JPH0622622Y2 - 車体のフロア構造 - Google Patents

車体のフロア構造

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JPH0622622Y2
JPH0622622Y2 JP1988052901U JP5290188U JPH0622622Y2 JP H0622622 Y2 JPH0622622 Y2 JP H0622622Y2 JP 1988052901 U JP1988052901 U JP 1988052901U JP 5290188 U JP5290188 U JP 5290188U JP H0622622 Y2 JPH0622622 Y2 JP H0622622Y2
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JP
Japan
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seat
floor panel
floor
bead
vehicle body
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JP1988052901U
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JPH01158283U (ja
Inventor
忠弘 藤川
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日産車体株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、車体のフロア構造に関し、特に、衝突時の乗
員保護対策に関する。
(従来の技術) 従来の車体のフロア構造としては、例えば、実開昭62
−44372号公報に記載されているようなものが知ら
れている。
このような従来のフロア構造では、衝突時にフロアを積
極的に折曲させるということは成されておらず、どちら
かといえば剛性を高くする方が好ましいとされていた。
(考案が解決しようとする課題) 上述のような車体構造では、車両の前面衝突時において
フロアに対し前後方向に過大入力があった場合、この入
力方向に対しフロアは、ダッシュパネルへの立ち上りの
部分である折曲部分が最も強度的に劣り、この部分から
折曲するもので、この場合、フロアの水平部分がほぼ直
線的に前方へ移動するような折曲となるものであった。
従って、このフロアの水平部分に支持されているシート
は、殆ど通常の座面の角度を保っている。
ところで、通常シートクッションは、前端部が盛り上が
った形状となっている。このため、衝突時には、前席の
乗員はこの盛り上りにガイドされることとなって上方へ
投げ出される格好となり、乗員の飛距離が長くなり、こ
の場合、インストルメントパネルやハンドルに頭部等を
ぶつける恐れが生じる。
また、このシートクッション前端部の盛り上がりに沿っ
て乗員の身体が上方に滑るため、この摩擦抵抗により、
衝突時の乗員の移動開始が遅れ、これにより、乗員の所
定の移動を感知して、即ち、所定以上のベルト引出量を
感知して拘束作動するシートベルトの拘束時期が遅れ、
それだけ、乗員とシートベルト間で作用する衝撃が大き
くなるものであった。ちなみに、シートベルトの拘束時
期が早い程、乗員とシートベルト間で作用する衝撃の最
大値が低くなるものである。
そこで本考案は、車両の前面衝突時において、乗員が上
方に投げ出されず、しかも、飛距離を短くし、さらに、
シートベルトによる乗員の拘束時期も速めることのでき
る車体のフロア構造を提供することをことを目的として
いる。
(課題を解決するための手段) 上述のような目的を達成するために、本考案の車体のフ
ロア構造では、車体のフロアパネルの下側の左右位置
に、サイドメンバが前後方向に延設され、該サイドメン
バの前端部は、前記フロアパネルよりも高い位置で前方
に延設されたフロントサイドメンバに連結され、前記車
体のフロアパネルにシートが取り付けられ、前記各サイ
ドメンバには、前記シート前側のフロアパネルへの取付
位置の前方近傍位置に、ビードを形成して前面衝突によ
る過大入力時に該ビードから車体を下方に折曲すべく剛
性を低くした脆弱部が設けられている構成とした。
なお、前記脆弱部は、前記各サイドメンバのビードの直
前位置に補強材を設けて、サイドメンバのビードよりも
前側の剛性を高めることでビードの位置の剛性を相対的
に低下させて構成してもよい。
(作用) 本考案の車体のフロア構造では、車両の前面衝突時に
は、以下のようになる。
衝突の衝撃によりフロアパネル及びサイドメンバに対し
て前後方向に過大入力が生じる。そして、サイドメンバ
ではビードを形成して剛性を低くした脆弱部で下向きに
折曲され、それと共にフロアパネルもこの位置で下向き
に折曲される。
すなわち、衝突時には、サイドメンバに対してそれより
も上方に位置するフロントサイドメンバから衝撃が入力
されること、ならびに、脆弱部の直後の位置のシート前
側の取付位置では、前方移動しようとする乗員を支持し
ているシートから、フロアパネルに対して下向きに大入
力がなされる。これらのため、サイドメンバでは、脆弱
部において下方に折曲され、それと共にフロアパネルも
下方に折曲される。
従って、この脆弱部を形成するにあたり、特に折曲方向
性を与えなくとも、下向きに折曲される。また、サイド
メンバにおいて脆弱部を構成するビードの直前位置に補
強材を設けてこの位置の強度を向上させた場合、脆弱部
の剛性が相対的に低下し、上記折曲が容易となる。
このようにして脆弱部においてフロアが折曲されること
により、シートの前側取付位置が下方に移動し、シート
は、前倒しされる。
このシートの前倒しにより、シートクッションの前端部
に盛り上がりがあっても、乗員は上方へ投げ出されるこ
となく、下方に滑り落ちるように移動し、飛距離が短く
なる。
また、このようなシートの前倒しにより乗員は、シート
に対し移動するよりも早くシートベルトに対して移動
し、シートベルトは、この移動に対応して早い時期に乗
員を拘束する。
このように早く乗員を拘束することにより、乗員とシー
トベルト間で作用する衝撃力のピーク値が下げられ、そ
れによって、乗員に与えるダメージが少なくなる。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面により説明する。
第1図は本考案第1実施例の車体のフロア構造を示す断
面図であって、図中1はフロアパネルを示していて、前
端部はダッシュパネル2に接合されている。このダッシ
ュパネル2は、下端部位置の折曲部21において一旦前
方に向かって上向きに折曲された後、鉛直上方に折曲さ
れている。そして、この折曲部21の下面にはダッシュ
ロアクロスメンバ3が接合されている。
また、第2図の車体斜め後方からの斜視図に示すよう
に、このフロアパネル1の中央部分には、車体前後方向
に上方凸形状のフロアトンネル11が延在され、かつ、
左右両側には箱断面形状のサイドシル12が前後方向に
延在されている。
また、第1図及び第2図に示すように、このフロアパネ
ル1上には、断面略コの字形状のクロスメンバ4が車幅
方向に延在され、下縁部に形成されたフランジ部41が
フロアパネル1に接合されている。
そして、このクロスメンバ4には、シート5の前部が取
り付けられている。このシート5は運転者D用のシート
で、このシート5のシートクッション51は図示のよう
に前端部に盛り上り部52が形成された形状を成し、ま
た、後端部にはフロアパネル1に固着された脚53が設
けられている。尚、54はシートバックである。
また、このシート5の後ろ脇に設けられたピラー(図示
省略)には、シートベルト(ショルダベルト)6が設け
られていて、このシートベルト6は、所定速度以上で引
き出されるとロックして運転手を拘束する構造となって
いる。
一方、フロアトンネル11とサイドシル12間位置のフ
ロアパネル1下面にはエクステンションフロントサイド
メンバ(請求の範囲のサイドメンバに相当し、以後エク
ステンションメンバという)7が設けられている。この
エクステンションメンバ7は、略コの字の断面形状を成
し(第2,4図参照)、上縁部にフランジ71が形成さ
れ、このフランジ71がフロアパネル1の下面に接合さ
れている。尚、このエクステンションメンバ7の前部
は、フロアパネル1に沿って上方へ折曲され、さらに、
前端部はフロントサイドメンバ8に接合されている。
また、第1図のようにフロントサイドメンバ8の後部下
面とダッシュロアクロスメンバ3とはフロントサスペン
ションマウントメンバ9により連結されている。
以上は、従来同様の構成である。次に、本実施例の特徴
的な構成について説明する。
第3図は、実施例構造を示す平面図であって、前記フロ
アトンネル11及びエクステンションメンバ7の前部に
それぞれ補強材13,72が設けられ、この部分のフロ
アパネル1の剛性を向上させている。前記補強材72
は、第4図の要部斜視図に示すように、エクステンショ
ンメンバ7の上部の開口部分に蓋をする格好で設けら
れ、第1図に示すように、このエクステンションメンバ
7の前端部からクロスメンバ4よりも間隔aだけ前方位
置までを補強していて、特に、フロアパネル1の前端部
及びダッシュパネル2の折曲部21の折曲を防止すべく
補強している。また、補強材13は、フロアトンネル1
1上に接合された鋼板で形成され、これも同様に、クロ
スメンバ4から間隔aだけ前方位置のフロアパネル1及
び折曲部21を補強している。
この補強により、これら補強材13,72の後端位置の
フロアパネル1では、その前方に比べて剛性が大きく劣
り、さらに、この補強材13,72後端とクロスメンバ
4間位置のエクステンションメンバ7には、前後方向へ
の過大入力時にエクステンションメンバ7及びフロアパ
ネル1を下方に折曲すべく、下方に凹まされたビード7
3が形成されている。即ち、これら補強材13,72と
ビード73により、過大入力時にフロアパネル1を下方
に折曲する脆弱部10が形成されている。
次に、この実施例構造を採用した車両が前面衝突した際
の作用を説明する。
車両が前面衝突すると、フロアパネル1に対して前後方
向に過大入力され、フロアパネル1は脆弱部10により
折曲される。
この際に、ダッシュパネル2及びその近傍のフロアパネ
ル1に対しては、脆弱部10よりも高い位置にあるフロ
ントサイドメンバ8から衝撃が入力され、一方、脆弱部
10より後方位置のフロアパネル1に対しては、シート
5からの下向きの衝撃力が入力され、さらに、エクステ
ンションメンバ7に形成されたビード73により、下方
に折曲ガイドされるから、フロアパネル1は第1図にお
いて想像線で示すように脆弱部10から下方に折れ曲
る。
加えて、実施例では、補強材13,72により脆弱部1
0より前方のフロアパネル1、特に折曲部21を補強し
ているので、この折曲部21は折れ曲り難く、脆弱部1
0における折曲がより一層スムーズに成される。
フロアパネル1のこのような折曲により、シート5の前
側取付位置であるクロスメンバ4が下方に移動し、シー
ト5は、前倒しされる(第1図想像線)。
このシート5の前倒しにより、シートクッション51の
前端部に盛り上り部52が形成されていても、運転者D
は上方へ投げ出されることなく、下方に滑り落ちるよう
に移動し、飛距離が短くなる。
よって、従来に比べ運転者Dの頭部がハンドル等に衝突
し難くなり、安全性が向上する。また、このような衝突
時にハンドルが上向き前方に移動する機構と併用するこ
とで、頭部とハンドルの衝突をより一層防止し易くな
る。
また、このようなシート5の前倒しにより運転者Dは、
シート5に対し移動するよりも早くシートベルト6に対
して移動し、シートベルト6は、この移動に対応して早
い時期にロックして運転者Dを拘束する。即ち、従来の
場合は、運転者Dがシートクッション54に対して移動
して始めてシートベルト6を引き出しロックが成される
もので、衝突の後も運転者Dとシートクッション54間
の抵抗やまた反力の作用の仕方等により、運転者Dがシ
ート5に対して移動しない間はシートベルト6のロック
が成されなかった。本実施例の場合は、運転者Dがシー
ト5に対して移動するよりも早く、シート5自身が前倒
しされ、運転者Dはシートベルト6に対し移動し(シー
トベルト6を引き出し)、ロックされる。
このように、衝突後早い時期に運転者Dを拘束すること
により、運転者Dとシートベルト6間で作用する衝撃力
のピーク値が下げられ、それによって、運転者に与える
ダメージが少なくなる。
以上、実施例を図面により説明したが、本考案はこのよ
うな実施例に限定されるものではない。また、実施例で
は、脆弱部の前方にのみ補強材を設けたが、脆弱部より
後方にも補強材を設けてもよい。尚、脆弱部より前方位
置のフロアパネルの剛性確保は、補強材を設けなくと
も、フロパネルそのものに所定以上の剛性をもたせて確
保するようにしてもよい。
(考案の効果) 以上、説明したように本考案の車体のフロア構造にあっ
ては、車両の前面衝突時には脆弱部によるフロアが折曲
されて、シートが前倒しされるようにしたために、シー
トクッションの前端部に盛り上がりがあっても、乗員は
上方へ投げ出されることなく、下方に滑り落ちるように
移動し、乗員の飛距離が短くなって、乗員がインストル
メントパネルやハンドルに衝突する恐れがすくなくなり
安全性が向上するという効果が得られる。
また、このようなシートの前倒しにより、シートベルト
による乗員の拘束が早く成されるため、乗員とシートベ
ルト間で作用する衝撃力のピーク値が下げられ、それに
よって、乗員に与えるダメージが少なくなるという効果
が得られる。
なお、請求項2に記載のように、サイドメンバの脆弱部
の直前位置に補強部材を設けてこの位置の剛性を高める
と、脆弱部の相対的な剛性が低下して、上記折曲がスム
ーズに得られ、上記効果がより明確に得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案一実施例の車体のフロア構造を示す断面
図、第2図は実施例構造を示す車両後方より見た斜視
図、第3図は実施例構造を示す平面図、第4図は実施例
構造の要部を示す斜視図である。 1……フロアパネル 4……クロスメンバ(シート前側取付位置) 5……シート 7……エクステンションサイドメンバ 8……フロントサイドメンバ 10……脆弱部

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体のフロアパネルの下側の左右位置に、
    サイドメンバが前後方向に延設され、 該サイドメンバの前端部は、前記フロアパネルよりも高
    い位置で前方に延設されたフロントサイドメンバに連結
    され、 前記車体のフロアパネルにシートが取り付けられ、 前記各サイドメンバには、前記シート前側のフロアパネ
    ルへの取付位置の前方近傍位置に、ビードを形成して前
    面衝突による過大入力時に該ビードから車体を下方に折
    曲すべく剛性を低くした脆弱部が設けられていることを
    特徴とする車体のフロア構造。
  2. 【請求項2】前記脆弱部は、前記各サイドメンバのビー
    ドの直前位置に補強材を設け、ビードの位置の強度を相
    対的に低下させて構成されていることを特徴とする請求
    項1記載の車体のフロア構造。
JP1988052901U 1988-04-20 1988-04-20 車体のフロア構造 Expired - Lifetime JPH0622622Y2 (ja)

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JP1988052901U JPH0622622Y2 (ja) 1988-04-20 1988-04-20 車体のフロア構造

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JPH01158283U JPH01158283U (ja) 1989-11-01
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JPS59151782U (ja) * 1983-03-30 1984-10-11 富士重工業株式会社 自動車の車体構造

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JPH01158283U (ja) 1989-11-01

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