JPH0624870U - 連結ネジ用ネジ締め機の連結ネジ保持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】内部に連結ネジ１よりも短い長さのガイド路５
を形成したマガジン２を備え、ガイド路５の後端開口４
部には、連結帯１ａに支持されているネジＰの頭部側に
対応する部位に拡径頭部３ａを有する保持部材３を突設
し、前記連結帯１ａの後端のネジ挿入用開口４に前記保
持部材３を貫通させて支持した。 【効果】連結ネジ１のうちマガジン２からはみ出してい
る部分は、ループ状に形成されてマガジン２の端部の保
持部材３に掛け止め支持されているので、垂れ下がりが
ない。また、連結帯１ａのネジ挿入用開口４は保持部材
３の拡径頭部３ａと係合して簡単には外れにくいので、
連結ネジ１の後端は良好に支持される。したがって、連
結ネジ１のはみ出し部分は垂れ下がらないので、作業能
率が向上する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ネジ締め機本体のネジ供給機構に連結ネジを誘導案内するマガジン を設けた連結ネジ用ネジ締め機において、マガジンからはみ出した連結ネジを保 持してその垂れ下がりを防止する連結ネジ保持装置に関する。

【０００２】

【従来技術】

一般に、連結ネジを使用するネジ締め機としては、長尺可撓性の連結帯に支持 された連結ネジを使用するものと、それほど長くはない連結ネジを使用するもの とが知られている。前者は、円盤状のマガジン内に巻装し、連結ネジをマガジン 内から巻き戻しながらドライバビットの先端部へ順次供給して連続的にネジ締め を行なうようにしている。これに対し、後者は、ネジ締め機本体に連結ネジの全 長よりも短い誘導案内路を形成したマガジンを設置して、連結ネジが多方向にブ ラついて自由運動しないようにしてネジ締め作業時の障害とならないようにして いる。

【０００３】 しかしながら、後者の比較的長く連結された連結ネジを使用する場合、ネジ閉 め作業を開始してしばらくは連結ネジの後部がマガジンの入口から垂れ下がって ネジ締め作業の邪魔となって作業性を阻害したり、垂れ下がっている連結帯の一 部がねじれてマガジンの開口部に係合し、連結ネジがガイド路へ進入するのを妨 げてネジの供給不良が発生したりする不都合があった。

【０００４】

【考案の目的】

本考案は前記欠点を解消し、連結ネジの後端をマガジンに保持させて垂れ下が りをなくすることによりネジ締め作業を大幅に向上させることができるとともに 、連結帯の後端部がマガジンのガイド路へ引き込まれるときに大きな荷重をかけ なくても確実に保持が解除されて連結ネジをマガジンのガイド路へ進入させるこ とができる連結ネジ用ネジ締め機の連結ネジ保持装置を提供することをその目的 とする。

【０００５】

【目的を達成するための手段】

前記目的を達成するため、本考案に係る連結ネジ用ネジ締め機の連結ネジ保持 装置は、ドライバビット先端へ連結帯に支持された連結ネジを順次供給するネジ 供給機構を備えたネジ締め機本体に、連結ネジの全長よりも短く形成されるとと もに内部に前記ネジ供給機構に向けて連結ネジを誘導案内するガイド路を形成し たマガジンを設けた連結ネジ用ネジ締め機において、 前記ガイド路の一端をネジ締め機本体のネジ供給機構の近傍に開口するように 配置するとともに、前記ガイド路の他端の開口部には、ネジ連結帯に支持されて いるネジの頭部側に対応する部位に拡径頭部を有する保持部材を突設し、前記連 結帯の後端のネジ挿入用開口に前記保持部材を貫通させて支持することを特徴と する。

【０００６】

【考案の作用、効果】

前記構成によれば、連結ネジを装着するときは、マガジンの保持部材側の開口 部からガイド路に沿って挿入し、反対側の開口部から導出してネジ締め機本体の ネジ供給機構に配置すればよい。そして、マガジンからはみ出している部分は、 その連結帯の後端のネジ挿入用開口を開放しておき、これに上記保持部材を貫通 して掛け止めることにより支持する。

【０００７】 上記支持状態でネジ締め作業を行なうと、連結ネジのうちマガジンからはみ出 している部分は、ループ状に形成されてマガジンの端部の保持部材に掛け止め支 持されているので、垂れ下がりが防止される。また、連結帯のネジ挿入用開口は 保持部材の拡径頭部と係合して簡単には外れにくいので、連結ネジの後端は良好 に保持される。したがって、連結ネジのはみ出し部分が垂れ下がって自由運動す ることによってネジ締め作業が損なわれることはないので、作業能率が大幅に向 上する。

【０００８】 また、保持部材を連結帯のネジ挿入用開口に貫通させる場合、保持部材の拡径 頭部が連結帯のネジ頭部と同じ側に突出するように貫通させて、マガジンからは み出した連結ネジ部分がループを形成するように取り付けることにより、連結ネ ジの消費が進んで連結ネジのはみ出し部分のループの径が小さくなると、連結帯 の保持部材に掛け止められた部分の変形が大きくなり、またネジ挿入用開口も大 きく変形して拡開される。このため、大きな荷重をかけなくても容易確実に保持 部材による保持が解除され、連結帯が保持部材から離脱して連結ネジの最後部は マガジンのガイド路へ進入する。したがって、ネジの供給不良が生じるおそれは ない。

【０００９】

【実施例】

図１は連結ネジ用ネジ締め機を示すもので、該ネジ締め機はドライバビットａ の先端へ連結帯に支持された連結ネジ１を順次供給するネジ供給機構ｂを備えた ネジ締め機本体Ａに、連結ネジ１を上記ネジ供給機構に誘導案内するマガジン２ を設けたもので、マガジン２とマガジン２の端部に設けられた保持部材３とによ って連結ネジ保持装置が構成されている。

【００１０】 連結ネジ１は多数のネジＰを合成樹脂製の連結帯１ａに連結して成るもので、 連結帯１ａには等間隔にネジ挿入用開口４（図３参照）が形成され、各ネジＰは 上記開口４に挿入されて支持されている。

【００１１】 マガジン２は内部が中空で略Ｌ字形に弯曲した部材で、連結ネジ１の全長より も短く形成されるとともに内部に上記ネジ供給機構に向けて連結ネジ１を誘導案 内するガイド路５が形成されている。ガイド路５は図２に断面で示されるように 、連結帯１ａをガイドする幅広のガイド部５ａとネジ軸部をガイドする幅狭のガ イド部５ｂとから構成され、これにより、連結ネジ１はガイド路５内で所定の姿 勢を保ちながら走行自在に支持されている。また、マガジン２は連結ネジ１より も短いため、連結ネジ１の後部はマガジン２の後端からはみ出している。

【００１２】 次に、前記ガイド路５の一端７ａは、連結ネジ１をネジ締め機本体Ａのネジ供 給機構ｂに誘導案内できるように、ネジ締め機本体Ａのネジ供給機構ｂの近傍に 開口するように配置されている。

【００１３】 これに対し、前記ガイド路５の他端の開口部７ｂには、連結帯１ａに支持され ているネジＰの頭部Ｐ１側に対応する部位に保持板８が形成され、該保持板８の 外方には保持部材３が突設されている。保持部材３は図３に示すように、拡径頭 部３ａを有するとともに下面にテーパー３ｂを有し、全体的にピン状に形成され ている。また、保持板８には、保持部材３を挟んで両側に凸壁状の案内壁９が形 成されている。両案内壁９の間の間隔は連結帯１ａよりもやや大きい程度に形成 され、連結帯１ａは上記案内壁９の間に案内されてその方向が規制されるように 形成されている。なお、連結帯１ａの方向規制は案内壁９に限定されない。他の 適宜の手段によって行なってもよい。

【００１４】 前記構成において、連結ネジ１を装着するときは、マガジン２の保持部材３側 の開口４部からガイド路５に沿って挿入し、反対側の開口部７ａから導出してネ ジ締め機本体Ａのネジ供給機構ｂに配置すればよい。そして、マガジン２からは み出している部分は、その連結帯１ａの後端のネジ挿入用開口４を開放しておき 、これに上記保持部材３を貫通して掛け止めることにより支持する。保持部材３ を連結帯１ａのネジ挿入用開口４に貫通させるときは、保持部材３の拡径頭部３ ａが連結帯１ａのネジ頭部Ｐ１と同じ側に突出するように貫通させるのが好まし い。

【００１５】 上記支持状態でネジ締め作業を行なうと、連結ネジ１のうちマガジン２からは み出している部分は、後端部１０を中心とする渦巻き状のループ形状に形成され てマガジン２の端部の保持部材３に掛け止め支持されているので、下に垂れ下が ることがない。連結帯１ａのネジ挿入用開口４は保持部材３の拡径頭部３ａと係 合して簡単には外れにくいので、連結ネジ１の後端部１０は良好に保持される。 しかも、連結帯１ａの後端部１０は保持板８の案内壁９に案内保持され、連結ネ ジ１が保持部材３を中心にしてみだりに回転するのが有効に防止される。これに より、連結ネジ１のはみ出し部分が垂れ下がって自由運動することによってネジ 締め作業が損なわれることがないので、作業能率が大幅に向上する。

【００１６】 また、連結ネジ１はネジ締め機本体Ａのネジ供給機構ｂにより前方に送られる 。そして、連結ネジ１の消費が進んで連結帯１ａの後部がマガジン２のガイド路 ５へ引き込まれようとするときに、図１に点線で示すように連結ネジ１のはみ出 し部分の渦巻き状ループの径が小さくなる。この場合、保持部材３は拡径頭部３ ａが連結帯１ａのネジ頭部Ｐ１と同じ側に突出するように連結帯１ａのネジ挿入 用開口４に貫通しているから、連結帯１ａの保持部材３に掛け止められた部分の 変形が大きくなるので、ループが小さくなるとネジ挿入用開口４も大きく変形し て拡開される。しかも保持部材３の拡径頭部３ａの下面にはテーパー３ｂが形成 されている。このため、大きな荷重をかけなくても確実に保持部材３の掛け止め が外れて連結帯１ａが容易に保持部材３から離脱して連結ネジ１の後部はマガジ ン２のガイド路５へ進入する。したがって、ネジＰの供給不良が生じるおそれは ない。

【００１７】 なお、保持部材３は図４のように、ガイド路側に向けて形成してもよい。この 場合も連結ネジ１は、保持部材３の拡径頭部３ａが連結帯１ａのネジ頭部Ｐ１と 同じ側に突出するように貫通させるのが好ましい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るネジ締め機の連結ネジ保持装置を
示す説明図である。

【図２】図１のＸーＸ線上の断面図である。

【図３】連結帯の平面図である。

【図４】連結ネジ保持装置の他の例の説明図である。

【符号の説明】

Ａ ネジ締め機本体 ａ ネジ供給機構 Ｐ ネジ １ 連結ネジ ２ マガジン ３ 保持部材 ３ａ 拡径頭部 ４ ネジ挿入用開口 ５ ガイド路

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ドライバビット先端へ連結帯に支持され
   た連結ネジを順次供給するネジ供給機構を備えたネジ締
   め機本体に、連結ネジの全長よりも短く形成されるとと
   もに内部に前記ネジ供給機構に向けて連結ネジを誘導案
   内するガイド路を形成したマガジンを設けた連結ネジ用
   ネジ締め機において、 前記ガイド路の一端をネジ締め機本体のネジ供給機構の
   近傍に開口するように配置するとともに、前記ガイド路
   の他端の開口部には、ネジ連結帯に支持されているネジ
   の頭部側に対応する部位に拡径頭部を有する保持部材を
   突設し、前記連結帯の後端のネジ挿入用開口に前記保持
   部材を貫通させて支持することを特徴とする連結ネジ用
   ネジ締め機の連結ネジ保持装置。