JPH0354855Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は釘を分離可能に保持する釘連結帯を使
用するタイプの釘打機において、釘分離後に残さ
れた釘連結帯の不要部分を破り取る場合に釘連結
帯が動かないように保持する釘連結帯の保持装置
に関する。

（従来技術とその問題点） 一般に、長尺で且つ一定の間隔をおいて係合穴
を有する帯状部の上下縁から多数の保持片を上下
一対ずつ同じ向きに直角に張出し、各保持片に釘
を分離可能に保持させてなる合成樹脂製の釘連結
帯を、釘打機本体の先端に設けられたノーズ部の
対向壁の一方に開口形成された供給部から上記ノ
ーズ部内の釘打込通路を通過させ、さらに上記対
向壁の他方に開口形成された排出部から排出させ
るタイプの釘打機においては、打込みの際に釘は
釘連結帯の保持片から分離するが、釘連結帯は排
出部から排出されるから、多数の釘が打込まれる
につれて、排出部から排出される釘連結帯の長さ
もだんだん長くなり、釘打込み作業の邪魔になる
ほか、最後の釘２、３本が残つた状態では、釘連
結帯の排出側部分が長くなり、不安定になつて傾
き、釘の打込み不良が生じるおそれがある。この
ため、釘連結帯の排出部側が適当な長さに延びた
ら、排出部側を横に引つ張つて破り取ることがで
きるように、ノーズ部の外側面には鋭角のエツジ
部が形成されているものがある。しかしながら、
排出部側をエツジ部に当てて破り取るためにはか
なりの力が必要であり、強く引くと、釘連結帯の
供給部側が引つ張られて連結された釘のピツチが
つまつてしまい、釘連結帯の送り不良が生じるこ
とがある。

（考案の技術的課題） 本考案は上記欠点を解消し、釘連結帯を引つ張
つても、連結された釘間のピツチがつまることな
く保持される釘打機における釘連結帯の保持装置
を提供することをその技術的課題とする。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決するため、本考案に係る釘打機
における釘保持装置は、長尺長尺で且つ一定の間
隔をおいて係合穴を有する帯状部の上下縁から多
数の保持片を上下一対ずつ同じ向きに直角に張出
し、各一対の保持片に釘を分離可能に保持させて
なる合成樹脂製の釘連結帯を、釘打機本体の先端
に設けられたノーズ部の対向壁の一方に開口形成
された供給部から上記ノーズ部内に設けられた釘
打込通路を通過させ、さらに上記対向壁の他方に
開口形成された排出部から排出させる釘打機にお
いて、上記排出部の開口端のうち排出された釘連
結帯の帯状部を受ける側を釘連結帯の排出方向に
対して外側に拡開するとともに、この拡開部の内
側に上記釘連結帯の帯状部の係合穴に係合する係
合凸部を設けたことを特徴とする。

（考案の作用、効果） 上述のように、本考案によれば、釘の打込みが
進んで釘連結帯の排出部側部分が適当な長さにな
つたときは、ノーズ部の排出部の開口端に形成さ
れた係合凸部に釘連結帯の排出部側の帯状部の係
合穴を係合させて引つ張ることによつて破り取れ
ばよい。帯状部の係合穴は係合凸部に係合して保
持されているので、釘連結帯の排出部側を引つ張
つても、供給部側はなんらその影響を受けない。
したがつて、供給部側に連結された釘間ピツチは
なんらつまることがない。したがつて、ピツチつ
まりによる釘連結帯の送り不良が生じることを良
好に防止することができる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面とともに説明す
る。

図において符号Ａは釘打機を示す。この釘打機
Ａは多数の釘を連結した釘連結帯１を使用するタ
イプの釘打機で、釘打機本体Ａ１の先端に設けら
れたノーズ部２には釘打込み通路３が形成されて
いるとともに、該釘打込み通路３の対向壁の一方
には釘連結帯１の供給部４が開口形成され、他方
には排出部５が開口形成されている。なお、上記
供給部４には釘連結帯１の案内通路６を介して釘
連結帯１の収納体７が連設されている。

釘連結帯１は合成樹脂から構成され、長尺で且
つ一定の間隔をおいて係合穴８，８，８……を有
する帯状部１ａの上下縁から多数の保持片１ｂ，
１ｂを上下一対ずつ同じ向きに直角に張出し、各
保持片１ｂ，１ｂに釘１０，１０，１０……を分
離可能に保持させてなり、渦巻状に形成されて上
記収納体７に収納されている。

釘打機Ａには釘連結帯供給装置（図示せず）が
設けられ、該供給装置により、釘連結帯１は上記
収納体７から巻き戻されて案内通路６から供給部
４を経て釘打込み通路３に供給される。その後釘
打機Ａを駆動することにより、釘打込み通路３を
打込み作動するドライバ部材９により、上記案内
通路６内の釘は釘連結帯１から分離された加工材
料に向つて打込まれ、同時に釘連結帯１は釘１０
一本分だけ排出部５から排出される。

次に、上記釘打機Ａの排出部５には、釘連結帯
保持装置Ｂが設けられている。これは、排出部５
の開口端において、排出された釘連結帯１の帯状
部１ａを受ける側に、釘連結帯１の排出方向に対
して外側に拡開するとともに、この拡開部１１の
内側に上記釘連結帯１の帯状部１ａの係合穴８に
係合する係合凸部１２を設けることによつて構成
されている。なお、拡開部１１の先端にはエツジ
部１３が形成されている。

したがつて、上述の要領で釘の打込み作業がす
すんで排出部５側に釘連結帯１の不要部分１４が
十分に伸びたときは、釘連結帯１を上記拡開部１
１の内壁側に寄せてその係合穴８を係合凸部１２
に係合させ、さらにエツジ部１３に当てて横に引
つ張ることにより、上記不要部分１４を破り取る
ことができる。この場合、釘連結帯１の係合穴８
と排出部５の係合凸部１２とが係合して保持され
ているので、釘連結帯１の排出部５側を引つ張つ
ても、供給部４側はなんらその影響を受けないか
ら、連結された釘間のピツチがつまることなく、
したがつて、釘連結帯１の送り不良や打込み不良
が生じるのを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る釘打機の側面の概要図、
第２図は本考案に係る釘連結帯保持装置を示す第
１図のＸ−Ｘ線上の断面図、第３図は釘連結帯の
保持態様説明図である。 符号Ａ……釘打機、Ｂ……釘連結帯保持装置、
１……釘連結帯、１ａ……帯状部、１ｂ……保持
片、２……ノーズ、４……供給部、５……排出
部、８……係合穴、１１……拡開部、１２……係
合凸部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 長尺で且つ一定の間隔をおいて係合穴を有する
   帯状部の上下縁から多数の保持片を上下一対ずつ
   同じ向きに直角に張出し、各一対の保持片に釘を
   分離可能に保持させてなる合成樹脂製の釘連結帯
   を、釘打機本体の先端に設けられたノーズ部の対
   向壁の一方に開口形成された供給部から上記ノー
   ズ部内に設けられた釘打込通路を通過させ、さら
   に上記対向壁の他方に開口形成された排出部から
   排出させる釘打機において、上記排出部の開口端
   のうち排出された釘連結帯の帯状部を受ける側を
   釘連結帯の排出方向に対して外側に拡開するとと
   もに、この拡開部の内側に上記釘連結帯の帯状部
   の係合穴に係合する係合凸部を設けたことを特徴
   とする釘打機における釘連結帯の保持装置。