.
2Hz),1.30(3H,d,J=6.4Hz),
1.6−1.8(1H,m), 1.9−2.2(2
H,m),2.7−3.0(3H,m),3.3−3.
6(3H,m),3.5−3.9(2H,m),3.7
1(2H,s),3.9−4.2(1H,m),4.1
−4.4(2H,m) MS(m/Z,FAB):395(M−Cl)
【0222】実施例12−1) 実施例1−1)と実質的に同じ方法で、(2R,4S)
−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−{N−アリ
ルオキシカルボニル−N−(1−カルバモイルエチル)
アミノ}エチル]−4−トリフェニルメチルチオピロリ
ジン(11.19g,17.8mmol)と(4R)−
2−ジアゾ−4−[(2R,3S)−3−{(1R)−
1−ヒドロキシエチル}−4−オキソアゼチジン−2−
イル]−3−オキソペンタン酸アリル(3.5g,1
1.9mmol)から、(4R,5S,6S)−3−
[(2R,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−
[2−{N−アリルオキシカルボニル−N−(1−カル
バモイルエチル)アミノ}エチル]ピロリジン−4−イ
ル]チオ−4−メチル−6−[(1R)−1−ヒドロキ
シエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.
0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸アリル(3.5
2g)を得た。 IR(CHCl3):3475,3375,2430,
1765,1700,1680cm-1 NMR(CDCl3,δ):1.26(3H,d,J=
7.1Hz),1.36(3H,d,J=6.2H
z),1.3−1.5(3H,m),1.5−2.0
(2H,m),2.1−2.4(1H,m),2.4−
2.8(1H,m),3.1−3.5(4H,m),
3.4−3.8(1H,m),3.8−4.2(2H,
m),4.1−4.4(2H,m),4.4−4.7
(5H,m),4.76(2H,m),5.1−5.6
(8H,m),5.8−6.1(3H,m)
【0223】実施例12−2) 実施例8−3)と実質的に同じ方法で、(4R,5S,
6S)−3−[(2R,4S)−1−アリルオキシカル
ボニル−2−[2−{N−アリルオキシカルボニル−N
−(1−カルバモイルエチル)アミノ}エチル]ピロリ
ジン−4−イル]チオ−4−メチル−6−[(1R)−
1−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシク
ロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸ア
リル(3.5g,5.5mmol)から、(4R,5
S,6S)−3−[(2R,4S)−2−[2−{N−
(1−カルバモイルエチル)アミノ}エチル]ピロリジ
ン−4−イル]チオ−4−メチル−6−[(1R)−1
−ヒドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸・塩
酸塩(0.27g)を得た。 IR(EtOH film):1745,1685cm
-1 NMR(D20,δ):1.22(3H,d,J=7.
2Hz),1.29(3H,d,J=6.4Hz),
1.57(3H,d,J=7.1Hz),1.6−1.
9(1H,m),2.1−2.5(2H,m),2.6
−3.0(1H,m),3.0−3.5(3H,m),
3.5−3.9(2H,m),3.9−4.1(2H,
m),4.1−4.4(2H,m)
【0224】実施例13−1) 実施例1−1)と実質的に同じ方法で、(4R)−2−
ジアゾ−4−[(2R,3S)−3−{(1R)−1−
アリルオキシカルボニルオキシエチル}−4−オキソア
ゼチジン−2−イル]−3−オキソペンタン酸アリル
(1.49g)と、(2R,4S)−1−アリルオキシ
カルボニル−2−[2−[N−アリルオキシカルボニル
−N−{(2R)−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピ
ル}アミノ]エチル]−4−トリフェニルメチルチオピ
ロリジンと(2R,4S)−1−アリルオキシカルボニ
ル−2−[2−[N−アリルオキシカルボニル−N−
{(2S)−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル}ア
ミノ]エチル]−4−トリフェニルメチルチオピロリジ
ンの混合物(3.12g)から、(4R,5S,6S)
−3−[(2S,4S)−1−アリルオキシカルボニル
−2−[(2R,4S)−1−アリルオキシカルボニル
−2−[2−[N−アリルオキシカルボニル−N−
{(2R)−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル}ア
ミノ]エチル]ピロリジン−4−イル]チオ−6−
[(1R)−1−アリルオキシカルボニルオキシエチ
ル]−4−メチル−7−オキソ−1−アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸アリ
ルと(4R,5S,6S)−3−[(2S,4S)−1
−アリルオキシカルボニル−2−[(2R,4S)−1
−アリルオキシカルボニル−2−[2−[N−アリルオ
キシカルボニル−N−{(2S)−3−クロロ−2−ヒ
ドロキシプロピル}アミノ]エチル]ピロリジン−4−
イル]チオ−6−[(1R)−1−アリルオキシカルボ
ニルオキシエチル]−4−メチル−7−オキソ−1−ア
ザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カル
ボン酸アリルの混合物(0.63g)を得た。 NMR(CDCl3,δ):1.26(3H,d,J=
7.1Hz),1.49(3H,d,J=6.3H
z),1.60−1.90(3H,m),2.15−
2.65(2H,m),3.10−3.70(10H,
m),3.80−4.25(4H,m),4.55−
4.90(8H,m),5.10−5.50(8H,
m),5.95−6.10(4H,m)
【0225】実施例13−2) 実施例8−3)と実質的に同じ方法で、(4R,5S,
6S)−3−[(2S,4S)−1−アリルオキシカル
ボニル−2−[(2R,4S)−1−アリルオキシカル
ボニル−2−[2−[N−アリルオキシカルボニル−N
−{(2R)−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル}
アミノ]エチル]ピロリジン−4−イル]チオ−6−
[(1R)−1−アリルオキシカルボニルオキシエチ
ル]−4−メチル−7−オキソ−1−アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸アリ
ルと(4R,5S,6S)−3−[(2S,4S)−1
−アリルオキシカルボニル−2−[(2R,4S)−1
−アリルオキシカルボニル−2−[2−[N−アリルオ
キシカルボニル−N−{(2S)−3−クロロ−2−ヒ
ドロキシプロピル}アミノ]エチル]ピロリジン−4−
イル]チオ−6−[(1R)−1−アリルオキシカルボ
ニルオキシエチル]−4−メチル−7−オキソ−1−ア
ザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カル
ボン酸アリルの混合物(0.33g)から、(4R,5
S,6S)−3−[(2R,4S)−2−[2−[N−
{(2R)−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル}ア
ミノ]エチル]ピロリジン−4−イル]チオ−6−
[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−4−メチル−7
−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2
−エン−2−カルボン酸・塩酸塩と(4R,5S,6
S)−3−[(2R,4S)−2−[2−[N−{(2
S)−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル}アミノ]
エチル]ピロリジン−4−イル]チオ−6−[(1R)
−1−ヒドロキシエチル]−4−メチル−7−オキソ−
1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エン−2
−カルボン酸・塩酸塩の混合物(69mg)を得た。 NMR(D2O,δ):1.22(3H,d,J=7.
2Hz),1.29(3H,d,J=6.4Hz),
1.69−1.83(1H,m), 2.10−2.4
5(2H,m),2.74−2.89(1H,m),
3.13−3.50(7H,m),3.59−3.84
(4H,m),3.95−4.10(1H,m),4.
15−4.30(3H,m) IR(Nujol):1750cm-1 FAB−MASS:448(M)
【0226】実施例14−1) (4R)−2−ジアゾ−4−[(2R,3S)−3−
{(1R)−1−ヒドロキシエチル}−4−オキソアゼ
チジン−2−イル]−3−オキソペンタン酸アリル(9
7.43g,0.33mol)の酢酸エチル(1.0
L)溶液に、オクタン酸ロジウム(II)(1.32g,
1.7mmol)を加え、20分間加熱還流した。減圧
下で溶媒を留去して得られた残渣にアセトニトリル
(1.0L)を加え、この溶液に氷冷下、ジフェニルリ
ン酸クロリド(74.8ml,0.36mol)、N,
N−ジイソプロピル−N−エチルアミン(70.0m
l,0.4mol)および4−(N,N−ジメチルアミ
ノ)ピリジン(2g,16.5mmol)を加えて活性
リン酸エステルを調製した。一方、(2R,4S)−1
−アリルオキシカルボニル−2−[2−{N−アリルオ
キシカルボニル−N−(2−カルバモイルオキシエチ
ル)アミノ}エチル]−4−ベンゾイルチオピロリジン
(163.3g,0.3mol)のアセトニトリル
(1.5L)溶液に、5.2Mナトリウムメトキシドの
メタノール(58ml,0.3mol)溶液を氷冷下で
滴下した。この溶液を約50分間攪拌した後、酢酸(1
7.2ml,0.3mol)を加えた反応混合物を酢酸
エチル(2L)と水(0.5L)の混液中に注ぎ、有機
層を分離した。有機層を水(0.5L×2回)および飽
和食塩水(0.5L)で洗浄した後、硫酸マグネシウム
で乾燥させた。減圧下で溶媒を留去すると、チオール中
間体が得られた。このチオール中間体をアセトニトリル
(500ml)に溶解し、この溶液を上記活性リン酸エ
ステルに氷冷下で加えた。この反応混合物に、N,N−
ジイソプロピル−N−エチルアミン(70ml,0.4
mol)を加え、約5℃で約14時間放置した。この反
応混合物を酢酸エチル(2L)と水(0.5L)の混液
中に注ぎ、有機層を分離した。この有機層を水(0.5
L×4回)と飽和食塩水(0.5L)で洗浄し、硫酸マ
グネシウムで乾燥させた後、減圧下で溶媒を留去した。
得られた残渣をシリカゲル充填のカラムクロマトグラフ
ィーに展開し、塩化メチレンとアセトンの混液(1:
1)で溶出すると、(4R,5S,6S)−3−[(2
R,4S)−1−アリルオキシカルボニル−2−[2−
{N−アリルオキシカルボニル−N−(2−カルバモイ
ルオキシエチル)アミノ}エチル]ピロリジン−4−イ
ル]チオ−4−メチル−6−[(1R)−1−ヒドロキ
シエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ[3.2.
0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸アリル(83.
33g)が得られた。 NMR(CDCl3,δ):1.27(3H,d,J=
7.1Hz),1.35(3H,d,J=6.23H
z),1.5−1.9(4H,m),2.0−2.3
(1H,m),2.3−2.8(2H,m),3.0−
3.7(7H,m),3.7−4.4(5H,m),
4.58(4H,m),4.75(2H,m),5.1
−5.6(6H,m),5.7−6.1(3H,m)
【0227】実施例14−2) (4R,5S,6S)−3−[(2R,4S)−1−ア
リルオキシカルボニル−2−[2−{N−アリルオキシ
カルボニル−N−(2−カルバモイルオキシエチル)ア
ミノ}エチル]ピロリジン−4−イル]チオ−4−メチ
ル−6−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−7−オ
キソ−1−アザビシクロ[3.2.0]ヘプト−2−エ
ン−2−カルボン酸アリル(29.7g,45.8mm
ol)の、テトラヒドロフラン(450ml)とエタノ
ール(150ml)混液に、室温下でトリフェニルホス
フィン(1.92g,7.3mmol)、酢酸(23.
6ml,412.2mol)および水素化トリブチルス
ズ(73.9ml,274.8mmol)を順次加え
た。この反応混合物に、テトラキス(トリフェニルホス
フィン)パラジウム(2.1g,1.83mmol)の
テトラヒドロフラン(50ml)溶液を加え、得られた
沈殿物を濾取した。この沈殿物をテトラヒドロフラン
(80ml)、塩化メチレン(50ml)およびヘキサ
ン(50ml)で洗浄した後、減圧下で溶媒を留去し
た。これに食塩水を加えて遊離した有機層を除去し、ヘ
キサン(20ml)で洗浄して約100mlにまで減圧
濃縮した後、非イオン系吸着樹脂「HP−20」{溶出
液:水とアセトニトリルの混液(95:5)}およびイ
オン交換樹脂「アンバーリストA−26」(溶出液:
水)にて精製した。この溶出液に少量の活性炭を加えて
濾過した後、凍結乾燥を行うと、(4R,5S,6S)
−3−[(2R,4S)−2−[2−{N−(2−カル
バモイルオキシエチル)アミノ}エチル]ピロリジン−
4−イル]チオ−4−メチル−6−[(1R)−1−ヒ
ドロキシエチル]−7−オキソ−1−アザビシクロ
[3.2.0]ヘプト−2−エン−2−カルボン酸・塩
酸塩(8.37g)が得られた。 IR(KBr):3
400,1754,1724cm-1 NMR(D2O,δ):1.22(3H,d,J=7.
2Hz),1.29(3H,d,J=6.4Hz),
1.76(1H,m),2.1−2.5(2H,m),
2.82(1H,m),3.1−3.6(7H,m),
3.6−3.9(2H,m),4.06(1H,m),
4.1−4.4(4H,m)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜井 稔 池田市緑丘2−2−10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 [式中、R1はカルボキシ基または保護されたカルボキ
    シ基、 R2はヒドロキシ(低級)アルキル基または保護された
    ヒドロキシ(低級)アルキル基、 R3は水素または低級アルキル基、 R4とR5は、 R4が低級アルキル基で、R5が低級アルキル基またはヒ
    ドロキシ(低級)アルキル基を意味するか、またはR4
    が低級アルキル基、低級アルケニル基、2−ヒドロキシ
    エチル基、 3−ヒドロキシプロピル基、2−トリ(低級)アルキル
    シリルオキシエチル基、3−トリ(低級)アルキルシリ
    ルオキシプロピル基、シアノ(低級)アルキル基、ハロ
    ゲンとヒドロキシで置換された(低級)アルキル基、ハ
    ロ(低級)アルキル基、カルバモイルオキシ(低級)ア
    ルキル基、カルバモイルメチル基または1−カルバモイ
    ルエチル基で、R5が水素またはイミノ保護基を意味
    し、 R6は水素またはイミノ保護基、 Aは低級アルキレン基、 但し、R4がカルバモイルメチル基または1−カルバモ
    イルエチル基の場合は、Aはエチレンである]で示され
    る化合物または医薬として許容されるその塩類。
  2. 【請求項2】 式: 【化2】 (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびAはそれ
    ぞれ前と同じ意味)で示される化合物またはその塩類を
    下記(a)〜(f)のいずれかの方法で製造する方法。 (a)式: 【化3】 (式中、R1、R2およびR3はそれぞれ前と同じ意味)
    で示される化合物またはそのオキソ基における反応性誘
    導体またはその塩類を式: 【化4】 (式中、R4、R5、R6およびAはそれぞれ前と同じ意
    味)で示される化合物またはその塩類と反応させて、
    式: 【化5】 (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびAはそれ
    ぞれ前と同じ意味)で示される化合物またはその塩類を
    得るか; (b)式: 【化6】 (式中、R2、R3、R4、R5、R6およびAはそれぞれ
    前と同じ意味であり、 R1 aは保護されたカルボキシ基である)で示される化合
    物またはその塩類を、R1 aのカルボキシ保護基の脱離反
    応に付して、式: 【化7】 (式中、R2、R3、R4、R5、R6およびAはそれぞれ
    前と同じ意味)で示される化合物はたその塩類を得る
    か; (c)式: 【化8】 (式中、R1、R2、R3、R4、R5およびAはそれぞれ
    前と同じ意味であり、 R6 aはイミノ保護基である)で示される化合物またはそ
    の塩類を、R6 aのイミノ保護基の脱離反応に付して、
    式: 【化9】 (式中、R1、R2、R3、R4およびAはそれぞれ前と同
    じ意味)で示される化合物はたその塩類を得るか; (d)式: 【化10】 (式中、R1、R3、R4、R5、R6およびAはそれぞれ
    前と同じ意味であり、 R2 aは保護されたヒドロキシ(低級)アルキル基であ
    る)で示される化合物またはその塩類を、R2 aのヒドロ
    キシ保護基の脱離反応に付して、式: 【化11】 (式中、R1、R3、R4、R5、R6およびAはそれぞれ
    前と同じ意味であり、 R2 bはヒドロキシ(低級)アルキル基である)で示され
    る化合物はたその塩類を得るか; (e)式: 【化12】 (式中、R1、R2、R3、R6およびAはそれぞれ前と同
    じ意味であり、 R4 aとR5 aは、 R4 aが2−トリ(低級)アルキルシリルオキシエチル基
    または3−トリ(低級)アルキルシリルオキシプロピル
    基で、R5 aが水素またはイミノ保護基を意味するか、ま
    たはR4 aが低級アルキル基、低級アルケニル基、2−ヒ
    ドロキシエチル基、 3−ヒドロキシプロピル基、2−トリ(低級)アルキル
    シリルオキシエチル基、3−トリ(低級)アルキルシリ
    ルオキシプロピル基、シアノ(低級)アルキル基、ハロ
    ゲンとヒドロキシで置換された(低級)アルキル基、ハ
    ロ(低級)アルキル基、カルバモイルオキシ(低級)ア
    ルキル基、カルバモイルメチル基または1−カルバモイ
    ルエチル基で、R5 aがイミノ保護基を意味する)で示さ
    れる化合物またはその塩類を、ヒドロキシ保護基および
    /またはイミノ保護基の脱離反応に付して、式: 【化13】 (式中、R1、R2、R3、R6およびAはそれぞれ前と同
    じ意味であり、 R4 bとR5 bは、 R4 bが2−ヒドロキシエチル基または3−ヒドロキシプ
    ロピル基2−で、R5 bが水素またはイミノ保護基を意味
    するか、またはR4 bが低級アルキル基、低級アルケニル
    基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル
    基、2−トリ(低級)アルキルシリルオキシエチル基、
    3−トリ(低級)アルキルシリルオキシプロピル基、シ
    アノ(低級)アルキル基、ハロゲンとヒドロキシで置換
    された(低級)アルキル基、ハロ(低級)アルキル基、
    カルバモイルオキシ(低級)アルキル基、カルバモイル
    メチル基または1−カルバモイルエチル基で、R5 bが水
    素を意味する)で示される化合物またはその塩類を得る
    か; (f)式: 【化14】 (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6およびAはそれ
    ぞれ前と同じ意味)で示される化合物またはその塩類を
    式:R7−X (式中、R7は低級アルキル基またはカルバモイル(低
    級)アルキル基であり、 Xはハロゲンである)で示される化合物はたその塩類と
    反応させて、式: 【化15】 (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、Aおよ
    びXはそれぞれ前と同じ意味)で示される化合物または
    その塩類を得る。
  3. 【請求項3】 活性成分として請求項1に記載の化合物
    を、医薬として許容される担体または賦形剤と混合して
    なる医薬組成物。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の医薬組成物が抗菌剤で
    ある医薬組成物。
JP6006020A 1993-01-22 1994-01-24 二環式化合物、その製造方法並びにそれを含む医薬組成物 Withdrawn JPH06263761A (ja)

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GB9301276/3 1993-01-22
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002008185A1 (en) * 2000-07-19 2002-01-31 F. Hoffmann-La Roche Ag Pyrrolidine derivatives as metalloprotease inhibitors
CN102603746A (zh) * 2010-12-28 2012-07-25 山东轩竹医药科技有限公司 碳青霉烯衍生物

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WO2002008185A1 (en) * 2000-07-19 2002-01-31 F. Hoffmann-La Roche Ag Pyrrolidine derivatives as metalloprotease inhibitors
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