JPH06231944A - 耐食性を改善したｒ−ｔ−ｂ系永久磁石 - Google Patents
耐食性を改善したｒ−ｔ−ｂ系永久磁石Info
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- JPH06231944A JPH06231944A JP5018261A JP1826193A JPH06231944A JP H06231944 A JPH06231944 A JP H06231944A JP 5018261 A JP5018261 A JP 5018261A JP 1826193 A JP1826193 A JP 1826193A JP H06231944 A JPH06231944 A JP H06231944A
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- Japan
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- permanent magnet
- plating
- corrosion resistance
- improved corrosion
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
- H01F41/00—Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties
- H01F41/02—Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets
- H01F41/0253—Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets for manufacturing permanent magnets
- H01F41/026—Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets for manufacturing permanent magnets protecting methods against environmental influences, e.g. oxygen, by surface treatment
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐食性を改善したＲ−Ｔ−Ｂ系永久磁石を提
供することを目的とする。 【構成】 Ｒ−Ｔ−Ｂ系永久磁石（ただしＲはＹを含む
希土類元素のうち少なくとも１種、ＴはＦｅ、Ｃｏを主
体とする遷移金属であって、一部を他の元素又は非金属
元素で置換してもよい。）の表面に、Ｎｉめっき層およ
びＣｒめっき層を順次積層してなり、該Ｃｒめっき層の
厚さが０．１〜０．５μｍである耐食性を改善したＲ−
Ｔ−Ｂ系永久磁石である。
供することを目的とする。 【構成】 Ｒ−Ｔ−Ｂ系永久磁石（ただしＲはＹを含む
希土類元素のうち少なくとも１種、ＴはＦｅ、Ｃｏを主
体とする遷移金属であって、一部を他の元素又は非金属
元素で置換してもよい。）の表面に、Ｎｉめっき層およ
びＣｒめっき層を順次積層してなり、該Ｃｒめっき層の
厚さが０．１〜０．５μｍである耐食性を改善したＲ−
Ｔ−Ｂ系永久磁石である。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、Ｒ−Ｔ−Ｂ系永久磁石
であって、磁石体にＣｒめっき層を被覆する事により耐
食性を著しく改善したＲ−Ｔ−Ｂ系永久磁石に関する。
であって、磁石体にＣｒめっき層を被覆する事により耐
食性を著しく改善したＲ−Ｔ−Ｂ系永久磁石に関する。
【０００２】
【従来の技術】電気、電子機器の高性能、小型化に伴っ
て、その一部品たる永久磁石にも同様の要求が強まって
きた。すなわち以前の最強の永久磁石は希土類・コバル
ト（Ｒ−Ｃｏ）系であったが、近年、より強力なＲ−Ｔ
−Ｂ系永久磁石が台頭してきた（特開昭５９−４６００
８号）。しかし、Ｒ−Ｔ−Ｂ系永久磁石は極めて錆やす
いという問題点があった。そのため、耐食性を改善する
ために、永久磁石表面に耐酸化性の被覆層を設ける手段
がとられてきた。被覆層の種類としては、Ｎｉめっき、
耐酸化性樹脂、Ａｌイオンプレーティング等が提案され
ており、とりわけＮｉめっきは簡易な処理でＲ−Ｔ−Ｂ
系永久磁石の耐食性を向上するものとして注目されてい
る（特開昭６０−５４４０６号）。Ｎｉめっきは、耐酸
化性樹脂と比較して表面被覆層の機械的強度に優れてお
り、また被覆層自体の吸湿性がほとんどないという長所
を有している。しかしながら、耐酸化性樹脂と異なり、
Ｎｉめっき被覆層表面にはピンホールが存在するという
問題点があった。そのため被覆層自身の吸湿性の有無に
かかわらず、経時変化に伴い水分がピンホールを通じて
磁石体に浸透し、腐食劣化を引き起こすという問題があ
った。この問題を解決するため、現在までにＮｉめっき
層の上に耐食性樹脂を施し、ピンホールの埋め込みを行
う手法が開示されている（特開昭６３−１１０７０７
号）。
て、その一部品たる永久磁石にも同様の要求が強まって
きた。すなわち以前の最強の永久磁石は希土類・コバル
ト（Ｒ−Ｃｏ）系であったが、近年、より強力なＲ−Ｔ
−Ｂ系永久磁石が台頭してきた（特開昭５９−４６００
８号）。しかし、Ｒ−Ｔ−Ｂ系永久磁石は極めて錆やす
いという問題点があった。そのため、耐食性を改善する
ために、永久磁石表面に耐酸化性の被覆層を設ける手段
がとられてきた。被覆層の種類としては、Ｎｉめっき、
耐酸化性樹脂、Ａｌイオンプレーティング等が提案され
ており、とりわけＮｉめっきは簡易な処理でＲ−Ｔ−Ｂ
系永久磁石の耐食性を向上するものとして注目されてい
る（特開昭６０−５４４０６号）。Ｎｉめっきは、耐酸
化性樹脂と比較して表面被覆層の機械的強度に優れてお
り、また被覆層自体の吸湿性がほとんどないという長所
を有している。しかしながら、耐酸化性樹脂と異なり、
Ｎｉめっき被覆層表面にはピンホールが存在するという
問題点があった。そのため被覆層自身の吸湿性の有無に
かかわらず、経時変化に伴い水分がピンホールを通じて
磁石体に浸透し、腐食劣化を引き起こすという問題があ
った。この問題を解決するため、現在までにＮｉめっき
層の上に耐食性樹脂を施し、ピンホールの埋め込みを行
う手法が開示されている（特開昭６３−１１０７０７
号）。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、耐酸化
性樹脂の被覆による手法は、Ｎｉめっき層と耐酸化性樹
脂層との密着性ならびに耐酸化性樹脂層自身の耐食性に
関する問題点を有している。そのため、上記手法では十
分な耐食性改善を図ることができず問題となっている。
本発明は、信頼性を高めるため、耐食性を改善したＲ−
Ｔ−Ｂ系永久磁石を提供することを目的とする。
性樹脂の被覆による手法は、Ｎｉめっき層と耐酸化性樹
脂層との密着性ならびに耐酸化性樹脂層自身の耐食性に
関する問題点を有している。そのため、上記手法では十
分な耐食性改善を図ることができず問題となっている。
本発明は、信頼性を高めるため、耐食性を改善したＲ−
Ｔ−Ｂ系永久磁石を提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、Ｒ−Ｔ−Ｂ系
永久磁石（ただしＲはＹを含む希土類元素のうち少なく
とも１種、ＴはＦｅ、Ｃｏを主体とする遷移金属であっ
て、一部を他の金属元素または非金属元素で置換しても
よい。）の表面に、Ｎｉめっき層およびＣｒめっき層を
順次積層してなり、該Ｃｒめっき層の厚さが０．１〜
０．５μｍである耐食性を改善したＲ−Ｔ−Ｂ系永久磁
石である。本発明において、Ｆｅ、Ｃｏ、Ｎｉ等のＴの
一部を置換する元素としては、その添加目的に応じて、
Ｇａ、Ａｌ、Ｔｉ、Ｖ、Ｃｒ、Ｍｎ、Ｚｒ、Ｈｆ、Ｎ
ｂ、Ｔａ、Ｍｏ、Ｇｅ、Ｓｂ、Ｓｎ、Ｂｉ、Ｎｉ他を添
加でき、本発明はいかなるＲ−Ｔ−Ｂ系永久磁石にも適
用できる。また、その製造方法は焼結法、溶湯急冷法、
あるいはそれらの変形法のいずれの方法でもよい。ま
た、本発明において、Ｎｉめっき層の上にＣｒめっき層
を被覆することにより、Ｃｒめっき層自身の溌水性及び
Ｎｉ金属に対して卑な金属であるＣｒ金属のアノ−ド防
食による相乗効果が働いて耐食性が向上するものと考え
られる。Ｃｒめっき層の厚さは０．１〜０．５μｍであ
る。０．１μｍ未満では薄すぎるため、Ｃｒめっき本来
の耐食性が得られず好ましくない。また０．５μｍを越
えるとＣｒめっき表面に大きな割れを生じ、耐食性に悪
影響を及ぼす。Ｃｒめっきは、皮膜が大変硬いことか
ら、割れが生じやすいという欠点はあるものの金属製品
の最終仕上げのめっきとして広い用途があり、他の金属
めっきと比較して不変色・耐久性の大きいめっきとして
普及している。特に０．１〜０．５μｍ程度の薄い膜厚
で顕著な効果が認められ、このことからＮｉめっきの最
終仕上げのめっきとしても耐食性の面で有効なものであ
ると考えられる。本発明の耐食性を改善したＲ−Ｔ−Ｂ
系永久磁石のめっきは有機溶剤による脱脂の後にめっき
前処理、Ｎｉめっき処理、Ｃｒめっき処理の順で行い、
以下に示すような製造方法で作製することができる。め
っき前処理は、磁石表面の加工変質層の除去およびめっ
き前活性化が目的で、酸性溶液を用いエッチングするの
が良い。第１エッチングは硫酸や塩酸等の強酸がめっき
前活性化に有効である。そしてさらにめっき前処理の材
質への影響を極力避けるため２〜１０ｖｏｌ％の混酸に
よる第２エッチングを施すことが望ましい。Ｎｉめっき
処理において、Ｎｉめっきの浴の種類は、ワット浴、ス
ルファミン酸浴、アンモン浴いずれでもよい。電流密度
は１〜２Ａ／ｄｍ3が良く、めっき層の厚さは５〜２０
μｍが好ましい。Ｎｉめっき処理終了後水洗いし、Ｃｒ
めっき処理を行う。Ｃｒめっきの浴の種類は、サージェ
ント浴、けいふっ酸添加浴のいずれでも良いが、特にサ
ージェント浴が望ましい。また電流密度は１０〜６０Ａ
／ｄｍ3が好ましい。
永久磁石（ただしＲはＹを含む希土類元素のうち少なく
とも１種、ＴはＦｅ、Ｃｏを主体とする遷移金属であっ
て、一部を他の金属元素または非金属元素で置換しても
よい。）の表面に、Ｎｉめっき層およびＣｒめっき層を
順次積層してなり、該Ｃｒめっき層の厚さが０．１〜
０．５μｍである耐食性を改善したＲ−Ｔ−Ｂ系永久磁
石である。本発明において、Ｆｅ、Ｃｏ、Ｎｉ等のＴの
一部を置換する元素としては、その添加目的に応じて、
Ｇａ、Ａｌ、Ｔｉ、Ｖ、Ｃｒ、Ｍｎ、Ｚｒ、Ｈｆ、Ｎ
ｂ、Ｔａ、Ｍｏ、Ｇｅ、Ｓｂ、Ｓｎ、Ｂｉ、Ｎｉ他を添
加でき、本発明はいかなるＲ−Ｔ−Ｂ系永久磁石にも適
用できる。また、その製造方法は焼結法、溶湯急冷法、
あるいはそれらの変形法のいずれの方法でもよい。ま
た、本発明において、Ｎｉめっき層の上にＣｒめっき層
を被覆することにより、Ｃｒめっき層自身の溌水性及び
Ｎｉ金属に対して卑な金属であるＣｒ金属のアノ−ド防
食による相乗効果が働いて耐食性が向上するものと考え
られる。Ｃｒめっき層の厚さは０．１〜０．５μｍであ
る。０．１μｍ未満では薄すぎるため、Ｃｒめっき本来
の耐食性が得られず好ましくない。また０．５μｍを越
えるとＣｒめっき表面に大きな割れを生じ、耐食性に悪
影響を及ぼす。Ｃｒめっきは、皮膜が大変硬いことか
ら、割れが生じやすいという欠点はあるものの金属製品
の最終仕上げのめっきとして広い用途があり、他の金属
めっきと比較して不変色・耐久性の大きいめっきとして
普及している。特に０．１〜０．５μｍ程度の薄い膜厚
で顕著な効果が認められ、このことからＮｉめっきの最
終仕上げのめっきとしても耐食性の面で有効なものであ
ると考えられる。本発明の耐食性を改善したＲ−Ｔ−Ｂ
系永久磁石のめっきは有機溶剤による脱脂の後にめっき
前処理、Ｎｉめっき処理、Ｃｒめっき処理の順で行い、
以下に示すような製造方法で作製することができる。め
っき前処理は、磁石表面の加工変質層の除去およびめっ
き前活性化が目的で、酸性溶液を用いエッチングするの
が良い。第１エッチングは硫酸や塩酸等の強酸がめっき
前活性化に有効である。そしてさらにめっき前処理の材
質への影響を極力避けるため２〜１０ｖｏｌ％の混酸に
よる第２エッチングを施すことが望ましい。Ｎｉめっき
処理において、Ｎｉめっきの浴の種類は、ワット浴、ス
ルファミン酸浴、アンモン浴いずれでもよい。電流密度
は１〜２Ａ／ｄｍ3が良く、めっき層の厚さは５〜２０
μｍが好ましい。Ｎｉめっき処理終了後水洗いし、Ｃｒ
めっき処理を行う。Ｃｒめっきの浴の種類は、サージェ
ント浴、けいふっ酸添加浴のいずれでも良いが、特にサ
ージェント浴が望ましい。また電流密度は１０〜６０Ａ
／ｄｍ3が好ましい。
【０００５】
【実施例】Ｎｄ（Ｆｅ0.7Ｃｏ0.2Ｂ0.07Ｇａ0.03）6.5
なる組成の合金をアーク溶解して作製し、得られたイン
ゴットをスタンプミル及びディスクミで粗粉砕した。そ
の後、Ｎ2ガスを粉砕媒体としてジェットミルで微粉砕
を行い、粉砕粒度３．５μｍトル（ＦＳＳＳ）の微粉砕
粉を得た。得られた原料粉を１５ｋＯｅの磁場中、成形
圧力２ｔｏｎ／ｃｍ2で横磁場成形した。得られた成形
体を真空中で１０９０℃×２時間焼結した。得られた焼
結体を１８×１０×６ｍｍ寸法に切り出し、次いで９０
０℃のアルゴン雰囲気中に２時間加熱保持した後に急冷
し温度を６００℃に保持したアルゴンの雰囲気中で１時
間保持した。こうして得られたＲ−Ｔ−Ｂ系永久磁石を
試料として準備し、めっき前処理として５ｖｏｌ％の硝
酸による第１エッチング、その後過酸化水素１０ｖｏｌ
％、酢酸２５ｖｏｌ％の混酸による第２エッチングを行
った。その後、ワット浴により１０μｍのＮｉめっき層
を被覆した後、サージェント浴により表１に示した膜厚
のＣｒめっき層を被覆し、これを試験片とした。これら
の各試験片について、８０℃、９０％ＲＨでの５００時
間の耐食試験及び３５℃、５％ＮａＣｌでの１００時間
の塩水噴霧試験を行った。結果を表１に示す。表１にお
いて、耐食試験結果は外観変化を、塩水噴霧試験結果は
赤錆発生時間を示したものである。表１より、本発明に
よる永久磁石は、従来の磁石と比較して耐食性が著しく
向上したことがわかる。
なる組成の合金をアーク溶解して作製し、得られたイン
ゴットをスタンプミル及びディスクミで粗粉砕した。そ
の後、Ｎ2ガスを粉砕媒体としてジェットミルで微粉砕
を行い、粉砕粒度３．５μｍトル（ＦＳＳＳ）の微粉砕
粉を得た。得られた原料粉を１５ｋＯｅの磁場中、成形
圧力２ｔｏｎ／ｃｍ2で横磁場成形した。得られた成形
体を真空中で１０９０℃×２時間焼結した。得られた焼
結体を１８×１０×６ｍｍ寸法に切り出し、次いで９０
０℃のアルゴン雰囲気中に２時間加熱保持した後に急冷
し温度を６００℃に保持したアルゴンの雰囲気中で１時
間保持した。こうして得られたＲ−Ｔ−Ｂ系永久磁石を
試料として準備し、めっき前処理として５ｖｏｌ％の硝
酸による第１エッチング、その後過酸化水素１０ｖｏｌ
％、酢酸２５ｖｏｌ％の混酸による第２エッチングを行
った。その後、ワット浴により１０μｍのＮｉめっき層
を被覆した後、サージェント浴により表１に示した膜厚
のＣｒめっき層を被覆し、これを試験片とした。これら
の各試験片について、８０℃、９０％ＲＨでの５００時
間の耐食試験及び３５℃、５％ＮａＣｌでの１００時間
の塩水噴霧試験を行った。結果を表１に示す。表１にお
いて、耐食試験結果は外観変化を、塩水噴霧試験結果は
赤錆発生時間を示したものである。表１より、本発明に
よる永久磁石は、従来の磁石と比較して耐食性が著しく
向上したことがわかる。
【０００６】
【表１】
【０００７】
【発明の効果】本発明により、Ｒ−Ｔ−Ｂ系永久磁石に
おいて、従来のめっきでは不十分であった耐食性が著し
く向上した。
おいて、従来のめっきでは不十分であった耐食性が著し
く向上した。
Claims (1)
- 【請求項１】 Ｒ−Ｔ−Ｂ系永久磁石（ただしＲはＹを
含む希土類元素のうち少なくとも１種、ＴはＦｅ、Ｃｏ
を主体とする遷移金属であって、一部を他の元素又は非
金属元素で置換してもよい。）の表面に、Ｎｉめっき層
およびＣｒめっき層を順次積層してなり、該Ｃｒめっき
層の厚さが０．１〜０．５μｍであることを特徴とする
耐食性を改善したＲ−Ｔ−Ｂ系永久磁石。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5018261A JPH06231944A (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | 耐食性を改善したｒ−ｔ−ｂ系永久磁石 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5018261A JPH06231944A (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | 耐食性を改善したｒ−ｔ−ｂ系永久磁石 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06231944A true JPH06231944A (ja) | 1994-08-19 |
Family
ID=11966741
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5018261A Pending JPH06231944A (ja) | 1993-02-05 | 1993-02-05 | 耐食性を改善したｒ−ｔ−ｂ系永久磁石 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06231944A (ja) |
-
1993
- 1993-02-05 JP JP5018261A patent/JPH06231944A/ja active Pending
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