JPH06238779A - 製袋装置 - Google Patents

製袋装置

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JPH06238779A
JPH06238779A JP5025736A JP2573693A JPH06238779A JP H06238779 A JPH06238779 A JP H06238779A JP 5025736 A JP5025736 A JP 5025736A JP 2573693 A JP2573693 A JP 2573693A JP H06238779 A JPH06238779 A JP H06238779A
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JP
Japan
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resin film
bag
film
cutting
fusing
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JP5025736A
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Eijiro Sugimoto
栄次郎 杉本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 薄状の樹脂製フィルムを用いて樹脂フィルム
製袋を作製するにあたり、その作製効率を著しく向上さ
せることができるとともに、作製された袋の製品品位を
上げることができ、しかもこの製品品位を一定に維持す
ることができるようにした製袋装置を提供することを目
的する。 【構成】 樹脂フィルム送り出し機構Bと切断融着機構
Cとの間、および/または、切断融着機構Cと搬送機構
Dとの間に、ほぼ上記樹脂製フィルムFの搬送高さに位
置し、かつ、樹脂製フィルムの搬送方向後方において気
体を噴射するノズル45を配置したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、製袋装置に関し、特
に、表面フィルムと背面フィルムとが両側縁部において
互いに熱融着されてなる樹脂製の袋を自動的に作製する
ための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】封筒や各種の物品を収納するための包装
用袋等の袋は、最近では、樹脂製フィルムによって作製
されたものが多用されている。このような樹脂フィルム
製袋aの形態は、図14に示すように、樹脂フィルムF
を二つに折り畳むことによって表面フィルムFaと背面
フィルムFbとが重ねられ、かつこれら表面フィルムと
背面フィルムとの両側縁bどうしが熱融着接合されてい
る。これにより、上部が開放し、両側部が熱融着部によ
って形成され、底部が上記樹脂フィルムの折り畳み部で
形成される樹脂フィルム製袋aができあがる。
【0003】このような樹脂フィルム製の袋aは、大
略、図15に模式化して示すようにして作製される。す
なわち、長尺状の樹脂製フィルムFを送りながらこれを
二つ折りにし、こうして二つ折りにされた樹脂フィルム
を次に所定長さごとに定寸送りしながらその送りの停止
時に加熱刃物Kを押し当て、この加熱刃物によって、上
記二つ折り状の樹脂フィルムを一定長さごとに切断する
と同時に、熱融着作用によって上下に重なるフィルムの
縁をつなげる。そうすると、上記の袋aが次々にできあ
がる。
【0004】上記のような樹脂製袋の製造を行うための
装置例を図16ないし図18を参照して説明する。
【0005】図16において符号Aで示される部分は、
ロール状に巻かれた樹脂フィルムFを連続的に送りなが
ら二つ折りにする折り畳み部を、符号Bで示される部分
は上記のようにして二つ折り状に折り畳まれた樹脂フィ
ルムを所定長さごとに間欠送りする定寸送り部を、符号
Cで示される部分は上記のようにして定寸送りされる二
つ折り状の樹脂フィルムに加熱刃物Kを押し当てて切断
するとともにこの切断部位における重ねられた二枚のフ
ィルムどうしを熱融着させる切断融着部を、符号Dで示
される部分は上記切断融着部によって形成された図14
および図15に示されるような袋aをさらに後流側に搬
送する製品搬送部を、それぞれ示している。
【0006】上記折り畳み部Aは、図16および図17
に示すように、機枠1の側部に支持された材料フィルム
ロール2から引き出された帯状のフィルムFを傾斜状に
配置したV字状のガイド3に沿わせて移動させることに
より二つ折り状に折り畳み、こうして二つ折り状となっ
たフィルムFを複数のローラ4…を掛け回しながら搬送
するようになっている。
【0007】図16において、符号4aで示されるロー
ラが上記のような二つ折り状のフィルムFを連続状に引
っ張り搬送するための送りローラである。
【0008】こうして定速で連続送りされる二つ折り状
のフィルムFは、次に、上記定寸送り部Bによって一定
長さごとに間欠送りされる。図16において符号5a,
5bで示すローラが、上記二つ折り状のフィルムFを一
定長さごとに引っ張り搬送するための間欠定寸送りロー
ラを示している。
【0009】上記定寸送り部Bと上記折り畳み部Aとの
間には、折り畳み部Aにおける連続送りと、定寸送り部
Bにおける間欠送りとの間の送り形態の相違を吸収する
ためのバッファ部6が設けられている。
【0010】このバッファ部6は、機枠1に幾つかのロ
ーラ7…を設ける一方、機枠1に対して図16の反時計
回り方向に付勢されながら揺動可能に支持された揺動ア
ーム8に幾つかのローラ9…を取付け、上記機枠のロー
ラ7…と上記揺動アーム8のローラ9…との間に、上記
折り畳み部から送られた二つ折り状のフィルムFをつづ
ら折り状に掛け回し、その出口を上記定寸送り部Bに供
給している。これにより、折り畳み部Aにおける定速送
りと、定寸送り部における間欠送りの送り形態の相違が
吸収される。
【0011】上記切断融着部Cと、その作動の結果とし
てできあがる樹脂製袋aをさらに後流側に搬送するため
の上記搬送部Dとの詳細を図18に示す。
【0012】図18に表れているように、上記定寸送り
部Bの後流側端部に配置される定寸送りローラ5a,5
bは、二つ折り状のフィルムFを上下から挟みつける一
対のローラで構成されており、図に矢印で示す方向に間
欠回転させられることにより、上記フィルムFを一定長
さごとに後流側に送り出すことができるようになってい
る。上記一対の定寸送りローラ5a,5bは、その一方
または双方が、減速機構10を介してサーボモータ11
等のような回転動力源によって回転駆動させられるよう
になっている。
【0013】上記定寸送りローラ5a,5bのすぐ後流
側には、上記切断融着部Cが配置されている。この切断
融着部Cは、定寸送りさせられるフィルムFの下面をバ
ックアップするローラ12等のバックアップ部材と、こ
のバックアップ部材の上方において上下往復運動させら
れる加熱刃物Kとを有している。この加熱刃物Kは、上
記定寸送りローラ5a,5bの回転と同期して、この定
寸送りローラがフィルムを一定長さ送り出した後の停止
している間に、上記バックアップローラ12と協働して
これとの間にフィルムFを挟みつけるべく下動させられ
るようになっている。
【0014】加熱刃物Kは、取付けベースKaの下面に
先端が尖ったナイフ状の刃体Kbを支持して通常構成さ
れ、取付けベース内に組み込まれたヒータによって上記
刃体Kbが所定の温度に加熱されるようになっている。
【0015】一方、上記バックアップローラ12は、耐
熱性ゴムが表面に貼着されており、樹脂フィルムFを間
に挟みながら上記加熱刃物Kを上記バックアップローラ
12の表面に押しつけることにより、刃物Kの熱によっ
て、上記フィルムFが切断されるとともに、重ね状のフ
ィルムどうしが切断部において互いに融着させられる。
【0016】図18に示されている例においては、上記
加熱刃物Kは次のようにして上下動させられるようにな
っている。すなわち、上記加熱刃物Kは、その両端部が
上下方向に摺動可能に機枠1に対して支持された左右一
対の垂直方向ロッド13,13間に掛け渡すようにして
支持されている。各ロッド13,13は、機枠1の側面
に取付けられた上下一対のブラケット14によって上下
動可能に支持されている。各ロッド13,13の中間部
には、リンク15の上端が枢動可能に取付けられてお
り、各リンク15の下端は、固定中心周りに揺動可能な
アーム16の先端にピン接合されている。
【0017】左右のアーム16,16は、機枠1に回転
支持された軸17にそれぞれ剛結されており、この軸1
7にはさらに、下方に延びる入力レバー18が剛結され
ている。また、この入力レバー18の中間部には、ロー
ラ状のカムフォロア19が取付けられている。
【0018】上記のカムフォロア19は、主モータ20
によってベルト21を介して回転させられるカム22の
周面に当接させられている。また、上記入力レバー18
の下端部は、水平方向に配置されたエアーシリンダ23
のピストンロッド24の先端に連結されている。このエ
アーシリンダ23は、上記カムフォロア19を常時適正
に上記カム22の周面に当接させるべく図18の左方向
に入力レバー18の下端を付勢するとともに、必要時に
上記入力レバー18を大きく図18の右方向に揺動させ
ることができるようになっている。
【0019】上記主モータ20は、上述したように、定
寸送りローラ5a,5bの送り周期と同期して、上記加
熱刃物Kを上下往復運動させるようにその回転数が設定
されている。主モータ20の回転に連動して上記カム2
2が回転させられると、カムフォロア19がカム周面に
従動するようにして、上記入力レバー18ないし上記ア
ーム16が軸17を中心として揺動する。すなわち、カ
ム22の回転運動が上記アーム16の上下方向の揺動に
変換させられるのであり、このアーム16の上下動によ
り、リンク15を介して左右一対のロッド13,13な
いしその上端間を掛け渡し状に支持されている上記加熱
刃物Kが上下動させられる。
【0020】上記切断融着部Cの作動によってできあが
った袋aを後流側に搬送するための搬送部Dは、次のよ
うに構成されている。
【0021】すなわち、袋aの搬送経路を上下に挟むよ
うにして、一対のベルト搬送装置25a,25bが配置
されている。各ベルト搬送装置25a,25bは、後流
側の駆動プーリ26a,26bと、上記切断融着部Cの
すぐ後流側に配置される従動プーリ27a,27b間に
無端ベルト28a,28bを掛け渡して構成されてい
る。ただし、上方側のベルト搬送装置25aにおける従
動プーリ27aは、軸29を中心として揺動させられる
アーム30の先端に支持されており、したがって、上記
アーム30を揺動させることにより、従動プーリ27a
は上下動させられるようになっている。
【0022】この従動プーリ27aが上動させられてい
ると、上下の従動プーリ27a,27b間を掛け回るベ
ルト28a,28b間にすきまが形成される一方、上記
従動プーリ27aが下動させられると、これら一対の従
動プーリ27a,27b間を掛け回るベルト28a,2
8bが製品の袋aを挟み付けることができる。
【0023】上記上方側のベルト搬送装置25aにおけ
る従動プーリ27aを上下動させるためのアーム30
は、次のようにして揺動させられる。
【0024】すなわち、上記揺動アーム30を支持する
軸29にカムフォロア31をもつレバーアーム32が剛
結されており、このレバーアーム32のカムフォロア3
1が、上記のように加熱刃物Kを駆動させるためのカム
22と同一回転数で回転させられるカム33に当接させ
られている。
【0025】このカム33は、上記加熱刃物Kを駆動す
るためのカム22が取付けられた軸にプーリ34を取付
けるとともに、上記カム33が取付けられる軸にも上記
プーリ34と同一外径のプーリ35を取付け、これら両
プーリ34,35間に無端ベルト36を掛け回すことに
よって上記カム22と同一回転数で回転駆動させられ
る。
【0026】したがって、上記ベルト搬送装置25aの
従動プーリ27aは、加熱刃物Kの上下動と同期して、
上下に運動させられる。
【0027】なお、上下の各ベルト搬送装置25a,2
5bのベルト28a,28bは、駆動プーリ26a,2
6bをたとえばモータ37によって回転させることによ
り、比較的高速で図18における矢印方向に走行させら
れている。もちろん、上下の駆動プーリ26a,26b
間の間隔は、これらに掛け回されているベルト28a,
28bが互いに接触するように一定に維持されている。
【0028】図18に示しかつ上述した構成の製袋装置
は、次のように作動する。まず、定寸送りローラ5,5
が一定量回転駆動させられることにより、二つ折りにさ
れた樹脂フィルムFが一定長さ後方に送り出される。こ
のとき、搬送部Dにおける上記上方側の従動プーリ27
aは上動位置をとっており、したがって上記のようにし
て一定量送り出された樹脂フィルムは上下の従動プーリ
27a,27bないしこれに掛け回されるベルト28
a,28b間に挟まれることはなくこれらの間に延出す
ることになる。そして、加熱刃物Kはバックアップロー
ラ12から離れて上方に位置している。
【0029】この状態において次に、上記加熱刃物Kが
下動させられ、樹脂フィルムFを挟むようにして先端部
が上記バックアップローラ12の周面に押しつけられ
る。上述したように、加熱刃物Kのもつ熱によってこの
刃物が接触させられる樹脂フィルムが溶かされ、樹脂フ
ィルムFは刃物Kを境にして前後に分断されるととも
に、この分断部において上下に重なる二枚のフィルムど
うしの縁が融着させられる。
【0030】加熱刃物Kは、やがて上昇を始めるが、そ
の当初においては熱融着によってこの刃物Kの両面に前
後に分断されたフィルムの縁が溶融付着している。その
ために、上記加熱刃物Kがその切断融着作用の後に上昇
する過程において上記樹脂フィルム(袋)を加熱刃物K
から引き剥がすべく、上記ベルト搬送装置25aの従動
プーリ27aを下動させる。こうして上記従動プーリ2
7bが下動すると、上下の従動プーリ27a,27b間
に掛け回されながら走行するベルト28a,28bが上
記フィルム(袋)を挟みつけ、ベルトの走行力によって
この袋aを上記加熱刃物Kが引き剥がすとともに両ベル
ト28a,28b間に挟持しながらこの袋を後流方向へ
一気に搬送する。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】上記した構成に代表さ
れる従来のこの種の製袋装置においては、次のような問
題がある。
【0032】第一の問題は、製品としての袋aの側部融
着縁間の幅にバラツキが生じやすく、それを極力押さえ
るためには、運転速度を制限せざるをえないということ
である。加熱刃物Kによる樹脂フィルムFの切断融着サ
イクルが終了すると、送りローラ5a,5bが回転して
材料フィルムFを一定長さ送り出す必要がある。この場
合、材料フィルムFの先端が上記搬送装置の上下のベル
ト28a,28b間に入り込むまで送り出す必要がある
が、送りローラ5a,5bと切断融着部Cとの間、およ
び、切断融着部Cと搬送装置Dとの間に間隔が存在する
ため、腰の弱い薄状のフィルムFを用いて袋aの製造を
行う場合には、送り出されたフィルムがうまく送り出し
ローラから切断融着部Cないし搬送装置Dにわたること
ができず、これらの間に垂れ下がってしまうことがあ
る。
【0033】そうすると、加熱刃物Kによって切断融着
されてできあがる袋aの長さにバラツキが生じるばかり
でなく、フィルムFを一定長さ送り出すべく送りローラ
が一定回転量の回転をしたとしても、フィルムFの先端
が搬送装置Dの両ベルト28a,28b間に入り込むこ
とができない場合も生じうる。そうすると、加熱刃物K
による切断融着後分離されてさらに後方に搬送されるべ
き袋aの搬送ができなくなってしまい、かかる不具合が
生じると、装置全体をいったん停止し、回復操作をする
必要が生じる。
【0034】上記のような問題は、送りローラの回転速
度を上げれば上げるほど生じやすい。なぜなら、フィル
ムFの先端を引っ張り出すのではなく、送り出している
に過ぎないのであり、送りローラ4を急激に立ち上げて
フィルムFを送り出そうとすると、フィルムFに座屈に
似た変形が生じやすいからである。したがって、上記の
ような問題を解消する一つの方策としては、加熱刃物K
による切断融着作用の後、送りローラをゆっくりとした
立ち上げ速度で回転させるということが考えられる。し
かしながら、このような方策は、装置の運転速度を低下
させることを意味し、樹脂フィルム製袋aの製造効率の
著しい低下につながってしまう。
【0035】また、上記の第一の問題を解決するための
他の方法としては、送りローラ5a,5bと切断融着部
Cとの間、および、切断融着部Cと搬送装置Dとの間
に、送りローラ5a,5bによって送り出されるフィル
ムFの垂れ下がりを防止するためのガイドを設けること
が考えられる。しかしながら、薄状のフィルムFを後ろ
から押すようにして送り出す場合において、かかるフィ
ルムFがさらにガイドに摺接することは、摩擦抵抗によ
ってより問題が大きくなるということもあり、引っ掛か
りなくスムーズにフィルムFを案内することはきわめて
困難なことである。また、かかるガイドを設けること
は、スペース的にも非常に困難を強いられる。
【0036】そして、第二の問題は、装置起動当初と一
定時間運転を継続した時点とにおいて、製造される袋a
の、特に融着部の品位に変化が生じてしまうということ
である。
【0037】前述したように、袋aは、加熱刃物Kの熱
によって切断融着されることによって次々とできあが
る。加熱刃物Kは、バックアップ部材12に上記フィル
ムFを挟みつけるようにして押しつけられるのである
が、これを繰り返し行っているうちに、バックアップロ
ーラ12の周面が加熱刃物Kから伝わる熱によって温度
上昇をしてしまう。そうすると、装置起動当初において
はバックアップ部材12が低温であるがゆえに、切断融
着作用後の袋aの融着部は比較的短時間のうちに固化し
てその品位が保たれるけれども、バックアップ部材12
が昇温してしまうと、切断融着作用後の袋aの融着部が
速やかに冷却されず、溶融状態を残したまま搬送装置に
送り込まれてしまうこともある。その結果まだ溶融状態
にある融着部がベルトによって押しつけられてそのベル
トの形がついたり、ベルトとの相対滑りに起因して袋a
の表面に傷がついてしまうことがある。このように、従
前の製袋装置においては、装置起動当初と、一定時間運
転継続後とにおいては、製造される袋aの製品品位に差
が生じてしまうのであり、概して、運転継続後の方が、
品位が悪化する傾向にある。
【0038】かかる第二の問題を解消するための方法と
しては、バックアップ部材の経時的な昇温を考慮して、
加熱刃物Kの温度を制御することが考えられるが、かか
る制御はきわめて困難であり、かつ高価な機器を必要と
する。
【0039】また、上記第二の問題を解消するための他
の方法としては、バックアップ部材をたとえばその内部
に通したパイプに水を通すなどすることによって常時冷
却しておくことが考えられる。しかしながら、かかる方
法も、水温および装置起動時の周囲の温度あるいは湿度
等の条件によっては、バックアップ部材12の周面に結
露を生じてしまうことがあり、そうすると、送り出され
るフィルムFが結露したバックアップ部材12に付着し
てしまい、即座に運転不能に陥ってしまう。
【0040】本願発明は、上記のような事情のもとで考
え出されたものであって、簡単な構成により、上述した
従来例における問題を全て解決し、装置の運転速度の向
上、樹脂フィルム製袋の製品品位の一定化、を高度に達
成することができる新たな製袋装置を提供することをそ
の課題としている。
【0041】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0042】すなわち、本願発明は、少なくとも二枚重
ね状にして搬送される長尺状の樹脂製フィルムに加熱刃
物を当てることにより、表面フィルムと背面フィルムと
が両側縁部において互いに熱融着されてなる袋を作製す
るための装置であって、上記樹脂製フィルムを後流側に
送り出す送り出し機構と、上記送り出し機構によって送
り出される樹脂製フィルムの下方に位置するバックアッ
プ部材と、上記樹脂製フィルムの上方に配置され、上記
バックアップ部材との間に上記樹脂製フィルムを挟み込
んで上記樹脂製フィルムをその送り方向と横断する方向
に溶断するとともに重ねられているフィルムの溶断縁ど
うしを融着させるようになした切断融着機構と、上記切
断融着機構の後流側において、上記切断融着機構の作動
によってできあがった袋をさらに後流側に搬送する搬送
機構と、を備えており、上記送り出し機構と上記切断融
着機構との間、および/または、上記切断融着機構と上
記搬送機構との間に、ほぼ上記樹脂製フィルムの搬送高
さに位置し、かつ、上記樹脂製フィルムの搬送方向後方
に向けて気体を噴射するノズルを配置したことを特徴と
している。
【0043】上記送り出し機構は、上記樹脂製フィルム
を挟んで回転する上下のローラを有して構成されること
ができ(請求項2)、また、上記ノズルは、上記送り出
し機構の下側ローラの周面に環状溝を設けるとともに、
この環状溝を介して上記樹脂製フィルム直下をフィルム
搬送方向後流側に向けて延びる気体送出パイプを上記ロ
ーラの上流側から後流側に通し、かつこのパイプの先端
に形成することができる(請求項3)。
【0044】
【発明の作用および効果】切断融着機構の作動サイクル
が終了すると、送り出し機構が樹脂製フィルムを送り出
すが、この際、こうして送り出される樹脂製フィルム
は、ノズルから噴射させられる気体によって積極的に搬
送方向後方に引っ張られ、弛みが生じることなく先端部
が確実に切断融着機構ないし搬送機構に渡らせられる。
すなわち、樹脂製フィルムの直下に位置するノズルから
搬送方向後方に向けて噴射させられる気体流れが、送り
出し機構を離れて送り出される樹脂製フィルムを積極的
に後流側へ引っ張る作用と、弛みを解消する作用とを同
時に行う。
【0045】したがって、従来のように、送り出し機構
を離れて延出させられる樹脂製フィルムに弛みが生じ
て、その結果製品袋の長さがまちまちとなるという問題
が都合よく解消させられる。
【0046】また、送り出し機構による樹脂製フィルム
送り出し速度を上げても、弛みを生じさせることなく、
フィルムを後流側に送り出すことができるので、製袋装
置全体としての作動速度を上げることが可能となる。
【0047】さらに、樹脂製フィルムの直下部分に後流
方向への気体流れが形成されるので、この気体流れによ
って切断融着機構における特にバックアップ部材を冷却
することができる。すなわち、装置の運転を一定時間継
続しても、常に上記バックアップ部材が適度に冷却され
ることになるので、バックアップ部材が昇温させられる
ことによる従来の問題、すなわち、製品袋の特に融着縁
の品位が装置起動当初と一定時間運転継続した後とで異
なってしまうという問題や、融着部が溶融状態のまま搬
送機構に送られて、融着縁が不整になったり、搬送機構
のベルトによる擦れ傷がついたりするといった問題も、
同時に解決される。
【0048】また、上記ノズルを配設するための構造と
して、請求項3に記載したように、送り出し機構を構成
する下側ローラの周面に環状溝を設け、この環状溝を介
して先端にノズルを有するパイプを設けるようにする
と、送り出し機構の機能を全く阻却することなく、送り
出し機構と切断融着機構との間の狭い領域に都合よく上
記のノズルを配置することができる。
【0049】以上のように、本願発明の製袋装置によれ
ば、腰の弱い極薄状の樹脂製フィルムのを使用して樹脂
フィルム製袋を製造するにあたっても、製品寸法が一定
であって、しかも熱融着された縁部の品位が一定に高め
られ、かつ、製造効率を著しく高めることができるので
ある。
【0050】
【実施例の説明】以下、本願発明の好ましい実施例を図
面を参照しつつ具体的に説明する。
【0051】図1ないし図10は、本願発明の第一の実
施例を示している。この実施例は、切断融着機構C’
と、搬送機構D’とが、従来の技術の項で説明した製袋
機の構成とは異なっているので、まず、この第一の実施
例の製袋装置の全体構成および基本動作について説明す
る。
【0052】本実施例の製袋装置においても、図16に
示す従来例と同様、樹脂製フィルムを二つ折り状に折り
畳む折り畳み部Aと、この折り畳み部Aから送られる二
つ折り状の樹脂製フィルムFを後流側に送り出す送り出
し機構Bと、送り出し機構Bによって後流側に送り出さ
れたフィルムを一定長さごとに切断融着する切断融着機
構C’と、この切断融着機構C’によって形成された製
品袋aをさらに後流側に搬送する搬送機構D’とを備え
ている。
【0053】上記折り畳み部Aの構成は、図16および
図17の従来例と同様であるので、ここでの説明は省略
する。
【0054】本例における送り出し機構Bは、図1に表
れているように、二つ折り状の樹脂製フィルムFを挟む
上下一対の送りローラ5a,5bによって形成されてお
り、また、この送りローラ5a,5bは、図16および
図18に示した装置における定寸送りローラ5a,5b
とは異なり、一定速度で連続的に回転しつつ樹脂製フィ
ルムFを定速で順次送り出すことができるようになって
いる。
【0055】次に、本実施例の切断融着部C’は、図2
および図4に表れているように、ACサーボモータ38
の回転軸の延長軸上に取付けられて回転する円筒状の回
転部材haの周面に、樹脂製フィルムFの送り方向と交
差する方向に所定長さ延びるナイフ状の刃体haを支持
して構成されている。すなわち、本実施例の加熱刃物h
は、図15に示した例のように上下往復動をするのでは
なく、図3に示すように、上記回転部材haの軸心を中
心として旋回するようになっている。上記回転部材hb
の内部にはヒータが組み込まれており、このヒータが発
する熱によって上記刃体hbが所定温度に加熱される。
【0056】上記加熱刃物hの下方には、バックアップ
部材としてのバックアップローラ12が配置されてい
る。このバックアップローラ12の外径は、上記送り出
し機構Bにおける送りローラ5a,5bの下部ローラ5
bの外径と略同等に設定してあり、かつ、この送り出し
機構Bの下部ローラ5bと同一速度で同一方向に回転す
るようにしてある。これには、バックアップローラ12
の支軸と、上記送りローラ5a,5bの支軸間に、中間
ギヤ(図示略)を介したギヤ伝動機構を設けることによ
って容易に達成することができる。また、このバックア
ップローラ12は、シリコンゴム等の弾性部材が外周に
巻かれている。
【0057】上記加熱刃物hが回転すると、バックアッ
プローラ12の周面との間に樹脂製フィルムFを挟圧す
ることができ、その際に、上記樹脂製フィルムFを切断
融着することができる。
【0058】上記ACサーボモータ38は、上記加熱刃
物hとバックアップローラ12とが回転して当接状態に
あるときに限り、上記送り出しローラ5a,5bの回転
速度と上記加熱刃物hの回転速度とが同じになるよう
に、図示しないシーケンサ等によって回転制御される。
なお、上記加熱刃物hがバックアップローラ12と当接
状で回転するとき以外は、その回転速度を自由に設定す
ることができる。これにより、シーケンサ等にプログラ
ムされた加熱刃物hの回転速度を制御することによっ
て、作製する袋のサイズを変更することができる。すな
わち、上記加熱刃物hがバックアップローラ12と当接
しつつ回転するとき以外のこの加熱刃物hの回転速度を
早めにすると、より小さい袋を作製することができ、反
対に遅めにすると、より大きい袋を作製することできる
ようになる。
【0059】上記切断融着機構C’の後流側には、上記
加熱刃物hによる切断融着作用後、加熱刃物hに付着す
るフィルム(出来上がった袋)を強制的に加熱刃物hか
ら引き剥がす剥離手段39と、この剥離手段よって剥離
させられた袋aをさらに後方へ搬送する搬送機構D’と
が互いに独立して作動するように形成されている。
【0060】上記剥離手段39は、基本的に、できあが
った袋aの上下に回転ローラ40a,40bを配すると
ともに、この回転ローラ40a,40bの一方または双
方に突起41a,41bを設けることによって大略構成
されている。より具体的には、上記各ローラ40a,4
0bは、一定位置で回転させられる軸42a,42b上
に、周面どうしが所定のすきまを介して対向するように
固定される。そして、その周面には突起41a,41b
が形成され、これらの突起は、両ローラ40a,40b
が所定の回転角度範囲にあるときのみ互いに当接するよ
うになされる。
【0061】この回転ローラ40a,40bは図2に矢
印で示す方向に等速で回転させられるのであり、したが
って、両ローラ40a,40b間にフィルムF(すなわ
ち袋a)が介在すると、上記両突起41a,41bが互
いに当接しつつ回転するときのみ上記フィルムFを後流
側に送ることになる。上記突起41a,41bは、たと
えばウレタンゴム等の弾性変形可能な部材で構成するこ
とが、フィルムを滑りなく挟んで後方に送ることができ
るとともに、一定の角度範囲内において両突起間にフィ
ルムを挟持した状態を継続する上で好都合である。
【0062】上記回転軸42a,42bないし各ローラ
40a,40bを図2に示す方向に等速で回転させるた
めには、たとえば、軸42a,42bの一方を減速機構
付のサーボモータ43で回転駆動させる一方、軸42
a,42bに互いに噛合する同一径のギヤ44a,44
bを設けておくとよい。そうすると、一方の軸42aを
回転させると、これと等速度で他方の軸42bが反対方
向に回転させられることになる。
【0063】この剥離手段39は、加熱刃物Kの作動に
よって熱溶断された後この加熱刃物の後流側の側面に付
着している袋aをこの加熱刃物hから剥離させるための
ものであるから、加熱刃物hの作動と連動して、その一
回の作動周期の間に原則的に一回回転させられればよ
い。
【0064】このようにして加熱刃物hから都合よく剥
離させられた袋aは、上下一対に配置されたベルト搬送
装置25a,25bからなる搬送機構D’によって後流
方向に送られる。
【0065】各ベルト搬送装置25a,25aは、後流
側に配置した駆動プーリ26a,26bと、上流側に配
置した従動プーリ27a,27bとの間に、それぞれ無
端ベルト28a,28bを掛け回して構成されている。
両駆動プーリ26a,26bは、そのプーリ軸をたとえ
ばサーボモータ37で駆動させることによって回転させ
られる。なお、ベルト28a,28bの走行速度は、比
較的高速に設定される。
【0066】一方、従動プーリ27a,27bは、図に
示される実施例では特に、剥離手段39を構成する上下
ローラ40a,40bを支持する軸42a,42bに共
軸状に回転自由に支持させている。上記剥離手段39を
構成する各ローラ40a,40bは、図4および図7に
表れているように、各回転軸42a,42bに複数個間
隔をあけて固定されており、これらの各ローラ間に、上
記複数個の従動プーリ27a,27bをベアリング(図
示略)を介して回転自由に支持しているのである。
【0067】ローラ40a,40bを支持する軸42
a,42b上に共軸状に支持された従動プーリ27a,
27bの外径は、上記各ローラ40a,40bと略同一
となっており、したがって、図2によく表れているよう
に、上下の従動プーリ27a,27bに掛け回されるベ
ルト28a,28bどうしは、接触するのではなく、一
定のすきまを開けて離されている。換言すると、各上下
のベルト搬送装置25a,25bは、その入口部におい
て上下ベルト28a,28b間にすきまがあけられてお
り、一方、出口部においては互いのベルト28a,28
bが接触させられている。
【0068】次に、上述した基本構造をもつ製袋装置の
作動を説明する。なお、上記加熱刃物hは、切断融着作
用をなすときには、上記送り出しローラ5a,5bと同
速度で回転し、それ以外のときには、樹脂フィルムFを
所望のサイズの袋aに形成するための周速度で回転する
ように、その回転形態があらかじめ設定されている。
【0069】二つ折りの樹脂製フィルムFは、図8に示
すように、上記送り出しローラ5a,5bによって一定
速度で順次後流側に送り出されてゆき、上記加熱刃物h
とバックアップローラ12との間を通過してゆく、この
とき、加熱刃物hの刃体hbは、通過する樹脂フィルム
Fに当接しない角度位置をとっているとともに、あらか
じめ設定された速度で回転している。
【0070】次に、上記回転刃物hは、図9に示すよう
に、その刃体hbの先端がバックアップローラ12の周
面に接触し、バックアップローラと同期して一定角度範
囲上記の接触状態を維持したまま回転する。このとき、
樹脂製フィルムFは、バックアップローラ12と加熱刃
物hとの間に挟まれ、切断融着される。これにより、上
部が開口し、両側部が熱融着された袋aができあがる。
【0071】次に、図10に示すように、上記剥離手段
39を構成する回転ローラ40a,40bが所定のタイ
ミングをもって回転を始め、やがてこれらに設けられた
弾性突起41a,41bがその後側縁部がいまだ切断刃
体hbに付着している樹脂フィルムF(袋a)を刃体h
bから引き剥がす。そして、引き剥がされた樹脂フィル
ムF(袋a)は、搬送装置25a,25bの無端ベルト
28a,28bに挟まれるようにして後流側に送られ
る。
【0072】上記の作動を繰り返すことにより、図14
に示したような、表面フィルムFaと背面フィルムFb
とがその両側縁において互いに融着させられるととも
に、折り部によって底部が規定された一方開放状の樹脂
フィルム袋aが次々とできあがる。
【0073】さて、本願発明では、上記送り出し機構B
と上記切断融着機構C’との間、および/または、上記
切断融着機構C’と上記搬送機構D’との間に、ほぼ上
記樹脂製フィルムFの搬送高さに位置し、かつ、上記樹
脂製フィルムの搬送方向後方に向けて空気等の気体を噴
射するノズル45を配置する。
【0074】図に示す実施例においては、上記ノズル4
5は、送り出し機構Bと切断融着機構C’との間に配置
されている。
【0075】より具体的には、上記送り出し機構Bを構
成する下部ローラ5bの周面に、図5に表れているよう
に環状溝46を複数設け、この環状溝46を通して、樹
脂フィルムFの直下を前後方向に延びる空気送出パイプ
47を下部ローラ5bの上流側から後流側に通し、この
空気送出パイプ47の先端をノズル45としている。各
空気送出パイプ47は、上記下部送り出しローラ5bの
上流側に左右方向に配設したメインパイプ48(図2)
から枝分かれさせられている。上記メインパイプ48
は、図示しない空気供給源に対し、制御弁装置(図示
略)を介する等してつなげられている。
【0076】なお、本実施例においては、上記各空気送
出パイプ47に加え、フィルムガイド49を次のように
して設けている。すなわち、上記送り出し機構Bを構成
する上部送り出しローラ5aにも下部送り出しローラ5
bに設けたのと同様の環状溝50を設け、この環状溝5
0を通して、樹脂製フィルムFの直上を前後方向に延び
るフィルムガイド49を上記上部送り出しローラ5aの
上流側から下流側にかけて配置している。上記各フィル
ムガイド49は、上部送り出しローラ5aの上流側にお
いて左右方向に掛け渡された支持バー51に対して、そ
れぞれ枝分かれ状に支持される。
【0077】以上の構成において、上記切断融着機構に
よる切断融着作用を受けてできあがった袋aが剥離手段
39によって加熱刃物hから剥離された上で搬送機構
D’によってさらに後流へ搬送された時点においては、
樹脂フィルムFの先端は、切断融着機構C’よりやや後
流側に延びた状態にあり、引き続いて送り出しローラ5
a,5bが回転することによって上記の樹脂製フィルム
Fはさらに後流側に連続して送り出される。このとき、
上記ノズル45から後流方向に向けて空気が噴射させら
れることにより、このような空気流に乗って上記樹脂フ
ィルムFは下方に垂れ下がることなく、確実に搬送機構
D’を構成する上下一対のベルト28a,28bのすき
ま間に延入させられる。
【0078】かかる作用は、上記樹脂製フィルムFとし
て、非常に薄状の腰のないフィルムを使用する場合に特
に有為である。送り出し機構Bは、樹脂製フィルムFを
引っ張るのではなく、後方から送り出すようにしている
ため、なんら手当てを講じないと腰の弱いフィルムが後
方からの送り出し力を受けたとき、先端部が垂れ下がっ
たり座屈状に変形したりして、うまく切断融着機構ない
し搬送機構に渡らない場合が生じたが、本願発明ではか
かる従来の不具合を都合よく解消しているのである。
【0079】そして、上記ノズル45から噴射する空気
流の流速は、フィルム送り出し機構Bによる送り出し速
度に対して通常十分大きいので、送り出し機構によるフ
ィルム送り出し速度を上げても、都合よくフィルムの先
端を搬送機構まで渡らせるという作用がなんら減じられ
ることがなく、したがって、本願発明は、製袋装置の作
動速度を従前に比較して格段に上げることも可能にな
る。
【0080】上記のような作用効果の他、本願発明で
は、次のような付加的な作用効果を期待することもでき
る。
【0081】すなわち、上記ノズル45から噴出する空
気流によって、上記バックアップローラ12の周面が適
度に冷却されており、したがって、このバックアップロ
ーラが昇温しすぎることによる従来の不具合、すなわ
ち、切断融着後の袋aの融着縁が溶融状態のままとな
り、このような状態でベルト搬送機構に挟みつけられた
場合に上記の融着縁の品位が悪化したり、フィルムの表
面がベルトとの擦れによって傷ついたりという不具合が
解消される。また、従前においては、バックアップロー
ラ12が冷却状態にある起動当初、バックアップローラ
12が昇温してしまっている運転継続状態とにおいて、
上記のような理由から製品としての袋aの特に融着側縁
の品位に差が生じることがあったが、本願発明によれ
ば、かかる製品品位の差を解消することができる。
【0082】本願発明は、フィルム搬送方向後方を向い
て空気等の気体を噴出するノズル45を設けてフィルム
の切断融着機構C’ないし搬送機構D’への送りをスム
ーズに行うようにすることを要点とするのであって、送
り出し機構B、切断融着機構C’、および搬送機構D’
の具体的に構成は、上述した実施例に限定されるもので
はない。
【0083】図11ないし図13は、図1ないし図10
に示した構造をもつ製袋装置に本願発明を適用した例で
ある。この構造においては送り出しローラ5a,5bは
フィルムFを定寸間欠送りするように作動し、切断融着
機構C’は、加熱刃物hが上下動するようになってお
り、かつ、搬送機構D’における上部ベルト搬送装置の
従動ローラ27aは、切断融着後の袋aを加熱刃物hか
ら引き剥がす剥離機能をもたせるために加熱刃物hの上
下動と同期して上下動させられる。かかる点はすでに従
来技術の項で説明したとおりである。
【0084】このような構成においても、送り出し機構
Bによって送り出される樹脂製フィルムFが、切断融着
機構C’の特にバックアップローラ12上ないし搬送機
構D’に順次渡らせる必要があるのは、上述した図1な
いし図10の実施例と同様である。
【0085】そして、図11ないし図13には、ノズル
45の具体的構成として、上記した実施例と同様構成を
採用している。すなわち、下部送り出しローラ5bの周
面に環状溝46を複数設け、この環状溝46を通して下
部送り出しローラ5bの上流側から下方側に、フィルム
Fの直下を前後方向に延びる気体送出パイプ47を配置
し、この気体送出パイプ47の後端部をノズル45とし
ている。また、フィルムFの直上に配置されるフィルム
ガイド49を設けている点も、上述の実施例と同様であ
る。
【0086】この実施例においても、上記と同様の作用
効果を奏することは明らかである。
【0087】以上説明したように、本願発明の製袋装置
によれば、薄状の樹脂製フィルムを用いて袋を作製する
場合において、不都合なくその作製速度を従来に比較し
て格段に上げることができ、しかも作製された袋の品位
を一定したものとすることができる。
【0088】また、従前の製袋装置の構造をそのまま採
用しつつ、空気送出パイプを上記のようにして配設する
という簡単な修正によって、容易に本願発明を実施する
ことができ、コスト的に非常に有利である。
【0089】もちろん、本願発明の範囲は上述した実施
例に限定されるものではない。ノズル45の配設方法
も、空気送出パイプ47を送り出しローラ5bに設けた
環状溝46を利用して配設する他、送り出し機構Bとバ
ックアップローラ12との間の空間からパイプを挿入し
て、そのパイプの先端をフィルム送り方向後流側に曲げ
るなどすることによってもよい。
【0090】また、上記ノズル45は、上述した各実施
例のように、送り出し機構Bと切断融着機構C’との間
に配置する他、切断融着機構C’の特にバックアップロ
ーラ12と搬送機構Bとの間に配設することも可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の製袋装置の第一の実施例の全体側面
図である。
【図2】上記第一の実施例の要部側面図である。
【図3】上記第一の実施例による製袋作用の模式的説明
図である。
【図4】図2のIV方向矢視図である。
【図5】図4のV方向矢視図である。
【図6】図5のVI−VI線拡大断面図である。
【図7】図4のVII 方向矢視図である。
【図8】
【図9】
【図10】上記第一の実施例の切断融着作用の説明図で
ある。
【図11】
【図12】
【図13】図18の構成をもつ製袋装置に本願発明を適
用した例の切断融着作用説明図である。
【図14】本願発明の製袋装置によって作製される袋の
例を示す斜視図である。
【図15】図11ないし図13に示す装置による製袋作
用の模式的説明図である。
【図16】従来例の製袋装置の全体側面図である。
【図17】図16のXVII方向矢視図である。
【図18】図16に示す従来例の要部側面図である。
【符号の説明】
5a,5b 送り出しローラ(送り出し機構) 12 バックアップ部材 K 加熱刃物 C’ 切断融着機構 D’ 搬送機構 F 樹脂製フィルム 45 ノズル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも二枚重ね状にして搬送される
    長尺状の樹脂製フィルムに加熱刃物を当てることによ
    り、表面フィルムと背面フィルムとが両側縁部において
    互いに熱融着されてなる袋を作製するための装置であっ
    て、 上記樹脂製フィルムを後流側に送り出す送り出し機構
    と、 上記送り出し機構によって送り出される樹脂製フィルム
    の下方に位置するバックアップ部材と、上記樹脂製フィ
    ルムの上方に配置され、上記バックアップ部材との間に
    上記樹脂製フィルムを挟み込んで上記樹脂製フィルムを
    その送り方向と横断する方向に溶断するとともに重ねら
    れているフィルムの溶断縁どうしを融着させるようにな
    した切断融着機構と、 上記切断融着機構の後流側において、上記切断融着機構
    の作動によってできあがった袋をさらに後流側に搬送す
    る搬送機構と、を備えており、 上記送り出し機構と上記切断融着機構との間、および/
    または、上記切断融着機構と上記搬送機構との間に、ほ
    ぼ上記樹脂製フィルムの搬送高さに位置し、かつ、上記
    樹脂製フィルムの搬送方向後方に向けて気体を噴射する
    ノズルを配置したことを特徴とする、製袋装置。
  2. 【請求項2】 上記送り出し機構は、上記樹脂製フィル
    ムを挟んで回転する上下のローラを有して構成される、
    請求項1の製袋装置。
  3. 【請求項3】 上記送り出し機構の下側ローラの周面に
    環状溝を設けるとともに、この環状溝を介して上記樹脂
    製フィルムの直下をフィルム搬送方向後流側に向けて延
    びる気体送出パイプを上記ローラの上流側から後流側に
    通し、かつこのパイプの先端に上記ノズルを形成したこ
    とを特徴とする、請求項2の製袋装置。
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