JPH0625067A - メトキシアセトン及び水を含む溶媒系 - Google Patents

メトキシアセトン及び水を含む溶媒系

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JPH0625067A
JPH0625067A JP5095880A JP9588093A JPH0625067A JP H0625067 A JPH0625067 A JP H0625067A JP 5095880 A JP5095880 A JP 5095880A JP 9588093 A JP9588093 A JP 9588093A JP H0625067 A JPH0625067 A JP H0625067A
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JP
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solvent system
solvent
epoxy resin
curing
dicyandiamide
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JP5095880A
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Jan Johan Zwinselman
ヨハン ツィンゼルマン ヤン
John Peter Everett
ピーター エベレット ジョン
Karin Wanzl-Dacho
バンツル−ダヒョ カリン
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Dow Chemical Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規溶媒系を提供する。 【構成】 本発明の溶媒系は、メトキシアセトン、水及
び、所望によりメトキシアセトン以外の酸素含有溶媒を
含む。この溶媒系はエポキシ樹脂用の硬化剤、硬化触媒
及び/又は硬化妨害剤用の有効な溶媒である。一成分エ
ポキシ樹脂組成物を提供するため、この溶媒系内の硬化
剤、硬化触媒及び/又は硬化妨害剤の溶液をエポキシ樹
脂と混合してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、溶媒系及びエポキシ樹脂用の1
種以上の硬化剤及び/又は1種以上の硬化触媒及び/又
は1種以上の硬化妨害剤を溶解するための溶媒系の使用
に関する。
【0002】エポキシ樹脂及び/又は硬化剤の取扱を促
進するため、液体エポキシ樹脂もしくは液体硬化剤の粘
度を低下させるため有機溶媒を用いること、又は固体樹
脂及び/又は硬化剤を有機溶媒に溶解することは公知の
方法である。
【0003】米国特許第 3,679,465号は、エポキシ溶液
系に強化材料を通し、それによって強化材料にエポキシ
溶液系を含浸させることにより強化された硬化性エポキ
シ組成物を製造すること及び含浸された強化材料を加熱
処理することを教示している。このエポキシ溶液系は、
硬化性エポキシ樹脂、硬化剤及び低沸点溶媒を含む。1
級及び2級アミン、アミド、ポリアミン、ポリアミド、
ジシアンジアミド、ベンソグアナミン、イミダゾール、
テトラメチルジアミン等のような種々の従来の硬化剤及
び促進剤が示されている。有効な低沸点有機溶媒とし
て、アセトンもしくはエチルケトン、又はジメチルホル
ムアミド、アセトン及び水の混合物が挙げられている。
【0004】エポキシ樹脂及びある種の硬化剤、例えば
ジシアンジアミドを含む混合物が20℃において優れた貯
蔵安定性を有することが公知である。従って、この混合
物は、加熱すると硬化するいわゆる「一成分系」の製造
に有効である。
【0005】東独特許第134446号は、公知の一成分系の
主要な欠点が、この系に用いられる溶媒中のジシアンジ
アミドの低い溶解度であることを教示している。この系
を硬化させるに必要なジシアンジアミドの量は溶媒中の
その飽和濃度に近いか又はそれ以上である。0℃のよう
な低温での一成分系からのジシアンジアミドの沈澱はよ
く起こることである。この欠点を克服するため、この東
独特許は、グリコールエーテル及び水からなる混合物に
エポキシ樹脂及びジシアンジアミドを溶解することによ
り一成分系を製造することを示唆している。水はグリコ
ールエーテルの重量の1〜30パーセント、好ましくは5
〜15パーセントの量で用いられる。有効なグリコールエ
ーテルはエチルグリコール及び/又はメチルグリコール
であるとされている。
【0006】東独特許第133955号を要約しているDerwen
t Publications Ltd. のWORLD PATENT INDEX, Abstract
No. 79-26180Bは、エポキシ樹脂用の硬化剤が、1〜5
0、好ましくは5〜20重量%の水を含むグリコールエー
テル、詳細にはエチルグリコール及び/又はメチルグリ
コールの溶媒混合物に溶解したジシアンジアミドからな
ることを教示している。水の存在がジシアンジアミド溶
解性を2倍にすることが開示されている。
【0007】現在、ジシアンジアミドのようなエポキシ
硬化剤を溶解するため工業上、エチレングリコールのモ
ノメチルエーテル及びモノエチルエーテル並びにジメチ
ルホルムアミドが広く用いられている。
【0008】しかし、エチレングリコールモノメチルエ
ーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル及びジ
メチルホルムアミドの使用は、環境保護論者の間で関心
が高まった。
【0009】スイス特許第 257,115号より、メチロール
メラミンの又はメチロールウレアのアルキルエーテルの
ような、エーテル化されたメチロール基を含むアルデヒ
ド縮合生成物及びジシアンジアミドを含む溶媒の存在下
でエポキシ樹脂を加熱することが公知である。2-メチル
ペンタンジオール-(2,4)、トルエン、シクロヘキサノー
ル等のような有機溶媒のエポキシ樹脂を溶解すること、
及び他の成分を加えることが示唆されている。また、エ
ポキシ樹脂をジシアンジアミド、アルデヒド縮合生成物
及び溶媒の混合物と混合してもよい。エポキシ樹脂の重
量を基準として2〜20パーセント、好ましくは6〜10パ
ーセントのジシアンジアミドが硬化に用いられる。この
スイス特許は、アルデヒド縮合体生成物の量は樹脂溶液
中のジシアンジアミドの完全な吸収を可能にするに十分
高くなければならないことを教示している。ラッカー樹
脂溶液が製造され、これは金属上にラッカーのコートを
塗布するために用いられる。このラッカーのコートは、
金属への良好な接着及び高い耐薬品性のような良好な特
性を有している。
【0010】日本公開特許公報JP-A-2,279,776号を要約
しているDerwent Publication Limited のWORLD PATENT
INDEX LATEST, Abstract No.91-003223は、エポキシ樹
脂、硬化剤及び溶媒を含むインキ複合体を開示してい
る。ジシアンジアミド、イミダゾール化合物、トリアジ
ン化合物、ウレア化合物、芳香族アミン化合物及び1種
以上の光−カチオン重合触媒が硬化剤として用いられ
る。式R1-(OR2)n OR 3 の化合物及び1種以上の溶
媒ナフサが溶媒として用いられる。R1 はメチレンもし
くはエチレンであり、R3 は水素もしくは−C(O)−
4 であり、ここでR4 はC1-8 アルキルであり、そし
てnは1〜4である。
【0011】公開された独特許出願DE-A-2,545,149及び
DE-A-2,650,408は、ジシアンジアミドを溶解するためジ
アセトンアルコールと水の混合物を用いることを示唆し
ている。65重量部のジアセトンアルコール及び13.3部の
水に3部のジシアンジアミドを溶解することが好まし
い。しかし、出願人による試みでは、示唆されたジアセ
トンアルコールと水の混合物へのジシアンジアミドの溶
解はとても遅かった。明らかに、示唆された溶媒混合物
に溶解できるジシアンジアミドは3重量部以下であっ
た。さらに、以下の例に詳細に記載するエポキシ溶液を
添加すると、ジアセトンアルコール及び水中のジシアン
ジアミド溶液は濁る。この濁りはジシアンジアミドが結
晶化することを示している。
【0012】従って、本発明の目的の1つは、新規溶媒
系を発見することである。本発明の他の目的は、エポキ
シ樹脂用の硬化剤の溶解、硬化触媒もしくは硬化妨害剤
の溶解、又はこれらのブレンドの溶解に有効な溶媒系を
発見することである。
【0013】メトキシアセトン、水及び、所望によりメ
トキシアセトン以外の酸素含有溶媒を含む混合物が、ジ
シアンジアミドのような硬化剤用の、もしくはイミダゾ
ールのような硬化触媒用の、もしくは硼酸のような硬化
妨害剤用の、又はこれらの混合物の2種以上の混合物用
の有効な溶媒であることがわかった。
【0014】従って、本発明の一態様は、メトキシアセ
トン及び水を含む溶媒系である。この溶媒系は所望によ
りメトキシアセトン以外の酸素含有溶媒を含む。
【0015】本発明の他の態様は、(a) エポキシ樹脂用
の硬化剤、及び/又は(b) 硬化触媒、及び/又は(c) 硬
化妨害剤を溶解するための示された溶媒系の使用であ
る。
【0016】本発明のさらに他の態様は、(a) エポキシ
樹脂用の硬化剤、(b) 硬化触媒、及び(c) 硬化妨害剤か
らなる群より選ばれる1種以上の化合物をメトキシアセ
トン及び水、及び所望によりメトキシアセトン以外の酸
素含有溶媒を含む有効量の溶媒系と接触させることによ
る、示された溶媒系中の(a) 、(b) 及び(c) からなる群
より選ばれる1種以上の化合物の溶液の製造方法であ
る。
【0017】本発明のさらに他の態様は、(a) エポキシ
樹脂用の硬化剤、(b) 硬化触媒、及び(c) 硬化妨害剤よ
り選ばれる1種以上の化合物及び示された溶媒系を含む
溶液である。
【0018】本発明のさらに他の態様は、本発明の上記
溶液及びエポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂組成物であ
る。
【0019】この溶媒系はメトキシアセトン及び水を含
む。1-メトキシ-2- プロパノンとも呼ばれるメトキシア
セトンは、化学式 H3C-C(O)-CH2-OCH3 を有する。メト
キシアセトンは大気圧において約 114℃の沸点を有す
る。溶媒系の沸点は水の量並びに存在する所望の化合物
の量及び種類によってきまる。通常、この溶媒系は 100
〜150 ℃、好ましくは 105〜140 ℃の沸点を有する。こ
れはとても好ましい。それは、一方において沸点が困難
なく使用後沸騰する系の除去を可能にするに十分低く、
他方において沸点が溶媒の早期蒸発及び得られる品質損
失が避けられるほど十分高いからである。
【0020】通常、この溶媒系は、溶媒系の総重量を基
準として2〜30パーセント、好ましくは7〜20パーセン
ト、最も好ましくは9〜15パーセントの水を含む。通
常、ジシアンジアミドのようなエポキシ硬化剤の、又は
イミダゾールのような硬化触媒の溶媒系中の溶解度は、
溶媒系内の水含量が高いほど高い。しかし、溶媒系内の
水含量が高すぎる場合、この溶媒系に溶解した化合物
は、この化合物の溶液をエポキシ樹脂と混合した場合に
沈澱する傾向がある。
【0021】この溶媒系はさらに、メトキシアセトン以
外の酸素含有溶媒を含んでもよい。しかし、好ましくは
水、メトキシアセトン及び、メトキシアセトン以外の酸
素含有溶媒は、溶媒系の総重量の90パーセントもしくは
それ以上、より好ましくは95パーセント以上、最も好ま
しくは99パーセント以上である。最も好ましくは、この
溶媒系は本質的に水、メトキシアセトン及び、所望によ
り、メトキシアセトン以外の酸素含有溶媒からなる。こ
の場合、上記水含量の範囲は、メトキシアセトン、水、
及びメトキシアセトン以外の酸素含有溶媒の総重量を基
準とする。
【0022】好ましくは、(メトキシアセトン以外の)
酸素含有溶媒とメトキシアセトンの間の重量比は、0.1:
1〜2:1、より好ましくは0.3:1〜1.5:1、最も好ま
しくは0.5:1〜1:1である。好ましくは、酸素含有溶
媒と水の間の重量比は、0.01〜30:1、より好ましくは
1〜20:1、最も好ましくは2〜6:1である。
【0023】有効な酸素含有溶媒は、通常1個以上のヒ
ドロキシル、フェニル、エーテルもしくはカルボニル官
能基を含む。好ましい酸素含有溶媒は、飽和開環もしく
は環式アルコール、好ましくはメタノール、エタノール
のようなアルコール、n−プロパノールもしくはイソプ
ロパノールのようなプロパノール、n−ブタノールもし
くはイソブタノールのようなブタノール、n−ヘキサノ
ールもしくはシクロヘキサノールのようなヘキサノー
ル、ヘプタノール、オクタノール、デカノール、ラウリ
ルアルコールのようなドデカノール、ステアリルアルコ
ールのようなオクタデカノール、又は不飽和アルコー
ル、好ましくはアリルもしくはフルフリルアルコールで
ある。このアルコールは好ましくは1〜8個の炭素原子
を有する。好ましいアルコールはグリコール、好ましく
はプロピレンもしくはブチレングリコール、例えばプロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレン
グリコールもしくはジブチレングリコールである。
【0024】他の有効な酸素含有溶媒は、置換したもし
くは未置換のフェノール、例えばフェノールもしくはメ
チルフェノールである。
【0025】他の有効な酸素含有溶媒は、ケトン、例え
ばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トンもしくはシクロヘキサノンである。
【0026】他の有効な酸素含有溶媒は、エーテル、好
ましくはプロピレングリコールモノエーテルもしくはジ
エーテル、最も好ましくは下式I R1 O−(CH2-CH(CH3)−O)n 2 (I) (上式中、R1 及びR2 は独立に水素又は1〜12、好ま
しくは1〜6、より好ましくは1〜4個の炭素原子を有
するアルキル基であり、ただしR1 及びR2 の両方が水
素ではなく、nは1〜4、好ましくは1、2もしくは3
である)により表されるエーテルである。
【0027】アルキル基は分枝鎖でも未分枝でもよい。
アルキル基の例は、メチル、エチル、n−プロピル、イ
ソプロピル、ブチル基、例えばn−ブチルもしくはイソ
ブチル、及びフェニル、ヘキシル、オクチル、デシルも
しくはドデシル基である。プロピル及びブチル基のう
ち、n−プロピル及びn−ブチル基が好ましい。好まし
くは、R1 及びR2 は独立に水素、メチル又はn−ブチ
ルである。
【0028】式Iの好ましいモノエーテルもしくはジエ
ーテルは、プロピレングリコールメチルエーテル、プロ
ピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリ
コールジメチルエーテル、プロピレングリコールメチル
n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエ
ーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、
ジプロピレングリコールジメチルエーテル及びジプロピ
レングリコールメチルn−ブチルエーテルである。式I
の示されたモノエーテルが最も好ましい酸素含有溶媒で
ある。
【0029】1種以上のメトキシアセトン以外の酸素含
有溶媒のブレンドも溶媒系において有効である。
【0030】上記のように、この溶媒系は好ましくは、
エポキシ硬化剤、硬化触媒もしくは硬化妨害剤用の他の
溶媒を実質的に含まずにメトキシアセトン、水、及び所
望によりメトキシアセトン以外の1種以上の酸素含有溶
媒を含む。「他の溶媒を実質的に含まない」とは、溶媒
系が含むメトキシアセトン、水もしくは酸素含有溶媒以
外の他の溶媒の量が、溶媒系の総重量の5パーセント未
満、好ましくは1パーセント未満であることを意味す
る。
【0031】しかし、この溶媒系は、粘度調節剤、例え
ばN−メチルピロリドン、増粘剤、例えば高分子量ポリ
アルキレングリコール、又は可塑剤、例えばジオクチル
フタレートもしくは塩素化パラフィンのような他の添加
剤を含んでもよい。存在する場合、その量は好ましくは
溶媒系の総重量の 0.1〜9パーセント、より好ましくは
1〜4パーセントである。
【0032】本発明の溶媒系は(a) エポキシ樹脂用の硬
化剤、及び/又は(b) 硬化触媒、及び/又は(c) 硬化妨
害剤のための溶媒としてとても有効である。
【0033】通常エポキシ硬化剤と呼ばれる、エポキシ
樹脂用の硬化剤は当該分野において公知である。有効な
硬化剤は、例えばアミド、ポリアミド、酸無水物、三フ
ッ化硼素錯体、ジシアンジアミド、置換したジシアンジ
アミド、ポリエステル樹脂、ノボラックもしくはフェノ
ール硬化剤、すなわち1個以上の芳香族ヒドロキシル基
を含む化合物である。当該分野において公知の他の硬化
剤は、エポキシ樹脂とアミンもしくは無水物の予備反応
した付加物、又はジシアンジアミドもしくはフェノール
樹脂を含む。好ましいフェノール硬化剤は欧州特許明細
書0,240,565 の6〜8頁に記載されている。他の公知の
硬化剤は、1級もしくは2級アミン、ヒドラジドもしく
はヒドラジン、好ましくは多官能性の、より好ましくは
2〜6官能性1級アミン、アミド及びヒドラジドであ
る。そのような硬化剤は米国特許第4,789,690号のカラ
ム5、47〜68行及びカラム6、14〜19行に示されてい
る。他の有効な硬化剤は欧州特許公報 EP-A-0,458,502
の11頁、41〜58行及び12頁、1〜40行に示されている。
他の好ましい硬化剤は、シアナミド、ジシアナミド、シ
アナミドもしくはジシアナミドの誘導体、ジヒドロキシ
フェノール、ビフェノール、ハロゲン化ビスフェノー
ル、アルキル化ビスフェノール、トリスフェノール、フ
ェノールアルデヒド樹脂、ハロゲン化フェノールアルデ
ヒドノボラック樹脂、アルキル化フェノールアルデヒド
ノボラック樹脂、炭化水素フェノール樹脂、炭化水素ハ
ロゲン化フェノール樹脂、炭化水素アルキル化フェノー
ル樹脂、又はこれらの2種以上の組合せである。
【0034】本発明の溶媒系は、置換したジシアンジア
ミドもしくは未置換ジシアンジアミド(シアノグアニジ
ン)のようなジシアンジアミドの溶解に特に有効であ
る。他の公知の溶媒もしくは溶媒組成物中のジシアンジ
アミドの低い溶解性は公知である。従って、ジシアンジ
アミドが十分な程度に溶解できる溶媒系を提供すること
が特に必要である。本発明の溶媒系がジシアンジアミド
用のとても良好な溶媒であることがわかった。本発明の
溶媒系は、窒素に結合した水素の一部(すべてではな
い)がアルキル、好ましくはC1-6 アルキル、より好ま
しくはメチル、エチルもしくはプロピル基で、又はアリ
ール、好ましくはベンジル、より好ましくは2-メチルベ
ンジルで置換したジシアンジアミドのような置換したジ
シアンジアミドを溶解させるに有効である。好ましく
は、ジシアンジアミドは上記置換基を1個のみ有する。
最も好ましくは、ジシアンジアミドは置換していない。
【0035】本発明の溶媒系は上記エポキシ樹脂用硬化
剤を溶解させるに有効である。「硬化剤」とは、エポキ
シ樹脂用硬化剤として作用する2種以上の化合物の混合
物を含む。
【0036】溶媒系を硬化剤の溶解に用いる場合、溶媒
系の重量の1〜20パーセント、好ましくは2〜15パーセ
ント、最も好ましくは3〜12パーセントの硬化剤が溶媒
系に溶解される。本発明の溶媒系中の硬化剤の溶解度は
種々の因子、例えば硬化剤のタイプ、溶媒系の特定の組
成、並びに溶媒系にさらに溶解される化合物、例えば硬
化触媒もしくは硬化妨害剤の量及びタイプによってきま
る。本発明の特定の溶媒系中の特定の硬化剤の溶解度は
多くの試みによって評価される。
【0037】硬化剤とエポキシ樹脂の間の反応の速度を
高める硬化触媒もしくは硬化促進剤も当該分野において
公知である。好ましいものは3級アミン含有もしくは複
素環式アミン含有化合物である。ある硬化触媒、例えば
ベンゾグアナミジン、イミダゾール、ベンゾジメチルア
ミン、メタフェノレンジアミン、又はN,N,N',N'-テトラ
メチル-1,3- ブタジアミンは、それ自体硬化剤としての
効果を有する。好ましいイミダゾールは2-メチルイミダ
ゾール、2-エチル-4- メチルイミダゾールもしくは2-フ
ェニルイミダゾールである。2-メチルイミダゾールが最
も好ましい効果剤である。本発明の溶媒系に溶解される
他の硬化触媒は、複素環式窒素化合物、ホスフィンもし
くはアンモニウム、ホスホニウムもしくはスルホニウム
含有化合物である。そのような硬化触媒は公開欧州特許
明細書 EP-A-0,458,502 の12頁、41〜50行、13〜16頁、
及び17頁、1〜22行に示されている。そのような硬化触
媒の例は、エチルトリフェニルホスホニウムアセテー
ト、エチルトリフェニルホスホニウムアセテート・酢酸
錯体、テトラブチルホスホニウムアセテート、テトラブ
チルホスホニウムアセテート・酢酸錯体、エチルトリフ
ェニルホスホニウムクロリド、エチルトリフェニルホス
ホニウムヨージド、テトラブチルホスホニウムクロリ
ド、テトラブチルホスホニウムヨージド、テトラブチル
ホスホニウムヒドロキシド、テトラメチルアンモニウム
ヒドロキシド、エチルトリ(2−エトキシエチル)アン
モニウムヒドロキシド、トリエチル(2−チオエチルエ
チル)アンモニウムヒドロキシド、N−メチル−N−メ
チレンメタナミニウムアセテート、N−メチル−N−メ
チレンメタナミニウムアセテート・酢酸錯体、N−メチ
ル−N−メチレンメタナミニウムクロリド、N−メチル
−N−メチレンメタナミニウムヨージド、N−メチルピ
リジニウムアセテート、N−メチルピリジニウムアセテ
ート・酢酸錯体、N−メチルピリジニウムクロリド、N
−メチルピリジニウムヨージド、1−エチル−2,3−
ジメチルイミダゾリウムアセテート、1−エチル−2,
3−ジメチルイミダゾリウムアセテート・酢酸錯体、1
−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムクロリド、
1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウムヨージ
ド、N−メチルキノリニウムアセテート、N−メチルキ
ノリニウムアセテート・酢酸錯体、N−メチルキノリニ
ウムクロリド、N−メチルキノリニウムヨージド、N−
メチル−1,3,5−トリアジニウムアセテート、N−
メチル−1,3,5−トリアジニウムアセテート・酢酸
錯体、N−メチル−1,3,5−トリアジニウムクロリ
ド、N−メチル−1,3,5−トリアジニウムヨージ
ド、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミ
ン、n−プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ト
リ−n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジイソ
プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、ブチルアミ
ン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、メチルジブチ
ルアミンもしくはイミダゾール、イミダゾリジン、イミ
ダゾリン、オキサゾール、ピロール、トリアゾール、ピ
リジン、ピラジン、モルホリン、ピリダジン、ピリミジ
ン、ピロリジン、ピラゾール、キノキサリン、キノアゾ
リン、フタロジン、キノリン、プリン、インダゾール、
インドール、インドラジン、フェナジン、フェナラジ
ン、フェノチアジン、ピロリン、インドリン、ピペリジ
ン、ピペラジン、又はこれらの2種以上の組合せであ
る。
【0038】本発明の溶媒系は1種以上の上記硬化触媒
を溶解させるに有効である。「硬化触媒」とは、エポキ
シ樹脂とエポキシ硬化剤の間の反応速度を高める2種以
上の化合物の混合物も含む。
【0039】溶媒系を硬化触媒の溶解に用いる場合、溶
媒系の重量の0.1 〜40パーセント、好ましくは0.5 〜35
パーセント、より好ましくは1〜20パーセント、最も好
ましくは2〜12パーセントの硬化剤が溶媒系に溶解され
る。本発明の溶媒系中の硬化触媒の溶解度は種々の因
子、例えば硬化触媒のタイプ、この溶媒系に所望により
存在する硬化剤の量及びタイプ、溶媒系の特定の組成、
並びにこの溶媒系にさらに溶解される化合物の量及びタ
イプによってきまる。本発明の特定の溶媒系中の特定の
硬化剤の溶解度は多くの試みによって評価される。2-メ
チルイミダゾールのようなイミダゾールの場合、好まし
くは溶媒系の重量の1〜20、より好ましくは2〜12パー
セントのイミダゾールが溶媒系に溶解される。
【0040】有効な硬化妨害剤は、硼酸、メタ硼酸、無
水硼酸、もしくはマレイン酸、又はフルオロ硼酸(HBF4)
のような弱求核性アニオンを有する少なくとも1種のア
ニオンと(無水)(メタ)硼酸との混合物である。硬化妨
害剤は公開欧州特許明細書 EP-A-0,458,502 の17頁、18
〜58行及び18頁、1〜38行に記載されている。硬化妨害
剤を溶媒系に溶解する場合、溶媒系の重量の好ましくは
0.1 〜12パーセント、より好ましくは0.5 〜6パーセン
ト、最も好ましくは1〜4パーセントの量で溶媒系に溶
解される。
【0041】本発明の溶媒系が実質量の硬化剤、例えば
3〜12%のジシアンジアミドを含む場合、溶媒系中の硬
化剤及び/又は硬化妨害剤の溶解度は通常小さく、通常
溶媒系の重量を基準として0.1 〜3%、典型的には0.5
〜2パーセントである。
【0042】上記のように、本発明の一態様は、(a) エ
ポキシ樹脂用の硬化剤、(b) 硬化触媒、及び(c) 硬化妨
害剤からなる群より選ばれる1種以上の化合物をメトキ
シアセトン及び水、及び所望によりメトキシアセトン以
外の酸素含有溶媒を含む有効量の溶媒系と接触させるこ
とによる、(a) 、(b) 及び(c) からなる群より選ばれる
1種以上の化合物の溶液の製造方法である。この溶液は
公知の方法で製造される。有効な硬化剤、硬化触媒及び
硬化妨害剤並びにそれらの溶媒系中の有効な濃度は上記
に示されている。通常、メトキシアセトン、水、及びメ
トキシアセトン以外の酸素含有溶媒は1〜80℃、好まし
くは15〜40℃の温度において、均一な混合物が得られる
まで上記の比で混合される。次いで、所望量の硬化剤及
び/又は硬化触媒及び/又は硬化妨害剤が溶媒系に加え
られ、得られる混合物を透明な溶液が得られるまで攪拌
する。溶解される化合物は一緒に又は別個に本発明の溶
媒系に加えてもよい。また、各化合物を個々に溶媒系に
溶解し、得られる溶液を混合してもよい。本発明の得ら
れる溶液の好ましい組成は上記に示されている。
【0043】エポキシ樹脂組成物を製造するため、本発
明の溶媒組成物中の硬化剤及び/又は硬化触媒及び/又
は硬化妨害剤の上記溶液をエポキシ樹脂と混合してもよ
い。典型的には、エポキシ樹脂は溶媒に溶解される。エ
ポキシ樹脂を硬化剤、硬化触媒及び/又は硬化妨害剤の
溶液と混合と同時に又は後にエポキシ樹脂用の溶媒を加
えてよいが、エポキシ樹脂は好ましくは溶媒と予備混合
される。次いでエポキシ樹脂溶液は、エポキシ樹脂組成
物を製造するため硬化剤、硬化触媒及び/又は硬化妨害
剤の溶液と混合される。そのような樹脂組成物は典型的
には当該分野において「一成分エポキシ樹脂組成物」と
呼ばれる。
【0044】本発明のエポキシ樹脂組成物は広範囲のエ
ポキシ樹脂を含んでよく、ただしそれは硬化性であり、
ジシアンジアミドが好ましい。硬化性エポキシ樹脂は当
該分野において公知である。
【0045】好適な例は、ポリフェノールとエピハロヒ
ドリン、ポリアルコールとエピハロヒドリン、アミンと
エピハロヒドリン、硫黄含有化合物とエピハロヒドリ
ン、ポリカルボン酸とエピハロヒドリン、ポリイソシア
ネートと2,3−エポキシ−1−プロパノール(グリシ
ド)の反応から及びオレフィン系不飽和化合物のエポキ
シ化からのエポキシ樹脂を含む。好ましいエポキシ樹脂
は、ポリフェノールとエピハロヒドリン、ポリアルコー
ルとエピハロヒドリン、又はポリカルボン酸とエピハロ
ヒドリンの反応生成物である。ポリフェノール、ポリア
ルコール、アミン、硫黄含有化合物、ポリカルボン酸及
び/又はポリイソシアネートの混合物もエピハロヒドリ
ンと反応させてよい。
【0046】有効なエポキシ樹脂の具体例は、H.Lee 及
びK.Neville らのThe Handbook ofEpoxy Resins, by Mc
Graw-Hill, New York, 補遺4−1、4〜56頁及び米国
特許第 2,633,458号、3,477,990 号、3,821,243 号、3,
970,719 号、3,975,397 号、4,071,477 号、及び 4,58
2,892号、並びに英国特許明細書第 1,597,610号に記載
されている。
【0047】特に重要なエポキシ樹脂はビスフェノール
化合物のジグリシジルエーテル、特に下式
【化1】 (上式中、各Aは独立に1〜8個の炭素原子を有する2
価炭化水素基、好ましくはメチレン、より好ましくはイ
ソプロピリデン(-C(CH3)2-)、-C(O)-、-O- 、-S- 、-S
-S- 、-S(O)-、-S(O)2- 又は共有結合であり、各Xは独
立に、水素、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基、
例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチルも
しくはヘキシル、又はハロゲン、好ましくは塩素もしく
は臭素であり、nは0〜35、好ましくは0〜10、最も好
ましくは0〜2の平均値である)の構造により表される
化合物を含む。
【0048】平均エポキシ当量は有利には 149〜3000、
好ましくは 170〜950 、最も好ましくは 170〜450 であ
る。分子量は重量平均分子量である。
【0049】これらのエポキシポリエーテルを与えるた
めエピハロヒドリンと同時に反応してもよい他の多価フ
ェノールは、レゾルシノール、ヒドロキノン、及び置換
したヒドロキノン、例えばメチルヒドロキノンのような
化合物である。
【0050】他の有効な液体エポキシ樹脂は、多価アル
コールとエピハロヒドリンとの反応より得られるもので
ある。これらのアルコールはポリエーテルポリオール又
はポリエステルポリオールであってよい。
【0051】他の有効なポリマー樹脂は、液体エポキシ
ノボラック樹脂を含む。エポキシノボラック樹脂は、好
ましくは塩基性触媒、例えば水酸化ナトリウムもしくは
カリウムの存在下で、エピハロヒドリン、例えばエピク
ロロヒドリンをアルデヒド、例えばホルムアルデヒドの
樹脂状縮合体、及び一価フェノール、例えばフェノール
自身、もしくは多価フェノールと反応させることにより
得られる。これらのエポキシノボラック樹脂の特性及び
製造についての詳細は、Lee 及びNeville らのHandbook
of Epoxy Resins, McGraw Hill Book Co. New York, 1
967 に得られる。本発明のエポキシ樹脂組成物は2種以
上の異なるエポキシ樹脂を含んでよい。
【0052】エポキシ樹脂用の有効な溶媒は当該分野に
おいて公知である。好ましい例は、2-メチルペンタンジ
オール-(2,4)、トルエン、o-ジクロロベンゼン、シクロ
ヘキサノン、シクロヘキサノール、より好ましくは、メ
チルエチルケトン又はメチルイソブチルケトンである。
異なる溶媒の混合物もエポキシ樹脂の溶解に有効であ
る。
【0053】通常、エポキシ樹脂及び溶媒の総重量を基
準として50〜95パーセント、好ましくは60〜90パーセン
ト、より好ましくは70〜85パーセントのエポキシ樹脂が
好適な溶媒に溶解される。
【0054】本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ
樹脂の重量を基準として好ましくは0.5〜20パーセン
ト、より好ましくは1〜10パーセント、最も好ましくは
2〜6パーセントの硬化剤、例えばジシアンジアミドを
含む。このエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂の重量
を基準として好ましくは0.05〜2パーセント、より好ま
しくは0.08〜1パーセント、最も好ましくは 0.1〜0.5
パーセントの硬化触媒も含む。このエポキシ樹脂組成物
は、硬化触媒を改良するための、硼酸のような硬化妨害
剤を含んでもよい。そのような硬化妨害剤の量は、存在
する場合、エポキシ樹脂の重量を基準として好ましくは
0.05〜2パーセント、より好ましくは0.08〜1パーセン
ト、最も好ましくは 0.1〜0.5 パーセントである。この
エポキシ樹脂組成物は所望により、公知の助剤、例えば
着色剤、充填剤等を含んでよい。
【0055】エポキシ樹脂とメトキシアセトンの間の重
量比は、通常0.5 〜20:1、好ましくは2〜15:1、よ
り好ましくは4〜10:1である。エポキシ樹脂と水の間
の重量比は、通常1〜60:1、好ましくは5〜40:1、
より好ましくは10〜30:1である。
【0056】本発明のエポキシ樹脂組成物は水々の公知
の用途、例えば電気用積層板、コーティング等に有効で
ある。本発明のエポキシ樹脂組成物の少なくとも好まし
い実施態様は均一であり、通常加熱すると硬化する強化
エポキシ組成物を製造するため、グラスロービング、強
化マット等のような強化材料の良好な含浸を可能にする
に十分低い粘度を有する。エポキシ樹脂組成物で強化材
料を含浸する方法及びエポキシ樹脂組成物を硬化する方
法は当該分野において公知である。
【0057】本発明を以下の実施例によりさらに説明す
るが、これは本発明の範囲を限定するものではない。部
及びパーセントはすべて特に示さない限り重量基準であ
る。
【0058】例1〜6及び比較例A〜H 種々溶媒中のジシアンジアミドの溶解度をテストした。
ジシアンジアミドの溶解度が溶媒系の重量を基準として
少なくとも8パーセントである場合、ジシアンジアミド
溶液をエポキシ樹脂溶液と混合する。
【0059】エポキシ樹脂溶液は液体エポキシ樹脂とテ
トラブロモビスフェノールAの前記反応生成物を80%及
びメチルエチルケトンを20%含む。エポキシ樹脂溶液
は、The Dow Chemical CompanyよりD.E.R.537 EK 80 エ
ポキシ樹脂として市販入手可能である。
【0060】ジシアンジアミド溶液及びエポキシ樹脂溶
液を、得られるエポキシ樹脂溶液が、このエポキシ樹脂
溶液を基準として 4.5%のジシアンジアミドを含むよう
な比で混合する。結果を以下の表に示す。
【0061】
【表1】
【0062】比較例A、B、C及びDは、希釈しないプ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、希釈しないメ
トキシアセトン、希釈しないアセトン、又は水中のジシ
アンジアミドの溶解度がとても低いことを示している。
【0063】エチレングリコールモノメチルエーテルは
ジシアンジアミド用のとても良好な溶媒であり、それよ
り透明なエポキシ樹脂組成物が形成される(比較例
E)。同じ良好な結果は、東独特許第134446号に示唆さ
れているように、エチレングリコールモノメチルエーテ
ルを水と混合した場合に得られる(比較例F)。しか
し、エチレングリコールモノメチルエーテルの広範な使
用は環境問題を起こすかもしれない。
【0064】比較例G及びHは、プロピレングリコール
メチルエーテル中のジシアンジアミドの溶解度が、プロ
ピレングリコールメチルエーテルと水を混合することに
より高められることを示している。しかし、水含量がわ
ずか10パーセントである場合(比較例G)、溶媒混合物
中のジシアンジアミドの溶解度は比較的低い。水含量が
15パーセントである場合(比較例H)、ジシアンジアミ
ドの溶解度はより高いが、ジシアンジアミド溶液をエポ
キシ樹脂溶液と混合した際に結晶化する。比較例F及び
Gは従来の技術ではない。
【0065】例1、2及び3の間の比較は、溶媒系が、
この溶媒系の総重量を基準として、好ましくは7〜20パ
ーセント、最も好ましくは約15パーセントの水を含むこ
とを示している。例4、5及び6は最も好ましい水含量
を確認している。
【0066】例7〜9 例7において、44%メトキシアセトン、44%メトキシプ
ロパノール(プロピレングリコールメチルエーテル)及
び12%水からなる溶媒系を製造する。溶媒系の重量の6.
75%のジシアンジアミドをこの溶媒系に溶解する。
【0067】例8において、52.8%メトキシアセトン、
35.2%メトキシプロパノール及び12%水からなる溶媒系
を製造する。溶媒系の重量の 7.5%のジシアンジアミド
をこの溶媒系に溶解する。
【0068】例9において、60.9%メトキシアセトン、
27.1%メトキシプロパノール及び12%水からなる溶媒系
を製造する。溶媒系の重量の10.0%のジシアンジアミド
をこの溶媒系に溶解する。
【0069】例7及び8のジシアンジアミド溶液は、均
一性及び加工性に関し最良の結果を与える。
【0070】例10及び比較例I 44%メトキシアセトン、44%メトキシプロパノール及び
12%水からなる溶媒系41.4部に3.0 部のジシアンジアミ
ド、0.43部の2-メチルイミダゾール及び0.40部の硼酸を
溶解する。
【0071】製造した溶液を、The Dow Chemical Compa
nyよりD.E.R.537 EK 80 エポキシ樹脂として市販入手可
能なそして上記例1〜6に記載のエポキシ樹脂溶液 125
部と混合する。得られたエポキシ樹脂組成物を 175℃に
おいて2時間硬化させる。硬化した組成物はすぐれた熱
及び薬品耐性を与える。
【0072】比較のため、125 部のD.E.R.537 EK 80 エ
ポキシ樹脂、30部のジシアンジアミドのジメチルホルム
アルデヒド中の10%溶液、4.3 部の2-メチルイミダゾー
ルのメタノール中の10%溶液及び 2.0部の硼酸のメタノ
ール中の10%溶液と混合することによりエポキシ樹脂組
成物を製造する(比較例I)。
【0073】例10に示される本発明のエポキシ樹脂組成
物の製造は、エポキシ硬化剤及び硬化触媒がすべて同じ
溶媒ブレンドに溶解できるのでとても好ましい。比較例
Iにより示されるような標準製造方法におけるように、
多くの溶媒ブレンドを製造する必要がない。
【0074】硬化の前及び後の例10及び比較例7のエポ
キシ樹脂組成物は、例えばゲル化時間により測定される
ような同様の加工特性、及び例えば硬化後に熱衝撃及び
化学劣化に耐える能力のような同様の最終特性を有す
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョン ピーター エベレット ドイツ連邦共和国,デー−7580 ブール− バルトマット,パノラマシュトラーセ 30 (72)発明者 カリン バンツル−ダヒョ ドイツ連邦共和国,デー−7500 カールス ルヘ,ビンゲルシュトラーセ 58

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メトキシアセトン及び水を含む溶媒系。
  2. 【請求項2】 メトキシアセトン以外の酸素含有有機溶
    媒をさらに含む、請求項1記載の溶媒系。
  3. 【請求項3】 メトキシアセトン以外の酸素含有有機溶
    媒がプロピレングリコールモノエーテル又はジエーテル
    である、請求項2記載の溶媒系。
  4. 【請求項4】 水、メトキシアセトン、及び、存在する
    場合、メトキシアセトン以外の酸素含有有機溶媒が、溶
    媒系の90重量パーセントもしくはそれ以上含む、請求項
    1〜3のいずれか1項に記載の溶媒系。
  5. 【請求項5】 (a) エポキシ樹脂用の硬化剤、及び/又
    は(b) 硬化触媒、及び/又は(c) 硬化妨害剤のための溶
    媒としての請求項1〜4のいずれか1項に記載の溶媒系
    の使用。
  6. 【請求項6】 (a) エポキシ樹脂用の硬化剤、 (b) 硬化触媒、及び(c) 硬化妨害剤より選ばれる1種以
    上の化合物並びに請求項1〜4のいずれか1項に記載の
    溶媒系を含む溶液。
  7. 【請求項7】 硬化剤(a) がジシアンジアミドであり、
    硬化剤(b) がイミダゾールであり、そして硬化妨害剤
    (c) が硼酸である、請求項6記載の溶液。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7記載の溶液及びエポキシ
    樹脂を含むエポキシ樹脂組成物。
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