JPH06239247A - ラックピニオン型舵取り装置 - Google Patents

ラックピニオン型舵取り装置

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JPH06239247A
JPH06239247A JP5132493A JP5132493A JPH06239247A JP H06239247 A JPH06239247 A JP H06239247A JP 5132493 A JP5132493 A JP 5132493A JP 5132493 A JP5132493 A JP 5132493A JP H06239247 A JPH06239247 A JP H06239247A
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JP
Japan
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rack
pinion
rollers
steering
support
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JP5132493A
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Inventor
Hirotetsu Sonoda
博鐵 園田
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Jidosha Kiki Co Ltd
Original Assignee
Jidosha Kiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ラックピニオン型舵取り装置でのラック、ピ
ニオン噛合い部等での摩耗によるラトル音の発生を防ぐ
とともに、フリクションの低減化を図る。 【構成】 ピニオン3に噛合するラック4を摺動自在に
支持しかつこのラックをピニオンに噛合う方向に付勢す
るラック支持部材27を備えている。このラック支持部
材27を構成する支持ピン21が、ラック下部でこれに
直交しかつピニオン軸と平行して配設される。この支持
ピン21上で所定間隔をおいて対向する位置には、一対
のローラ23,23が回転かつ摺動自在に軸支される。
各ローラの対向する側面部周縁には、ラック下部を両側
から挾み込んで保持する略円弧状断面による受け面23
a,23aが形成される。各ローラを支持ピン上で両端
側から押圧する付勢手段25,25が設けられ、これに
よりラック支持部材が構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はたとえば電動式動力舵取
装置を始めとする各種の動力舵取装置に適用して好適な
ラックピニオン型舵取り装置に関し、特にそのラック支
持部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】ラックピニオン型の舵取り装置は、自動
車の左、右前車輪(舵取り輪)間で横方向に沿って配設
されたラックと、これに噛合するごとく舵取りハンドル
軸先端に設けられたピニオンとからなる舵取り歯車を有
し、ハンドル操作に伴なう回転変位をラック軸線方向の
直線変位に変換し、舵取りリンク機構を介して前車輪を
所望の方向に旋回させる構成とされ、他の形式による舵
取り装置に比べ構成が比較的簡単で、舵取り性能の面か
らも優れ、また配設スペース的に有利である等の利点を
有している。
【0003】この種のラックピニオン型舵取り装置にお
いてピニオンと噛合するラックは、ピニオンに対向して
底面部側に配設されラックをその軸線方向に摺動自在に
支持する案内溝を有する金属製支持体等によるラック支
持体と、このラック支持体をラックがピニオンに噛合す
る方向に付勢するスプリング手段と、これらラック支持
部品をボディ内に組込むためにラックのピニオンへの付
勢方向に向って形成されている組込み孔の外方端を閉塞
するようにねじ込まれかつスプリング手段に所要の弾撥
力を与えるアジャスティングプラグと呼ばれる押えプラ
グ等からなるラック支持部構造によって支持されてい
る。
【0004】このようなラック支持部においてスプリン
グ手段で付勢されている金属製支持体などによるラック
支持体の保持機能によって、ラックをピニオンに良好に
噛合させハンドル操作による回転変位を軸線方向への往
復運動として取出し、舵取り輪を旋回させる役割りを果
たすもので、このようなラック支持体は、ラックとピニ
オンとの円滑な噛合状態を保証し、適切かつ確実な舵取
り動作を行なううえで重要とされるところである。
【0005】このようなラック支持体として従来は、金
属材のみにより形成したものが一般的であったが、最近
は樹脂材のみによるものあるいは樹脂材と金属材による
部材を組合わせたもの等が提案されており、特に後者の
ものは、ラックを、金属製部材により適切な剛性感を保
ちながら安定して確実に支持するとともにその摺動面を
形成する樹脂製部材でラックとの間の摺動抵抗を小さく
し、騒音等の問題も一掃し得る等の利点を有するもので
あった。
【0006】ところで、上述したような従来のラック支
持部構造にあっては、ラックとピニオンとの歯部に噛合
いに伴なう摩耗によるがた付き問題を生じるばかりでな
く、ラックとこれを支持するラック支持体との間でも、
摺動抵抗によるラックの動きが重くなるといった動作不
良や、摩耗に伴なうスプリング手段の伸びで付勢力が弱
くなり、ラック支持機能が低下し、耐久性も損なわれる
等の不具合があり、これらラック、ラック支持体間での
問題をも解決することが望まれている。
【0007】このような問題において後者の問題を解決
するために、実開昭61−81475号公報には、ラッ
クに対しころがり接触するラック支持部材を用い、かつ
このラック支持部材をラックのピニオンへの噛合い方向
に付勢する弾性体を設けた構造によるものが従来既に提
案されている。すなわち、この従来装置では、ハウジン
グ内で弾性体の付勢方向に向かうにしたがって形成され
たラックに接近する斜面に摺動可能に係合する摺動部材
と、ラック、摺動部材間に位置するように摺動部材に回
転可能に支持されラックに転動可能に圧接するローラに
よって、ラック支持部材を構成したものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来例におけるラック支持構造では、ラックとラック
支持部材との間での摺動抵抗(フリクション)の低減化
が、ローラの使用によって図れ、これによってラックの
動作不良という問題や、ラック、ラック支持部材間での
摩耗軽減によって、スプリング手段による付勢力の低下
問題をある程度は解消し得るが、以下のようなラック支
持部材側で生じるがた付きによるラトル音の発生や、ラ
ックとピニオンとの噛合い部での摩耗によるがた付き等
の問題を完全には解消し得ないものであった。
【0009】すなわち、従来構造におけるラック支持体
またはラック支持部材において、特に金属製部材を備え
ているものでは、たとえば悪路走行時等にいわゆるラト
ル音と呼ばれる金属打音が発生するという問題を避けら
れないものであった。たとえば前述した従来装置におけ
るラック支持体では、その組込み孔を閉塞し固定部とな
る押えプラグとの間に介在されるスプリング手段で弾性
的に支持しており、そのセット荷重程度の微小な荷重変
動に対しては充分に吸収できるが、キックバック等によ
るラックへのさらに大きい荷重に対しては、金属製の支
持体が押えプラグ側に突き当たることを避けられず、ラ
トル音を確実に抑制することは困難であった。
【0010】さらに、上述した従来例におけるラック支
持部材では、ラトル音の発生源となるラック下方への力
が、ロータに作用した場合に、このロータやその支持ピ
ンを含めたスライドブロックが、ハウジング内で上下動
したり、ピニオンとラックとの噛合い部分やラックとラ
ック支持用のロータとの摺動部分で摩耗が生じると、こ
れらの下方でスプリング手段を介在させたバックアップ
プレートとスプリング押えとの間にがたを生じることを
避けられず、これらの部材が衝突して打音を生じ、これ
によりラトル音の発生を避けられないものであった。
【0011】また、上述した打音の発生を防ぐために、
前述した従来装置では、ラック支持体において金属製の
支持体本体におけるラックを支持する摺動面に樹脂材に
よる樹脂製シートパッドを設けたり、金属製の支持体本
体と押えプラグとの間に樹脂材によるシート状パッキン
等の緩衝材プレートを介在させたりすることで、金属製
部材同士の衝撃をなくすとともに、ピニオンとラックと
の噛合い部のがた(バックラッシュ)を、前記押えプラ
グによって調整するような構造を採用している。このよ
うながたが大きいとラトル音の問題を避けれられず、ま
た小さすぎると、製造誤差を吸収できず、トルク変動が
問題となってしまうものである。しかし、このような樹
脂製シートパッドや緩衝材プレートを用いた場合でも、
ラックとピニオンのギヤ部分やこれらの部分に摩耗等が
生じると、バックラッシュが増大し、ラトル音が問題と
なってしまう。
【0012】特に、上述したラック、ラック支持部材間
での摩耗等の問題は、大きな負荷が、ラック、ピニオン
の噛合い部分等に作用する、たとえばマニュアル式の舵
取り装置や電動モータを操舵補助力発生源としてピニオ
ン側に伝達可能に連結している電動式動力舵取装置にお
いて大きな問題であり、このような点をも配慮し、前述
した問題点を一掃し得る何らかの対策を講じることが望
まれている。
【0013】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、ラックをピニオンに噛合う方向に付勢した
状態で支持するラック支持部材を、ラック、ピニオン噛
合い部等での摩耗や衝撃荷重が作用したときに生じるラ
トル音の発生を防止するとともに、ラック、ラック支持
部材間での摺動面での摺動抵抗やこれによる摩耗等によ
り生じるラック支持機能の低下といった問題を一掃し得
る構造容易でしかも安価なラックピニオン型舵取り装置
を得るところを特徴としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】このような要請に応える
ために本発明に係るラックピニオン型舵取り装置は、ピ
ニオンに噛合するラックを摺動自在に支持するとともに
このラックを下方からピニオンに噛合う方向に付勢する
ラック支持部材を、ラック下部でこれに直交しかつピニ
オンと平行して配設された支持ピンと、この支持ピン上
で所定間隔をおいて対向する位置に回転かつ摺動自在に
軸支されかつその対向する側面部周縁部分にラック下部
を両側から挾み込んで保持するような略円弧状断面によ
る受け面を有する一対のローラと、これら各ローラを支
持ピン上で両端側から押圧する皿ばね等の付勢手段とに
よって構成したものである。
【0015】
【作用】本発明によれば、支持ピン上で付勢手段により
内向きに付勢された状態で移動可能に軸支されているロ
ーラを使用し、ラックを必要最小限の摺動抵抗によって
がた付きの少ない状態で支持し、かつラックからの力を
ローラの移動により変換して支え、かつこのローラをそ
の移動方向から付勢手段によって支持していることか
ら、ピニオン、ラックの噛合い部やラック、その支持部
材間での摩耗によるラトル音の発生を防止し、さらにラ
ック、ラック支持部材間でのフィリクションを低減し、
ステアリングギヤ側での操舵力伝達系においてのトルク
変動等を防止するとともに。ラックとその支持部材間で
の摩耗によるがたも、特別な調整操作手段を用いること
なく、ローラの付勢手段による移動によって吸収し得る
ものである。
【0016】
【実施例】図1および図2は本発明に係るラックピニオ
ン型舵取り装置の一実施例を示すもので、この実施例で
は、本発明を電動モータを操舵補助力発生手段として用
いる電動式動力舵取装置に適用した場合を説明する。こ
れらの図において、まず、全体を符号1で示す電動式動
力舵取装置の概略構成を、図2を用いて簡単に説明する
と、2は図示せぬ舵取ハンドル側に連結される入力軸、
3は図示せぬ操舵輪側にラック4を介して連結されるピ
ニオン3aを有する出力軸としてのピニオン軸で、これ
ら両軸2,3はキー結合等で一体に連設された状態で同
一軸線上に配置され、これらによってステアリングシャ
フトが構成されている。
【0017】このステアリングシャフトを構成する軸
2,3は、ピニオン3aと噛合するラック歯4aを有す
るラック4と共に、ステアリングギヤボディ5,6内に
貫通して配設され、舵取操作に伴なって回転駆動され
る。なお、7a,7b,7cはこれら両軸2,3をボデ
ィ6,5内で回転自在に支持するボールベアリング等の
軸受で、またラック4は、図示せぬタイロッド等と共に
操舵輪間を連結する舵取リンク機構を構成するようにな
っている。
【0018】ここで、図中8はステアリングボディ6内
で入力軸2の回転トルクを検出することで、舵取ハンド
ル側から伝達される操舵要求を検知するためのトルクセ
ンサで、たとえば特開平2−281115号公報等に示
される磁歪式トルク検出器を用いている。すなわち、入
力軸2上に高透磁率軟磁性材からなる歪検出層が設けら
れるとともに、その周囲を取り囲むようにしてボディ6
側に歪検出層の歪による透磁率変化を検出する検出コイ
ルが設けられている。そして、この検出コイルで得られ
た出力が、操舵補助力発生源である電動モータ10の電
気制御系に送られる。しかし、これに限らず、たとえば
トーションバーにより二軸を所定角度宛回動可能に連結
し、その相対的な角度変位を非接触型センサ等で検出す
るような構造によるものであってもよい。
【0019】また、ステアリングシャフト機構部におい
て、本実施例では、舵取ハンドル側の入力軸2に一体に
連結された操舵輪側のピニオン軸3上に、ピニオン軸3
側と反対側の側面が歯面(ギヤ部)11aとされた被伝
達用ギヤとなる大ギヤ11を軸支するとともに、この大
ギヤ11を介してピニオン軸3側に操舵補助力を与える
電動モータ10およびそのモータ軸10aから回転伝達
を受けるギヤ軸12を、前記ピニオン軸3に略直交して
同軸上に配置させ、そのギヤ軸12先端に、大ギヤ11
と共に操舵補助力伝達用の歯車機構13となる減速歯車
機構を構成する伝達用ギヤである小ギヤ(ピニオン)1
2aを、前記大ギヤ11の歯面11aの一部に側方から
噛み合わせて設け、モータ10からの操舵補助力をピニ
オン軸3側に伝達可能に構成している。
【0020】ここで、モータ10からの操舵補助力伝達
用の歯車機構13としては、ハイポイドギヤである場合
を例示したが、平歯車を始め、はすば歯車、遊星歯車、
傘歯車等による軸違い歯車からなる歯車機構であっても
よい。
【0021】なお、図2中15はピニオン軸3(出力軸
系)に操舵補助力を伝達する電動モータ10の動力をピ
ニオン軸3側に選択的に伝達するための電磁クラッチ
で、その詳細は周知の通りであり、具体的な説明は省略
する。
【0022】さらに、図中16は上述したハイポイドギ
ヤ等の軸違い歯車による回転動力伝達用歯車機構13に
おいて大ギヤ11における小ギヤ12aのギヤ部への噛
合い部分に対応する他側面側に、この大ギヤ11の一部
を小ギヤ12aに対して常時噛み合わせるように局部的
な軸線方向への押付け力を与える押付け手段で、大ギヤ
11と小ギヤ12aとの適正な噛合い状態を確保するた
めのものである。なお、この実施例では、ころがり接触
可能なローラ17を転動子として用い、この部分でのフ
ィリクションを小さくし、操舵フィーリングの向上を図
っている。
【0023】20はピニオン軸3のピニオン3aに噛合
するラック4背面側を支えるラック支持部品を組込むた
めにボディ5の外方に開口して形成されたラック支持部
品の組込み孔で、この組込み孔20は、図1からも明ら
かな通り、ラック4の下方でこのラック4の軸線方向に
直交しかつピニオン軸3の軸線方向に向ってボディ5の
側方から穿設され、かつその内方端側上壁部分の開口か
らラック4の下部が、この組込み孔20内に臨んでい
る。
【0024】21はこの組込み孔20内に外方端から内
方端にかけて挿通して配置された支持ピンで、その内方
端が組込み孔20の内方端側に軸支されるとともに、外
方端のフランジ21aがOリング21bを介して組込み
孔20の開口端に嵌合され、セットリング22により抜
け止め係止されている。
【0025】23,23は前記支持ピン21上に所定間
隔をおいて対向しそれぞれブッシュ24,24を介して
回転自在でかつ軸線方向に摺動自在に軸支されるローラ
で、これら各ローラ23,23の対向する側面部周縁部
分には、前記ラック4の下部を両側から挾み込んで保持
するような略円弧状断面による受け面23a,23aが
形成されている。
【0026】ここで、上述したローラ23,23は、金
属製、樹脂製または金属と樹脂との複合材等からなり、
ローラ23,23の外径はハウジング5の組込み孔20
の内径よりも小さく形成され、かつこれらのローラ2
3,23は、ブッシュ24,24と圧入、接着等で一体
的に固定された状態となっている。なお、上述したブッ
シュ24,24としても、金属製あるいは樹脂製のもの
を用いるとよい。
【0027】25,25は前記支持ピン21の両端側に
介在され前記ローラ23,23をスラストワッシャ2
6,26を介して押圧付勢する付勢手段としての皿ばね
で、これによりローラ23,23の受け面23a,23
aでラック4の下部を支え、かつ所要の押圧力をラック
4に対しピニオン3に噛合う方向に付勢している。
【0028】そして、このような構造によるラック支持
部材27は、ラック4の下部を、支持ピン21上で回転
かつ摺動自在に支持されたローラ23,23の円弧状断
面による受け面23a,23aで形成される半円形断面
を呈するラック受け部によって保持し、かつ各部の加工
誤差や摩耗等によりがたが生じたとしても、ローラ2
3,23が皿ばね25,25の付勢力を受けて摺動し、
所要の状態でラック4を支持し得るものである。
【0029】換言すれば、このような構造によれば、支
持ピン21上で皿ばね25,25により内向きに付勢さ
れた状態で移動可能に軸支されているローラ23,23
を使用してラック4をがたのない状態で支持し、かつラ
ック4からの力をローラ23,23の移動により変換し
て支え、かつこのローラ23,23をその移動方向から
付勢手段によって支持していることから、ピニオン3、
ラック4の噛合い部やラック4とローラ23,23の受
け面23a,23a等での摩耗によるがた付きに伴なう
ラトル音の発生、さらにはステアリングギヤ2,3側で
の操舵力伝達系においてのトルク変動等を防止するとと
もに、ラック4、ラック支持部材(ローラ23,23の
受け面23a,23a)間でのフィリクションを低減
し、しかもこれらラック4とローラ23,23間での摩
耗によるがたも、特別な調整操作手段を用いることな
く、ローラ23,23の皿ばね25,25による移動に
よって吸収し得るものである。
【0030】特に、上述した構成によれば、ローラ2
3,23の受け面23a,23aでラック4を支えるこ
とによりがた付きのなく、しかも万一ローラ23,23
が組込み孔20の側壁に当接するようなことが生じて
も、力の受け方は、力の方向と相違した方向、つまり支
持ピン21上でローラ23,23が軸線方向に逃げて皿
ばね25,25で支えられる構造であり、動きの方向が
変換されるために、ローラ23,23を軸線方向に移動
させるにあたって摺動抵抗があり、動き難いので、打音
等は減衰され、ラトル音の発生を防止できるものであ
る。
【0031】さらに、上述した構成では、ラック支持部
材27において特別な調整機構は不要で、組立てが簡単
に行なえ、またこのラック支持部材27の構造が簡単で
ある等の利点もある。
【0032】なお、本発明は上述した実施例構造には限
定されず、各部の形状、構造等を適宜変形、変更し得る
ことは言うまでもない。たとえば本発明は上述した実施
例における支持ピン21の支持構造、支持ピン21上で
のローラ23,23の軸支構造、これらを付勢する付勢
手段としての皿ばね25,25等には限定されず、種々
の変形例が考えられることは言うまでもない。
【0033】また、上述した実施例では、本発明をラッ
クピニオン型の電動式動力舵取装置1におけるラック支
持部に適用した場合を説明したが、本発明はこれに限定
されず、各種の動力舵取装置やマニュアル式の舵取り装
置などにおいて、ラックピニオン型舵取り装置であれば
適用して効果を発揮し得るものである。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係るラック
ピニオン型舵取り装置によれば、ピニオンに噛合するラ
ックを摺動自在に支持するとともにこのラックを下方か
らピニオンに噛合う方向に付勢するラック支持部材を、
ラック下部でこれに直交しかつピニオンと平行して配設
された支持ピンと、この支持ピン上で所定間隔をおいて
対向する位置に回転かつ摺動自在に軸支されかつその対
向する側面部周縁部分にラック下部を両側から挾み込ん
で保持するような略円弧状断面による受け面を有する一
対のローラと、これら各ローラを支持ピン上で両端側か
ら押圧する皿ばね等の付勢手段とによって構成したの
で、簡単な構造にもかかわらず、以下に列挙する種々優
れた効果を奏する。
【0035】支持ピン上で付勢手段により内向きに付
勢された状態で移動可能に軸支されているローラを使用
してラックをがたのない状態で支持し、かつラックから
の力をローラの移動により変換して支え、かつこのロー
ラをその移動方向から付勢手段によって支持しているこ
とから、たとえキックバック等により大きな外力が作用
したとしても、ピニオン、ラックの噛合い部での摩耗に
よるラトル音の発生やステアリングギヤ側での操舵力伝
達系においてのトルク変動等を防止することができる。
【0036】支持ピン上で付勢手段により内向きに付
勢された状態で移動可能に軸支されているローラの使用
によって、ラックとラック支持部材との間でのフリクシ
ョンを低減することができる。
【0037】ラック支持部材は、ラックに直交して配
置された支持ピン上のローラによって所要の状態で支持
されることから、特別な調整機構が不要で、組立てが容
易に行なえ、構造も簡単であり、しかもラックと支持部
材間での摩耗によるがたも、ローラの付勢手段による移
動によって吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るラックピニオン型舵取り装置の一
実施例を示す要部拡大断面図である。
【図2】本発明を適用して好適な電動式動力舵取装置全
体の概略構成を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 電動式動力舵取装置 2 スタブ軸(入力軸) 3 ピニオン軸(出力軸) 3a ピニオン歯 4 ラック 4a ラック歯 5 ステアリングギヤボディ 13 操舵補助力伝達用の歯車機構 20 ラック支持部品の組込み孔 21 支持ピン 22 セットリング 23 ローラ 23a 円弧状断面による受け部 24 ブッシュ 25 皿ばね(付勢手段) 26 スラストワッシャ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピニオンに噛合するラックを摺動自在に
    支持するとともに、このラックを前記ピニオンに噛合う
    方向に付勢するラック支持部材を備えてなるラックピニ
    オン型舵取り装置において、 前記ラック支持部材を、前記ラック下部でこのラックに
    直交しかつ前記ピニオンに平行して配設された支持ピン
    と、この支持ピン上で所定間隔をおいて対向する位置に
    回転かつ摺動自在に軸支されかつその対向する側面部周
    縁部分にラック下部を両側から挾み込んで保持するよう
    な略円弧状断面による受け面を有する一対のローラと、
    これら各ローラを支持ピン上で両端側から押圧する付勢
    手段とによって構成したことを特徴とするラックピニオ
    ン型舵取り装置。
JP5132493A 1993-02-18 1993-02-18 ラックピニオン型舵取り装置 Pending JPH06239247A (ja)

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