JPH06250444A - 電子写真用フルカラートナーとその製造方法および画像形成方法 - Google Patents

電子写真用フルカラートナーとその製造方法および画像形成方法

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JPH06250444A
JPH06250444A JP5178562A JP17856293A JPH06250444A JP H06250444 A JPH06250444 A JP H06250444A JP 5178562 A JP5178562 A JP 5178562A JP 17856293 A JP17856293 A JP 17856293A JP H06250444 A JPH06250444 A JP H06250444A
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正則 市村
Hiroshi Takano
洋 高野
Masao Mochizuki
雅夫 望月
Shuji Sato
修二 佐藤
Satoru Ishigaki
悟 石垣
Yasuhiro Oya
康博 大矢
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高画質フルカラートナーに要求される画像の
着色性、彩度、表面光沢が最大となり、透明性が向上
し、隠蔽性が低下する最適特性が得られるフルカラート
ナーとその製造方法および該フルカラー用現像剤を用い
る画像形成方法を提供する。 【構成】 フルカラートナーは、マゼンタ、シアン、イ
エローの各色材と結着樹脂とを含有し、マゼンタ色材お
よびシアン色材の平均長径をl、平均短径をwとしたと
きに、下記式で表されるhが0.05〜0.11(μ
m)の範囲にある。このフルカラートナーを製造するに
は、有機顔料を含有する水性スラリーを調製し、これに
樹脂を添加して水性スラリー中の水を樹脂に置き換え、
得られる樹脂分散顔料を結着樹脂と溶融混練し、粉砕す
る方法が好ましい。また、フルカラー画像形成方法は、
潜像保持体上に潜像を形成する工程および上記現像剤を
用いて潜像を現像する工程からなる。 h=(l+
w)/2

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フルカラートナーとし
て、必要な画像濃度、彩度を最大とし、広い色再現範囲
を確保し、さらに画像表面光沢も最大として高画質に寄
与し、透明性も最大として重ね合わせ特性やOHP透過
性を最良とすることができる高バランスのフルカラート
ナーとその製造方法および該フルカラートナーを用いる
画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、顔料を微細化することによ
り、トナーの着色力、彩度および透明性が改善されるこ
とは知られている。しかしながら、顔料粒径や色材の粒
子表現と上記のそれぞれの特性との関係は、必ずしも明
確ではなかった。さらに、三色重ね合わせて所望の色を
再現するフルカラートナーにとっては、隠蔽性も重要な
特性であるが、トナー用顔料との関係は明確ではなかっ
た。また、特開平4−242752号公報等に示されて
いるように、例えば有機顔料を含有する水性スラリー中
の水分をフィルターで除去し、水分含量50〜80%の
ウェットケーキとしてから、結着樹脂と混練、分散し、
樹脂分散顔料を調製した後、さらに結着樹脂と混練、粉
砕、分級してトナーを製造することで、乾燥顔料を使用
するより微細化された顔料の分散したトナーが得られる
ことが知られている。しかしながら、更に微細化された
分散顔料を得ようとして、より微細化された有機顔料結
晶を析出させたとしても、水分を除去する際に、微細な
顔料結晶もフィルターを通過して流出してしまい、トナ
ー中に分散する顔料結晶の粒径には自ずと限界があっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述のような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、高画
質フルカラートナーに要求される画像の着色性(濃
度)、彩度および表面光沢が最大となり、透明性が向上
し、隠蔽性が低下するという最適な特性が得られる電子
写真用フルカラートナーおよびフルカラー用現像剤を用
いる画像形成方法を提供することにある。本発明の他の
目的は、微細な状態にある顔料をトナー中に分散させる
ことにより、透明性、着色力、彩度等が改善された電子
写真用フルカラートナーの製造方法を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、高画質フ
ルカラートナーを得るべく鋭意研究を重ねた結果、色材
の分散サイズを一定の範囲に限定することにより、上記
した目的が達成されることを見出し、また、微細な有機
顔料を含有する水性スラリー中の水分を直接樹脂と置き
換えた樹脂分散顔料に結着樹脂を添加し、溶融混練して
粉砕すると、色材の顔料結晶が凝集することなく、その
ままトナー中に移行することを確認して、同様に上記目
的が達成されることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0005】すなわち、本発明は、マゼンタ、シアンお
よびイエローの各色材と結着樹脂とを含有する電子写真
用フルカラートナーにおいて、マゼンタ色材およびシア
ン色材の平均長径をl(μm)、平均短径をw(μm)
としたときに、下記式で表される値hが0.05〜0.
11の範囲にあることを特徴とする。 h=(l+w)/2 本発明は、また、平均長径0.20μm以下の有機顔料
結晶を含有する水性スラリーを調製し、これに樹脂を添
加して水性スラリー中の水を樹脂に置き換え、得られる
樹脂分散顔料を結着樹脂と溶融混練し、粉砕して、マゼ
ンタ、シアンおよびイエローの各色材を結着樹脂中に含
有させる電子写真用フルカラートナーの製造方法にあ
る。本発明は、さらに、潜像保持体上に潜像を形成する
工程、潜像を複数の現像剤を用いて現像する工程を有す
るフルカラー画像形成方法において、現像剤として、上
記式で表されるhが0.05〜0.11の範囲にあるマ
ゼンタ色材を有する現像剤、同じくhが0.05〜0.
11の範囲にあるシアン色材を有する現像剤およびイエ
ロー色材を有する現像剤を用いることを特徴とする。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
フルカラートナーは、色材と透明な結着樹脂とからな
り、色材がマゼンタ色であるマゼンタトナー、シアン色
であるシアントナーおよびイエロー色であるイエロート
ナーの少なくとも3色トナーから構成される。さらに、
マゼンタ色材およびシアン色材の平均長径をl(μ
m)、平均短径をw(μm)とした場合、(l+w)/
2で表される平均径hが0.05〜0.11の範囲にあ
る。平均径hが0.05μm未満では、透明性は良好で
あるが、画像濃度を上げることができない。一方、hが
0.11μmを越えると、透明性をかせぐことができ
ず、かつ画像濃度も低下する。なお、本発明において、
色材の平均長径および平均短径の測定は、結着樹脂中に
顔料を分散させたカラートナーを用い、ミクロトームで
切断した切片を透過型電子写真装置(TEM)にかけて
倍率15000倍の写真を撮り、画像解析機(例えば、
オムニコン3500;島津製作所製)で測定した。
【0007】本発明において使用する色材としては、例
えば、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.
ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッ
ド57:1、C.I.ピグメント・ブルー15:1、
C.I.ピグメント・ブルー15:3、C.I.ピグメ
ント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー1
2、C.I.ピグメント・イエロー17等の有機顔料を
代表的なものとして例示することができる。
【0008】本発明のフルカラートナーを構成する結着
樹脂としては、例えば、スチレンおよびビニルトルエ
ン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、アミノスチ
レン等のスチレン類の単独(重合体)または他の単量体
との共重合体、メタクリル酸およびメチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート等の
メタクリル酸エステル類の単独または共重合体、アクリ
ル酸およびメチルアクリレート、エチルアクリレート、
ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート
等のアクリル酸エステル類の単独または共重合体、ブタ
ジエン、イソプレン等のジエン類、アクリロニトリル、
ビニルエーテル類、マレイン酸、マレイン酸エステル
類、無水マレイン酸、塩化ビニル、酢酸ビニル等のビニ
ル系単量体の単独または共重合体、エチレン、プロピレ
ン等のオレフィン類の単独または共重合体、さらにポリ
エステル、ポリアミド、ポリウレタン等を単独または他
の樹脂と混合した形で使用することができる。
【0009】これらの樹脂の中でも、ポリエステル樹脂
およびスチレン−アクリル系樹脂が好ましく使用でき
る。ポリエステル樹脂としては、例えば、ビスフェノー
ルAと多価芳香族カルボン酸とを主単量体成分とした重
縮合物よりなる線状ポリエステル樹脂が好ましく使用で
きる。ポリエステル樹脂は、多価ヒドロキシ化合物と多
塩基性カルボン酸との反応によって製造することができ
る。多価ヒドロキシ化合物としては、例えば、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロ
ピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペン
チレングリコール等のジオール類、ビスフェノールA、
水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビス
フェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノール
A等のビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物、
その他の2価のヒドロキシ化合物を挙げることができ
る。また、多塩基性カルボン酸としては、例えば、マレ
イン酸、フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタ
コン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレ
フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、マロン酸、コ
ハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アルキルコハク酸、
その他の2塩基性カルボン酸あるいはこれらの酸無水
物、アルキルエステル、酸ハロゲン化物等を挙げること
ができる。
【0010】これらの2価ヒドロキシ化合物および2価
カルボン酸に加えて、ポリマーをテトラヒドロフラン不
溶分が発生しない程度に非線状化するために、3価以上
の多価ヒドロキシ化合物および/または3塩基性以上の
多塩基性カルボン酸を加えることができる。3価以上の
多価ヒドロキシ化合物の例としては、例えば、ソルビト
ール、1,2,3,6−ヘキサンテトラオール、1,4
−ソルビタン、ペンタエリスリトール、1,2,4−ブ
タントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グ
リセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチ
ル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエ
タン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒド
ロキシメチルベンゼン等を挙げることができる。3塩基
性以上の多塩基性カルボン酸としては、例えば、1,
2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼ
ントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカ
ルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、
1,2,4−ブタントリカルボン酸等を挙げることがで
きる。特に、軟化点(Tm)90〜150℃、ガラス転
移点(Tg)50〜70℃、数平均分子量(Mn)20
00〜6000、重量平均分子量(Mw)8000〜1
50000、酸価5〜30、水酸基価5〜40を示すポ
リエステル樹脂が好ましく使用できる。
【0011】また、スチレン−アクリル系樹脂であっ
て、軟化点90〜150℃、ガラス転移点50〜70
℃、数平均分子量2000〜20000、重量平均分子
量10000〜200000を示すものも好ましく使用
することができる。なお、樹脂の物性は、次の測定装置
により求めた値である。軟化点:高化式フローテスター
(FT−500;島津製作所製)、ガラス転移点:DS
C〔変曲点〕(DT−30;島津製作所製)、平均分子
量:GPC〔溶媒THF〕(HLC−802A;東ソー
社製)。
【0012】本発明において、色材の含有量は、結着樹
脂100重量部に対して2〜8重量部の範囲にあること
が好ましい。色材の含有量が2重量部よりも少なくなる
と着色力が弱くなり、8重量部よりも多くなるとカラー
トナーの透明性が悪化する。特に3〜5.5重量部の範
囲においては、カラートナーのハーフトーン部の粒状性
(画質)を著しく改善することができる。トナーの帯電
制御は、色材、結着樹脂自体で行ってもよいが、必要に
応じて、色再現上問題の生じないような帯電制御剤を併
用してもよい。帯電制御剤は、結着樹脂中に添加混合し
て用いても、トナー粒子表面に付着させた形で用いても
よい。また、ワックス類を内添することもできる。さら
に、シリカ粉末、金属酸化物(チタニア、アルミナ等)
粉末などの流動化剤やポリマー(ポリスチレン、ポリメ
チルメタクリレート、ポリフッ化ビニリデン等)微粉な
どのクリーニング助剤または転写助剤等の外添剤を用い
ることができる。特に、一次粒径が5〜30nmの疎水
性シリカが好ましく用いられる。
【0013】本発明の各カラートナーは、例えば次のよ
うにして製造することができる。色材としての有機顔料
結晶は、例えば、ジアゾ化した芳香族アミン誘導体とナ
フトエ酸誘導体等のカップリング剤とをカップリングし
て析出させる公知の合成法により製造され、顔料の摩砕
または結晶の成長等により、顔料結晶の平均長径が、一
般に0.05〜0.20μm、好ましくは0.06〜
0.15μmの範囲にある水性スラリーをフィルターに
かけることなく、水性スラリーの状態で取り出す。次い
で、樹脂(結着樹脂)と溶融混練し、水分を樹脂と置き
換えて樹脂分散顔料を得る。この際、顔料を含むスラリ
ーと結着樹脂が十分に混練、分散するように、加熱ニー
ダー中で結着樹脂の粘度を下げることが好ましく、10
0℃以上で混練するかあるいは加熱・加圧型ニーダーを
使用する。混練時間は5分間以上とするのが好ましく、
特に温度範囲100〜130℃で10〜30分程度混練
するのが好ましい。また、有機溶剤に溶解した樹脂に顔
料を分散し、溶剤を揮発する方法により樹脂分散顔料を
調製してもよい。得られた樹脂分散顔料は、更に結着樹
脂と溶融混練し、冷却後粉砕して分級する。このように
して、有機顔料結晶の平均長径(l)が0.20μm以
下に保持された状態で、平均径h0.05〜0.11の
有機顔料結晶が結着樹脂中に分散したカラートナーが製
造される。
【0014】本発明のフルカラー画像形成方法として
は、潜像が形成された潜像保持体上に、マゼンタ、シア
ン、イエローの各現像剤、必要に応じて黒色現像剤を用
いて現像し、転写体上に一括転写する方法や、上記のよ
うにして各色を現像した後転写体に転写し、転写体上で
カラー画像を重ね合わせる方法が挙げられる。すなわ
ち、まず、潜像保持体上に、レーザー光等の光照射手段
によりイエロー色用の潜像を形成し、イエロー現像剤で
現像してイエロー画像を形成する。次に、その潜像保持
体上に、光照射手段によりマゼンタ色用の潜像を形成
し、前記hが0.05〜0.11の範囲にあるマゼンタ
色材を有する現像剤で現像し、さらに、シアン色用の潜
像を形成し、同じく前記hが0.05〜0.11の範囲
にあるシアン色材を有する現像剤で現像してシアン画像
を形成することにより、潜像保持体上にフルカラー画像
が形成される。この時、必要に応じて、黒色現像剤によ
る黒色画像を追加してもよい。これらの画像を転写体上
に一括転写し、定着することによりフルカラー画像を得
ることができる。あるいは、それぞれの画像を転写体上
に繰り返し転写し、定着することによりフルカラー画像
を得ることができる。特に、本発明のフルカラートナー
を用いると、現像トナー量が0.8mg/cm2 以下、
好ましくは0.7mg/cm2 以下の低い現像量におい
ても、良好な画像を得ることができる。
【0015】
【実施例】次に、実施例および比較例をもって本発明を
具体的に説明する。なお、下記の「部」は「重量部」を
意味する。 実施例1 マゼンタトナーの調製 水系で合成したC.I.ピグメント・レッド57:1の
顔料化工程において、加熱処理時間を0時間(加熱しな
い)、1時間および2時間と変化させ、結晶成長サイズ
の異なる色材サンプルA、B、Cを得た。このサンプル
A、B、Cをフィルタープレスでウェットケーキ化した
後、水を除去した各色材成分30部と結着樹脂としてビ
スフェノールAのプロピレンオキサイド付加物およびテ
レフタル酸から合成されたポリエステル樹脂(Tg:6
5℃、Mw:10000、Mn:3300)70部とを
加熱・加圧型ニーダー中で100〜110℃で30分間
混練した。その後、ニーダーから取り出し、冷却後、粉
砕してフラッシング色材A、B、Cを得た。次いで、得
られた各フラッシング色材16.6部に更に上記結着樹
脂83.4部を添加し、バンバリーミキサー中で混練し
た後、ジェット粉砕機で粉砕し、遠心式分級機で分級し
て、色材含有量が5重量%で粒径が10μmのマゼンタ
トナーA、BおよびCを調製した。
【0016】シアントナーの調製 色材として、C.I.ピグメント・レッド57:1に代
えてC.I.ピグメント・ブルー15:3を用い、顔料
化工程において摩砕処理時間を0時間(摩砕しない)、
1時間および2時間と変化させて結晶成長サイズが異な
る色材サンプルA、B、Cを得た以外は、上記と同様に
してシアントナーA、BおよびCを調製した。 イエロートナーの調製 色材として、C.I.ピグメント・レッド57:1に代
えてC.I.ピグメント・イエロー12を用いた以外
は、上記と同様にしてイエロートナーA、BおよびCを
得た。
【0017】カラー現像剤の調製 マゼンタトナー、シアントナーおよびイエロートナーの
各3種のトナー100部に対し平均粒径15nmのシリ
カ微粉末1部を添加し、ヘンシェルミキサーにおいて周
速30m/sで5分間ブレンドして各外添トナーを得
た。この各外添トナー10部とメチルメタクリレート−
スチレン共重合体を0.5重量%コートした平均粒径5
0μmのフェライトキャリア100部を混合して各カラ
ー現像剤を調製した。
【0018】比較例1 マゼンタトナーの調製 前記マゼンタ色材サンプルBをフィルタープレスでウェ
ットケーキ化し、水分を除去して乾燥し、粉砕したドラ
イ色材サンプル5部と前記結着樹脂95部をバンバリー
ミキサー中で混練した。混練後の条件として、混練チャ
ンバーの冷却温度を−10℃、0℃および+10℃の3
水準で混練物を冷却した。その後、粉砕、分級して色材
含有量が5重量%で粒径が10μmのマゼンタトナーB
−1、B−2およびB−3を調製した。 シアントナーの調製 マゼンタ色材サンプルBをシアン色材サンプルBに代え
た以外は、上記と同様にしてシアントナーB−1、B−
2およびB−3を調製した。 イエロートナーの調製 マゼンタ色材サンプルBをイエロー色材サンプルBに代
えた以外は、上記と同様にしてイエロートナーB−1、
B−2およびB−3を調製した。 カラー現像剤の調製 カラートナーを上記マゼンタトナー、シアントナーおよ
びイエロートナーの各3種のトナーに代えた以外は、実
施例1と同様にして各カラー現像剤を調製した。
【0019】実施例1および比較例1で調製された各カ
ラートナーをTEMにかけ、その写真により、色材サイ
ズを一次結晶物および二次凝集物も含めて前記平均径h
を求めた。その測定値を表1に示す。なお、TEMでは
イエロートナーにコントラストがつかず、その色材サイ
ズを正確に測定することができなかった。
【表1】
【0020】フルカラー複写機(Acolor、富士ゼ
ロックス(株)製)によりOHPシート上に静電潜像を
形成し、各カラー現像剤を用いて0.8mg/cm2
画像密度でコピーサンプルを得た。このコピーサンプル
について下記の特性を評価した。 i)着色力 濃度計(X−Rite404;X−Rit
e社製)を使用した。数値が大きいほど着色力が大き
い。 ii)彩度 色度計(X−Rite968;X−Rite
社製)を使用して下記式で表される彩度C* を求めた。 C* =(a*2+b*21/2 数値が大きいほど彩度が大きい。 iii )表面光沢度 グロス(Gloss)メーターによ
り測定した。数値の高いものがより良好である。 iv)透明性 ヘイズ(HAZE)メーター(TC−HII
I DP型;東京電色(株)製)を使用して下記の平行光
線透過率を求めた。 平行光線透過率=(全光線透過光/入射光線)×100
−拡散透過率 数値が大きいほど透明性が大きい。 v)目視透明性 G0: 透明である G1: ほとんど透明である G2: 隠蔽される部分がある G3: 完全に隠蔽される vi)総合評価 ○: 良好である △: 使用できる ×: 劣る その評価結果を表2に示す。
【0021】
【表2】
【0022】フルカラー画像の形成と評価 フルカラー複写機(前記Acolor)によりOHPシ
ート上に静電潜像を形成し、マゼンタトナーA、シアン
トナーAおよびイエロートナーAを用いてフルカラー画
像を作成した。この3色合わせたフルカラー画像は、各
トナー層の透明性および彩度が単色時よりも優れてお
り、重ね合わせた高濃度部では、明度および透明性が特
に良好であった。
【0023】実施例2 カップリング処理後、顔料結晶の平均長径が0.10μ
mになった時点で攪拌を中止したC.I.ピグメント・
レッド57:1の水性スラリー(有機顔料30重量%)
100部、およびポリエステル樹脂(ビスフェノールA
のエチレンオキサイド付加物−テレフタル酸;Tg:6
5℃、Mn:3000、Mw:12000)70部を加
熱・加圧型ニーダーに投入し、分離してくる水を除去し
ながら100〜130℃で約10分間混練して樹脂分散
顔料を得た。トナーの顔料含有量が5重量%となるよう
に、得られた樹脂分散顔料16.6部に更に結着樹脂8
3.4部を添加し、エクストルーダー中で混練した後、
ジェット粉砕機で粉砕し、遠心式分級機で分級して、顔
料結晶の平均径hが0.05で粒径が9μmのマゼンタ
トナーを製造した。
【0024】実施例3 有機顔料として平均長径が0.14μmのC.I.ピグ
メント・レッド48:1を用いた以外は、実施例2と同
様にして顔料結晶の平均径hが0.08で粒径が9μm
のマゼンタトナーを製造した。
【0025】比較例2 C.I.ピグメント・レッド57:1の平均長径が0.
2μmで攪拌を中止した後、フィルターで水分を約70
%まで除去したウェットケーキを用いた以外は、実施例
2と同様にして顔料結晶の平均径hが0.12で粒径が
9μmのマゼンタトナーを製造した。 比較例3 C.I.ピグメント・レッド48:1の平均長径が0.
25μmで攪拌を中止した後、フィルターで水分を約6
0%まで除去したウェットケーキを用いた以外は、実施
例2と同様にして顔料結晶の平均径hが0.15で粒径
が9μmのマゼンタトナーを製造した。
【0026】比較例4 平均長径が1.0μmのC.I.ピグメント・レッド5
7:1乾燥微粉末5部および前記ポリエステル樹脂95
部をエクストルーダー中で混練した後、ジェット粉砕機
で粉砕し、遠心式分級機で分級して、顔料結晶の平均径
hが0.7で粒径が9μmのマゼンタトナーを製造し
た。 比較例5 平均長径が2.0μmのC.I.ピグメント・レッド4
8:1乾燥微粉末を使用した以外は、比較例4と同様に
して顔料結晶の平均径hが0.9で粒径が9μmのマゼ
ンタトナーを製造した。
【0027】実施例2、3および比較例2〜5で製造し
た各トナーを、トナー量(TMA)0.65mg/cm
2 でフルカラー複写機(前記Acolor)により定着
し、定着像について下記の特性を評価した。 i)着色力 実施例1と同じ ii)透明性 ヘイズメーター(TC−HIII DP型;東
京電色(株)製)を使用して下記のヘイズ(曇価)H
(%)を求めた。 H(%)=(拡散光線透過率/全光線透過率)×100 数値が小さいほど透明性が高い。 iii )彩度 実施例1と同じ その評価結果を表3に示す。
【0028】
【表3】
【0029】
【発明の効果】本発明は、フルカラートナーの平均径h
が0.05〜0.11の範囲にあることにより、 i)画像濃度が最大となり、所望の濃度を得るためには
色材コンテントを最小にでき、帯電特性やコストに対し
て有利なトナーを設計できる。 ii)フルカラー特性として特に重要である色特性中の彩
度に関しても、最大となり、広い色再現域を確保できる
フルカラートナーが設計できる。 iii )高画質に影響する表面光沢度に関しても、最大と
なり、高画質設計ができる。 iv)フルカラー特性として重要な重ね合わせ性およびO
HP透明性等の代用特性となるヘイズ値や隠蔽性(表2
の目視透明性に対応)に関しても、最小の範囲であり、
優れた透明性を有するフルカラー設計が可能である。 以上のように、本発明では、色材分散サイズを限定する
ことにより、高画質フルカラーとして必要なi)画像濃
度、ii)彩度、iii )表面光沢度、iv)透明性の各特性
を最適値とすることを可能にした。また、各色の帯電特
性が結着樹脂の帯電特性に近づき、各色間の帯電バラン
スがとりやすいというメリットも生じる。さらに、本発
明の方法により製造される電子写真用フルカラートナー
は、トナー中に分散された顔料の平均長径が0.20μ
m以下であるので、従来のトナーに比べて、良好な透明
性、着色力、彩度およびOHP適性を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/01 111 Z (72)発明者 佐藤 修二 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 石垣 悟 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 大矢 康博 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マゼンタ、シアンおよびイエローの各色
    材と結着樹脂とを含有する電子写真用フルカラートナー
    において、マゼンタ色材およびシアン色材の平均長径を
    l(μm)、平均短径をw(μm)としたときに、下記
    式で表される値hが0.05〜0.11の範囲にあるこ
    とを特徴とする電子写真用フルカラートナー。 h=(l+w)/2
  2. 【請求項2】 平均長径0.20μm以下の有機顔料結
    晶を含有する水性スラリーを調製し、これに樹脂を添加
    して水性スラリー中の水を樹脂に置き換え、得られる樹
    脂分散顔料を結着樹脂と溶融混練し、粉砕して、マゼン
    タ、シアンおよびイエローの各色材を結着樹脂中に含有
    させることを特徴とする電子写真用フルカラートナーの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 水性スラリーと樹脂とを加熱ニーダー中
    で混練して水を樹脂に置き換える請求項2記載の電子写
    真用フルカラートナーの製造方法。
  4. 【請求項4】 潜像保持体上に潜像を形成する工程、潜
    像を複数の現像剤を用いて現像する工程を有するフルカ
    ラー画像形成方法において、現像剤として、請求項1記
    載のhが0.05〜0.11の範囲にあるマゼンタ色材
    を有する現像剤、同じくhが0.05〜0.11の範囲
    にあるシアン色材を有する現像剤およびイエロー色材を
    有する現像剤を用いることを特徴とするフルカラー画像
    形成方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10239904A (ja) * 1997-03-03 1998-09-11 Toyo Ink Mfg Co Ltd 静電荷像現像用カラートナー及びその製造方法
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