JPH06251739A - 静電レンズ - Google Patents

静電レンズ

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JPH06251739A
JPH06251739A JP3320793A JP3320793A JPH06251739A JP H06251739 A JPH06251739 A JP H06251739A JP 3320793 A JP3320793 A JP 3320793A JP 3320793 A JP3320793 A JP 3320793A JP H06251739 A JPH06251739 A JP H06251739A
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JP
Japan
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electrode
high voltage
electrostatic lens
voltage
lens
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP3320793A
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English (en)
Inventor
Yasushi Kokubo
靖 小久保
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Jeol Ltd
Original Assignee
Jeol Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06251739A publication Critical patent/JPH06251739A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高電圧を印加するようにした静電レンズにお
いて、高速でのレンズの制御を可能とする静電レンズを
実現する。 【構成】 静電レンズは中心電極30と外側電極31.
32の3極構造となっている。外側電極31,32は電
気的に接続されており、中心電極30には高圧回路33
から高電圧が印加され、外側電極31,32には高圧回
路34から高電圧が印加される。静電レンズ強度を細か
く変化させる場合、高圧回路34から外側電極31,3
2に印加する電圧を数百Vから数kVの範囲で変化させ
る。この電圧変化に応じて、中心電極30と外側電極3
1,32との間の電位差は微小に変化し、イオンビーム
の集束の程度を微小に変化させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イオン顕微鏡などの集
束イオンビーム装置に用いて最適な静電レンズに関す
る。
【0002】
【従来の技術】図1は一般的なイオン顕微鏡を示してお
り、1はイオンエミッター、2は引き出し電極であり、
エミッター1と電極2との間には高圧回路3より高電圧
が印加される。引き出し電極2から発生したイオンビー
ムIBは、コンデンサレンズ4,対物レンズ5によって
試料6上に細く集束される。コンデンサレンズ4,対物
レンズ5は、アインツェル型の静電レンズであり、それ
ぞれ中心電極7,8と接地電位の外側電極9,10とを
有している。中心電極7には高圧回路11から高電圧が
印加され、中心電極8には高圧回路12から高電圧が印
加される。なお、イオン顕微鏡のレンズは、その集束す
る対象がイオンであり、その質量が電子の2000倍以
上もあるために、磁石を利用した電磁レンズを使用する
ことができない。そのため、このような静電レンズを用
いている。
【0003】13はアライメント電極であり、アライメ
ント回路14からアライメント用の電圧が印加され、イ
オンビームIBの軸合わせを行なう。15は偏向電極で
あり、走査回路16から試料6上でイオンビームを走査
するための走査信号が供給される。17は非点補正電極
であり、非点補正回路18から非点補正電圧が印加され
る。上記した各回路3,11,12,14,16,18
は、CPU19からインターフェース20,21,2
2,23,24,25を介して制御される。このような
構成の動作を次に説明する。
【0004】イオンビームIBは引き出し電極2から引
き出され、コンデンサレンズ4と対物レンズ5によって
試料6上に細く集束される。試料6上のイオンビームの
照射位置は、偏向電極15に走査回路16から走査信号
を供給することによって走査される。試料6へのイオン
ビームの照射に基づいて発生した2次電子や2次イオン
は、図示していない検出器によって検出される。この検
出信号はフレームメモリー26に記憶される。このフレ
ームメモリー26に記憶された信号は適宜読み出され、
陰極線管などの表示装置に供給されて試料の走査像が表
示される。
【0005】なお、試料6に照射されるイオンビームの
軸合わせはアライメント電極13にアライメント回路1
4から必要な電圧を印加することによって行われ、ま
た、イオンビームの非点の補正は、非点補正電極17に
非点補正回路18から補正電圧を印加することによって
行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記した装置におい
て、イオンビームIBの加速電圧を高くするにつれ、静
電レンズ4,5の中心電極7,8に印加する電圧は高電
圧となる。この電圧は通常10kV〜100kV程度と
なる。しかしながら、印加する電圧が高電圧になるほど
電圧を印加する電気回路や電圧供給ケーブルの容量によ
り、回路の周波数特性が悪くなり、高速でのイオンビー
ムの制御が困難となる。
【0007】例えば、100kV程度の高電圧電源で
は、電圧を変化させようとしてもそのレスポンスは20
0msec〜500msec程度である。一方、通常の走査電子
顕微鏡で使用される電磁レンズのレスポンスはコア付き
コイルを用いた場合は数msecであり、また、空芯コイル
を用いた場合は数μsec オーダーとなって極めて速い制
御が可能である。そのため、上記装置では、通常の走査
電子顕微鏡で行われているような、イオンビームの自動
焦点合わせ動作や、傾斜した試料の全視野をジャストフ
ォーカスで観察するダイナミックフォーカス動作や、鏡
筒の電圧軸合わせなどを高速で行うことが非常に困難と
なる。
【0008】別の方法として、上記した静電レンズを主
のレンズとして、主レンズに接近して補助の静電レンズ
を配置し、この補助静電レンズのレンズ強度を変化さ
せ、イオンビームの焦点合わせなどを行わせることも考
えられる。しかしながら、主静電レンズと補助静電レン
ズを用いると、両レンズ間の軸ずれが問題となり、実際
の使用に耐えられない。
【0009】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、その目的は、高電圧を印加するようにした静電
レンズにおいて、高速でのレンズの制御を可能とする静
電レンズを実現するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に基づく静電レン
ズは、比較的高い電圧が印加される第1の電極と、第1
の電極と一体となって静電レンズ作用を行なうための第
1の電極より低い電圧が印加される第2の電極とを備え
ており、第2の電極に印加する電圧を制御することによ
り、静電レンズ強度を変えるように構成したことを特徴
としている。
【0011】
【作用】本発明に基づく静電レンズは、静電レンズ作用
を行なうための2枚の電極のうち一方に比較的高い電圧
を印加し、他方の電極に低い電圧を印加し、他方の電極
の印加電圧を制御することによって静電レンズ強度を変
化させる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を詳
細に説明する。図2は本発明に基づく静電レンズの一実
施例を示しており、この静電レンズは中心電極30と外
側電極31.32の3極構造となっている。各電極は円
盤状に形成されており、それぞれ中心部分にはイオンビ
ーム通過開口が穿たれている。外側電極31,32は電
気的に接続されており、中心電極30には高圧回路33
から高電圧が印加され、外側電極31,32には高圧回
路34から高電圧が印加される。このような構造の動作
を次に説明する。
【0013】中心電極30には高圧回路33から例えば
50kV程度の高電圧が印加され、従来は接地電位とさ
れていた外側電極31,32には、高圧回路34から、
例えば1kV程度の比較的低い高電圧が印加される。こ
の静電レンズは、中心電極30と外側電極31,32と
の間の電位差に応じた静電レンズ作用を行ない、各電極
の中心開口を通過するイオンビームIBを集束する。
【0014】ここで、静電レンズ強度を細かく変化させ
る場合、高圧回路34から外側電極31,32に印加す
る電圧を数百Vから数kVの範囲で変化させる。この電
圧変化に応じて、中心電極30と外側電極31,32と
の間の電位差は微小に変化し、イオンビームの集束の程
度を微小に変化させることができる。この高圧回路34
は、1kV前後の電圧を発生させるもので、電圧を供給
するケーブルの耐圧や回路設計が容易となるばかりでな
く、その周波数特性も数msecのオーダーとすることがで
きる。その結果、この外側電極31,32に印加する電
圧を変化させることにより、イオンビームの自動焦点合
わせ動作や、傾斜した試料の全視野をジャストフォーカ
スで観察するダイナミックフォーカス動作や、鏡筒の電
圧軸合わせなどを高速で行うことが可能となる。
【0015】図3は本発明の他の実施例を示しており、
この実施例では、中心電極30に高圧回路34から50
kV程度の高電圧を印加し、外側電極31,32の一方
の電極31を接地電位とし、他方の電極32に高圧回路
34から1kV前後の電圧を印加するように構成してい
る。このような構成でも高圧回路34から外側電極32
に印加される電圧を微小変化させることにより、高速に
静電レンズ強度を変化させることができる。なお、外側
電極32を接地電位とし、外側電極31に高圧回路34
から制御電圧を印加するように構成しても良い。
【0016】以上本発明の実施例を詳述したが、本発明
はこの実施例に限定されない。例えば、3枚電極構成の
静電レンズを例に説明したが、2枚電極構成の静電レン
ズで、一方の電極に比較的高い電圧を印加し、他方の電
極に比較的低い制御電圧を印加するようにしても良い。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に基づく静
電レンズは、静電レンズ作用を行なうための2枚の電極
のうち一方に比較的高い電圧を印加し、他方の電極に低
い電圧を印加し、他方の電極の印加電圧を制御すること
によって静電レンズ強度を変化させるように構成したの
で、高電圧を印加するようにした静電レンズにおいて、
高速でのレンズの制御が可能となる。その結果、イオン
ビームの自動焦点合わせ動作や、傾斜した試料の全視野
をジャストフォーカスで観察するダイナミックフォーカ
ス動作や、鏡筒の電圧軸合わせなどを高速で行うことが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のイオンビーム装置を示す図である。
【図2】本発明の一実施例を示す図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す図である。
【符号の説明】
30 中心電極 31,32 外側電極 33,34 高圧回路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比較的高い電圧が印加される第1の電極
    と、第1の電極と一体となって静電レンズ作用を行なう
    ための第1の電極より低い電圧が印加される第2の電極
    とを備えており、第2の電極に印加する電圧を制御する
    ことにより、静電レンズ強度を変えるように構成した静
    電レンズ。
JP3320793A 1993-02-23 1993-02-23 静電レンズ Withdrawn JPH06251739A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE3829854A1 (de) * 1988-09-02 1990-03-15 Bayerische Motoren Werke Ag Maschinengehaeuse aus leichtmetall, insbesondere in druckguss, fuer fluessigkeitsgekuehlte brennkraftmaschinen
JP2006210456A (ja) * 2005-01-26 2006-08-10 Canon Inc 静電レンズ装置、その調整方法およびその静電レンズ装置を用いた荷電粒子線露光装置
WO2012153987A2 (ko) * 2011-05-11 2012-11-15 한국표준과학연구원 진공용 고정밀 정전 렌즈

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KR101219194B1 (ko) * 2011-05-11 2013-01-09 한국표준과학연구원 진공용 고정밀 정전 렌즈
WO2012153987A3 (ko) * 2011-05-11 2013-02-14 한국표준과학연구원 진공용 고정밀 정전 렌즈

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