JPH06241592A - 多室空調型ヒートポンプシステム及び同システム用レシーバ - Google Patents

多室空調型ヒートポンプシステム及び同システム用レシーバ

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JPH06241592A
JPH06241592A JP5056520A JP5652093A JPH06241592A JP H06241592 A JPH06241592 A JP H06241592A JP 5056520 A JP5056520 A JP 5056520A JP 5652093 A JP5652093 A JP 5652093A JP H06241592 A JPH06241592 A JP H06241592A
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JP
Japan
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refrigerant
receiver
indoor unit
expansion valve
compressor
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Application number
JP5056520A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Kanai
保博 金井
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Diesel Engine Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2400/00General features or devices for refrigeration machines, plants or systems, combined heating and refrigeration systems or heat-pump systems, i.e. not limited to a particular subgroup of F25B
    • F25B2400/13Economisers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2400/00General features or devices for refrigeration machines, plants or systems, combined heating and refrigeration systems or heat-pump systems, i.e. not limited to a particular subgroup of F25B
    • F25B2400/23Separators

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  • Air Conditioning Control Device (AREA)
  • Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷媒の分配性を高めると共に、圧力損失を低
減する。 【構成】 冷房時において、電子膨張弁4の下流に気液
分離機能を備えたレシーバ3を配置し、分離された気相
冷媒を室内機を通さずにレシーバ3からコンプレッサ1
に戻すためのバイパス路9を設け、室内機の熱交換器6
を通った後の冷媒の過熱度に応じて電子膨張弁4の開度
を制御するようにした。 【効果】 液相の冷媒のみを室内機に供給することがで
きて冷媒の分配性が向上する。また、室内機とその前後
の配管に流れる冷媒の量が少なくなるため圧力損失を低
減でき、比体積の大きな代替フロンの使用が容易とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、1台の室外機に複数
の室内機を接続し、同時に3〜4室程度の複数の部屋の
空調を行うように構成されたいわゆる多室空調型ヒート
ポンプシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は、この種のシステムの冷房時にお
ける一般的な冷媒回路の基本構成を示したものであり、
冷媒回路はコンプレッサ1から室外機の熱交換器2、レ
シーバ3、電子膨張弁4、複数のキャピラリ5及び室内
機の熱交換器6、の順に冷媒が流れてコンプレッサ1に
戻るように構成してある。電子膨張弁4はコントローラ
7によりステップモータ4aを駆動されてその開度が制
御されるものであり、開度は、熱交換器6を通った後の
冷媒の温度を温度センサ8で検出し、これから算出され
る冷媒の過熱度に応じて制御される。キャピラリ5は各
熱交換器6の容量に応じて冷媒を分配する分配機構を兼
ねており、各熱交換器6への冷媒分配率はキャピラリ5
の径によってあらかじめ設定されている。
【0003】図10はこのような冷媒回路におけるP−
h線図であり、図中のa〜fの各点はそれぞれ図9中の
同じ符号の箇所における冷媒の状態に対応している。
【0004】冷房時には室外機の熱交換器2は凝縮器、
室内機の熱交換器6は蒸発器として作動しているが、電
子膨張弁4の下流のcの部分では冷媒は圧力の低下に伴
って一部がガス化して気相と液相が併存する2相状態と
なっている。従来のシステムでは、この気相の存在のた
めにキャピラリ5による冷媒の分配に偏りが生じ、各室
内機の能力が不均等になりやすくなるという問題があ
り、システムを安定して動作させることが困難になる可
能性があった。
【0005】また、地球環境保全のために冷媒として例
えばHFC134aのような代替フロンの使用が検討さ
れているが、この代替フロンは従来のフロンと比べて比
体積が大きい。このため、上述のように気液2相状態の
冷媒をキャピラリ5から室内機の熱交換器6に送り込む
と従来よりも圧力損失が大きくなり、また室内機からコ
ンプレッサ1までの配管は5〜6m以上とかなり長いの
が普通であるため、この配管部分での圧力損失も相当大
きくなり、結果として冷房性能が低下するという問題点
がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明はこれらの問
題に着目し、冷媒の分配性を高めると共に、圧力損失を
高めることなく代替フロンの使用を可能とすることを課
題としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するた
めに、この出願の多室空調型ヒートポンプシステムで
は、冷房時において、コンプレッサから吐出された冷媒
が室外機の熱交換器、電子膨張弁、気液分離機能を備え
たレシーバ、キャピラリ、室内機の熱交換器、の順に流
れてコンプレッサに戻るように冷媒回路を構成すると共
に、分離された気相冷媒を室内機を通さずにレシーバか
らコンプレッサに戻すためのバイパス路を設け、室内機
の熱交換器を通った後の冷媒の過熱度に応じて電子膨張
弁の開度を制御するようにしている。
【0008】上記の電子膨張弁の開度制御は次のように
行われる。すなわち、制御対象である室内機、レシーバ
及び配管系について、運転条件と各機材の特性値との関
係を表す伝達関数をあらかじめ求めておき、運転条件に
応じて所望の冷媒過熱度を得るべく上記伝達関数に基づ
いて電子膨張弁の開度を決定するのである。
【0009】また、このシステムに用いられるレシーバ
は、通路面積の小さい連絡穴を備えた中間隔壁を容器本
体の内部に設け、冷媒の入口と液相冷媒の出口とを中間
隔壁より下側の容器本体底部に位置させると共に、気相
冷媒の出口を中間隔壁より上側の容器本体上部に位置さ
せている。また冷媒の入口と液相冷媒の出口の間に迂回
用仕切り板を配置することにより、入口と出口間の実質
的な距離が大きく、且つ上部が容器本体内に開放してい
る冷媒流路を形成している。
【0010】図1はこの発明における冷房時の冷媒回路
の基本構成を図9に対応させて示した図、図2はそのP
−h線図である。図1では図9と基本的に同じ部分は同
一の符号で示してあり、また図2中のa〜fの各点は図
1中の同じ符号の箇所における冷媒の状態に対応してい
る。図1から明らかなように、この発明ではコンプレッ
サ1から室外機の熱交換器2、電子膨張弁4、レシーバ
3、複数のキャピラリ5及び室内機の熱交換器6、の順
に冷媒が流れてコンプレッサ1に戻るように冷媒回路を
構成し、更にキャピラリ9aを備えたバイパス路9がレ
シーバ3とコンプレッサ1の吸入側との間に設けられて
いる。
【0011】すなわち、従来は暖房と冷房のいずれの場
合にもレシーバ3を電子膨張弁4の上流に位置させるた
めに、多くの逆止弁を用いて複雑な冷媒回路を構成して
いたのに対して、この発明ではレシーバ3と電子膨張弁
4の順序が冷房時に従来と逆になっているのであり、コ
ントローラ7による電子膨張弁4の開度制御は、運転条
件に応じて所望の冷媒過熱度を得るべく、あらかじめ求
められた伝達関数に基づいて従来よりも高精度に行われ
る。また、レシーバ3は従来と同じものではなく、この
発明に適するような改良が施されたものであることが望
ましい。
【0012】
【作用】電子膨張弁とキャピラリの間に気液分離機能を
備えたレシーバが配置され、気相冷媒はレシーバで分離
されてバイパス路を経てコンプレッサに戻るため、キャ
ピラリへは液相冷媒のみが送り込まれるようになって分
配性が向上し、各室内機に所定量の冷媒が設定通りに分
配される。また、液相の冷媒よりも容積が大きい気相冷
媒が室内機に送られないので、圧力損失を増加させない
で代替フロンを使用することが容易になる。なお、気相
冷媒は冷房に寄与しないので冷房性能は低下しない。
【0013】また、容器本体の内部に通路面積の小さい
連絡穴を備えた中間隔壁を設けたレシーバは、動的には
中間隔壁より下側の部分が小容量の容器本体として作動
し、静的には全体が大容量の容器本体として作動する。
このため、電子膨張弁の開閉に伴う冷媒流量の急激な変
動に対してはレスポンスよく作動して電子膨張弁のより
厳密な開度制御が可能となる一方、比較的緩やかな液相
冷媒のレベル変動も十分に吸収される。
【0014】また、冷媒の入口と出口間の実質的な距離
が大きく、且つ上部が容器本体内に開放している冷媒流
路を形成したレシーバは、冷媒が冷媒流路を移動してい
る時間が長くなってガス化した気相冷媒が十分に分離さ
れる。
【0015】
【実施例】図3は具体的な一実施例の冷媒回路図であ
る。鎖線の左側は室外機側を、右側は室内機側をそれぞ
れ示しており、11は室外ファン、12は四方弁、13
はアキュムレータ、14は各熱交換器6への冷媒管路に
設けた開閉弁、15は温度センサ、16は圧力センサで
ある。制御目標である吸入ラインの冷媒過熱度は「温度
センサ8による吸入冷媒温度−吸入冷媒飽和温度」で与
えられ、吸入冷媒飽和温度は圧力センサ16による検出
圧力あるいは温度センサ15による検出温度からの換算
で求めることができる。なお、四方弁12によって冷媒
の流れが冷房あるいは暖房に切り替えられるようになっ
ており、図は冷房状態を示している。
【0016】図3においてコンプレッサ1が運転される
と、冷媒は液相の状態で熱交換器2に送られて冷却さ
れ、電子膨張弁4の開閉に応じてレシーバ3に送られ
る。このレシーバ3で冷媒は気相と液相に分離され、液
相の冷媒のみがキャピラリ5に送られて所定の分配率で
各熱交換器6に供給されるが、気相の冷媒、すなわちフ
ラッシュガスはバイパス路9を経てコンプレッサ1の吸
入側に戻される。なお、レシーバ3で分離された後の気
相と液相の量は、重量比でレシーバ3に流入する冷媒の
約20〜30%が気相、残りの約70〜80%が液相で
ある。
【0017】このように、キャピラリ5へは液相冷媒の
みが送り込まれるようになって分配性が向上し、各室内
機は所定の能力で運転される。また、全体の70〜80
%の液相冷媒のみが室内機に送られ、体積では約50〜
65%となるので、それだけ圧力損失が低減される。
【0018】この場合のP−h線図は図2に示すように
なっており、冷房に寄与しないフラッシュガスは破線で
示すようにc点からf点に直接戻るが、液相冷媒は実線
のようにエンタルピーの小さいd点まで移動した後、e
点を経てf点まで戻っている。ここで、図10と図2は
いずれも前述した代替フロンHFC134aを使用した
場合の線図であって、両者を比較するとd点〜e点の距
離は図2の方が大きく、冷房効果が向上することが示さ
れている。
【0019】発明者の研究によれば、図9に示す従来の
冷媒回路の場合には、従来から使用されているフロンH
CFC22に代えて代替フロンHFC134aを使用す
ると冷房性能が低下するが、この発明の冷媒回路を採用
すれば代替フロンHFC134aを使用しても従来とほ
ぼ同等の性能を得ることが可能であった。具体的な数値
を例示すれば、冷房装置の性能を示す特性の一つである
COP(冷房能力/コンプレッサ動力)は、フロンHCF
C22を使用した従来例が2.39、その冷媒を代替フ
ロンHFC134aに代えた場合が2.08であるのに
対して、この発明によれば代替フロンHFC134aを
使用しても2.34となり、従来とほぼ同等の性能が得
られている。
【0020】また、この発明によれば冷房時と暖房時で
電子膨張弁4とレシーバ3の接続を変える必要がないの
で、逆止弁等を多く使用した複雑な冷媒回路が不要とな
り、大幅なコスト低減も可能となる。更に、レシーバ3
が電子膨張弁4の下流にあるために、電子膨張弁4を冷
媒が通過する時の通過音がレシーバ3で遮断されて室内
機に伝わらず、運転音が静かになるという効果も得られ
る。
【0021】図4及び図5は電子膨張弁4の開度制御の
手順を例示したフローチャートである。まず、ステップ
S1では所定の時間T1の経過後、コンプレッサ1の回
転数Ncと吸入圧Psを検出して冷媒流量Grを計算
し、更に電子膨張弁4のパルスを検出することにより、
現在の運転条件を検出する。
【0022】次のステップS2は、検出された運転条件
に応じた計算を各機材の伝達関数に基づいて行うステッ
プであり、電子膨張弁の冷媒流量ゲインKex2、レシ
ーバの冷媒流量に対する応答時定数、すなわち遅れTr
e、配管の冷媒流量に対する応答ムダ時間Lpi、蒸発
器の圧力ゲインKev1及び遅れTev1、蒸発器の出
口温度ゲインKev2、遅れTev2、ムダ時間Lev
2がそれぞれ計算される。これらの計算には、使用され
る機材、すなわち電子膨張弁、配管、レシーバ、熱交換
器等の動特性値を事前の実験によって求めた実験式が用
いられる。
【0023】ここで、蒸発器の圧力ゲインKev1は冷
媒流量/低圧側容積に対する出口圧力変化/冷媒流量変
化の関係を、蒸発器の遅れTev1は出口圧力時定数、
すなわち冷媒流量/低圧側容積に対する出口圧力時定数
の関係をそれぞれ意味している。また、蒸発器の出口温
度ゲインKev2は冷媒流量/(過熱度×被冷却流体熱
容量)に対する出口温度変化量/冷媒流量変化量の関係
を、出口温度遅れTev2は冷却質量速度に対する時定
数の関係を、出口温度ムダ時間Lev2は冷却質量速度
に対するムダ時間/伝熱管長の関係をそれぞれ意味して
いる。
【0024】ステップS3では、以上の計算結果を用い
て蒸発器の蒸発温度ゲインKteと出口温度ゲインKe
voが計算される。そしてステップS4で両者を比較
し、その大小に応じてシステム特性値、すなわちゲイン
要素K、遅れ時間T及びムダ時間Lがそれぞれ計算さ
れ、ステップS5で電子膨張弁制御定数Kp、Ti及び
Tdが計算される。
【0025】次のステップS6では、所定の時間T2の
経過後、蒸発器出口温度から冷媒蒸発温度を減算して冷
媒の過熱度SHを検出し、これから電子膨張弁の制御出
力が計算される。そして所定の時間T3の経過後、制御
パルスが出力されて電子膨張弁の開度が変更されるので
ある。
【0026】次に、上述のようなこの発明の冷媒回路に
使用するのに適したレシーバ3の実施例について述べ
る。
【0027】図6は通路面積の小さい連絡穴を備えた中
間隔壁を容器本体の内部に設けたものである。図におい
て31は円筒状の容器本体、32は電子膨張弁4に接続
されて冷媒の入口となる冷媒配管、33はキャピラリ5
に接続されて冷媒の出口となる冷媒配管、34はバイパ
ス路9に接続される冷媒配管、35は中間隔壁である。
冷媒配管32の開口部32aと冷媒配管33の開口部3
3aはそれぞれ容器本体31の底部に位置しており、冷
媒配管34の開口部34aは容器本体31の上部に位置
している。
【0028】また、中間隔壁35は容器本体31を上下
に2分するように下からほぼ1/3の高さに設けられ、
その中央部に小径の連絡穴35aが形成してある。な
お、36は容器本体31の底部の開口部32aと開口部
33aの間に設けられた波立ち防止用の仕切り板であ
る。
【0029】上記の構造のレシーバ3では、冷媒が気液
2相流となって冷媒配管32の開口部32aから容器本
体31に供給されると、その比重の差からガス状の冷媒
が分離して中間隔壁35の連絡穴35aを通って上昇す
る。従って、液相冷媒のみが冷媒配管33から下流のキ
ャピラリ5に送り出され、気相となった冷媒は冷媒配管
34から吸い出されてアキュムレータ13に送られる。
【0030】ここで電子膨張弁4の開閉に伴って冷媒流
量が急激に変動すると、連絡穴35aが小径で通過抵抗
が大きいために動的には連絡穴35aが塞がれた状態と
等価になる。このため、レシーバ3は中間隔壁35から
下の小さな容量を持つものと同様にレスポンスよく作動
し、コントローラ7による制御信号の遅れが防止されて
電子膨張弁4の開度制御を適正に行うことが可能とな
る。一方、比較的緩やかな変動に対しては連絡穴35a
の通過抵抗はごく小さいために、容量の大きな容器本体
31全体がレシーバとして作動し、液相冷媒のレベル変
動が吸収される。このように、良好なレスポンスを得る
ためには容量が小さく、液相冷媒のレベル変動の吸収に
は容量が大きいことが望ましいという相反する要求を同
時に満たすことができるのである。
【0031】上記の実施例はこの発明に必要となる良好
なレスポンスを得るためのものであるが、図7及び図8
はこの発明に必要なもう一つの要件である気液分離を良
好なものとするための実施例であり、レシーバに迂回用
仕切り板を設けて冷媒流路の実質的な長さを大きくした
ものである。
【0032】図7において、36は平板状の迂回用仕切
り板、37は冷媒流路であり、容器本体31の底部に開
口している冷媒配管32の開口部32aと冷媒配管33
の開口部33aの間に複数個の迂回用仕切り板36を平
行に配置し、端部の通過部36aを交互に設けることに
よって折れ曲がった形状の冷媒流路37を形成してあ
る。迂回用仕切り板36は例えば容器本体31の半分程
度の高さとなっており、冷媒流路37の上部は容器本体
31の内部に直接開放している。従って、気液2相流と
なった冷媒が冷媒配管32の開口部32aから容器本体
31に供給されると、折れ曲がって長くなった冷媒流路
37を冷媒が矢印のように通過している間に気相と液相
の分離が十分に行われる。
【0033】また、図8において38は円筒状の迂回用
仕切り板、39は冷媒流路であり、迂回用仕切り板38
は容器本体31の底部に開口した冷媒配管32の開口部
32aと冷媒配管33の開口部33aをそれぞれ囲むよ
うに配置してある。これらの各迂回用仕切り板38の下
部には容器本体31の壁面に面する側に通過穴38aを
形成してあり、これによって開口部32aを出てから通
過穴38aを通り、容器本体31の壁面に沿って約半周
した後、他方の通過穴38aを通って開口部33aに至
る冷媒流路39が形成されている。すなわち、冷媒流路
39は開口部32aと33a間の直線距離と比べて大幅
に長くなっており、冷媒が冷媒流路39を通っている間
に気相と液相の分離が十分に行われるのである。
【0034】なお、図7と図8の実施例は一例であり、
実質的な距離が大きく且つ上部が容器本体内に開放して
いる冷媒流路は図示以外の適宜の構造によって形成する
ことが可能である。また、図6の実施例と図7及び図8
の実施例は単独ではなく両者を組み合わせて実施しても
よい。
【0035】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この発
明の多室空調型ヒートポンプシステムは、冷房時におい
て、コンプレッサから吐出された冷媒が室外機の熱交換
器、電子膨張弁、気液分離機能を備えたレシーバ、キャ
ピラリ、室内機の熱交換器、の順に流れてコンプレッサ
に戻るように冷媒回路を構成すると共に、分離された気
相冷媒を室内機を通さずにレシーバからコンプレッサに
戻すためのバイパス路を設け、室内機の熱交換器を通っ
た後の冷媒の過熱度に応じて電子膨張弁の開度を制御す
るようにしたものである。
【0036】従って、気相冷媒すなわちフラッシュガス
が含まれていない液相の冷媒のみを室内機に供給するこ
とができて、複数の室内機に対する冷媒の分配性が向上
し、安定した冷房運転を行うことができる。また、室内
機とその前後の配管に流れる冷媒の量が少なくなるため
圧力損失を低減することができ、体積の大きな代替フロ
ンを使用しても性能の良いシステムを得ることが容易と
なる。また、冷房時と暖房時で電子膨張弁とレシーバの
接続を変える必要がないので、逆止弁等を多く使用した
複雑な構成の冷媒回路が不要となり、大幅なコスト低減
も可能となる。更に、レシーバが電子膨張弁の下流にあ
るために、電子膨張弁を冷媒が通過する時の通過音がレ
シーバで遮断されて室内機に伝わらず、運転音が静かに
なるという効果も得られる。
【0037】また、この発明のレシーバは、通路面積の
小さい連絡穴を備えた中間隔壁を容器本体の内部に設
け、冷媒の入口と液相冷媒の出口とを中間隔壁より下側
の容器本体底部に位置させると共に、気相冷媒の出口を
中間隔壁より上側の容器本体上部に位置させたものであ
り、良好なレスポンスを得るためには容量が小さく、液
相冷媒のレベル変動の吸収には容量が大きいことが望ま
しいという相反する要求を同時に満たし、この出願にお
ける多室空調型ヒートポンプシステムの発明に適したレ
シーバを得ることができる。
【0038】また、冷媒の入口と液相冷媒の出口の間に
迂回用仕切り板を配置することにより、入口と出口間の
実質的な距離が大きく、且つ上部が容器本体内に開放し
ている冷媒流路を形成したレシーバにおいては、気液2
相流となっている冷媒の気相と液相の分離を十分に行う
ことができ、この出願における多室空調型ヒートポンプ
システムの発明に適したレシーバを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の冷媒回路の基本構成を示す図であ
る。
【図2】同冷媒回路のP−h線図である。
【図3】この発明の一実施例における冷媒回路の概略図
である。
【図4】同実施例の制御手順を示すフローチャートであ
る。
【図5】同じく実施例の制御手順を示すフローチャート
である。
【図6】この発明のレシーバの一実施例の構成を示す平
面図及び縦断面図である。
【図7】レシーバの他の実施例の構成を示す平面図及び
縦断面図である。
【図8】レシーバの更に他の実施例の構成を示す平面図
及び縦断面図である。
【図9】従来例の冷媒回路の基本構成を示す図である。
【図10】従来例の冷媒回路のP−h線図である。
【符号の説明】
1 コンプレッサ 2 室外機の熱交換器 3 レシーバ 4 電子膨張弁 5 キャピラリ 6 室内機の熱交換器 7 コントローラ 8 温度センサ 9 バイパス路 31 容器本体 32,33,34 冷媒配管 35 中間隔壁 35a 連絡穴 36,38 迂回用仕切り板 37,39 冷媒流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F25B 41/00 C 9335−3L

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1台の室外機に複数の室内機が接続され
    ているヒートポンプシステムであって、冷房時におい
    て、コンプレッサから吐出された冷媒が室外機の熱交換
    器、電子膨張弁、気液分離機能を備えたレシーバ、キャ
    ピラリ、室内機の熱交換器、の順に流れてコンプレッサ
    に戻るように冷媒回路を構成すると共に、分離された気
    相冷媒を室内機を通さずにレシーバからコンプレッサに
    戻すためのバイパス路を設け、室内機の熱交換器を通っ
    た後の冷媒の過熱度に応じて上記電子膨張弁の開度を制
    御するようにしたことを特徴とする多室空調型ヒートポ
    ンプシステム。
  2. 【請求項2】 制御対象である室内機、レシーバ及び配
    管系について、運転条件と各機材の特性値との関係を表
    す伝達関数をあらかじめ求め、運転条件に応じて所望の
    冷媒過熱度を得るべく上記伝達関数に基づいて電子膨張
    弁の開度を決定する請求項1記載の多室空調型ヒートポ
    ンプシステム。
  3. 【請求項3】 通路面積の小さい連絡穴を備えた中間隔
    壁を容器本体の内部に設け、冷媒の入口と液相冷媒の出
    口とを中間隔壁より下側の容器本体底部に位置させると
    共に、気相冷媒の出口を中間隔壁より上側の容器本体上
    部に位置させたことを特徴とする多室空調型ヒートポン
    プシステム用レシーバ。
  4. 【請求項4】 冷媒の入口と液相冷媒の出口の間に迂回
    用仕切り板を配置することにより、入口と出口間の実質
    的な距離が大きく、且つ上部が容器本体内に開放してい
    る冷媒流路を形成したことを特徴とする多室空調型ヒー
    トポンプシステム用レシーバ。
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