JPH06228301A - ポリカーボネート及びその製造法 - Google Patents

ポリカーボネート及びその製造法

Info

Publication number
JPH06228301A
JPH06228301A JP5013688A JP1368893A JPH06228301A JP H06228301 A JPH06228301 A JP H06228301A JP 5013688 A JP5013688 A JP 5013688A JP 1368893 A JP1368893 A JP 1368893A JP H06228301 A JPH06228301 A JP H06228301A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polycarbonate
producing
group
mol
phenyl group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5013688A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuya Sugano
龍也 菅野
Yutaka Fukuda
豊 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Daicel Chemical Industries Ltd
Priority to JP5013688A priority Critical patent/JPH06228301A/ja
Priority to EP98117055A priority patent/EP0892010A3/en
Priority to EP94100859A priority patent/EP0608778A3/en
Priority to US08/188,194 priority patent/US5466774A/en
Priority to KR1019940001594A priority patent/KR0136836B1/ko
Priority to CN94101142A priority patent/CN1037690C/zh
Publication of JPH06228301A publication Critical patent/JPH06228301A/ja
Priority to US08/456,560 priority patent/US5658978A/en
Priority to US08/456,558 priority patent/US5684115A/en
Priority to US08/456,557 priority patent/US5494992A/en
Priority to US08/456,561 priority patent/US5663278A/en
Priority to KR1019970038505A priority patent/KR0148678B1/ko
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 塩基性窒素化合物及びアルカリ金属又はアル
カリ土類金属のホウ酸塩から選択された1種又は2種以
上の触媒の存在下で2価フェノールと炭酸ジエステルと
を溶融重縮合させる際に、R1COOR2 で表されるエステル
化合物を添加して、生成するポリカーボネートの末端水
酸基をR1CO基で封止して得られるポリカーボネート及び
その製造法。(但し、R1はフェニル基、炭素数5〜10の
枝分れを含むアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基
が置換したフェニル基であり、R2はフェニル基、炭素数
1〜10の枝分れを含むアルキル基又は炭素数3〜8の環
状のアルキル基である。) 【効果】 毒性のホスゲンを用いずに、末端水酸基濃度
が少なく、塩素イオンを本質的に含まない耐熱安定性が
良く、且つ色相の優れた高分子量ポリカーボネートが得
られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩基性窒素化合物及び
アルカリ金属又はアルカリ土類金属のホウ酸塩から選択
された1種又は2種以上の触媒の存在下で2価フェノー
ルと炭酸ジエステルとを溶融重縮合させる際に、エステ
ル化合物を添加することにより、生成するポリカーボネ
ートの末端水酸基(ヒドロキシル残基)をエステル基で
封止して得られる末端水酸基濃度の少ないポリカーボネ
ートに関するものである。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】本発明の
高分子量ポリカーボネートは、幅広い用途、特に射出成
形用又は窓ガラスの代わりのガラスシートとしての用途
を有する汎用エンジニアリングサーモプラスチックスで
ある。
【0003】界面重縮合法は、一般的にポリカーボネー
トの製造に効果的であるが、有毒なホスゲンを使用する
ことや塩素イオンが生成するポリカーボネートに残存す
ることなどの欠点を有する。
【0004】これらの欠点を除くために、有毒なホスゲ
ンの代わりにホスゲンのダイマーである液体のトリクロ
ロメチルクロロホルメートを用いて特殊な2価フェノー
ルと界面重縮合反応でポリカーボネートを製造すること
が特開昭63−182336(特公昭4−76373 )号公報に開示
されている。
【0005】しかしながら、特殊な2価フェノールとし
て 9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン類
についての記載があるのみである。また、有毒なホスゲ
ンの代わりにトリホスゲンを用いて2,2 −ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパンからポリカーボネートを得
ることがAngew.Chem.(アンゲバンテ.ヘミー)99.922
(1987)に記載されているが、ホスゲンが発生する反応
機構も提唱されている。
【0006】また、特開昭60−51719 (特公昭64−1000
3 )号公報には、含窒素塩基性化合物とホウ素化合物と
の組み合わせからなる触媒を用いてポリカーボネートを
製造する方法が提案されており、この触媒を用いれば比
較的淡色なポリカーボネートが得られるが、この触媒は
重合活性が低いという問題点があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、カーボネ
ート結合を生成する化合物として炭酸ジエステルと2価
フェノールを塩基性窒素化合物及びアルカリ金属又はア
ルカリ土類金属のホウ酸塩から選択された1種又は2種
以上の化合物の存在下、溶融重縮合させる際にエステル
化合物を添加させることにより、毒性のホスゲンを用い
ずに、末端水酸基濃度が少なく、塩素イオンを本質的に
含まない高分子量ポリカーボネートが得られる事実を見
出だすに至った。
【0008】即ち本発明は、塩基性窒素化合物及びアル
カリ金属又はアルカリ土類金属のホウ酸塩から選択され
た1種又は2種以上の触媒の存在下で2価フェノールと
炭酸ジエステルとを溶融重縮合させる際に、R1COOR2
表されるエステル化合物を添加して、生成するポリカー
ボネートの末端水酸基をR1CO基で封止して得られるポリ
カーボネート及びその製造法に関する。
【0009】(但し、R1はフェニル基、炭素数5〜10の
枝分れを含むアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基
が置換したフェニル基であり、R2はフェニル基、炭素数
1〜10の枝分れを含むアルキル基又は炭素数3〜8の環
状のアルキル基である。) 本発明に使用しうる塩基性窒素化合物の代表例として
は、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(Me4NO
H)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(Et4NO
H)、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(Bu4NO
H)、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド(C
6H5-CH2(Me)3NOH)等のアルキル、アリール、アルアリ
ール基などを有するアンモニウムヒドロオキシド類、ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルベンジル
アミン、トリフェニルアミン等の三級アミン類、R2NH
(式中R はメチル、エチル等のアルキル、フェニル、ト
ルイル等のアリール基などである)で示される二級アミ
ン類、RNH2(式中R は上記と同じである)で示される一
級アミン類、あるいはアンモニア、テトラメチルアンモ
ニウムボロハイドライド(Me4NBH4)、テトラブチルアン
モニウムボロハイドライド(Bu4NH4)、テトラブチルア
ンモニウムテトラフェニルボレート(Bu4NBPh4)、テト
ラメチルアンモニウムテトラフェニルボレート(Me4NBP
h4)などの塩基性塩などが用いられる。
【0010】さらに、4−(4−メチル−1−ピペリジ
ニル)ピリジン、N,N −ジメチル−4−アミノピリジ
ン、4−ジエチルアミノピリジン、4−ピロリジノピリ
ジン、4−アミノピリジン、2−アミノピリジン、2−
ヒドロキシピリジン、2−メトキシピリジン、4−メト
キシピリジン、4−ヒドロキシピリジン、2−ジメチル
アミノイミダゾール、2−メトキシイミダゾール、2−
メルカプトイミダゾール、アミノキノリン、ベンズイミ
ダゾール、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、4
−メチルイミダゾール、ジアサビシクロオクタン(DA
BCO)、1,8 −ジアザ−ビシクロ〔5,4,0 〕−7−ウ
ンデセン(DBU)、4−(4−メチルピロリジニル)
ピリジン等が挙げられる。
【0011】アルカリ金属及びアルカリ土類金属のホウ
酸塩の代表例としては、二ホウ酸ナトリウム、四ホウ酸
ナトリウム、五ホウ酸ナトリウム、六ホウ酸ナトリウ
ム、八ホウ酸ナトリウム、メタホウ酸リチウム、四ホウ
酸リチウム、五ホウ酸リチウム、メタホウ酸カリウム、
四ホウ酸カリウム、五ホウ酸カリウム、六ホウ酸カリウ
ム、八ホウ酸カリウム、メタホウ酸アンモニウム、四ホ
ウ酸アンモニウム、五ホウ酸アンモニウム、八ホウ酸ア
ンモニウム、ホウ酸アンモニウム、ホウ酸テトラメチル
アンモニウム、ホウ酸アルミニウムカリウム、ホウ酸カ
ドミニウム、ホウ酸銀、ホウ酸銅、ホウ酸鉛、ホウ酸ニ
ッケル、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸マンガンなどが挙
げられる。
【0012】これらのエステル交換触媒は、単独で用い
てもよいし、複数を組み合わせて使用してもよい。ま
た、複数を組み合わせて使用する場合は、それらの触媒
の添加時期は、モノマー仕込み時に同時に添加してもよ
いし、反応中段階的に添加してもよい。
【0013】エステル交換触媒の使用量は、反応系中に
存在する2価フェノールに対して10-8〜10-1モルを必要
とするが、好ましくは10-7〜10-2モルである。10-8モル
未満であると触媒作用が少なくポリカーボネートの重合
速度が遅くなり、10-1モルを超えると生成するポリカー
ボネート中に残存する率が高くなるので、ポリカーボネ
ートの物性低下を招く。
【0014】炭酸ジエステルの代表例としては、ジフェ
ニルカーボネート、ジトリールカーボネート、ビス(ク
ロロフェニル)カーボネート、m−クレジルカーボネー
ト、ジナフチルカーボネート、ビス(ジフェニル)カー
ボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネー
ト、ジブチルカーボネート、ジシクロヘキシルカーボネ
ート等が用いられる。これらのうち特にジフェニルカー
ボネートが好ましい。
【0015】また、2価フェノールの代表例としては、
下記の一般式(I)〜(IV)の何れかで表される化合物
が挙げられる。
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】(但し、R3、R4、R5、R6、R7は水素、炭素
数1〜8の直鎖または枝分かれを含むアルキル基、また
はフェニル基であり、X はハロゲン原子で n=0〜4、
m=1〜4である。) 一般式(I)に分類されるビスフェノールとして、ビス
フェノールA(2,2 −ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン)、2,2 −ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)ブタン、2,2 −ビス−(4−ヒドロキシフェニル)
−4−メチルペンタン、2,2 −ビス−(4−ヒドロキシ
フェニル)オクタン、4,4'−ジヒドロキシ−2,2,2 −ト
リフェニルエタン、2,2 −ビス−(3,5 −ジブロモ−4
−ヒドロキシフェニル)プロパン等が挙げられる。
【0021】一般式(II)に分類されるビスフェノール
として、2,2 −ビス−(4−ヒドロキシ−3−メチルフ
ェニル)プロパン、2,2 −ビス−(4−ヒドロキシ−3
−イソプロピルフェニル)プロパン、2,2 −ビス−(4
−ヒドロキシ−3−sec−ブチルフェニル)プロパン、
2,2 −ビス−(3,5 −ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2 −ビス−(4−ヒドロキシ−3−te
rt−ブチルフェニル)プロパン等が挙げられる。
【0022】一般式(III) に分類されるビスフェノール
として、1,1'−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−p
−ジイソプロピルベンゼン、1,1'−ビス−(4−ヒドロ
キシフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン等が挙げ
られる。
【0023】一般式(IV)に分類されるビスフェノール
として、1,1 −ビス−(4−ヒドロキシフェニル)シク
ロヘキサンが挙げられる。
【0024】さらに、一般式(I)〜(IV)の中から選
択された2種又は3種以上の2価フェノールを組み合わ
せた共重合ポリカーボネートを製造することも可能であ
る。
【0025】本発明の方法は、塩素性窒素化合物及びは
アルカリ金属又はアルカリ土類金属のホウ酸塩から選択
された1種又は2種以上の触媒を用いてビスフェノール
Aのような2価フェノールを炭酸ジエステルと溶融重縮
合反応させる際に R1COOR2で表されるエステル化合物を
添加させることによって実施される。
【0026】(但し、R1はフェニル基、炭素数5〜10の
枝分れを含むアルキル基又は炭素数6〜12のアリール基
が置換したフェニル基であり、R2はフェニル基、炭素数
1〜10の枝分れを含むアルキル基又は炭素数3〜8の環
状のアルキル基である。) R1COOR2 で表されるエステル化合物てしては、安息香酸
フェニル、p−メチル安息香酸限フェニル、p−tert−
ブチル安息香酸フェニルなどが挙げられるが、この中で
も安息香酸フェニルが特に好ましい。高真空下で重合す
る際、R1が低級アルキル基であると系外に留出してしま
うが、これに対して本発明のようにフェニル基であれ
ば、系外に留出せず、更にエステル結合した際に熱的に
も安定である。添加量は、使用する2価フェノール1モ
ル当たり10-4〜10-2モルが好ましい。添加量が10-2モル
を超えると分子量が低下する。エステル化合物を添加し
て、生成するポリカーボネートの末端水酸基をR1CO基で
封止することにより、耐熱安定性が良く、且つ色相の良
いポリカーボネートが得られる。
【0027】生成するポリカーボネートの末端水酸基濃
度は8〜30モル%が好ましい。8モル%未満のものは生
成するポリカーボネートの分子量が低下し、30モル%を
超えるものは生成したポリカーボネートの耐熱安定性が
低下する。尚、末端水酸基濃度とは、ポリカーボネート
重合体の全末端基に対する末端水酸基の占める割合であ
る。
【0028】また、得られたポリカーボネートの粘度平
均分子量(Mv)は、10,000〜100,000の範囲であり、好ま
しくは13,000〜70,000である。色相値は、約 0.2以下で
あり、好ましくは約 0.1以下である。
【0029】次に、本発明に係わるポリカーボネートの
製造方法について更に詳しく説明する。まず、反応温度
は、 100℃以上〜約 300℃までの範囲である。好ましく
は 130〜280 ℃の範囲である。反応温度が 130℃未満で
あると反応速度が遅くなり、300℃を越えると副反応が
起こりやすくなる。また、反応時の反応槽内の圧力は、
常圧から0.1Torr の範囲である。この圧力が高すぎる
と、副生する1価ヒドロキシ化合物を効率よく除去する
ことができず、また逆に圧力が低すぎると、モノマーで
ある炭酸ジエステルもしくは2価ヒドロキシ化合物が留
出してしまい、結果的に反応性末端のモル比が変化する
ために、高分子量のポリマーを得ることが困難となって
しまう。この、モノマーの留出を抑えるために、初期重
縮合反応器には精留塔を具備しておくのが好ましい。
【0030】重縮合反応器の材質は、ステンレス等のよ
うな一般的な化学装置に用いられる材質が使用可能であ
るが、着色が無く高分子量の樹脂を得るためには、反応
液に接触する材質の表面組成の少なくとも60%以上が、
ニッケル、クロム、ガラスから選ばれた1種又は2種以
上からなるもので構成されているのが好ましい。
【0031】また、炭酸ジエテスルの必要量は、反応系
中に存在する2価フェノールに対し少なくとも当モルで
ある。一般に高分子量ポリカーボネートが生成するため
にはカーボネート化合物1モルと2価フェノール1モル
が反応しなければならない。ビスフェニルカーボネート
を用いた場合、フェノール2モルが前記反応によって生
じる。これら2モルのフェノールは反応系外に留去され
る。しかしながら、ポリカーボネートの物性、特に、末
端の水酸基をできるだけ少なくして耐熱安定性及び色相
に及ぼす悪影響を除くため、用いられる炭酸ジエステル
は、2価フェノール1モルに対して1.01〜1.20倍モルの
量で用いられることが望ましい。
【0032】
【実施例】以下に本発明を実施例を挙げて説明するが、
本発明は、これらの実施例によって限定されるものでは
ない。
【0033】まず、実施例及び比較例の中で記載した粘
度平均分子量(Mv)、色相、ヒートエージングテスト、加
水分解テストの測定及び評価方法について示す。
【0034】粘度平均分子量(Mv):ポリマーの塩化メチ
レン溶液を、20℃にてウベローデ粘度計を用いて極限粘
度〔η〕を測定し、次式から算出した。 〔η〕=1.11×10-4Mv0.82 色相:UVスペクトロメトリーにより、ポリマーの10%塩
化メチレン溶液の 380nmと580nm における吸光度の差A
380−A580を測定して評価した。
【0035】ヒートエージングテスト:ポリマーを溶融
下プレスしてテストピースを作成し、 160℃、10日間オ
ーブン中に放置した。この際、分子量低下度をポリマー
の切断数(Mv0/Mv10)−1で評価した。ここで、Mv0 はテ
スト前のテストピースの粘度平均分子量、Mv10はテスト
後のテストピースの粘度平均分子量を表す。尚、切断数
1.0 は各ポリマー鎖が平均1回切断して 1/2の分子量に
なることを示す。
【0036】加水分解テスト:ヒートエージングテスト
で作成したのと同様の方法でテストピースを作成し、 1
00℃、 100%RH中に放置し、分子量低下度をヒートエー
ジングテストと全く同様に切断数で評価した。
【0037】実施例1 ニッケル張り製槽型反応器に、ビスフェノールA(2,2
−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン) 4560g
(20モル)、ジフェニルカーボネート4391.5g(20.5モ
ル)、N,N −ジメチル−4−アミノピリジン 489mg(4
×10-3モル)、安息香酸フェニル19.8g (0.1 モル)を
加え窒素下、 160℃で融解後、1時間攪拌し、徐々に減
圧にしながら昇温させ、最終的に 1.1Torr、 270℃、4
時間重縮合させ、生成するフェノールを留去し、更に縦
型二軸セルフクリーニング型反応機で0.1Torr 、50分反
応させることにより、無色透明なポリカーボネートを得
た。得られたポリカーボネートの粘度平均分子量(Mv)
を測定すると、Mv=28,000であった。末端水酸基濃度
は、13C-NMR により測定したフェノール性末端とフェニ
ル末端の値から算出して23モル%であることがわかっ
た。また、色相値はA380−A580=0.09であった。
【0038】実施例2 実施例1の条件で、N,N −ジメチル−4−アミノピリジ
ンの代わりに、重合触媒として四ホウ酸ナトリウム29mg
(1.44×10-4モル)を用いて、同様の反応で無色透明ポ
リカーボネートを得た。得られたポリカーボネートは、
Mv=29,000、末端水酸基濃度19モル%、色相値A380−A
580=0.10であった。
【0039】実施例3 実施例1の条件で、N,N −ジメチル−4−アミノピリジ
ンの代わりに、重合触媒として四ホウ酸ナトリウム29mg
(1.44×10-4モル)及び4−ジメチルアミノピリジン4
8.9mg(4×10-4モル)を用いて、同様の反応で無色透
明ポリカーボネートを得た。得られたポリカーボネート
は、Mv=32,000、末端水酸基濃度20モル%、色相値A380
−A580=0.09であった。
【0040】実施例4 ビスフェノールA(2,2 −ビス−(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン)1140g(5モル)、2,2 −ビス−(4
−ヒドロキシ−3−tert−ブチルフェニル)プロパン 1
700g(5モル)、ジフェニルカーボネート4391.5g (2
0.5モル)、二ホウ酸ナトリウム2.9mg (1.44×10-5
ル)、N,N −ジメチル−4−アミノピリジン48.9mg(4
×10-4モル)、安息香酸フェニル19.8g (0.1 モル)を
加え窒素下、溶融攪拌しながら実施例1と同様な方法で
重縮合反応を行い無色透明なポリカーボネートを得た。
得られたポリカーボネートは、Mv=23,400、末端水酸基
濃度21モル%、色相値A380−A580=0.09であった。
【0041】比較例1 実施例1の条件で、安息香酸フェニルを加えずに同様の
反応で無色透明ポリカーボネートを得た。この樹脂は、
Mv=29,000、末端水酸基52モル%、色相値A380−A580
0.10であった。
【0042】比較例2 実施例2の条件で、安息香酸フェニルを加えずに同様の
反応で無色透明ポリカーボネートを得た。この樹脂は、
Mv=31,000、末端水酸基48モル%、色相値A380−A580
0.13であった。
【0043】各実施例及び各比較例におけるヒートエー
ジングテスト及び加水分解テストの結果を、表1に示
す。
【0044】
【表1】

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩基性窒素化合物及びアルカリ金属又は
    アルカリ土類金属のホウ酸塩から選択された1種又は2
    種以上の触媒の存在下で2価フェノールと炭酸ジエステ
    ルとを溶融重縮合させる際に、R1COOR2 で表されるエス
    テル化合物を添加して、生成するポリカーボネートの末
    端水酸基をR1CO基で封止することを特徴とするポリカー
    ボネートの製造法。(但し、R1はフェニル基、炭素数5
    〜10の枝分れを含むアルキル基又は炭素数6〜12のアリ
    ール基が置換したフェニル基であり、R2はフェニル基、
    炭素数1〜10の枝分れを含むアルキル基又は炭素数3〜
    8の環状のアルキル基である。)
  2. 【請求項2】 R1COOR2 で表されるエステル化合物の添
    加量が使用する2価フェノール1モル当り10-4〜10-2
    ルを添加する請求項1記載のポリカーボネートの製造
    法。
  3. 【請求項3】 末端水酸基濃度が8〜30モル%であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のポリカーボネート
    の製造法。
  4. 【請求項4】 R1COOR2 で表されるエステル化合物が安
    息香酸フェニルである請求項1〜3の何れか1項に記載
    のポリカーボネート製造法。
  5. 【請求項5】 2価フェノールが一般式(I)〜(IV)
    の何れかで表される請求項1〜4の何れか1項に記載の
    ポリカーボネートの製造法。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 (但し、R3、R4、R5、R6、R7は水素、炭素数1〜8の直
    鎖または枝分かれを含むアルキル基、またはフェニル基
    であり、X はハロゲン原子で n=0〜4、 m=1〜4で
    ある。)
  6. 【請求項6】 2価フェノールがビスフェノールAであ
    る請求項5記載のポリカーボネートの製造法。
  7. 【請求項7】 2価フェノールが一般式(I)〜(IV)
    の中から選択された2種又は3種以上である請求項5記
    載のポリカーボネート共重合体の製造法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れか1項に記載の方法
    で得られたポリカーボネート又はポリカーボネート共重
    合体。
JP5013688A 1993-01-29 1993-01-29 ポリカーボネート及びその製造法 Pending JPH06228301A (ja)

Priority Applications (11)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5013688A JPH06228301A (ja) 1993-01-29 1993-01-29 ポリカーボネート及びその製造法
EP98117055A EP0892010A3 (en) 1993-01-29 1994-01-21 Boron containing polycarbonate composition
EP94100859A EP0608778A3 (en) 1993-01-29 1994-01-21 (co) Polycarbonate and process for its preparation.
CN94101142A CN1037690C (zh) 1993-01-29 1994-01-28 (共)聚碳酸酯及其制备方法
KR1019940001594A KR0136836B1 (ko) 1993-01-29 1994-01-28 (코) 폴리카보네이트 및 그 제조방법
US08/188,194 US5466774A (en) 1993-01-29 1994-01-28 (Co) Polycarbonate and process for producing the same
US08/456,560 US5658978A (en) 1993-01-29 1995-06-01 (Co)polycarbonate and borate composition
US08/456,558 US5684115A (en) 1993-01-29 1995-06-01 (Co)polycarbonate composition containing boric acid and a basic catalyst
US08/456,557 US5494992A (en) 1993-01-29 1995-06-01 (Co)polycarbonate and process for producing the same
US08/456,561 US5663278A (en) 1993-01-29 1995-06-01 (Co)polycarbonate and process for producing the same
KR1019970038505A KR0148678B1 (ko) 1993-01-29 1997-08-13 (코)폴리카보네이트 및 그 제조방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5013688A JPH06228301A (ja) 1993-01-29 1993-01-29 ポリカーボネート及びその製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06228301A true JPH06228301A (ja) 1994-08-16

Family

ID=11840134

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5013688A Pending JPH06228301A (ja) 1993-01-29 1993-01-29 ポリカーボネート及びその製造法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JPH06228301A (ja)
KR (1) KR0148678B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012157766A1 (ja) 2011-05-19 2012-11-22 三菱瓦斯化学株式会社 高流動性ポリカーボネート共重合体、高分子量化された芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法、及び芳香族ポリカーボネート化合物

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012157766A1 (ja) 2011-05-19 2012-11-22 三菱瓦斯化学株式会社 高流動性ポリカーボネート共重合体、高分子量化された芳香族ポリカーボネート樹脂の製造方法、及び芳香族ポリカーボネート化合物
KR20140035412A (ko) 2011-05-19 2014-03-21 미츠비시 가스 가가쿠 가부시키가이샤 고유동성 폴리카보네이트 공중합체, 고분자량화된 방향족 폴리카보네이트 수지의 제조 방법, 및 방향족 폴리카보네이트 화합물
US9353216B2 (en) 2011-05-19 2016-05-31 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. High-fluidity polycarbonate copolymer, process for production highly polymerized aromatic polycarbonate resin and aromatic polycarbonate compound
US10053537B2 (en) 2011-05-19 2018-08-21 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. High-fluidity polycarbonate copolymer, process for production highly polymerized aromatic polycarbonate resin and aromatic polycarbonate compound

Also Published As

Publication number Publication date
KR0148678B1 (ko) 1999-10-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5494992A (en) (Co)polycarbonate and process for producing the same
US5168112A (en) Process for the preparation of a polycarbonate with piperidinyl pyridine catalyst
JPH05310906A (ja) 熱安定化ポリカーボネートの製造法及び熱安定化ポリカーボネート組成物
US5658978A (en) (Co)polycarbonate and borate composition
JP3315477B2 (ja) ポリカーボネートの製造法
JPH06228300A (ja) ポリカーボネートの製造法
JPH0446928A (ja) ポリカーボネートの製造法
US5434235A (en) Process for the preparation of (co)polycarbonate
EP0872507B1 (en) Process for the preparation of polycarbonates by melt-polycondensation
JPH06228301A (ja) ポリカーボネート及びその製造法
JP3099913B2 (ja) ポリカーボネートの製造法
EP0677545B1 (en) Process for the preparation of (co)-polycarbonate
JPH0539354A (ja) ポリカーボネートの製造法
US5149770A (en) Preparation of a polycarbonate with electron donative amine compound and alkali or alkaline earth metal compound
JPH05156000A (ja) ポリカーボネート
JP2901647B2 (ja) ポリカーボネートの製造法
JP2596822B2 (ja) ポリカーボネートの製造法
JP3097775B2 (ja) ポリカーボネートの製造法
JP3002907B2 (ja) ポリカーボネートの製造法
JP3053250B2 (ja) ポリカーボネートの製造法
JPH0597993A (ja) ポリカーボネートの製造法
KR0152646B1 (ko) 열안정성 폴리카보네이트 제조방법
JPH06313037A (ja) ポリカーボネートの製造法
JPH07233314A (ja) ポリカーボネート系樹脂組成物
JPH0446927A (ja) ポリカーボネートの製造法