JPH06253523A - Dcブラシレスモータおよびこれを用いたターボ分子ポンプ - Google Patents

Dcブラシレスモータおよびこれを用いたターボ分子ポンプ

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JPH06253523A
JPH06253523A JP5040320A JP4032093A JPH06253523A JP H06253523 A JPH06253523 A JP H06253523A JP 5040320 A JP5040320 A JP 5040320A JP 4032093 A JP4032093 A JP 4032093A JP H06253523 A JPH06253523 A JP H06253523A
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rotor
position detection
rotational position
coil
brushless motor
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Takaharu Iijima
隆治 飯嶋
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Seiko Seiki KK
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Seiko Seiki KK
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  • Brushless Motors (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 転流タイミングを検出するセンサの耐熱性を
高くし、ターボ分子ポンプのような高温環境でもDCブ
ラシレスモータを使用できるようにする。 【構成】 DCブラシレスモータのロータに、凸部81
aと凹部81bを有する回転位置検出板81を設け、そ
の周囲にコイルからなるセンサ61A〜61Cを設け
る。ロータの回転位置によって回転位置検出板81とセ
ンサ61A〜61Cとの間の距離が変化し、センサ61
A〜61Cのインダクタンスが変化する。正弦波発振回
路82によってセンサ61A〜61Cに交流電圧を印加
し、センサ61A〜61Cの両端の電圧を整流回路84
A〜84Cによって直流に整流し、その値をコンパレー
タ85A〜85Cによって2値化して得られた信号10
1A〜101Cからロータの回転位置を判別し、ROM
89によってU、V、Wの各相用の信号を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温環境下での使用に
適したDCブラシレスモータおよびこれを用いたターボ
分子ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】超高真空を得ることのできるターボ分子
ポンプでは、そのロータ翼の駆動にDCブラシレスモー
タを使用したものがある。ターボ分子ポンプにDCブラ
シレスモータを使用する第1の利点は、誘導モータに比
べて小型、省電力化が可能となることである。また、第
2の利点は、バックアップ用のバッテリを不要とするこ
とが可能となることである。すなわち、ターボ分子ポン
プでは軸受として非接触式の磁気軸受が使用され、保護
用として機械的なベアリングが使用されているが、高速
回転中に停電等によって磁気軸受装置への給電が停止さ
れた場合、ロータや保護用のベアリングの摩耗、破損を
防止するためには、ロータの回転速度が十分小さくなっ
た後にロータが保護用のベアリングに接触するようにす
る必要がある。そこで、従来はバックアップ用のバッテ
リを設け、停電時にはこのバックアップ用のバッテリか
ら磁気軸受装置に給電して動作を継続させていた。この
ようなターボ分子ポンプにDCブラシレスモータを使用
すると、停電時にはDCブラシレスモータが発電機とし
て作用し、その回生電力を磁気軸受装置に給電すること
ができるため、上述のようにバックアップ用のバッテリ
を不要とすることが可能となるのである。
【0003】ところで、DCブラシレスモータでは、転
流タイミングを検出するセンサとして、ホールIC、磁
気抵抗素子等の半導体素子を使用することが多い。ま
た、転流タイミングを検出するセンサを使用しないセン
サレスの制御方式もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、DCブラシ
レスモータの転流タイミングを検出するホールICや磁
気抵抗素子等のセンサは、耐熱温度が100°C前後と
低く、ターボ分子ポンプのような高温環境で使用するモ
ータには使用できないという問題点がある。なお、ター
ボ分子ポンプでは、モータ自体の発熱と排出するガスの
摩擦等によって150°C程度になる。
【0005】一方、センサレス制御方式には種々ある
が、起動時にロータがどの位置にあるか分からないの
で、例えば仮に励磁してみてその様子を見ながら回転さ
せるという起動方法を採るため起動が難しいという問題
点がある。また、ステップモータ的な起動をするため、
一般に起動時のトルクが小さいという問題点がある。
【0006】また、センサレス制御方式の場合、モータ
の電力供給用の3相ケーブルから転流タイミング信号を
検出するため、ケーブルの長さやノイズ等の影響を受け
易く、ケーブルの長さに応じた調整が必要となるという
問題点がある。さらに、センサレス制御方式の場合、前
述のように起動時にロータがどの位置にあるか分からな
いので、モータが惰性で回転しているときからの再起動
ができないという問題点がある。特に、ターボ分子ポン
プでは、このターボ分子ポンプで排出したガスを吸引す
る他のポンプを併用し、始動時には初めに他のポンプの
みを動作させてからターボ分子ポンプを起動するが、タ
ーボ分子ポンプ起動前に、他のポンプの動作によってタ
ーボ分子ポンプのロータがつれ回りする。そのため、セ
ンサレス制御方式の場合、ターボ分子ポンプの起動が難
しくなる。
【0007】本発明はこのような課題に鑑みてなされた
もので、転流タイミングを検出するセンサの耐熱性が高
く、高温環境での使用に適したDCブラシレスモータお
よびこれを用いたターボ分子ポンプを提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明のD
Cブラシレスモータは、永久磁石を有するロータと、こ
のロータを回転させる磁界を発生させるステータコイル
と、ロータの周囲の所定の位置に設けられた複数の回転
位置検出用コイルと、この回転位置検出用コイルに対向
する位置でロータに設けられ、ロータの回転位置に応じ
て回転位置検出用コイルのインダクタンスを変化させる
回転位置検出用板と、回転位置検出用コイルから得られ
る回転位置検出用コイルのインダクタンスに応じた信号
に基づいて、ロータの回転位置検出信号を生成する回転
位置検出信号生成手段と、この回転位置検出信号生成手
段からの回転位置検出信号に基づいてステータコイルに
供給する電流を制御するモータ駆動制御手段とを備えた
ものである。
【0009】請求項2記載の発明のDCブラシレスモー
タは、請求項1記載の発明における回転位置検出用板
が、ロータの回転位置に応じて回転位置検出用コイルと
の間の距離が変化するものである。請求項3記載の発明
のターボ分子ポンプは、複数のステータ翼と、このステ
ータ翼間で回転するロータ翼と、このロータ翼を回転す
るモータとを備えたものにおいて、モータとして請求項
1記載の発明のDCブラシレスモータを用いたものであ
る。
【0010】
【作用】本発明のDCブラシレスモータおよびターボ分
子ポンプでは、DCブラシレスモータのロータの回転に
伴い回転位置検出用板が回転し、この回転位置検出用板
によって、ロータの回転位置に応じて回転位置検出用コ
イルのインダクタンスが変化する。そして、位置検出信
号生成手段によって、回転位置検出用コイルから得られ
る回転位置検出用コイルのインダクタンスに応じた信号
に基づいてロータの回転位置検出信号が生成され、この
回転位置検出信号に基づいて、モータ駆動制御手段によ
って、ステータコイルに供給する電流が制御される。
【0011】
【実施例】以下本発明のDCブラシレスモータおよびこ
れを用いたターボ分子ポンプにおける好適な実施例につ
いて、図1から図13を参照して詳細に説明する。図1
はターボ分子ポンプ装置の全体構成を表わしたものであ
る。
【0012】このターボ分子ポンプ装置1は、例えば半
導体製造装置内等に設置され、チャンバ等からプロセス
ガスの排出を行うものである。この例では、円筒状に形
成された外装体10の上端部にフランジ11が形成さ
れ、ボルト等によって半導体製造装置に接続されるよう
になっている。
【0013】外装体10の内側に複数のステータ翼12
が配置され、このそれぞれのステータ翼12間に複数の
ロータ翼14が配置されている。このロータ翼14はロ
ータ15の外周囲壁に設けられ、ロータ15は磁性体の
ロータ軸18に連動して回転するように、ボルト19で
ロータ軸18に固定されている。
【0014】ロータ15はいわゆる磁気軸受で支持され
ており、ロータ軸18の上部には、2対の半径方向電磁
石20がロータ軸18を挟んで対向配置されており、2
対の半径方向電磁石は互いに直交するように配置されて
いる。この半径方向電磁石20に隣接して、ロータ軸1
8を挟んで対向する2対の半径方向位置検出センサ22
が2対設けられている。
【0015】さらに、ロータ軸18の下部には、同様に
2対の半径方向電磁石24が配置され、この半径方向電
磁石24にも、隣接して半径方向位置検出センサ26が
2対設けられている。これら半径方向電磁石20、24
に励磁電流が供給されることによって、ロータ軸18が
磁気浮上される。この励磁電流は、磁気浮上時に、半径
方向位置検出センサ22、26からの位置検知信号に応
じて制御され、これによってロータ軸18が半径方向の
所定位置に保持されるようになっている。
【0016】また、外装体10の内側の半径方向位置検
出センサ22と半径方向位置検出センサ26との間には
DCブラシレスモータ30が配置されている。このDC
ブラシレスモータ30に通電されることによって、ロー
タ軸18および、これに固定されたロータ翼14が回転
するようになっている。
【0017】ロータ軸18の下部には、磁性体で形成さ
れた円盤状の金属ディスク31が固定されており、この
金属ディスク31を挟み、且つ対向した一対ずつの軸方
向電磁石32、34が配置されている。さらにロータ軸
18の切断端部に対向して軸方向位置検出センサ36が
配置されている。
【0018】この軸方向電磁石32、34の励磁電流
は、軸方向位置検出センサ36からの位置検知信号に応
じて制御され、これによりロータ軸18が軸方向の所定
位置に保持されるようになっている。また、このロータ
軸18の下端部には、ロータ軸18の回転数を検出する
ための回転数センサ38が配置されている。
【0019】ターボ分子ポンプ装置の外装体10の下部
には、半導体製造装置からのプロセスガス等を排出する
排気口52が配置されている。また、排気口52の近傍
には、サーミスタ等の温度センサ50が配置されてい
る。また、ターボ分子ポンプ装置は、コネクタ44およ
びケーブルを介してコントローラ45に接続されてい
る。
【0020】図2はターボ分子ポンプ装置1とコントロ
ーラ45の電気的構成を示すブロック図である。この図
に示すように、ターボ分子ポンプ装置1は、DCブラシ
レスモータ30と、このDCブラシレスモータ30のロ
ータの回転位置を検出する回転位置検出センサ61と、
磁気軸受を構成する電磁石62(半径方向電磁石20、
24および軸方向電磁石32、34を代表する。)と、
磁気軸受用の位置検出センサ63(半径方向位置検出セ
ンサ22、26および軸方向位置検出センサ36を代表
する。)とを備えている。回転位置検出センサ61は、
後述する回転位置検出板の周囲に配置されている。
【0021】また、コントローラ45は、ターボ分子ポ
ンプ装置全体の制御を行うCPU(中央処理装置)71
と、このCPU71に対してアドレスバス、データバス
等のバス72を介して接続されたROM(リード・オン
リ・メモリ)73、RAM(ランダム・アクセス・メモ
リ)74および入出力インターフェース回路(図ではI
/Oと記す。)75と、入出力インターフェース回路7
5に接続されたモータ駆動制御手段としてのモータドラ
イブ制御回路76、回転位置検出信号生成回路77およ
び磁気軸受制御回路78とを備えている。モータドライ
ブ制御回路76は、CPU71の制御によってDCブラ
シレスモータ30のステータコイルに3相の駆動電流を
供給するものである。回転位置検出信号生成回路77は
回転位置検出センサ61の出力信号からロータの回転位
置検出信号を生成するものである。また、磁気軸受制御
回路78は、位置検出センサ63の出力信号に基づいて
電磁石62の励磁電流を制御して、ロータ軸18を所定
の位置に保持するものである。
【0022】図3は本実施例における回転位置検出板、
回転位置検出センサ61および回転位置検出信号生成回
路77の構成を示す回路図である。回転位置検出板81
はケイ素鋼板等の磁性体からなり、半径の大きい凸部8
1aと半径の小さい凹部81bとが90°毎に交互に設
けられた円板状に形成されている。この回転位置検出板
81はロータ軸18に取り付けられ、このロータ軸18
と共に回転するようになっている。なお、回転位置検出
板81の重心は回転中心と一致している。
【0023】回転位置検出センサ61は、回転位置検出
板81の周囲に120°間隔で配置された3つのセンサ
61A、61B、61Cからなり、各センサ61A、6
1B、61Cはそれぞれコイルで構成されている。回転
位置検出信号生成回路77は、各センサ61A、61
B、61Cの一端に接続された正弦波発振回路82と、
センサ61Aの他端に接続されたコイル83Aおよび整
流回路84Aと、センサ61Bの他端に接続されたコイ
ル83Bおよび整流回路84Bと、センサ61Cの他端
に接続されたコイル83Cおよび整流回路84Cと、一
方の入力端が各整流回路84A、84B、84Cの出力
端に接続され、他方の入力端が基準電圧源86A、86
B、86Cに接続されたコンパレータ85A、85B、
85Cとを備えている。なお、コイル83A、83B、
83Cの他端は接地されている。
【0024】回転位置検出信号生成回路77は、さら
に、2つのラッチ回路87、88とROM89とを備え
ている。コンパレータ85Aの出力端はROM89のア
ドレス入力端A0に接続されていると共にラッチ回路8
7のクロック入力端に接続されている。コンパレータ8
5Bの出力端はROM89のアドレス入力端A1に接続
されていると共にラッチ回路87の負論理入力のクリア
入力端に接続されている。コンパレータ85Cの出力端
はROM89のアドレス入力端A2に接続されている。
また、ラッチ回路87のD入力端には電源電圧Vccが印
加され、H(ハイ)の状態に固定されている。ラッチ回
路87のQ出力端はラッチ回路88のクロック入力端に
接続され、ラッチ回路88のQ出力端はROM89のア
ドレス入力端A3に接続され、ラッチ回路88のQの否
定出力端(図ではQにバーを付して示す。)はラッチ回
路88のD入力端に接続されている。また、ROM89
のデータ出力端D0、D1、D2からはそれぞれ、ロー
タの回転位置検出信号としてのU相用転流位置検出信号
104U、V相用転流位置検出信号104VおよびW相
用転流位置検出信号104Wが出力されるようになって
いる。
【0025】図4はセンサ部を詳細に示す回路図であ
る。なお、この図には、センサ61Aのみを示している
が、他のセンサ61B、61Cも同様の構成である。こ
の図に示すように、センサ61Aとコイル83Aは正弦
波発振回路82に直列に接続されている。コイル83A
のインダクタンスは固定値である。また、整流回路84
Aはセンサ61Aとコイル83Aとの接続点に接続され
ている。
【0026】図5はセンサ61A、61B、61Cの配
置を示す説明図である。この図に示すように、センサ6
1AはDCブラシレスモータ30のステータコイルのU
相巻線90Uに対応する位置に配置され、センサ61B
はV相巻線90Vに対応する位置に配置され、センサ6
1CはW相巻線90Wに対応する位置に配置されてい
る。なお、図6に示すように、U相巻線90U、V相巻
線90VおよびW相巻線90Wはスター結線で結線され
ている。
【0027】図4において、正弦波発振回路82は例え
ば75kHzの正弦波を発生する。ここで、ロータ軸1
8の回転に伴って回転位置検出板81が回転すると、回
転位置検出板81の凸部81aと凹部81bが交互にセ
ンサ61Aに対向するため、回転位置検出板81とセン
サ61Aとの間の距離が変化する。この両者の間の距離
が小さくなるとセンサ61Aのインダクタンスは大きく
なり、距離が大きくなるとインダクタンスは小さくな
る。従って、センサ61Aとコイル83Aとの接続点の
交流電圧は、回転位置検出板81とセンサ61Aとの間
の距離が小さくなると小さくなり、距離が大きくなると
大きくなる。なお、センサ61B、61Cについても同
様である。
【0028】次に、図3に示す回転位置検出信号生成回
路の動作について説明する。DCブラシレスモータ30
のロータの回転に伴い、回転位置検出板81が回転し、
前述のようにロータの回転位置に応じてセンサ61A、
61B、61Cのインダクタンスが変化する。そこで、
正弦波発振回路82によって各センサ61A、61B、
61Cに交流電圧を印加し、センサ61A、61B、6
1Cの両端の電圧を整流回路84A、84B、84Cに
よって直流に整流し、その値をコンパレータ85A、8
5B、85Cによって2値化して得られた信号101
A、101B、101Cからロータの回転位置が判る。
【0029】ただし、以上の方法で得られた信号101
A、101B、101Cは、ホールICを回転位置検出
用センサとして用いた場合の信号とタイミングが異なる
ため、本実施例ではROM89を使用してホールICと
同様の信号に変換している。以下、この信号の変換につ
いて、図7ないし図10を参照して詳しく説明する。
【0030】図7は本実施例におけるセンサ61A、6
1B、61Cを用いずに、ホールICを使用した場合の
センサの配置を示す説明図である。この図に示すよう
に、U相ホールIC91UはU相巻線90Uよりも回転
方向の60°前に配置され、V相ホールIC91VはV
相巻線90Vよりも回転方向の60°前に配置され、W
相ホールIC91WはW相巻線90Wよりも回転方向の
60°前に配置されている。
【0031】図8は、図7に示すホールIC91U、9
1V、91Wから得られる信号とロータの回転位置と転
流のタイミングとの関係を示す説明図であり、(a)〜
(c)はそれぞれ図7に示すホールIC91U、91
V、91Wから得られる信号波形を示し、(d)はロー
タの回転位置を示し、(e)は転流タイミングを示す。
【0032】本実施例ではコンパレータ85A、85
B、85Cより得られた信号101A、101B、10
1Cと、ラッチ回路88より得られた信号103とに基
づいて、ROM89によってホールIC91U、91
V、91Wから得られる信号と同様の信号を得るために
ROM89を用いている。ROM89には図9に示すよ
うに各アドレスに対応した出力データが格納されてい
る。
【0033】図10は正転時におけるROM89による
信号の変換動作を示すタイミングチャートである。
(e)に示す回転位置検出板81の回転位置に応じて、
コンパレータ85A、85B、85Cから、(a)〜
(c)に示す信号101A、101B、101Cが出力
される。また、ラッチ回路88からは、(d)に示すよ
うに、信号101BがH(ハイ)の状態で、信号101
Aが立上がるタイミングで、HとL(ロウ)が交互に切
り換わる信号103が出力される。これらの信号101
A、101B、101C、103によって特定されるR
OM89のアドレスは16進法数字で示すと(f)に示
すようになる。このROM89のアドレスに対応するデ
ータは(j)に示すようになる。このデータがROM8
9の出力端DO〜D2から出力され、それぞれ(g)〜
(i)に示すようにU相用信号104U、V相用信号1
04V、W相用信号104Wとなる。この信号104
U、104V、104Wは、図8に示すようなホールI
Cより得られる信号と同様の信号である。そして、この
信号104U、104V、104Wに基づいて、図2に
示すCPU71によってモータドライブ制御回路76が
制御され、(k)に示すようようなタイミングで転流が
行われる。
【0034】また、本実施例では、図3に示すラッチ回
路87、88によってモータの逆回転を防いでいる。こ
のことについて、図11および図12を参照して説明す
る。図11(a)〜(e)はそれぞれモータ正転時にお
ける信号101A、101B、ラッチ回路87の出力信
号102、ラッチ回路88の出力信号103および回転
位置検出板81の回転位置を示す。また、図12(a)
〜(e)はそれぞれモータが逆転を続けたと仮定した場
合の信号101A、101B、ラッチ回路87の出力信
号102、ラッチ回路88の出力信号103および回転
位置検出板81の回転位置を示す。
【0035】図11に示すように、正転時には180°
回転毎にラッチ回路87の出力信号102が立上がり、
これに応じてラッチ回路88の出力信号103が180
°回転毎に反転する。これに対し、図12に示すよう
に、逆転時にはラッチ回路87の出力信号102はLに
固定され、その結果、ラッチ回路88の出力信号103
もL又はHに固定されて変化しない。そのため、初めは
ROM89から正しいU相用信号104U、V相用信号
104V、W相用信号104Wが出力されないが、18
0°回転以内に、正しいU相用信号104U、V相用信
号104V、W相用信号104Wが出力され、正転へ移
行する。なお、ターボ分子ポンプでは、起動時における
180°程度の逆転は問題ない。
【0036】以上説明したように本実施例によれば、回
転位置検出センサ61が単なるコイルで構成されている
ので、耐熱性が高い。そのため、DCブラシレスモータ
30をターボ分子ポンプ1のような高温環境で使用する
ことが可能となる。また、センサレス方式のDCブラシ
レスモータと比較して、本実施例のDCブラシレスモー
タ30はセンサを有するため、起動時にも大きなトルク
が得られ、またケーブルの長さに応じた調整が不要とな
る。
【0037】また、本実施例では、従来のホールICを
回転位置検出用センサとして用いた場合の信号と同様の
信号が得られるので、従来のホールICを使用したDC
ブラシレスモータ用の制御回路やICをそのまま使用し
てモータドライブ制御回路を構成することができる。
【0038】次に、図13を参照して本実施例の変形例
について説明する。この変形例では、図3に示す回転位
置検出板81の代わりに図13に示す形状の回転位置検
出板111を設け、図3におけるコンパレータ85A〜
85Cの代わりに3値化回路を設け、図3におけるラッ
チ回路87、88を除いている。
【0039】回転位置検出板111は、半径の大きい凸
部111a、111bと半径の小さい凹部111cとが
90°毎に交互に設けられたものであるが、凸部111
aの半径を凸部111bの半径よりも大きくしたもので
ある。この回転位置検出板111を用いると、各センサ
61A、61B、61Cのインダクタンスは3段階に変
化し、出力信号のレベルも3段階に変化する。この変形
例では、各センサ61A、61B、61Cの出力信号を
それぞれ3値化回路によって3値化し、それぞれ2ビッ
トのデータとして、図3に示すROM89のアドレス入
力とする。ROM89には、アドレス入力となる3値化
回路からのデータの各組み合わせに対応してホールIC
と同様の信号が出力されるように、出力データを格納し
ておく。
【0040】この変形例によれば、回転位置検出板11
1の2つの凸部111a、111bを識別できるので、
図3に示すラッチ回路87、88を設けることなく、セ
ンサ61A、61B、61Cの出力信号のみからホール
ICと同様の信号を得ることができる。
【0041】なお、ターボ分子ポンプのようにロータの
バランスが重要な装置に使用するDCブラシレスモータ
の場合には、回転位置検出板111の重心が回転中心と
一致するように、2つの凸部111a、111bの厚み
を変えたり、おもりを付けたりすれば良い。
【0042】なお、回転位置検出板は、凸部と凹部を有
するものに限らず、回転位置に応じてセンサのインダク
タンスを変化させるものであれば良く、例えば、90°
毎に交互に透磁率の異なる磁性体を設けた円板であって
も良い。また、本発明のDCブラシレスモータはターボ
分子ポンプに限らず種々の装置に用いることができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように請求項1ないし3記
載の発明によれば、転流タイミングを検出するセンサが
単なるコイルで構成されるので、センサの耐熱性が高
く、ターボ分子ポンプのような高温環境でもDCブラシ
レスモータを使用することができるという効果がある。
【0044】また、請求項1ないし3記載の発明におけ
るDCブラシレスモータは、転流タイミングを検出する
センサを有するため、センサレス方式のDCブラシレス
モータと比較して、起動時のトルクが得られ、またケー
ブルの長さに応じた調整が不要となるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のターボ分子ポンプ装置に係る一実施例
を示す構成図である。
【図2】図1におけるターボ分子ポンプ装置とコントロ
ーラの電気的構成を示すブロック図である。
【図3】図2における回転位置検出板、回転位置センサ
および回転位置検出信号生成回路の構成を示す回路図で
ある。
【図4】図3におけるセンサ部を詳細に示す回路図であ
る。
【図5】図3におけるセンサの配置を示す説明図であ
る。
【図6】図5における巻線の結線状態を示す説明図であ
る。
【図7】回転位置検出センサとしてホールICを使用し
た場合のセンサの配置を示す説明図である。
【図8】図7に示すホールICから得られる信号とロー
タの回転位置と転流のタイミングとの関係を示す説明図
である。
【図9】図3におけるROMに格納されたデータの内容
を示す説明図である。
【図10】図3に示すROMによる信号の変換動作を示
す説明図である。
【図11】モータ正転時における図3の回転位置検出信
号生成回路の動作を示す説明図である。
【図12】モータ逆転時における図3の回転位置検出信
号生成回路の動作を示す説明図である。
【図13】一実施例における回転位置検出板の他の例を
示す説明図である。
【符号の説明】
12 ステータ翼 14 ロータ翼 15 ロータ 18 ロータ軸 30 DCブラシレスモータ 61 回転位置検出センサ 76 モータドライブ制御回路 77 回転位置検出信号生成回路 81 回転位置検出板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 永久磁石を有するロータと、 このロータを回転させる磁界を発生させるステータコイ
    ルと、 ロータの周囲の所定の位置に設けられた複数の回転位置
    検出用コイルと、 この回転位置検出用コイルに対向する位置でロータに設
    けられ、ロータの回転位置に応じて回転位置検出用コイ
    ルのインダクタンスを変化させる回転位置検出用板と、 回転位置検出用コイルから得られる回転位置検出用コイ
    ルのインダクタンスに応じた信号に基づいて、ロータの
    回転位置検出信号を生成する回転位置検出信号生成手段
    と、 この回転位置検出信号生成手段からの回転位置検出信号
    に基づいてステータコイルに供給する電流を制御するモ
    ータ駆動制御手段とを具備することを特徴とするDCブ
    ラシレスモータ。
  2. 【請求項2】 前記回転位置検出用板は、ロータの回転
    位置に応じて回転位置検出用コイルとの間の距離が変化
    することを特徴とする請求項1記載のDCブラシレスモ
    ータ。
  3. 【請求項3】 複数のステータ翼と、 このステータ翼間で回転するロータ翼と、 このロータ翼を回転するモータであって、永久磁石を有
    するロータと、このロータを回転させる磁界を発生させ
    るステータコイルと、ロータの周囲の所定の位置に設け
    られた複数の回転位置検出用コイルと、この回転位置検
    出用コイルに対向する位置でロータに設けられ、ロータ
    の回転位置に応じて回転位置検出用コイルのインダクタ
    ンスを変化させる回転位置検出用板と、回転位置検出用
    コイルから得られる回転位置検出用コイルのインダクタ
    ンスに応じた信号に基づいて、ロータの回転位置検出信
    号を生成する回転位置検出信号生成手段と、この回転位
    置検出信号生成手段からの回転位置検出信号に基づいて
    ステータコイルに供給する電流を制御するモータ駆動制
    御手段とを有するDCブラシレスモータとを具備するこ
    とを特徴とするターボ分子ポンプ。
JP5040320A 1993-03-01 1993-03-01 Dcブラシレスモータおよびこれを用いたターボ分子ポンプ Pending JPH06253523A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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