JPH0622458B2 - 食塩代用品 - Google Patents
食塩代用品Info
- Publication number
- JPH0622458B2 JPH0622458B2 JP61008783A JP878386A JPH0622458B2 JP H0622458 B2 JPH0622458 B2 JP H0622458B2 JP 61008783 A JP61008783 A JP 61008783A JP 878386 A JP878386 A JP 878386A JP H0622458 B2 JPH0622458 B2 JP H0622458B2
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- JP
- Japan
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- salt
- salt substitute
- weight
- substitute
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- Seasonings (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は食塩代用品に関し、さらに詳しくは主に塩味
食品および塩蔵食品用に使用される塩辛味が少ない食塩
の代用品に関する。
食品および塩蔵食品用に使用される塩辛味が少ない食塩
の代用品に関する。
(従来の技術) 最近食塩の過剰摂取が問題視されはじめ、塩味食品や塩
蔵食品は塩辛さの強いものが敬遠されるようになり、徐
々に食塩含有量を減少させる傾向にある。しかし食塩は
調味料としての作用のほかに保存料、組織凝固剤、脱水
剤としての作用を併せ持つており、塩味食品、塩蔵食品
の製造業界においては、塩味以外の使用を有するいわゆ
る「塩辛くない塩」の出現が切望されている。
蔵食品は塩辛さの強いものが敬遠されるようになり、徐
々に食塩含有量を減少させる傾向にある。しかし食塩は
調味料としての作用のほかに保存料、組織凝固剤、脱水
剤としての作用を併せ持つており、塩味食品、塩蔵食品
の製造業界においては、塩味以外の使用を有するいわゆ
る「塩辛くない塩」の出現が切望されている。
この塩辛味の少ない食塩代用品としては、従来は特開昭
57−33575公報に記載されているようなリンゴ酸
ナトリウムや、塩化カリウムの使用が試みられている。
57−33575公報に記載されているようなリンゴ酸
ナトリウムや、塩化カリウムの使用が試みられている。
(発明が解決しようとする問題点) しかし上記のリンゴ酸ナトリウムは、保存料、組織凝固
剤、脱水剤としての効果は食塩に近く優れているが、塩
味が食塩に近く特に後味が塩辛い。またナトリウム塩で
あるため食塩に比べて減塩効果もあまり期待できない。
また塩化カリウムは塩辛味はリンゴ酸ナトリウムよりか
なり少なく減塩効果も期待できるが、浸透力が弱く組織
凝固剤としての効果がナトリウム塩に比べ劣つている。
剤、脱水剤としての効果は食塩に近く優れているが、塩
味が食塩に近く特に後味が塩辛い。またナトリウム塩で
あるため食塩に比べて減塩効果もあまり期待できない。
また塩化カリウムは塩辛味はリンゴ酸ナトリウムよりか
なり少なく減塩効果も期待できるが、浸透力が弱く組織
凝固剤としての効果がナトリウム塩に比べ劣つている。
この発明は上記従来の問題点を解決するもので、塩辛味
が少なく、かつ保存力、組織凝固力、浸透力が優れてい
る食塩代用品を提供しようとするものである。
が少なく、かつ保存力、組織凝固力、浸透力が優れてい
る食塩代用品を提供しようとするものである。
この発明の食塩代用品は、従来緩衝剤や防腐成分として
用いられていた酢酸ナトリウムを塩化カリウムと併用し
食塩代用品の成分として用いるという発明者の着想に基
づいて鋭意研究の結果得られたもので、発明者は酢酸ナ
トリウムの苦味および酢酸味を塩化マグネシウムおよび
/または塩化カルシウムの適量添加によりマクキングし
得ることを知見し、本発明を完成させるに至つた。
用いられていた酢酸ナトリウムを塩化カリウムと併用し
食塩代用品の成分として用いるという発明者の着想に基
づいて鋭意研究の結果得られたもので、発明者は酢酸ナ
トリウムの苦味および酢酸味を塩化マグネシウムおよび
/または塩化カルシウムの適量添加によりマクキングし
得ることを知見し、本発明を完成させるに至つた。
(従来の技術) すなわちこの発明の食塩代用品は、塩化カリウム90〜
40重量%、酢酸ナトリウム10〜60重量%の混合物
100重量部に対して塩化マグネシウムおよび/または
塩化カルシウム0.5〜15重量部を混合して成る食塩
代用品である。
40重量%、酢酸ナトリウム10〜60重量%の混合物
100重量部に対して塩化マグネシウムおよび/または
塩化カルシウム0.5〜15重量部を混合して成る食塩
代用品である。
この発明において塩化カリウムと酢酸ナトリウムの混合
重量比は90:10〜40:60の範囲内とすべきであ
り、特に80:20〜60:40の範囲内とするのが好
ましい。塩化カリウムが90%以上になると組織凝固
力、脱水力が食塩に及ばなくなり、塩辛味もやや強くな
る。また酢酸ナトリウムが60%以上になると苦味およ
び酢酸味が強くなる。
重量比は90:10〜40:60の範囲内とすべきであ
り、特に80:20〜60:40の範囲内とするのが好
ましい。塩化カリウムが90%以上になると組織凝固
力、脱水力が食塩に及ばなくなり、塩辛味もやや強くな
る。また酢酸ナトリウムが60%以上になると苦味およ
び酢酸味が強くなる。
またこの発明において塩化カリウムと酢酸ナトリウムの
混合物100重量部に対して添加する塩化マグネシウム
および/または塩化カルシウムは0.5〜15重量部の
範囲内とすべきであり、塩化マグネシウムおよび/また
は塩化カルシウムが15%以上になると塩化マグネシウ
ムおよび/または塩化カルシウム自体の苦味が表に出て
くる。また塩化マグネシウムおよび/または塩化カルシ
ウムが0.5%以下になると、酢酸ナトリウムによる苦
味および酢酸味のマスキング効果が不足する。
混合物100重量部に対して添加する塩化マグネシウム
および/または塩化カルシウムは0.5〜15重量部の
範囲内とすべきであり、塩化マグネシウムおよび/また
は塩化カルシウムが15%以上になると塩化マグネシウ
ムおよび/または塩化カルシウム自体の苦味が表に出て
くる。また塩化マグネシウムおよび/または塩化カルシ
ウムが0.5%以下になると、酢酸ナトリウムによる苦
味および酢酸味のマスキング効果が不足する。
この発明の食塩代用品の原料としては、天然の苦汁を用
いてもよい。
いてもよい。
(作用) この発明の食塩代用品においては、塩化カリウムは塩辛
味が少なく、またナトリウム塩ではないので減塩効果を
発揮する。また酢酸ナトリウムは、組織凝固力、浸透
力、保存力の点においてすぐれ、塩辛味も少ないので、
塩化カリウウムと混用することにより、塩辛味およびナ
トリウム塩分が少なく、かつ組織凝固力、浸透力、保存
力のすぐれた食塩代用品が得られる。さらに塩化マグネ
シウムおよび/または塩化カルシウムは、酢酸ナトリウ
ムの苦味および酢酸味をマスキング(矯正)し、酢酸ナ
トリウムの有する欠点を解消する作用をするとともに、
組織凝固力を増加させる。
味が少なく、またナトリウム塩ではないので減塩効果を
発揮する。また酢酸ナトリウムは、組織凝固力、浸透
力、保存力の点においてすぐれ、塩辛味も少ないので、
塩化カリウウムと混用することにより、塩辛味およびナ
トリウム塩分が少なく、かつ組織凝固力、浸透力、保存
力のすぐれた食塩代用品が得られる。さらに塩化マグネ
シウムおよび/または塩化カルシウムは、酢酸ナトリウ
ムの苦味および酢酸味をマスキング(矯正)し、酢酸ナ
トリウムの有する欠点を解消する作用をするとともに、
組織凝固力を増加させる。
この発明の食塩代用品を用いるには、水産加工品(塩味
魚、塩蔵魚、塩蔵魚卵、しおから、明太子、練り製品
等)、農産加工品(塩味野菜、塩蔵野菜=漬物類等)、
畜産加工品(ハム、ソーセージ等)等に使用する食塩の
2/3重量〜1/10重量を本発明の食塩代用品に置換
して、常法により上記各加工品を製造すればよい。就中
この発明の食塩代用品は魚卵の身締剤として特に好適に
用いることができる。
魚、塩蔵魚、塩蔵魚卵、しおから、明太子、練り製品
等)、農産加工品(塩味野菜、塩蔵野菜=漬物類等)、
畜産加工品(ハム、ソーセージ等)等に使用する食塩の
2/3重量〜1/10重量を本発明の食塩代用品に置換
して、常法により上記各加工品を製造すればよい。就中
この発明の食塩代用品は魚卵の身締剤として特に好適に
用いることができる。
(実施例) 以下にこの発明の食塩代用品をたらこの身締剤として用
いた場合の実施例を示す。
いた場合の実施例を示す。
先ず従来例としてたらこの原卵100kgを水洗し、水切
り後樽につけ込み、これに常法通り赤色色素および調味
料その他を混合した色水を入れるとともに、食塩6kgを
振込み、樽を回転して攪拌しながら一晩(15時間)漬
込んだ後、水洗、水切り、樽詰め成型をして従来法によ
る食塩6%のたらこ(A)を得た。また同様の製法で食塩
を各8、10、12kg使用して食塩8%のたらこ(B)、
10%のたらこ(C)、12%のたらこ(D)を得た。
り後樽につけ込み、これに常法通り赤色色素および調味
料その他を混合した色水を入れるとともに、食塩6kgを
振込み、樽を回転して攪拌しながら一晩(15時間)漬
込んだ後、水洗、水切り、樽詰め成型をして従来法によ
る食塩6%のたらこ(A)を得た。また同様の製法で食塩
を各8、10、12kg使用して食塩8%のたらこ(B)、
10%のたらこ(C)、12%のたらこ(D)を得た。
次に上記従来例と同様な製法によるが、上記食塩のかわ
りに、塩化カリウム69%(重量。以下同じ)、酢酸ナ
トリウム30%、塩化マグネシウム1%の混合物から成
る食塩代用品4kgと、食塩6kgを使用して、たらこ(1)
(実施例1)を得た。
りに、塩化カリウム69%(重量。以下同じ)、酢酸ナ
トリウム30%、塩化マグネシウム1%の混合物から成
る食塩代用品4kgと、食塩6kgを使用して、たらこ(1)
(実施例1)を得た。
また同様に上記食塩のかわりに、塩化カリウム59重量
%、酢酸ナトリウム30%、塩化マグネシウム1%、塩
化カルシウム10%の混合物から成る食塩代用品4kg
と、食塩6kgを使用して、たらこ(2) (実施例2)を得
た。
%、酢酸ナトリウム30%、塩化マグネシウム1%、塩
化カルシウム10%の混合物から成る食塩代用品4kg
と、食塩6kgを使用して、たらこ(2) (実施例2)を得
た。
上記のたらこ(1) 、(2) および従来例(A)〜(D)のたらこ
について、20人のパネラーにより塩辛味および硬さの
検査をおこなつた結果を第1図および第2図に示す。図
中、塩辛味および硬さは食塩に換算したときの値を示
す。また各たらこを20℃の孵卵器中で保存し、保存性
を試験した結果を第1表に示す。
について、20人のパネラーにより塩辛味および硬さの
検査をおこなつた結果を第1図および第2図に示す。図
中、塩辛味および硬さは食塩に換算したときの値を示
す。また各たらこを20℃の孵卵器中で保存し、保存性
を試験した結果を第1表に示す。
上記の検査および試験の結果から、この発明の食塩代用
品を用いて加工したたらこ(1) 、(2) は、従来法による
食塩7%のたらこに相当する低い塩辛味でありながら、
従来法による食塩10.5〜11.5%のたらこに相当
する高い組織凝固効果(身締効果)が得られ、さらに従
来法による各たらこよりも優れた保存力を有することが
確認された。
品を用いて加工したたらこ(1) 、(2) は、従来法による
食塩7%のたらこに相当する低い塩辛味でありながら、
従来法による食塩10.5〜11.5%のたらこに相当
する高い組織凝固効果(身締効果)が得られ、さらに従
来法による各たらこよりも優れた保存力を有することが
確認された。
(発明の効果) 以上説明したようにこの発明によれば、塩辛味が少な
く、かつ保存力、組織凝固力、浸透力が優れた食塩代用
品を安価に提供することができる。
く、かつ保存力、組織凝固力、浸透力が優れた食塩代用
品を安価に提供することができる。
第1図はこの発明の食塩代用品を用いたたらこと従来法
によるたらこの塩辛味の比較線図、第2図は同じく硬さ
の比較線図である。
によるたらこの塩辛味の比較線図、第2図は同じく硬さ
の比較線図である。
Claims (1)
- 【請求項1】塩化カリウム90〜40重量%、酢酸ナト
リウム10〜60重量%の混合物100重量部に対して
塩化マグネシウムおよび/または塩化カルシウム0.5
〜15重量部を混合して成る食塩代用品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61008783A JPH0622458B2 (ja) | 1986-01-18 | 1986-01-18 | 食塩代用品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61008783A JPH0622458B2 (ja) | 1986-01-18 | 1986-01-18 | 食塩代用品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62166862A JPS62166862A (ja) | 1987-07-23 |
JPH0622458B2 true JPH0622458B2 (ja) | 1994-03-30 |
Family
ID=11702470
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61008783A Expired - Lifetime JPH0622458B2 (ja) | 1986-01-18 | 1986-01-18 | 食塩代用品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0622458B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4540231B2 (ja) * | 1998-10-28 | 2010-09-08 | 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社 | スクラロースを含有する組成物及びその応用 |
US9629384B2 (en) | 2005-09-14 | 2017-04-25 | S & P Ingredient Development, Llc | Low sodium salt composition |
US20070059428A1 (en) | 2005-09-14 | 2007-03-15 | Chigurupati Sambasiva R | Low-sodium salt composition |
US8802181B2 (en) | 2006-10-05 | 2014-08-12 | S & P Ingredient Development, Llc | Low sodium salt composition |
US9247762B1 (en) | 2014-09-09 | 2016-02-02 | S & P Ingredient Development, Llc | Salt substitute with plant tissue carrier |
AU2018332654B2 (en) | 2017-09-18 | 2022-07-21 | S & P Ingredient Development, Llc | Low sodium salt substitute with potassium chloride |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58860A (ja) * | 1981-06-26 | 1983-01-06 | Hiroe Ogawa | 高塩度食品およびその品質改良剤 |
-
1986
- 1986-01-18 JP JP61008783A patent/JPH0622458B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58860A (ja) * | 1981-06-26 | 1983-01-06 | Hiroe Ogawa | 高塩度食品およびその品質改良剤 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62166862A (ja) | 1987-07-23 |
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